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【スキル別】リーダーシップ研修にぴったりのグループワークとは?おすすめ12選!

「リーダーシップ研修でグループワークをやろうと思っているけど、何が良いのかな」
「せっかくやるなら『面白い』『ためになった』と思われるグループワークにしたい」

リーダーシップ研修にグループワークを取り入れようと思っているものの、何をやったら良いのかわからず悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

グループワークには、参加者同士のコミュニケーションを活性化させたり、他者と協力して問題を解決する姿勢が身に付いたりするメリットがあります。

しかし、数多くあるグループワークの中から自社に合うものを選び、参加者のスキルアップにつながる研修を実施するのは簡単なことではありません。

この記事では、リーダーシップ研修にぴったりのグループワークを、伸ばしたいスキル別に12個紹介します。

各グループワークの詳細は以下の通りです。

グループワーク名

難易度
特徴
参加人数
実施時間
準備物

★☆☆

テーマに沿って話す人の中から嘘をついている人を当てる

1組4〜6人
(全体で20〜30人)

10〜20分

お題を書いた紙

★☆☆

異なる価値観を持つメンバーの考えをすり合わせながら、チーム全体で1つの目標を設定する

1組4〜6人

30〜60分

付箋、模造紙(各チーム分)、ペン

★★☆

架空のシチュエーションについてチームで話し合い、制限時間内に1つの解決策を導き出す

1組4〜6人

60〜90分

考えをまとめる紙(参加者分)、ペン

★★☆

指定された3つのキーワードを盛り込んだプレゼンを発表し、どのチームが一番「面白く魅力的なのか」を競う

1組4人

30〜60分

パソコン(各チーム分)、模造紙、付箋、ペン

★★★

チームが1つの企業となり、ライバル企業である他チームと交渉しながら必要なカードを手に入れ、得点を獲得する

1組3〜5人
(最低5チーム)

1時間半〜3時間

専用のゲームキット(5万円〜でレンタル可能)

★★☆

参加者が面白いと思った本を他の人に紹介し、「どの本が一番読みたくなったか?」を決める

1組4〜6人

30〜60分

参加者の紹介したい本、メモ用紙、ペン

★★☆

特定のテーマについて「賛成側」と「反対側」に分かれて議論する

1組6人

30〜60分

メモ用紙、ペン

★★☆

実際に起こった(もしくは起こりそうな)事例をチーム内で分析し、問題解決の方法を検討する

1組4〜6人

60〜90分

メモ用紙、ペン

★★☆

課題解決に向けてわざと非現実的なアイデアを出し、そこから有効な解決策を見つける

1組4〜6人

60〜90分

付箋、模造紙、ペンなど

★★★

1つのチームが企業となって自分達の事業を立ち上げ、他チームと交渉しながら会社を大きくしていく

1組3〜8人
(全体で10〜150人)

3〜6時間

外部講師への依頼
・対面版:250,000円〜
・オンライン版:300,000円〜

★☆☆

20〜30枚の紙を使って制限時間内にタワーを作成し、その高さを各チームで競い合う

1組5〜6人

30〜60分

A4用紙20~30枚(各チーム分)、はさみ、メジャー、ストップウォッチなど

★★★

各チームを発展途上国や先進国に見立て、与えられた資源や道具を生かしながら多くの利益獲得を目指す

1組4〜6人
(全体で20〜50人)

1〜2時間

製品見本図、お金カード、資源セット(紙、ハサミ、定規、コンパス、分度器、鉛筆)

ただ、この中から「面白そう」という理由だけでグループワークを選んでも、参加者同士が交流するだけの実践に生かせない研修となるでしょう。

自社に最適なグループワークを選ぶためには、リーダーシップに欠かせない5つのスキルのうち、どれを特に伸ばしたいのか明確にする必要があるのです。

この記事では、各スキルの特徴やスキル別におすすめのグループワークも紹介しています。

準備するものやゲームの進め方も解説しているので、研修に向けて迷わず準備を進められますよ。

意味のあるリーダーシップ研修を実施し、自社の求めるリーダーシップを発揮する優秀な人材を増やすためにも、ぜひ最後までお読みください。

「どんなグループワークがあるのか早く見たい」という方はこちらをクリックすると、一覧表から気になるグループワークを選べますよ。

▼リーダーシップに求められるスキルや行動ついては下記で解説しています。

▼社内研修も含めたリーダーシップ開発については下記で解説しています。

▼リーダーシップの源泉は自己理解です。

自己理解 資料ダウンロード

目次[非表示]

  1. 1.自社にぴったりのグループワークを選ぶなら「伸ばしたいスキル」を最初に決めよう
    1. 1.1.洞察力・協調性:周囲と良好なコミュニケーションを取る力
    2. 1.2.求心力・影響力:ゴールに向かって他のメンバーを引っ張る力
    3. 1.3.説得力:相手を納得させる発言や模範となる行動ができる力
    4. 1.4.レジリエンス:困難を乗り越えてチャレンジし続けられる力
    5. 1.5.決断力:スピーディかつ最適な意思決定を行える力
  2. 2.【伸ばしたいスキル別】リーダーシップ研修にぴったりのグループワーク12選
  3. 3.洞察力・協調性を伸ばすグループワーク3つ
    1. 3.1.嘘つき当てゲーム
    2. 3.2.ポストイットバリュー
    3. 3.3.コンセンサスゲーム
  4. 4.求心力・影響力を伸ばすグループワーク2つ
    1. 4.1.条件プレゼン
    2. 4.2.ベストチーム
  5. 5.説得力を伸ばすグループワーク3つ
    1. 5.1.ビブリオバトル
    2. 5.2.即興型ディベート
    3. 5.3.ケーススタディ
  6. 6.レジリエンスを伸ばすグループワーク2つ
    1. 6.1.バッドアイデア・ブレインストーミング
    2. 6.2.THE 商社
  7. 7. 決断力を伸ばすグループワーク2つ
    1. 7.1.ペーパータワー
    2. 7.2.貿易ゲーム
  8. 8.グループワークの効果を高めてリーダーシップ研修を成功に導くポイント
    1. 8.1. グループワークの実施前に押さえるポイント2つ
      1. 8.1.1.行動レベルの具体的な目標設定をする
      2. 8.1.2.さまざまな意見を交流できるグループ分けにする
    2. 8.2.グループワークの実施中に押さえるポイント2つ
      1. 8.2.1.アイスブレイクで場の緊張感をほぐす
      2. 8.2.2.全員が話し合いに参加できるよう声をかける
    3. 8.3.グループワークの実施後に押さえるポイント2つ
      1. 8.3.1.フィードバックや振り返りの時間を設ける
      2. 8.3.2.グループワークの成果を可視化する
  9. 9.まとめ

自社にぴったりのグループワークを選ぶなら「伸ばしたいスキル」を最初に決めよう

リーダーシップ研修 グループワークの様子

自社の研修にぴったりのグループワークを選ぶためには、まずリーダーシップを磨く上で欠かせない5つのスキルを知ることが大切です。

どれもリーダーシップには欠かせない要素ですが、目的意識を持ってグループワークを行うためには、伸ばしたいスキルを絞り込む必要があります。

その上で、研修全体の時間や参加者のスキルに合った難易度のグループワークを選ぶのがポイントです。

各スキルの特徴や、なぜリーダーシップに必要なのかを理解し、研修で重点的に伸ばしたいスキルを明確にしましょう。

洞察力・協調性:周囲と良好なコミュニケーションを取る力

リーダーシップを発揮するには、メンバーの気持ちを正しく読み取り、周囲と良好なコミュニケーションを取れる洞察力・協調性が必要です。

相手の意図を汲み取りながら協力し合うことで、チーム全体の意思疎通がスムーズになり、業務が円滑に進みやすくなります。

洞察力・協調性のあるリーダーは、職場で以下のようなスキルを発揮し、部下にとって働きやすい環境づくりもできるでしょう。

<洞察力・協調性が発揮される場面例>

  • メンバー同士の意見が対立したとき、両者の主張を公平に聞き取り折衷案を提示する
  • メンバーの些細な言動や態度から悩みを察知し、適切なフォローを入れる
  • 会議で発言が少ないメンバーに意見を求め、多様な視点を取り入れながら議論を進める
  • スキルや経験が異なるメンバーの強みを生かした役割分担を行う
  • 上層部と現場メンバーの間に立って意見を調整し、全員が納得できる解決策を導き出す

メンバーが安心して自分の意見を言えると、議論が活発化されて新しいアイデアが生まれたり、素早い情報共有で業務効率化が進んだりします。

社内で以下の課題に直面している場合は、洞察力や協調性を伸ばすグループワークが必要だといえるでしょう。

<洞察力・協調性が必要な企業の直面する課題例>

  • 言葉の裏にある本当の気持ちを汲み取れず、表面的な意見だけを聞いている
  • 会議では相手の立場や考えを考慮せず、一方的な主張をしている
  • 自分と異なる意見に対し、あからさま態度で拒否反応を示している
  • 全員の合意を得ず、なんとなくで結論を出すためメンバーが不満を感じている

洞察力・協調性を伸ばすには、メンバー同士の意見を調整し、問題解決に向けて最適な結論を出す必要があるグループワークがおすすめです。

詳しくは「洞察力・協調性を伸ばすグループワーク」で解説します。

求心力・影響力:ゴールに向かって他のメンバーを引っ張る力

リーダーシップには、メンバーの心を引き付け、行動や考え方をプラスに変化させながらゴールに向けて引っ張っていく求心力・影響力も欠かせません。

周囲の信頼を勝ち取るだけでなく、事業やプロジェクトへの貢献意欲を高め、パフォーマンスを向上させることで高い成果を出せるでしょう。

他のメンバーを引っ張っていく方法は「率先してチームを先導する」「肩を並べて一緒に目標まで進む」など、人によってさまざまです。

先導していくタイプと伴走・支援していくタイプ.png

ただ、いずれにしても、良好な関係を築いて信頼を得つつ、メンバーの士気を高めてゴールに向かうスキルは必要となります。

求心力・影響力のあるリーダーは、職場で以下のような活躍が期待されます。

<求心力・影響力が発揮される場面例>

  • プロジェクトの初期段階でビジョンや目標を明確に示し、周囲の理解を得て業務を進める
  • 業務の進捗が停滞しているとき、適切な声かけやアドバイスを行ってメンバーを鼓舞する
  • トラブルなどの困難に直面しても自ら率先して行動し、対処することで周囲を安心させる
  • 一方的な指示だけでなく、自らが目標達成に必要な行動を示すことで信頼感を高める
  • メンバーがミスしたときは対話を重ねて課題点に気付かせ、自己成長を促す

リーダーの影響でメンバーの士気が高まると、難易度が高いプロジェクトでも積極的に取り組む社員が増え、組織の一体感も強まるでしょう。

以下の課題に直面している企業には、求心力・影響力を伸ばすグループワークがおすすめです。

<求心力・影響力が必要な企業の直面する課題例>

  • リーダーとしてのやる気は感じられるものの、メンバーのついていく様子が見られない
  • プロジェクトの目的や方向性が曖昧で、メンバーも指示通りに動けない
  • 業務を丸投げしており、積極的にメンバーの意欲を引き出す働きかけができていない
  • 新しいアイデアを提案しても周囲の賛同を得られず、プロジェクトが円滑に進まない

詳しい内容は「求心力・影響力を伸ばすグループワーク」をチェックしてみてください。

説得力:相手を納得させる発言や模範となる行動ができる力

相手を納得させる論理的な説明や、模範的な行動ができる説得力も、リーダーシップに欠かせないスキルだといえます。

プロジェクト進行のためにリーダーとして発言しても、周囲が納得しなければ信頼や協力は得られません。

仮に納得感のある説明ができても、行動が伴っていないとメンバーは不信感を募らせるでしょう。

リーダーとしてチームを率いるためには、わかりやすい話し方を心掛けるのはもちろん、自分の発言に責任を持って行動する姿勢が求められます。

説得力があるリーダーの活躍が期待される場面は、以下のとおりです。

<説得力が発揮される場面例>

  • 新しい施策を始めるとき、根拠をもとに目的やビジョンを説明してメンバーを納得させる
  • 実際の事例や理論にもとづいた、適切なアドバイスで相手の行動を促す
  • 成果が出ないときはデータをもとに具体的な原因を分析し、実行可能な改善策を提示する
  • 部下の行動や成果に対し、現在の能力に合わせたフォードバックを行う
  • トラブルの再発防止策を実行するときは、部下に求める行動を自分が模範となって示す

リーダーの発言や行動に説得力があると、メンバーは安心してついていけるため、仕事に集中して高いパフォーマンスを発揮できます。

どのような課題を抱える企業で社員の説得力を伸ばす必要があるのか、以下をチェックしてみましょう。

<説得力が必要な企業の直面する課題例>

  • 結論がわかりにくく話も長いため、メンバーに適切な指示が通らない
  • 異なる意見が出たときに上手くまとめられず、スムーズに1つの結論を出せない
  • 話す内容に説得力はあるものの、行動が伴わずメンバーの信頼を得られていない
  • 相手の立場を考慮せずにアドバイスするため、部下の行動変容につながらない

説得力を伸ばすには、自分の意見を明確に伝え、相手の立場も考慮しながら議論を進めるグループワークが有効です。

詳しくは「説得力を伸ばすグループワーク」の中で解説します。

レジリエンス:困難を乗り越えてチャレンジし続けられる力

レジリエンスとは、困難や逆境に直面しても簡単に諦めず、粘り強く挑戦し続ける能力のことです。リーダーシップを発揮して組織の成長を促すためには、レジリエンスも必須のスキルだといえます。

プロジェクトの進行には、トラブルがつきものです。困難に直面してもリーダーが冷静に対応し、前向きな姿勢を見せれば、周囲もモチベーションを高めて目標達成を目指せるでしょう。

レジリエンスの高いリーダーは、以下のような場面でスキルを発揮できます。

<レジリエンスが発揮される場面例>

  • 重要なプレゼンで失敗したときは原因を冷静に分析し、適切な改善のアドバイスを行う
  • メンバーのミスを責めるのではなく、そこから学べることを一緒に考え前向きな視点を示す
  • 上層部から厳しい指摘を受けた際も感情的にならず、冷静に部下と一緒に改善策を考える
  • チームの士気が下がっているときは小さな成功を見つけて評価し、周囲を鼓舞する
  • 業務内容に大幅な変更があっても、柔軟に対応する姿勢を示して部下の不安を最小限にする

また、大抵の場合、チームメンバーは信頼できるリーダーの発言や行動を模倣しようとする傾向にあります。

失敗を恐れず挑戦し続ける姿勢が周囲に伝わると、それを模倣するメンバーが増えてチーム全体のレジリエンス向上にもつながるでしょう。

<レジリエンスが必要な企業の直面する課題例>

  • プレッシャーのかかる場面で冷静に判断できず、ミスをしたり対応が遅れたりする
  • チームの失敗や部下のミスを引きずり態度に出すことで、全体の雰囲気を悪化させる
  • 困難な状況に直面したとき、すぐにネガティブな発言をして挑戦を諦めてしまう
  • プロジェクトが上手くいかなかったとき、周囲の環境や部下のせいにして言い訳する

上記の課題に直面している企業は、「レジリエンスを伸ばすグループワーク」を参考に、研修で取り入れてみてください。

決断力:スピーディかつ最適な意思決定を行える力

リーダーシップを発揮するには、現場の状況や問題点を見極め、スピーディかつ最適な意思決定を行える決断力も欠かせません。

チームや組織の中で、最終的な判断を下すのはリーダーです。チーム全体がスピード感を持って業務を進めるには、リーダーが決断を先延ばしにせず、あらゆるリスクを考慮して最適解を出す必要があります。

決断力のあるリーダーは、以下のような場面でスキルを発揮しながら組織を引っ張ることができるでしょう。

<決断力が発揮される場面例>

  • 緊急の案件や複数の業務が重なったとき、素早く優先順位を付けて明確な指示を出す
  • 突発的な問題が発生したときは、情報を整理した上で迅速に最善の対応策を決める
  • 複数の選択肢があるときも、自分の中にある明確な判断基準に基づいて方針を決定する
  • 「なぜその選択肢を選ぶのか?」という根拠を示した上で、最終的な方針を伝える
  • 自分の決断でプロジェクトが失敗しても最後まで責任を持ち、チームで改善に取り組む

決断の早さだけでなく、最適解を出すための情報収集能力や分析力、仮に判断が誤っても最後まで責任を持つ意思の強さも求められます。

決断力が必要な企業の直面しやすい課題は、以下のとおりです。

<決断力が必要な企業の直面する課題例>

  • 意思決定に必要な情報を集めすぎたり、考えすぎたりして決断が遅れる
  • 「責任を負いたくない」という気持ちから、決断を先延ばしにして業務が停滞する
  • リーダーとしての判断は下すものの、曖昧な態度を見せるためメンバーが不安を感じている
  • 判断基準が曖昧なために毎回の意思決定がコロコロ変わり、メンバーが振り回されている

決断力を伸ばすには、短時間で情報を整理し、最適な選択をしなければならないグループワークが効果的です。

リーダーシップ研修を通して、参加者の決断力を鍛えたい方は「決断力を伸ばすグループワーク」をチェックしましょう。

【伸ばしたいスキル別】リーダーシップ研修にぴったりのグループワーク12選

リーダーシップ研修 グループワークの様子②

リーダーシップに欠かせない5つのスキルがわかったところで、この章からは、研修で伸ばしたいスキルにぴったりなグループワーク12選を紹介します。

各グループワークの詳しい内容については、次章以降で解説していきます。表を見て気になるグループワークがある場合は、それぞれクリックして読み進めてみてください。

伸ばしたいスキル

グループワーク名
難易度
特徴
参加人数
実施時間
準備物

洞察力

協調性

★☆☆
テーマに沿って話す人の中から嘘をついている人を当てる
1組4〜6人 (全体で20〜30人)
10〜20分
お題を書いた紙
★☆☆
異なる価値観を持つメンバーの考えをすり合わせながら、チーム全体で1つの目標を設定する
1組4〜6人
30〜60分
付箋、模造紙(各チーム分)、ペン
★★☆
架空のシチュエーションについてチームで話し合い、制限時間内に1つの解決策を導き出す
1組4〜6人
60〜90分
考えをまとめる紙(参加者分)、ペン

求心力

影響力

★★☆
指定された3つのキーワードを盛り込んだプレゼンを発表し、どのチームが一番「面白く魅力的なのか」を競う
1組4人
30〜60分
パソコン(各チーム分)、模造紙、付箋、ペン
★★★
チームが1つの企業となり、ライバル企業である他チームと交渉しながら必要なカードを手に入れ、得点を獲得する
1組3〜5人 (最低5チーム)
1時間半〜3時間
専用のゲームキット(5万円〜でレンタル可能)
説得力
★★☆
参加者が面白いと思った本を他の人に紹介し、「どの本が一番読みたくなったか?」を決める
1組4〜6人
30〜60分
参加者の紹介したい本、メモ用紙、ペン
★★☆
特定のテーマについて「賛成側」と「反対側」に分かれて議論する
1組6人
30〜60分
メモ用紙、ペン
★★☆
実際に起こった(もしくは起こりそうな)事例をチーム内で分析し、問題解決の方法を検討する
1組4〜6人
60〜90分
メモ用紙、ペン
レジリエンス
★★☆
課題解決に向けてわざと非現実的なアイデアを出し、そこから有効な解決策を見つける
1組4〜6人
60〜90分
付箋、模造紙、ペンなど
★★★
1つのチームが企業となって自分達の事業を立ち上げ、他チームと交渉しながら会社を大きくしていく
1組3〜8人 (全体で10〜150人)
3〜6時間
外部講師への依頼 ・対面版:250,000円〜 ・オンライン版:300,000円〜
決断力
★☆☆
20〜30枚の紙を使って制限時間内にタワーを作成し、その高さを各チームで競い合う
1組5〜6人
30〜60分
A4用紙20~30枚(各チーム分)、はさみ、メジャー、ストップウォッチなど
★★★
各チームを発展途上国や先進国に見立て、与えられた資源や道具を生かしながら多くの利益獲得を目指す
1組4〜6人 (全体で20〜50人)
1〜2時間
製品見本図、お金カード、資源セット(紙、ハサミ、定規、コンパス、分度器、鉛筆)

ここで紹介しているグループワークの中から選べば、参加者のスキルアップにつながる意味のある研修になるはずです。

1つずつ見ていきましょう。

洞察力・協調性を伸ばすグループワーク3つ

リーダーシップ研修 グループワークの様子③

周囲と良好なコミュニケーションを取るのに欠かせない「洞察力・協調性」の育成におすすめのグループワークは、以下の3つです。

グループワーク名
難易度
特徴
参加人数
実施時間
準備物

★☆☆
テーマに沿って話す人の中から嘘をついている人を当てる
1組4〜6人 (全体で20〜30人)
10〜20分
お題を書いた紙
★☆☆
異なる価値観を持つメンバーの考えをすり合わせながら、チーム全体で1つの目標を設定する
1組4〜6人
30〜60分
付箋、模造紙(各チーム分)、ペン
★★☆
架空のシチュエーションについてチームで話し合い、制限時間内に1つの解決策を導き出す
1組4〜6人
60〜90分
考えをまとめる紙(参加者分)、ペン

ゲームによって実施時間が異なるため、全体の研修時間とのバランスも見ながら選んでみてください。

嘘つき当てゲーム

嘘つき当てゲームとは、テーマに沿って話す人の中から嘘をついている人を当てるゲームです。

誰が「嘘つき」なのかを見抜くために表情や仕草を観察したり、発言を注意深く聞いたりするため洞察力が養われます。

嘘つき当てゲームの準備物や参加人数、実施時間は以下のとおりです。

基本情報

  • 準備物:お題を書いた紙
  • 参加人数:20〜30人(全体で20〜30人)
  • 実施時間:10〜20分

ゲームは以下の流れで進めます。

ゲームの進め方

  1. 5〜6人でチームを組む
  2. 嘘をつくチームを決めて全員が話すお題を提示する
  3. 決められたお題に対し、チーム内で嘘をつく人を2人決める
  4. 嘘をつくチームは1人ずつお題に関して話す
  5. 残りのチームは質問をしながら誰が嘘をついているのか探す
  6. 誰が嘘をついているのかチーム内で話し合い、2人決める
  7. 最後にチームで選んだ「嘘つき」を発表する
  8. 2人の嘘つきを言い当てられたチームの勝ち

嘘をつくチームに提示するテーマは、以下の例を参考にしてみてください。

<嘘つき当てゲームのテーマ例>

  • 好きな食べ物
  • ハマっている趣味
  • 思い出に残っている旅行先
  • 感動した映画
  • 最近の失敗談
  • ちょっとした特技や自慢話

「質問は各チーム2回まで」のように質問回数を制限すると、少ない情報で正解を導くためにチーム内の話し合いも活発化されます。

その中で、相手の意見を尊重しながら協力し合う協調性も育まれるでしょう。

ポストイットバリュー

ポストイットバリューとは、異なる価値観を持つメンバーの考えをすり合わせながら、チーム全体で1つの目標を設定するゲームです。

「なぜその目標にしたのか」「全員が納得するためにはどうすべきか」を考える過程で、協調性を身に付けられます。

言語化された目標の裏にある、メンバーが持つ本当の願望を読み取ろうと意識することで、洞察力も鍛えられるでしょう。

基本情報
  • 準備物:付箋、模造紙(各チーム分)、ペン
  • 参加人数:1組4〜6人
  • 実施時間:30〜60分

ポストイットバリューは、以下の流れで進めます。

ゲームの進め方
  1. 参加者個人に付箋を3枚ずつ配布する
  2. 参加者それぞれが特定のテーマに関する個人の目標を付箋1枚につき1つ書く
  3. 4〜6人でチームを組む
  4. チーム内で個人の目標を発表しながら模造紙に貼っていく
  5. 付箋を分類し、チーム全体の目標を3つ設定する
  6. 各チームで決めた目標を全体で発表する

個人やチームで設定する目標は、仕事だけでなくプライベートに関するテーマもおすすめです。

<ポストイットバリューのテーマ例>

  • 今後目指す理想のリーダー像
  • チームで達成したいこと
  • チームの雰囲気を良くするために心掛けること
  • 仕事で個人的に成長したいこと
  • 家族と良好な関係を築くために意識すること
  • 生活習慣を改善するために気をつけること

多様な意見が出やすいテーマにすると、目標を揃える難易度が上がるため協力し合う意識も高まり、より意味のあるグループワークになります。

コンセンサスゲーム

コンセンサスゲームとは、架空のシチュエーションについてチームで話し合い、制限時間内に1つの解決策を導き出すゲームです。

このゲームでは、話し合いの場面でありがちな「多数決」ではなく、あくまでも議論を通して全員が納得できる答えを出さなければなりません。

自分の主張を伝えつつ、相手の意見を真摯に受け止めながら最終的なゴールを目指す必要があるため、自然と協調性が養われていきます。

コンセンサスゲームの基本的な情報は、以下のとおりです。

基本情報
  • 準備物:考えをまとめる紙(参加者分)、ペン
  • 参加人数:1組4〜6人
  • 実施時間:60〜90分 ​​​​​

ゲームは以下の流れで進めます。

ゲームの進め方
  1. ゲーム説明を行う(概要、制限時間、話し合いの注意点)
  2. テーマに対する答えを参加者個人で考え、紙にまとめる(10分)
  3. 4〜6人のチームを組む
  4. チームで話し合い意見をまとめる(20分)
  5. チームでまとめた意見を代表者が発表する
  6. 他チームの発表を聞いて感じたことをチーム内で共有する

コンセンサスゲームは有名なゲームで、以下のテーマが多くの企業研修で使われています。

<コンセンサスゲームの代表的なテーマ>

  • 砂漠からの脱出
    飛行機での旅行中、砂漠に不時着したという設定でゲームが進みます。限られたアイテムを活用して砂漠から生還するための方法を考えるテーマです。

  • 雪山での遭難
    乗っている飛行機が雪山に墜落し、生き残るために必要な10のアイテムに優先順位を付けるというテーマです。アイテム数が少ないため、初心者向きだといわれています。

  • NASAゲーム
    宇宙飛行士が月面に不時着したという設定です。手元に残った15のアイテムに優先順位を付け、生存に最も必要なものを考えます。

  • 船長の決断
    他の船と衝突してしまったとき、船長として何から処置すべきか10項目の中から優先順位を付けます。リーダーとしての危機管理能力が問われるテーマです。

  • 聖夜のケーキ店
    すでに結末が決まっているストーリーについて、登場人物の誰が「最も間違った行動」を取っていたのかを話し合います。価値観の違いが表れやすく、意見をすり合わせるプロセスが特に重要です。

  • 無人島での出来事
    無人島に流れ着いた5人の登場人物から「最も許せない人」を決めるゲームです。登場人物の取った行動に隠された感情を、多角的な視点で捉えながら議論を重ねることで相手の真意を見抜く洞察力も磨かれます。

※上記は研修用に教材化されているものもあります。研修で実施する際には教材の購入や外部講師への研修委託が必要になることがあります。

話し合いの難易度は高いものの、意見の違いを乗り越え、全員で納得できる結論を出す「合意形成」の大切さを実感し、職場の実践にも生かせるでしょう。

求心力・影響力を伸ばすグループワーク2つ

リーダーシップ研修 グループワークの様子④

目標達成に向けてチームを引っ張るために必要な「求心力・影響力」を伸ばすには、以下のグループワークがおすすめです。

グループワーク名
難易度
特徴
参加人数
実施時間
準備物

★★☆
指定された3つのキーワードを盛り込んだプレゼンを発表し、どのチームが一番「面白く魅力的なのか」を競う
1組4人
30〜60分
パソコン(各チーム分)、模造紙、付箋、ペン
★★★
チームが1つの企業となり、ライバル企業である他チームと交渉しながら必要なカードを手に入れ、得点を獲得する
1組3〜5人 (最低5チーム)
1時間半〜3時間
専用のゲームキット(5万円〜でレンタル可能)

相手の心を引き付け、考え方や行動の変容を起こさせるような話し方・振る舞い方を意識することで、リーダーに必要なスキルを自覚できるでしょう。

条件プレゼン

条件プレゼンとは、指定された3つのキーワードを盛り込んだプレゼンを発表し、どのチームが一番「面白く魅力的なのか」を競うゲームです。

このゲームには明確な審査基準がなく、いかに審査員の心を引き付けられるかが勝敗を決める鍵となります。

優勝に向けてプレゼンの中身や話し方を工夫する過程で、自然と相手を引き込む魅力的な伝え方のコツが身に付くでしょう。

条件プレゼンの基本的な情報は、以下のとおりです。

基本情報
  • 準備物:パソコン(各チーム分)、模造紙、付箋、ペンなど
  • 参加人数:1組4人
  • 実施時間:30〜60分

指定されたキーワードについて調べる必要がある場合は、各チームに1つずつパソコンがあると、話し合いもスムーズに進むでしょう。

ゲームは以下の流れで進めます。

ゲームの進め方
  1. 4人1組のチームを作る
  2. 各チームに3つのキーワードを配布する
  3. キーワードに関する情報を調べながらプレゼンを作成する(20〜30分)
  4. 作成したプレゼンを全体で発表する(各チーム5分以内)
  5. 最も面白く魅力的なプレゼンを行ったチームが優勝

条件プレゼンで指定するキーワードの例は、以下のとおりです。一見何のつながりもないキーワードや、物語を連想させるキーワードなどがあります。

<条件プレゼンのキーワード例>

  • 武士、現代、パーティー
  • 桃、きびだんご、猿
  • うどん、ゴールデンウィーク、野球
  • 岡山県、水族館、一度は食べてほしい日本食

「これはつまらないかも…」と思わず、浮かんだアイデアを積極的に出すよう促せば、失敗を恐れず行動する主体性も養われるはずです。

ベストチーム

ベストチームとは、各チームが1つの企業となり、ライバル企業である他チームと交渉しながら必要なカードを手に入れ、得点を獲得するゲームです。

より多くの得点を獲得するためには「どのカードから」「どうやって集めるのか」という戦略を立てなければなりません。

そこで参加者は、異なる考えを持つメンバーの意見を聞きながら、チームの方向性を1つに定める必要があります。

議論を進めながらリーダーとしての振る舞いや、メンバーの行動をプラスに変える方法を考えることで、求心力や影響力が身に付くでしょう。

基本情報
  • 準備物:専用のゲームキット(5万円〜でレンタル可能)
  • 参加人数:1組3〜5人(最低5チーム)
  • 実施時間:1時間半〜3時間

ベストチームは、以下の手順に沿って進めます。

ゲームの進め方
  1. 各チームに7枚のカードを配布してルール説明を行う
  2. チーム内で作戦を立てる(最初に何を揃えるか、どのカードを交渉材料にするか)
  3. 他チームと交渉して必要なカードを手に入れる
  4. 必要な枚数を揃えたらファシリテーターに持っていき、得点カードを獲得する
    ※得点カードには「業績ポイント」と「関係性ポイント」の2種類がある
  5. 得点計算シートを使って決算を行う
  6. 2〜5までのプロセスを残り3期分繰り返す
  7. 「業績ポイント」と「関係性ポイント」のどちらも高いチームが優勝

ゲームの効果を高めるには、結果発表後に振り返りの時間を設けるのがおすすめです。

「どうすれば1位になれたのか」「最高のチームとは何か」を考えさせることで、改善点をもとに職場の実践に生かそうとする意識を高められます。

説得力を伸ばすグループワーク3つ

リーダーシップ研修 グループワークの様子⑤

周囲の納得感や信頼感につながる「説得力」を伸ばすには、以下のグループワークを研修に取り入れましょう。

グループワーク名
難易度
特徴
参加人数
実施時間
準備物

★★☆
参加者が面白いと思った本を他の人に紹介し、「どの本が一番読みたくなったか?」を決める
1組4〜6人
30〜60分
参加者の紹介したい本、メモ用紙、ペン
★★☆
特定のテーマについて「賛成側」と「反対側」に分かれて議論する
1組6人
30〜60分
メモ用紙、ペン
★★☆
実際に起こった(もしくは起こりそうな)事例をチーム内で分析し、問題解決の方法を検討する
1組4〜6人
60〜90分
メモ用紙、ペン

参加者が課題解決に取り組みたくなるようなテーマを設定することで、「面白い」「ためになった」と思われるグループワークを実施できます。

それぞれ見ていきましょう。

ビブリオバトル

ビブリオバトルとは、参加者が面白いと思った本を他の人に紹介し、「どの本が一番読みたくなったか?」を決めるゲームです。

より多くの票を獲得するには、本のあらすじや魅力をわかりやすく伝えなければなりません。

自分の思いを主張するだけでなく、相手の立場に立った論理的な説明を心掛けることで、リーダーシップに欠かせない説得力が身に付きます。

基本情報
  • 準備物:参加者の紹介したい本、メモ用紙、ペン
  • 参加人数:1組4〜6人
  • 実施時間:30〜60分

ビブリオバトル は、以下の手順に沿って進めます。

ゲームの進め方
  1. 参加者それぞれが本を持って4〜6人1組のチームを作る
  2. メンバーにアピールしたい本の魅力を紙にまとめる
  3. チーム内で1人ずつ順番に本を紹介する(1人5分以内)
  4. 発表後にチーム内で質疑応答を行う(1人につき2〜3分)
  5. すべての発表終了後、自分以外の一番読みたくなった本に投票する
  6. 最多票を集めた本を紹介した人が優勝

他の人の発表も通して、わかりやすい構成や話し方のコツをつかめると、職場に戻ってからも説得力のある説明で周囲の信頼を獲得できるようになります。

即興型ディベート

ディベートとは、特定のテーマについて「賛成側」と「反対側」に分かれて議論する話し合いの手法です。

他のグループワークに比べてゲーム性は低いですが、テーマを工夫することで活発な議論が期待できます。

審査員を納得させる説明の仕方を徹底的に考えるため、その中で論理的に自分の意見を伝えるスキルが養われるでしょう。

今回紹介するのは、参加者の事前準備が不要かつ当日その場で行える「即興型ディベート」です。

基本情報
  • 準備物:メモ用紙、ペン
  • 参加人数:1組6人
  • 実施時間:30〜60分

ビブリオバトル は、以下の手順に沿って進めます。

ゲームの進め方
  1. 6人1組のチームを作る
  2. チーム内で2人ずつ「賛成側」「反対側」「審査員」を決める
  3. 提示されたテーマに関する意見をそれぞれ考える(15〜30分)
  4. 「賛成」「反対」の理由を話す順番をそれぞれ決める
  5. 賛成側・反対側の立場から交互にスピーチを行う(1チーム5分以内)
  6. 審査員が結果発表をする
  7. 本当の自分だったらテーマについてどう考えるかチーム内で共有する

即興型ディベートには、相手の意見を批判する場面がないため、互いに対立してチームの雰囲気が悪くなる心配はありません。

ディベートに不慣れな人でも「相手に批判されたらどうしよう」という不安を抱えず、論理的な説明の仕方をしっかりと考えられるでしょう。

ディベートのテーマについては、以下を参考にしてください。

<ディベートのテーマ例>

  • 仕事の質を高めるにはテレワークと出社のどちらが良いか
  • 「朝型」と「夜型」のどちらが効率的に仕事を進められるか
  • 仕事の指示は「細かく具体的」「ざっくり自由に」のどちらがやりやすいか
  • 犬と猫ならどちらを飼うか
  • 家を購入するか賃貸に住むか
  • 外見と性格のどちらが大事か
  • 友情と恋人はどちらが大切か

即興型ディベートは、チームで意見をまとめる時間が比較的短いです。

そのため、仕事に関するテーマや身近な話題など、パソコンで調べなくても意見をまとめられるテーマを選びましょう。

ケーススタディ

ケーススタディとは、実際に起こった(もしくは起こりそうな)事例をチーム内で分析し、問題解決の方法を検討する学習手法です。

限られた時間で問題解決の方法を見つけるためには、メンバーそれぞれが積極的に意見を出さなければなりません。

自分の意見を伝えるプロセスを何度も繰り返すことで、相手を納得させる説得力を鍛えられます。

ケーススタディに必要なものや実施時間は、以下のとおりです。

基本情報
  • 準備物:メモ用紙、ペン
  • 参加人数:4〜6人
  • 実施時間:60〜90分

話し合いは、以下の手順に沿って進めます。

ゲームの進め方
  1. 4〜6人でチームを組む
  2. 検討すべき事例の概要を把握する
  3. 事例の中で起こっている事実を洗い出す
  4. 問題解決のために検討するポイント(論点)を明確にする
  5. 論点に対する解決策を検討する
  6. 各チームの出した結論を全体で発表する
  7. 実際の事例ではどのように対応したのかを確認する

社内で実際に起きた過去の成功事例・失敗事例をテーマにすると、実際の対応からチームの問題解決に必要な新たな学びを得られます。

時間に余裕がある場合は、実際の対応とチームで出した結論のどちらが最適か、より良い解決策はないかを考えることで、さらに議論が深まるでしょう。

レジリエンスを伸ばすグループワーク2つ

リーダーシップ研修 グループワークの様子⑥

困難を乗り越えてチャレンジし続けるための「レジリエンス」を伸ばすには、以下2つのグループワークが効果的です。

グループワーク名
難易度
特徴
参加人数
実施時間
準備物

★★☆
課題解決に向けてわざと非現実的なアイデアを出し、そこから有効な解決策を見つける
1組4〜6人
60〜90分
付箋、模造紙、ペンなど
★★★
1つのチームが企業となって自分達の事業を立ち上げ、他チームと交渉しながら会社を大きくしていく
1組3〜8人 (全体で10〜150人)
3〜6時間
外部講師への依頼 ・対面版:250,000円〜 ・オンライン版:300,000円〜

各チームが困っているときも、あえて助け舟は出さずに見守ることで、困難な状況を打開するためのヒントを自ら見つけ出すことができるでしょう。

バッドアイデア・ブレインストーミング

バッドアイデア・ブレインストーミングとは、課題解決に向けてわざと非現実的なアイデアを出し、そこから有効な解決策を見つけるゲームです。

「最悪のアイデア」から「最高のアイデア」に発想を転換させるプロセスを通じて、困難に直面したときの新しい乗り越え方を習得できます。

基本情報
  • 準備物:付箋、模造紙、ペンなど
  • 参加人数:1組4〜6人
  • 実施時間:60〜90分

バッドアイデア・ブレインストーミングは、以下の手順に沿って進めます。

ゲームの進め方
  1. 4〜6人のチームに分かれる
  2. チームで解決すべきテーマを提示し全体で目的を共有する
  3. チーム内でファシリテーターを決める
  4. テーマに関する「最悪のアイデア」を付箋に書いて模造紙に貼っていく
  5. 模造紙に貼ったアイデアを分類する
  6. 最悪のアイデアから連想して「最高のアイデア」を生み出す
  7. 最高のアイデアの中から目的に合致するものや実現性の高いものを選ぶ
  8. チーム内で選んだアイデアをどのように実行するかを考える
  9. 各チームで出した結論を全体で発表する

議論のテーマは、以下を参考にしてみてください。

<バッドアイデア・ブレインストーミングのテーマ例>

  • 自社の◯◯という新商品を宣伝する方法
  • ある飲食店の顧客を増やす方法
  • ある商店街の活気を取り戻す方法
  • 高速道路における渋滞を解消する方法
  • 地方の鉄道会社の収益を増やす方法
  • 農業に携わる若者を増やす方法
  • 投資詐欺を撲滅させる方法

実務でも「こんなアイデアで大丈夫かな…」と思ったものが、予想外にプラスの影響を与えることはよくあります。

議論のテーマや目的を共有する際は、失敗を恐れずたくさんのアイデアを出すことも合わせて参加者に説明しましょう。

THE 商社

THE 商社とは、1つのチームが企業となって自分達の事業を立ち上げ、他チームと交渉しながら会社を大きくしていくゲームです。

各チームは企業を成長させるために、与えられた資源をどのように活用するのか、答えのない中で考える必要があります。

時には経営資源が枯渇する状況も経験しながら、最後まで諦めず取り組むことで、困難を乗り越えるための意識や考え方が身に付くでしょう。

基本情報

※外部講師に研修を依頼する形となります。

【費用】

  • 対面版:250,000円〜
  • オンライン版:300,000円〜

 【参加人数】

  • 1組3〜8人(全体で10〜150人)

 【研修時間】

  • 3〜6時間

 詳しくはこちら

ゲームは、以下の手順に沿って進めます。

ゲームの進め方
  1. 経営資源を表すカード(資源カード・ビジネスカード・お金)を配布する
  2. 3種類のカードを組み合わせてより多くの資産を得るための作戦を立てる(4分)
  3. 新規ビジネスを立ち上げたり他チームと交渉したりして必要なカードを集める(8分)
  4. 2〜3の手順を4回繰り返す
  5. 最終得点の高かったチームが優勝

THE 商社のメリットは、レジリエンスだけでなく、会社経営の仕組みやリーダーとして求められる姿勢を総合的・体感的に理解できることです。

取り組むにあたって費用はかかりますが、レジリエンスに加えて会社の経営スキルも強化したい企業は、導入を検討してみてください。

 決断力を伸ばすグループワーク2つ

リーダーシップ研修 グループワークの様子⑦

スピーディかつ最適な意思決定を行う「決断力」を伸ばすには、以下のグループワークを取り入れましょう。

グループワーク名
難易度
特徴
参加人数
実施時間
準備物

★☆☆
20〜30枚の紙を使って制限時間内にタワーを作成し、その高さを各チームで競い合う
1組5〜6人
30〜60分
A4用紙20~30枚(各チーム分)、はさみ、メジャー、ストップウォッチなど
★★★
各チームを発展途上国や先進国に見立て、与えられた資源や道具を生かしながら多くの利益獲得を目指す
1組4〜6人 (全体で20〜50人)
1〜2時間
製品見本図、お金カード、資源セット(紙、ハサミ、定規、コンパス、分度器、鉛筆)

どちらも社内準備だけで実施できるグループワークです。

それぞれチェックし、メリハリをつけてゲームを進めたいか、じっくり話し合う時間を設けたいか検討してみてください。

ペーパータワー

ペーパータワーとは、20〜30枚の紙を使って制限時間内にタワーを作成し、その高さを各チームで競い合うゲームです。

このゲームには明確な答えがなく、タワーを作成する回数も限られています。そのため参加者は、一つ一つのプロセスを通して必要な情報を集め、少しでも高いタワーを作るための方法を見極めなければなりません。

メンバーの意見を取り入れながら、状況に応じたスピーディな判断を下す経験を積むことで、チームを成功に導く決断力が鍛えられるのです。

基本情報
  • 準備物:A4用紙20~30枚(各チーム分)、はさみ、メジャー、ストップウォッチなど
  • 参加人数:1組5〜6人
  • 実施時間:30〜60分

ペーパータワーは、以下の手順に沿って進めます。

ゲームの進め方
  1. 5〜6人でチームを組みルール説明を行う
  2. どのようにペーパータワーを作るかチーム内で作戦を立てる(5分)
  3. ペーパータワーを作成する(5分)
  4. 全員がタワーから手を離し、10秒後に計測する
  5. 2〜3の手順を残り2回行う
  6. 最も高いタワーを作成できたチームが優勝
    ※高さが同じだった場合は、より少ない用紙でタワーを作成したチームの勝ち

多くの参加者は、ゲームを通して「すぐにタワーが崩れる」「時間が迫っている」など、さまざまなプレッシャーを感じるでしょう。

このような状況でも、最後まで粘り強く取り組むことができれば、チームで達成感を味わうことの大切さにも気付けるかもしれません。

貿易ゲーム

貿易ゲームとは、各チームを発展途上国や先進国に見立て、与えられた資源や道具を生かしながら多くの利益獲得を目指すゲームです。

貿易ゲームでは、チームで話し合いながら戦略を立てるだけでなく、他チームの動き方を見て瞬時に方針を変える場面も出てきます。

リスクを取って大きな利益を狙うか、確実性を優先して安全策を取るかなど、さまざまな場面でリーダーとしての意思決定が求められるでしょう。

その結果、スピーディに最適な判断を下すためのコツや情報の見極め方など、決断力を磨くために大切なノウハウを学べます。

貿易ゲームの基本的な情報は、以下のとおりです。

基本情報
  • 準備物:製品見本図、お金カード、資源セット(紙、ハサミ、定規、コンパス、分度器、鉛筆)
  • 参加人数:1組4〜6人(全体で20〜50人)
  • 実施時間:1〜2時間

▼製本見本図の例

貿易ゲーム:各チームを発展途上国や先進国に見立て、与えられた資源や道具を生かしながら多くの利益獲得を目指すゲーム

ゲームは以下の手順で進めましょう。

ゲームの進め方
  1. 4〜6人のチームを組み、それぞれの国を決める
  2. 資源セットを各チームに配布する
  3. ゲームの目的とルール説明を行う(20〜30分)
  4. チーム内で製品を作成し、ファシリテーターに提出して売上を獲得する(約60分)
    ※足りない資源は他チームと交渉して購入しても良い
  5. 最も多くの利益を獲得したチームが優勝

貿易ゲームでは、運営側が各チームの製品を検品し、売上を支払う必要があります。検品の基準が曖昧だと、参加者が不満に感じてゲームを円滑に進められなくなるかもしれません。

そのため、ルール説明では「誤差は1ミリまで」「角度のズレは1°まで」など、数値化した検品基準を参加者に伝えるようにしましょう。

グループワークの効果を高めてリーダーシップ研修を成功に導くポイント

リーダーシップ研修 グループワークの様子⑧

参加者のスキルアップに貢献するグループワークを実施するためには、以下のポイントを押さえて準備から実施後のフォローまで丁寧に行いましょう。

研修のプロセス

具体的なポイント

実施前
  • 行動レベルの具体的な目標設定をする
  • さまざまな意見を交流できるグループ分けにする
実施中
  • アイスブレイクで場の緊張感をほぐす
  • 全員が話し合いに参加できるよう声をかける
実施後
  • フィードバックや振り返りの時間を設ける
  • グループワークの成果を可視化する

選んだグループワークをただ実践するだけでは、十分な効果を得られず不完全燃焼で終わるかもしれません。

新たな学びの機会を増やし、実践で生かせるよう定着を図ることで、自社の求めるリーダーシップを発揮する優秀な人材育成につながります。

 グループワークの実施前に押さえるポイント2つ

グループワークの実施前は、以下2つのポイントに気を付けましょう。

グループワークの実施前に押さえるポイント2つ

  • 行動レベルの具体的な目標設定をする
  • さまざまな意見を交流できるグループ分けにする

目標やグループ分けの例も交えて解説しているので、初めてグループワークを運営する方でもスムーズに準備を進められます。

1つずつ見ていきましょう。

行動レベルの具体的な目標設定をする

グループワークを行う際は、ゲームを通して参加者が「何を」「どこまで」できるようになると良いのか、具体的な目標設定をしましょう。

事前にゴールを設定し、参加者にも共有することで、グループワークに臨む意識付けができるためです。

「◯◯のスキルを伸ばす」という漠然とした内容ではなく、行動レベルまで落とし込めば、グループワーク実施後の効果測定にも活用できます。

以下の例を参考に、研修で伸ばしたいスキルに合わせて目標設定してみてください。

<グループワークにおける目標設定の例>

▼洞察力・協調性

  • 自ら周囲に働きかけ、話し合いの場では相手の意見を引き出す質問をする
  • チーム内で異なる意見が出たときは、双方の立場を尊重した建設的な解決策を提示する

▼求心力・影響力

  • メンバーそれぞれの方向性を整理し、全員が共通認識を持てるよう働きかける
  • ゴールに向かってチームの士気を高める発言を1回以上する

▼説得力

  • 自分の意見を伝えるときに「結論→理由→具体例」の順で話す
  • チームの雰囲気を良くするために、自分が模範となる行動を示す

▼レジリエンス

  • 議論が行き詰まりそうなときは積極的な提案をして打開策を探る
  • 他チームに負けそうな状況でもポジティブな言葉を使って議論を進める

 ▼決断力

  • 自分が持っている情報を整理した上で複数の選択肢をメンバーに提案する
  • 自分が判断を下すときは、メリットとリスクをメンバーに説明する

目標として設定した行動について、グループワークの実施後に振り返りを行うと、参加者自身が研修を通して「成長できた」と実感しやすくなるでしょう。

グループワーク実施後の振り返りについては、「フィードバックや振り返りの時間を設ける」で詳しく解説しています。

さまざまな意見を交流できるグループ分けにする

リーダーシップ研修の効果を高めるには、参加者がさまざまな意見に触れ、価値観を広げられるグループ分けも事前に決めておきましょう。

お互いよく知っている参加者同士でグループをつくると、似たような意見が出て議論が深まらない可能性があります。

緊張感が薄れることで、目標達成のためにスキルを発揮しようとする意識が低くなり、ただ「参加するだけ」のグループワークになるかもしれません。

普段の業務では気付けない「新たな学び」を得るためには、まったく異なる意見や価値観を持つ人が集まるグループをつくりましょう。

とはいえ、実際のところグループを厳密に分けるのは難しいケースがほとんどです。

リーダーシップ研修に向けてグループ分けをする際は、以下の例を参考に、可能な範囲で幅広いタイプの参加者が集まるよう配慮してみてください。

<リーダーシップ研修におけるグループ分けの例>

  • 「事務・営業・人事」など異なる部署の者同士を組み合わせる
  • 同じ管理職でも経験年数が異なる者同士を組み合わせる
  • 同じ部署でも一緒に働くことが少ない者同士を組み合わせる
  • 過去の職歴が異なる者同士を組み合わせる

異なる意見や価値観に触れることで視野が広がると、より多角的な視点で部下やチームの問題を捉え、柔軟に対応できるようになるでしょう。

グループワークの実施中に押さえるポイント2つ

リーダーシップ研修の当日は、少しでも活発な議論を行えるよう、全員がグループワークに参加できる工夫をすることが大切です。

具体的には、以下のポイントを押さえましょう。

それぞれ詳しく解説していきます。

アイスブレイクで場の緊張感をほぐす

リーダーシップ研修を成功に導くためには、グループワークの直前にアイスブレイクを取り入れ、全員が参加しやすい雰囲気をつくることが大切です。

アイスブレイクには、その場の緊張感をほぐす効果があります。

参加者が「ここにいても大丈夫」と安心できれば、ゲーム中も積極的にコミュニケーションを取ることで、学びを習得しやすくなるでしょう。

初対面の参加者同士でも気軽に取り組める、おすすめのアイスブレイクは以下のとおりです。

何も用意しなくても実施できるものを厳選したので、ぜひ参考にしてください。

他己紹介ゲーム

ペアとなる相手にいくつか質問し、その人のことを他のメンバーに対して紹介するゲーム。

  • 実施時間:10分〜15分

<ゲームの進め方>

  1. チーム内で2人1組に分かれる
  2. ペア同士で質問し合う(5〜10分)
  3. 他メンバーにペアのことをそれぞれ紹介する
  4. 全員分の紹介が終わるまで繰り返す

覚えて自己紹介ゲーム

他の参加者の自己紹介の内容を覚え、どんどん次につなげていくゲーム。

  •  実施時間:5〜10分

 <ゲームの進め方>

  1. チームで円になって座る
  2. 自己紹介の順番を決め、お題に沿って自己紹介を始める(好きな食べ物、趣味など)
  3. 次の人は「お寿司が好きな◯◯さんの隣にいる、ラーメンが好きな△△です」と自己紹介する
  4. 全員分の紹介が終わるまで繰り返す

Good and New

24時間以内に起きた良かったこと(Good)、発見したこと(New)を発表するアイスブレイク。

  •  実施時間:5〜10分

 <ゲームの進め方>

  1. チーム内で発表する順番を決める
  2. 最初の人は24時間以内に起きた良かったこと、発見したことを発表する
  3. 残りの人は発表が終わったら全員で拍手をする
  4. 全員分の発表が終わるまで繰り返す

アイスブレイクは、グループワークでの議論を活発化するために取り入れるものです。

そのため、参加者が適度な緊張感を保てるよう、制限時間を設けて素早くグループワークに切り替えることも意識してみてください。

全員が話し合いに参加できるよう声をかける

ゲームの進行中は運営側が各チームの様子をチェックし、話し合いに参加できていないメンバーがいる場合は、こちらから声をかけるようにしましょう。

話し合いに取り残されている人がいても、他のメンバーは議論に夢中で気付いていない可能性があります。

そのため、運営側が自然な形で発言を促し、全員が参加しやすい環境を整える必要があるのです。

具体的には、以下のような声かけをしましょう。

<全員が話し合いに参加できる声かけの例>

  • ◯◯さんの意見を聞いてみても良いですか?
  • 今の話を聞いて何か気になる点はありましたか?
  • 今の意見について◯◯さんも同じ考えですか?
  • 全員の意見を取り入れたいですね。◯◯さんはどう思いますか?

このとき、無理に話させないことが発言しやすい雰囲気づくりをするためのポイントです。

どうしても発言するのが難しい場合は、全員の意見を紙に書いて整理するなど、他の部分で活躍できる役割を任せると良いでしょう。

グループワークの実施後に押さえるポイント2つ

グループワークの実施後は、学んだことを職場での実践に生かすため、以下2つのポイントを押さえましょう。

グループワークの実施後に押さえるポイント2つ

  • フィードバックや振り返りの時間を設ける
  • グループワークの成果を可視化する

その場限りの学びだけで終わらせず、日常業務での実践を重ねることで、リーダーシップに欠かせないスキルが着実に身に付いていきます。

ぜひチェックしてみてください。

フィードバックや振り返りの時間を設ける

グループワークの実施後は、勝敗の決定や各チームの発表だけで終わらせず、フィードバックや振り返りの時間を設けましょう。

自己評価や他己評価を通して、自分を客観的に見つめ直すことができると、職場での実践に向けて意識的に行動や考え方を改善できます。

「感想シートに書く」「参加者同士で伝え合う」などの方法で、以下の内容を振り返るようにしましょう。

<フィードバックや振り返りの内容の例>

  • 今日のグループワークを通して気付いたこと
  • チームで上手くいったこと、その理由
  • もっと工夫したら上手くいった点や改善できること
  • 今日の学びを職場で生かす際の具体的な行動プラン
  • 相手の良かった点と、さらに良くなるためのアドバイス

リーダーシップに欠かせない5つのスキルについては、あらかじめ設定した目標に合わせて自分の行動を評価するのがポイントです。

<リーダーシップに欠かせないスキルに関する振り返りの内容の例>

▼洞察力・協調性

  • 自ら周囲に働きかけ、話し合いの場では相手の意見を引き出す質問をしたか
  • チーム内で異なる意見が出たときは、双方の立場を尊重した建設的な解決策を提示したか

▼求心力・影響力

  • メンバーそれぞれの方向性を整理し、全員が共通認識を持てるよう働きかけたか
  • ゴールに向かってチームの士気を高める発言を1回以上したか

▼説得力

  • 自分の意見を伝えるときに「結論→理由→具体例」の順で話したか
  • チームの雰囲気を良くするために、自分が模範となる行動を示したか

▼レジリエンス

  • 議論が行き詰まりそうなときは積極的な提案をして打開策を探ったか
  • 他チームに負けそうな状況でもポジティブな言葉を使って議論を進めたか

▼決断力

  • 自分が持っている情報を整理した上で複数の選択肢をメンバーに提案したか
  • 自分が判断を下すときは、メリットとリスクをメンバーに説明したか

理想のスキルレベルと現状との差を明らかにすることで、「今後はどうしよう?」と自分の弱点を成長につなげるための行動計画を立てやすくなります。

社内研修を有意義なものにするなら…
研修後の学びを定着化させる社内トレーナーの育成が大事!

グループワークの学びを確実に定着させたくても、研修中の取り組みだけではどうしても限界があるのも事実です。

学んだことを職場実践に生かし、リーダーシップを発揮するためには、研修後の継続的なフォローまで行う「社内トレーナー」の存在が欠かせません。

社内トレーナーとは、仕事を進める上で必要な知識やスキルを指導し、研修後の職場実践も支援する役割を担う社員のことです。

社内トレーナーが参加者の学びを支援することで、研修の効果が高まり、自社の求める優秀な人材を増やせるでしょう。

ただ、社内トレーナーを活用しようと思っても「実際どうやって育成すれば良いの?」と悩む方は多いかもしれません。

そこでおすすめなのは、株式会社LDcubeが提供する社内トレーナーの育成支援サービス「LIFO(ライフォ)」です。

LIFO

LIFOでは、プロ講師が活用している研修プログラムや教材、社内講師養成講座などを通じて、社内トレーナーに必要なヒューマンスキルを身に付けられます。

プログラム終了後も、疑問や不安に対処したり、他の社内トレーナーと情報交換ができる場をつくったりするなどのサポートが可能です。

株式会社LDcubeの社内トレーナー養成支援について、詳細を知りたい方は「社内トレーナー養成支援|LDcube(エルディーキューブ)」をご覧ください。

また、社内トレーナーの育成だけでなく、研修の代行サービスもご用意しています。

リーダーシップ研修でお悩みの方は、株式会社LDcubeにぜひ一度ご相談ください。

グループワークの成果を可視化する

参加者のスキルアップを促進するには、グループワークの成果を可視化して成長を実感したり、改善点を見つけたりできる体制を整えることも大切です。

データをもとに定着度を測ることができれば、参加者は自分に不足している部分を明確に把握し、職場で改善しようとする意識を高められます。

運営側もグループワークが参加者の学びにつながったのかを確認することで、より高品質で再現性の高い研修を実施できるでしょう。

グループワークの成果を可視化する際は、以下の方法を試してみてください。

<グループワークの成果を可視化する方法の例>

  • グループワークで学んだことを感想シートに記入・提出させる
  • グループワークの満足度や感想についてアンケートを取る
  • 研修後3〜6ヶ月後の行動変容について参加者の上司や同僚・部下にヒアリングを行う
  • ヒアリングの結果をもとに参加者へのフィードバックを行う

参加者が自身の成長を実感できると、さらにモチベーションを高めて業務に取り組み、チームのパフォーマンス向上などプラスの効果をもたらすはずです。

確実なデータに基づく効果測定なら…
研修の質を高める学習プラットフォームの導入がおすすめ!

上記の説明からもわかるとおり、グループワークの効果測定には運営側・参加者の時間や手間がかかります。

周囲からの評価によって成長の実感を持てるものの、数値を使った具体的な成果を測ることはできません。

株式会社LDcubeが提供している学習プラットフォーム「UMU」では、研修前後のスキル評価、学習パフォーマンス評価などを行うことができます。

数値的なデータをもとに、過去の自分・他の社員と評価を比較することで、自身の成長度合いや強み弱みを把握できるのです。

「学ぶ→練習する→評価・指導する→仕事に生かす」のサイクルを繰り返しながら、グループワークで習得した学びをさらに深められるでしょう。

学ぶ>練習する>評価・指導する>仕事に生かす

効果的な学びの機会を提供し、より多くの社員のスキルアップにつなげたい方は、株式会社LDcubeにぜひ一度ご相談ください。


まとめ

この記事では、リーダーシップ研修におすすめのグループワーク12選を紹介しました。

自社にぴったりのグループワークを選ぶ際は、まず以下の5つから、リーダーシップ研修で特に伸ばしたいスキルを明確にすることが大切です。

その上で、伸ばしたいスキルに合ったグループワークを選びましょう。

伸ばしたいスキル
グループワーク名
難易度
特徴
参加人数
実施時間
準備物

洞察力 ・ 協調性
★☆☆
テーマに沿って話す人の中から嘘をついている人を当てる
1組4〜6人 (全体で20〜30人)
10〜20分
お題を書いた紙
★☆☆
異なる価値観を持つメンバーの考えをすり合わせながら、チーム全体で1つの目標を設定する
1組4〜6人
30〜60分
付箋、模造紙(各チーム分)、ペン
★★☆
架空のシチュエーションについてチームで話し合い、制限時間内に1つの解決策を導き出す
1組4〜6人
60〜90分
考えをまとめる紙(参加者分)、ペン
求心力 ・ 影響力
★★☆
指定された3つのキーワードを盛り込んだプレゼンを発表し、どのチームが一番「面白く魅力的なのか」を競う
1組4人
30〜60分
パソコン(各チーム分)、模造紙、付箋、ペン
★★★
チームが1つの企業となり、ライバル企業である他チームと交渉しながら必要なカードを手に入れ、得点を獲得する
1組3〜5人 (最低5チーム)
1時間半〜3時間
専用のゲームキット(5万円〜でレンタル可能)
説得力
★★☆
参加者が面白いと思った本を他の人に紹介し、「どの本が一番読みたくなったか?」を決める
1組4〜6人
30〜60分
参加者の紹介したい本、メモ用紙、ペン
★★☆
特定のテーマについて「賛成側」と「反対側」に分かれて議論する
1組6人
30〜60分
メモ用紙、ペン
★★☆
実際に起こった(もしくは起こりそうな)事例をチーム内で分析し、問題解決の方法を検討する
1組4〜6人
60〜90分
メモ用紙、ペン
レジリエンス
★★☆
課題解決に向けてわざと非現実的なアイデアを出し、そこから有効な解決策を見つける
1組4〜6人
60〜90分
付箋、模造紙、ペンなど
★★★
1つのチームが企業となって自分達の事業を立ち上げ、他チームと交渉しながら会社を大きくしていく
1組3〜8人 (全体で10〜150人)
3〜6時間
外部講師への依頼 ・対面版:250,000円〜 ・オンライン版:300,000円〜
決断力
★☆☆
20〜30枚の紙を使って制限時間内にタワーを作成し、その高さを各チームで競い合う
1組5〜6人
30〜60分
A4用紙20~30枚(各チーム分)、はさみ、メジャー、ストップウォッチなど
★★★
各チームを発展途上国や先進国に見立て、与えられた資源や道具を生かしながら多くの利益獲得を目指す
1組4〜6人 (全体で20〜50人)
1〜2時間
製品見本図、お金カード、資源セット(紙、ハサミ、定規、コンパス、分度器、鉛筆)

伸ばしたいスキルに合ったグループワークを取り入れることで、参加者にとって「ためになる」研修となり、職場での実践にも生かせます。

自社の求めるリーダーシップを発揮する人材も増え、組織力の強化にもつながるでしょう。

本記事を参考に、自社にとって最適なグループワークを選び、リーダーシップ研修を有意義な学びの時間としてください。

株式会社LDcubeはリーダーシップの発揮につなげるための自己理解を深めるプログラムや、リーダーシップの専門家によるeラーニング、実際の経営環境に近い状況で行う経営シミュレーショントレーニングを通じたリーダーシップ開発など、リーダーシップを啓発するためのさまざまな支援を行っています。無料のデモ体験会なども行っていますので、お気軽にご相談ください。

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LDcube編集部
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株式会社ビジネスコンサルタント時代から約60年、人材開発・組織開発に携わってきた知見をもとに、現代求められる新たな学びについて、ノウハウや知見をお届けします。

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