
研修は社内講師で実施?実施のポイントやメリットとデメリットを解説
企業内では人材育成につなげるためにさまざまな研修会が行われています。社内講師で実施することもあれば、外部講師に依頼することもあります。
今回は社内講師と外部講師のメリットとデメリットを紹介し、外部講師が活用している教材を活用して社内講師で研修を展開していくポイントなどを紹介します。
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社内講師のメリットとデメリット
研修効果は高めたいがコスト(費用・時間)はかけられない。そのようなときは社内講師での研修実施が効果的です。
社内講師のメリットとデメリットについて紹介します。
メリット
- コストが外部講師ほどかからない
- 社内の状況を熟知しているため、現状に合わせた教育内容をプランできる
- 社内の人間のため、受講者と講師の心理的距離が近い
- 講師の日程調整に融通が利く
デメリット
- 常に新しいアプローチの情報収集が必要
- 専門知識はあるが、トレーニングスキルに不安がある
- 受講者との心理的距離が近いだけに、なれ合いになってしまう可能性がある
社内講師で研修を実施する際にはコスト面では外部講師などへの支払いが必要ないため、コストを抑えた展開が可能です。また、組織の規模にもよりますが、社内の状況を熟知しているため、研修の目的や実施の意義などを十分理解しており、研修内容が実態にフィットしやすいです。そして研修の日程調整なども外部講師に比べると融通が利き、研修プランニングをスムーズに進められるでしょう。
反面、社内講師の方が研修実施に慣れていない場合、どのように実施するかという点について情報や経験が不足し、研修実施の目的を達成できないという懸念があります。
外部講師のメリットとデメリット
社内に研修実施のノウハウがなく、研修講師としてふさわしい人材がいないという場合には、外部講師を活用して研修を行うケースが多いです。
外部講師を活用するメリットとデメリットについてご紹介します。
メリット
- 新しい情報、テクノロジーが期待できる
- 第三者の立場での介入が期待できる
- トレーニングスキルを含め研修実施の専門性が高いため、安心感と説得力がある
- 他社、他業界の情報に触れられる
デメリット
- コストがかさむ
- 評判の良い講師ほど、日程調整が困難
- 自社の内容理解に時間がかかる。受講者に「現場は違う」と思われる可能性がある
外部講師に依頼して研修を実施する際には、研修内容にテーマなどに合わせてノウハウや経験を有しているプロにお願いすると安心です。また、他社・他業界の情報や事例などについて研修内で聞くことができるため、受講者にとっては新鮮感があるでしょう。
反面、それなりのコストがかかります。人気講師ほど先々の予定が埋まっていることが多く、研修日程候補が限られる場合もあります。そして社内講師と比べ、社内の事情や状況、ビジネスそのものへの理解については情報が少ないため、現場の状況にフィットしない内容になってしまうことも懸念されます。
研修プログラム内容に応じて使い分ける
研修実施にあたり、社内講師で実施するか外部講師に依頼して実施するかについては、実施しようとしている研修プログラム内容に応じて使い分けることがポイントです。
社内講師での実施が向いている研修プログラム内容
- 現場での実務に関する内容
- 会社の理念浸透を狙いとした内容
- 情報セキュリティーやコンプライアンスなど社内事例を扱う内容
上記のような自社独自の実務や情報を多く扱う内容の場合、その内容を外部講師が理解するためには時間がかかります。理解したとしての社内の人間ではないのでそのリアルさには限界があります。このような内容はその情報を多く持っている社内講師が実施することが向いています。
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外部講師での実施が向いている研修プログラム内容
- ロジカルシンキング、コミュニケーション、タイムマネジメント、コーチングなど、その会社独自の内容ではなく、一般的にビジネスパーソンに身につけてほしい内容
- AIやDXリテラシーなど社内にも専門家がいない分野の内容
- 研修受講者の役職が高い幹部向けの研修
汎用(はんよう)的なテーマや内容についての研修の場合、社内でその分野の教材を開発したりする労力を考えるとその分野での研修実績やノウハウを持った外部講師に研修を依頼した方が、スムーズに研修実施ができます。
また、新たな分野のテーマで社内に専門家がいない場合には外部講師に依頼せざるを得ないでしょう。そして、研修受講者の役職が高い場合、社内に専門家がいても外部講師を活用するケースも多いです。一般的には役職が低い人から高い人への影響力を与えるのが難しいためです。
社内講師が活用できるプロ講師の教材
汎用(はんよう)的なテーマの場合には外部講師に依頼した方がスムーズに研修を実施することができますが、社内講師と外部講師の両方のメリットを取り込んだ実施方法があります。それは、「社内講師が外部講師の活用している研修教材を活用してプロさながらの研修を社内で展開する」という方法です。これにより、社内講師、外部講師両者のメリットを活かした展開が可能です。
株式会社LDcubeでは外部講師・プロ講師が活用している研修プログラム・教材を提供しています。代表的なプログラムをご紹介します。
LIFOプログラム(ライフォ:Life Orientations)
自己理解をベースに、個人とチームの生産性向上につなげる
HEP(ヘップ:Human Element Program)
個人・組織のセルフエスティーム(自己肯定感)の向上につなげる
ITS(アイ・ティ・エス:Innovative Thinking System)
創造性+実践をコンセプトにイノベーションを促進
SBRP(エス・ビー・アール・ピー:Strength Based Resilience Program)
逆境を乗り越える力(レジリエンス)を育む
社内講師によるプロ教材を活用した研修で期待される効果
「社内講師が外部講師の活用している研修教材を活用してプロさながらの研修を社内で展開する」という方法は社内講師、外部講師両者のメリットを生かした展開が可能となるだけではなく、研修の効果性を高めることにつながります。
社内の事情や状況を熟知している社内講師が、プロ教材を活用することで一定の研修品質を保ちながら研修を実施できます。
また、外部講師と違い社内の状況を把握しているため、研修プログラムで学習した事柄をどのように現場で活用すると良いかということも事例や実例をなど踏まえて具体的に案内することが可能となり、現場での実践への橋渡しがしやすくなります。
この部分に関しては、外部講師も事前の打ち合わせなどでできる限り橋渡しをスムーズに行うことを意識し、受講者やビジネスモデルなどの理解を深めながら、プログラムを展開していきますが、社内で実務経験がある方にはどうしても及びません。社内講師によるプロ教材を活用したプログラム展開で研修の効果性向上が期待されます。
まとめ
研修は社内講師で実施? 外部講師と比較して実施のポイントやメリットとデメリットについて解説してきました。
研修プログラムの内容により社内講師で実施するか、外部講師に依頼するかを判断すると良いですが、新たな展開方法「社内講師が外部講師の活用している研修教材を活用してプロさながらの研修を社内で展開する」というやり方もおすすめです。株式会社LDcubeでは、プロ講師が活用している研修プログラム・教材や社内講師養成講座などを通じて、社内講師の方々の生産性向上、プレゼンス向上ご支援をしています。お気軽にご相談ください。
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