管理職研修のeラーニング活用法─選び方~導入後まで完全ガイド
「管理職の育成が急務なのに、なかなか進まない」このような悩みに直面しているところかもしれません。
管理職は、リーダーシップを発揮しチームマネジメントを行うために、高度な知識とスキルが求められます。
しかし、多忙な管理職が集合研修に時間を割くのは容易ではありません。また、個人によって習熟度にばらつきがあり、画一的な研修では成長を最大化できません。
そこで注目されているのが、eラーニングを活用した管理職研修です。
この記事では、「管理職研修のeラーニング」に焦点を当て、選び方から導入後のフォローまで体系的に解説します。
ご一読いただき、eラーニングを活用して管理職育成を加速させるノウハウをお持ち帰りください。管理職のスキル向上を通じて、組織力を強化していきましょう。
▼オンライン化したマネジメント研修については下記でも解説しています。
⇒効果的にオンライン化したマネジメント(管理職)研修とは?ポイントを解説!
⇒管理職研修におすすめの内容とは?|10選(プログラム・対象階層・効果)を紹介
⇒女性の管理職(リーダー)を育成する上で必要なことを一気に解説
▼管理職研修に使えるeラーニングについてはこちらの資料をご覧ください。
目次[非表示]
- 1.管理職研修にeラーニングが最適な理由
- 1.1.多忙な管理職の隙間時間を活用できる
- 1.2.管理職それぞれの課題に合わせたカリキュラムを組める
- 1.3.組織全体のスキル底上げを一気に加速できる
- 1.4.学習データの蓄積・分析でPDCAを回しやすい
- 2.管理職研修向けeラーニングを選ぶポイント
- 2.1.管理職の基本スキルセットを既成コンテンツで網羅できる
- 2.2.自社制作の教材やコースを柔軟に設計できる
- 2.3.UIが使いやすくストレスがない
- 2.4.アクティブラーニングを促す設計になっている
- 2.5.グローバルな課題にも対応できる
- 2.6.実績豊富で信頼できるベンダーのコンテンツである
- 3.管理職向けeラーニング導入後のフォロー
- 3.1.LMSの機能を最大活用した学習進捗管理
- 3.2.eラーニングと連動させた管理職向け実践研修の設計
- 3.3.管理職同士のピアラーニングの場づくり
- 3.4.自発的な学びを支援する社内制度設計
- 3.5.評価とキャリアパスへの反映によるモチベーション向上
- 4.まとめ
管理職研修にeラーニングが最適な理由
まず、管理職の育成にeラーニングを取り入れるメリットを理解するために、その有用性について見ていきましょう。
ここでは、eラーニングが最適な理由を4つ、解説します。
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多忙な管理職の隙間時間を活用できる
1つ目の理由は「多忙な管理職の隙間時間を活用できる」です。
管理職は、部下のマネジメントや戦略の立案など、多岐にわたる業務を抱えています。自己研鑽の重要性は理解していても、なかなか学びの時間を確保できないのが実情ではないでしょうか。
eラーニングなら、隙間時間を有効活用して学習を進められます。
たとえば、会議の待ち時間や出張の移動時間など、わずかな空き時間でも学習機会に変えられるのは、eラーニングならではのメリットです。
管理職のタイトなスケジュールでも、効率的に学ぶための手段として、eラーニングは最適なソリューションといえます。
管理職それぞれの課題に合わせたカリキュラムを組める
2つ目の理由は「管理職それぞれの課題に合わせたカリキュラムを組める」です。
「部下とのコミュニケーションがうまくいかない」
「リーダーシップの取り方がわからない」
管理職は、このようなマネジメントの悩みを抱えながら奮闘しています。
しかし、自己流の試行錯誤だけでは限界があります。体系的な学習により、正しい知識とスキルを身に付ける必要があるのです。
eラーニングなら、個人のマネジメント課題に特化したカリキュラムを組めます。
【管理職の悩み解決に特化した実践的カリキュラムの例】
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このように、自分の抱える課題にピンポイントで取り組めるのが、eラーニングの大きな強みです。
組織全体のスキル底上げを一気に加速できる
3つ目の理由は「組織全体のスキル底上げを一気に加速できる」です。
管理職のスキル不足は、組織のパフォーマンス低下につながる深刻な問題です。底上げを図りたいという企業も多いでしょう。
しかし、管理職全員に集合研修を受けさせるのは容易ではありません。年に数回ならまだしも、業務を頻繁に中断しての研修は、現実的ではないでしょう。
それに加え、画一的な内容の研修では、各個人の抱える課題に十分に対応することは難しいと考えられます。
そこで、スピーディに組織全体のスキルアップを図りたいとき、eラーニングの導入が有効です。
というのは、eラーニングなら一流のマネジメント専門家による、ハイクオリティな講義を導入できるからです。
【高レベルな動画教材の例】 ■心理的安全性がつくり恐れのない職場コース(エイミー・C・エドモンドソン博士登壇) |
まだ社内にノウハウや知見がない企業でも、グローバルな先進企業と肩を並べる一流の教育を、管理職に提供できます。
学習データの蓄積・分析でPDCAを回しやすい
4つ目の理由は「学習データの蓄積・分析でPDCAを回しやすい」です。
eラーニングの大きな特徴が、学習データの蓄積と分析がしやすい点です。
LMS(Learning Management System:学習管理システム)と連携させ、受講状況や理解度テストの結果、アンケートの回答内容などを収集し、客観的に可視化・数値化できます。
LMSには、eラーニング機能をはじめ、コンテンツや学習者を効率的かつ効果的にマネジメントするための機能がそろっています。
(出典:CrossKnowledge LMS)
教育施策のPDCAサイクルを回すうえで、データに基づいた仮説検証は欠かせません。
eラーニングとLMSによって得られる示唆は、より高度で実効性の高い管理職教育のために、非常に有益です。
▼eラーニングではなく、研修を実施する場合の費用については下記で詳しく解説しています。
⇒研修実施に伴う費用とは?外部講師活用から研修内製化の費用まで解説!
管理職研修向けeラーニングを選ぶポイント
管理職教育にeラーニングを導入する際は、前述のLMSが基本プラットフォームとなります。よって、自社に合ったLMSを選ぶことが重要です。
“自社に合った” とは、提供教材の質が高い水準にあり、かつ、運用上の課題や学習者向けの配慮もなされている、ということです。
具体的なチェックポイントを、以下で見ていきましょう。
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管理職の基本スキルセットを既成コンテンツで網羅できる
1つ目のチェックポイントは「管理職の基本スキルセットを既成コンテンツで網羅できる」です。
管理職教育に求められるスキルは多岐にわたります。それらのスキルを体系的に学べるよう、幅広い領域の既成コンテンツを備えたeラーニングを選ぶことが重要です。
【管理職教育に求められるスキル領域】
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具体例を挙げると、以下はLMS・eラーニング「CrossKnowledge」に搭載可能なコンテンツです。
このような学習の履修を管理職全員に義務付ければ、組織全体のマネジメント力を一気に引き上げられます。
自社制作の教材やコースを柔軟に設計できる
2つ目のチェックポイントは「自社制作の教材やコースを柔軟に設計できる」です。
管理職教育では、自社特有の理念、戦略、ノウハウなども学ぶ必要があります。自社制作の教材やコースを柔軟にカスタマイズできるLMSを選ぶことが大切です。
【自社制作の教材の例】
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また、自社の課題に合わせて、学習項目や到達目標を柔軟にカスタマイズできる設計になっていると、ピンポイントで必要なスキル習得を促進できます。
このような具体的な運用イメージを念頭に検討すると、自社に最適なプラットフォームを選定しやすくなります。
UIが使いやすくストレスがない
3つ目のチェックポイントは「UIが使いやすくストレスがない 」です。
ユーザーインターフェース(UI)は、管理職の学習体験に大きな影響を与えます。貴重な時間を割いて学習しようとしているのに、わかりにくく面倒なUIでは、学習意欲を著しく損ないかねません。
限られた時間を最大限活用できるよう、シンプルで使いやすいUIを備えたLMSを選ぶことが大切です。
候補となるLMSは、すべてデモや試用版を利用して、使ってみましょう。実際に操作してみることが、最も確実な判断材料となります。
LMSの選定を主導する人事部門などだけでなく、実際のユーザーとなる従業員にも広く触ってもらい、現場の声を収集しましょう。
チェックポイントとしては、「迷わず、直感的に望む行動ができ、サクサクと快適な挙動や読み込みで、待ち時間やストレスがないか」を確認します。
具体的には、以下が挙げられます。
【操作性のチェックポイント】
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アクティブラーニングを促す設計になっている
4つ目のチェックポイントは「アクティブラーニングを促す設計になっている」です。
アクティブラーニングとは、学習者が受動的に知識をインプットするのではなく、能動的に参加しながら理解を深めていく学習方法を指します。
講義を聞くだけでなく、ディスカッションやグループワーク、実習などを通じて主体的に学ぶことが特徴です。
管理職教育では、アクティブラーニングを促す設計のLMSを選ぶことが、役立ちます。知識の習得だけでなく、実践力の養成が重要だからです。
たとえば、学習者同士で共有できる課題提出機能や、SNS機能などがあるLMSなら、管理職たちが自ら能動的にアウトプットしながら学ぶことを期待できます。
グローバルな課題にも対応できる
5つ目のチェックポイントは「グローバルな課題にも対応できる」です。
ビジネスの国際化が進むなか、管理職教育では国内外の多様な課題への対応力も養う必要があります。
グローバルな視点で設計された教材を備えつつ、ローカルな事情にも対応できる、柔軟性の高いeラーニングを選ぶことが大切です。
【グローバル対応のチェックポイント】
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国際基準のスキルと、ローカル事情への精通の両面から、管理職の育成を支援できる環境が理想です。
実績豊富で信頼できるベンダーのコンテンツである
6つ目のチェックポイントは「実績豊富で信頼できるベンダーのコンテンツである」です。
管理職は組織の生命線を左右する重要なポジションです。その育成は場当たり的に進めるべきではなく、教育品質が保証された、信頼性の高いコンテンツを活用すべきといえます。
長年にわたって、数多くの企業の管理職教育を支援してきた実績のあるベンダーを選ぶことは、譲れないポイントです。
高い教育効果を実証済みのコンテンツを提供しているベンダーであれば、安心して導入できます。
また、最新のビジネストレンドや学習理論を取り入れ、常にコンテンツを更新し続けているベンダーを選ぶことも重要です。その理由は、管理職に求められるスキルセットは移り変わりが早いためです。
適宜、アップデートされる教材を使える環境が望ましいでしょう。
ここまでの話をまとめておきましょう。
具体的な選択肢については、以下の記事で11選のLMSをご紹介しています。あわせて参考にしてみてください。⇒【比較表付き】LMS(学習管理システム)11選を機能別に徹底紹介
なお、ひとつおすすめを挙げるなら、フランスに本社を置くCrossKnowledge社のLMS・eラーニング「CrossKnowledge」があります。世界に1,200万人以上のユーザーを有し、国際的に評価されているツールです。
詳しくは以下の資料にてご確認ください。
管理職向けeラーニング導入後のフォロー
LMSを導入した後は、効果的な運用が重要になります。せっかく導入したeラーニングも、適切なフォローがなければ、その効果を十分に発揮できません。
ここでは、eラーニングの導入効果を最大化するための、5つのポイントをご紹介します。
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LMSの機能を最大活用した学習進捗管理
1つ目のポイントは「LMSの機能を最大活用した学習進捗管理」です。
管理職教育の成否は、いかに効果的な学習進捗管理を行えるかにかかっています。
LMSの豊富な機能を十分に活用し、各管理職の学習状況を的確に把握・分析・改善していく取り組みが大切です。
【LMSを用いた学習進捗管理のポイント】
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LMSを単なる学習の場ではなく、戦略的な教育マネジメントのツールとして活用することが、eラーニングの効果を左右します。
eラーニングと連動させた管理職向け実践研修の設計
2つ目のポイントは「eラーニングと連動させた管理職向け実践研修の設計」です。
管理職のスキル向上には、eラーニングだけでなく、実務に即した研修プログラムの設計が欠かせません。
とくに、初めて管理職になった従業員には、マネジメントの基本を実践的に学ぶ機会が必要不可欠です。
eラーニングで習得した知識を、日常業務に即した形で実践に移すトレーニングを組み合わせましょう。
【管理職向け実践研修の例】
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座学としてのeラーニングと、実践的な研修を両輪として推進することが、管理職育成の肝となります。キャリアステージに合わせた実践的な学びの機会を体系的に設計していきましょう。
*1:具体的な経営ゲームのプログラムとしては、経営シミュレーション「Biz-Ex」があります。詳しくは以下の資料にてご確認ください。
管理職同士のピアラーニングの場づくり
3つ目のポイントは「管理職同士のピアラーニングの場づくり」です。
ピアラーニングとは、学習者同士が、互いの知識やスキル、経験を持ち寄り、ともに学び合うことを指します。学習者が教え手にも学び手にもなる双方向の学びが特徴です。
管理職は、部下との関係性や業務上の悩みを相談しにくく、孤独を感じやすい立場でもあります。
同じ立場の管理職同士がeラーニングでの学びや実践知を共有し合い、切磋琢磨できる環境を作りましょう。
【ピアラーニングの実施例】
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一人で抱え込みがちな管理職にとって、ピアラーニングを通じて、悩みや課題を共感的に理解し合えることは、何よりも心強い支えになるでしょう。
自発的な学びを支援する社内制度設計
4つめのポイントは「自発的な学びを支援する社内制度設計」です。
管理職のeラーニング受講を、自発的な学びとして根づかせるには、社内の制度設計が重要な鍵を握ります。
学習時間の確保と、学ぶモチベーションを高める仕組みづくりが重要です。会社として、学びを積極的に後押ししていく必要があります。
【自発的な学びを支援する施策の例】
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会社として、学ぶことの意味を明確に示し、それを正当に評価する姿勢を打ち出しましょう。
評価とキャリアパスへの反映によるモチベーション向上
5つめのポイントは「評価とキャリアパスへの反映によるモチベーション向上」です。
成長へのモチベーションという観点では、キャリアとの紐付けは欠かせない要素です。
eラーニングに積極的に取り組むことが、キャリアアップや昇進・昇格のチャンスにつながる仕組みを作りましょう。
【eラーニングと人事評価の施策例】
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eラーニングに打ち込むことが、自らのキャリアを切り拓くことにつながるのだと実感できれば、学びはまさに血肉となって、自律的成長のサイクルが力強く回り出すはずです。
まとめ
本記事では「管理職研修とeラーニング」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。
管理職の研修にeラーニングが適している理由は、以下のとおりです。
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管理職研修向けeラーニングを選ぶチェックポイントをご紹介しました。
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管理職向けeラーニング導入後は、適切なフォローによって効果を最大化しましょう。
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管理職の成長なくして、組織の発展はありません。eラーニングの力を借りて、強靭かつ適応力のある管理職集団を育んでいきましょう。
株式会社LDcubeでは世界のLMS市場トップ50リストで2020年に1位に輝いたCrossKnowledgeのLMS/eラーニング製品を日本で展開しています。
CrossKnowledgeのLMS/eラーニングは多言語対応しており、世界レベルの著名なMBA教授らが監修した高品質なコンテンツを有しており、24時間365日稼働しています。
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