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新入社員研修でコミュニケーション能力を鍛えるには?ポイントを解説!

新入社員研修において、「コミュニケーション能力向上」は欠かせないテーマの一つです。多くの企業が新入社員の早期戦力化を目指していますが、コミュニケーション不足が原因で新入社員が職場にうまくなじめなかったり、業務が円滑に進まなかったりするケースは少なくありません。

新入社員研修でコミュニケーション力が重視されている背景には、ビジネスでの成功に不可欠だと言われている「効果的なコミュニケーション」が取れないという、特にZ世代が抱えている課題が存在します。

効果的なコミュニケーションは生産性を向上させ、チームワークを強化し、さらに顧客満足度までも向上させることができます。しかし、社会人としての常識を習得すること、職場で世代間のギャップを埋めること、リモートワークにおける新たなコミュニケーションの形態に適応することは、新入社員にとってハードルが高いです。

では、新入社員が効果的にコミュニケーションの取り方を学び、組織の一員として早期に活躍するためには、どのようなアプローチが必要なのでしょうか?

多くの企業では、「報・連・相」といった基礎をはじめ、効果的なコミュニケーションの取り方を学ぶ研修を活用しています。このような研修を通じて、個々のスキル向上だけでなく、組織全体のパフォーマンス向上を図ります。

本記事では、コミュニケーション能力向上を目的とする研修のポイントや選び方、そしてその効果測定方法について詳しく解説します。自社に合った研修を選ぶことが新入社員の早期戦力化を実現し、持続的な成長を促します。

▼2026年度新入社員研修に向けてのトレンドを解説しています。

▼ 新入社員研修に関連して、テーマごとに下記で詳しく解説しています。

▼新入社員の育成については下記にまとめています。(3部作:企画編・実践編・カリキュラム編)

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目次[非表示]

  1. 1.新入社員研修でコミュニケーション能力を重視する理由
    1. 1.1.ビジネスにおけるコミュニケーション能力の重要性
    2. 1.2.新入社員特有のコミュニケーション課題
    3. 1.3.報連相をしっかり学ぶ必要がある
  2. 2.新入社員向けのコミュニケーション研修のメリット
  3. 3.効果的な新入社員コミュニケーション研修の実施における6つのポイント
  4. 4.新入社員コミュニケーション研修の実践方法
  5. 5.新入社員向けコミュニケーション研修の選び方3つ
  6. 6.新入社員向けコミュニケーション研修の効果測定と評価
  7. 7.新入社員向けコミュニケーション研修ならLDcubeにお任せ!
  8. 8.新入社員研修でコミュニケーションを扱った事例
  9. 9.まとめ

新入社員研修でコミュニケーション能力を重視する理由

コミュニケーションイメージ画像

新入社員研修でコミュニケーション能力を重視する理由は、ビジネスにおけるコミュニケーションの重要性と、新入社員特有の課題に起因します。以下、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

ビジネスにおけるコミュニケーション能力の重要性

ビジネスの成功は、効果的なコミュニケーションができるかどうかに大きく依存します。これは、コミュニケーション力が以下の点で企業に大きな影響を与えるためです。

  • 生産性の向上:適切なコミュニケーションは、タスクの理解を促進し、効率的な業務遂行につながります。

  • チームワークの強化:良好なコミュニケーションは、チーム内の信頼関係を築き、協力体制を強化することにつながります。

  • 顧客満足度の向上:円滑なコミュニケーションは、顧客ニーズの理解と適切な対応を可能にします。

新入社員特有のコミュニケーション課題

新入社員は、学生から社会人への移行期にあり、ビジネスコミュニケーションに関して特有の課題を抱えています。

課題
詳細

ビジネスマナーの習得に時間がかかる

学生時代には意識しなかったビジネス上のマナーを習得する必要があります。敬語の使用など適切な言葉遣い、ビジネス特有のコミュニケーションルールに慣れるにはそれなりの時間を要します。

報告・連絡・相談(ホウ・レン・ソウ)を適切に実践できない

学生時代の好き勝手なコミュニケーションではなく、報告・連絡・相談を適切に使い分ける必要があります。相手からの発信を待つのではなく、自主的な情報共有の重要性を理解し、実践することが求められます。

世代間ギャップへの対応が難しい

学生時代とは違い、職場にはさまざまな世代の人たちがいます。異なる世代の同僚や上司とのコミュニケーションスタイルの違いに適応していく必要がありますが、世代を越えて効果的なコミュニケーションを取ることは意外と難しいです。

これらの課題に早めに対応することで、新入社員の職場適応を促進し、早期戦力化につなげることができます。

報連相をしっかり学ぶ必要がある

  • 報告・・・指示を受けた人に対して行う
  • 連絡・・・自分が動いた結果に影響される人達に伝える
  • 相談・・・解決策やアドバイスを提供してくれそうな人に行う

現代のビジネス環境において、報連相の重要性が高まっています。特に、社会に新たに進出したZ世代の増加と、テレワークやリモートワークの増加という2つの大きな変化の中で、報連相の価値を認める人が増えています。

Z世代の社会進出

Z世代の社会進出により、コミュニケーションの取り方にも変化が出てきているため、報連相研修が求められています。

Z世代の社員はミレニアル世代社員に比べてテクノロジー環境に慣れ親しんで育ち、情報を瞬時に取得しシェアする習慣があります。したがって、彼らは情報の伝達速度や正確さに非常に敏感で、従来のコミュニケーションスタイルでは物足りなさを感じることもあります。

しかし、「報告」「連絡」「相談」の違いや、コミュニケーションを取るべき相手の違いを十分に理解していないままでコミュニケーションを取ってしまうと、誤解やすれ違いを招くことがあります。

若手社員のこのような問題を解決するために、報連相研修が求められています。このような研修参加により、Z世代社員が適切な報連相を行い、企業文化にスムーズに溶け込んでいけるようになります。

リモートワークの増加

リモートワークの増加もコミュニケーションのあり方に変化をもたらし、報連相研修の重要性を高めています。

新型コロナウイルスの影響で多くの組織がテレワークやリモートワークに移行しました。物理的に離れることで、従来の方法では情報共有やコミュニケーションが難しくなりました。

それを補うための手段として報連相の重要性が一層際立ってきました。リアルタイムのフィードバックが難しい現状では、より具体的な報告、連絡、相談の手法が求められています。例えば、事前の連絡やフォローアップなどです。

また、リモートワークでの報連相について具体的なガイドラインを設定するなど、新たな働き方に適応するための工夫も求められています。

報連相研修は、働き方の変化、Z世代の社会進出の増加、リモートワークの増加という環境変化に対応し、コミュニケーションの取り方を見直す機会を提供します。

報連相の基礎を理解しながら、全社員が情報を効果的に共有し、協働するための手法を見つけ出すきっかけとなり、個々の社員でも組織全体でも、より生産的な働き方が可能となります。

(出典:報連相研修の必要性とは!?「今」の重要性やポイントについて解説!

新入社員向けのコミュニケーション研修のメリット

新入社員研修でコミュニケーションを学ぶメリットイメージ画像

新入社員向けのコミュニケーション研修は、個人の成長だけでなく、組織全体のパフォーマンス向上にも大きく寄与します。以下のように、主要なメリットは3つあります。

  1. 生産性と業務効率の向上
    コミュニケーション研修は、新入社員の生産性と業務効率を大幅に向上さることに役立ちます。新入社員が研修を受けることで、明確に情報を伝達し、適切な質問や確認ができるようになります。
    これにより、 業務の誤解や手戻りが減少し、全体的な業務効率が上がります。

  2. チームワーク能力と協調性の強化
    コミュニケーション研修は、新入社員のチームワーク能力と協調性を強化します。研修を通じて、新入社員は意見の効果的な伝え方や聞き方を学び、チーム内でのコラボレーションがスムーズになります。
    これにより、プロジェクトの成功率が高まり、職場の雰囲気も改善されます。

  3. 顧客満足度の向上
    社員のコミュニケーション能力の向上は、直接的に顧客満足度の向上につながります。新入社員が適切なコミュニケーションスキルを身に付けることで、顧客のニーズをより正確に理解し、効果的に対応することができるようになります。
    また、顧客との良好な関係構築を実現でき、ひいては企業の評判向上にもつながります。

新入社員向けコミュニケーション研修は、新入社員個人の成長だけでなく、組織全体の競争力強化にも大きく貢献します。そのため、効果的なコミュニケーション研修の実施は、企業の長期的な成功に不可欠な投資と言えるでしょう。

新入社員がコミュニケーションで報連相ができるメリット

報連相が適切に行われている組織は、ステークホルダー(関係者)に対して安心感を伝えることができます。

  • 報告ができていると・・・大きな問題が起こりにくい
  • 連絡ができていると・・・業務がスムーズに進行する
  • 相談ができていると・・・問題を早く解決できる

業務の進行状況や結果、あるいは問題などを、適切な人に対して、適切なタイミングで「報告」できている場合には、大きな問題が起こりにくいです。このような場合は、ステークホルダーは組織の動向や業務の進捗状況を把握し、適切な判断や行動を取ることができます。

組織内部のコミュニケーションが円滑で、業務の進行に必要な情報がタイムリーに提供されるなど、「連絡」ができている場合には業務がスムーズに進行します。特に重要な案件などを進めている場合、このような連絡は、大きな安心材料になります。

ステークホルダーとともに重要な決定を行う前に、何か社内で障害が出てきた際に、ステークホルダーに対して意見やアドバイスを求める「相談」を防衛せず行うと良いでしょう。ステークホルダーの方々にアイデアをもらい、問題を早く解決できます。独断で進めるのではなく、適切な相談ができることで相手から信頼されるようになります。

以上のように、報連相が適切に機能している組織は、ステークホルダーから見て、情報が透明であり、担当者が独自の見解により動いていることもなく、組織として誠実な対応が行われているように見えます。

このような組織はステークホルダーに安心感を提供し、信頼関係を深め、長期的なパートナーシップの形成や良好なビジネス関係の維持がしやすくなります。報連相はビジネス成功において極めて重要な要素となります。

(出典:報連相研修の必要性とは!?「今」の重要性やポイントについて解説!

果的な新入社員コミュニケーション研修の実施における6つのポイント

ポイントを示すイメージ画像

効果的な新入社員コミュニケーション研修を実施するには、以下の6つのポイントを押さえることが重要です。これらのポイントを研修に組み込むことで、新入社員の総合的なコミュニケーション能力を向上させることができます。

自己理解と他者理解の促進

コミュニケーション能力を向上させるために、まずは自己理解と他者理解が不可欠です。新入社員に自身の価値観、強み、弱みを認識させるとともに、他者の多様性を理解し尊重する姿勢を養うことがポイントです。

具体的な実践方法

  • 行動特性診断(LIFO等)の実施と結果の共有
  • 多様性に関するワークショップの開催


自己理解を深めることで、より効果的なコミュニケーションが可能になります。

▼自己理解ワークショップについては下記で詳しく解説しています。
⇒行動特性を踏まえた自分・自己理解を深めるワークショップ(研修)とは!

▼他者理解については下記で際しく解説しています。
⇒他者理解とは?その意味と必要な7つのこと─職場でできる施策も紹介

積極的傾聴スキルの習得

積極的傾聴は、相手の言葉を単に聞くだけでなく、内容を理解し、適切に反応する能力です。このスキルの習得は、信頼関係の構築や正確な情報の収集において大切です。

具体的な実践方法

  • パラフレージング(言い換え)の練習
  • ノンバーバルコミュニケーション(アイコンタクト、うなずき等)の重要性の理解
  • 質問技法(オープン質問、クローズド質問)の習得

非言語コミュニケーションの活用

言葉以外の要素、すなわち表情、姿勢、声のトーン等も、メッセージの伝達に大きな影響を与えます。新入社員に非言語コミュニケーションの重要性を理解させ、効果的に活用する方法を学ばせることが重要です。

具体的な実践方法

  • ビデオ撮影を用いた、自身の非言語コミュニケーションの分析
  • 表情やジェスチャーの実践演習
  • 言葉を使わないワークショップの実施

ビジネス文書・メール作成スキルの向上

ビジネスにおいては、口頭でのコミュニケーションだけでなく、文書やメールでの正確かつ効果的な情報伝達も重要です。新入社員に適切なビジネス文書とメールの作成方法を習得させることがポイントです。

具体的な実践方法

  • ビジネス文書の基本構成の学習
  • メールの書き方(件名、宛名等)の理解
  • 実際の業務を想定した文書作成演習

 明確で簡潔な文書の作成は、ビジネスコミュニケーションの効率を大幅に向上させ、生産性を高めることにつながります。

オンラインコミュニケーションツールの効果的な使用方法

昨今、リモートワークの普及により、ビジネスコミュニケーションにおいて、オンラインツールを活用したコミュニケーションの重要性が増しています。新入社員にビデオ会議やチャットツールの適切な使用方法を指導し、習得してもらうことが大切です。

具体的な実践方法

  • 各種オンラインツール(Zoom、Teams等)の基本操作の練習
  • オンライン会議でのエチケット(背景設定、マイク管理等)の学習
  • 文字ベースのコミュニケーション(チャット)での表現方法の習得

チームワークとコラボレーションスキルの強化

最後に、個人のコミュニケーションスキルをチーム全体の成果につなげる能力を育成します。新入社員にチームの一員としての役割を理解させ、効果的に協働する方法を学ばせることが重要です。

具体的な実践方法

  • チームビルディング演習の実施
  • プロジェクト管理ツールの使用方法の学習
  • 異なる役割を持つメンバーとの協働シミュレーション

上記6つのポイントを押さえた研修を実施することで、新入社員の総合的なコミュニケーション能力を向上させ、早期の職場適応と生産性向上を実現することができます。
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新入社員コミュニケーション研修の実践方法

コミュニケーション研修実施イメージ画像

効果的な新入社員コミュニケーション研修を実施するには、理論だけでなく実践的なアプローチが不可欠です。ここでは、研修における3つの主要な実践方法について詳しく説明します。

ロールプレイングの効果的な活用

ロールプレイングは、実際の仕事の状況を模擬的に体験できる有効な手法です。新入社員がさまざまな役割を演じることで、多角的な視点を獲得し、実践的なコミュニケーションスキルを身に付けることができます。

具体的な進め方

  1. 実際の職場で起こりうるシナリオを設定する
    (例:上司への報告、同僚との協力、顧客対応)
  2. 参加者で役割を設定し、状況を説明する
  3. 5-10分程度のロールプレイを実施する
  4. 観察者からのフィードバックと全体での振り返りを行う
注意点
  • 参加者が安心して演じられる雰囲気づくりを心がける
  • 現実的かつ挑戦的なシナリオを用意し、学びの効果を最大化する

▼ロールプレイングについては下記で詳しく解説しています。
⇒研修でロールプレイングを成功させる!内容例から進め方まで徹底解説!

グループディスカッションの活用

次のような手順で進めることで、効果的なグループディスカッションを行うことができます。

具体的な進め方

  1. 4-6人程度の小グループを形成する
  2. グループ内でガイドラインを設定する(全員発言する、人の意見は否定しない、など)
  3. ディスカッションテーマを提示する(例:「理想的なチームコミュニケーションとは」)
  4. プリワークとして各自の意見をポストイットなどに記入する
  5. 各自の意見を共有し、グループでの議論を通じて意見をまとめる
  6. グループごとに発表し、全体で共有する​​​​
注意点
  • 全員が発言できるよう、グループでガイドラインを設定しておく
  • 結論を出すことよりも、プロセスを重視する姿勢を伝える

フィードバックセッションの重要性と実施方法を解説

フィードバックは、コミュニケーションスキル向上の要です。適切なフィードバックを通じて、新入社員は自己認識を深め、改善点を明確にすることができます。

具体的な実施方法

  • フィードバックの基本原則(鏡の役割、具体的、建設的、タイムリー)を説明する
  • ペアやグループでの相互フィードバック演習を実施する
  • ポジティブフィードバックと改善点フィードバックの両方を練習する​
注意点
  • 批判ではなく改善を目的とする姿勢を強調する
  • フィードバックを受ける側の心理的安全性に配慮する

これらの実践方法を組み合わせることで、新入社員は理論と実践の両面からコミュニケーションスキルを高めることができます。また、これらの方法は継続的な学習と改善のサイクルを促進し、長期的なスキル向上につながります。

新入社員向けコミュニケーション研修の選び方3つ

研修の選び方イメージ画像

効果的な新入社員向けコミュニケーション研修を実施するには、自社に最適な研修プログラムを選択することが重要です。ここでは、研修を選ぶ際に考慮すべき3つのポイントについて詳しく説明します。

自社の課題とニーズに合致した研修内容の選定

研修の効果を最大化するには、自社の具体的な課題やニーズに合致した内容を選ぶことが不可欠です。一般的なコミュニケーションスキルの向上だけでなく、自社の業界や企業文化に即した特有のコミュニケーション課題にも対応できる研修を選びましょう。

具体的な判断基準

  • 自社の新入社員の課題や状況を分析し、それらに対応できる内容であるか
  • 自社の企業文化や価値観にフィットしている

講師の経験と研修プログラムの実績評価

研修の質は、講師の経験に大きく左右され、研修プログラムの実績に反映されます。単に有名な講師や大手研修会社を選ぶだけでなく、具体的な成果や参加者の評価も重視して選びましょう。

具体的な判断基準

  • 講師の業界経験や研修実績
  • 知的理解だけでなく、具体的なコミュニケーションスキルの演習も含まれているか
  • 研修後のフォローアップ体制の有無
  • カスタマイズの柔軟性

研修形式と費用対効果の検討

研修の形式(対面orオンライン)や期間、費用は、研修の効果と直接的に関連します。自社の状況や予算に合わせて最適な形式を選択し、投資に見合う効果が得られるかを慎重に検討しましょう。

具体的な判断基準

  • 新入社員の人数や地理的分散の状況を加味して最適な形式であるか
  • 研修の期間と業務への影響のバランス
  • 初期費用だけでなく、長期的な効果や継続的な学習支援も含めた総合的な費用対効果 ​​​​

これら3つのポイントを十分に検討することで、自社の新入社員に最適なコミュニケーション研修を選択し、効果的な人材育成を実現することができるでしょう。

▼研修実施に伴う費用については下記で詳しく解説しています。
⇒研修実施に伴う費用とは?外部講師から内製化の相場まで解説!

新入社員向けコミュニケーション研修の効果測定と評価

効果測定のイメージ画像

コミュニケーション研修の効果を適切に測定し評価することは、研修の改善と継続的な人材育成のために不可欠です。ここでは、短期的および長期的な視点から効果を測定する方法について説明します。

短期的な効果測定の方法

短期的な効果測定は、研修直後から数カ月以内に行い、研修内容の理解度や即時的なスキル向上を評価します。

具体的な測定方法

  • 研修前後のスキル自己評価アンケート
  • ロールプレイングでの他者評価
  • 研修内容に関する理解度テスト
  •  360度フィードバック(上司、同僚、部下からの評価)

短期的な効果測定の例

  • コミュニケーションスキルの自己評価スコアの向上率
  • ロールプレイングでの他者評価の向上率
  • 理解度テストの点数
  • 360度フィードバックでの評価点の変化

長期的な効果測定と評価方法

長期的な評価は、研修から6カ月~1年後に行い、実際の業務パフォーマンスやキャリア発展への影響を測定します。

具体的な評価方法

  • 定期的な評価面談での「コミュニケーション」項目の設定と継続フォロー
  • 顧客満足度調査結果や従業員エンゲージメントサーベイ結果の分析
  • 離職率の変化の分析

長期的な効果測定の例

  • 評価面談で新入社員のコミュニケーションスキルについて上司の評価の推移
  • 顧客満足度調査や従業員エンゲージメントサーベイ結果での評価点の変化
  • 1年後に研修を受けた社員の離職率

これらの短期的・長期的な効果測定と評価を組み合わせることで、新入社員向けコミュニケーション研修の効果を把握し、継続的な改善につなげることができます。定期的な効果測定と評価サイクルを確立することで、研修プログラムの質を高め、組織全体のコミュニケーション能力向上に寄与することが可能となります。

新入社員向けコミュニケーション研修ならLDcubeにお任せ!

LDcubeにお任せイメージ画像

株式会社LDcube(以下、LDcube)はLIFO診断を効果的に活用し、新入社員向けにコミュニケーション研修を提供しています。その中でもLIFO診断を効果的に活用しています。LIFO(Life Orientations)診断は、個人の行動スタイルや価値観を理解するためのツールで、新入社員が自身の強みや発揮しやすい行動パターンを知る手助けをします。

LIFO診断を通じて自己理解を深めることで、新入社員は自分自身のコミュニケーションスタイルを認識し、改善点に気付き、より効果的なコミュニケーションの取り方を学習することができます。

また、自己理解を通じて他者理解を促進し、チーム内で円滑なコミュニケーションを行うことができます。異なるスタイルを持つ同僚との接し方を学ぶことで、誤解や摩擦を減らし、協力的な職場環境を築くことが可能になります。

さらに、LDcubeの研修プログラムは、社内のトレーナーによって実施できるという柔軟性があることも特徴です。社内トレーナーを育成すると、企業は外部の研修機関に頼らず自社内で継続的に研修を行うことができ、コストを抑えながらも社員のスキル向上をサポートすることができます。

トレーナー自身がLIFO診断の手法を学び、継続的に研修を実施することで組織全体のコミュニケーションの質を持続的に向上させていくことが可能です。

▼新入社員研修の外部委託については下記で解説しています。
⇒新入社員研修を外部委託する際のすみ分けとは?定着に向けたポイントを解説!

新入社員研修でコミュニケーションを扱った事例

社員数: 6,000名以上
事業:調剤薬局

課題と背景

毎年200名の新入社員を採用しているが、最近の新入社員は予想以上に打たれ弱く、希望とは異なる配属先を告げられると大きなショックを受けるケースが頻発していました。例えば、配属発表後に「泣き崩れる」「ショックで翌日起きられない」「親からクレームが入る」といった問題が発生していたのです。このため、能力開発部門として早急に対策が必要でした。

取り組みの詳細

配属発表直前に「自己の強み」と「自らをモチベートするコツ」を確認するプログラムを導入し、どの環境でも生産性を上げられるように「自らの働く態度を選択する」ことを重点に研修を実施しました。
 
自己の強みの確認(LIFO診断):
自己診断ツール「LIFO」を活用し、自分の行動上の強みを確認。配属先で上司や先輩と効果的なコミュニケーションを行うためのスキルを学びます。
診断結果に基づいた個人レポートを配属先上司と共有し、職場での適応を支援します。
 
態度を決める(FISH!哲学):
配属先が選べなくても、その環境での働き方は自分で選べることを学びます。
自らの働く態度を選ぶ準備します。
これらのプログラムは外部委託せず、能力開発部門のトレーナーがライセンスを取得して実施しました。

導入後の成果

プログラム導入により、新入社員の心構えが大幅に向上しました。「どこに行っても頑張ります!」といった声が自然に出るようになりました。
配属発表後の問題行動(泣き崩れる、立ち直れない等)がなくなり、スムーズな配属が実現しました。
以後、このプログラムは新入社員向け研修の必須プログラムとして毎年実施されています。

▼事例の詳細は下記をご覧ください。
⇒職場配属に向けたマインドセット【LIFO・FISH!活用事例】

まとめ

新入社員研修でコミュニケーション力を向上させるポイントを解説!について紹介してきました。

  • 新入社員研修でコミュニケーション能力を重視する理由
  • 新入社員向けのコミュニケーション研修のメリット3点
  • 効果的な新入社員コミュニケーション研修の実施における6つのポイント
  • 新入社員コミュニケーション研修の実践方法
  • 新入社員向けコミュニケーション研修の選び方3つ
  • 新入社員向けコミュニケーション研修の効果測定と評価
  • 新入社員向けコミュニケーション研修ならLDcubeにお任せ!
  • 新入社員研修の事例

新入社員向けコミュニケーション研修は、ビジネスの成功に不可欠なスキルを育成する重要な機会です。本記事では、研修の重要性、効果的な実施方法、適切な研修の選び方、そして効果測定の方法について詳しく解説しました。これらの知識を活用し、自社の状況に合わせたコミュニケーション研修を実施することで、新入社員の早期戦力化と組織全体のパフォーマンス向上が期待できます。

新入社員向けコミュニケーション研修を実施するには、まずは自社の課題を明確にし、課題にフィットした研修から始めてみることをおすすめします。継続的な評価と改善を通じて、長期的に組織のコミュニケーション文化を育てていくことが、今後の企業成長の鍵となります。

LDcubeでは新入社員向けのコミュニケーション研修についての情報を提供するだけでなく、研修でよく活用されているLIFOプログラムの無料体験会なども行っています。お気軽にご相談ください。

▼関連資料はこちらからダウンロードできます。

新入社員研修バナー

LIFO資料

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企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
株式会社ビジネスコンサルタントで、講師派遣型の人材育成支援から始まり、社内トレーナーの養成による人材育成支援、デジタルツールを活用した人材育成のDX化の支援まで、中小企業から大企業まで20年にわたり幅広いコンサルティングに従事。 新入社員研修からOJTリーダー研修、若手社員研修、管理職研修、幹部研修、営業研修、デジタル学習環境づくりのコンサルテーションなどに自らもコンサルタントとして登壇しながらも、人材育成・組織活性化・営業強化において講師派遣型の枠を超えた支援を実現するため、ビジネスコンサルタントの子会社である株式会社LDcubeの設立と同時に代表取締役に就任。 資格: ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント(J-MCMC2023002) ・LIFOプログラムライセンス(LIFO-MSSプログラム開発者)

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