
【調査レポート速報!】(4年目)人的資本経営時代における人財育成の実態調査結果を公開!
人的資本経営への注目が高まる中、生成AIの普及やDXの加速、働き方の多様化により、企業の人財育成を取り巻く環境は大きく変化しています。
事業環境の変化に対応し続けるために、従業員一人ひとりの能力開発とスキル向上がこれまで以上に重要となっています。
そのため、従来型の集合研修だけでなく、AIリテラシーの習得支援や自律的で持続的な学びを促す仕組みづくりは、企業にとって喫緊の課題となっています。
こうした背景を踏まえ、今回は人事ご担当者・経営者の皆さまを対象に「人的資本経営時代における人財育成の実態」について4年目の調査をいたしました。
本記事ではその結果をご紹介します。
▼本レポートは下記よりダウンロードできます。
【本記事のデータ利用条件】
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目次[非表示]
アンケート調査概要
アンケート名称 人的資本経営時代における人財育成の実態調査アンケート
調査主体:株式会社LDcube(調査委託:ProFuture株式会社)
調査期間:2026/7/3~7/16
調査方法:WEBアンケート
調査対象:人事・人財育成ご責任者・担当者さま
有効回答:208件
結果サマリー
質問一覧
貴社の従業員数を教えてください。
「人的資本経営」が叫ばれる中、貴社では人財育成への投資をどの程度増やしていますか?
(直接的な金銭の支払いを伴うものだけでなく、社内体制の強化なども含む)貴社で人財育成を展開するにあたり、重視している対象はどのような方々ですか? 当てはまるものをすべてお選びください。
上記の対象者を重視している理由を教えてください。
貴社ではどのようなリソースを活用して人財育成施策を展開していますか? 当てはまるものをすべてお選びください。
貴社ではどのようなスタイルで人財育成施策を実施していますか?
質問6でお選びいただいたスタイルを選択している理由を教えてください。
貴社における、eラーニングの活用状況について教えてください。
人的資本経営が注目されるなか、貴社では「社員がどれくらい学習しているか」といった社員の学習行動についてのデータを取得し、可視化できていますか?
貴社では、学習管理システム(Learning Management System)などのプラットフォームを活用していますか?
貴社では人財育成においてAIを活用していますか?
社員が生成AIを活用することによる「人財育成に与える影響」について、期待または懸念があれば教えてください。
現在の人財育成施策の効果について、ご自身の所感を教えてください。
現在、重視している人財育成上のテーマを教えてください。
※太字は2026年度に入れ替えた質問項目
回答者組織の規模について
質問1:貴社の従業員数を教えてください。
回答者の組織規模については、従業員数100名以下の組織が25%と比較的多い回答となりましたが、幅広い組織規模の方々に満遍なく回答いただきました。
人財育成への投資の増減について
質問2:人的資本経営が叫ばれる中、貴社ではこれまでと比べて人財育成への投資をどの程度まで増やしていますか?(直接的な金銭の支払いを伴うものだけでなく、社内体制の強化なども含む)
- 53%の組織では「これまでと変わらない」と回答しています。
- 5%の組織では「減らしている」と回答しています。
- 程度の差はありますが、32%の組織では人財育成への投資を増やしていると回答しています。
【推移】
2025年度と2026年度とを比較してみても大きな傾向は変わらないことがわかります。
150%以上増やしている組織が13%から16%と、僅かですが増加しました。
【コメント】
- 53%の組織では「これまでと変わらない」と回答していますが、反面32%の組織では人財育成への投資を増やしていると回答しています。これまで人的資本への投資は研修費など費用に計上されるため、短期的にはコストとみなされてきました。中長期的には人的資本経営が叫ばれる中で、投資をした社員の知的・技術的資本が高まり、生産性の向上に寄与したり、新サービスを生み出したりするなど自社の価値創造への貢献が期待されています。
- 2025年度と2026年度の比較でも大きな傾向は変わりません。
業績的な観点から投資の可否の問題もありますが、人的資本への投資のポイントを早期につかみ、自社の競争優位性につなげていくことが重要です。現状を維持している組織は先行している組織の動きなどをウオッチしながら、自社の投資の方向性や計画を見定め、先行している組織に後れを取らないことがポイントです。
▼人的資本経営については下記で解説しています。併せてご覧ください。
⇒人的資本経営とは?企業の人財を“資産”に変える実践プロセスを事例付きで解説!
人財育成で重視している対象者・層
質問3:貴社における人財育成の対象として、重視しているのはどのような方々ですか? 当てはまるものをすべてお選びください。
- 新入社員と中堅社員(30代)を重視している割合が高いです。
- 新入社員を除くと、20代後半~30代の30歳前後の若手・中堅社員の育成を重視している傾向が見えます。
- 一方で、役員やキャリア採用者、女性社員を重要視している割合は低めとなっています。
【推移】
2025年度と2026年度とを比較してみると、新入社員を重視する傾向は変わりません。
一方で、2025年度で重視された初級管理者よりも、2026年度はその候補者となる中堅層を重視しています。
加えて、単年で見ると割合は決して高くないものの、キャリア採用者・女性社員の割合が増加傾向です。
【コメント】
- 多くの組織では新入社員から初級管理職層までを重視していますが、中でも新入社員と中堅社員(30代)を重視しているという傾向でした。
- 経年変化では、2025年度は初級管理職を特に重視していましたが、2026年度は中堅社員(30代前半)を特に重視しているという変化が見られました。人財の流動性が高まる中で、管理職候補を効果的に育成するためには、キャリアの閉塞感を感じさせないような育成の在り方と、現場マネジメントや人事評価制度等との連動がポイントです。
▼各階層の研修のサービスについては下記もご参考ください。
人財育成施策を展開するためのリソース
質問5:貴社ではどのようなリソースを活用して人財育成施策を展開していますか? 当てはまるものをすべてお選びください。
- 人財育成施策を展開するリソースについては、外部研修がトップ、次いで、社内トレーナーとなりました。
- 外部のeラーニングの活用、外部が開催する講座(集合)が続いています。
- 複数回答のため、多くの組織でこれらのリソースの併用が多いと推察されます。
【推移】
- 2025年度と2026年度とを比較してみると、大きな傾向は変わらないものの、社内トレーナーの比率が下がり、外部eラーニング活用の比率が高まっています。人財育成にかける時間や労力を効率化することや、受講者一人一人に合わせたパーソナライズ学習のニーズが高まっているのかもしれません。
【コメント】
- 本質問は複数回答ですので、多くの組織でこれらのリソースの併用が多いと推察されます。これまでさまざまな組織にお伺いし、人財育成施策のお打ち合わせやその実施に立ち会う中での肌感覚としては、本質問の選択肢を目的に応じて使い分けているのではないかと考えられます。
- 社内での実務的な事柄に関しては社内トレーナーが研修を実施し、リーダーシップ、コミュニケーションスキルなど汎用的なスキルに関しては外部講師を活用するという棲み分けが効果的です。既任管理者以上については、社内トレーナーでは実施しにくいので、外部の講座に派遣し学習してもらうとともに幹部クラス同士のネットワークを構築する機会を提供するのがよいでしょう。
- コロナ禍を経てeラーニングの活用など教育のデジタル化の必要性も感じており、自社でもコンテンツを作成し始めている。ただ、自社でのコンテンツ作成が追いつかず、外部機関が提供しているeラーニングの活用が増えているのではないかと考えられます。社内作成のeラーニングよりも外部のeラーニング活用の比率が高いのは、自社独自のコンテンツの作成も進めたいと思っているものの、そこまで手が回っていないということを表しているのではないかと考えられます。
- 人的資本経営が叫ばれる中で、今後重要になってくると考えられるのが、社内トレーナーの活躍とeラーニングの活用です。なぜなら、真に効果のある学習者主体の学びを行っていくには、eラーニングの活用とそれを効果的に運用する社内トレーナーの存在がカギとなるからです。さまざまな手段を組み合わせることで効果的な学習がデザインできます。社内トレーナーがさまざまなノウハウを蓄積し、効果的な学習の実現につなげていきたいところです。
▼「研修内製化の実態調査」の結果については下記で詳しく解説しています。
⇒【調査レポート速報!】「社内研修・研修内製化の実態と課題」に関する調査結果を公開!
▼社内トレーナーについては下記で詳しく解説しています。
⇒研修は社内講師で実施?実施のポイントやメリットとデメリットを解説
人財育成施策の実施スタイル
質問6:貴社ではどのようなスタイルで人財育成施策を実施していますか?
集合研修スタイルが30%で1番回答が多いです。
次いで、集合研修、オンライン研修、eラーニングの併用が21%です。
オンライン研修スタイルは8%にとどまっています。
eラーニングスタイルは11%と、僅かの差ですがオンライン研修よりも活用されています。
【推移】
- 2025年度と2026年度とを比較してみても大きな傾向は変わらないものの、集合研修のみの割合が減少し、オンライン研修スタイルやeラーニングスタイルの割合が増加しています。
- 研修スタイルとeラーニングには、それぞれにメリット・デメリットがあります。双方を効果的に組み合わせることで、学びの定着と職場実践につながります。互いの良さを最大限に生かして、育成プログラムを設計することが重要です。
【コメント】
- オンライン研修が普及した世の中ですが、集合研修スタイルが30%で1番多い回答となりました。2023年度から2024年度にかけて集合研修が増加傾向にあり、2024年度から2025年度にかけてはほぼ横ばいでした。2025年度から2026年度にかけては集合研修が減少傾向にあり、オンライン研修やeラーニング活用が増加傾向です。働く場所や時間の多様化や、学習の個別最適化へのニーズの高まりといった背景があるのかもしれません。
- 次に多かったのが、集合研修、オンライン研修、eラーニングの併用で、21%の組織が回答しています。集合・オンラインの研修スタイルとeラーニングには、それぞれにメリット・デメリットがあります。3つのスタイルを効果的に組み合わせることで、学びの定着と職場実践につながります。互いの良さを最大限に生かして、育成プログラムを設計することが重要です。
eラーニングの活用状況について
質問8:貴社における、eラーニングの活用状況について教えてください。
- 全社員で活用している組織が45%です。
- 一部の階層や研修で活用している組織が31%です。合計76%の組織がeラーニングを活用しています。
- 活用していない組織は24%ありました。
【組織規模別】
- 組織規模別にみると、全社員で活用しているのは、1001名以上の組織では72%ですが、300名以下の組織では29%程度にとどまります。
- 一部の階層や研修で活用しているのは、301~1000名の組織が44%で最多でした。
- eラーニングを活用していないのは、300名以下の組織で42%と最多でした。
【コメント】
- アンケート調査の結果からは、eラーニング活用においては組織規模の大きい大手企業優位となっている状況が垣間見られます。eラーニングは時間や場所を選ばず、いつでも、どこでも、何度でも学習できるというメリットがあります。このメリットを享受しない手はありません。
- eラーニングの活用は組織規模の大きい大手企業のものと思われがちですが、決してそのようなことはありません。かつてはeラーニングを活用するためには、LMS(学習管理システム)を自社で開発する必要があったり、運用していくにはシステム詳しい専門家が社内にいたりしないと使いこなせないなどの状況もありました。現在ではクラウドサービスで利用しやすくなっています。
▼eラーニングの導入については下記で詳しく解説しています。
⇒eラーニング導入を成功させる3つのフェーズと5つのプロセスを解説
▼eラーニングをうまく導入している企業事例については下記にまとめました。
⇒eラーニング導入事例6選|導入に成功する企業の特徴を解説
社員の学習行動についてのデータを取得・可視化状況
質問9:人的資本経営が重要になってきている中、貴社では「社員がどれくらい学習しているか」といった、社員の学習行動についてのデータを取得・可視化できていますか?
学習行動のデータ取得ができていると回答した組織は36%でした。
64%の組織では社員の学習行動のデータ取得・可視化ができていないと回答しています。
【推移】
- 2023年度からの経年変化を見ると、僅かずつではありますが、学習行動のデータ取得ができている組織が増加傾向にあります。学習行動のデータ取得は年を重ねるごとに少しずつ進み始めていることが分かりました。eラーニングの活用が増えていることなども、学習行動データの取得を促進しているのかもしれません。
【コメント】
- 人的資本経営が叫ばれる中、人的資本についての開示も迫られています。投資をした社員の知的・技術的資本が高まり、生産性の向上に寄与したり、新サービスを生み出したりするなど自社の価値創造への貢献を期待するのであれば、社員がいつ、どれくらい学習しているのかという学習行動のデータ取得は必要不可欠です。
- 2023年度からの経年変化を見ると、学習行動データの取得・可視化ができている組織は年々増加傾向です。しかし、まだ6割以上の組織でデータの取得・可視化ができていません。人財育成のDXを進めるためには、単にオンラインツールを活用する、DXツールを導入するということではなく、DXに必要な要素を押さえ、それを整備していくことが必要です。
LMS(学習管理システム)活用状況
質問10:貴社では、学習管理システム(Learning Management System)などのプラットフォームを活用していますか?
34%の組織ではLMSを活用していると回答しています。
活用していないが検討中の組織が12%でした。
活用している(検討中含む)と活用していない組織が大きく2分する結果となりました。
【推移】
- 2025年度と2026年度を比較してみると、LMSを活用している組織の割合が増加し、「活用するつもりはない」組織は減少傾向にあります。
- 活用するつもりがなかった組織でも、事業方針や人財育成戦略の見直しに伴い、活用の必要性が出てきた可能性があります。
【組織規模別】
- 1001名以上の組織では63%が活用しており、301名~1000名の組織では37%、300名以下の組織では13%の活用状況ということが分かりました。
- 大手は人財育成のデータ取得の為にLMSの活用が進んでいるが、中堅中小は進んでいないことが分かりました。
【コメント】
- 組織の人数が少なくなるほど活用できていないということが分かりました。LMS(学習管理システム)のようなシステムは、かつては自社開発が必要だったり、システム導入には社内に専門家がいないと使いこなせなかったりなどの状況もありました。
- 現在、このようなシステムの多くがクラウドサービスです。クラウドサービスであれば、自社開発することなく、専門家がいなくても、社員数に応じた課金体系で導入しやすい時代になりました。システム利用は、「大手企業だからこそできること」ではなく「中小企業でも大手と同じサービスを手ごろに使える」と捉え、大手に勝るとも劣らない人財育成を展開していきましょう。
人財育成におけるAIの活用度合い
質問11:貴社では人財育成においてAIを活用していますか?
- とても活用している、やや活用していると答えた組織は、合わせて27%となりました。
- あまり活用していない、まったく活用していないと答えた組織は、合わせると半数の50%となりました。
【組織規模別】
- とても活用している、やや活用していると答えた組織は、1001名以上の組織が42%で最多となり、300名以下の組織の19%に比べ、2倍以上という結果となりました。
- 組織規模が小さくなるにつれて、人財育成におけるAIの活用が進んでいないことがわかりました。
【推移】
- 2025年度と2026年度を比較してみると、「活用している」組織は14%から27%に増加し、「まったく活用していない」組織は46%から30%へと減少しました。
- 生成AIの急速な普及に伴い、人財育成への活用も進み始めていることが分かりました。一方で、半数が「まったく・あまり活用していない」ということから、「人財育成への効果的な活用方法が分からない」という課題があるかもしれません。
【コメント】
- とても活用している、やや活用していると答えた組織は、合わせて27%にとどまりました。あまり活用していない、まったく活用していないと答えた組織は、合わせると50%となりました。また、どちらとも言えないと回答した組織も23%と一定割合を占めていることを踏まえ、「人財育成におけるAI活用」はまだまだ発展途上であることが推察されます。
- 組織規模別に見ると、とても活用している、やや活用していると答えた組織は、1001名以上の組織が42%で最多となり、301名以下の組織の19%に比べ、2倍以上という結果となりました。組織規模が小さくなるにつれて、人財育成におけるAIの活用が進んでいないことがわかりました。
- 一方で、2025年度と2026年度を比較すると、「活用している」組織は14%から27%に増加し、「まったく活用していない」組織は46%から30%へと減少しました。生成AIの急速な普及に伴い、人財育成への活用も徐々に進み始めていることが分かりました。とは言え、半数が「まったく・あまり活用していない」ということから、「人財育成への効果的な活用方法が分からない」という課題があるのかもしれません。
- 人財育成にAIを活用することは、人的・時間的リソースが限られている昨今の情勢を踏まえ、人財育成の効果と効率を抜本的に改善し得る可能性があります。特に、生成AIを効果的に活用することで、営業教育などの対話力が必要となる職種のトレーニングがしやすくなります。すべて人力で実施しようとするのではなく、AIを活用した方が効果的・効率的であることはAIに任せていく、という、人財育成に対する考え方のシフトをしていくことが求められるでしょう。
生成AI活用が人財育成に与える影響
質問12:社員が生成AIを活用することによる「人財育成に与える影響」について、期待または懸念があれば教えてください。
【自由回答(一部抜粋)】 期待
懸念
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【コメント】
- 自由回答の結果からは、生成AIに対する期待と懸念の双方が回答されている一方で、特に「思考力の低下」や「AIへの依存」に対する懸念に関する回答が非常に多い結果となりました。
- 一方で、業務効率化、学習スピードの向上、個別最適化された学習支援、創造的な発想の促進など、人財育成における大きな可能性への期待も多く寄せられています。つまり、多くの組織において生成AIそのものを否定しているのではなく、「使い方次第で大きな価値にもリスクにもなり得る」と捉えていると考えられます。
- 重要なのは、生成AIを「考える代替手段」として使うのではなく、「考える力を高める支援ツール」として活用することです。今回の回答の中には、「いい問いができるかどうか」「AIとの壁打ちによる思考の深化」といった意見も見られました。これは今後の人財育成において、知識を覚える能力だけでなく、問いを立てる力、情報を評価する力、判断する力がより重要になることを示唆しています。
- また、「情報の真偽を見極める力」「鵜呑みにしない姿勢」「ファクトチェック能力」といったリテラシー教育の必要性も強く示されています。生成AI時代に求められる人財は、AIを使う人ではなく、AIの出力を適切に評価し活用できる人財です。今後の人財育成施策では、AI活用スキルの習得だけでなく、批判的思考力、課題発見力、コミュニケーション力といった人間ならではの能力をいかに強化するかが、重要なテーマになると考えられます。
▼人財育成に効果的にAIを導入して成功した事例については以下をご覧ください。
現在の人財育成施策の効果
質問13:現在の人財育成施策の効果について教えてください。
- どちらとも言えないが41%と1番多い回答でした。
- 次いで、少し効果が出ていると感じるが31%です。
- 効果が出ていると回答している組織が9%、あまり効果が出ていないと感じている組織は11%でした。
- 全く効果が出ていないとの回答が8%でした。
- 60%の組織が人財育成施策の効果を感じられていないことが調査結果から明らかになりました。
【推移】
- 2023年からの経年比較を見ると、大きな傾向は変わらないものの、2026年度は「少し効果が出ている」組織が増加し、「どちらとも言えない」「あまり効果が出ていない」組織が減少しました。結果として、「効果を感じていない」組織も僅かではありますが減少した結果となりました。
- 一方で、4年連続で6割を超える組織が「効果が感じていない」結果となりました。
【コメント】
- 60%の組織が人財育成施策の効果を感じられていないことが調査結果から明らかになりました。2023年度からの経年変化を見ると、4年連続で6割を超える組織が「効果が感じていない」結果となりました。効果が感じられないのであれば、やり方を変えるなどしてPDCAを回していけばよいわけですが、実態は効果を感じられないまま続けている組織が多いということです。人財育成の効果について「問題不感症」になってしまっていることが懸念されます。
- 人財育成の効果を上げるためには、人財育成施策による期待する成果と、その成果につながるための期待する行動変容を促すことが重要です。その行動変容の度合いをモニタリングすることで、職場実践の促進と効果向上につなげることなどがポイントです。
- 一方で、2026年度は「少し効果が出ている」組織が増加し、「どちらとも言えない」「あまり効果が出ていない」組織が減少しました。結果として、「効果を感じられていない」組織も僅かではありますが減少した結果となりました。本調査で明らかになったように、eラーニングやLMSの活用が増え、学習行動データの取得・可視化が増えたことで、効果を感じやすくなった可能性があります。
現在重視している人財育成上のテーマ
質問14:貴社が現在重視している、人財育成上のテーマを教えてください。
【自由回答(一部抜粋)】
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【コメント】
- 寄せられた意見からは、「次世代リーダー育成」「マネジメント強化」など上位層向けのテーマを重視している組織から、若手社員のキャリア開発やオンボーディングなどを重視している組織も見受けられます。また、AIにとって代わられるのではなく、AIを活用しながらビジネスを加速させるAIリテラシーについても、関心の高いテーマであると考えられます。
- 一方で、主体性や自律性といったような、AI時代だからこそ、一層求められる能力についても関心の高さがうかがえます。AIを効果的に活用しながらも、リーダーシップやセルフマネジメント、思考力の啓発といったポイントが欠かせません。
まとめ
人的資本経営が叫ばれ、ますます人財育成の重要性が高まる現代ではありますが、60%の組織で人財育成の効果を感じられていないことが調査結果から明らかになりました。効果を感じられていないのは、環境変化や期待する成果や行動変容に対して、取り組む施策がフィットしていない可能性があります。
一方で、2023年度からの経年変化を見ると、2026年度においては僅かではありますが人財育成の効果を感じられている組織が増加傾向であることも分かりました。これまでの改善の成果が出始めているのかもしれません。
また、人財育成施策のスタイルにおいては、依然として集合研修の割合が多い結果となりましたが、eラーニングの活用や、LMSの活用割合が増加傾向にあり、これまでよりも学習行動データの取得・可視化が進んでいる組織が増加傾向であることも分かりました。
さらに、今回の調査では新入社員・30代前後の若手社員・中堅社員といった、能力開発が重要なタイミングとなる年代への人財育成を重視していることが分かりました。そし組織の人財不足が進む現代において、人財の定着を図り、人的資本を最大化させる上で、これらの対象者への重点的なアプローチは欠かせません。
そして、人財育成にAIを活用している組織はまだ少ないものの、着実に増えてきていることが分かりました。AIを活用することによるメリット・デメリットを押さえた上で、AIと人による効果的な育成設計と、AIリテラシーの習得がポイントです。
これらの結果を踏まえ、人財育成の目的を明確にし、方法論についてはさまざまに模索しながら、現在の取り組みを見直し、環境変化に合わせて人財育成施策をフィットさせていく必要があると言えるでしょう。
▼関連資料は下記からダウンロードできます。
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