
レジリエンスが高い人は業績を上げられる!?理由や方法(研修)を解説
現代の社会において、ストレスや困難に立ち向かう力は誰にとっても重要です。
特に「レジリエンスが高い人」は、これらの状況で優れた対応力を発揮し、自己成長を続け、業績を上げることができます。
では、彼らがどのようにして高いレジリエンスを持つに至ったのか、その背後にはどのような要因があるのでしょうか。
まず、レジリエンスが高い人とそうでない人の違いについて考えてみましょう。
多くの人は、ストレスやプレッシャーの中で効果的に対処するのが難しいと感じます。
逆に、レジリエンスが高い人は、困難な状況をチャンスと捉え、ポジティブに対処します。
この違いは、単なる個人の性格や気質に依存するものではなく、習得可能なスキルや習慣に基づくものなのです。
レジリエンスが高い人は、生まれつきその能力を持っているわけではなく、日々の実践や学びを通じてこの力を築いています。
本記事は、現代社会でレジリエンスが高い人が業績を上げられる理由、レジリエンスが注目されているポイント、レジリエントな人の特徴や行動特性について解説します。
また、企業内でレジリエンスが高い人を育成する方法と、その育成がビジネスへ与える影響について詳しく説明します。
▼ レジリエンスについてはテーマに合わせて下記で詳しく解説しています。
- レジリエンスを高める方法とは?高い人・低い人の特徴と具体的な実践方法を紹介!
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目次[非表示]
- 1.レジリエンスが高い人は業績を上げられる
- 2.レジリエンスが高い人の特徴
- 2.1.ポジティブ思考である
- 2.2.問題解決能力が高く、問題解決策のバリエーションが豊富
- 2.3.コミュニケーション能力が高い
- 2.4.未来志向である
- 2.5.感情・ストレスの認識とコントロールができる
- 3.レジリエンスとは(意味の確認)
- 4.レジリエンスを高い人になるためには
- 5.レジリエンスがビジネスに与える影響
- 6.レジリエンスを高める機会とは
- 7.レジリエンスの高い人になるには研修が最適
- 7.1.レジリエンス研修
- 7.2.レジリエンストレーナー養成による社内展開
- 8.レジリエンスが高い人になるための研修支援事例
- 9.まとめ
レジリエンスが高い人は業績を上げられる
「レジリエンス」とは、人が困難や逆境から回復し、挫折や失敗を乗り越えるための心理的な強さや柔軟性を指す概念です。
さまざまな問題に適応し、挫折することなく前に進むことができる力を指します。企業においては、仕事でチャレンジする意欲、ストレス耐性、ポジティブ思考を維持する能力、実行力などを指します。
そして、レジリエンスが高い人は業績を上げることができます。
以下は、レジリエンスが高い人のうちから、3つの対象をピックアップし、それぞれの「業績を上げられるワケ」について説明します。
(レジリエンスの高い人が業績を上げられる理由)
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営業パーソン
営業はストレスの多い職種であり、営業パーソンに高いレジリエンスが求められます。
営業パーソンが思考の柔軟性をしっかりと身に付けている場合には、顧客に対しても思考の柔軟性を高めるアプローチが可能となります。
これは、高業績を成し遂げている営業パーソンの多くが無意識的に実践している事柄です。
例を挙げると、営業パーソンが自社のソリューションを提案した際に顧客から「費用が高い!」と言われることがよくあります。
しかし、顧客が抱える目の前の問題を解決するだけでなく、そもそも問題が起きないようなアプローチなども含めたソリューションだった場合、一見高く見えたとしても、正しく理解するととてもリーズナブルということもあります。
提案内容について、顧客の持っている情報量が不足しており、料金の話になった際に、無意識的に「費用が高い!」と反応してしまっていることも少なくありません。
その中で、顧客の「費用が高い!」という言葉に反応するのではなく、顧客が無意識的に「費用が高い!」と思った時に感じたことなどを、ヒアリングを通じて意識的に可視化していきます。
そして、可視化した内容について丁寧に説明することで、理解が深まり思考が変化していくことがあります。
きちんと理解すると、顧客は営業パーソンの提案を、論理的で良い提案だと認識し、すぐにでも起案すべきだと考えるようになるかもしれません。
このような活動を続けていくことで、営業パーソンは業績を上げることができます。
※注
この例は提案内容が顧客に貢献できる本質的な内容であることを前提としています。顧客を変にマインドコントロールしようとすることなどは想定していません。また、マインドコントロールしようとしてもうまくいきませんので、ご注意ください。
現場のマネジャー
現場のマネジャーは日々部下と関わっています。
思考の柔軟性を持ち、部下の思考の柔軟性を高めるアプローチができるようになると、チーム全体の業績を上げることが可能です。
部下が困難に直面しているとき、その困難に一緒に立ち向かうことはもちろん大切ですが、困難をチャンスに変えるための新たな視点を提供することも重要です。
問題解決のスキルを与えるだけでなく、それを超えた先にある新たな可能性を示すことで、部下の思考をポジティブに変化させます。
その結果、部下も自分で創造的な解決策を生み出せるようになります。
レジリエンスの高いマネジャーがこのようなアプローチを行えると、部下の問題解決だけでなく、職場全体の業績向上にもつながります。
なぜなら、職場メンバーそれぞれが問題を乗り越え、新たな視点で考え、行動を起こす力が強化されるからです。
この力があれば、職場メンバーそれぞれが困難な状況下でも柔軟に対応し、より良い結果を創り出せる組織を形成することが可能になるのです。
人物 会話例
上司 今度、プロジェクトリーダーに推薦しようと思うのだけど、どうかな?
部下 いえ、私なんて…。自信がありません。
上司 自信がないんだね…。何に対して自信がないの?
部下 私、これまでにリーダー経験が無いですし、うまくできないとみんなに迷惑を掛けてしまうから・・・。
上司 なるほど、迷惑を掛けてしまうのではと考えて、不安になっているってことかな?
部下 はい、そうですね…。
上司 じゃあさ、どんな風に考えたら「がんばろう!」っていう気持ちになると思う?
部下 どんな風に、ですか…?う~ん、「私ならできる!」ですかね。
上司 いいね!そんな風に考えてみたらどう?
部下 はい…確かに、そんな風に考えてみたら、なんだか前向きな気持ちになってきました。
上司 そうそう!考えを変えると感情も変わってくるよね。私もサポートするからがんばってみよう!
▼現場のリーダーにこそレジリエンスが必要です。下記で詳しく解説しています。
⇒レジリエンスがリーダーに必要な理由!部下とのかかわり方など具体的なポイントを解説!
経営者や事業責任者
レジリエンスが高い企業経営者や事業責任者は、自分自身だけでなく、組織や事業が困難な状況に直面したときでも、組織全体にプラスの影響を与えることができます。
環境変化の激しい現代では、既存の事業が先細りするなどの状況が少なくありません。
そのような状況に直面したとしても、それを「新規事業を作り、伸ばす良いチャンス」や「これまでと違うリソース配分をする良いきっかけ」として捉えることができれば、果敢に立ち向かい、困難をチャンスに変える可能性が高まります。
以上のように、レジリエンスが高い人は、自分一人の業績を上げるだけでなく、顧客や部下など、他者の思考の柔軟性を高めるアプローチができ、所属している組織において前向きに変化を促進する役割を果たせます。
レジリエンスは、個人の一時的な成功だけでなく、長期的な組織の成長と繁栄にも貢献できます。
▼直接的な業績向上施策については下記をご覧ください。
レジリエンスが高い人の特徴
レジリエンスは、困難や逆境に直面した後にも早く回復し、困難に立ち向かう能力を指します。レジリエンスの高い人には次のような特徴が見られます。
(レジリエンスが高い人の特徴)
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ポジティブ思考である
人間は生きていくために、危険から身を守るため、危険を察知するネガティブ思考を兼ね備えています。
レジリエンスの高い人は困難や逆境に直面してもネガティブになることはあるものの、それ以上にポジティブに物事を捉えることができます。
結果として自己成長が促進されます。このような人々は、ポジティブな視点から問題を眺めて、解決策を探そうとする特徴があります。
問題解決能力が高く、問題解決策のバリエーションが豊富
レジリエンスの高い人は困難や逆境に直面すると、それを乗り越えるために新たなアプローチを模索します。
さまざまな視点からの観察、さまざまな問題解決方法の探求をします。レジリエンスが高い人はこれまで乗り越えてきた困難の数の分だけ、問題を解決するための引き出しを持っています。
また、困難を乗り越えてきた経験が自己効力感を育み、問題解決のバリエーションの豊富さが、次の困難を乗り越える原動力になります。
コミュニケーション能力が高い
レジリエンスが高い人はコミュニケーション能力が高く、自分の感情や考えを適切に他人に伝えることができます。
また、相手の意見や感情を理解するためのリスニングスキルも備えています。これにより、支援を仰ぐことや共感を得ることが可能となります。
未来志向である
レジリエンスの高い人は、困難に振り回されることなく、長期的な視点を持つことができます。
未来に対する明確なビジョンを持ち、そのビジョンに向かって具体的な目標を設定し、行動計画を立てて実行することができます。
そして、実行することによって未来に向けてのエネルギーを生み出し、前向きに活動することが可能です。
感情・ストレスの認識とコントロールができる
レジリエンスが高い人は感情を適切に認識し、理解する能力を持っており、感情のコントロール方法を知っています。
また、ストレスを適切に処理し、過度なストレスによる秋影響を及ぼすことを防ぐ方法を理解しています。
レジリエンスが高い人は、適切な睡眠、必要な栄養素の摂取、適度な運動、リラクゼーションなどを通じて健康を維持することが多いです。
健康であることが、業績を高め、困難に耐える能力に貢献することを理解しています。
レジリエンスが高い人は、上記のような特性を持っています。これらの特性は、生まれつきの特性ではなく、トレーニングを通じて身に付けることができます。
▼レジリエンスの心理学的側面については下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒【人事担当者向け】レジリエンスの心理学的な意味とは?ビジネスへの影響を解説
レジリエンスとは(意味の確認)
「レジリエンス」とは、人が困難や逆境から回復し、挫折や失敗を乗り越えるための心理的な強さや柔軟性を指す概念です。
これは、人生の難境を経験したときに、それに立ち向かい、適応し、重要な目標継続に向かって前進し続ける能力を意味します。
また、困難を経験した結果として人間が成長したり、進化したりする力の原動力とも言えます。
この能力は、生まれつきではなく、人間の成長と共に、個々の行動や思考のパターンを通じて強化されます。
レジリエンスは、ストレス管理、マインドフルネス、ポジティブ思考、問題解決能力の強化などを通じて培われることが多いです。
このような能力を持つことで、人々はたとえ居心地の良くない状況でも、うまく状況を把握し、それを乗り越えることができます。
レジリエンスはもともと物理学の領域で使われていた概念ですが、心理学や精神医学の分野でも用いられていた概念です。
近年ではビジネスや教育、コーチングなどの分野でも注目されています。
これは、困難な状況でさえも挑戦と捉え、困難を乗り越える力が組織や個人の生産性、創造性にとって非常に重要であると認識されているからです。
レジリエンスを高めることは、個人の生活を豊かにするだけでなく、組織全体の成功にも寄与し、急速に変化する現代社会を生き抜くための重要な鍵となっています。
▼レジリエンスとは?については下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒【人事担当者向け】レジリエンスとは?重要視される背景と向上につながる施策
レジリエンスを高い人になるためには
日常生活でレジリエンスの高い人になるためには下記のようなことを意識して過ごしましょう。
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レジリエンスの高い人になるためにはレジリエンス研修の受講が近道です。
レジリエンス研修を受講することで、自身の思考パターンへの気付きや自分のエネルギーの源泉などを確認することができます。
また、日ごろから意識すべきことなど体系的に学ぶことができます。
▼レジリエンスを高める具体的なポイントについては下記で解説しています。合わせてご覧ください。⇒レジリエンスを高めるには?高い人・低い人の特徴と具体的な実践方法
レジリエンスがビジネスに与える影響
レジリエンスは、組織の適応力、生産性、創造性を高め、従業員の満足度や幸福感を向上させます。
レジリエンスの高い社員は変化やストレスとうまく付き合い、新しい状況や困難に対応する能力を持っています。
また、レジリエンスの高いチームは困難を共有し、解決策を見つけやすくします。レジリエンスの高いリーダーは組織全体を導き、困難な状況でも冷静な判断とチームの指導ができます。
▼レジリエンスがビジネスに与える影響についてはこちらで詳細に解説しています。
合わせてご覧ください。⇒レジリエンスがビジネスを成功させる!必要な背景や高めるポイントを解説!
レジリエンスを高める機会とは
レジリエンスを高めるには、実際に困難や逆境に身を置き、それを乗り越える経験が必要です。企業内における具体的な例としては下記のようなものがあります。
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それぞれの経験からは多くの学びを得ることができます。
未知の状況に対応する新たなスキルを身に付けること、自身の思考パターンへの気付きを促すこと、そうした経験から自己認識を深めることができます。
これらの一連のプロセスは、結果的に自己改善につながります。
そして、そのような機会を前向きに捉え、新たなスキルを身に付けると共に実績を残すことは、自信を生むと同時にレジリエンスの向上につながるのです。
重要なのは、困難や逆境に遭遇した際に冷静に対処できるようになっておくことです。そのためには、事前にレジリエンストレーニングを受けてレジリエンスを高める準備をしておくことが必要です。
レジリエンスの高い人になるには研修が最適
レジリエンスの高い人になるにはレジリエンス研修が最適です。レジリエンス研修の概要とレジリエンス研修の展開方法について解説します。
レジリエンス研修
レジリエンス研修は、困難な状況から立ち上がる力と目標に向けてエネルギーを持って活動する力を身につけるための研修です。
この研修ではまず、思考の柔軟性を啓発するためのトレーニングがあります。
日頃からネガティブ思考に陥りがちな人は問題解決に至るまでにエネルギーを無駄にしてしまうことが多いです。
子供のころから日常生活の中で培われた無意識の思考パターンが影響しています。ネガティブに捉えがちな人は何事についても無意識にネガティブに捉えようと傾向があります。
レジリエンスを強化するためにはポジティブな思考が必要です。
困難な状況に遭遇した際、それをネガティブにとらえるのではなく、挑戦や成長の機会として捉え直す練習をします。
無意識的なネガティブ思考を意識的にポジティブな思考に書き換えることで、困難に直面しても立ち上がる力を身につけます。
次に養うのは、目標に向かってエネルギーを持って活動する能力です。
自分の強みやエネルギー源を明確にし、それを活用することで自分自身を力強く前向きに押し上げます。個人の強みやエネルギー源を見つけ出すための個人サーベイ等を活用することもあります。
そして、困難を乗り越えるためには、身体と心の健康が基盤となりますから、自己の健康を最優先に考えることが大切です。
良質な睡眠、適切な飲食、適度な運動、趣味などを通じたリラクゼーションは、自己ケアとして不可欠です。これらはレジリエンスを維持し、ストレスマネジメントにも効果的です。
これらの方法を利用して、レジリエンス研修では困難な状況に立ち向かいながらも元気に活動を続ける力、つまりレジリエンスを養います。
▼レジリエンス研修については、こちらで詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
⇒レジリエンス研修とは?実施で得られる効果と代表的な5つの要素
レジリエンストレーナー養成による社内展開
レジリエンス研修は全てのビジネスパーソンにとって必要な研修です。特に環境変化が激しい現代においては、いかなるきに困難な状況に直面するか分かりません。
レジリエンス研修は経営者から新入社員まで、組織で働く全ての人に受講していただくことをおすすめします。
組織で働く全社員が受講するという場合、外部講師に依頼して研修を実施できますが、高額になってしまうこともあります。
その際には、社内にレジリエンストレーナーを養成して研修を実施することをおすすめします。
▼レジリエンストレーナーについてはこちらで詳しく解説しています。こちらもご覧ください。
⇒レジリエンストレーナー資格!SBRPライセンス取得講座
レジリエンスが高い人になるための研修支援事例
社員数:1,500名以上
事業:自動車の設計、開発
導入前の課題
変化・変革への対応力を高めるための土台として、エンジニアのレジリエンス強化
現在の自動車業界は変革期の真っただ中です。業務内容は変化し、ステークホルダーに求められる成果は高度化、そして対応スピードも高速化しています。
業界の変化に対応し、持続的に成長するためには、これまで以上に豊かな発想とチャレンジ精神を持つエンジニアを数多く育てる必要があります。
テクニカルスキルやビジネススキル、ヒューマンスキル、マネジメントスキルなどさまざまなスキルアップが必要ですが、スキルを身につけるだけでは不十分だと感じていました。
そこで、これらのスキルを身につける土台として、「失敗を恐れずに挑戦できる」「柔軟で合理的な思考を持つ」「変革の過程を楽しめる強さを持つ」の3つの能力(レジリエンス能力)をテーマにした教育を導入することにしました。
また、休職者・退職者が増加傾向にあったこともあり、個人としての能力啓発だけでなく、研修を通したチームの活性化もねらいの一つとしました。
開発力を高めるためには、チーム内の他者理解と相互サポートが必要不可欠だと考えたからです。
事務局でレジリエンスプログラムのトライアル研修を実施後、本導入を決定しました。
取り組みの詳細
社内講師を養成して展開
リラックスした雰囲気で同じ会社ならではの「共感」できる事例を織り交ぜた研修
レジリエンス能力はどの従業員にとっても必要な能力だと考えていました。そのため、管理職から新入社員まで全社員を対象に実施することにしました。
全社員を対象に研修を実施し、かつレジリエンスを組織内の共通言語として広めていくためには、外部コンサルタントに実施してもらうのではなく、社内講師による自社内研修が効果的だと考え、開発部門内で4名の社内講師を養成しました。
そして、集合研修後に風化しない「シカケ」作りのために、管理監督職層からプログラムを展開しました。
管理監督職が内容を理解していれば、現場でサポートできると考えたからです。研修冒頭では、受講者に自分事として捉えてもらうためにレジリエンス強化の必要性と目的を重点的に説明し、受動的な研修にならないよう個人ワーク・グループワークを多く取り入れました。
また、振り返りの時間を長めに確保し、研修の最後には「今後自分はどのような行動をとる」という宣言をする時間を設けました。思考・議論の活性化のために、対面研修、リラックスできる雰囲気作り、講師自身の事例提供を大切にしました。
対面研修にすることで同じ階層同士のやり取りを増やし、他部署とのつながりの強化を図りました。そして、今回の研修は自己の内面に関わる内容であったため、本音を引き出すために、テキストの内容だけでなく、より共感を得られるよう講師の実体験を伝えながら進行しました。
個人ワークが進まない受講者に対して「人と同じ考え方でなくても良い」ということを認識してもらうため、こまめに声掛けもしました。
また、学んだことを風化させないために、研修内で活用した自分に不足している要素を把握してもらうためのセルフチェック表を研修から3カ月後に記入してもらうことで、学んだ内容を思い出す機会を設けました。
導入後の成果
レジリエンスを社内共通言語に
受講生から「レジリエンス=抑うつや不安への耐性のみに効果を発揮する先天的なものという認識だったが、その他にも特徴があり後天的に習得・強化が可能な能力だということを知った」「思考の柔軟性を高めることができた」「ネガティブ=悪いこと、ポジティブ=良いことではなく、状況や置かれている立場・役割によって使い分けることが大切だということを学んだ」などの感想をいただき、社内講師がメッセージしたかったことが伝わっていることを実感しました。
その他、「研修が自己理解のきっかけになり、自分の考え方の癖・強み・弱みを理解できたことで仕事に限らず日々の生活の中で気を付けられるようになった」という声もあり、仕事以外の場面でも研修の効果を感じていただきました。
そして、講師4名でテーマごとに役割分担をしたことにより、各講師が一つのテーマに集中して講義を進めることができました。
研修を組み立てる際も、1人で考えるのではなく、4名で話し合いを重ねながら組み立てたことによって、より会社の目指す方向性と受講生の心理に寄り添う研修になったと考えています。
「レジリエンス」という言葉が現場で使われるようになり、社内共通言語として浸透させるための第一歩を踏み出しました。
日常的なフォローアップに力を入れてレジリエンス強化を加速し、成長し続ける組織を目指していきます。
まとめ
レジリエンスが高い人は業績を上げられる!?その理由とは?特徴や方法を解説!について紹介してきました。
- レジリエンスが高い人は業績を上げられる
- レジリエンスが高い人の特徴
- レジリエンスとは(意味の確認)
- レジリエンスを高い人になるためには
- レジリエンスがビジネスに与える影響
- レジリエンスを高める機会とは
- レジリエンスの高い人になるには研修が最適
- レジリエンスが高い人になるための研修支援事例
レジリエンスが高い人は自分が直接関与する事柄について、困難な状況に陥ったとしても、それをポジティブに捉えて、乗り越えていくことができます。
また、思考の柔軟性を持ち合わせている人は、自分自身だけでなく、顧客や部下の思考の柔軟性を高めるアプローチが可能であり、自分のみならず組織やチームの業績向上に貢献することが可能です。
そのようなレジリエンスは生まれ持った能力ではなく、トレーニングで啓発することが可能です。
現代では全てのビジネスパーソンにレジリエンスが求められています。レジリエンストレーニングは外部講師に依頼して実施することも社内トレーナーを養成して展開することも可能です。
皆さまの組織の状況に合わせて企画するのはいかがでしょうか。
株式会社LDcubeではレジリエンスを高めるためのトレーニングプログラム「SBRP(ストレングス・ベースド・レジリエンス・プログラム)」を提供しています。
また、トレーニングプログラムの提供のみならず、社内トレーナーを養成してトレーニングプログラムを内製化して展開するサポートも行っています。無料のプログラム体験会などもございます。お気軽にご相談ください。
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