新入社員フォローアップ研修のあるべき姿とは?すべて解説!
新入社員は組織にとって将来を支える重要な存在です。導入研修は多くの組織で実施していますが、フォローアップ研修については実施している組織としていない組織があります。
採用した新入社員が組織になじみ、定着化し、戦力化していくことをサポートするには新入社員フォローアップ研修が重要な位置付けとなります。
しかし、コロナ禍を経て、新入社員もZ世代へと変化してきている中で、どのようなフォローアップ研修が良いか悩まれている人事の方も少なくないのではないでしょうか?
フォローアップ研修は1日がよいのか2日間がよいのかという日数の問題や、いつやるのが良いのかという時期やタイミングの問題、そしてどのような内容にするのかという内容の問題などフォローアップ研修の企画を考えるだけでも悩むポイントがいくつもあります。
オンライン研修やデジタル学習が普及しつつある現代において、新入社員はZ世代と呼ばれ、学習スタイルも変わってきています。
したがって、これまでの考え方で研修を企画するのではなく、新入社員の学びの最大化につなげるという観点からゼロベースで組み立てていくことが効果的です。
従来の集合研修スタイルでは非効率過ぎて実現できなかったことも、オンライン研修スタイルをふんだんに取り入れることで実現できることもあります。
今回は新入社員フォローアップ研修の目的や効果、内容、日数、タイミング、その他施策について解説しながら、導入研修時から意識して取り組んだ方が良いことなどを徹底解説していきます。
また、フォローアップ研修は社内講師でやるか外部講師に依頼すべきかについても紹介していきます。
本記事を最後まで読んでいただくと、自社の新入社員フォローアップ研修のあり方を振り返るきっかけとなるとともに、新入社員の不安を解消し、新入社員が育つ環境づくりについて本質的に理解することができます。
▼ 新入社員研修に関連して、テーマごとに下記で詳しく解説しています。
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▼新人育成については下記にまとめました。企画編56㌻、実践編46㌻、カリキュラム編20㌻で編成しています。新入社員フォローアップ研修については実践編にまとめています。
目次[非表示]
- 1.新入社員フォローアップ研修とは?
- 2.新入社員フォローアップ研修の目的と効果
- 2.1.新入社員フォローアップ研修の目的
- 2.2.新入社員フォローアップ研修の効果
- 3.新入社員フォローアップ研修の内容・要素
- 4.新入社員フォローアップ研修のあるべき姿
- 5.新入社員フォローアップ研修の日数や時期
- 5.1.重要なのは日数ではない
- 5.2.継続的な学習環境づくり
- 6.新入社員が育つために必要な要素とは
- 6.1.研修で学んだことを身に付ける
- 6.2.仕事で実践しスキルを磨く
- 6.3.フィードバックを得て活動を改善する
- 6.4.自己啓発に取り組む
- 7.新入社員フォローアップ研修に絡めた施策
- 8.導入研修時から押さえておくべきこと
- 8.1.研修内容のデジタルコンテンツ化
- 8.2.日常的に学びあう環境づくり
- 9.新入社員フォローアップ研修は誰がやる?
- 10.導入研修とフォローアップのつながり
- 11.新入社員が育つ環境づくりならLDcube!
- 12.まとめ
新入社員フォローアップ研修とは?
新入社員フォローアップ研修とは、新入社員が職場の基本的な業務や企業文化を理解し、成長につなげるための研修プログラムのことを言います。
入社直後のオリエンテーションや初期研修の後に、数ヶ月後や半年後など定期的に実施されることもあります。
新入社員フォローアップ研修では、新入社員の業務遂行能力を向上させることを目指し、専門知識や技術を深めるトレーニングを行ったり、職場で遭遇した問題や難題に対する解決策を模索するディスカッションやチーム作業を行ったりします。
研修を通じて、新入社員が自分の役割を理解し、業務を効果的に遂行する能力を育成するとともに、それが組織全体のパフォーマンス向上に寄与することを期待します。
新入社員フォローアップ研修の目的と効果
新入社員は組織にとって将来を支える重要な存在です。導入研修は多くの組織で実施していますが、フォローアップ研修については実施している組織としていない組織があります。
採用した新入社員が組織になじみ、定着化し、戦力化していくことをサポートするには新入社員フォローアップ研修が重要な位置付けとなります。
新入社員フォローアップ研修を行う目的と効果について解説します。
新入社員フォローアップ研修の目的
新入社員フォローアップ研修の最も大きな目的は、新入社員が定着することと、戦力として職場での業務を適切にこなせるようになることです。フォローアップとしては、以下の点を確認します。
特に、Z世代は個々の成長やスキル習得に重きを置くため、彼らが自らの能力を高めていくことを支援します。 |
新入社員フォローアップ研修の効果
新入社員フォローアップ研修を行うことで、以下のような効果が期待されます。
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▼ Z世代の新入社員の即戦力化に向けて、認識を改めるポイントは下記で解説しています。合わせてご覧ください。⇒成果を出す新入社員の育て方とは?即戦力化の前提・ポイントを解説!
新入社員フォローアップ研修の内容・要素
新入社員フォローアップ研修は、新入社員が入社時の導入研修で習得した基礎知識・スキルがきちんと身に付いているか確認し、さらなる活躍に向けて考え方やスキルを学ぶ研修です。
研修の要素としては、「新入社員導入研修の内容についての振り返り」「新入社員が直面しがちな悩みへの解決策」「新入社員のしなやかさ(レジリエンス)の啓発」などが挙げられます。
(新入社員フォローアップ研修の内容・要素)
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新入社員導入研修の内容についての振り返り
導入研修の振り返りは、導入研修の効果を確認し、次の学びにつなげるための重要なプロセスです。
新入社員が導入研修で学んだことがどの程度身に付いているか、意識できているか、業務に生かせているかなどを振り返って、共有し、確認します。
また、実際に業務を開始した後で出てきた疑問点や困難なことなどを共有します。具体的な反省点や改善点を共有し、他者の振り返りからも学びを得ることで、学びの相乗効果を高めていきます。
▼ 新入社員導入研修の現代における理想的なカリキュラム例については下記で解説しています。合わせてご覧ください。⇒新入社員研修のカリキュラム作成!効果を最大化するポイントを紹介
新入社員が直面しがちな悩みへの解決策
新入社員が職場に配属された後に直面する一般的な悩みとして、業務の遂行が思うようにできない、職場の人間関係がうまくいかない、自分は何をしたらよいのか分からない、などがあります。
これらの解決には、上司や先輩からのサポートが大切です。
業務についての理解やスキル向上を図るためには、上司や先輩から具体的なフィードバックやアドバイスを得られるようにすることが必要です。
対人関係の構築においては、コミュニケーションスキルを磨いてもらい、効果的なコミュニケーションが取れるように社内でサポートすることが大切です。
また、自己の役割認識においては、自社ビジネスの全体像や目標などを再確認し、それを踏まえ、自分が職場でできることを考える機会を提供することで理解が進みます。
さらに、これらの観点について新入社員同士でうまくいっていること、うまくいっていないことを共有する場を持つことで、うまくいっている人から解決に向けてのヒントを得ることができます。
新入社員のしなやかさ(レジリエンス)の啓発
レジリエンスとは、困難な状況に遭遇したとき、その困難を乗り越え、さらなる成長につなげていく能力です。
新入社員には今後多くの困難が待ち構えています。
そのたびに落胆したりくじけたりしていては成長につながりません。逆境を成長に変える力がレジリエンスです。
レジリエンスを高めるには、思考の柔軟性を啓発することや、自分の強みを再確認し、業務に生かしてエネルギーを発揮する方法を学ぶことが必要です。
新入社員には自己の感情をコントロールし、プレッシャーの中でも最高のパフォーマンスを発揮する力を身に付けてほしいと考えています。
▼ レジリエンス研修については下記で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
⇒レジリエンス研修とは?実施で得られる効果と代表的な5つの要素
新入社員フォローアップ研修のあるべき姿
新入社員フォローアップ研修のあるべき姿は、単発のフォロー研修を企画しなくても年間を通じて常にフォローアップをする環境があり、新入社員の定着化と戦力化につなげることができていることです。
なぜなら従来の集合研修スタイルのときにはどこかに「集まる」という行為が伴うため、単発の研修で企画するしかありませんでしたが、現在ではオンラインを駆使した学びの場を設けることで、真に人が育つ環境を構築することができるようになったためです。
以下は年間を通じた研修のイメージ図です。 新入社員フォローアップ研修のあるべき姿の実現に向けて解説していきます。
新入社員フォローアップ研修の日数や時期
新入社員フォローアップ研修を企画する際、1日にするか2日間にするかなどで悩むこともあると思いますが、本質的に重要なのは日数ではありません。そもそもフォローアップを継続することができる環境が重要です。
(新入社員フォローアップ研修の日数や時期)
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重要なのは日数ではない
新入社員フォローアップ研修で日数は重要ではありません。
なぜなら、日ごろから定期的・継続的なフォローアップ環境があることの方が重要だからです。
従来の集合研修スタイルではせっかく集まるのであれば、1日ではなく2日間かけて実施するということもよくありました。
それは集合するという行為を前提としていたためです。
そのため、春先の導入研修後、半年後にフォローアップ研修を2日間で実施するというようなパターンが多くありました。
フォローアップで重要なのは「頻度」です。
半年後に2日間で実施するよりも、2週間に一度オンラインで30分間フォローを続ける方が、学習効果や現場での悩み解消の効果を高めることが可能です。
集合研修を前提としないオンライン研修スタイルだからこそ、これらは実現可能になりました。新入社員は覚えなければならないことが多いです。
一度に多くのことを学ぶのではなく、定期的に少しずつ吸収することで、より効果的に新たな知識やスキルを学び、理解することができます。
重要なことは、新入社員が会社の業務やカルチャーを理解し、自分たちのスキルを磨くことです。
そのためにもフォローアップにかける日数や時間を増やすのではなく、「頻度」を増やすことが大切です。
▼ 新入社員研修でのオンライン活用については下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒新入社員研修にオンラインを活用して効果を高める秘訣!事例も紹介!
継続的な学習環境づくり
新入社員に対するフォローアップは一定の日数で終わりではなく、継続的に学習できる環境を整えることが重要です。
オンライン研修スタイルで1~2週間に一度30分程度のフォローアップを続けていくこともその一つですが、それ以外にもあります。
具体的には現場の業務遂行に必要な知識やスキルについて学ぶことができる動画などのデジタルコンテンツを用意し、新入社員が学びたいと思ったときに、「キーワードで検索」して学習コンテンツを探し、学習できるような環境を整えることです。
このような学習環境の整備により、業務の理解を深め、学んだ内容を即座に実際の仕事に反映させることができ、新入社員の成長と共に企業全体のパフォーマンス向上にもつながります。
特にZ世代の新入社員は、デジタルネーティブ世代であり、「キーワードで検索」が日常的な問題解決行動として定着しています。
継続的な学習環境を整えることで、新入社員は業務遂行において自発的に学び、自身の成長に積極的に取り組むようになるため、最大のパフォーマンスを発揮することにつながります。
また新たな知識やスキルの習得はもちろん、新入社員自身のモチベーションの維持や組織への帰属意識の強化にも寄与するでしょう。
さらに今後の自社の競争優位性を構築していくことにつながり、採用時において学生を引き付ける強みにもなります。
▼フォローアップ研修を行うことで離職を防ぐことも大切です。離職防止に向けた研修のタイミングなどについては下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒離職防止に効果的な研修とは?対象者・テーマ・時期に合わせて内容を最適化しよう!
新入社員が育つために必要な要素とは
新入社員が組織に定着し、知識やスキルを身に付け、確実に成長していくためには、「研修」「仕事での実践」「フィードバック」「自己啓発」などが必要です。それぞれ解説していきます。
(新入社員が育つために必要な要素)
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研修で学んだことを身に付ける
まずは、研修で学んだことをしっかりと身に付けることが重要です。
新入社員は社会人になりたてで覚えなければならないことが多いことから、さまざまな研修機会が用意されます。
研修は新たなスキルや知識を身に付ける場だけでなく、組織の文化や働き方を理解する機会でもあります。
基礎から応用まで幅広い内容が含まれ、その多くは具体的な仕事に直結したものです。
ビジネスマナーや業界知識、社内ツールの使い方などを習得します。
さらに、ワークショップやグループディスカッションなどを通じて協調性やコミュニケーション能力などの人間力も育てられます。
研修は新入社員が育つきっかけとして重要な機会です。
仕事で実践しスキルを磨く
学んだ知識を仕事で実践することで、スキルが磨かれていきます。
初めての業務は必ずしもスムーズに進むわけではないかもしれませんが、そこでの挑戦や困難は新たなスキルを磨くための糧となります。
失敗を恐れずに積極的に業務に取り組むことで、仕事の知識や技術を深め、責任感や達成感を得ることができます。
研修は成長へのきっかけですが、仕事で実践することは成長そのものです。
フィードバックを得て活動を改善する
他人からのフィードバックは自己理解の鏡となります。
特に上司や先輩からのフィードバックや指導は新入社員の成長にとって非常に有益です。
自分のやっていることが正しいかどうか、成長につながっているかどうかのフィードバックを得て、自身の行動や思考を改善しながら活動していくことで、目指す方向に成長することが可能となります。
自己啓発に取り組む
自分自身のスキルや知識を広げていくために、自主的な学びでもある自己啓発も必要です。
仕事後や休日に専門の書籍を読む、セミナーやワークショップに参加する、オンラインコースで資格試験の勉強にチャレンジするなど、さまざまな方法で自己を高めていくことで、自分の視野を広げ、より大きな成果を生み出す力につながります。
自分の成長の責任は自分にあることを意識し、自分を高めていくことが重要です。
上記の、「研修で学んだことを身に付ける」「仕事で実践しスキルを磨く」「フィードバックを得て活動を改善する」「自己啓発に取り組む」のそれぞれがきちんと機能している場合、新入社員はおのずと育っていきます。
重要なのは、組織としてそのような環境を整えることです。
▼ 新入社員のうちからリーダーシップ開発を見据えて、準備していくことも重要です。リーダーシップ開発については下記で解説しています。合わせてご覧ください。⇒リーダーシップ開発とは?実務で使える6ステップの実践ポイント
新入社員フォローアップ研修に絡めた施策
新入社員フォローアップ研修は新入社員を対象に、直接フォローアップする施策ですが、新入社員の定着と戦力化という観点を踏まえると、新入社員フォローアップ研修に絡めた施策展開も必要となります。
たとえば上司・先輩向けの研修会を実施することで、新入社員が職場に馴染みやすい環境を整えることができます。
またOJTのデジタル化を進めることで、新入社員がキーワードで検索して自ら学べるような学習環境を整えることができます。
(新入社員フォローアップ研修に絡めた施策)
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組織になじめるようにする(上司・先輩向け研修会)
新入社員が円滑に職場になじむためには、直属の上司となる管理職や先輩たちがZ世代についての理解を深め、新入社員個人を理解し、適切にサポートすることが重要です。
Z世代の好むコミュニケーションスタイルなどが変わってきているため、うまくコミュニケーションが取れない上司・先輩も少なくありません。
こうした問題を解決するためには、上司や先輩向けの研修会やeラーニングなどで、Z世代の特性を理解する教育が必要です。
具体的には、Z世代の特性や好むワークスタイル、彼らとのコミュニケーション方法などを学びます。
このような教育を実施することで、上司や先輩たちは新入社員を理解し、より適切にサポートできるようになります。
また、新入社員自身もコミュニケーションのギャップを感じることなく、スムーズに職場になじむことが可能となります。
また、世代を超えて人間としての行動特性を理解することも有効です。
上司や先輩が自分の行動特性を理解し、そして直属の新入社員の行動特性を理解することでコミュニケーションが取りやすくなります。
その際にはLIFO(Life Orientations)プログラムの活用が効果的です。
LIFO(Life Orientations)プログラムとは、アメリカで開発されたトレーニングプログラムの一つで、自己理解と他者理解を深める内容になっています。
プログラムには、個人の行動特性を客観的に理解するためのツールとして、「LIFOサーベイ」と呼ばれる診断ツールがあります。
LIFOは、ビジネスの現場でのマネジメントやコミュニケーション、チームビルディング、コーチング、セールスコミュニケーションに使われることが多く、新入社員のフォローアップ研修にも適しています。
新入社員が組織にうまくなじむためには、自身の強みや弱みを理解し、また、コミュニケーションスタイルを理解しようとすることが必要です。
上司や先輩、新入社員も含めて自己理解を深め、他者理解を促進し、相手に合わせた効果的なコミュニケーションアプローチを実践することで、職場になじみやすくなります。
▼ LIFOプログラムについては下記でも解説しています。合わせてご覧ください。
⇒行動特性診断で自己理解・分析を促す! 性格分析ツールとの違いも解説!
新入社員に合わせた学習環境をつくる(OJTのデジタル化を推進する)
新入社員が自分のペースで学習できる環境を整えることは、新入社員の定着にとってとても重要です。
先述したように、Z世代は「キーワードで検索して学ぶ」という独特の学習スタイルを持っています。
彼らは必要なときに、短時間で学び、自分のペースで学んだ知識を活用することにたけています。
この特性を最大限に生かすためには、OJT(On-the-Job Training)をデジタル化することが有効です。
具体的には、オンラインでアクセスできるマニュアルや学習コンテンツを提供することで、新入社員は自分が必要なときに必要な情報にアクセスし、学習することができます。
また、進捗管理ツールや評価システムを導入することで、新入社員が自分の学習進度を把握し、自己改善を図ることが可能となります。
さらに、このようなデジタル化は、上司やチームが新入社員の学習進捗をリアルタイムに把握し、適切なアドバイスや指導を行うことを可能にします。
これにより、新入社員はより効率的に学習を進めると共に、すぐに実務に生かすことが可能となります。結果的に、組織全体の生産性向上にもつながるでしょう。
▼ OJTマニュアルについては下記で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
⇒デジタル時代のOJTマニュアルとは?社員教育のポイントを紹介!
▼ デジタルコンテンツを活用したオンボーディングプログラムについては下記で解説しています。合わせてご覧ください。⇒オンボーディングプログラムとは?構築のポイントやメリットなど解説!
導入研修時から押さえておくべきこと
新入社員フォローアップ研修を実施する前に、新入社員導入研修が行われています。
フォローアップの効果を最大化し、新入社員の成長に効果的に貢献するためには、導入研修実施時から研修内容のデジタルコンテンツ化と日常的に学びあう環境づくりに取り組むことが重要です。
(導入研修時から押さえておくべきこと)
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研修内容のデジタルコンテンツ化
新入社員研修の内容は、ビジネスの基礎から始まり、組織のビジョンや方針、業務に関する具体的な知識やスキルに至るまで、さまざまな領域をカバーします。
これらを効率的に伝え、学習者の理解を深めるためには、デジタルコンテンツ化が有効です。
なぜなら新入社員は覚えなければならないことが多く、4月の段階で全て覚えることは困難だからです。
研修は日に日に進んでいきますが、新入社員は新しいことを覚えては、覚えたことを忘れていくということを繰り返しながら研修期間を過ごしていきます。
導入研修時に行っている内容を録画し、それを1口サイズのマイクロラーニングなどのデジタルコンテンツとしてストックしていくことで、研修を消費せず、いつでも再確認できる環境づくりができます。
デジタルコンテンツ化によって、テキストやビデオ、インタラクティブなクイズ形式など、さまざまなメディアを活用して学習を進めることができます。
また、デジタルコンテンツは、時間や場所を問わず学習することが可能です。疑問が生じたとき、復習したいときにどこからでもアクセスできるため、学習の利便性が向上します。
そして、デジタルコンテンツを学習のプラットフォーム上で運用することで、効果的な学習設計ができるだけでなく、学習行動のデータを取得することもできます。
つまり誰が、いつ、どれくらい学習しているのかを把握することが可能になるということです。
LDcubeのこれまでの支援経験では、新入社員において、学習行動の量が多い社員ほど、総じて早期にパフォーマンスを向上する傾向がみられます。
学習行動のデータを取得し活用することで、パフォーマンスの高い新入社員育成の再現性を高めることが可能になります。
▼ 研修用動画コンテンツの作り方については下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒研修用動画コンテンツの作り方!効果的に作成するポイントやコツなどを解説!
日常的に学びあう環境づくり
研修後も新入社員が日常的に成長を続けるためには、新入社員同士が日常的に学びあう環境づくりが重要です。
多くの場合、導入研修時には毎日学んだことを振り返り、それを新入社員同士で共有することを行い、学びあう機会をつくっています。
導入研修後も毎日、もしくは毎週という単位で継続していくことで、新入社員同士で学びあい、お互いにフォローアップしていくことができます。
- 職場で取り組んだこと
- 取り組んだ結果
- やってみたことからの気付きや学び
これらをオンライン上で各自が投稿し、新入社員同士で相互にコメントしたり、「いいね!」ボタンを押しあったりすることで、相互に刺激を与えながら学びあうことが可能になります。
これを取り入れることで半年後のフォローアップ研修を待たずに、日々新入社員同士がフォローしながら切磋琢磨(せっさたくま)し、新入社員の成長スピードを加速することが可能になります。
▼OJTと連動させていくことも重要です。OJTのやり方については下記で解説しています。
⇒OJTの正しいやり方とは?【即戦力を育てる】7ステップとポイントを徹底解説
新入社員フォローアップ研修は誰がやる?
新入社員フォローアップ研修を実施する際には、講師は誰が行うべきかということも話題に挙がります。
結論としては内容により、使い分けることが効果的です。
社内講師で実施する場合と外部講師で実施する場合、それぞれ解説します。
(新入社員フォローアップ研修は誰がやる?)
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社内講師で実施する
社内講師による新入社員フォローアップ研修は、企業文化やビジョンを理解しやすいよう伝えることが可能です。
新入社員が社内のリーダーや先輩社員と接することで、自社で活動する上で不可欠な考え方や価値観、スキルを直接学べます。
社内講師が豊富な経験や実践的知識を持っていれば、具体的な業務指導が行える点も魅力です。
また、社内講師による研修は講師と新入社員の間のコミュニケーションが容易で、新入社員の疑問点や課題に対する対応が迅速に行われます。
さらに、研修が終わった後も継続的な関わりを持ちやすいというメリットがあります。
反面、社内講師が研修を行う場合、研修のための時間やリソースが確保できるかどうかが課題となる可能性があります。
また、コミュニケーションスキルやレジリエンスなど研修実施に際し、専門的な知識やスキルが求められる場合には社内講師では対応しきれないことがあります。
そのような専門的な内容については外部講師に依頼する方が有効だと考えられます。
外部講師で実施する
外部講師に依頼することで専門的な知識や新鮮な視点をもたらすことが可能です。
外部講師は最先端の教育論や学習手法を用いて、プロならではの研修プログラムを提供します。
例えば、しなやかさを啓発する「レジリエンスプログラム」などです。
また、新入社員に業界全体の視野や最新の情報を提供し、異なる視点から見ることで新たな発見や洞察を導き出すことが可能となります。
さらに得られるメリットとしては、社内リソースに影響を与えずに高品質な研修を実施できる点が挙げられます。
経験豊富な外部講師は、教育のプロフェッショナルとして各研修を適切に運営し、教育効果を最大化することができます。
社内講師が研修の準備から実施、その後の振り返りまで行うには多大な労力がかかりますが、その労力の節約になります。
しかし、外部講師はコストがかさむことが多く、また全員が自社の文化や状況を完全に理解し、それに応じた研修を提供できるわけではありません。
そのため、研修が新入社員のニーズや企業価値にピッタリ合わない事態になる可能性があります。
これらを踏まえて、社内講師と外部講師、どちらが研修を担当するかは、新入社員や企業の状況、目的により企画することが必要です。
それぞれのメリット・デメリットを考慮しながら、最善の手段を選択することが求められます。
▼ 社内講師で研修を実施する際のポイントについては下記で解説しています。合わせてご覧ください。⇒研修は社内講師で実施?実施のポイントやメリットとデメリットを解説
導入研修とフォローアップのつながり
新入社員導入研修とフォローアップ研修は、新入社員の成長と発展における重要な役割を果たします。
それぞれの研修をきちんと企画して実施していくことで、新しいスキルの習得、職場での適応、そして最終的には新入社員のパフォーマンス向上につながります。
導入研修は、通常、新入社員が企業の文化に慣れ、基本的なビジネスマナーや業務知識、スキルを習得するためのものです。
ビジネスマナーなどは外部講師が担当する場合もあります。
フォローアップ研修は、導入研修で習得した知識やスキルの定着を確認したり、組織に対する理解を深めたり、コミュニケーションスキルやレジリエンスを学んだりするためのものです。
これらの研修を計画する際のポイントは、導入研修が外部講師だったからといって、フォローアップ研修も外部講師に依頼しなければならないわけではないという点です。
導入研修とフォローアップ研修を行うタイミングで、新入社員の状況を把握し、自社におけるその他の施策や日常的な学習環境があるかどうかなどを踏まえ、新入社員と組織のパフォーマンス向上に最適な方法で実施することが望ましいです。
また現代において、新入社員が日常的に学びあえる環境や、キーワードで検索できる学習環境など、新入社員が成長するための環境を整えることも求められます。
新入社員が育つ環境づくりならLDcube!
株式会社LDcubeでは、新入社員が組織内で育つための環境づくりを支援しています。
デジタル学習環境の整備から、継続的な学習環境づくり、組織への適応支援、そしてレジリエンス(逆境に強い心)を育むプログラムまで、さまざまなサービスをご提供しています。
(新入社員フォローアップに関するLDcubeの支援内容)
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デジタル学習環境の整備:
LDcubeでは、最新のデジタル学習プラットフォームを活用して新入社員の学習環境づくりを支援しています。
新入社員は自分のペースで学習を進めることができるため、自身の時間を有効に使って必要な知識について学び、スキルの補強に対応することが可能です。
さらにデジタルコンテンツは学習の進行度合いや理解度を可視化できることも特長です。
継続的な学習環境づくり:
新入社員が継続的に学び、スキルを磨き続けられるよう、さまざまな教育プログラムや学習のサポート、経験値の提供を行っています。
新入社員の成長だけでなく、組織としてのパフォーマンス向上にも貢献することができます。
組織への適応支援:
新入社員が初めて職場に配属された際、その職場になじめるかどうかは個人差があります。
LDcubeは新入社員がスムーズに組織に適応できるよう、新入社員や上司先輩を対象としたコミュニケーションを促進するLIFOプログラムの提供などを行っています。
新入社員が組織内で働くための基盤を築くお手伝いをしています。
レジリエンスプログラムの実施:
レジリエンス、つまり逆境に強い心を育むことも新入社員が組織に適応するために重要です。
困難や失敗、ストレスといった変化の中で自分自身を保ち、前に進み続けるためのメンタル的な強さを養うためのプログラムを提供します。
上記を意識し、年間を通じた新入社員の育成環境を整えていくことがポイントです。イメージを持つために年間を通じての導入研修、フォロー研修、日ごろからのオンラインフォローについて図示します。
新入社員の定着と戦力化について課題を感じている方はぜひLDcubeにご相談ください。
まとめ
新入社員フォローアップ研修のあるべき姿|全解説!について紹介してきました。
- 新入社員フォローアップ研修のあるべき姿
- 新入社員フォローアップ研修を行う目的と効果
- 新入社員フォローアップ研修の内容・要素
- 新入社員フォローアップ研修の日数とタイミング
- 新入社員が育つ要素
- 新入社員フォローアップ研修に絡めた施策
- 新入社員導入研修時から押さえておいた方が良いこと
- 新入社員フォローアップ研修は誰がやる?
- 新入社員導入研修とフォローアップ研修のつながり
- 新入社員が育つ環境づくりならLDcubeにお任せ!
集合研修がベースだった時代は、学習の効果性よりも集まるという行為に重きを置いていたため、集まったときにどのようなことを行うかということを中心に考えられてきました。
コロナ禍を経た現在では、オンライン研修やデジタルツールの普及により、学習の効果性を重視したカリキュラムが構築できるようになりました。
新入社員の定着と戦力化を図ることを主な目的とした場合、単発の研修ではなく、常にフォローアップ体制があり、いつでも学びながら成長していける環境が理想です。
新入社員はZ世代と呼ばれる世代となっており、上司である管理職世代の社員とは育ってきた環境や学び方などが異なります。
キーワードで検索して学ぶことが当たり前になった新入社員において、学びやすいことや、職場に馴染みやすいことなどの観点で育成環境を作っていくことが重要です。
また、そのような環境があることは就職活動を行う学生にも魅力に映り、新入社員の確保にも貢献できるかもしれません。
株式会社LDcubeでは、新入社員の年間を通じた育成環境づくりの支援を行っています。
実際に新入社員の成長が早くなったというお客さまの声も届いています。無料でツールのデモ体験ややプログラムの体験会なども行っています。
新入社員研修やフォローアップ研修を含め、新入社員育成、若手中堅社員育成、OJT環境づくりについて課題をお持ちであれば、お気軽にご相談ください。
▼新人育成については下記にまとめました。企画編56㌻、実践編46㌻、カリキュラム編20㌻で編成しています。新入社員フォローアップ研修については実践編にまとめています。
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