社員研修プログラムを成功させるポイント!コツや具体例を紹介

組織が必要とする能力をもった従業員に成長させるためには、社員研修プログラムの入念な作り込みと定期的なアップデートが不可欠です。社員研修プログラムに採用される人材育成の手法は多岐にわたるため、組織の目標と課題に応じて最適化することが求められます。

この記事では、社員研修プログラムの作成を成功させるポイントや実践すべき研修、学習方法を詳しく紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.社員研修プログラムの重要性とは
  2. 2.社員研修プログラムに組み込む主な手法
  3. 3.社員研修プログラム作成のポイント
    1. 3.1.①5W1Hを意識する
    2. 3.2.②階層に合わせてカスタマイズする
    3. 3.3.③集中が続くコンテンツを取り入れる
    4. 3.4.④研修にゲーム要素を取り入れる
    5. 3.5.⑤全社員の研修状況を可視化・一元管理する
  4. 4.デジタル時代の研修効果を高めるコツ
    1. 4.1.マイクロラーニングの活用
    2. 4.2.ブレンデッドラーニングにする
    3. 4.3.学習行動のデータ取得と活用
  5. 5.効果的な社員研修プログラム例
    1. 5.1.プログラムのねらいと展開ステップ
    2. 5.2.オンライン研修の内容
    3. 5.3.eラーニングの学習内容
  6. 6.まとめ


社員研修プログラムの重要性とは

社員研修プログラムとは、組織の特定のニーズや従業員の成長目標に合わせて、適切な学習手法や学習コンテンツを組み合わせたものです。

例えば、以下のような人材育成の手法が社員研修プログラムに含まれます。

  • OJT
  • OFF-JT(集合研修)
  • eラーニング
  • オンライン研修
  • テーマ別研修
  • 階層別研修 など

社員研修プログラムの設計により、人事担当者は社員研修のスムーズな進行や進捗の把握が容易になります。

従業員にとっても、組織に必要な人材に成長するために必要な知識・スキル・能力・行動・思考を効率よく学べるメリットがあります。


社員研修プログラムに組み込む主な手法

社員研修プログラムを設計する際、組み込む学習手法の特徴と得られる効果を十分に理解しておく必要があります。

学習手法

概要

OJT

実際の業務で新しいスキルや知識を習得する人材育成の手法。実践的なスキル向上、リアルタイムでの問題解決力、エンゲージメントの向上などに期待できる。

OFF-JT(集合研修)

実務から離れた環境で行われるトレーニング。集中的な学習とフィードバックで体系的に必要なスキルや知識を習得させる。

eラーニング

オンラインプラットフォームを利用した学習コンテンツの提供。従業員の知識・スキルの習熟度に合わせた教材を選択でき、自発的な学習機会を創出する。

オンライン研修

非対面式でオンライン上にて実施される研修。地理的な制約がないため、集合研修よりも低コストで効率的な学習機会を創出できる。

テーマ別研修

特定のスキルや知識の習得に焦点を当てた研修。専門的な業種・業務に必要な能力を効率よく習得できる。

階層別研修

組織内の階層別(従業員の役職や立場)で行なう研修。リーダーシップスキルの向上やチーム効率向上、組織内コミュニケーションの改善などに効果的。


社員研修プログラム作成のポイント

ここからは、社員研修プログラムを成功させるために必要な要素や取り組みを詳しく解説します。

①5W1Hを意識する

5W1Hとは、以下の英単語の頭文字を取った思考整理の手法のことです。

質問

日本語での意味

Who

学習者はだれか?

What

何を学ばせるのか?

When

いつ学びを提供するのか?

Where

どこで学習の提供を実施するのか?

Why

なぜ学ばせる必要があるのか?

How

どのような方法で学ばせるのか?

5W1Hは研修の目標設定に役立ち、成果を評価するための指標として使用できます。

従業員は研修プログラムの5W1Hを通じて、自身の役割や期待されていることを理解しやすくなるため、より積極的な参加を促すことができます。

②階層に合わせてカスタマイズする

社員の階層に応じて研修プログラムをカスタマイズすることで、従業員に今必要な知識やスキルを明確化し、成長意欲を高められます。

新入社員・若手社員

コンプライアンス、ビジネスマナー、モチベーションなど

中堅社員

マネジメント、リーダーシップ、ハラスメントなど

管理職

プロジェクトマネジメント、リスクマネジメント、メンタルヘルスなど

階層ごとに知識とスキルの標準化を図ることができ、さらに同じ階層の従業員同士のコミュニケーション活性化にも期待できます。

③集中が続くコンテンツを取り入れる

研修のモチベーション低下を避けるためには、従業員の集中が続く多彩な学習コンテンツを取り入れるのが望ましいです。

一人で黙々と行う座学だけを詰め込みすぎているのであれば、他の従業員とコミュニケーションをとりながら学習できるコンテンツを積極的に取り入れます。

例えば、グループワークやディスカッションなどの適度に集中できるコンテンツや、アイスブレイクやストレッチなどの緊張感を緩和させるコンテンツを上手に組み合わせて、バランスの良い研修プログラムを作成しましょう。

④研修にゲーム要素を取り入れる

ビジネスシーンに生かせる要素を盛り込んだゲームを研修に取り入れることで、楽しみながら問題解決力や意思決定力などを高められます。

例えば、アイスブレイクにおすすめのペーパータワーや、オンライン研修でも実施できる共通点探しゲームなどが代表されます。

ゲーミフィケーションの種類は多岐にわたり、チームビルディングやPDCAの考え方を養わせることも可能です。

⑤全社員の研修状況を可視化・一元管理する

社員研修プログラムは、組織のニーズの変化や従業員の成長度合いに応じて、定期的にアップデートすることが望まれます。

そのため、現状の社員研修プログラムが適切かどうかを判断するため、全社員の研修状況や学習成果を可視化および一元管理する取り組みが重要です。

学習管理システム(LMS)は、すべての研修の参加状況や全社員の学習進捗状況を見える化し、社員研修プログラムの最適化を支援します。

組織の目標達成に向けて、効果的な学習ができているかを根拠に基づいて評価できるようになります。さらには、インプット・アウトプットを意識した多様性のある研修コースを設計できるため、自律性のある人材を効率よく育成することが可能です。

デジタル時代の研修効果を高めるコツ

マイクロラーニングの活用

マイクロラーニングとは、研修や講義を5分程度の短い動画などにして学習する方法です。

学習者は一度に全てのテーマを学ぶのではなく、小さなパーツに分けて学習することにより、学習負荷を軽減し、理解の定着を促進します。
 
新たなスキルを効率的に習得するためには、マイクロラーニングが特に適しています。

まず、マイクロコンテンツを通じて特定のタスクや問題に対する内容を学び、その後は理解度クイズや課題提出などを通じて学習した内容についてのアウトプットトレーニングを行います。
 
また、マイクロラーニングはスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスでの学習に最適です。

学習者は通勤時間や昼休みなどの隙間時間を学習に活用することで、学習の柔軟性とアクセシビリティを向上させることができます。

ブレンデッドラーニングにする

ブレンデッドラーニングとは、集合研修とeラーニングなどの個別学習を組み合わせたものです。

オンライン学習の柔軟性と、集合研修による他者との交流を組み合わせることで、学習効果を最大化することが可能です。
 
集合研修では、ディスカッションやリアルタイムなフィードバック、講師からのサポートや指導を得ることができます。

一方、eラーニングなどの個別学習では、自分自身のペースで学ぶことができ、また場所や時間の制約をうけずに学習することが可能です。個別学習は自分の理解状況に合わせて学習を進めることができ、理解度向上に役立ちます。
 
ブレンデッドラーニングでは、視覚、聴覚、触覚などの感覚を合わせた多感覚的な学習体験が可能となります。これにより、より深い理解へとつなげることができ、学習の充実化を図ることができます。

学習行動のデータ取得と活用

デジタル時代の学習では、学習者がどのコンテンツをクリックしたか、どのくらいの時間を視聴したか、どの問題で間違えたかなどのデータを取得することが可能です。

これらの学習行動データは、学習者の理解度や興味・関心、学習の進度などを把握する重要な指標となります。
 
これらのデータを活用することで、学習者一人一人がどのように学習を進行しているか、どの部分で苦労しているかを把握し、それに合った個別の学習サポートを提供できます。
 
データの活用を通して、例えばハイパフォーマーの学習行動の傾向をつかみ、そのデータをプログラム作成や運用に生かすこともできます。

そのデータをタレントマネジメントシステムなどで管理することにより、効果的なタレントマネジメントを実現することも可能になります。

効果的な社員研修プログラム例

ブレンデッドラーニングでの社員研修プログラム例について紹介します。

具体的には、リモートマネジメントプログラムを例に取り上げます。リモートマネジメントやチームビルディング、エンゲージメントなどの知識習得のみであればeラーニング/マイクロラーニングで可能ですが、リモートマネジメントの実践力を身に付けるためにはブレンデッドラーニングが最適です。

プログラムのねらいと展開ステップ

lテレワークを導入している組織・職場のマネジャーがリモートワークを効果的にマネジメントしていくためのポイント、スキル、実践行動について学ぶ。

リモートマネジメント 展開ステップ

オンライン研修の内容

1回目 オリエンテーション
これまでのマネジメント活動を振り返り、現状点検を行います。特にリモートワークという観点から現状についても確認し、課題を共有します。また、今後の働き方がどうなっていくかについても共有しまう。

2回目 学習と活動の振り返り
前回のオンライン研修・WEBケースで学習したことを踏まえ、職場でリモートワークしているメンバーとのやり取りなどで実践してみてうまくいったこと、うまくいかなかったことなどを振り返り、共有します。自組織のリモートワーク状況が見えてきます。

3回目 学習と活動の振り返り②
前回のオンライン研修・WEB学習で学んだことを踏まえ、職場でリモートワークしているメンバーとのやり取りなどで実践してみてうまくいったことなどについて振り返ります。また、様々なデジタルツールの使い勝手などについても確認します。

4回目 学習のまとめと今後のアクションプラン
これまでの全体の学習と活動を振り返り、ご自身のリモートワークマネジメント上の課題がどの程度解決できたかを振り返りながら、今後の課題や自己啓発課題を整理し、リモートチームワーク構築プランを整理します。


eラーニングの学習内容

①自己紹介をしましょう
パーソナルマップと呼ばれる自分のことを紹介するフォーマットを活用して他者理解を促す。

②リモートワークのリスクとメリット
リモートワークの良い面を強調する人もいるが、課題の多い働き方だと捉える人もいる。リモートワークについて動画のケースにより起こり得ることについて学ぶ。

③どのように適応すればよいか
リモートワークで心がけておくべきことや自分自身のタスクの優先順位を設定する方法について詳しく見ていく。

④どのようにモチベーションを維持すれば良いか
リモートワークでモチベーションが低下していたケースを題材に実証済みの秘訣を学ぶ。

⑤効果的にコミュニケーションを取るための秘訣
離れた距離で連絡を取り合う手段にはさまざまなものがあるが、どれもが等しく役に立つわけではない。これらさまざまなツールがある中、Eメールはもはや過去のものだろうか?これらのコミュニケーション手段について見ていく。

⑥異文化コミュニケーションの方法
国際的なチームには、主に文化の違いからコミュニケーションの問題が生じることがある。このステップではあなたが意図したことを確実に伝えるための効果的な手法について学ぶ。

⑦リモートチームワークを構築する
距離が離れていることが必ずしもメンバー間のつながりを構築する妨げにならないことを学ぶ。


オンライン研修とeラーニングを効果的にブレンドして研修プログラムを組み立てています。再度展開ステップをご案内します。

リモートマネジメント 展開ステップ


このプログラムでは、一度にすべてを学ぶのではなく、3カ月間かけて段階的に学びます。そのため、一つ一つのオンライン研修後に、学んだことを職場で実際に実践してみることで実践力の向上に繋がります。


まとめ

この記事では、社員研修プログラムについて以下の内容で詳しく解説しました。

  • 社員研修プログラムの重要性
  • 社員研修プログラムに組み込む主な手法
  • 社員研修プログラム作成を成功させるポイント

社員研修プログラムは、従業員に成長の方向性と必要な知識やスキルを明確に示すために重要なものです。

より成果の見込める社員研修プログラムを作成するには、パーソナライズした研修の企画や、集中を維持できる多彩な学習コンテンツの採用が必要です。

LDcube』では、研修における全社員の学習管理を一元化する学習管理システム(LMS)や研修に活用できるeラーニングコンテンツ、世界レベルのMBA教授陣らによるマイクロラーニングを提供しています。

組織や個人に合わせて学習方法をカスタマイズし、効果的な社員研修プログラムの構築にご利用いただけます。無料でのデモ体験会なども行っています。お気軽にお声がけください。

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社員研修の企画と実施

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株式会社ビジネスコンサルタント時代から約60年、人材開発・組織開発に携わってきた知見をもとに、現代求められる新たな学びについて、ノウハウや知見をお届けします。

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