新入社員研修で何をする?7つの定番内容やこれからの時代のポイントを紹介!

新入社員研修の担当者として、「具体的に何をすればいいのか」という悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。新入社員研修は、新入社員の成長を左右する重要な機会です。しかし、研修内容の選定から実施方法まで、検討すべき項目が多岐にわたるため、どこから手をつければよいか迷ってしまうものです。

特に近年は、従来の集合研修に加えてオンライン研修の選択肢も増え、時代に即した効果的なプログラムの設計がより重要になっています。また、研修を内製するか外部に委託するかの判断も、企業の規模や状況によって慎重な検討が必要です。

研修の成否は、新入社員の早期戦力化や定着率に大きく影響します。効果的な研修を実施するためには、自社の状況や目的に合わせた適切なプログラム設計が不可欠です。ただし、研修内容を詰め込みすぎたり、逆に不足したりすることのないよう、バランスの取れた内容にすることも重要なポイントとなります。

本記事では、新入社員研修で実施すべき具体的な内容から、効果的な実施方法まで、実践的なノウハウをご紹介します。定番の7テーマを軸に、研修の計画から実施までのポイントを解説。さらに、よくある失敗とその対策まで網羅的に取り上げています。

新入社員研修の担当になったばかりの方はもちろん、既存の研修プログラムの見直しを検討されている方にも参考になる内容となっています。それでは、新入社員研修の全体像から見ていきましょう。

▼ 新入社員に関連して、テーマごとに下記で詳しく解説しています。

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目次[非表示]

  1. 1.新入社員研修で何をする?まずは全体像をつかむ
  2. 2.新入社員研修で何をするか決めるための方法
  3. 3.新入社員研修で実施する7つの定番テーマ
    1. 3.1.企業理念・社風の理解促進
    2. 3.2.ビジネスマナーの基本習得
    3. 3.3.仕事の進め方の習得
    4. 3.4.ビジネスコミュニケーション実践
    5. 3.5.業務知識の基礎固め
    6. 3.6.社内システム・ツールの使い方
    7. 3.7.コンプライアンス・セキュリティー
  4. 4.新入社員研修は内製できる?成功のポイント
  5. 5.新入社員研修で効果を出す実施方法
  6. 6.新入社員研修でありがちな失敗と対策
  7. 7.これからの新入社員研修で何をするかを迷ったら
    1. 7.1.新入社員研修のデジタル化を図る
    2. 7.2.新入社員研修期間中において、教える内容によってタイミングの最適化を図る
    3. 7.3.1年通じてのオンボーディングプログラムを構築する
  8. 8.新入社員オンボーディングプログラム構築の支援事例
  9. 9.新入社員のオンボーディングならLDcubeにお任せ!
  10. 10.まとめ

新入社員研修で何をする?まずは全体像をつかむ

新入社員研修のイメージ画像

新入社員研修は、企業にとって新しい人材を育成し、早期に戦力化するための重要な施策です。効果的な研修を実施するためには、まず全体像を正しく理解する必要があります。

研修の適切な実施時期

新入社員研修の実施時期は、主に入社直後から開始するのが一般的です。新卒社員の場合、4月入社後すぐにスタートし、中途採用の場合は入社のタイミングに合わせて実施します。近年では、新卒採用においては3月中に内定者研修として一部プログラムを開始する企業もあります。

特に中途採用の場合は、前職での経験をリセットし、新しい環境に適応するため、入社直後の実施が不可欠です。また、研修の効果を最大限に高めるためには、初期研修の完了後、3-6カ月後にフォローアップ研修を実施するも多いです。このようなステップを踏むことで、習得した知識やスキルの定着を確実なものとすることができます。

標準的な研修期間の目安

標準的な研修期間の目安は、新卒採用の場合は3~6カ月というのが標準的です。しかし、標準的な研修期間は以下の通り採用形態によって大きく異なります。

研修期間の目安:

  • 新卒採用:4月から9月頃までの3〜6カ月間
  • 中途採用:1〜3カ月間の集中的な研修期間
  • フォローアップ研修:入社後3〜6カ月の時点で数日間程度

期間設定の際は、配属先での業務内容や必要なスキルレベルを考慮し、柔軟に調整することが重要です。

新卒と中途での研修内容の違い

新卒採用と中途採用では、研修の目的や内容に大きな違いがあります。

新卒採用の研修ポイント(組織・社会への適応):

  • 社会人としてのマインドセットの確立
  • ビジネスマナーや基本的なビジネススキルの習得
  • 企業理念や社風への理解促進
  • 基礎的な業務知識の習得

中途採用の研修ポイント(業務・システムへの適応):

  • 既存の業務経験や知識を生かした早期戦力化
  • 自社特有の業務プロセスや制度の理解
  • 社内システムやツールの使用方法の習得
  • 部門別の専門知識やスキルの補完

これらの違いを意識しながら、それぞれの対象に最適化された研修プログラムを設計することが重要です。

▼新入社員フォローアップ研修については下記で解説しています。
新入社員フォローアップ研修のあるべき姿とは?すべて解説!

  新入社員フォローアップ研修のあるべき姿とは?すべて解説! 今回は新入社員フォローアップ研修の目的や効果、内容、日数、タイミング、その他施策について解説しながら、導入研修時から意識して取り組んだ方が良いことなどを解説していきます。研修は社内講師でやるか外部講師に依頼すべきかについても紹介します。 株式会社LDcube


新入社員研修で何をするか決めるための方法

研修の打ち合わせをしているイメージ画像

効果的な新入社員研修を実施するためには、組織のニーズと新入社員の成長目標を適切に把握し、それらを反映したプログラムを設計する必要があります。以下では、具体的な研修内容の決定方法について解説します。

キーパーソンにヒアリングを実施する

研修内容を決める際は、まず社内のさまざまなステークホルダーからの意見を収集することが重要です。主なヒアリング対象と確認すべきポイントは以下の通りです。

  1. 経営層へのヒアリング:
    - 新入社員に期待する役割や成長イメージ
    - 中長期的な人材育成の方針
    - 特に重視している価値観や行動指針

  2. 現場マネジャーへのヒアリング:
    - 部門での具体的な業務内容と必要なスキル
    - 過去の新入社員の成長における課題
    - 配属後すぐに必要となる知識やスキル


研修で達成する目標を書き出す

ヒアリング結果を基に、具体的な研修目標を設定します。目標設定では以下の3つの観点を考慮します。

  1. 知識・スキル面の目標:
    - 企業理念や価値観の理解度
    - 自社の商品・サービスへの理解
    - 業務遂行に必要な基本スキルの習得
    - 専門知識の理解度
    - 社内システムやツールの使用スキルの習得
    - 業界や市場環境の認識

  2. 態度・行動面の目標:
    - ビジネスマナーの実践
    - チームワークやコミュニケーション能力
    - 主体性や積極性の発揮


必要なスキルをリストアップする

設定した目標を達成するために必要なスキルを具体的にリストアップし、優先順位をつけていきます。

基礎的なスキル(全員必須):

  • ビジネスマナー(電話応対、メール作成、来客対応など)
  • ビジネス文書作成能力
  • コミュニケーションスキル
  • タイムマネジメント能力

部門別専門スキル:

  • 営業部門:商談・提案スキル、顧客理解力
  • 技術部門:専門的な技術知識、問題解決能力
  • 管理部門:数値分析力、法務知識、専門ソフトウエア操作スキル

汎用的ビジネススキル:

  • 論理的思考力
  • プレゼンテーション能力
  • 情報収集・分析力

これらのスキルは、研修期間中にどの程度まで習得させるかの目標レベルも併せて設定することで、より効果的な研修プログラムの設計が可能となります。

新入社員研修で実施する7つの定番テーマ

新入社員研修んイメージ画像

新入社員研修では、社会人としての基礎から実務に必要なスキルまで、さまざまなプログラムを実施する必要があります。ここでは、多くの企業で実施されている定番的なテーマについて解説します。

企業理念・社風の理解促進

企業理念や社風の理解は、新入社員の帰属意識を高め、長期的なキャリア形成の基盤となります。

実施内容:

  • 経営者による企業理念や経営方針の講話
  • 会社の歴史や成長過程の学習
  • 企業文化や価値観についてのグループディスカッション
  • 先輩社員との対話セッション

期待される効果:

  • 企業への帰属意識の醸成
  • 仕事への意欲向上
  • 組織の一員としての自覚の形成


ビジネスマナーの基本習得

社会人として必要不可欠なビジネスマナーを身に付けることは、円滑な業務遂行の基礎となります。

学習項目:

  • あいさつ、身だしなみ、言葉遣い
  • 電話応対とビジネスメールの作成
  • 名刺交換や来客対応
  • 会議でのマナーやルール

実践方法:

  • ロールプレイング形式での実践練習
  • 実際の業務シーンを想定した演習
  • 動画教材を用いた学習

▼新入社員研修でのビジネスマナーについては下記で詳しく解説しています。
新入社員研修で押さえるべきビジネスマナーとは?研修成功のコツ・マナー定着のポイントを徹底解説​​​​​​​

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仕事の進め方の習得

基本的な業務の進め方や、仕事に取り組む姿勢を学ぶことは、新入社員研修の重要な要素です。まず、業務改善の基本となるPDCAサイクルについて、その考え方と実践方法を習得します。

計画を立て、実行し、評価して改善するという一連のプロセスを理解することで、効率的な業務遂行の基礎が身に付きます。また、限られた時間を効果的に使うためのスケジュール管理やタイムマネジメントのスキルも学習します。

さらに、チームでの業務を円滑に進めるために不可欠な報告・連絡・相談の重要性とその具体的な方法についても学びます。加えて、複数の業務が同時に発生した際に適切に対応できるよう、優先順位の付け方についても実践的に学習を進めます。これらの基本的なビジネススキルを身に付けることで、配属後の実務にスムーズに対応できる力を養成していきます。

▼報連相研修については下記で詳しく解説しています。
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ビジネスコミュニケーション実践

効果的なコミュニケーションスキルは、ビジネスの成功に不可欠な要素です。新入社員は相手の話を理解する傾聴力と、適切な質問力を基礎として身に付けます。

また、自分の考えを分かりやすく伝える説明技術や、効果的なプレゼンテーション能力も習得します。これらのスキルを通じて、チーム内での円滑なコミュニケーションの実現を目指します。

業務知識の基礎固め

配属後にスムーズに業務を開始できるよう、研修では基本的な業務知識の習得を進めていきます。まず業界全体の基礎知識を学び、その中での自社の位置づけを理解します。さらに自社の商品やサービスについての理解を深め、基本的な業務の流れや専門用語についても学習を重ねます。

職種により求められる知識やスキルが異なるため、はじめは共通するテーマから学び、徐々に部署ごとに分かれての研修に移行していきましょう。これらの知識は、実務に携わる際の重要な土台となります。

社内システム・ツールの使い方

業務に必要なシステムやツールの使用方法の習得は、スムーズに業務を開始するために重要な要素です。グループウエアや社内情報システムの基本操作をはじめ、日常的に使用するコミュニケーションツールや業務専用アプリケーションの使い方まで、実践的な演習を通じて学んでいきます。

これにより、配属後すぐに必要なシステム操作が行えるよう準備を整えます。

コンプライアンス・セキュリティー

企業活動における法令遵守と情報セキュリティーの重要性について、体系的に学習を進めます。コンプライアンスの基本概念を理解し、情報セキュリティーに関する基礎知識を身に付けます。

また、ビジネスパーソンとしてのSNSを適切に使用する方法や、職場での良好な人間関係を維持するためのハラスメント防止についても学びます。

これらの内容は、企業の特性や新入社員の特徴に応じて適切にカスタマイズし、実践的な研修プログラムとして提供することが重要です。

新入社員研修は内製できる?成功のポイント

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新入社員研修を自社で実施するか外部委託するかは、多くの企業が直面する重要な判断です。内製化には自社の特色を生かした研修が可能になるというメリットがある一方で、相応の準備と体制が必要となります。ここでは内製化検討のポイントについて詳しく解説していきます。

まずは内製化できる範囲を見極める

新入社員研修の内製化を検討する際は、まず自社のリソースと能力を客観的に評価することが重要です。一般的なビジネスマナーや社内システムの使用方法など、社内の人材で十分に指導できる内容もあれば、コミュニケーションスキルのような外部の知見が必要な分野もあります。

自社の強みを生かせる部分を見極め、それを中心に内製化を進めていくことで、効率的な研修運営が可能になります。特に自社の企業理念や価値観、独自の業務プロセスについては、内部の人材でしか指導ができません。

必要な体制と教材を準備する

研修の内製化を決めた場合、しっかりとした実施体制の構築が不可欠です。まず研修を担当する講師陣の選定と育成が必要となります。社内から適切な人材を選び、必要に応じて講師育成のための研修も実施します。

また、研修で使用する教材やカリキュラムの準備も重要な要素です。既存の業務マニュアルや過去の研修資料を基に、新入社員向けに分かりやすく再構成する必要があります。

さらに、研修の進捗管理や効果測定の仕組みも整える必要があります。これらの準備には相応の時間と労力が必要となりますが、一度体制を整えれば次年度以降も活用できる大きな資産となります。

外部に任せる部分を検討する

研修のすべてを内製化する必要はありません。むしろ、一部を外部委託することで、より効果的な研修が実現できる場合も多いのです。

特にビジネスマナーやコミュニケーション、論理的思考力のトレーニングなど、汎用的なスキル研修については、専門的なノウハウを持つ外部機関に委託することで、質の高い研修を効率的に実施できます。

また、業界動向やAIリテラシーのような最新のビジネスナレッジについても、外部講師を招いて実施することで、新鮮な視点を取り入れることができます。内製と外部委託のバランスを適切に取ることが、効果的な研修プログラムを実現する鍵となります。

新入社員研修で効果を出す実施方法

新入社員研修のシーン

新入社員研修の成否は、その実施方法に大きく左右されます。効果的な研修を実現するためには、適切な実施形態の選択と、研修内容の定着を促す工夫が重要になってきます。

合宿型研修とオンライン研修を組み合わせて実施する

近年の研修スタイルは、従来の集合型とオンライン型という研修手法を効果的に組み合わせるハイブリッド形式が多くなってきています。集合研修の中でも特に合宿型研修では、新入社員同士の関係構築や企業文化の体感、実践的なグループワークなど、合宿型でこそ効果の高い内容を重点的に実施します。

一方、オンライン研修では、基礎知識の習得や個人ワーク、理解度クイズなど、個人のペースで進められる内容を中心に構成します。これらを適切に組み合わせることで、それぞれのメリットを最大限に生かした効果的な研修が実現できます。

新型コロナウイルス感染症の位置づけが変わって以降、集合研修が実施しやすくなったことを踏まえ、集合研修のみのスタイルに戻す企業も出てきています。集合研修のみではオンライン研修のメリットが享受できず、効果的な学習にならないので注意しましょう。

演習などのグループワークの要素を多く取り入れる

座学だけの研修では、知識の定着や実践力の養成に限界があります。そのため、学んだ内容を実際に活用する機会として、グループワークを効果的に取り入れることが重要です。

例えば、ビジネスマナーの習得では実際のビジネスシーンを想定したロールプレイングを行い、プレゼンテーションスキルの向上では実際に資料を作成してプレゼンテーションする機会を設けます。

特に他者との協働が必要な課題に取り組むことで、コミュニケーション能力の向上も同時に図ることができます。

知識学習は理解度クイズなどの想起練習を取り入れる

新入社員研修で学ぶ知識を確実に定着させるためには、単なる暗記ではなく、学習知識を活用する想起練習を取り入れましょう。

想起練習とは覚えたことなどを思い出そうとする作業のことを言います。理解度クイズなどが当てはまります。学習した内容に関する理解度クイズを定期的に実施したり、実際の業務シーンを想定した事例問題に取り組んだりすることで、知識の定着を促進できます

また、学んだ内容を他者に説明する機会を設けることも、理解を深める上で有効な手法です。

定期的にフィードバックを行う

研修の効果を最大化するためには、適切なフィードバックの実施が不可欠です。日々の研修終了時に振り返りの時間を設け、その日の学びや気づきを言語化する機会を設けます。また、定期的な面談を通じて、研修担当者が各新入社員の成長度合いや課題を把握し、必要に応じて個別のフォローを行います。

このフィードバックは、研修内容の理解度を確認するだけでなく、新入社員のモチベーション維持にも重要な役割を果たします。特に、できている部分を具体的に褒め、改善が必要な部分については建設的なアドバイスを提供することで、新入社員の成長を支援することができます。

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新入社員研修でありがちな失敗と対策

失敗して悩んでいるイメージ画像

新入社員研修の実施において、いくつかの典型的な失敗パターンが存在します。これらの失敗を事前に認識し、適切な対策を講じることで、より効果的な研修の実現が可能となります。

研修内容の詰め込みすぎ防止

多くの企業が陥りやすい失敗の一つが、限られた研修期間に多くの内容を詰め込みすぎることです。短期間で大量の情報を詰め込んでも、新入社員の理解や定着は進まず、かえってストレスや混乱を招く結果となってしまいます。

この問題を防ぐためには、研修内容の優先順位付けが重要です。まず配属後すぐに必要となる知識やスキルを中心に据え、それ以外の内容については、段階的に学習できるよう計画を立てることが効果的です。また、学習内容の定着を確認しながら進めることで、無理のないペース配分を実現することができます。

受講者の理解度に個人差が生じることへの対応

新入社員の知識やスキルのレベルには、必ず個人差が生じます。特に中途採用者を含む場合、この差はより顕著になります。しかし、この差を放置してしまうと、理解が遅れている社員の意欲低下や、逆に理解の早い社員の退屈感につながってしまいます。

この課題に対応するためには、個々の理解度に応じた柔軟なフォローアップ体制が必要です。理解度に応じたグループ分けを行い、それぞれのレベルに合わせた補足説明や追加課題を提供することで、全員が適切なペースで学習を進められる環境を整えることができます。

また、デジタルコンテンツをそろえ、オンライン学習環境を整え、自分の理解度に合わせて自分のペースで学習することができるようにすることも重要です。それにより、研修についていけない社員を減らすことにつながります。

モチベーション維持の工夫

長期間にわたる研修では、新入社員のモチベーション維持が大きな課題となります。特に座学中心の研修が続く場合、学習意欲が低下することがあります。この問題に対処するためには、研修内容に変化をつけることが重要です。

理論的な学習と実践的な演習を適切に組み合わせ、さらに短期的な達成目標を設定することで、学習意欲を持続させることができます。また、研修の意義や目的を定期的に確認し、各プログラムが将来の業務にどのように生かされるのかを具体的に説明することも効果的です。

定期的な表彰や承認の機会を設けることで、新入社員の努力を認め、さらなる成長への意欲を引き出すことができます。

▼新入社員研修についていけない社員や研修後何もできない社員をつくらないようにしましょう。
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これからの新入社員研修で何をするかを迷ったら

新入社員研修の内容を決めているシーン

新入社員研修は、時代とともに変化する必要があります。デジタル化の進展や働き方の多様化により、従来の研修スタイルだけでは対応できない課題が増えてきています。ここでは、これからの時代に求められる新入社員研修の方向性について解説します。

新入社員研修のデジタル化を図る

デジタルツールを活用した研修は、もはや選択肢ではなく必須となってきています。デジタル化によって、時間や場所の制約を受けずに学習を進められるようになり、個々人の理解度に応じた学習ペースの調整も容易になります。例えば、eラーニングシステムを導入することで、基礎的な知識学習を効率的に進めることができます。

また、オンラインミーティングツールを活用することで、リモートでのグループワークや質疑応答セッションも実現可能です。さらに、学習管理システム(LMS)を導入することで、研修の進捗状況や理解度を可視化し、適切なフォローアップを行うことができます

新入社員研修期間中において、教える内容によってタイミングの最適化を図る

すべての研修内容を入社直後に詰め込むのではなく、習得すべき知識やスキルの優先順位を見直し、適切なタイミングでの学習機会を提供することが重要です。入社直後の研修では、社会人としての基礎やビジネスマナー、企業理念の理解など、すぐに必要となる内容に焦点を当てます。

その後、実務経験を積みながら、より専門的なスキルや知識を段階的に習得していく計画を立てることで、効果的な学習が可能になります。研修のデジタル化を図ることで、4月入社時の新入社員が集まっている時期でなくとも、新入社員に学習を届けることができるようになります。

そのような環境が整うことで、必要なタイミングで必要な学習を届け、最適化された学習を実現することができます。これにより、新入社員の負担を軽減しながら、より確実な知識とスキルの定着を図ることができます。
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1年通じてのオンボーディングプログラムを構築する

新入社員の育成は、入社時の研修だけで完結するものではありません。1年間を通じた継続的なサポート体制、すなわちオンボーディングプログラムの構築が大切です。オンボーディングプログラムでは、定期的な面談やフォローアップ研修、実務での課題解決支援など、さまざまな育成施策を計画的に実施します。

特に、配属後の実務における課題や悩みに対して、適切なサポートを提供することで、新入社員の成長を継続的に支援することができます。また、メンター制度や先輩社員との定期的な交流機会を設けることで、組織への適応やキャリア形成をサポートすることも効果的です。

▼新入社員向けのオンボーディングについては下記で詳しく解説しています。
新入社員のオンボーディングに必要な要件とは?構築と運用の工数についても解説!

  新入社員のオンボーディングに必要な要件とは?構築と運用の工数についても解説! 新入社員のオンボーディングは、企業の成長と持続的な成功の鍵を握る重要なプロセスです。本記事では、オンボーディングに必要な要件や組織内での構築方法、工数、事例など人材育成を早期に成功させるポイントを解説します。 株式会社LDcube


新入社員オンボーディングプログラム構築の支援事例

オンボーディングプログラムを運用しているイメージ画像

不動産営業の効果的なロープレ事例

  • デジタルOJTとリアルOJTの連動で業績向上へ【UMU導入事例】
  • 社員数:3000名以上 事業:住宅メーカー


導入前の課題~環境変化に対応した教育を提供したい~

働き方改革など、時代や環境の変化に伴い、従来通りの詰め込み型教育では新入社員がなかなか育たないという課題を抱えていました。

この課題を解決するため、2018年に新入社員の教育方針を「全社の人材育成システムを確立し、共通認識の下、営業人材を長期的視点で組織的・計画的に育成する」というものに変更しました。

3年で一人前とする本計画の元、「研修は事前学習→集合研修→職場実践サイクルによる、OJTとの連動形式を取る」「計画的なロールプレーイングの実施で営業のスキル向上を図る」「個々の学習の進捗状況と習得度の把握」をしながら持続的学習を促進していくために、マイクロラーニングによるインプットとAIによるロープレ(ラーニングプラットフォーム:UMU(ユーム)の活用)の導入を決定しました。

取り組みの詳細

①マイクロラーニングによるインプットで本部・現場の負担減へ

現場のハイパフォーマー社員に依頼し、1人当たり2テーマの模範ロープレ動画を提供してもらい、その動画をプラットフォーム上に掲載しました。
動画学習+AIロープレ導入前は現場でのOJTの質にばらつきがあるという課題もありましたが、動画学習の導入を機に、学習の質を均一化することができ、今では入社1年目~3年目の必須コンテンツとなっています。

②研修後の確認テストで学びの定着を図る

研修の最後にまとめとして、受講生にはプラットフォーム上で確認テストに回答してもらうことで、研修の理解度を測るとともに、学習内容の定着化を図る取り組みをしました。

講師はリアルタイムで受講生たちの理解が浅いポイントが分かり、その場で解説や補足説明を行うことで、効率的な学習を実現できました。

③48のテーマに細分化したロープレの提供で営業スキル向上へ

一人前になるまでに必要な知識を48テーマに細分化し、それをロープレの課題として受講生に提示、順次プラットフォーム上に動画をアップロードしてもらうことで、営業スキルの向上を図っています。

1週間に1本ずつ、模範ロープレ動画を視聴した上で、自身のロープレ動画を提出してもらいます。上司から70点以上の評価を受けることができればテーマクリアという運用を実施することで、デジタルで体系的な学習をしながら、リアルでOJTを促進するという連動を図っています。
 
 
導入後の成果

①一人前として必要な知識を漏れなく学習

プラットフォーム導入前は、3年間営業活動をしていても、人によっては現場で遭遇しないテーマもありましたが、48テーマを計画的に展開していくことで、体系的に、漏れのない学習の提供が可能となりました。

②学習と上司からのフィードバック率と業績の相関が分かった

受講生が動画を提出すると、AIからのフィードバックを受けられるため、1人でも自分のロープレにおける啓発ポイントを確認しながら、何度もロープレの練習をすることが可能です。また、トークの中身についても上司からのフィードバックを受けることで、トークのブラッシュアップを図ることができます。

実際に受講生の学習や上司のフィードバック率のランキングデータを確認すると、上位者には好業績者の顔ぶれが並んでおり、学習と上司からのフィードバック率と業績が相関していることが分かりました。

これまで現場でのOJT実施状況は不透明でした。しかし、学習状況やフィードバック率がデータとして可視化することで、実施状況を把握しながら上司の関わりを促進し、全体の学習・育成を促進することができました。

新入社員のオンボーディングならLDcubeにお任せ!

LDcubeロゴ

新入社員のオンボーディングは企業の成長に直結する重要なプロセスです。LDcubeは多角的なアプローチで効果的なオンボーディングの体制づくりを支援しています。
 
新入社員育成に関連する人たちとのミーティングを通じて、社内での「一人前」の定義を再確認する支援や、学習プラットフォームの導入支援を行います。そこから新入社員がキーワード検索で必要な情報を即時に学べるオンライン学習環境を整えます。
 
デジタルコンテンツや自発的に学べるツールの提供により、新入社員はいつでもどこでも効率的に学習を進めることが可能となり、早期に必要なスキルや知識を身に付けることができます。
 
それだけでなく、LDcubeは外部講師が実施する研修プログラムを自社内で効果的に活用できるように、社内トレーナーの養成の支援も行っています。社内トレーナーが質の高い研修を自ら実施できるようになることで、持続的かつ一貫した教育環境を整えることができます。
 
また、LDcubeは必要に応じて特定の研修やセミナーを実施することも可能です。新入社員のビジネスマナーやコミュニケーションスキルなどの分野については、LDcubeのスタッフが研修を行い、即戦力となるスキルを習得できるよう支援します。
 
新入社員のオンボーディングプロセスにはさまざまな工数がかかります。専任者をおいたとしてもやらなければならないことが多岐にわたります。LDcubeは専任者と共に、オンボーディングを効率化し、新入社員の定着率とパフォーマンスを向上させることに向けて伴走します。

まとめ

新入社員研修で何をする?7つの定番内容やこれからの時代のポイントを紹介!について紹介してきました。

  • 新入社員研修で何をする?まずは全体像をつかむ
  • 新入社員研修で何をするか決めるための方法
  • 新入社員研修で実施する7つの定番テーマ
  • 新入社員研修は内製できる?成功のポイント
  • 新入社員研修で効果を出す実施方法
  • 新入社員研修でありがちな失敗と対策
  • これからの新入社員研修で何をするかを迷ったら
  • 新入社員オンボーディングプログラム構築の支援事例
  • 新入社員のオンボーディングならLDcubeにお任せ!

新入社員研修は、企業の将来を担う人材を育成する重要な機会です。本記事では、効果的な新入社員研修の実施に必要な要素をさまざまな観点から解説してきました。研修を企画・実施する際は、以下の点に特に注意を払う必要があります。

まず、研修の全体像を正しく把握することから始めましょう。新卒採用と中途採用では求められる内容が異なり、それぞれに適した期間や実施時期があります。研修内容を決定する際は、社内のキーパーソンへのヒアリングを実施し、明確な目標設定をした上で必要なスキルを特定していくことが重要です。

定番テーマとしては、企業理念の理解からビジネスマナー、業務知識まで、段階的な習得を意識した構成が効果的です。これらを実施する際は、内製と外部委託のバランスを考慮し、自社の状況に応じた最適な方法を選択しましょう。

研修の実施においては、オンラインと集合のハイブリッド形式を活用し、グループワークや実践的な演習を効果的に取り入れることで、学習効果を高めることができます。また、よくある失敗を認識し、事前に対策を講じることで、より効果的な研修の実現が可能となります。

これからの時代の新入社員研修では、デジタル技術の活用や、1年間を通じたオンボーディングプログラムの構築など、新しい視点での取り組みも重要になってきています。時代の変化に応じて研修内容や方法を柔軟に見直し、継続的な改善を図ることが、効果的な人材育成につながります。

LDcubeは、これまでのさまざまな人材育成サービスを提供してきており、新入社員育成の経験(集合研修、社内トレーナー養成、デジタル学習環境づくりなど)も豊富にあります。その経験を踏まえて、最適な新入社員教育プログラムづくりのご支援をしています。無料のプログラムデモ体験会なども行っています。お気軽にご相談ください。

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代表取締役 新井澄人
代表取締役 新井澄人
株式会社ビジネスコンサルタントで、講師派遣型の人材育成支援から始まり、社内トレーナーの養成による人材育成支援、デジタルツールを活用した人材育成のDX化の支援まで、中小企業から大企業まで20年にわたり幅広いコンサルティングに従事。 新入社員研修からOJTリーダー研修、若手社員研修、管理職研修、幹部研修、営業研修、デジタル学習環境づくりのコンサルテーションなどに自らもコンサルタントとして登壇しながらも、人材育成・組織活性化・営業強化において講師派遣型の枠を超えた支援を実現するため、ビジネスコンサルタントの子会社である株式会社LDcubeの設立と同時に代表取締役に就任。 資格: ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント(J-MCMC2023002) ・LIFOプログラムライセンス(LIFO-MSSプログラム開発者)

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