
レジリエンストレーナー資格!SBRPライセンス取得講座
あらゆる困難を乗り越える力、それが「レジリエンス」です。社員個々の心身の健康においても、ビジネス全般においてもレジリエンスが重要な役割を持つ今日、その強化を目指す企業が増えています。
本記事では、レジリエンスが求められる背景や研修の内容、そしてレジリエンス研修を提供できるレジリエンストレーナー資格や資格取得講座について紹介します。
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目次[非表示]
- 1.レジリエンスとは
- 2.レジリエンスが求められる背景
- 2.1.心理的ストレスの増大
- 2.2.労働人口の減少と高齢化への対応
- 2.3.ビジネス環境の変化
- 2.4.コーポレートガバナンス(企業統治)の強化
- 3.レジリエンス研修の主な内容
- 4.レジリエンストレーナー資格とは?
- 5.レジリエンストレーナー資格取得のメリット
- 6.レジリエンス研修の対象者
- 6.1.役職者
- 6.2.フロントラインの社員
- 6.3.新入社員や若手社員
- 6.4.サポート業務の社員
- 6.5.人事・人材開発部門のスタッフ
- 7.まとめ
レジリエンスとは
レジリエンスとは、元々物理学の用語であり、「弾力」「回復力」などとも訳されます。逆境や困難に直面したときに自己の内面的な強さを保ち、状況に適応し、衝撃から回復する能力や性質のことを指します。
また、災害や事故など突発的な出来事の後に、社会や組織が本来有する機能を維持し、早期に復旧する能力を指す場合もあります。
レジリエンスが求められる背景
レジリエンスが求められる背景には以下のような要素があります。
心理的ストレスの増大
現代社会では、急激な技術進歩に伴う労働環境の変化、新型コロナウイルスのような未曾有(みぞう)の危機の発生、働き方改革への対応など、心理的ストレスが増大しています。あらゆる業界・業種のビジネスパーソンがレジリエンスを身に付けることで、ストレスに対応し、心身の健康を維持するための力をつけることができます。
労働人口の減少と高齢化への対応
少子高齢化社会の進展と共に、企業には労働力の確保とその能力の最大化が求められています。個人と組織のレジリエンスの向上は、働く人達の労働環境への適応力を高めることにつながり、高齢者や若者、女性、外国人など、多様な労働力が活躍するための基盤を作ることに貢献します。
ビジネス環境の変化
急速なデジタル化やグローバル化に伴い、事業環境は複雑で不確定性が高いものとなっています。レジリエンスは、ビジネスパーソンがこのような変化に対応するための必須の能力となっています。
コーポレートガバナンス(企業統治)の強化
企業の持続可能性やリスク対策の観点から、内部統制やコーポレートガバナンス(企業統治)の強化が求められています。レジリエンスは、企業の回復力と持続可能な成長を支え、ガバナンスの一部とすることが推進されています。
レジリエンスがビジネスにどのように影響するかについてはこちらもご覧ください。
レジリエンス研修の主な内容
レジリエンス研修の概要について紹介します。レジリエンス研修は大きく2つの要素から構成されています。
困難な状況から立ち上がる能力の啓発(思考の柔軟性の啓発)
日常生活の中で、身に降りかかる危険から逃れるためにネガティブ思考が必要です。しかし、日頃からネガティブであることは問題解決において反作用を引き起こします。
レジリエンスの強化はポジティブな思考の鍛錬から始まります。困難な状況に直面したら、その状況をネガティブに捉えるのではなく、挑戦や成長の機会として捉えるようにします。無意識にネガティブな思考をしてしまうなど、自分の思考パターンについて理解を深め、無意識的に考えたことを意識して書き出して可視化し、それを意図してポジティブなものに書き換えます。
これにより、ネガティブに捉えていたものをポジティブに捉え直すことができます。このような思考の柔軟性の啓発は、困難な状況に直面しても、そこから立ち上がるために役立ちます。
目標に向かってエネルギーを持って活動する能力の啓発
困難を乗り越えて活動を続けるためには、自身の強みやエネルギーの源を活用することが重要です。どのようにすれば、自身の強みや徳性を仕事の中で生かし、エネルギーを持ってより生き生きと前向きに活動できるのかを探ります。その際に個人サーベイがよく活用されます。
また、困難を乗り越えるためには、身体と心の健康が最も重要な前提となります。自己の健康を最優先に考えることとし、自己ケアに励むことは、レジリエンスを維持するために重要です。良質な睡眠、適切な飲食、適度な運動、趣味等を通じた身体と心のケアは、効果的なストレスマネジメントを可能にします。
レジリエンストレーナー資格とは?
レジリエンスの強化には専門的なトレーニングが不可欠で、それを導く役割を担うのがレジリエンストレーナーです。
レジリエンストレーナーの資格は、専門機関が提供している講座を受講し、必要な試験に合格すると取得できます。講座では一般的に心理学の基本知識、コミュニケーションスキル、さまざまなレジリエンス構築の手法などが学ばれます。各機関により受講日数や費用が異なるため、自分の生活スタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
また、オンラインでの受講オプションを提供している機関もあります。遠方に住んでいる方や忙しい方でも無理なく受講することが可能です。
SBRPライセンス(レジリエンストレーナー資格)とは?
SBRP(Strength-based Resilience Program)とは、認知行動療法の分野で有名なアルバート・エリス博士とアーロン・ベック博士のABC 理論や、ポジティブ心理学の分野のマーティン・セリグマン博士とクリストファー・ピーターソン博士が開発したキャラクターストレングス(VIA)の理論に基づいて開発されたプログラムです。
SBRPライセンス取得講座は、SBRPを体験し、レジリエンスを高めながら、プログラムの構成や背景、ポジティブ心理学についての理解を深めます。そして、SBRPを他の受講者へ展開できるように、講義方法、実習進行方法、受講者との関わり方など、プログラムの展開方法を提供します。講義実習など通じて、きちんと講義ができるかどうかなどを確認しながら進めていきます。
講座は、半日×5回のオンラインコースで構成されます。講座途中に自己学習と課題提出があります。講座最後には資格取得試験があります。受講者が試験を無事クリアするとトレーナー資格を取得できます。
SBRPライセンス講座についてはこちらをご覧ください。
レジリエンストレーナー資格取得のメリット
レジリエンストレーナー資格を取得するメリットは大きく2つあります。
1つ目は、専門知識を身に付けることで自身のレジリエンスを高めることができます。困難な状況に直面しても自己調整が効くようになり、ストレスをうまくコントロールできるようになります。それによりメンタルの健康状態も保ちやすくなります。
2つ目は、他者のレジリエンスを高める指導者になれることです。日常生活や職場での問題解決力が向上し、新たなキャリアパスが開かれるようになります。
レジリエンスプログラムに限らずトレーナー資格についてはこちらをご覧ください。
レジリエンス研修の対象者
レジリエンス研修の主な対象者は、企業や組織のあらゆる階層や職種の人々です。ストレスを抱えやすく、時には困難な状況に対応する必要がある人々にとって、レジリエンスは非常に重要な能力です。
役職者
経営幹部やマネジャーなど、企業のリーダーシップを担う者にとって、レジリエンスは組織の状況対応力と回復力を維持し、チームを指導するために必要な能力です。役職者がレジリエンスについて理解を深めると、部下にレジリエンスを高める関わりやネガティブの思考パターンを書き換える支援などができるようになり、組織のパフォーマンスを高めることが可能になります。
役職者は部下と関わる際にコーチングについても理解しておく必要があります。
コーチングの神様の教えはこちらから。
フロントラインの社員
例えば、メーカーの営業担当が部品の故障による顧客のクレームに対応しないといけない状況など、フロントラインで働く社員はストレス状況に直面することが多いため、レジリエンス研修を通じてレジリエンスを強化することは、彼らの生産性や幸福度に良い影響を与えます。また、レジリエンスを高めることが不測の事態への備えにもなります。
新入社員や若手社員
新入社員や若手社員が新しい職場や業務に適応する過程で、さまざまな困難に直面します。レジリエンス研修の受講はそれらの困難の対処に役立ちます。育ってきた社会環境の違いにより、新入社員や若手社員は中高年の社員と比べるとレジリエンスが鍛えられていない可能性があります。
そのため、企業の人材育成担当者は新入社員や若手社員が打たれ弱いと嘆く前に、打たれ強さを鍛えるためにレジリエンスプログラムを提供する必要があるかもしれません。
サポート業務の社員
メンテナンス、カスタマーサービス、IT支援など、各種のサポート業務を担当する人々もストレスに対するレジリエンスを必要とします。
人事・人材開発部門のスタッフ
人事や人材育成の役割を担う者は、コーチングやメンタリングの一環として、レジリエンスの理論を理解し、実践することが多いです。社員からの相談があるときに、思考の書き換えをサポートし、本人のレジリエンスを高めるアプローチや関わりが必要となります。
以上のように、役割や業務の種類に関係なく、レジリエンス研修が全てのビジネスパーソンにとって必要であり、価値があります。
その他社内研修を社内講師で実施する場合にはこちらも参照ください。
まとめ
レジリエンストレーナー資格!SBRPライセンス取得講座について紹介してきました。
環境変化の激しい現代においては、あらゆる業界・業種のビジネスパーソンにレジリエンスが求められています。レジリエンストレーナー資格は、レジリエンスについての理解を深め、自身のレジリエンスを高めるだけでなく、トレーニング技法を習得し、他者のレジリエンスを高めるためのトレーニングを提供できるようになるための資格です。
株式会社LDcubeではレジリエンス向上のためのSBRP(Strength-based Resilience Program)並びに、レジリエンストレーナー資格取得のためのSBRPライセンス取得講座を提供しています。毎年多くの人事・人材開発部門の社内トレーナーの方々にライセンスを取得いただいています。無料のプログラム体験会なども実施しています。お気軽にお声がけください。
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