新入社員研修にオンラインを活用して効果を高める秘訣!事例も紹介!
現代のビジネス環境が急速に変化する中、多くの企業が新入社員研修をオンラインで実施することを検討しています。
しかし、オンライン形式の新入社員研修には特有の課題が存在し、これを効果的に解決しないと期待された成果を上げることが難しいことがあります。
では、オンラインでの新入社員研修をどのように設計し、実施すれば良いのでしょうか?
まず、オンライン新入社員研修の一般的な課題について考えてみましょう。
リモート環境では、新入社員が孤立感を感じやすく、モチベーションが低下するリスクがあります。
また、技術的なトラブルや、インタラクティブ性の欠如が学習効果を低下させる要因となります。
これにより、研修が形式的なものになり、実践的なスキルや知識が十分に身につかないという問題が発生します。
本記事では、オンライン新入社員研修を効果的に実施するための具体的な方法を紹介します。
重要なことは、オンライン環境の特性を理解し、それに合わせた柔軟な研修設計とサポートを提供することです。
オンライン新入社員研修を効果的に実施し、新入社員のスキルとモチベーションを向上させ、組織全体の成長を促進させましょう。
その結果、企業は持続可能な競争力を持ち続けることができるでしょう。
▼新入社員研修のカリキュラムやeラーニング・動画活用については下記で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
- 新入社員研修の事例15選|Z世代に刺さる・育つ研修内容を徹底解説
- 新入社員研修のカリキュラム作成!効果を最大化するポイントを紹介
- 新入社員研修で動画を活用するメリット!コンテンツ・教材の形式や特徴を解説
- 新入社員研修にeラーニングを活用するメリットと進め方・注意点
- 新入社員フォローアップ研修のあるべき姿|Z世代の定着に向け効果的な内容や時期を紹介!
- 成果を出す新入社員の育て方とは?即戦力化の前提・ポイントを解説!
- 新入社員のオンボーディングに必要な要件とは?構築と運用の工数についても解説!
- 新入社員研修は習慣是正のために合宿型が最適!?足りない部分はオンラインで補足!ポイントを解説!
- 新入社員研修についていけない状況への対処法とは?Z世代に合わせた学習方法を解説!
- 新入社員向け財務研修には経営シミュレーションが最適!ポイントを解説!
▼新人育成については下記にまとめました。企画編56㌻、実践編46㌻、カリキュラム編20㌻で編成しています。本記事で紹介しているカリキュラム事例はカリキュラム編にまとめています。
目次[非表示]
- 1.新入社員研修はオンライン活用で効果を高められる!
- 2.新入社員研修をオンラインを活用して組み立てる際のポイント
- 2.1.集合研修が好ましい内容
- 2.2.オンライン研修が好ましい内容
- 3.新入社員研修で扱うテーマ
- 4.新入社員研修の効果をオンラインを活用して高める4つのポイント
- 4.1.①ブレンディッドラーニングの導入
- 4.2.②受講者同士のコミュニケーション促進
- 4.3.③研修講師によるフォローとフィードバックを強化する
- 4.4.④受講しやすい環境を整える
- 5.新入社員がオンライン研修で感じる不安や懸念
- 5.1.研修内容に対する不安や疑問
- 5.2.受講環境にまつわる懸念
- 5.3.研修期間中の過ごし方についての迷い
- 5.4.人間関係の不安
- 6.新入社員研修にオンラインを活用した事例
- 7.新入社員研修の質と効率をオンラインを活用して高める
- 8.新入社員研修のオンライン化は不可避
- 8.1.Y世代、Z世代比率の高まり
- 8.2.組織内人材育成のあり方に変化
- 8.3.社会や環境への対応
- 9.新入社員研修のオンライン化への流れ
- 10.まとめ
新入社員研修はオンライン活用で効果を高められる!
新入社員研修はオンラインを活用することで、これまで以上に研修効果を高めることができます。
研修受講者の受講満足度や研修内容の理解度などが従来の集合研修と比較して高まります。
新入社員研修で新入社員が学ぶ内容により、集合研修が好ましい内容とオンライン研修が好ましい内容などが異なるため、集合研修のみで実施するよりも、オンラインを「効果的に」取り入れることで、受講者しやすいだけでなく理解しやすくなるからです。
具体的には、新たな知識をインプットする内容についてはオンライン研修や動画を活用し、同期の絆づくりやコミュニケーションスキルの啓発などは集合研修で行うというように要素によって使い分けます。
知識を学ぶ内容については動画があることにより、一度で全て理解しきれなくても後から確認することも可能です。集合研修は一度きりですが、動画は何度でも再生して学習することができます。
従来集合研修で行っていた研修をオンライン研修に置き換えるのではなく、新たに作り変えることで効果を高めることが可能です。
新入社員研修をオンラインを活用して組み立てる際のポイント
新入社員研修のオンライン化を図り最適化していく際には、学ぶ内容に合わせ、集合研修が好ましいのか、オンライン研修が好ましいのかについて検討し、組み立てていくことがポイントです。
なぜなら、オンラインの登場により、これまでのやり方を変え、効果的なやり方を取り入れることで、集合コストを抑え、効果を高める組み立てができるようになったからです。
一方で注意しなければならないことが、オンライン研修が好ましい内容を集合研修で実施しようとすると、効果は変わらず集合するためのコストがアップしてしまうことです。
集合研修が好ましい内容
- 1人ではできない実技を伴うもの(参加者の熱量や会場の雰囲気など含む)
名刺交換、チーム演習 など- 一定のスペースが必要な実技を伴うもの
廊下でのすれ違い方、工作実習 など- 機械や装置など実機が必要なもの
工場にある大型機械の使い方
建設現場での道具の使い方 など- コミュニケーションなど対人関係に関わるもの
オンライン研修が好ましい内容
- 新しい知識などのインプット学習
自社の事業概要や制度、仕組み
コンプライアンスやハラスメント- 一度で覚えらず繰り返し学習が必要なもの
商品知識やセールストーク
ビジネススキル(アカウンティング基礎など) など- 1人で演習・練習できるもの
PCセットアップやビジネス文書
システムの使い方 など- 危険な場所での作業シミュレーションなど
上記の特徴を踏まえて、集合研修で実施する内容とオンラインで実施する内容を整理し、動画などの必要なコンテンツを作成し、効果的に組み合わせて実施することで、新入社員研修の効果を高めることができます。
また、オンラインコンテンツは一度作成すれば、内容の変更がない限りそのまま使い続けることができ、同じ内容を同じ品質でいつでも、どこでも、何回でも活用することができ、新入社員研修実施側の労力削減、生産性向上につながります。
▼新入社員研修のオンライン化にむけては動画を中心としたコンテンツ作成が課題とあります。研修用動画コンテンツ作成については下記にまとめています。合わせてご覧ください。
新入社員研修で扱うテーマ
新入社員研修にオンラインを取り入れるからといって、これまでの研修と学習内容が大きく異なることはありません。
従来の研修と同じように、新入社員研修では以下のテーマについて学習することをおすすめします。
- ビジネスマナーの基本:言葉遣い、敬語/挨拶、お辞儀/ビジネス電話/名刺交換、接遇/ビジネス文書、メール など
- 仕事の基本心得:チームワーク、コミュニケーション、報連相、PDCA など
- 組織人としての心得:学生と社会人の違い/社会人としての心構え/私の会社の役割 など
新卒社員は学校を卒業したばかりであるため、ビジネスマナーの基本を学ぶことが重要です。
言葉遣いや電話の対応方法、名刺交換の正しい方法など、社会人として必要なビジネスマナーは欠かせません。
また、仕事においてはチームワークやコミュニケーションが業務効率や生産性を左右するため、報連相やPDCAサイクルの基本知識を身に付けておくことが大切です。
学生と社会人では自分が担う役割や心構えが異なるため、組織人として心得ておくべきことも研修に組み込むことをおすすめします。
内容そのものではなく、内容に合わせて集合研修で行うか、オンラインで行うか「進め方」を変えることがポイントです。
▼新入社員研修のみならず、フォローアップも重要です。フォローアップ研修のあるべき姿については下記で解説しています。合わせてご覧ください。⇒新入社員フォローアップ研修のあるべき姿とは?Z世代の定着化・戦力化に向けてポイントを徹底解説!
新入社員研修の効果をオンラインを活用して高める4つのポイント
ここでは、オンラインを活用して新入社員研修をポイントを4つ紹介します。
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①ブレンディッドラーニングの導入
新入社員研修のすべてがオンライン研修に向いているわけではありません。
対面での集合研修や個別学習など複数の学習方法を組み合わせたブレンディッドラーニングを取り入れることで、より効果的に新入社員研修が実施できます。
ブレンディッドラーニングはさまざまな学びを組み合わせて新たな学びを構築することで、学習効果やパフォーマンスを最大化する学習方法です。
インプットだけでなくアウトプットさせることも意識して、研修の中でさまざまな経験をすることにより深い学びにつながります。
オンライン研修や集合研修、eラーニングや個別学習など、必要に応じて学習方法を変えることで、新入社員のニーズに合った学びが提供できるようになります。
②受講者同士のコミュニケーション促進
新入社員研修では、受講者同士のコミュニケーションを促進するための取り組みが必要です。集合研修であってもオンライン研修であっても大切な点です。
グループワークやディスカッション、ゲーミフィケーションなどを取り入れることで、受講者同士のコミュニケーションを活性化させられます。
効果的に取り入れることで、出社後も円滑なコミュニケーションを図れるようになり、業務の効率化や生産性の向上が期待できます。
▼以下の記事で新入社員研修のグループワークについて解説しています。合わせてご覧ください。
⇒新入社員研修でおすすめグループワーク・ゲームを紹介!満足度と理解度向上!
③研修講師によるフォローとフィードバックを強化する
新入社員研修はただ実施するだけではなく、研修終了後に研修講師による適切なフォローとフィードバックが必要です。
受講者一人一人に対して適切なフォロー、フィードバックをすることで、成長目標が明確になり、モチベーション向上につなげられます。
オンライン活用として学習プラットフォームを活用することで、受講者の学習行動をデータで把握することができます。
学習が思うように進んでいない受講者がいれば、それを発見し、個別にフォローすることが可能です。
それだけでなく、オンライン上で、提出された課題へのフィードバックやコメント、アドバイスを個別に行うこともできます。
従来よりも個別のフォローやフィードバックを強化することができ、オンラインを活用した新入社員研修の学習効果をより高められる可能性があります。
④受講しやすい環境を整える
オンラインを活用した新入社員研修を成功させるのであれば、受講しやすい環境を整えることが大切です。
パソコンやスマートフォン、タブレットなどマルチデバイスに対応させることはもちろん、安定した通信環境の整備は欠かせません。
しかし、受講者によっては安定した通信環境にアクセスできないケースも想定されます。事前に接続テストなどをして状況を把握し、研修に備えておくことが重要です。
在宅でも学べるeラーニングや教材のダウンロード、講座のアーカイブ配信に対応するなどして、いつでもどこでも受講できる体制を整えておくことでより受講しやすくなるはずです。
▼新入社員研修での動画活用で研修の満足度・理解度共に高め、効果的な新入社員研修を実施した事例について下記で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
⇒新入社員研修で動画を活用するメリット!コンテンツの形式や特徴を解説
新入社員がオンライン研修で感じる不安や懸念
オンラインでの新入社員研修を行う場合、新入社員がオンライン研修特有の不安や懸念を感じることがあります。代表的な不安・懸念を紹介します。あらかじめ対策をしておくことで、スムーズな研修進行につながります。
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研修内容に対する不安や疑問
新入社員は専門的な業務に関する知識や経験がないため、研修内容についていけるかどうか不安を感じることがあります。
特にオンライン研修の場合、近くに同期や人事部門の方がいないため、すぐに確認できないことから、一度分からないことが出てくるとそこから不安のループにはまってしまう可能性があります。
研修進行に際しては、テーマが切り替わるところで、不明点がないか、質問がないかなどを細かく確認していくと良いでしょう。
また、スタート段階で不明点があればいつでもオンラインチャットで質問を受け付けているなどのアナウンスをしておくことで、不安を軽減することができます。
受講環境にまつわる懸念
オンライン研修となると、自宅やホテルなどから受講することになります。
これにより、集中力が維持できるか、自宅であれば家族の生活音や外部のノイズが気になったり、通信状況が悪ければ映像や音声が途切れたりする懸念があります。
オンライン研修のスタートに際しては、前日に接続テストを行うなどして、通信環境に問題がないか、アクセス先を明確にして迷わないようにするなどしておくと不安を軽減することができます。
研修期間中の過ごし方についての迷い
オンライン研修では、自宅などにいること、すぐ近くに会社の人がいないことなどから、新入社員であることを忘れがちで、自由な時間の使い方に戸惑うかもしれません。
また、自宅での研修となると、働く場とプライベートの場が同じになり、メリハリがつけづらい点も懸念事項となりえます。
オンライン研修の進行においては、朝のスタート時・午後のスタート時・夕方終了時などの節目のタイミングではオンライン上に集合し、カメラをオンにして、時間を守りながら進めるなどの工夫が必要です。
一方でパソコンの前で、ずっと同じ姿勢で過ごすことは体にも負担となります。
オンライン上に集合するセッション(オンライン協調学習)とオンラインで自分のペースで学ぶセッション(オンライン自己学習)をバランス良く配置してカリキュラムデザインすることが望ましいです。
人間関係の不安
人間関係の構築にも不安を抱くことがあります。
オンラインではなく、直接顔を合わせてコミュニケーションをとることで、会社・職場の雰囲気や上司、同僚との距離感をつかむことができますが、オンラインではその機会が少なくなります。
これにより、自分が組織に馴染めるかどうかという不安も出てくるかもしれません。
オンラインで研修を進行する際にも、その点を考慮し工夫しながら研修全体を企画することが望まれます。
例えば、
- 研修カリキュラム内でブレイクアウトセッションなどを増やし、グループディスカッションなどを頻度高くできるようにデザインする
- 各職場に依頼し、職場紹介動画を用意して新入社員が見られるようにしておく
- オンライン懇親会などを設定し、オンラインで懇親できる機会を設ける
- 遠隔地にいる配属先の上司や職場メンバーとのオンライン懇親会などを設ける
など
オンラインで関係構築ができないわけではありません。対面での機会が持ちにくい場合は、『接触頻度』を高め、さまざまな人と接触できる機会を数多く設定しましょう。
新入社員研修にオンラインを活用した事例
新入社員研修にオンラインを取り入れ、集合研修とオンライン研修を組み合わせて効果的な新入社員研修を展開している事例について、具体的なスケジュールも交えて紹介します。
食品メーカー 新人研修のケース(約15名)
【背景】
オンライン新人研修の質の向上(eラーニング等の一方的な配信からの脱却)を目指していた
【新たな取り組み】
- 自己学習用のコンテンツ作成
- 外部コンテンツ(eラーニング活用)
- 社内集合研修、外部講師集合研修との組合せ
- ラーニングプラットフォームで一元管理
- オンラインならではの要素を取り入れる(AIコーチング)
- 約一か月間のカリキュラムの見直し
【詳細事例】新入社員研修 1~5日目
本カリキュラムでは、内容ごとに色分けしています。
緑色の部分は自社の事柄について教えるために自社で作成した自社のデジタルコンテンツです。動画を中心に理解度クイズや意見投稿のコンテンツを用意しています。
薄紫色の部分はビジネスマナーなど社会人の基礎について一般的な内容を網羅した外部の研修機関が提供するデジタルコンテンツです。動画を中心に理解度クイズや意見投稿のコンテンツを用意しています。
灰色の部分は社内でファシリテートして行う、グループワークです。オンラインで行うものと集合研修で行うものと両方あります。
濃い紫色の部分は外部講師による研修です。今回、外部講師が必要な部分については、集合研修をメインに構成しました。集まることでより効果的と考えられる内容を厳選しています。
青色の部分は自己学習です。自分で練習することをベースにした学習時間として設定しています。自己紹介の練習やプレゼンテーションの練習など、オンラインツールを活用しながら自分自身でスキルを磨く時間です。
これらの要素を組み合わせて、オンラインを中心に、一部は集合研修も取り入れた14日間の研修カリキュラムを最適化しました。
【1日目(集合)】
午前中は、会社概要・グループ会社の概要などの自社の事柄についてデジタルコンテンツで学びます。
続いて、PCやスマホの配布、ラーニングプラットフォームへのログインなどを行います。そして「仕事の理解」についてデジタルコンテンツで学びます。
午後は、ワークショップスタイルで新入社員研修全体のカリキュラムの説明や進め方の案内、全体を通じて行っていく「会社PRポスター作成」の課題について案内し、実際のワークに取り組みます。
【2日目(オンライン)】
午前中は、「ビジネスマナー」「電話応対」について外部のデジタルコンテンツで学んだ後、オンラインで学びの共有についてのグループワークに取り組みます。
午後は、自社の各部署や業務についてのコンテンツについて学びます。
その後、グループワークとして「会社PRポスター作成」のワークに取り組みます。
【3日目(オンライン)】
午前中は「自己管理」「自己理解」「リーダーシップ入門」について外部のデジタルコンテンツで学んだあと、オンラインで学びの共有についてのグループワークに取り組みます。
午後は、自己紹介についてオンラインでロープレ練習に取り組み、自分の自己紹介動画の提出を行います。
自分の自己紹介動画を提出した後、他の受講者の提出した自己紹介動画を視聴して、誰の自己紹介動画が印象に残ったかを投票します。
その後、「期待管理」について外部のデジタルコンテンツで学習します。そして、その前に行った自己紹介動画の投票について、結果発表を行い、表彰式を行います。
このような自分が取り組んだことについて評価されるなどの結果がついて回るということを体験的に学びます。最後は「自社商品理解」についてデジタルコンテンツで学習します。
【4日目(集合)】
午前中は自社商品実習として、食品メーカーならではの調理実習に取り組みます。集まらなければできないことについては集まって実施します。
午後は「ビジネスの言葉遣い」について外部のデジタルコンテンツで学習した後、グループワークで「会社PRポスター作成」に取り組みます。
最後に自社の社史についてデジタルコンテンツで学習します。集合スタイルであってもデジタルコンテンツを活用した研修進行は研修品質を維持することに貢献します。
【5日目(オンライン)】
午前中は「人間関係管理」「コミュニケーション入門」について外部コンテンツで学習します。その後、グループワーク「会社PRポスター作成」に取り組みます。
午後は、自己紹介のロープレの次のステップとして「地元紹介」をテーマにロープレの練習を行って、動画提出します。その後、他メンバーのロープレ動画を視聴し投票します。
最後に、最後に自社の社史についてデジタルコンテンツで学習します。
【詳細事例】新入社員研修 6~10日目
【6日目(オンライン)】
午前中は前日に取り組んだ地元紹介のロープレの投票についての結果発表を行います。
その後、「プレゼンテーション」について外部コンテンツで学習します。
午後は、社史についてデジタルコンテンツで学んだあと、3日間かけて学んできた「社史」についてグループワークで整理して、発表する準備を進めて行きます。
【7日目(オンライン)】
午前中は「プレゼンテーション」についての外部コンテンツ学習の続きに取り組みます。
その後、グループワーク「会社PRポスター作成」に取り組みます。
午後は、ロープレ第3弾として「おすすめの食べ物・料理紹介」をテーマにロープレの練習を行い、動画提出、他メンバーの動画視聴、投票、結果発表まで行います。
最後にグループワークで社史学習のまとめとして、これまで学習してきた社史についてグループごとに発表を行います。
【8日目(集合)】
午前中はこれまで継続してグループワークで取り組んできた「会社PRポスター作成」の集大成としてグループごとに発表を行います。
午後はワークショップとして、これまで学習してきたビジネスマナー(名刺交換)やコミュニケーションなどについて集まってしかできないワークショップに取り組み、理解を深めながら実技スキルを学びます。
【9日目・10日目(オンライン)】
9日目・10日目は両日とも同じ構成で学習します。
午前中は「法務・コンプライアンス」「ストレスマネジメント」について外部コンテンツで学習し学びを共有します。
午後は製造工程について自社のデジタルコンテンツで学習し学びを共有します。
【詳細事例】新入社員研修 11~14日目
【11日目(集合)】
午前中はこれまでの学習の振り返りを行いながら、新たな課題「自社の新規事業を考える」についての説明と、実際のグループワークに入っていきます。
午後も引き続き、新たな課題についてのグループワークに取り組みます。
【12日目(オンライン)】
終日通して、グループワーク「自社の新規事業を考える」に取り組みます。
【13日目(オンライン)】
午前中はこれまで学習してきた自社のオンラインコンテンツについての復習の時間に充てます。
午後はグループワーク「自社の新規事業を考える」のグループごとの発表を行います。
【14日目(集合)】
午前中、辞令発表を行います。配属職場の発表です。
その後各種手続き関係について説明をして研修は終了となります。
午後から翌日にかけては、配属先への移動や引っ越しなど、実際の業務を開始します。
▼本事例のカリキュラム例は下記にまとめています。
新入社員研修の質と効率をオンラインを活用して高める
新入社員研修の質と管理効率を向上させたいのであれば、オンライン学習プラットフォームの『UMU』がおすすめです。
UMUは単なるeラーニングを配信するためのツールではなく、講師と受講者もしくは受講者同士がコミュニケーションを図りながら学べる学習プラットフォームです。
通常のeラーニングや集合研修とは異なり、一方的な学習にならないため研修内容を理解しないまま終わってしまうリスクを軽減できます。
上記の事例にもあった、自己学習時のロープレトレーニングはUMUのAIコーチング機能とアンケート機能を活用して展開しています。
(AIコーチング実演シーン)
また、UMUでは受講者の進捗状況や出席状況などの管理ができ、データとして見える化できるため、研修後のフォローやフィードバックがしやすくなります。
研修業務における管理効率を向上させられるため、教育・研修担当者の負担を軽減することも可能です。
▼新入社員が営業職の場合、UMUを活用すると研修の効果性を高められます。下記で解説しています。⇒UMUを使った新時代の営業研修は新人からの導入がおススメな理由を徹底解説!
新入社員研修のオンライン化は不可避
オンラインを新入社員研修に取り入れることで効果を高めることができます。
しかし、研修を企画する人の中には効果的に取り入れるイメージがわかずに集合研修に戻そうとすることがあります。
環境変化を考えた際に新入社員研修のオンライン化は不可避です。その理由について下記3つの観点から解説します。
Y世代、Z世代比率の高まり
今入社してくる新入社員は、Z世代と言われる世代となり、Z世代の1つ上のY世代の中堅社員層など含め、現場で働く社員の多くをY世代、Z世代が占めるようになりました。
そのため、現場の第一線で働く世代が学びやすく、パフォーマンスを発揮しやすい学習環境を整えることが重要です。これまでの世代の感覚で企画しても、Z世代のパフォーマンスは高まりません。
なぜなら、Z世代はデジタルネイティブ、つまり生まれたときからデジタル技術に触れて育った世代とも呼ばれ、ネットやスマートフォンを使うことに非常に慣れており、新たな情報を獲得するためのプラットフォームとしてオンラインを常に活用しているからです。
分からないことがあれば「キーワードで検索」して学ぶのが当たり前の世代です。
この世代は動画で情報を得ることや学ぶことに慣れており、従来のホワイトボードとマーカーを使った説明よりも、動画やインタラクティブなオンラインプログラムを用いた方が、彼らにとって理解しやすい学習方法になっています。
現場でパフォーマンスを発揮してほしい世代が学びやすくパフォーマンスを発揮しやすい環境を整えることが、これからの時代では重要なのです。
【参考】中高生の学びに関する実態調査
実際に、総合文具メーカーのコクヨ株式会社が2020年に行った「中高生の学びに関する実態調査レポート」でのアンケートによると、「勉強に関する情報をどこから得ますか?」という問いに対し、「YouTubeなどの動画サイト」と回答した学生が一番多い結果となっています(回答人数:824名)。
※コクヨ株式会社「中高生の学びに関する実態調査レポート」を参考に作成
組織内人材育成のあり方に変化
近年、企業の人材育成の手法も大きく変わってきており、大規模な講義形式から、少人数や個別のコーチング形式に移行し、従業員一人ひとりの能力開発に焦点を当てること(アダプティブラーニング)がポイントです。
なぜなら、集合研修では実現しきれなかったこのようなアダプティブラーニングが、オンラインツールを活用することでより実現できるようになってきたからです。
時間や場所にとらわれずに、個々のペースで学ぶことが可能で、それぞれの学習ニーズに対応できるのです。
また、学習履歴をデジタル化する事で各個人の学習進度や理解度を把握しやすくなります。
社会や環境への対応
研修にオンラインを活用することは、遠隔地からでも研修を受けることを可能にし、移動に伴う二酸化炭素の排出量削減にも貢献でき、企業としても研修の効率化やコスト削減に貢献していくことが求められます。
オンライン研修は、働く人々の感染症による健康リスクを軽減しながら、同時に企業活動を続ける重要な解決策として位置づけられるようになりました。
コロナ禍を通じて、働き方にも大きな変化をもたらしました。テレワークなど場所にとらわれない働き方も広まっています。
このような変化がある中でも多くの企業では、学び方、教え方、教育ツール、教育体系が変化していませんでした。環境が変化しているのに、社内が変化していない場合、そこにGAPが生まれます。
このGAPにいち早く気付き、変化に合わせた対応を実施することが急務です。
すでに、コロナ禍を契機に、従来の学び方、教え方、教育ツール、教育体系を見直し、新たな取り組みを始める企業も増えています。
▼変化に合わせた学習環境を構築し若手社員の離職防止を図ることも重要です。下記で解説しています。⇒若手社員の離職防止をするには?効果的な取り組みや定着を支援するツールも紹介!
新入社員研修のオンライン化への流れ
新型コロナウイルス感染症は研修のあり方に大きな影響を与えました。
新入社員研修はこれまで長い年月をかけて改善を繰り返し質を高める努力をしてきています。新入社員研修のこれまでとこれからについて解説します。
新入社員研修において、2019年度の研修が多くの組織で最も効果的なものであったと思われます。
なぜなら、それまでの長い年月をかけてその効果を最大化するよう試行錯誤を重ねてきたからです。
しかしながら、2020年のコロナショックで状況が一変し、それ以降はまだ期間が短く、研修内容の最適化が進んでいない組織が多いのが現状です。
感染症の蔓延など、その時々の社会状況によって、新入社員が一堂に会することが可能かどうかを基準に、研修のカリキュラムが組まれてきたケースも多いのです。
これからの新入社員育成を考えた際には、集合することが可能かどうかという状況に委ねるのではなく、最適な学習方法を取り入れたカリキュラムを構成し、どんな状況下でも常に効果的な研修プログラムを提供できることが望ましいのです。
▼これからの時代において、新入社員の即戦力化を図るポイントについては下記で解説しています。合わせてご覧ください。⇒成果を出す新入社員の育て方とは?即戦力化の前提・ポイントを解説!
まとめ
この記事では、新入社員研修のオンライン化について以下の内容で解説しました。
- オンライン活用で新入社員研修は効果を高められる!
- オンラインを活用して新入社員研修を組み立てる際のポイント
- 新入社員研修で扱うテーマ
- オンラインを活用して新入社員研修の効果を高める4つのポイント
- オンラインを活用した新入社員研修事例
- オンラインを活用して新入社員研修の質と効率を向上する
- 新入社員研修のオンライン化は不可避
- 新入社員研修のこれまでとこれから
あらゆる企業で実施されている新入社員研修はオンラインで実施することが可能です。
オンラインを活用することで従来の研修では得られなかったコミュニケーションの双方向性や適切なフィードバックなどができるようになり、研修の質を向上させ、効果的なスキル習得につなげられます。
しかし、オンライン研修は単に実施するだけでは期待するような効果が得られない可能性もあるため、環境の整備や方向性の決定を行ったうえで実施することが大切です。
LDcubeは『UMU』の戦略パートナーであり、ゴールドパートナーです。
実際にUMUを運用している経験値を踏まえ、企業における効果的な運用とパフォーマンス向上を徹底的にサポートします。
UMUの運営のみならず、講師派遣による研修会や新入社員を受け入れる管理職対象の研修や学習コンテンツの提供
効果的なコースのデザインや学習方法、起こり得るトラブルの解決策など、新入社員研修を円滑に進めるための提案を行うため、導入が初めての場合でも安心です。
無料でのデモ体験会や実績や事例の紹介なども行っています。詳しくは、お気軽にご相談ください。
▼新人育成については下記にまとめました。企画編56㌻、実践編46㌻、カリキュラム編20㌻で編成しています。
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