
【調査レポート速報!】「心理的安全性の高い職場づくり」に関する実態調査結果を公開!
昨今、業務環境の変化や働き方の多様化が進む中で、「心理的安全性の高い職場づくり」がこれまで以上に重要視されています。一方で、その重要性は理解していても、現場での実践に難しさを感じている企業も少なくないのが実情ではないでしょうか。
実際に、「若手社員が本音を話してくれない」「発言すると否定される雰囲気があり、意見が出にくい」「心理的安全性を高めたいが、何から始めればよいかわからない」といったお悩みを多く伺います。
そこで今回は、人事ご担当者様や人材育成ご責任者・ご担当者様へ「心理的安全性の高い職場づくり」をテーマに実態と課題について広く調査いたしました。
本記事ではその結果をご紹介します。
※本調査では、「懸念や疑問、アイディアを率直に発言することで対人関係のリスクを取っても安全だと誰もが感じられる環境」を心理的安全性が高いと定義します。
▼本内容をまとめたレポートは下記よりダウンロードできます。
▼心理的安全性については下記で解説しています。併せてご覧ください。
⇒「心理的安全性」その本質・作り方とは?今すぐ取り組みたい20の具体策を解説!
【本記事のデータ利用条件】
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目次[非表示]
- 1.アンケート調査概要
- 2.質問一覧
- 3.回答者の組織規模
- 4.自組織・職場の心理的安全性に対する認識
- 5.心理的安全性に対する課題認識
- 6.心理的安全性に対する課題認識 職種別
- 7.心理的安全性に対する課題認識 階層別
- 8.心理的安全性に対する課題認識 具体的な事象
- 9.質問2/3/4/5/6 についてのコメント
- 10.心理的安全性が高い職場の特徴
- 11.心理的安全性向上で期待する効果
- 12.心理的安全性向上で目指す状態
- 13.質問7/8/9 についてのコメント
- 14.心理的安全性向上 懸念や障壁
- 15.質問10 についてのコメント
- 16.心理的安全性向上 推進施策
- 17.心理的安全性向上 施策の効果
- 18.施策に効果を感じられていない原因
- 19.その他、これまでとこれからの施策
- 20.質問11/12/13/14 についてのコメント
- 21.まとめ
アンケート調査概要
アンケート名称 「心理的安全性の高い職場づくり」に関する実態調査アンケート
- 調査主体:株式会社LDcube(調査委託:ProFuture株式会社)
- 調査期間:2026/5/29~6/11
- 調査方法:WEBアンケート
- 調査対象:人事・人材育成ご責任者・担当者さま
- 有効回答:232件
調査結果サマリー
質問一覧
- 貴社の従業員数を教えてください。
- 貴社は、心理的安全性が高い(※)職場であると思いますか?
- 貴社では、職場の心理的安全性に課題を感じていますか?
- 心理的安全性に課題があると感じる"職種"として、当てはまるものをすべてお選びください。
- 心理的安全性に課題があると感じる"階層"として、当てはまるものをすべてお選びください。
- 貴社において、職場の心理的安全性においてどのような課題を感じているか、具体的な事象などを教えてください。
- あなたが考える「心理的安全性が高い職場」にはどのような特徴がありますか?
- 職場の心理的安全性を高めることに対して、どのようなことを期待しますか?貴社にて当てはまるものをお選びください。
- 質問8の「心理的安全性に期待する効果」は、社内のどのような状態に繋げたいと考えますか?
- 貴社において、職場の心理的安全性を高めることに対して「懸念すること」や「推進の障壁」になっていることはありますか?
- 貴社では、職場の心理的安全性向上のために、推進している施策はありますか?
- 貴社では、質問11で行っている施策に効果を感じられていますか?
- 質問12で「効果を感じていない」場合、何が原因となっていますか?差し支えない範囲でお答えください。
- 「職場の心理的安全性向上」という観点から、成果のあった取り組みや今後取り組みを検討している施策などがあれば教えてください。
回答者の組織規模
質問1:貴社の従業員数を教えてください。
回答者の組織規模については、従業員数100名以下の組織が25%と比較的多い回答となりましたが、幅広い組織規模の方々に満遍なく回答いただきました。
自組織・職場の心理的安全性に対する認識
質問2:貴社は、心理的安全性が高い職場であると思いますか?
- 「とても思う」「やや思う」を合わせて、61%と半数以上の組織で「職場の心理的安全性が高い」と認識している結果となりました。
- 一方で、「あまり思わない」「まったく思わない」を合わせて、39%の組織が、「職場の心理的安全性が高くない」と認識しています。
心理的安全性に対する課題認識
質問3:貴社では、職場の心理的安全性に課題を感じていますか?
- 「とても感じている」「やや感じている」を合わせて、60%と半数以上の組織で「課題あり」という結果となりました。
- また、質問2で「職場の心理的安全性が高い」と感じている組織でも、約半数の51%(72/140件)が何かしら「課題を感じている」ことが分かりました。
心理的安全性に対する課題認識 職種別
質問4:心理的安全性に課題があると感じる"職種"として、当てはまるものをすべてお選びください。
- 「営業職」が51%で最多となりました。
- 次いで、スタッフ職が48%、SE・技術職・技能職が44%と続く結果となりました。
心理的安全性に対する課題認識 階層別
質問5:心理的安全性に課題があると感じる"階層"として、当てはまるものをすべてお選びください。
- 「中堅層」が60%で最多、「ベテラン管理職層」が59%と僅差で続く結果となりました。
- 「新人層」や「新任管理職層」など、新しく組織に加入したり、新たな役割を担ったりする階層に対しては、心理的安全性に対する課題認識が比較的低い結果となりました。
心理的安全性に対する課題認識 具体的な事象
質問6:貴社において、職場の心理的安全性においてどのような課題を感じているか、具体的な事象などを教えてください。
【自由回答(一部抜粋)】
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質問2/3/4/5/6 についてのコメント
- 61%と半数以上の組織で「職場の心理的安全性が高い」と認識している結果となりました。
一方で、「あまり思わない」「まったく思わない」を合わせて、41%の組織が、「職場の心理的安全性が高くない」と認識しています。
- 60%と半数以上の組織で「職場の心理的安全性に課題あり」という結果となりました。
また、質問2で「職場の心理的安全性が高い」と感じている組織でも、約半数の51%(72/140件)が何かしら「課題を感じている」ことが分かりました。
- 職種別の課題認識では、「営業職」が51%で最多となりました。次いで、スタッフ職が48%、SE・技術職・技能職が44%と続く結果となりました。
- 階層別の課題認識では、「中堅層」が60%で最多、「ベテラン管理職層」が59%と僅差で続く結果となりました。
【コメント】
- 自職場の心理的安全性については、「高い」と認識している組織が「やや多め」という結果となりましたが、同時に、同じくらいの割合で「課題がある」という結果となりました。
- 心理的安全性の課題に対する具体的な事象では、「心理的安全性に対する誤解があるように感じる」という回答も見受けられました。
- これらの結果を鑑み、「心理的安全な職場」ではあると考えられるものの、正しい認識がされていなかったりすることで、本来的な目指す職場の姿から乖離してしまっていたり、別の弊害を生んでしまっていることが推察されます。
- 言葉が独り歩きしないよう、正しい理解周知をベースとした組織・職場づくりが重要です。
▼心理的安全性の正しい理解においては、以下の記事が参考になります。
⇒エドモンドソン博士の視点を解説!心理的安全性がビジネスに必要な理由とは?
心理的安全性が高い職場の特徴
質問7:あなたが考える「心理的安全性が高い職場」にはどのような特徴がありますか?
【自由回答(一部抜粋)】
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心理的安全性向上で期待する効果
質問8:職場の心理的安全性を高めることに対して、どのようなことを期待しますか?貴社にて当てはまるものをお選びください。
- 「メンバー間の信頼・敬意の向上、連携強化」が66%で最も多い回答となりました。
- 次いで、「イノベーションと創造性の向上」が54%、「失敗から学ぶ体制の強化」が49%と続く結果となりました。
- 「ハラスメント防止」は32%と最も少ない結果となりました。
心理的安全性向上で目指す状態
質問9:質問8の「心理的安全性に期待する効果」は、社内のどのような状態に繋げたいと考えますか?
- 「創造的な組織風土の醸成」「従業員エンゲージメントの向上」がともに63%で最も多い回答となりました。
- 「コンプライアンス・ハラスメントの防止」や「若手の離職防止」などの課題への対処に関する項目は比較的に回答が少ない結果となりました。
質問7/8/9 についてのコメント
- 期待する効果は、「メンバー間の信頼・敬意の向上、連携強化」が66%で最も多い回答となりました。次いで、「イノベーションと創造性の向上」が54%、「失敗から学ぶ体制の強化」が49%と続く結果となりました。
「ハラスメント防止」は32%と最も少ない結果となりました。
- その上で目指す状態は、「創造的な組織風土の醸成」「従業員エンゲージメントの向上」がともに63%で最も多い回答となりました。
「コンプライアンス・ハラスメントの防止」や「若手の離職防止」などの課題への対処に関する項目は比較的に回答が少ない結果となりました。
【コメント】
- 心理的安全性が確保された環境では、調査結果でも多く回答されたように、イノベーションの創出や効果的な連携強化につながります。
- 逆に、心理的な安全性が確保されていない環境では、攻撃的な意見や非難、ネガティブな反応や反対意見などから身を守るために、斬新なアイデアや視点が声に出されなくなるかもしれません。これは、組織にとって新たな進歩や発展の機会を逃すことにつながる恐れがあります。
- さらに、心理的に不安定な環境は、個々のストレスレベルを引き上げることもあります。これは、自分の感情を自由に表現できない、または、自分の行動や言い分が厳しく批判される、拒絶される恐れがあるためです。このような状況は、人々の健康に悪影響を及ぼし、結果的には離職率の上昇や生産性の低下につながります。
- 今回の回答結果のように、人と人の社会関係資本を高めることが、さらなる生産性向上とイノベーションの創出、中長期的な強い組織づくりにつながっていくと考えます。
心理的安全性は、無形資本の土台(人的・社会関係資本、らしさ・社風・伝統)を強化します。
結果、技術的・知的資本のイノベーションや強化につながります。
※株式会社ビジネスコンサルタントのセミナー資料を基に作成
心理的安全性向上 懸念や障壁
質問10:貴社において、職場の心理的安全性を高めることに対して「懸念すること」や「推進の障壁」になっていることはありますか?
- 「変わりづらい組織風土」が35%で最多、次いで「経営層・管理職の理解不足」が30%、「職場が仲良し集団になる」が29%と続く結果となりました。
- 「効果的な展開方法が分からない」や「社内で教えられる人がいない」という回答も一定見られました。
質問10 についてのコメント
- 心理的安全性の向上を推進する上での懸念や障壁となることは、「変わりづらい組織風土」が35%で最多、次いで「経営層・管理職の理解不足」が30%、「職場が仲良し集団になる」が29%と続く結果となりました。
- 「効果的な展開方法が分からない」や「社内で教えられる人がいない」という回答も一定見られました。
【コメント】
- 真に心理的安全性の高い職場づくりを目指すなら、職場の一部メンバーだけが実践していても効果がないか、あるいは長続きしません。なぜならば、心理的安全性とは職場の文化であり規範の一部であるからです。文化や規範は、職場全員でつくり上げるものであり、トップや管理者の影響が多分にあります。
- 従って、回答結果にあるように「変わりづらい組織風土」や「経営層・管理職の理解不足」といったことは、大きな障壁となり得ます。特に経営層や管理職は、「理解はしているが行動が変わっていない」ケースが多いと推察します。その場合には、具体的な「行動ガイドライン」などを定め、上からも下からも、人格否定でなく行動・発言ベースでタイムリーなフィードバックを積み重ねることが効果的です。
- そのためにも、1on1ミーティングや職場ワークショップなど、普段の業務から一歩離れた機会を活用することをおすすめします。
- また、「効果的な展開方法が分からない」「教えられる人がいない」という場合には、eラーニングなどの「すでにある講義」の活用がおすすめです。職場全員がeラーニングを受講し、学習した上で意見や改善提案などを持ち寄って職場ミーティングをするなどが効果的です。
コラム:「心理的安全性」誤解していませんか?
エイミー・C・エドモンドソン教授は、心理的安全性についての「誤解」について以下のように解説しています。
<よくある誤解>
心理的安全性は、仲良くすることではない。
心理的安全性は、外向性のようなパーソナリティが要因ではない。
心理的安全性は、信頼と同義ではない。
心理的安全性とは、パフォーマンス水準を下げることではない。
<自分自身の心理的安全性を評価するチェックリスト>
私のチームでは、ミスをしても責められることはないと感じている。
私のチームでは、問題点や難しい課題を提起することができる。
私のチームでは、違う意見を言う相手も受け入れる。
私のチームでは、必要なリスクを安心して冒せる。
私のチームでは、互いに助けを求めることができる。
私のチームでは、周囲に支えられている(足を引っ張られていない)と 感じている。
私のチームでは、メンバー一人一人の能力が評価され、生かされている。
心理的安全性向上 推進施策
質問11:貴社では、職場の心理的安全性向上のために、推進している施策はありますか?
「定期的な1on1ミーティングの実施」が37%で最多、次いで「コンプラ・ハラスメント研修での取り扱い」が32%、「コミュニケーション研修の実施」が24%という結果となりました。- 一方で、「特に施策は行っていない」は33%と比較的多い回答結果となりました。
心理的安全性向上 施策の効果
質問12:貴社では、質問11で行っている施策に効果を感じられていますか?

- 「とても感じている」「やや感じている」を合わせて、72%と多くの組織で「効果を感じている」という結果となりました。
- 一方で、「とても感じている」と回答した組織は8%と1割に満たない結果となりました。
施策に効果を感じられていない原因
質問13:質問12で「効果を感じていない」場合、何が原因となっていますか?差し支えない範囲でお答えください。
【自由回答(一部抜粋)】
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全19件の回答の内、16件が質問11において「コンプライアンス・ハラスメント研修での取り扱い」と回答した方でした。
その他、これまでとこれからの施策
質問14:「職場の心理的安全性向上」という観点から、成果のあった取り組みや今後取り組みを検討している施策などがあれば教えてください。
【自由回答(一部抜粋)】
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質問11/12/13/14 についてのコメント
- 心理的安全性向上に向けて取り組んでいる施策は、「定期的な1on1ミーティングの実施」が37%で最多、次いで「コンプラ・ハラスメント研修で取り扱い」が32%、「コミュニケーション研修の実施」が24%という結果となりました。
- これらの施策について、効果を「とても感じている」「やや感じている」を合わせて、72%と多くの組織で「効果を感じている」という結果となりました。一方で、「とても感じている」と回答した組織は8%と1割に満たない結果となりました。また、「特に施策は行っていない」は33%と比較的多い回答結果となりました。
【コメント】
- 「定期的な1on1ミーティングの実施」が、取り組んでいる施策としても効果があり、また今後取り組んでいきたいという自由回答が多い結果となりました。
- 「心理的安全」と「心理的安心」は異なり、「心理的安心」は「リスクと取って行動・発言しても大丈夫だった/問題なかった」という経験の積み重ねで出来上がっていきます。その意味においても、1on1ミーティングは率直な対話の場であり、リスクを取りやすく、その経験を積みやすいというメリットがあります。
- 逆に、1on1ミーティングのような場で「なぜできなかったのか?」「なぜ失敗したのか?」「そのような考えではダメだ」「だからダメなんだ」などといった執拗な詰めや叱責を繰り返すと、心理的安全性はすぐに崩れます。上司の心理的安全性に対する正しい認識と、実行するための効果的な対話力やコーチング力が同時に求められるでしょう。
- また、「コンプライアンス・ハラスメント研修」で心理的安全性を取り扱っているものの、「効果を感じられていない」という結果が気になります。誤った理解・認識により、必要なアラートやフィードバックができていない、あるいは形式的な知識提供のみで行動変容につながっていないということが推察されます。効果的に学習できる教材と、効果・成果につながる研修設計が重要です。
▼心理的安全性を高めてハラスメントを防ぐことについては、以下で詳しく解説しています。
⇒心理的安全性を高めてハラスメントを防ぐには?職場と組織の仕組みづくりのコツを解説!
まとめ
近年、心理的安全性は組織の生産性やエンゲージメント向上、コンプライアンス違反の防止に直結する重要なテーマとして注目されています。
今回の調査では、61%の組織が職場の心理的安全性を「高い」と認識する一方で、60%の組織が職場の心理的安全性に課題を抱えていることが明らかになりました。さらに、心理的安全性が「高い」と感じている組織でも過半数が課題を認識しており、「"本来的な正しい理解"と"その運用の効果"」にはまだ課題が多く残っていることが示唆されます。
また、心理的安全性の向上で期待される効果としては、信頼関係の向上や連携強化、イノベーション創出などが挙げられ、心理的安全性が組織成長の基盤であることが広く認識されています。一方で、組織風土の変革の難しさや管理職の理解不足といった障壁も大きく、組織や職場のトップを巻き込み、職場の規範を変えていく伴う取り組みが求められます。
さらに、心理的安全の向上に向けた施策面では、1on1ミーティングなどの対話機会が有効であることが示される一方、「特に施策を行っていない」組織も一定数見られ、取り組みのばらつきや理解不足も見受けられました。
心理的安全性を高めるためには、正しい理解の浸透と実践を促す学びのデザインを両輪で進め、組織全体で継続的に取り組んでいくことが重要と言えるでしょう。
株式会社LDcubeでは心理的安全性について、提唱者であるエイミー・C・エドモンドソン教授が登壇している「心理的安全性がつくる恐れのない職場コース①②」のマイクロラーニングコースの提供や、心理的安全性の土台となる個々人のセルフエスティームを高めるための研修プログラム、組織的にセルフエスティームを高めるための社内トレーナー養成など幅広くサービスを提供しています。
マイクロラーニングコースのデモIDやセルフエスティームプログラムについて無料説明会なども行っています。お気軽にご相談ください。
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