新入社員研修についていけない状況への対処法とは?Z世代に合わせた学習方法を解説!
新入社員研修のスタートは、新しい環境に慣れるための重要なステップですが、新入社員の中には「研修についていけない」という悩みを抱えることが少なくありません。
この問題は、新入社員の自信やモチベーションの低下につながり、結果的に企業全体のパフォーマンスにも影響を及ぼします。では、どのようにすれば新入社員研修での悩みを解決し、全員が効果的に学び、スムーズに業務に適応できるようにすることができるのでしょうか?
新入社員研修についていけない新入社員が直面する具体的な課題について考えてみましょう。
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情報過多:1度に多くの情報が提供されるため、新入社員が情報を処理しきれない
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学習スピードの差:全員が同じペースで学習しなければならないため、自分のペースで理解する時間が不足することがある
- サポート不足:個別の疑問や不安に対するサポートが不足しているため、問題が解決されないまま進行する
本記事では、株式会社LDcubeで新入社員の早期戦力化に向けた学習環境づくりを支援する筆者が、新入社員が研修についていくための具体的な方法について解説します。以下のポイントを実践することで、新入社員が安心して学びを進める環境を提供し、スムーズに業務に適応できるようになります。
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情報の段階的提供:研修内容を段階的に提供し、一度に大量の情報を詰め込むのではなく、フェーズごとに学びを進めます。例えば、最初の1一週間は基本情報や企業文化の紹介に集中し、その後、業務に必要なスキルを少しずつ学びます。
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個別対応の強化:新入社員一人一人の学習ペースや理解度に応じた個別対応を強化します。具体的には、定期的な個別面談やフィードバックセッションを設け、疑問や不安を解消します。
- 学習リソースの提供:研修内容を補完するための学習リソースを提供します。例えば、オンライン学習プラットフォームや補足資料、動画教材などを活用し、自主学習を支援します。
これらの要素を取り入れることで、新入社員が自分の理解度に合わせて自分のペースで学習でき、安心して学びを進め、企業の戦力として早期に活躍できるようになります。
新入社員研修の具体的なアプローチを実践し、全員が自信を持って業務に取り組める環境を提供しましょう。
▼新入社員研修のカリキュラムについては下記で詳しく解説しています。
⇒新入社員研修のカリキュラム作成!効果を最大化するポイントを紹介
▼新入社員フォローアップ研修については下記で詳しく解説しています。
⇒新入社員フォローアップ研修のあるべき姿とは?すべて解説!
▼新入社員研修の講師をされる方向けのガイドをご案内しています。
⇒新入社員研修の講師ガイド|準備から事後フォローまでコツや事例を交えて解説!
▼新入社員の育成については下記にまとめています。(3部作:企画編・実践編・カリキュラム編)
目次[非表示]
- 1.新入社員研修についていけない要因
- 1.1.好む学習スタイルの違い
- 1.2.過度な情報量
- 1.3.知識やスキルの差
- 1.4.モチベーションと自己管理
- 1.5.体力や健康状態
- 1.6.不明点の放置
- 2.新入社員研修についていけない社員の心境(例)
- 3.「新入社員研修についていけない」をつくらない工夫
- 4.新入社員研修を受けるZ世代の特徴
- 4.1.デジタルネーティブ(物心ついたころからデジタル技術に触れている)
- 4.2.自己主導的な学習傾向(自分自身で情報を探し、独自の方法で学ぶ習慣)
- 4.3.フレキシビリティと即時性(柔軟性が高く、即時的なフィードバックや成果を求める)
- 4.4.コラボレーションと多様性の重視(チームワークを重んじ、多様性を尊重する)
- 4.5.目的意識と社会貢献活動(意味や目的を持った活動を重視する傾向)
- 4.6.健康とウェルビーイングの重視(心と体の健康に対する意識が高い)
- 5.新入社員研修についていけない状況の克服はデジタル化
- 5.1.オンライン学習システムの活用
- 5.2.リアルタイムでのフィードバックと進捗管理
- 5.3.マイクロラーニング(短くて集中できる学習コンテンツ)の提供
- 5.4.ソーシャルラーニングの促進
- 6.新入社員研修についていけない状況を克服した事例
- 7.新入社員研修ならLDcubeにお任せ!
- 8.まとめ
新入社員研修についていけない要因
新入社員研修はそれまで違う環境で育ち学んできた学生が同じタイミングで入社し、研修を受けることになります。それまでどのような生活をしていたか、どのようなことを学んできたかにより、学習には個人差が生じます。それが人によっては研修についていけない要因となります。要因を以下に6つ挙げそれぞれ解説します。
好む学習スタイルの違い
新入社員の学習スタイルとは、情報をどのように処理し、理解するのかというプロセスのことを指します。学習スタイルは人それぞれ異なります。例えば、視覚的な学習を好む人は図やグラフ、プレゼンテーションスライドなどを用いて学ぶことで理解が深まります。
一方、聴覚的な学習を好む人は講義やディスカッション、オーディオ教材などを用いると効果的です。また、体験的な学習を好む人は実際に手を動かしてタスクを実行することで学びます。
研修プログラムが1つの学習スタイルに偏ると、その他のスタイルを好む新入社員が理解しにくくなることがあります。多様なアプローチを取り入れることが必要です。
過度な情報量
新入社員は覚えなければならないことがたくさんあります。だからといって、研修初期に大量の情報を1度に提供するのは、新入社員にとって非常に負担となります。例えば、新しいソフトウエアの使い方、業務フロー、企業文化、規則などを一気に学ばなければならない場合、どの情報が最も重要なのかを見分けるのは難しいです。
情報過多になると、認知的負荷が増し、考えることが面倒になり、結果的に重要な部分を見逃したり、理解が浅くなったりします。情報提供は段階的に行い、復習や理解度クイズを組み合わせると良いでしょう。
知識やスキルの差
新入社員のバックグラウンドは多様です。例えば、ある新入社員は関連する学部を卒業し、インターンシップで実務経験も豊富かもしれません。一方で、全く異なる分野から入社・配属された人は基本的な知識すら持っていない場合もあります。
このような知識やスキルの差が研修に遅れを生じさせる原因となります。初心者向けの追加サポートや、履修者向けの課題の提供により、それぞれのレベルに応じた学びを提供することが重要です。
モチベーションと自己管理
新入社員の中には、高いモチベーションを持って自己管理をしっかりできる人もいますが、逆にモチベーションが低く、自己管理が苦手な人もいます。モチベーションが低いと、研修の重要性を感じにくくなり、予習や復習を怠る原因となります。
自己管理が苦手な人は、スケジュールの管理ができず、時間を有効に使えないことがあります。効果的な対策としては、目標を明確に設定することや、フィードバックを頻繁に行い、モチベーションを維持させることが求められます。また、タイムマネジメントのスキルを学ぶセッションを設けることも有効です。
体力や健康状態
新しい職務や生活スタイルに適応することが難しい場合もあります。例えば、長時間の座学が続くと体力的に疲れてしまい、集中力が持続しないことがあります。新入社員研修は、新入社員にとっては慣れないことの連続です。
適切な休憩時間を設けたり、健康状態をチェックする仕組みを導入したりすることが必要です。また、リフレッシュするための短時間のストレッチやリラクセーションの時間を設けることで、集中力を保ちやすくなります。
不明点の放置
新入社員が抱える疑問や不安を即座に解消できるかどうかは、研修の成功に大きく影響します。質問しづらい雰囲気や、講師に対する遠慮があると疑問点が放置されがちです。これが重なると理解が遅れ、学習効果が低下します。
新入社員は何が分からないかも分かっていないこともあります。気軽に質問や相談をしやすい文化をつくり、定期的に質問タイムを設けることで、不明点を解消しやすくすることが重要です。また、オンライン学習環境を整備し、疑問点をいつでも共有できる環境をつくるのも有効です。
以上の要因をきめ細かくケアすることで、新入社員が研修に遅れずについていけるよう支援することが可能です。
▼新入社員の即戦力化を図るポイントについては下記で解説しています。
⇒成果を出す新入社員の育て方とは?即戦力化の前提・ポイントを解説!
新入社員研修についていけない社員の心境(例)
新入社員が研修についていけない場合の心境には下記のようなものがあります。その心境を理解することは、新入社員をサポートし、成功に導くための第一歩です。
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各要因によってさまざまな心境が生じるため、研修プログラムとサポート体制を見直し、個々の新入社員の心に寄り添う対応が求められます。新入社員が後で質問しようと思っても、研修はどんどん進んでしまうので、都度不明点などを解消していかないとついていけなくなってしまいます。
サポート体制の充実化を図ることで、新入社員は自分のペースやスタイルで確実に成長することが可能となります。
▼フォローアップも重要です。新入社員フォローアップ研修については下記で解説しています。
⇒新入社員フォローアップ研修のあるべき姿とは?すべて解説!
「新入社員研修についていけない」をつくらない工夫
新入社員研修において「ついていけない」社員をつくらないために、以下3つの主要な対策について詳しく説明します。
情報の段階的提供(研修内容のステップ・バイ・ステップアプローチ)
初めての環境や大量の新しい情報は、新入社員にとって大きなストレスとなり得ます。そのため情報を1度に大量に提供するのではなく、段階的に少しずつ提供することが重要です。以下は具体的な方法です。
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個別対応の強化(パーソナライズサポートの実施)
新入社員それぞれの背景や好む学習スタイルは異なるため、個別対応は極めて重要です。一人一人のニーズに合ったサポートを提供することで、不安を解消し、研修についていけるようにします。具体的な方法は以下の通りです。
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学習リソースの提供(多様な学習ツールとリソースの充実)
多様な学習サポートリソースを提供することで、新入社員が自己学習を進める際の選択肢を広げ、理解不足を補うことができます。以下の環境を整備すると効果的です。
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これらの工夫を講じることで、新入社員が研修についていけない状況を防ぎ、全員が自信を持って業務に取り組めるような体制を築くことが可能です。それぞれの対策が互いに補完し合うことが重要であり、一貫性を持った研修プログラムの設計が求められます。
▼新入社員研修での動画活用については下記で詳しく解説しています。
⇒新入社員研修で動画を活用するメリット|教材の形式や特徴を解説!
新入社員研修を受けるZ世代の特徴
Z世代は1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代を指し、彼ら特有の特徴を持っていることは、研修プログラムの設計や実施に重要な影響を与えます。以下に、具体的な特徴を説明します。
▼総合文具メーカーのコクヨ株式会社が2020年に行った「中高生の学びに関する実態調査レポート」でのアンケートによると、「勉強に関する情報をどこから得ますか?」という問いに対し、「YouTubeなどの動画サイト」と回答した学生が1番多い結果となっています(回答人数:824名)。
※コクヨ株式会社「中高生の学びに関する実態調査レポート」を参考に作成
デジタルネーティブ(物心ついたころからデジタル技術に触れている)
Z世代はスマートフォンやタブレット、ソーシャルメディアなどのデジタル技術が普及した環境で育っています。テクノロジーに対する親しみがあり、デジタルツールやオンラインプラットフォームを自在に活用できる世代です。
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特徴:スマートフォンやPCを使って、情報を素早く検索したり、アプリやソフトウエアをスムーズに操作したりする能力が高いです。
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研修での応用:オンライン学習プラットフォームやデジタル教材の利用が効果的です。逆に、紙ベースの資料や手作業の多い方法には飽きやすい可能性があります。
自己主導的な学習傾向(自分自身で情報を探し、独自の方法で学ぶ習慣)
インターネットを通じて情報収集をする環境が整っているため、自分で調べ、自分で学ぶことに慣れています。この特徴は、新しい知識を自主的に吸収する能力に優れている一方で、一方的な講義形式には不向きなことがあります。
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特徴:分からないことがあればすぐに検索し、自分で解決しようとする。自分のペースで進めることを好みます。
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研修での応用:自主学習時間を設けたり、オンラインリソースを提供したりすることで、個々の学習スタイルに合わせたカスタマイズが可能になります。
フレキシビリティと即時性(柔軟性が高く、即時的なフィードバックや成果を求める)
Z世代は、速いインターネットと即時的なフィードバックに慣れているため、何事にもスピードを求める傾向があります。長期的な計画よりも、短期的な目標やスマートな方法での達成を好みます。
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特徴:短期間での成果や即効性が期待される場合、モチベーションが高まります。「すぐに結果が見える」形式が好まれます。
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研修での応用:短時間でのフィードバックや達成感を得られるクイックテスト、小さなタスクの成功体験を多く設けることが有効です。
コラボレーションと多様性の重視(チームワークを重んじ、多様性を尊重する)
Z世代はSNSやオンラインゲームなどを通じて他者と協力する経験を持つことが多く、協力的な環境を好む傾向があります。また、異文化理解や多様性に対する意識が高いことも特徴です。
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特徴:チームでのプロジェクトや共同作業を通じて学びたいという意向があります。異なるバックグラウンドや視点を持つ仲間との協働を重視します。
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研修での応用:グループワークやディスカッションベースの学習を取り入れることで、チームでの問題解決能力を伸ばすと同時に、多様な視点を学ぶ機会を提供します。
目的意識と社会貢献活動(意味や目的を持った活動を重視する傾向)
Z世代は、単なる仕事の遂行だけでなく、その仕事の意味や社会的なインパクトに興味を持つことが多いです。企業の使命や倫理観、社会貢献活動に対する関心が高いです。
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特徴:仕事の背後にある意義や、社会的・環境的な影響について強い関心を持っています。企業のCSR(企業の社会的責任)活動に熱心である場合が多いです。
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研修での応用:研修内容において会社のミッションやビジョン、社会貢献に関する課題を組み込むと、モチベーションが高まります。また、研修プロジェクトの一環としてCSR活動に関わる機会を設けるのも効果的です。
健康とウェルビーイングの重視(心と体の健康に対する意識が高い)
Z世代は、心身の健康やウェルビーイングに対する意識が高いです。バランスの取れた生活や精神的な健康に重きを置いています。
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特徴:ストレス管理やワークライフバランスに関する感受性が高く、過度のストレスや長時間労働を避ける傾向があります。
- 研修での応用:研修の合間にリフレッシュタイムを設けたり、ストレスマネジメントやメンタルヘルスに関するセッションを実施したりすることで、安心感を提供します。
これらのZ世代の特徴を理解し、適切な配慮をすることが、効果的な新入社員研修の実施につながります。一人一人が持つ特性に合わせたアプローチを取り入れることで、彼らのポテンシャルを最大限に引き出すことができるでしょう。
新入社員研修についていけない状況の克服はデジタル化
新入社員研修において「ついていけない」状況を克服するために、デジタル化を進めるアプローチは非常に効果的です。なぜなら、現在の新入社員はZ世代であり、デジタルツールの活用に慣れているからです。以下に、デジタル化をどのように用いるかを説明します。
オンライン学習システムの活用
eラーニングプラットフォームのようなオンライン学習システムは、学習者が自分のペースで学べる環境を提供します。以下のような特徴があります。
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自主学習の促進:各自の進捗に合わせて学習内容を進めることができ、疑問が生じた時にはその場で検索し学習することが可能です。動画講義、インタラクティブ教材、理解度クイズなど、さまざまな形式のコンテンツが用意されているため、個々の学習スタイルに対応できます。
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ジャストインタイム学習:インターネットに接続できれば、いつでもどこでも学習が可能です。業務時間外や自宅からでも予習や復習ができ、学習の定着を促進します。
リアルタイムでのフィードバックと進捗管理
デジタルツールを用いることでリアルタイムでのフィードバックを提供することができます。学習の進捗状況を迅速に把握し、適切な対策を講じることが可能です。
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即時フィードバック:理解度クイズやテストの結果をその場で確認できるため、誤った理解を即座に修正できます。また、講師やメンターからのコメントも迅速に受け取ることが可能です。
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進捗管理:学習管理システム(LMS)を活用することで、各社員の進捗状況や成績を総合的に管理できます。これにより、個々の弱点や理解不足の領域を特定し、個別のサポートや追加学習を提供することができます。
マイクロラーニング(短くて集中できる学習コンテンツ)の提供
長時間の講義は、集中力を途中で失うことがあります。マイクロラーニングは、短時間で習得できる小さな学習単位として提供することで、これを克服します。
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短時間の学習セッション:5〜15分程度の短いコンテンツを提供することで、集中力を維持しやすくします。日々の業務の合間に効率的に学習を進めることができます。
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業務シーンを想定したショートケース学習:1つの学習セッションで、特定のスキルや知識等、1つのテーマに集中し、それを実際の業務に適用する方法を学びます。即効性のある成果が期待できます。
ソーシャルラーニングの促進
オンライン学習システムやチャットグループを活用することで、新入社員同士のコミュニケーションやコラボレーションを促進します。
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ディスカッショングループ:特定のテーマについて自由に意見交換や質問ができるようオンライン上にディスカッショングループを設置し、共同学習を促進します。疑問点の解消だけでなく、新しいアイデアや視点を共有することもできます。
- バーチャルプロジェクト活動:デジタルツールを活用して、プロジェクト活動をオンラインで進めることができます。リモートでも互いに協力しながら学ぶ機会を提供します。
これらのデジタル化の手法を活用することで、新入社員研修がより効率的かつ効果的になります。各社員の特性に合わせた学習環境を提供し、「ついていけない」状況を防ぎ、全員がスムーズに業務に適応できるようにサポートすることが可能です。
▼新入社員研修のオンライン化については下記で解説しています。
⇒新入社員研修にオンラインを活用して効果を高める秘訣!事例も紹介!
新入社員研修についていけない状況を克服した事例
建設コンサルタント業 新入社員研修のケース
【背景】
Withコロナ時代の中で、単にオンラインで研修を行うだけでなく、学び方のイノベーションを図りたい。
【新たな取り組み】
- 動画コンテンツを作成してオンライン自己学習の充実化を図る
- 確認テストを実施して都度理解度をチェックする
- 質問BOXを設け、質問があれば随時入力してもらう
- オンライン協調学習のセッションで演習や質問BOXに入力された質疑応答を行う
【結果】
受講の満足度は? 理解度は?
2019年度までは集合研修をベースに新入社員研修を実施していましたが、コロナ禍に入った2020年度は新入社員研修を実施できませんでした。
2021年度はオンラインで新入社員研修が実施できるように準備を進めました。
オンライン新入社員研修の効果について、受講者の満足度と理解度の観点から効果測定しています。 新人研修の満足度アンケート結果 2019年度と2021年度の、研修満足度のアンケートデータの比較満足度を見てみましょう。
研修のテーマ別で受講者のアンケートを実施しています。
2019年度までの研修アンケートと2021年度の研修アンケート結果を比べると、大きな差が出ています。 (2020年度は研修未実施のためデータなし)
2019年度までは研修の満足度に関して、5段階中で4をつける人がボリュームゾーンでしたが、2021年度は5をつける方がボリュームゾーンとなりました。
受講者の研修満足度が大きく高まった結果となりました。 また、理解度については毎年テーマ別で試験を実施しています。
初学者と履修者で試験結果を比べている図 新入社員の中には、ある分野について大学時代に学習したことがある履修者と、学習したことがない初学者が混在しています。
例年の傾向として、初学者は得点が低く、履修者は得点が高い傾向にありました。 2021年度の試験は下記のような結果になりました。
初学者と履修者で試験の結果を比べている図(点数入り) 初学者の得点が低く、履修者の得点が高いという傾向は存在しますが、その差はあまりなく、初学者が履修者に追いついてきているという結果になりました。
オンラインで効果的な学習環境を構築してきたことで、受講者の満足度も理解度もどちらも高めることに成功しました。
今回のケースの場合、カリキュラム作成に当たり下記に取り組みました。
【新たな取り組み】
- 動画コンテンツを作成してオンライン自己学習の充実化を図る
- 確認テストを実施して理解度を都度チェックする
- 質問BOXを設け、質問があれば随時入力してもらう
- オンライン協調学習のセッションで演習や質問BOXに入力された質疑応答を行う
※上記について、ラーニングプラットフォームUMU(ユーム)を活用して展開カリキュラムの効果測定をしたところ、受講者の満足度、理解度ともに良い結果を得ることができ、上記のカリキュラムが効果的であるということを証明することができました。
(出典:新入社員研修のカリキュラム作成!効果を最大化するポイントを紹介)
▼新入社員研修における動画活用については下記で解説しています。併せてご覧ください。
⇒新入社員研修で動画を活用するメリット|教材の形式や特徴を解説!
新入社員研修ならLDcubeにお任せ!
LDcubeは、新人育成において効果的な学習環境を構築するために多岐にわたる支援を行っています。外部講師が活用している研修プログラムを社内トレーナーが実施できるようにサポートもしています。社内トレーナーの存在により、持続的かつ一貫したサポート環境を整え、「ついていけない」を防ぐことが可能です。
また、キーワードで検索して学ぶことができる自発的な学習環境を整えるためのツール導入を支援します。同時並行で社内スタッフと連携し、適切な研修カリキュラムの構築も行います。必要に応じて一部研修の実施もサポートし、新人社員の定着と即戦力化を目指します。
LDcubeなら、新入社員研修を実施する目的に応じて、効果的な学習環境を実現し、自社で最高の新入社員研修を作り上げることができます。
▼社内で新入社員研修の講師をされる方は下記もご覧ください。
⇒新入社員研修の講師ガイド|準備から事後フォローまでコツや事例を交えて解説!
まとめ
新入社員研修についていけない状況への対処法とは?Z世代に合わせた学習方法を解説!について紹介してきました。
- 新入社員研修についていけない要因
- 新入社員研修についていけない社員の心境(例)
- 「新入社員研修についていけない」をつくらない工夫
- 新入社員研修を受けるZ世代の特徴
- 新入社員研修についていけない状況の克服はデジタル化
- 新入社員研修についていけない状況を克服した事例
- 新入社員研修ならLDcubeにお任せ!
- まとめ
新入社員が研修についていけない要因には、個々のバックグラウンドや学習スタイルの違い、過剰な情報提供、スキルの差、モチベーションの問題、体力や健康状態、不明点の放置などが挙げられます。これらをケアすることで、新入社員が研修に遅れずについていけるよう支援することが可能です。
特にZ世代を対象とする場合、デジタルツールの活用が効果的です。彼らはデジタルネーティブであり、自己主導的な学習や短時間での達成感を求める傾向があります。このため、オンライン学習システムやマイクロラーニング、リアルタイムのフィードバックを提供することが推奨されます。
また、個別対応の強化も重要です。メンター制度の導入やフィードバックセッション、自主学習環境の整備などにより、一人一人のニーズに応えるサポートが必要です。さらに、情報提供は段階的に行い、理解度を確認しながら進めることが大切です。
実際に建設コンサルタント業の事例では、オンライン学習リソースや質問BOX、協調学習セッションを活用し、研修の満足度と理解度を高めることができました。このように、デジタル化と個別対応を組み合わせた研修プログラムが有効です。
LDcubeは、こうした効果的な新入社員研修をサポートします。外部講師のプログラムを社内トレーナーが実施できるように支援し、持続的なサポート環境を整えます。自発的な学習環境を整えるためのツール導入やカリキュラム構築もサポートし、新人社員の定着と即戦力化を目指します。ぜひお気軽にご相談ください。
▼新入社員育成については下記にまとめました。こちらからダウンロードできます。
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