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成果を出す新入社員の育て方とは?即戦力化の前提・ポイントを解説!

企業の発展のためには、新入社員を即戦力として育成することが必須です。

本コラムでは、Z世代の新入社員育成のための前提や具体的な教育手法やポイント、事例まで含めた概要を紹介します。

特に現代の企業が直面している課題としてZ世代と呼ばれる20代前半以下の、現代の新卒向けの研修のあり方などについて深い洞察を提供します。

株式会社LDcubeでは新入社員の即戦力化に向けたオンボーディングプログラムの構築やOJTのデジタル化の支援などを行っています。

新入社員を早期戦力化することができれば、組織の業績向上につながり、組織にとってのメリットは大きいです。

これまでの支援実績を通じて見えてきた新入社員を即戦力化するポイントや成功している新入社員の意識や特徴などについて紹介していきます。

▼ 新入社員研修のカリキュラムについては下記で解説しています。
⇒新入社員研修のカリキュラム作成!効果を最大化するポイントを紹介

  すぐに分かる新入社員研修のカリキュラム作成!効果を最大化するポイントを紹介 新入社員研修は、新入社員の定着と即戦力化させるための重要なプロセスです。研修の効果を最大化には、これまでのやり方をゼロベースで見直し、企業と新人のニーズや目標に沿ったカリキュラムの作成が必要です。1カ月間の教育内容・カリキュラムの事例を取り上げ、作成の流れ、重要ポイントなどについて解説します。 株式会社LDcube

▼新入社員研修でのeラーニング活用については下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒新入社員研修にeラーニングを活用するメリットと進め方・注意点

  新入社員研修にeラーニングを活用するメリットと進め方・注意点 新入社員に対するeラーニング導入は、多くのメリットがあります。時間や場所に縛られない柔軟な学習環境を整備でき、教育の質を担保しつつ、コスト削減も図れます。本記事では新人教育でオンラインを活用するメリットと導入の進め方、注意点について解説します。 株式会社LDcube

▼ オンボーディングプログラムについては下記資料にまとめています。

オンボーディングプログラム資料

この記事の監修者  株式会社LDcube 代表取締役 新井澄人  株式会社ビジネスコンサルタントで、講師派遣型の人材育成支援から始まり、社内トレーナーの養成による人材育成支援、デジタルツールを活用した人材育成のDX化の支援まで、中小企業から大企業まで20年にわたり幅広いコンサルティングに従事。 新入社員研修からOJTリーダー研修、若手社員研修、管理職研修、幹部研修、営業研修、デジタル学習環境づくりのコンサルテーションなどに自らもコンサルタントとして登壇しながらも、人材育成・組織活性化・営業強化において講師派遣型の枠を超えた支援を実現するため、ビジネスコンサルタントの子会社である株式会社LDcubeの設立と同時に代表取締役に就任。


目次[非表示]

  1. 1.新入社員(Z世代)を即戦力として育成するために認識を改める
    1. 1.1.経営者
    2. 1.2.人事部門
    3. 1.3.管理職(上司)
    4. 1.4.OJTリーダー
  2. 2.新入社員が入社時に抱える不安
  3. 3.新入社員として即戦力になる人の特徴
  4. 4.新入社員を即戦力として育成する方法
    1. 4.1.オンボーディングプログラムを構築する
    2. 4.2.必要な経験を早期に積ませる
    3. 4.3.上司や先輩がしっかり関わる
  5. 5.新入社員が即戦力となるために必要な知識やスキル
    1. 5.1.ビジネスマナーなどの汎用的な知識やスキル
    2. 5.2.自社独自の知識やスキル
  6. 6.新入社員を即戦力にするための体制
    1. 6.1.人事部門の役割
    2. 6.2.現場の教育部門の役割
    3. 6.3.新入社員の上司・OJTリーダーの役割
  7. 7.新入社員の定着率を高めるポイント
    1. 7.1.時代に合った学習環境がある
    2. 7.2.同期や周囲の人たちとつながりがある
    3. 7.3.成長実感が得られる
  8. 8.新入社員を即戦力化した成功事例
  9. 9.新入社員の即戦力化には「UMU(ユーム)」
  10. 10.まとめ

新入社員(Z世代)を即戦力として育成するために認識を改める

新入社員即戦力①

新入社員(Z世代)を即戦力として育成するためには、新入社員を受け入れる側がこれまでと認識を改めることが重要です。

今、新入社員はZ世代と呼ばれる世代です。Z世代とは、主に1996年以降に生まれた世代のことを指します(諸説あり)。

組織におけるZ世代の比率は年々増えています。彼らは物心ついた時からインターネットやデジタルテクノロジーに囲まれて育った世代です。

思考や行動は、そのような環境の影響を大きく受けており、それまでの世代の感覚とは異なります。

そのため、Z世代社員を即戦力として育成するためには、企業の各関係者がZ世代の育ってきた背景や特徴、ニーズを理解し、それに対応した育成方法や職場環境を提供することが重要となります。

対象者別にポイントを解説します。

  • 経営者・・・・Z世代の特徴や価値観を理解し、企業の価値観・ビジョンと一致させる
  • 人事部門・・・Z世代の自己成長にむけ、学習環境を整備する
  • 管理職・・・・Z世代と対話を重ね、理解を深め、成長につながる指導を行う
  • OJTリーダー・Z世代への理解を深め、能力や才能を生かせるように関わる

経営者

戦略的な観点から、経営者がZ世代の特性を理解することが重要です。

Z世代は、デジタルネーティブとして生まれ、育ち、多様性を重視し、自分の成長と進歩に関心があり、柔軟で自由な働き方を重視することが知られています。

企業が大切にしている価値観、ビジョン、ミッションなどがZ世代の価値観と一致していることが、彼らが職場に満足し、長期間勤務する意欲を高める一助となります。

マネジメント層は、これらの価値観を企業戦略やカルチャーに反映させ、新入社員が業務に没頭し、社内での挑戦から学び成長することができる環境を提供することが求められます。

人事部門

人事部門は、Z世代が採用過程で経験する会社との最初の接点であり、新入社員の最初の印象を形成します。

人事部門は、採用プロセスや入社後のオンボーディングプログラム、定期的な研修やスキルアップの機会などを通じて、Z世代が仕事知識やスキル、企業文化を学ぶ機会を提供します。

Z世代は自分の成長と進歩を重視するため、人事部門がそのことを理解し、彼らに合わせた育成プログラムや育成システムを築いていくことが長期的に組織にとどまる上で大切です。

旧態依然とした育成方法では、新入社員を組織に引き付けておくのは難しくなってきています。

管理職(上司)

管理職は、上司としてZ世代社員に対し、直接的なフィードバックや指導を行い、Z世代の成長やモチベーションを保つ重要な役割を果たします。

Z世代には自分の成長を確認し、進むべき方向を定めるために定期的かつ具体的なフィードバックが必要です。

管理職はZ世代に対しての理解を深め、Z世代の部下と対話を重ね、彼らが目標を理解し、達成するためにどのように行動すべきかを具体的に示すことが大切です。

また、Z世代社員が、自分の仕事が組織にどのような影響を与えているかを認識し、職場で価値を生み出していると感じられるように指導することも重要です。

OJTリーダー

Z世代の新入社員への指導やアドバイスを担当するOJTリーダーも、Z世代の特性理解と適切な対応が求められます。

Z世代は他の世代と比べてコラボレーションやチームワークを重視する傾向があります。

OJTリーダーとしては、チームの一員としてZ世代を迎え入れ、彼らが自分たちの能力や才能を生かすことができるような環境をつくることが重要です。

また、彼らが新たな課題に挑戦し、問題解決や業務改善に対して自分自身で考え行動する能力を伸ばすことも求められます。 


企業の各関係者がZ世代の特性や価値観を理解し、それを踏まえた職場環境や育成方法を提供することで、Z世代の新入社員を即戦力として育て上げることが可能となります。

これからの社会はZ世代の比率が高まっていくことは不可避です。

つまり、Z世代のパフォーマンスを高めるということの優先順位を高め、そのような環境をつくれるかが事業の競争優位性を確保する上で重要です。

自分たちが育ってきた環境や価値観と同じような感覚ではうまくいきません。

そのことに気が付いてない人も多いのです。いち早く対応策を講じることが競争優位性を高めていく上で極めて重要です。

OJTトレーナー育成資料

新入社員が入社時に抱える不安

新入社員即戦力②

新入社員が入社時に抱える不安は「人間関係」「仕事内容を覚えられるか」「スキル不足」「社会人としてのマナー」「体調管理」のようなものがあります。

  • 人間関係:会社の新人として、先輩や上司、同僚との人間関係の築き方に悩むことが多いです。社内の人間関係が円滑でなければ、仕事にも直接影響するため大きな不安要素となります。

  • 仕事内容を覚えられるか:新しい仕事を覚えるのは容易なことではありません。初めての業界や職種だと仕事の内容に対する理解が難しく、大きな負担となることがあります。

  • スキル不足:新たに学ばなければならないスキルや知識がある場合、それが自分にとって難易度が高いと感じた場合は不安に感じます。自分が求められる業務をこなせるかどうかの不安もあります。

  • 社会人としてのマナー:学生生活とは違い、社会人としてのルールやマナーを守らなければならない環境に戸惑うこともあります。

  • 体調管理:1日通して仕事をすることや長時間の通勤など、新しい生活リズムに体調を崩さないようにすることも大切です。自分のペースを見つけるまでの間は、健康管理についても不安を覚えるかもしれません。

以上のような不安を感じることは自然な反応です。受け入れる側がそのような不安があることを理解し、一緒になって不安を払しょくし、思い切り力を出せるような環境づくりや関わりがポイントです。

▼新入社員の不安を払しょくしていくためにもフォローアップも重要です。フォローアップ研修んあるべき姿については下記で解説しています。⇒新入社員フォローアップ研修のあるべき姿とは?Z世代の定着化・戦力化に向けてポイントを徹底解説! 

  新入社員フォローアップ研修のあるべき姿とは?Z世代の定着化・戦力化に向けてポイントを徹底解説! 今回は新入社員フォローアップ研修の目的や効果、内容、日数、タイミング、その他施策について解説しながら、導入研修時から意識して取り組んだ方が良いことなどを徹底解説していきます。また、フォローアップ研修は社内講師でやるか外部講師に依頼すべきかについても紹介していきます。 株式会社LDcube

▼ 株式会社ビジネスコンサルタントが行っている新人アンケート調査も合わせてご覧ください。
⇒マナバン 2023年新人アンケート資料ダウンロード 
https://www.bcon.jp/news/2023_newcomer_report/

新入社員として即戦力になる人の特徴

新入社員即戦力③

これまで多くの新入社員研修や育成のシーン、OJT体制づくりの支援をしてくる中で、見てきた新入社員の中で即戦力として活躍する人の特徴を挙げてみます。

  • 学習意欲が高い:新入社員は覚えなければならないことが多いです。学習意欲が高い人は、積極的に新しい知識やスキルを学ぼうとします。その姿勢は、知識やスキルをスピーディーに吸収し、自己成長につながるだけでなく、結果にもつながりやすいです。

  • 主体性と積極性を持っている:何かの指示を待つのではなく、自ら主体的に仕事を見つけ出し、取り組む姿勢を持っている人は、多くのチャンスに恵まれやすく、早く結果を出すことがあります。

  • コミュニケーション力が高い:コミュニケーション力が高い人は他のメンバーや部署との円滑なコミュニケーションを取り、異なる視点や情報を得ることができます。それにより自分の中の情報が増えること、他者からのサポートを得やすいことなどから、早く結果を出しやすいです。

  • チームでワークできる:仕事は1人でしているわけではありません。チームでの協力が欠かせない現代のビジネスにおいて、他のチームメンバーなど他者と協力できる人は成果を上げやすいです。

  • 柔軟さを持っている:新入社員は教えられたことをそのままやろうとします。それは正しいのですが、時には状況や課題に応じた柔軟な対応が必要な場合があります。どん欲に学びながら、学びを生かしてさまざまな状況に柔軟に対応できる人は、結果を出しやすいです。

これらの特徴は、即戦力として活躍している新入社員が有している特徴の一例ですが、すべてを初めから持っているわけではありません。上記のような特徴を有した先輩の言動を見て学んだりしながら、成長過程で身につけることが多いです。

▼ 困難な状況でもそれを乗り越えていける人(レジリエンスが高い人)は好業績であるケースが多いです。レジリエンスが高い人の特徴については下記で解説しています。
⇒レジリエンスが高い人は業績を上げられる!?理由や方法(研修)を解説

  レジリエンスが高い人は業績を上げられる!?理由や方法(研修)を解説 レジリエンスとは、逆境に打ち勝つ力、回復力です。レジリエンスが高い人は業績を上げることができます。現代社会で注目されているポイント、レジリエントな人の特徴や行動特性、企業内での育成方法、ビジネスへの影響について詳しく解説いたします。 株式会社LDcube

レジリエンス資料


新入社員を即戦力として育成する方法

新入社員即戦力④

新入社員を即戦力として育成していくには、「オンボーディングプログラムを構築」し、必要なことを学ばせながら、「必要な経験を早期に積ませる」ことが重要です。

そしてその過程において、「上司や先輩がしっかりと関わる」ことで指導やフォローしていくことがポイントとなります。

  • オンボーディングプログラムを構築する
  • 必要な経験を早期に積ませる
  • 上司や先輩がしっかり関わる

オンボーディングプログラムを構築する

オンボーディングプログラムは、新入社員が早期に自社のビジネスや文化を理解し、効果的に職務に取り組むための重要なプロセスです。

新入社員が組織にスムーズに適応し、自分の役割を理解し、業務に効率的に取り組むことを支援するためのプログラムです。

このプログラムは、会社のビジョン、使命、価値観を明確に伝えるためのセッションやワークショップから始まり、具体的な業務知識やスキルを習得するためのセッションも含まれます。

新入社員が自分のやるべきことを理解し、効果的に業務を遂行できるように、必要な技術や知識を提供します。

専門的なスキルだけでなく、コミュニケーションスキルやリーダーシップの基礎などのソフトスキルも訓練することが重要です。

オンボーディングプログラムをデジタル環境で構築することでいつでも、どこでも、何度でも学習することができ能力開発に大いに役立ちます。

必要な経験を早期に積ませる

新入社員にとって、学びは実際の業務を通じて得ることが最も効果的であり、即戦力になるための鍵です。

初期段階から業務を経験させることで、業務に対する深い理解と、効果的に遂行するためのスキルを磨いていくことができます。

また、適切な挑戦的課題を割り当てることで、新入社員が自己成長と自信を得ることを可能にします。

実際の仕事の中で問題解決する経験をすることは、スキルを磨き、新たな視点を見つけ、適応力を養うために非常に有益です。

オンボーディングプログラムを通じて学んだ知識を実際の業務に活用することで、新入社員はその効果を最大限に活用することができます。

上司や先輩がしっかり関わる

新入社員の成長には、上司や先輩からの定期的なフィードバックや関わりが重要です。新入社員が課題に直面した時、彼らが適切な解決策を探すのを助け、適切な方向に導くことが重要です。

特に、新入社員は初期段階では自分のパフォーマンスを客観的に評価することが難しいため、上司や先輩からのフィードバックは非常に価値があります。

これにより新入社員は自己認識を深め、パフォーマンスを向上させるための具体的な方法を理解できます。

また、上司や先輩からの定期的なフィードバックは、新入社員にモチベーションを与え、自己向上のための動機づけを提供します。これは彼らが即戦力として成長する上で重要な要素となります。

▼ オンボーディングプログラムについて下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒オンボーディングプログラムとは?構築のポイントやメリットなど解説!

  オンボーディングプログラムとは?構築のポイントやメリットなど解説! オンボーディングプログラムとは、新入社員や中途社員など企業に入社した人が、新しく仕事を覚えたり、組織になじみやすくしたり、即戦力化して活躍できるようになるための人材育成施策です。オンボーディングの意味やポイントやメリットを解説します。 株式会社LDcube

オンボーディング資料


新入社員が即戦力となるために必要な知識やスキル

新入社員即戦力⑤

新入社員が身に付けなければならない知識やスキルは大きく2つに分けられます。「汎用的な知識やスキル」と「自社独自の知識やスキル」です。

  • ビジネスマナーなどの汎用的な知識やスキル
  • 自社独自の知識やスキル

ビジネスマナーなどの汎用的な知識やスキル

ビジネスマナーは、新入社員が即戦力となる上で必要不可欠なスキルの1つです。

これは、接客対応や電話応対、言葉遣い、メールの書き方、会議の進行、あいさつの仕方など、基本的なビジネスにおけるマナーやルールです。

これらのビジネスマナーを身につけていると、職場でスムーズに仕事を進めることができ、スキルアップも早くなります。

その他にも業界・業務知識や、問題解決能力、コミュニケーション能力などの汎用的な知識・スキルも重要です。

これらは、具体的な仕事内容に関わらずほとんどの職場で必要とされるスキルであり、これらを初期段階で身につけることで、新入社員はさまざまなシチュエーションで適応力を発揮し、仕事の幅を広げることができます。

自社独自の知識やスキル

各企業には自社の強みやコアコンピタンスを形成する独自の知識やスキルがあります。

例えば、自社の製品に関する知識や内部のルール、マニュアル、専門知識、自社のビジョンやカルチャーについて理解することなどが挙げられます。

これらは、新入社員が業務を遂行する上で必要不可欠な知識やスキルであり、即戦力として活躍するためには、これらを早期に理解し、適用する能力が必要です。

これら自社独自の知識やスキルを学ぶためには、導入研修やOJTが有効です。

導入研修では、新入社員が必要とする基本的な業務知識や企業理念を学びます。

OJTでは、先輩や上司から直接指導を受けながら、実際の業務を通じて必要なスキルを習得します。

新入社員は自社特有の知識や習慣を身につけ、自分の業務に迅速に適応することができます。

以上のような一般的なビジネスマナーや汎用スキルを習得した上で、自社独自の知識やスキルを組み合わせていくことで、新入社員は即戦力として増大し、企業の競争力を向上させる重要な存在となることが期待できます。

▼ OJTについては下記で解説しています。合わせてご覧ください。
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OJTばらつき軽減策資料


新入社員を即戦力にするための体制

新入社員即戦力⑥

新入社員を即戦力化するためには、「人事部門」「現場の教育部門」「新入社員の上司・OJTリーダー」が連携し、効果的な育成環境を整えていくことが必要です。

  • 人事部門の役割・・・オンボーディングプログラムや研修プログラムを整備する
  • 現場の教育部門の役割・・・OJT環境を整備する
  • 新入社員の上司・OJTリーダーの役割・・・日々適切な指導やフィードバックを行う

人事部門の役割

新入社員を即戦力とする体制を整える中心は人事部門です。

人事は新入社員のオンボーディングプログラムや研修プログラムを企画・実施する責任があります。

入社直後に仕事の基本的なスキルや組織や職場のルール、ビジネスマナーについての教育を行い、新入社員を職場にスムーズに適応させるのが役割です。

その過程で新入社員一人一人の特性や適性を見極め、最適な業務や配置を決定し、持っている才能を最大限に引き出せるよう戦略を立てることも人事部門の役割です。

▼下記にて新入社員研修に動画を活用するポイントについて解説しています。合わせてご覧ください。⇒新入社員研修で動画を活用するポイント!動画の形式や特徴を解説

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現場の教育部門の役割

現場の教育部門は、新入社員が仕事に取り組むにあたり専門的な知識やスキル・技術を身に付けせるために効果的なOJT環境を整えることが重点課題となります。

新入社員のスキル習得を促し、即戦力に育て上げるために重要な役割です。

スキルアップさせるためには、新入社員に実際の業務を経験させ、その中で仕事をする能力を育むことが重要です。

現場の教育部門は、新入社員が業務を実施しながら学べるようにし、問題解決のための具体的なツールや技術を提供します

新入社員の上司・OJTリーダーの役割

新入社員の上司・OJTリーダーもまた、新入社員を即戦力とするための重要な役割を果たします。

上司・OJTリーダーは新入社員が自立して仕事をこなす能力を育むため、彼らの成長を日々観察し、適切な指導やフィードバックを行います

また、新入社員の問題や懸念に対応し、自信を持って仕事に取り組むことができるように支えることも重要な役割です。

これらを行き当たりばったりではなく、きちんと計画を立てて行うことが重要です。

配属された新入社員の育成責任は上司である管理者にあることを忘れてはなりません。


以上のように、人事部門や現場の教育部門、新入社員の直接の上司・OJTリーダーなどが連携し、それぞれが育成の役割を果たすことで、新入社員は早期に即戦力となることが可能です。

こうした組織の連携により、新入社員の成長速度は向上し、彼らが生産性を持つためのスキルと知識を早期に獲得することが可能となります。

▼ OJTは重要ですが、放置されがちな現実もあります。OJTの放置に伴うリスクなどについては下記で解説しています。合わせてご覧ください。⇒OJT放置のリスクと対処法!新人の退職を防ぎ効果的に育成するコツ!

  OJT放置のリスクと対処法!新人の退職を防ぎ効果的に育成するコツ! 新入社員教育のOJTがうまく機能しないと企業の業績に影響が出ることをご存じですか?本記事では、新入社員のOJTが放置されがちな理由と、放置されることのリスク、そしてその改善策について詳しく解説します。最適な新入社員教育システムの構築に役立ちます! 株式会社LDcube

OJTばらつき軽減策資料


新入社員の定着率を高めるポイント

新入社員即戦力⑦

新入社員の即戦力化に向けては、新入社員が組織に定着し、能力を高めていくことが必要です。

そのためには、「時代に合った学習環境がある」こと、「同期や周囲の人たちとつながりがある」こと、「成長実感が得られる」ことが重要です。

新入社員が定着せず、すぐに離職してしまう状況では即戦力化は難しいでしょう。

  • 時代に合った学習環境がある
  • 同期や周囲の人たちとつながりがある
  • 成長実感が得られる


時代に合った学習環境がある

新入社員の採用後の成長と定着は、企業が提供する学習環境に大きく依存しています。

特にZ世代の新入社員・若手社員は、自己成長とスキル開発に重きを置く傾向があります。

企業は新入社員に対し、新しいスキルを習得したり、既存の知識を更新したりする機会を提供すべきです。

具体的には、最新のオンライン学習プラットフォームを利用したeラーニングやスキルアップのための社内トレーニング、業界の専門家によるワークショップや研修会などを導入することが考えられます。

同期や周囲の人たちとつながりがある

人間関係は、一人一人のモチベーションやエンゲージメントに大きな影響を与えます。

新入社員が自分の属しているチームや組織を好きであると感じ、自分の存在や意見が尊重され理解されていると感じていると、定着する可能性は格段に高まります。

この状態を心理的安全性が高い状態といいます。

企業としてはチームビルディング活動や交流会などを通じて、同期やチームメンバー同士の関係を深める機会を設けることが大切です。

また、新入社員が組織全体とつながりを持つために、メンタープログラムや社員間のコミュニケーションを促進する社内ネットワーキングイベントの開催も有効です。

成長実感が得られる

新入社員が会社に定着するためには、自分自身の成長を体感することが不可欠です。

明確な目標設定と、その目標達成に向けてのスキル向上、それが結果として評価される一連の業務サイクルを通じて実現されます。

新入社員のパフォーマンスを定期的にレビューし、達成目標について明確にすることが必要です。

また、彼らが目標を達成した時、あるいは新しい知識やスキルを習得した時には、きちんと認識し、彼らの努力を認知することも重要です。

新入社員は自分が会社で価値を生み出しており、それが評価されていることを実感し、今後もその成長が続くことを期待することができます。

これら一連の体験が、彼らが会社にとどまるための強いモチベーションとなるでしょう。

▼ 即戦力化のためには離職防止策を講じることも必要です。下記にまとめています。

離職防止資料


新入社員を即戦力化した成功事例

新入社員即戦力⑧

建設業のケース

導入前の状況では技術教育に十分な時間を割けず、OJT格差と新入社員の離職率も高い状況でした。

このような課題を解決するために全社で技術教育コンテンツの作成プロジェクトを立ち上げ、全社員から現場ノウハウを集約し、それを基に必要な教育コンテンツを作成することにしました。

その結果、若手社員の研修の機会が標準化されてOJT格差が解消され、以前よりもより高い知識習得レベルを達成することができました

また、コミュニケーションも活性化し、就職希望者数も増加しました。これは全体として教育体制が改善された結果であり、全社プロジェクトと全社員アンケートを通じて、社内コミュニケーションが活性化し、企業全体の知識レベルが上がったことを示しています。

▼ 事例の詳細はこちらを参照ください。
⇒新入社員の「即」戦力化が叶う 社内学習環境の整備

  新入社員の「即」戦力化が叶う 社内学習環境の整備【UMU活用事例】 OJT格差や離職率、そして技術教育の機会自体が減ってしまっていることに課題を感じ、プラットフォームの導入を検討いただきました。人を介さず業務知識が学べる環境の構築や、現場の声を取り入れたコンテンツ作成により、社員の知識レベルの底上げ、OJT格差の是正、入社希望者の増加につなげた建設業の事例です。 株式会社LDcube


クラウドサービス業のケース

営業職の中途採用社員の早期育成が必要で、営業現場のOJTの格差を解消したいという課題がありました。

そのため、営業社員に求められる知識や情報を一元化してアクセスしやすい環境を整備し、実践形式で学習内容を自己啓発する機会を提供しました。

また、日報の投稿により定期的にプラットフォームにログインする習慣を刻み、社員間のコミュニケーションも活発化させました。

この取り組みにより、社員が自主的に一定の学習を行える環境をつくり、教育の格差を解消することができました。また、営業成績と学習記録の相関が可視化され、学習が具体的な成果につながっていることを確認でき、これにより今後の課題や必要な教育コンテンツも明確化されました。

▼ 事例の詳細はこちらを参照ください。
⇒デジタルテクノロジーを活用した中途社員の早期戦力化

  デジタルテクノロジーを活用した中途社員の早期戦力化【UMU活用事例】 事業拡大のため、営業社員の人材採用を強化したこともあり、中途社員育成が急務となっていました。しかし、現場のOJTの格差もあり、効果的な育成に課題を感じていました。プラットフォームを効果的に活用し、営業社員として必要な知識を一元化するとともに、学習の標準化を図ることで、早期戦力化・売り上げ向上につなげたソフトウェア開発業の事例です。 株式会社LDcube


新入社員の即戦力化には「UMU(ユーム)」

新入社員即戦力にはUMU

世の中にはさまざまなデジタルツールが存在します。情報を共有するものからオンライン会議をスムーズに展開できるものまで、その種類は多岐にわたります。

その中でも新入社員の即戦力化を促すオンボーディングプログラムの構築や、日々の学習環境づくりには、「UMU(ユーム)」という学習シーンに特化したラーニングプラットフォームの活用がおススメです。

UMUにはインプット学習だけでなく、効果的なアウトプット学習ができる機能や、上司やOJTリーダーが関わりながら学習を進めていく設計機能があります。最新のAI機能も組み込まれており、Z世代の新入社員が学びやすい、これまでにない学習環境の創出に一役買ってくれます。

▼ UMUの魅力については下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒UMUが通常のeラーニングよりも優れている点や魅力を紹介

  UMUが通常のeラーニングよりも優れている点とは?魅力を紹介! UMU(ユーム)は、AIをはじめとした最先端技術を取り入れたオンライン学習プラットフォームであり、学習者のパフォーマンス向上を目的としています。ユームの特徴や魅力、eラーニングよりも優れている点などについて詳しく解説します。 株式会社LDcube


まとめ

成果を出す新入社員の育て方とは?即戦力化の前提・ポイントを解説!について紹介してきました。

  • 新入社員(Z世代)を即戦力として育成するために認識を改める
  • 新入社員が入社時に抱える不安
  • 新入社員として即戦力になる人の特徴
  • 新入社員を即戦力として育成する方法
  • 新入社員が即戦力となるために必要な知識やスキル
  • 新入社員を即戦力にするための体制
  • 新入社員の定着率を高めるポイント
  • 新入社員を即戦力化した事例
  • 新入社員の即戦力化には「UMU(ユーム)」

上記の観点から案内しました。

組織にとって新たな人材を育成し、戦力化していくことは重要課題です。現在の新入社員世代の育ってきた環境や価値観などについて正しく理解することが出発点です。そして、新入社員が抱える不安についても理解し、その不安を解消し、力を引き出せる環境づくりや制度・仕組みづくりがポイントです。

その際には即戦力として活躍している人の特徴なども踏まえて体制を整えていくことが必要です。それらの過程を踏まえて、即戦力化を図るだけでなく、自社に定着してもらうことが生産性向上に不可欠です。

株式会社LDcubeでは、人材育成、組織の活性化に向けたサービスを展開しています。新入社員を即戦力化するための育成環境づくりや研修会の支援、おすすめのプラットフォームの提供なども行っています。
無料でのデモ体験会や新たな学習環境の導入事例の等もご紹介しています。お気軽にご相談ください。

▼ 関連資料はこちらからダウンロードできます。

オンボーディング資料

OJTばらつき軽減策資料

離職防止錯資料

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  OJTで教える社員の役割とは?デジタル時代に必要なポイントを解説! OJTの効果最大化のカギは、教える側の育成や教育にあります。効果的なOJTを実現するためにOJT担当者が理解しておくべきポイントやメリットについて掘り下げます。またデジタル時代の実務や業務の特徴やデジタル時代に必要なスキル、デジタルツールを使った教える側の生産性を向上する秘訣まで解説します。 株式会社LDcube
  デジタル時代のOJTマニュアルとは?社員教育のポイントを紹介! 新入社員教育の効率化と効果向上を図るために、OJTが活用されており、鍵となるのがマニュアルです。OJTマニュアルの重要性、作り方、運用手順について詳しく解説します。また、新時代に適応したデジタルツールを活用した作成・運用方法についても紹介します。 株式会社LDcube
  OJTにおける最大のデメリットとは?解決策と合わせて解説! 社会人教育に有効なOJTのデメリットとその解決策について解説します。社員に現場のスキルを直接伝えるためのOJTは、効果性が認識されていますが、最大の課題は「ばらつき」です。ばらつきを放置すると失敗しかねません。それを克服するための手法としてOJTのデジタル化がありますので、ポイントなど紹介します。それによりばらつきを軽減し、効果と効率を向上させます。 株式会社LDcube
  OJTをパワーアップさせる!効果的なOJTトレーナー研修とは? OJTとは、新入社員や中途入社社員に、実際の現場で仕事のやり方やスキルを教えるという育成・指導方法です。本記事では、OJTを効果的に運用するためのトレーナー研修について、役割から、研修の内容、成功につなげる鍵となるポイントについて紹介します。 株式会社LDcube
  レジリエンス研修とは?実施で得られる効果と代表的な5つの要素 ストレスや逆境に直面しやすい現代のビジネスシーンでは、困難な状況でも立ち向かって前に進む力、つまり、高いレジリエンスを持った人材が必要です。そんな人材育成のためにはレジリエンス研修が有用です。研修の概要や得られる効果、代表的な要素について詳しく解説します。 株式会社LDcube
  レジリエンスが高い人は業績を上げられる!?理由や方法(研修)を解説 レジリエンスとは、逆境に打ち勝つ力、回復力です。レジリエンスが高い人は業績を上げることができます。現代社会で注目されているポイント、レジリエントな人の特徴や行動特性、企業内での育成方法、ビジネスへの影響について詳しく解説いたします。 株式会社LDcube
  エンゲージメント研修とは?おすすめのカリキュラムと成功させる秘訣 従業員の定着率向上や企業の成長につながるとして、エンゲージメントの重要性が認識されはじめています。エンゲージメントを向上させるためには、研修の実施がおすすめです。今回は、研修プログラムの概要と実施すべき企業や組織の特徴、おすすめのカリキュラムなどについて詳しく解説します。 株式会社LDcube
  AIを活用した効果的なロープレとは? 実施のポイントや営業研修の新たなステージを紹介! 営業スキルを磨くための効果的な手法「ロープレ」について解説し、その活用方法や注意点を共有します。即戦力となる新入社員や若手社員を育成したい企業担当者の方へ、高業績を実現するためのトレーニング法や、AIテクノロジーを駆使した練習方法まで詳しくご紹介しています。 株式会社LDcube
  新入社員研修のオンライン化を成功させる秘訣!詳細事例と合わせてポイントを解説! 新入社員研修は単にオンライン化するだけでは期待するような効果・成果につながらない可能性があるため、成功させるポイントをおさえておくことが大切です。オンライン化の背景、概要、テーマ、成功させる秘訣や詳細のカリキュラム事例、便利な学習プラットフォームについて詳しく解説します。 株式会社LDcube
  新入社員研修でおすすめグループワーク・ゲームを紹介!満足度と理解度向上! グループワークは通常の講義形式の研修とは異なり、社員が楽しみながら学習したり会話したりすることができるため、自然なコミュニケーションが図れます。新入社員研修にゲームを取り入れ、コミュニケーションを活性化させることで研修に対するモチベーションや人間関係の構築を促すことが可能です。今回は新入社員研修にグループワークを活用するメリットやおすすめのワークについて解説します。 株式会社LDcube
  階層別研修でおすすめのカリキュラム設計!新入社員・中堅社員・管理職向けに徹底解説 社員の年齢や役職などに応じて適切な学習を提供できる、階層別研修が企業で実施されています。 階層別研修は社員個人のスキルアップだけではなく、企業全体のレベルを底上げする効果も期待できます。 しかし、研修の効果を最大限発揮させるためには、それぞれの階層に合ったカリキュラムを設計することが大切です。 この記事では、階層別研修のカリキュラム設計の重要性や階層別のおすすめのカリキュラム例について詳しく解説します。 株式会社LDcube


LDcube編集部
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株式会社ビジネスコンサルタント時代から約60年、人材開発・組織開発に携わってきた知見をもとに、現代求められる新たな学びについて、ノウハウや知見をお届けします。

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