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新入社員が最初に身に付けるべきビジネススキル7つ|研修よりも大切なことを解説!

新入社員として社会人のスタートを切る瞬間は、誰もが期待と不安を抱えるものです。学生時代とは異なる環境で、新たなスキルを身に付けながら成長していく必要があります。特に入社直後の数カ月間は、基礎となるビジネススキルの習得が大きな課題となります。

しかし、多くの新入社員が「何から始めればよいのか分からない」「基本的なことを聞くのが申し訳ない」といった悩みを抱えています。また、企業側も「新人教育に十分な時間を確保できない」「効率的な育成方法が確立できていない」という課題を抱えているのが現状です。

ビジネススキルと一言で言っても、その範囲は広く、優先順位を付けて効率的に習得していく必要があります。マインドセットの形成から、具体的なビジネスマナー、コミュニケーション手法、さらにはツールの使い方まで、習得すべき要素は多岐にわたります。

本記事では、新入社員が最初に身につけるべき7つのビジネススキルを厳選してご紹介します。各スキルの具体的な内容や習得のポイントに加え、よくある失敗パターンや効率的な学習ステップまで、実践的な情報をお届けします。これらのスキルを意識的に習得することで、スムーズな社会人生活のスタートを切ることができるはずです。

新入社員の皆さんはもちろん、新人育成を担当される方々にとっても、具体的な指針となる内容を目指しました。それでは、成長の土台となる基本的なビジネススキルについて、詳しく見ていきましょう。

▼新入社員研修についてはテーマに合わせて下記で解説しています。

▼新入社員の育成については以下にまとめています。(4部作:企画編・実践編・カリキュラム編・講師ガイド編)

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目次[非表示]

  1. 1.新入社員のビジネススキル習得は研修よりも学習環境づくりがカギ
  2. 2.新入社員のビジネススキル習得が成長の土台となる
    1. 2.1.社会人としての成長に必要な基礎力
    2. 2.2.早期習得がもたらす仕事の質の向上
    3. 2.3.効果的な学習方法とスケジュール管理
  3. 3.新入社員が身に付けるべき7つのビジネススキルとは
    1. 3.1.社会人としてのビジネスマナー
    2. 3.2.コミュニケーションスキル
    3. 3.3.報連相スキル
    4. 3.4.PCスキル(MS365など)
    5. 3.5.ロジカルシンキング
    6. 3.6.タイムマネジメントスキル
    7. 3.7.ビジネス文書スキル
  4. 4.新入社員のビジネススキル習得における3つの注意点
    1. 4.1.完璧を求めすぎて実践が遅れる
    2. 4.2.独学に頼りすぎて成長が遅れる
    3. 4.3.基本スキルを軽視してつまずく
  5. 5.新入社員がビジネススキルを効率的に習得するためのステップ
    1. 5.1.基礎固めフェーズ|マインドとマナーの習得
    2. 5.2.実践フェーズ|基本スキルの反復練習
    3. 5.3.定着フェーズ|実務での応用と改善
  6. 6.新入社員のビジネススキル習得のフォローアップ
    1. 6.1.いつでもどこでも学べる環境を用意する
    2. 6.2.定期的にオンラインでの短時間のフォローアップ研修を行う
    3. 6.3.新入社員同士で学び合う環境をつくる
  7. 7.ビジネススキルを身に付けるならeラーニング!
  8. 8.まとめ:ビジネススキルを確実に習得し、充実した新入社員生活へ

新入社員のビジネススキル習得は研修よりも学習環境づくりがカギ

スキルのイメージ画像

新入社員の育成において、単発の研修だけでは十分な効果が得られないことが多くの企業で課題となっています。なぜなら、新入社員は覚えなければならないことが多く、一度研修を受けただけでは「学んだことを実践できるようにならない」からです。

特にキャリアの初期段階でビジネスに慣れるためにも、基礎的なスキル習得は重要であり、効果的な学習環境の整備が新入社員の成長を大きく左右します。

企業が注目すべきは、スキル習得を支える「学習環境」の整備です。一方的な知識の詰め込みではなく、実践と振り返りを繰り返しながら、着実にスキルを身に付けられる仕組みづくりが重要になってきています。

特に、eラーニングやオンライン学習ツールを活用して自発的に学習できる環境を整えることで、新入社員の成長を継続的にサポートすることができます。

このような背景を踏まえ、本記事では新入社員に必要なビジネススキルとその効果的な習得方法について、具体的な実践方法とともに解説していきます。企業の人材育成担当者が、より効果的な育成プログラムを設計する際の指針となる情報を提供します。

新入社員のビジネススキル習得が成長の土台となる

スキルアップのイメージ画像

ビジネススキルの早期習得は、新入社員の成長における重要な基盤となります。

本章では、その理由と具体的な効果について詳しく解説します。

社会人としての成長に必要な基礎力

社会人としての基礎力は、単なるスキルの集合体ではなく、キャリア形成の土台となる重要な要素です。

経済産業省が社会人基礎力として定義している3つの能力(前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)も、いずれもビジネスの現場で必要不可欠な能力です。

これらの基礎力は、日々の業務経験を通じて徐々に形成されていきますが、その過程で学習環境と上司や先輩からの適切な指導が重要な役割を果たします。

特に入社初期の段階で、これらの基礎力の重要性を理解し、意識的に強化していくことで、その後の成長スピードが大きく変わってきます。

早期習得がもたらす仕事の質の向上

基本的なビジネススキルを早期に習得することで、業務効率が向上するだけでなく、より複雑な課題にも対応できるようになります。

例えば、基本的なコミュニケーションスキルを身に付けることで、報告や相談がスムーズになり、上司や同僚からより適切なアドバイスを得られるようになります。

また、早期のスキル習得は、新入社員の自信にもつながります。基本的なスキルが身に付いていることで、新しい課題に対しても積極的に取り組めるようになり、結果として成長のスピードが加速します。

効果的な学習方法とスケジュール管理

ビジネススキルを効果的に習得するためには、体系的なスケジュール管理が重要です。これにより、スキルアップのプロセスを段階的に進め、効率よく目標へ到達することができます。

■学習の優先順位付け:
計画的なスキル習得のためには、学ぶべき内容の優先順位を明確にすることが不可欠です。

  • 実践ですぐに必要なスキルを優先:
    業務ですぐに必要とされるスキルを特定し、それを最優先に学ぶことで、実務に応用できます。例えば、基本的なビジネスマナーやソフトウエアの習得がこれに当たります。

  • 段階的な難易度の設定:
    学習過程で段階的な難易度を設定し、基礎から応用へとスキルを広げていきます。基礎がしっかりと固まった状態で次のレベルに進むことで消化不良を防ぎます。

  • 個人の学習ペースへの配慮:
    各個人の学習スピードやライフスタイルに応じたペースで進めることが大切です。柔軟なスケジュールを設定し、学習が負担にならないようにすることで、モチベーションを維持します。

■定期的な振り返りと改善:
学習を効果的に進めるには、定期的に進捗を確認し、必要に応じて計画を修正することが求められます。

  • 週次での学習進捗確認:
    毎週学習の進捗状況を確認し、予定通りに進んでいるかどうかを把握します。この過程で、小さな達成感を得ることができ、モチベーションの維持に役立ちます。

  • 月次での習得度評価:
    月ごとに、どの程度スキルが習得できたかを評価し、得られたスキルを実務でどのように活用しているかを振り返ります。これにより、次の段階に進むタイミングと課題を明確にします。

  • 四半期ごとの目標見直し:
    四半期ごとに、設定した学習のゴールを見直し、必要に応じて目標を調整します。四半期ごとに振り返り、新しいビジネスニーズや自分の関心に基づいて学習内容をアップデートします。

このような体系的な学習計画を立てることで、効果的かつ効率的にビジネススキルを習得できます。

新入社員が身に付けるべき7つのビジネススキルとは

スキルリストのイメージ

新入社員の成長において、基本となるビジネススキルの習得は最優先事項です。ここでは、特に重要な7つのスキルについて、その必要性と習得のポイントを詳しく解説していきます。

これらのスキルは、職種や業界を問わず、すべての新入社員に求められる基本的な能力です。

社会人としてのビジネスマナー

ビジネスマナーは、仕事でのスムーズなコミュニケーションと良好な人間関係を築くための基盤となります。社会人として、それぞれのシチュエーションに対する適切な対応が求められます。

  • あいさつ:
    単なる礼儀ではなく、相手に対する敬意と交流の第一歩です。状況に応じた適切な言葉遣いやシーンに合ったあいさつの方法を理解することが重要です。

  • 身だしなみ:
    第一印象を決定づける重要な要素です。シンプルで清潔感のある身だしなみは、信頼感を生み出し、プロフェッショナリズムを演出します。

  • 言葉遣い:
    相手によって敬語の使い方を変え、状況に応じた適切な表現を選ぶことは、良好なコミュニケーションの基本です。

  • 電話応対・来客対応:
    職場の顔として電話や来客に対応する際には、迅速かつ丁寧な対応が求められ、組織全体の評価にも直結します。

▼ビジネスマナーについては下記で詳しく解説しています。
新入社員研修で押さえるべきビジネスマナーとは?研修成功のコツ・マナー定着のポイントを徹底解説

  新入社員研修で押さえるべきビジネスマナーとは?研修成功のコツ・マナー定着のポイントを徹底解説 新人へのビジネスマナー指導は、社会人としての基礎力を育成する重要な機会です。本記事では、電話対応やメールの書き方、敬語の使い方など、新入社員研修のビジネスマナーを基礎から応用まで解説し、スキル定着に向けた指導で失敗しないための実践ポイントをご紹介します。 株式会社LDcube

これらのマナーは、単なる形式ではなく、相手への配慮と敬意を示すものであり、適切に身に付けることで信頼関係を築きやすくなります。

マナーに基本的な型はありますが、正解があるとすれば、それは相手の中にあります。TPOに応じた振る舞いが求められます。

コミュニケーションスキル

ビジネスシーンでのコミュニケーションスキルは単に話すだけではなく、相手の意図をくみ取ったり、適切に情報を伝えたりする能力を意味します。

効果的なコミュニケーションには、「話す力」「聞く力」「理解する力」「伝える力」の4つの要素が必要です。

  • 話す力:
    明確で分かりやすい表現を用いて、自分の考えを伝える能力です。状況に応じて言葉を選び、適切なトーンやボリュームで伝えることで、相手に自分の意図を的確に伝えます。

  • 聞く力:
    相手の意図や感情を正確に理解するために、注意深く耳を傾けるスキルです。相手の話を遮らず、共感的に反応しながら理解を深めます。

  • 理解する力:
    聞いた情報を論理的に整理し、要点を把握する力です。受け取ったメッセージを正確に理解することで、相互の誤解を防ぎます。

  • 伝える力:
    重要な情報を効果的に伝達する能力です。これはプレゼンテーションや報告の際に、相手の理解を深めるための言葉遣いや資料の使い方などが含まれます。

▼コミュニケーションスキルについては下記で詳しく解説しています。
新入社員研修でコミュニケーション能力を鍛えるには?ポイントを解説!

  新入社員研修でコミュニケーション能力を鍛えるには?ポイントを解説! 新入社員研修においてコミュニケーション力向上は重要かつ必要不可欠なテーマです。本記事では、コミュニケーションスキルの重要性と効果的な習得方法を紹介します。また、新入社員向けの研修の選び方や事例についても紹介します。 株式会社LDcube

報連相スキル

報告・連絡・相談(報連相)は、職場のコミュニケーションを円滑にし、効率的に業務を進めるための基本であると同時に、組織全体の業務効率向上にも寄与します。

  • 報告の優先順位付け:
    情報の重要度に応じて適切な報告を行い、迅速な意思決定をサポートします。

  • タイムリーな連絡:
    誰が何を必要としているのかを把握し、情報の提供を行うことで、社内の情報流通をスムーズにします。

  • 早期相談の重要性:
    問題が発生した際には迅速に相談し、問題解決のための適切なサポートを得ることで、リスクを効果的に軽減します。

▼報連相については下記で詳しく解説しています。
報連相研修の必要性とは!?「今」の重要性やポイントについて解説!

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PCスキル(MS365など)

現代のビジネスにおいて、基本的なPCスキルは必須となっています。特にMicrosoft 365(旧称 Office 365)などの基本的なビジネスツールの使用能力は、業務効率に直結します。

新入社員に求められる具体的なPCスキルには、文書作成(Word)、表計算(Excel)、プレゼンテーション資料作成(PowerPoint)、メールの作成と管理(Outlook)などがあります。これらのツールの基本的な操作方法を習得することで、日常業務をスムーズに進めることができます。

  • 文書作成(Word):
    ビジネス文書や報告書の作成には、Wordのスタイル設定や文書フォーマットの理解が重要です。

  • 表計算(Excel):
    データ管理やグラフ作成にはExcelの数式や関数、およびデータ分析機能の習得が必要です。

  • プレゼンテーション資料作成(PowerPoint):
    視覚的に効果的なプレゼンテーションを行うために、スライドデザインの作成方法やアニメーションの基本操作を身に付けます。

  • メール管理(Outlook):
    ビジネスメールの作成、整理、予定の管理を行うために、Outlookの効果的な活用が求められます。

ロジカルシンキング

論理的思考力(ロジカルシンキング)は、問題解決や意思決定の場面で必要不可欠なスキルです。このスキルは、情報を整理し、課題を特定し、解決策を導き出すプロセスで活用されます。

新入社員にとってのロジカルシンキングは、まず基本的な思考の枠組みを理解することから始まります。MECE(漏れなく、重複なく)の考え方や、フレームワークの活用方法を学ぶことで、業務における問題解決能力を高めることができます。

  • MECE(漏れなく、重複なく):
    情報を整理する際に重複を避け、全体を網羅することで、問題の全体像を正確に把握する方法です。

  • フレームワークの活用:
    SWOT分析や3C分析など、さまざまなフレームワークを活用して、考えを構造化し、具体的なアクションプランを導き出します。

タイムマネジメントスキル

時間の効率的な管理は、生産性の向上と仕事の質の維持に直結します。タイムマネジメントスキルには、優先順位の設定、スケジュール管理、納期管理などが含まれます。

新入社員は、徐々に、複数の業務を同時に抱える機会が増えてくるため、早い段階でこのスキルを身に付けることが重要です。

デジタルツールを活用したスケジュール管理や、ToDoリストの活用など、具体的な管理手法を習得することで、効率的な業務遂行が可能になります。

  • 優先順位の設定:
    緊急度と重要度を基にタスクを分類し、何を優先すべきかを明確にすることで、効率的に業務を遂行します。

  • スケジュール管理:
    デジタルカレンダーやツールを使用して日々のスケジュールを調整し、納期を守る力を磨きます。

  • ToDoリストの活用:
    タスクを一覧化し、完了状況を把握することで、全体の進捗を管理しやすくします。

▼タイムマネジメントについては下記で詳しく解説しています。
タイムマネジメント研修で人生が変わる!理由や時間の使い方のポイントとは?

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ビジネス文書スキル

ビジネス文書の作成は、日常業務の中で頻繁に求められるスキルです。メール、報告書、議事録など、さまざまな種類の文書を適切に作成する能力が必要となります。

ビジネス文書作成の基本は、「分かりやすさ」「正確さ」「論理的な構成」の3点です。特に重要なのは、文書の目的を明確にし、読み手を意識した構成と表現を心掛けることです。

また、ビジネスメールの基本的なマナーを習得し、文書の種類に応じて適切にフォーマットを使い分けることも重要なポイントです。

  • 分かりやすさ:
    誰にでも理解できるように情報を整理し、簡潔で分かりやすい言葉を選びます。

  • 正確さ:
    事実に基づいて文書を作成し、誤解や誤りがないかを確認します。 

  • 論理的な構成:
    伝えたい内容を論理的に組み立て、受け手が自然に理解できるように配慮します。

  • メールのマナー:
    ビジネスメールの作成において、丁寧な宛名や締めの言葉を含め、礼儀正しいメールを心掛けます。

これらのスキルの習得・向上を通じて、新入社員は職場で求められる基本的な役割を果たし、効率的かつ効果的に業務に従事することが可能になります。

新入社員のビジネススキル習得における3つの注意点

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新入社員のビジネススキル習得を効果的に進めるためには、いくつかの重要な注意点があります。これらの点に気を付けることで、より効率的なスキル習得が可能になります。

ここでは、特に注意が必要な3つのポイントについて、具体的な対策とともに解説していきます。

完璧を求めすぎて実践が遅れる

新入社員がよく陥りがちな罠の一つが、完璧を求めすぎることです。特に真面目な新入社員ほど、十分な知識や準備が整うまで実践に踏み出せない傾向があります。

しかし、ビジネススキルは実践を通じて磨かれるものであり、ある程度の失敗は学習過程の一部として捉える必要があります。

重要なのは、以下のようにバランスの取れたアプローチを行うことです。

  • 実践と学習のバランス
    - 基本的な理解を得たら早めに実践開始
    - 小さな成功体験を積み重ねる
    - 失敗からの学びを重視する姿勢

独学に頼りすぎて成長が遅れる

2つ目の注意点は、独学に頼りすぎることです。新入社員の中には、「人に聞くのは迷惑をかける」と考え、すべてを自分で解決しようとする人がいます。しかし、これは非効率的なだけでなく、誤った方法や習慣を身に付けてしまうリスクもあります。

効果的なスキル習得には、先輩社員からの指導や、同期との学び合いが不可欠です。特に、実務経験のある先輩社員からのフィードバックは、理論だけでは得られない実践的な知識を提供してくれます。また、同期との情報共有や相互学習も、多様な視点や解決方法を学ぶ貴重な機会となります。

ただ、現代では先輩社員も忙しくしており、なかなか教えてもらう時間がない場合も多いです。そのような状況に備え、自社で必要なスキルについてOJTで教える内容をデジタル化しておくことも大切です。

▼OJTをする余裕がない場合の対策については下記で詳しく解説しています。
OJTする余裕がない場合の効果的な対応策とは?デジタル時代の指導対策について解説!

  OJTする余裕がない場合の効果的な対応策とは?デジタル時代の指導対策について解説! 本記事では、既存社員の業務量が多すぎて新入社員へのOJTや教育を行う余裕がない場合の対応策について紹介します。余裕がない原因や業務を効率化する観点、動画研修、デジタル化など、余裕がないという状態を解消するポイントを徹底解説します。 株式会社LDcube

基本スキルを軽視してつまずく

3つ目の注意点は、基本的なスキルの軽視です。新入社員の中には、より高度なスキルの習得に気を取られ、基本的なスキルの習得をおろそかにしてしまう場合があります。しかし、ビジネススキルは基本の積み重ねであり、土台となる基本スキルが不安定では、応用力も身に付きません。

基本スキルを確実に身に付けるためには、段階的なアプローチが効果的です。例えば、ビジネスマナーや報連相といった基本スキルは、日々の業務の中で意識的に練習し、確実に定着させることが重要です。

特に入社初期は、基本スキルの習得に重点を置き、それらを確実に身に付けてから、より高度なスキルの習得に進むようにしましょう。

新入社員がビジネススキルを効率的に習得するためのステップ

ステップのイメージ画像

新入社員がビジネススキルを効率的に習得するためには、段階的なアプローチが重要です。

ここでは、基礎固め、実践、定着という3つのフェーズに分けて、効果的な習得ステップを解説します。

基礎固めフェーズ|マインドとマナーの習得

基礎固めフェーズでは、社会人としての基本的なマインドとビジネスマナーの習得に重点を置きます。このフェーズは、その後の成長の土台となる重要な期間です。

最も重要なのは、学生から社会人へのマインドの転換です。

これまでの「学ぶ立場」から「価値を提供する立場」への意識改革が必要となります。時間や約束を守ることの重要性を理解し、組織の一員としての責任感を育んでいきます。また、主体的な行動を習慣化することで、社会人としての自覚を醸成していきます。

ビジネスマナーについては、あいさつ、言葉遣い、身だしなみといった基本的なルールを、理論と実践の両面から学んでいきます。特に、社内外でのコミュニケーションの基本となる電話応対やメールの作法については、丁寧に時間をかけて習得することが重要です。

実践フェーズ|基本スキルの反復練習

実践フェーズでは、基礎固めで学んだ内容を実際の業務の中で活用し、スキルとして定着させることを目指します。このフェーズでは、実践と振り返りのサイクルを確立することが重要です。

日常業務の中での報連相を通じて、適切なコミュニケーションスキルを磨いていきます。また、議事録や報告書の作成を通じて文書作成スキルを向上させ、複数の業務を並行して進める中で優先順位付けとタイムマネジメントを学んでいきます。

これらの実践は、単なる業務遂行ではなく、意識的な学習の機会として捉えることが大切です。上司や先輩社員からのフィードバックを受けながら、より効果的な方法を模索し続けることで、着実なスキル向上につながります。

定着フェーズ|実務での応用と改善

定着フェーズでは、習得したスキルをさまざまな場面で応用し、より高度な実践力へと発展させることを目指します。このフェーズでは、自己の課題を認識し、継続的な改善を行うことが重要です。

日々の業務記録を付け、定期的に振り返りを行うことで、自身の強みと改善点を明確にしていきます。また、上司や先輩からのフィードバックを積極的に求め、それを基に具体的な行動計画を立てることで、着実にスキル向上を図ります。

さらに、より複雑な業務やプロジェクトに挑戦することで、習得したスキルの応用力を高めていきます。部門を超えたプロジェクトへの参加や、後輩への指導・支援なども、スキルを深める重要な機会となります。

このように段階的にスキルを習得することで、無理なく着実にビジネススキルを身に付けることができます。

各フェーズでは、必要に応じてeラーニングや研修プログラムを活用し、効率的に学習を進めることが推奨されます。また、上司や先輩からの定期的なフィードバックを受けることで、より効果的なスキル習得が可能となります。

新入社員のビジネススキル習得のフォローアップ

フォローアップしているイメージ画像

新入社員のビジネススキル習得を確実なものにするためには、継続的なフォローアップが欠かせません。特に、早期戦力化を目指す現代のビジネス環境では、効果的なフォローアップ体制の構築が重要です。

ここでは、具体的なフォローアップ方法とその実践のポイントについて解説していきます。

いつでもどこでも学べる環境を用意する

現代の働き方の多様化に対応するため、場所や時間に縛られない学習環境の整備が重要です。

eラーニングシステムやオンライン学習プラットフォームを活用することで、新入社員が自身のペースで学習を進められる環境を構築することができます。

学習環境の整備のポイントは下記です。

  • モバイル対応の学習システム:
    スマートフォンやタブレットからもアクセスできるeラーニングシステムを整備することで、通勤時間や待ち時間などの隙間時間を有効活用して学習できます。これにより、学習の機会を逃さずに済みます。

  • 動画やインタラクティブコンテンツの活用:
    理解しにくい内容を視覚化することで、学習効果を向上させます。インタラクティブなクイズや実践シミュレーションを組み込むことで、楽しみながら習得することができます。

  • 進捗管理機能:
    各自の学習進捗を可視化することで、計画的に学習を進められます。目標に対する進行度を確認できるため、モチベーションを維持する助けとなります。

定期的にオンラインでの短時間のフォローアップ研修を行う

長時間の集合研修よりも、短時間で頻度の高いフォローアップ研修の方が効果的です。

オンライン会議システムを活用した30分程度のフォローアップを定期的に実施することで、学習の継続性を保ちながら、実践で直面した課題にもタイムリーに対応することができます。

研修では、実際の業務で発生した課題や疑問点を取り上げ、具体的な解決方法を提示します。また、参加者同士での意見交換や事例共有の機会を設けることで、より実践的な学びの場を創出することができます。

  • 具体的な学習機会の提供:
    フォローアップ研修では実際に業務で発生した具体的な課題や疑問を取り上げ、解決策を提示することで、学んだ内容を実践に生かすことができます。

  • 参加者同士での交流:
    時間のセッションであっても、参加者同士の意見交換や事例共有が行われることで、異なる視点から学ぶことができ、実践を通じて課題解決能力を向上させることができます。

新入社員同士で学び合う環境をつくる

新入社員が互いに学び合う環境は、スキルの迅速な習得を促進し、組織全体の活性化にもつながります。彼らは同じ立場だからこそ共感し合える悩みを持ち、それに対する支え合いが成長を加速させます。

コミュニティー形成の施策としては下記があります。

  • オンライン上で情報共有スペースを設置:
    SlackやMicrosoft Teamsのようなプラットフォームを活用して、新入社員が自由に質問したり、情報を共有したりできるスペースを整備します。これにより、情報が集約され、いつでも必要なときにアクセスすることが可能です。

  • 定期的な勉強会やディスカッション機会の提供:
    オンラインまたは対面での勉強会を定期的に開催し、特定のテーマについての深掘りや問題解決のためのディスカッションを通じて、知識の深化を図ります。

  • 成功事例の共有システム構築:
    メンバーの成功事例をデータベース化し、誰でもアクセスして学べる環境をつくります。これにより、実践的な学びの機会を提供し、成功体験が他のメンバーへの刺激となり、連帯感を強化します。

このように、柔軟でインタラクティブな学習環境を構築することで、新入社員はより効果的にスキルを身に付け、組織全体の活力向上に寄与することができます。

ビジネススキルを身に付けるならeラーニング!

eラーニングのイメージ画像

ビジネススキルeラーニングはLMS(Learning Management System:学習管理システム)と合わせた活用が有効です。

LMSとは、eラーニングなどの運用や学習履歴の管理、学習効果の測定を一元的に行うためのシステムです。LMSを活用することで、学習の進捗状況や理解度、満足度などのデータを容易に収集・分析できます。

しかし、eラーニング/LMSは質の高いものでないと期待する学習効果は得られません。

当社LDcubeが提供する「CrossKnowledge」は、フランスを本社とするグローバル企業CrossKnowledge社のeラーニング/LMSです。

「CrossKnowledge」は、以下の強みを持つ優れたLMSで、世界で1200万人以上のユーザーから選ばれ続けています。

  • 著名なMBA教授が監修した教育コンテンツが充実
  • パーソナライズ学習が実現できる機能「CK-Connect」搭載
  • 研修コース設計機能「Blendedx」搭

▼新入社員向けのビジネスマナーなどのパッケージコースも用意しています。

  新入社員パッケージ【eラーニングパッケージ】 社会人においてビジネスマナー習得は不可欠です。 また、学生時代は相性の合う人のみとコミュニケーションを取っていましたが、仕事では誰とでも上手く取る必要が出てきます。 各職場に配属されたあと、自信を持って仕事に取り組めるように学習しましょう。 標準学習時間:12時間40分 株式会社LDcube


まとめ:ビジネススキルを確実に習得し、充実した新入社員生活へ

新入社員が最初に身に付けるべきビジネススキル7つ|研修よりも大切なことを解説!について紹介してきました。

  • 新入社員のビジネススキル習得は研修よりも学習環境づくりがカギ
  • 新入社員のビジネススキル習得が成長の土台となる
  • 新入社員が身に付けるべき7つのビジネススキルとは
  • 新入社員のビジネススキル習得における3つの注意点
  • 新入社員がビジネススキルを効率的に習得するためのステップ
  • 新入社員のビジネススキル習得のフォローアップ
  • ビジネススキルを身に付けるならeラーニング!

新入社員のビジネススキル習得は、個人の成長だけでなく、組織全体の生産性向上にも直結する重要な課題です。本記事で解説した7つの基本スキルと、その効果的な習得方法を参考に、計画的なスキル開発を進めていくことが重要です。

特に重要なのは、スキル習得を一時的なものではなく、継続的な成長プロセスとして捉えることです。適切な学習環境の整備と、効果的なフォローアップ体制の構築により、新入社員は確実にスキルを身に付けることができます。

新入社員として社会人になったばかりのタイミングで、ビジネススキルとともに「学習の進め方」を身につけることは、その後、若手、リーダー、管理職として成長するための礎となります。

育成担当者は、これらの要素を総合的に考慮しながら、自社に適した育成プログラムを構築していくことが求められます。

LDcubeはCrossKnowledge社のパートナーであり、世界中で高い評価を得ている、ビジネススキルを学ぶための学習コンテンツを提供ししています。また、CrossKnowledge社の提供するCK-Connectを活用することで、パーソナライズ学習を実現することも可能です。パーソナライズ学習は、未来の学習のあり方を変える可能性を秘めています。無料のデモ体験会なども行っていますので、お気軽にご相談ください。

▼関連資料はこちらからダウンロードできます。

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企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
株式会社ビジネスコンサルタントで、講師派遣型の人材育成支援から始まり、社内トレーナーの養成による人材育成支援、デジタルツールを活用した人材育成のDX化の支援まで、中小企業から大企業まで20年にわたり幅広いコンサルティングに従事。 新入社員研修からOJTリーダー研修、若手社員研修、管理職研修、幹部研修、営業研修、デジタル学習環境づくりのコンサルテーションなどに自らもコンサルタントとして登壇しながらも、人材育成・組織活性化・営業強化において講師派遣型の枠を超えた支援を実現するため、ビジネスコンサルタントの子会社である株式会社LDcubeの設立と同時に代表取締役に就任。 資格: ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント(J-MCMC2023002) ・LIFOプログラムライセンス(LIFO-MSSプログラム開発者)

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