新入社員向け財務研修には経営シミュレーションが最適!ポイントを解説!
新入社員にとって財務の基本知識を身に付けることは、企業の成長と持続的な成功を支える重要なステップです。
しかし、多くの企業が抱える課題は、新入社員に対する効果的な「財務研修」を実施する方法が明確でないことです。特に、理論だけに終始した研修は、新入社員が実際の業務で生かせる具体的なスキルを身に付けにくいという問題があります。
新入社員の財務研修に関して、多くの人事担当者が抱える具体的な課題に注目してみましょう。
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実は、「経営シミュレーション」を活用することで、財務研修が生きた数字を学ぶ機会となり、経営者体験からその重要性や各数字の持つ意味合いなどを体感することができます。
「経営シミュレーション」では、仮想の企業を経営し、現実に即したシナリオを通じて経営判断を行います。例えば、「使用部品の品質の決定」や「製品価格の決定」「生産数量の決定」「広告宣伝費の決定」「採用人数の決定」などの意思決定を行い、財務諸表への影響をリアルタイムで確認します。
経営シミュレーションを通じて、自分の意思決定が財務諸表のどこに反映されるのかなど、生きた数字を経験から学ぶことができます。また、現実のビジネス環境において財務管理の重要性を具体的に理解することができます。
新入社員のうちから経営体験をすることで、今後、自分がどのようなスキルを身に付けていかなければならないかを痛切に感じることができます。それにより、新入社員の自律的な学びの意欲を引き出すことにつながります。
本コラムでは、新入社員向けの財務研修の目的や内容、展開ステップ、経営シミュレーションの活用について説明します。経営シミュレーションを通じて、経営者体験から生きた数字が学べるポイントなどについて解説していきます。
▼新入社員研修でのeラーニング活用については下記で詳しく解説しています。
⇒新入社員研修にeラーニングを活用するメリットと進め方・注意点
▼研修実施に関する費用については下記で詳しく解説しています。
⇒研修実施に伴う費用とは?外部講師から内製化の相場まで解説!
▼新入社員の育成については下記にまとめています。(3部作:企画編・実践編・カリキュラム編)
目次[非表示]
- 1.新入社員向け財務研修の目的
- 2.新入社員向け財務研修の主な内容
- 3.新入社員向け財務研修のステップ
- 3.1.ステップ 1:基本的なことの理解(eラーニングの活用)
- 3.2.ステップ 2:応用的なことの学び(研修形式でのケーススタディーやディスカッション)
- 3.3.ステップ 3:実践的なスキルの強化(経営シミュレーションで生きた数字を学ぶ)
- 3.4.ステップ 4:基本的な事柄の再確認(eラーニング)
- 3.5.ステップ 5:全体の学びの整理
- 4.新入社員向け財務研修には経営シミュレーションが最適!
- 5.経営シミュレーションなら「Biz-Ex」
- 6.新入社員向け財務研修に経営シミュレーションを活用した事例
- 7.まとめ
新入社員向け財務研修の目的
新入社員向け財務研修の目的は、企業の財務状態や経済活動についての基本的な知識を提供し、社員が自社の経営に貢献できるようになることです。具体的には、以下の3つの観点からその目的を説明します。
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これら3つの観点を通じて、新入社員が企業の財務基盤を理解し、企業の持続可能な成長に寄与できるようになることが、財務研修の最大の目的です。
新入社員向け財務研修の主な内容
新入社員向け財務研修の主な内容は、財務の基礎知識を総合的に学び、自社経営の全体像を理解するためのカリキュラムが含まれます。以下は、その主な内容についての説明です。
1.財務の基本概念(財務諸表の種類と読み方)
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2.コスト管理と利益計画
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3.資本と資金調達
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4.数字による経営の評価(財務分析の基本指標)
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5.経営戦略と財務
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6.実践演習
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これらの内容を通じて、新入社員が企業の財務状況を包括的に理解し、自分の業務と会社の業績との関連性を実感できるようになることを目指します。
これにより、より高い視座で仕事に取り組むことができ、企業の目標達成に向けた強力なサポートとなるでしょう。
新入社員向け財務研修のステップ
新入社員向け財務研修のステップは、段階的に進行しながらも、一貫して理解を深めることを重視します。以下の流れに沿って進めることで、基礎知識の習得から実践と応用までを一貫して支援します。
ステップ 1:基本的なことの理解(eラーニングの活用)
はじめに、財務の基本的な概念や用語を理解することに重点を置きます。
ここでは自己学習がしやすいeラーニングを活用します。
人によって持っている事前知識の量は異なるため、理解度にばらつきが出ます。従って、理解が浅い人はeラーニングで繰り返し学習するなど、時間をかける必要があります。
基本的事柄を理解しないまま次のステップに進むことを避けるようにします。
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eラーニングの活用により、社員は自分のペースで何度も学習できるため、基礎知識がしっかりと身に付きます。
現在の新入社員はスマホなどとともに育ってきた、いわばZ世代と呼ばれる世代です。
そのような世代が学びやすい環境を整えるという観点からもeラーニングや動画を活用した学習環境は重要です。
▼総合文具メーカーのコクヨ株式会社が2020年に行った「中高生の学びに関する実態調査レポート」でのアンケートによると、「勉強に関する情報をどこから得ますか?」という問いに対し、「YouTubeなどの動画サイト」と回答した学生が一番多い結果となっています(回答人数:824名)。
※コクヨ株式会社「中高生の学びに関する実態調査レポート」を参考に作成
ステップ 2:応用的なことの学び(研修形式でのケーススタディーやディスカッション)
基礎知識を身に付けた後は、応用的なことを学ぶステップに進みます。ここでは、実際のケーススタディーやディスカッションの中で計算演習も取り入れ、より実践的な学習を行います。
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この段階での学習は、基礎知識として学んだことを生かして、実際の財務諸表をベースに数字を計算し、どのように活用していくかに焦点を当て、数字を使いこなせるようなることを目指します。
ステップ 3:実践的なスキルの強化(経営シミュレーションで生きた数字を学ぶ)
経営シミュレーションを通じて、実際の経済活動に触れることで、生きた数字を学びます。生きた数字を学ぶことができるのが最大の特徴です。
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ステップ 4:基本的な事柄の再確認(eラーニング)
経営シミュレーションの後は、再度基本的な事柄をeラーニングで確認します。これは、学んだことを整理し、理解をさらに深めるための重要なステップです。
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ステップ 5:全体の学びの整理
全体を通じての学びを整理し、総括します。
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このステップにより、学んだ知識とスキルを確実に定着させ、実務に生かすための準備が整います。
このように、段階的に進行することで、新入社員が財務の基本から応用、そして実践まで一貫して理解し、実際の業務で効果的に活用できるスキルを習得できます。
新入社員向け財務研修には経営シミュレーションが最適!
経営シミュレーションは、現実のビジネス環境を仮想的に再現し、参加者が実際の経営判断を体験するプログラムです。
新入社員向けの財務研修に経営シミュレーションを取り入れることは、多くの利点があります。
以下に、その理由を詳しく説明します。
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新入社員向け財務研修に経営シミュレーションを取り入れることは、理論と実践の統合、チームワークの促進、失敗からの学び、生きた数字の理解といった多くの利点があります。
このようなシミュレーションを通じて、社員がリアルな経営環境を体験することで、実際の業務においてより価値のある貢献ができるようになります。
これは、新入社員が企業の成長に迅速に貢献できるための最適なアプローチと言えるでしょう。
経営シミュレーションなら「Biz-Ex」
Biz-Exとは
Biz-Exは良質なビジネスエクスペリエンスを提供する経営シミュレーションです。受講者は経営者となり、企業経営の全体像を把握しながら、自らの意思決定で6期分の経営活動を行います。未来予測が困難な時代において、マーケットの拡大を見越した戦略立案、SDGsや人的資本経営への取り組みなど、企業経営の新しいスキルを体感しながら学べるのが特長です。
Biz-Exは1人での受講、もしくはチームでの受講が可能です。チームで受講する場合は、受講者全員が同じ状況から経営を体験していきます。まずは現在の財務諸表の理解、さらには関係者とのヒアリングを通じて具体的なビジネス環境や課題を把握します。それに基づき、中期経営計画の策定を行います。
その後、決めた中期経営計画に基づいて、経営全般にわたる各種の意思決定を行います。受講者が意思決定を行うと、その意思決定を基にシミュレーションが始まり、1つの期の最後に経営結果が提示されます。
6期を通して、売り上げが伸びたり下がったり、資金ショートしたりすることを体験しながら、競合他社がひしめく中で自社の競争優位性を確立するための経営活動を行っていきます。
新入社員向け財務研修に経営シミュレーションを活用した事例
Biz-Ex活用事例:新人行員が経営者のパートナーの地位獲得を目指して
社員数:1,000名以上
事業:金融業
導入前の課題
背景:H銀行は地方都市でトップバンクとして存在感を示してきましたが、従来の「安全性第一マインド」が顧客の積極的な投資行動と乖離し始めていました。これにより他行との競争で優位性を失うリスクがありました。
必要性:行員を「経営者のパートナー」として育成し、顧客のリスクテイク思考に寄り添うことが求められました。
課題解決策
導入プログラム:Biz-Exを活用した体験型ビジネススクールの導入
目的:新入行員に経営者の思考を理解させ、組織全体のマインドセットを転換
Biz-Exとは
社長の立場で財務諸表や市況分析を行い、6期分の経営疑似体験を提供
専属コーチが進捗状況を確認し、フィードバックを提供
オンライン形式で学習負担を最小限に抑えたプログラムスケジュール
実施内容
対象:入社する35名の新入行員
形式:1カ月に1回、6カ月間のオンラインコーチング(各回1時間)
学習環境:個人学習のための環境整備と、繰り返し学べるシミュレーション
進行:Biz-Ex専属コーチによるレクチャーとフィードバック
結果
理解度の向上:1期目終了後にアドバイスを受け、経営成績の個人差が縮まり、全体的な理解度が向上
競争と協力:情報交換を許容し、受講者間で学習を促進。決算発表での成績公開により競争意識が高まりました。
成果:同期同士が協力し合い、競い合うマインドが醸成。経営分析や思考力が向上し、能力を社内でアピールする機会も増えました。
事例のまとめ
「Biz-Ex」の導入により、H銀行の新入行員は実践的な経営スキルを養い、経営者のパートナーとしての役割を果たす準備が整いました。これにより、H銀行は顧客との関係を強化し、競争優位性を取り戻すことが期待されています。
まとめ
新入社員向け財務研修には経営シミュレーションが最適!ポイントを解説!について紹介してきました。
新入社員にコスト意識を持たせることや、会社の仕組みを理解させ、数字に強くするという点において財務研修は必要な研修です。
しかしながら、財務研修は人によってはとっつきにくく難しいと感じたりして効果的な学習になっていないことも少なくありません。また、財務部や経理部などに配属ではない場合、学んだ内容が仕事にどのようにつながっているのかを理解することも難しいかも知れません。
財務研修は、
ステップ 1:基本的なことの理解(eラーニングの活用)
ステップ 2:応用的なことの学び(研修形式でのケーススタディーやディスカッション)
ステップ 3:実践的なスキルの強化(経営シミュレーションで生きた数字を学ぶ)
ステップ 4:基本的な事柄の再確認(eラーニング)
ステップ 5:全体の学びの整理
というステップで段階を追いながら、経営シミュレーションを通じて生きた数字を学ぶことでその意味合いの理解が加速します。その上で基本的な事柄を再確認することで、より一層理解が深まります。
このように新入社員向けの財務研修には経営シミュレーションの活用が効果的なのです。
株式会社LDcubeでは、財務についての基本的な事柄を理解するためのeラーニングの提供や、経営シミュレーション「Biz-Ex」の提供を行っています。
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