
レジリエンス(研修)トレーナー資格!SBRPライセンス取得認定講座
現代の職場環境や日常生活で求められるスキルの1つとして、「レジリエンス」が注目を集めています。
それに伴い、企業内でレジリエンスを育むための資格を取得したいと考える人も増えてきました。
しかし、具体的にレジリエンスを育むための資格がどのように役立つのか、またどのような資格が存在するのか、今ひとつピンとこない方も多いのではないでしょうか。
なぜレジリエンスの資格が重要なのかを考えてみましょう。
ストレス社会と言われる現代において、職場や個人の健康管理、さらにチームのパフォーマンス向上のためにレジリエンスの考え方や技術が必要とされています。
しかし、一般的には「レジリエンス」と言ってもとらえどころがなく、具体的にはどのようなもので、どのようにすればレジリエンスを育むことができるのかもわかりにくく、曖昧で抽象的に感じがちです。
そこで、レジリエンスに関するトレーナー資格を取得することが有効です。
トレーナー資格を持つことで、レジリエンスの理論と実践を体系的に学び、具体的に育むことが可能になります。
トレーナー資格を取得することで、個人のレジリエンスを高めるだけでなく、組織内での実践力を高め、職場やチームにおいてもレジリエンスを育む役割を果たすことができます。
レジリエンスのトレーナー資格を通じて、自分自身や職場、チーム、そして組織全体がより強く、健全に成長するための礎を築くことができます。この機会に、レジリエンスのトレーナー資格取得を検討してみてはいかがでしょうか?
本記事では、レジリエンスが求められる背景や研修の内容、そしてレジリエンス研修を提供できるレジリエンストレーナー資格や資格取得講座について紹介します。
▼ レジリエンスについてはテーマに合わせて下記で詳しく解説しています。
- レジリエンスを高める方法とは?高い人・低い人の特徴と具体的な実践方法を紹介!
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レジリエンスとは?意味や重要視される背景、高める方法など解説!
- レジリエンス研修とは?実施で得られる効果と代表的な5つの要素
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レジリエンスがリーダーに必要な理由!ポイントや研修など解説
- レジリエンスの心理学的な意味とは?ビジネスや研修について解説
▼ レジリエンスについての実態調査レポートはこちらからダウンロードできます。
▼3分でわかるレジリエンスについての資料はこちらからダウンロードできます。
目次[非表示]
- 1.レジリエンストレーナー資格とは?
- 2.レジリエンスとは(意味の確認)
- 3.レジリエンス研修の主な内容(資格取得可能)
- 4.レジリエンストレーナー資格取得のメリット
- 5.レジリエンス研修の対象者
- 5.1.役職者
- 5.2.フロントラインの社員
- 5.3.新入社員や若手社員
- 5.4.サポート業務の社員
- 5.5.人事・人材開発部門のスタッフ
- 6.資格取得してレジリエンス研修を社内展開した支援事例
- 7.まとめ
レジリエンストレーナー資格とは?
レジリエンスの強化には専門的なトレーニングが不可欠で、それを導く役割を担うのがレジリエンストレーナーです。
レジリエンストレーナーの資格は、専門機関や一般社団法人などの団体が提供している講座を受講し、必要な試験に合格すると取得できます。
講座では一般的に心理学の基本知識、コミュニケーションスキル、さまざまなレジリエンス構築の手法などが学ばれます。
各機関により受講日数や費用が異なるため、自分の生活スタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
また、オンラインでの受講オプションを提供している機関もあります。遠方に住んでいる方や忙しい方でも無理なく受講することが可能です。
SBRPライセンス(レジリエンストレーナー資格)とは?
SBRP(Strength-based Resilience Program)とは、認知行動療法の分野で有名なアルバート・エリス博士とアーロン・ベック博士のABC 理論や、ポジティブ心理学の分野のマーティン・セリグマン博士とクリストファー・ピーターソン博士が開発したキャラクターストレングス(VIA)の理論に基づいて開発されたプログラムです。
SBRPライセンス取得講座は、SBRPを体験し、レジリエンスを高めながら、プログラムの構成や背景、ポジティブ心理学についての基礎を理解します。
そして、SBRPを他の受講者へ教えることができるように、講義方法、実習進行方法、受講者との関わり方など、プログラムの展開方法を提供します。
講義実習など通じて、きちんと講義ができるかどうかなどを確認しながら進めていきます。 講座は、半日×5回のオンラインコースで構成されます。講座途中に自己学習と課題提出があります。
講座最後には資格取得試験があります。参加者が試験を無事クリアするとトレーナー資格を取得できます。
SBRPはポジティブ心理学の研究で有効性が実証され、体系化されているプログラムのため、トレーナーガイド・マニュアルに沿ってプログラム展開することで、一定の効果を得ることが可能です。ライセンス取得講座ではトレーナーガイド・マニュアルを提供しています。
SBRPライセンスを取得頂いた方は、社内トレーナーとして社内で研修を実施することができます。法人や個人で講師業をされている方もご利用いただけます。(パートナー募集ページを参照ください)
▼研修講師が初めての場合の対処法については下記で詳しく解説しています。
⇒初めての研修講師が感じる不安とは?社内研修を成功させるポイント・コツを解説!
▼SBRPについての資料は下記よりダウンロードできます。
レジリエンスとは(意味の確認)
レジリエンスとは、元々物理学の世界の用語であり、「弾力」「回復力」などとも訳されます。
逆境や困難に直面したときに自己の内面的な強さを保ち、状況に適応し、衝撃から回復する能力や性質のことを指します。
また、災害や事故など突発的な出来事の後に、社会や組織が本来有する機能を維持し、早期に復旧する能力を指す場合もあります。
現代社会では、技術進歩や新型コロナウイルスなどの未曾有の危機、働き方改革といった要素により心理的ストレスが増大しており、それに対応するレジリエンスが求められています。
また、少子高齢化社会の進展により労働力の確保と能力の最大化が要求されており、これに応えるため個人や組織のレジリエンスが重要視されています。
さらに、急速なデジタル化やグローバル化の波に対応する力としてのレジリエンスが必要とされています。
そして、企業の持続可能性やリスク対策におけるコーポレートガバナンスの強化にも、企業の回復力と持続可能な成長を支えるレジリエンスが必要とされています。
▼レジリエンスとは?については下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒レジリエンスとは?意味や重要視される背景、高める方法(研修)など解説!
レジリエンス研修の主な内容(資格取得可能)
レジリエンス研修の概要について紹介します。
レジリエンス研修は2日間(14時間程度)を中心にしながら、半日~3日間の幅の中で応用して行っています。
レジリエンス研修は大きく2つの要素から構成されています。以下で解説します。
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困難な状況から立ち上がる能力の啓発(思考の柔軟性の啓発)
日常生活の中で、身に降りかかる危険から逃れるためにネガティブ思考が必要です。
しかし、日頃からネガティブであることは問題解決において反作用を引き起こします。
レジリエンスの強化はポジティブな思考の鍛錬から始まります。困難な状況に直面したら、その状況をネガティブに捉えるのではなく、挑戦や成長の機会として捉えるようにします。
無意識にネガティブな思考をしてしまうなど、自分の思考パターンについて理解を深め、無意識的に考えたことを意識して書き出して可視化し、それを意図してポジティブなものに書き換えるワークに取り組みます。
この思考の柔軟性はスキルであり、ワークを通じて練習すれば身に付けられます。
これにより、ネガティブに捉えていたものをポジティブに捉え直すことができます。このような思考の柔軟性の啓発は、困難な状況に直面しても、そこから立ち直るために役立ちます。
目標に向かってエネルギーを持って活動する能力の啓発
困難を乗り越えて活動を続けるためには、自身の強みやエネルギーの源を活用することが重要です。
自分の感情を理解し、どのようにすれば自身の強みや徳性を仕事の中で生かし、エネルギーを持ってより生き生きと前向きに活動できるのかを探ります。その際に個人サーベイがよく活用されます。
また、困難を乗り越えるためには、身体と心の健康が最も重要な前提となります。自己の健康を最優先に考えることとし、自己ケアに励むことは、レジリエンスを維持するために重要です。
良質な睡眠、適切な飲食、適度な運動、趣味等を通じた身体と心のケアは、効果的なストレスマネジメントを可能にします。
▼レジリエンス研修の内容についての詳細は下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒レジリエンス研修とは?実施で得られる効果と代表的な5つの要素
レジリエンストレーナー資格取得のメリット
レジリエンストレーナー資格を取得するメリットは大きく2つあります。
1つ目は、専門知識を身に付けることで自身のレジリエンスを高めることができます。
レジリエンスについて勉強することで、困難な状況に直面しても自己調整が効くようになり、ストレスをうまくコントロールできるようになります。それによりメンタルの健康状態も保ちやすくなります。
2つ目は、他者のレジリエンスを高める指導者になれることです。
社内であれば他の社員向けにレジリエンスについて学ぶ機会を提供することができます。また社外に対してレジリエンス研修をビジネスとして提供することも可能です。
レジリエンスについて学ぶことは、日常生活や職場での問題解決力が向上し、新たなキャリアパスが開かれるようになります。
▼【関連】レジリエンスプログラムに限らずトレーナー資格についてはこちらをご覧ください。
⇒人材育成のトレーナー認定資格とは?養成講座や研修を紹介!
▼関連して、セルフエスティームや自己肯定感を高めるプログラムのトレーナー資格もあります。セルフエスティームや自己肯定感については下記をご覧ください。
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レジリエンス研修の対象者
レジリエンス研修の主な対象者は、企業や組織のあらゆる階層や職種の人々です。ストレスを抱えやすく、時には困難な状況に対応する必要がある人々にとって、レジリエンスは非常に重要な能力です。
役職者
経営幹部やマネジャーなど、企業のリーダーシップを担う者にとって、レジリエンスは組織の状況対応力と回復力を維持し、チームを指導するために必要な能力です。
役職者がレジリエンスについて理解を深めると、部下にレジリエンスを高める関わりやネガティブの思考パターンを書き換える支援などができるようになり、組織のパフォーマンスを高めることが可能になります。
▼リーダーにこそレジリエンスが求められます。下記で詳しく解説しています。
⇒レジリエンスがリーダーに必要な理由!部下とのかかわり方など具体的なポイントを解説!
▼役職者は部下と関わる際にコーチングについても理解しておく必要があります。
コーチングの神様の教えはこちらから。⇒ビジネスにおけるコーチングとは?マーシャル・ゴールドスミスの教えを紹介!
フロントラインの社員
例えば、メーカーの営業担当が部品の故障による顧客のクレームに対応しないといけない状況など、フロントラインで働く社員はストレス状況に直面することが多いため、レジリエンス研修を通じてレジリエンスを強化することは、彼らの生産性や幸福度に良い影響を与えます。
また、レジリエンスを高めることが不測の事態への備えにもなります。
新入社員や若手社員
新入社員や若手社員が新しい職場や業務に適応する過程で、さまざまな困難に直面します。
レジリエンス研修の受講はそれらの困難の対処に役立ちます。育ってきた社会環境の違いにより、新入社員や若手社員は中高年の社員と比べるとレジリエンスが鍛えられていない可能性があります。
そのため、企業の人材育成担当者は新入社員や若手社員が打たれ弱いと嘆く前に、打たれ強さを鍛えるためにレジリエンスプログラムを提供する必要があるかもしれません。
サポート業務の社員
メンテナンス、カスタマーサービス、IT支援など、各種のサポート業務を担当する人々もストレスに対するレジリエンスを必要とします。
人事・人材開発部門のスタッフ
人事や人材育成の役割を担う者は、コーチングやメンタリングの一環として、レジリエンスの理論を理解し、実践することが多いです。
社員からの相談があるときに、思考の書き換えをサポートし、本人のレジリエンスを高めるアプローチや関わりが必要となります。
社内カウンセラーのような役割を担っている人がいる場合には受講することをおすすめします。
以上のように、役割や業務の種類に関係なく、レジリエンス研修が全てのビジネスパーソンにとって必要であり、価値があります。
▼レジリエンスが高い人は業績を上げることができます。そのことについては下記で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。⇒レジリエンスが高い人は業績を上げられる!?その理由とは? 特徴や方法を解説!
▼一般的な社内研修実施にかかる費用については下記で案内しています。
⇒研修実施に伴う費用とは?外部講師から内製化の相場まで解説!
資格取得してレジリエンス研修を社内展開した支援事例
社員数:1,500名以上
事業:自動車の設計、開発
導入前の課題
変化・変革への対応力を高めるための土台として、エンジニアのレジリエンス強化
現在の自動車業界は変革期の真っただ中です。業務内容は変化し、ステークホルダーに求められる成果は高度化、そして対応スピードも高速化しています。
業界の変化に対応し、持続的に成長するためには、これまで以上に豊かな発想とチャレンジ精神を持つエンジニアを数多く育てる必要があります。
テクニカルスキルやビジネススキル、ヒューマンスキル、マネジメントスキルなどさまざまなスキルアップが必要ですが、スキルを身につけるだけでは不十分だと感じていました。
そこで、これらのスキルを身につける土台として、「失敗を恐れずに挑戦できる」「柔軟で合理的な思考を持つ」「変革の過程を楽しめる強さを持つ」の3つの能力(レジリエンス能力)をテーマにした教育を導入することにしました。
また、休職者・退職者が増加傾向にあったこともあり、個人としての能力啓発だけでなく、研修を通したチームの活性化もねらいの一つとしました。
開発力を高めるためには、チーム内の他者理解と相互サポートが必要不可欠だと考えたからです。
事務局でレジリエンスプログラムのトライアル研修を実施後、本導入を決定しました。
取り組みの詳細
社内講師を養成して展開
リラックスした雰囲気で同じ会社ならではの「共感」できる事例を織り交ぜた研修
レジリエンス能力はどの従業員にとっても必要な能力だと考えていました。そのため、管理職から新入社員まで全社員を対象に実施することにしました。
全社員を対象に研修を実施し、かつレジリエンスを組織内の共通言語として広めていくためには、外部コンサルタントに実施してもらうのではなく、社内講師による自社内研修が効果的だと考え、開発部門内で4名の社内講師を養成しました。
そして、集合研修後に風化しない「シカケ」作りのために、管理監督職層からプログラムを展開しました。
管理監督職が内容を理解していれば、現場でサポートできると考えたからです。研修冒頭では、受講者に自分事として捉えてもらうためにレジリエンス強化の必要性と目的を重点的に説明し、受動的な研修にならないよう個人ワーク・グループワークを多く取り入れました。
また、振り返りの時間を長めに確保し、研修の最後には「今後自分はどのような行動をとる」という宣言をする時間を設けました。思考・議論の活性化のために、対面研修、リラックスできる雰囲気作り、講師自身の事例提供を大切にしました。
対面研修にすることで同じ階層同士のやり取りを増やし、他部署とのつながりの強化を図りました。そして、今回の研修は自己の内面に関わる内容であったため、本音を引き出すために、テキストの内容だけでなく、より共感を得られるよう講師の実体験を伝えながら進行しました。
個人ワークが進まない受講者に対して「人と同じ考え方でなくても良い」ということを認識してもらうため、こまめに声掛けもしました。
また、学んだことを風化させないために、研修内で活用した自分に不足している要素を把握してもらうためのセルフチェック表を研修から3カ月後に記入してもらうことで、学んだ内容を思い出す機会を設けました。
導入後の成果
レジリエンスを社内共通言語に
受講生から「レジリエンス=抑うつや不安への耐性のみに効果を発揮する先天的なものという認識だったが、その他にも特徴があり後天的に習得・強化が可能な能力だということを知った」「思考の柔軟性を高めることができた」「ネガティブ=悪いこと、ポジティブ=良いことではなく、状況や置かれている立場・役割によって使い分けることが大切だということを学んだ」などの感想をいただき、社内講師がメッセージしたかったことが伝わっていることを実感しました。
その他、「研修が自己理解のきっかけになり、自分の考え方の癖・強み・弱みを理解できたことで仕事に限らず日々の生活の中で気を付けられるようになった」という声もあり、仕事以外の場面でも研修の効果を感じていただきました。
そして、講師4名でテーマごとに役割分担をしたことにより、各講師が一つのテーマに集中して講義を進めることができました。
研修を組み立てる際も、1人で考えるのではなく、4名で話し合いを重ねながら組み立てたことによって、より会社の目指す方向性と受講生の心理に寄り添う研修になったと考えています。
「レジリエンス」という言葉が現場で使われるようになり、社内共通言語として浸透させるための第一歩を踏み出しました。
日常的なフォローアップに力を入れてレジリエンス強化を加速し、成長し続ける組織を目指していきます。
まとめ
レジリエンストレーナー資格!SBRPライセンス取得講座について紹介してきました。
環境変化の激しい現代においては、あらゆる業界・業種のビジネスパーソンにレジリエンスが求められています。
レジリエンストレーナー資格は、レジリエンスについての理解を深め、自身のレジリエンスを高めるだけでなく、トレーニング技法を習得し、他者のレジリエンスを高めるためのトレーニングを提供できるようになるための資格です。
株式会社LDcubeではレジリエンス向上のためのSBRP(Strength-based Resilience Program)並びに、レジリエンストレーナー資格取得のためのSBRPライセンス取得講座を提供しています。
毎年多くの人事・人材開発部門の社内トレーナーの方々にライセンスを取得いただいています。この機会にSBRPライセンス講座への参加を検討してみてはいかがでしょうか。
無料のプログラム体験会なども実施しています。お気軽にお問合せください。
社内研修の企画と実施については下記の資料をご覧ください。
▼レジリエンストレーナー資格についての資料がこちらからダウンロードできます。
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