心理的安全性を高めるリーダーシップのあり方とは?リーダーの覚悟がカギ!

企業で心理的安全性が注目されている今、その実現に最も大きな影響を与えるのがリーダーの存在です。Google社の大規模な調査でも、高いパフォーマンスを発揮するチームには必ず心理的安全性があることが明らかになっています。

しかし、「心理的安全性を高めたい」と思っていても、具体的な行動に移せないリーダーは少なくありません。 

実は、心理的安全性の構築に必要なのは、従来型の強いリーダーシップではありません。むしろ、メンバーの声に耳を傾け、失敗を許容し、多様な意見を歓迎する姿勢こそが重要なのです。

このような環境づくりができるリーダーがいるチームでは、イノベーションが生まれやすく、問題の早期発見・解決が可能になり、メンバーの主体性も高まっていきます。 

本記事では、心理的安全性を高めるために必要なリーダーシップのあり方と、具体的な行動指針を解説します。すぐに実践できる7つのアプローチに加え、組織への定着方法や効果測定の方法まで、段階的に説明していきます。これらの施策を実践することで、チームメンバーが安心して意見を言える環境が整い、組織全体のパフォーマンス向上につながるはずです。 

心理的安全性の醸成は、一朝一夕には実現できません。しかし、リーダーが覚悟と目的意識を持って取り組むことで、確実に組織を変えていくことができます。 

▼心理的安全性についてはテーマに応じて下記で詳しく解説しています。 

▼心理的安全性については下記にまとめています。 

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目次[非表示]

  1. 1.職場の心理的安全性はリーダーシップで決まる! 
    1. 1.1.心理的安全性はリーダーの振る舞いで決まる
    2. 1.2.従来型リーダーシップでは心理的安全性は育たない
  2. 2.心理的安全性を重視したリーダーシップで実現できる成果
  3. 3.心理的安全性を高めるリーダーシップが機能していない組織の課題
  4. 4.心理的安全性を高める!リーダーシップがある行動7つ
    1. 4.1.②メンバーの発言に対して積極的に質問する
    2. 4.2.③意見の相違を歓迎する姿勢を示す
    3. 4.3.④建設的なフィードバックを常に提供する
    4. 4.4.⑤全員が発言できる場づくりを意識する
    5. 4.5.⑥チーム全体で学習する機会を設ける
    6. 4.6.⑦個々のメンバーの成長を支援する
  5. 5.心理的安全性を意識したリーダーシップ体制の築き方
    1. 5.1.組織内で心理的安全性を重要視することのメッセージ
    2. 5.2.リーダーが心理的安全性について正しく学ぶ
    3. 5.3.メンバーと期待値を共有する
    4. 5.4.小さな変化から取り組みを開始する
  6. 6.心理的安全性を高めるリーダーシップの啓発方法
  7. 7.心理的安全性を高めるリーダーシップを組織に定着させるには
  8. 8.心理的安全性を高めるための研修支援事例
  9. 9.まとめ:リーダーシップを発揮して心理的安全性を高めよう


職場の心理的安全性はリーダーシップで決まる! 

心理的安全性を連想させる画像

組織の成功において、心理的安全性の重要性が広く認識されるようになってきました。

しかし、この心理的安全性を左右する最も重要な要因は、実はリーダーの存在にあります。リーダーの言動や態度が、チーム全体の心理的安全性の基盤となるのです。

心理的安全性はリーダーの振る舞いで決まる

心理的安全性は、リーダーの日々の振る舞いによって大きく影響を受けます。リーダーが率先して失敗を認め、オープンなコミュニケーションを促進し、チームメンバーの意見に耳を傾ける姿勢を見せることで、チーム全体の心理的安全性は高まっていきます。 

特に重要なのは、リーダーが以下のような行動を日常的に示すことです。 

  • 部下の発言に対して真摯に耳を傾け、建設的なフィードバックを提供する 
  • 自身の失敗や誤りを率直に認め、それを学びの機会として共有する 
  • チームメンバーの多様な意見や視点を積極的に求める 


従来型リーダーシップでは心理的安全性は育たない

トップダウン型の指示や命令を中心とした従来型のリーダーシップでは、真の意味での心理的安全性を築くことは困難です。なぜなら、このようなリーダーシップスタイルには以下のような課題があるからです。 

まず、上意下達の組織文化では、メンバーは失敗を恐れ、革新的なアイデアの提案をためらいがちになります。

また、問題が発生しても早期に報告することをためらい、結果として組織全体のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。 

次に、リーダーが常に正解を持っているという前提に立つと、チームメンバーの創造性や主体性が失われ、組織の成長機会を逃すことにもなりかねません。

真の心理的安全性は、リーダーがコントロールを手放し、チームメンバーの自律性を尊重することから始まるのです。 

心理的安全性を重視したリーダーシップで実現できる成果

効果のイメージ画像

心理的安全性を重視したリーダーシップを実践することで、組織にはさまざまなポジティブな変化が現れます。

これらの成果は、短期的な業績向上だけでなく、長期的な組織の持続的成長にも大きく貢献します。 

個人とチームのパフォーマンスが向上する

心理的安全性が確保された環境では、メンバーは余計な心配や不安にエネルギーを費やすことなく、本来の業務に集中できるようになります。

その結果、個人の生産性が向上するとともに、チーム全体のパフォーマンスも大きく改善します。

メンバー間での知識や経験の共有が活発になり、それぞれの強みを生かした効率的な協働が実現するのです。

イノベーションが継続的に生まれる

心理的安全性の高い環境では、従来の考え方や方法にとらわれない、革新的なアイデアが生まれやすくなります。

メンバーが失敗を恐れずに新しいアプローチを試みることができ、それがチーム全体のイノベーション創出につながります。

組織の問題が早期に発見できる

心理的安全性が確保されていると、メンバーは問題や懸念事項を早い段階で報告することができます。

これにより、小さな問題が大きな危機に発展する前に対処することが可能となり、組織のリスク管理能力が向上します。

メンバーの主体性と責任感が育つ

適切なリーダーシップの下で心理的安全性が確保されると、メンバーは自発的に責任を持って行動するようになります。

具体的には以下のような変化が現れます。

  • 自主的な課題発見と解決策の提案 
  • チーム目標達成に向けた積極的な貢献 
  • 建設的な意見交換の活性化 

チームの一体感と従業員定着率が高まる

心理的安全性の高い環境では、メンバー間の信頼関係が強化され、チームとしての一体感が醸成されます。これは組織に対する帰属意識を高め、結果として従業員の定着率向上にもつながります。

チームメンバーが互いを理解し、支え合う文化が形成されることで、職場満足度も大きく向上するのです。 

心理的安全性を高めるリーダーシップが機能していない組織の課題

組織の課題のイメージ画像

心理的安全性が欠如し、適切なリーダーシップが発揮されていない組織では、さまざまな問題が表面化します。

これらの課題は、最終的に組織のパフォーマンスや競争力の低下につながる重大な要因となります。 

メンバーが意見を言い出せない雰囲気がある

心理的安全性が低い組織では、メンバーが自分の意見や考えを表明することをためらってしまう状況が生まれます。これは単なるコミュニケーション不足という表面的な問題ではなく、より深刻な組織文化の課題を示しています。 

特に問題となるのは、重要な判断や意思決定の場面で、現場の声や専門的な知見が適切に反映されないことです。

結果として、組織は貴重な機会やリソースを失うことになります。

新しいアイデアが生まれにくい環境になっている

イノベーションの欠如は、心理的安全性が低い組織の典型的な症状です。この状況では以下のような問題が発生します。 

  • 従来の方法や慣習に疑問を投げかけることができない 
  • 批判されることを恐れて、新しい提案が抑制される 
  • 失敗を恐れるあまり、挑戦的な試みが避けられる


ミスや失敗が隠蔽されるリスクが存在する

心理的安全性が確保されていない組織では、ミスや失敗が適切に報告・共有されない危険性があります。これは以下のような深刻な結果をもたらす可能性があります。 

  1. 同様のミスが繰り返され、組織の学習機会が失われます。失敗から学ぶという重要な成長プロセスが機能しなくなるのです。 
  2. 小さな問題が放置され、やがて大きな危機へと発展するリスクが高まります。早期発見・早期対応の機会を逃すことで、結果的により大きなコストを支払うことになりかねません。 


このような課題は、適切なリーダーシップの発揮と心理的安全性の確保によって解決することが可能です。次のセクションでは、その具体的な方法について解説していきます。 

心理的安全性を高める!リーダーシップがある行動7つ

人のイメージ画像

心理的安全性の高い組織を築くために、リーダーには具体的にどのような行動が求められるのでしょうか。

ここでは、実践的な7つの行動指針を詳しく解説していきます。 
①自分の失敗や限界を正直に認める

リーダーという立場にある人が自身の失敗や限界を率直に認めることは、チーム全体の心理的安全性を高める重要な第一歩です。これにより、失敗を隠さない文化が醸成され、チームメンバーも安心して課題を共有できるようになります。 

具体的には、自身の判断ミスを率直に認め、そこから得た学びを共有したり、自分の知識や能力の限界を正直に伝えたりすることで、チーム全体に「完璧である必要はない」というメッセージを発信します。 

②メンバーの発言に対して積極的に質問する

メンバーの発言に対して、単に聞き役に徹するのではなく、建設的な質問を投げかけることで、より深い対話を生み出すことができます。

これは以下のような効果をもたらします。 

  • 発言者の考えをより深く理解できる 
  • 新しい視点や気付きが生まれる 
  • チーム全体の対話が活性化する 


③意見の相違を歓迎する姿勢を示す

異なる意見や視点は、組織の成長に不可欠な要素です。リーダーは意見の相違を問題視するのではなく、むしろ積極的に歓迎する姿勢を示すことが重要です。異なる意見が出た際は、それを批判するのではなく、その背景にある考えや懸念に耳を傾け、建設的な議論へと導きます。 

多様性が増す現代では、従来の同質性の高い職場とは違います。同質性の高い職場に慣れているリーダーは従来とは状況が違うということを強くに認識し、多様性を受け入れる覚悟を持ちましょう。 

④建設的なフィードバックを常に提供する

フィードバックは、単なる評価や批判ではなく、成長を促すための重要なコミュニケーション手段です。

人間は自分だけでは気付きを深めることができません。他者が鏡の役割としてフィードバックを通じて気付きを促すことはとても重要です。

建設的なフィードバックの提供では、以下の点に注意を払います。 

  • 具体的な行動や成果に基づいて伝える 
  • 改善点だけでなく、良い点も積極的に指摘する 
  • 将来の成長につながる提案を含める 


⑤全員が発言できる場づくりを意識する

会議やミーティングの場で、特定のメンバーだけが発言の機会を独占することがないよう配慮します。

全員が安心して発言できる環境づくりのために、リーダーは以下のような工夫を行います。 

  • 発言の少ないメンバーに対して適切なタイミングで意見を求める 
  • オンラインツールを活用して匿名での意見収集を行う 
  • 少人数でのディスカッションの機会を設ける 


⑥チーム全体で学習する機会を設ける

失敗やミスを個人の責任として追及するのではなく、チーム全体の学習機会として捉え直します。

定期的な振り返りの場を設け、成功事例だけでなく、失敗から得られた教訓も共有し、組織全体の成長につなげていきます。決して犯人捜しのようなことはしないようにしましょう。 

⑦個々のメンバーの成長を支援する

リーダーは、各メンバーの成長に対して真摯な関心を持ち、支援を提供することが重要です。

具体的には、キャリア開発の機会を提供したり、新しいスキルの習得を促したりすることで、メンバーの自己実現を支援します。

この過程では、メンバーの挑戦を温かく見守り、必要に応じて適切なサポートを提供することが求められます。 

心理的安全性を意識したリーダーシップ体制の築き方

心理的安全性を重視したリーダーシップ体制を構築するためには、組織全体での理解と取り組みが不可欠です。

ここでは、その具体的な築き方について解説します。 

組織内で心理的安全性を重要視することのメッセージ

心理的安全性の構築は、経営層からの明確なメッセージとコミットメントから始まります。

トップマネジメントが心理的安全性の重要性を理解し、その価値を組織全体に浸透させていく必要があります。 

具体的なアプローチとして、以下のような取り組みが効果的です。 

  • 経営方針や企業文化の一環として心理的安全性を明確に位置づける 
  • 定期的な全体会議やコミュニケーションの場で重要性を強調する 
  • 成功事例を積極的に共有し、その価値を可視化する 

リーダーが心理的安全性について正しく学ぶ

心理的安全性に関する正確な情報をインプットすることは、極めて重要です。正しい理解がなければ、自信を持ってチームを導くことが難しくなります。リーダーが心理的安全性を確保するために必要な知識やスキルを備えていないと、不安や誤解が生じることがあります。そのため、専門家から学ぶことで最新かつ正確な情報を得ることが重要です。 

さらに、eラーニングの活用は、学びの効率を高める手段となります。これにより、リーダーは自分のペースで知識を深め、必要なスキルをいつでもどこでも習得することが可能です。eラーニングは、多様なコンテンツを通じて理解を深めるのに寄与し、実際の職場でその知識を生かす自信を育むことにつながります。 

学習内容には以下のような要素が含まれます。 

  1. 心理的安全性の理解心理的安全性の基本概念と重要性について理解を深めます。これには理論的な背景だけでなく、実際のビジネスにおける効果や影響も含まれます。 
  2. 心理的安全性の実践方法具体的な実践方法とスキルを習得します。これには、コミュニケーション技術やフィードバックの方法など、実務で直接活用できるスキルが含まれます。 

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メンバーと期待値を共有する

心理的安全性のある環境づくりには、チームメンバー全員が共通の理解と期待を持つことが重要です。

リーダーは以下のような点について、メンバーと職場単位で対話を持つ必要があります。

  • チームとして目指す心理的安全性の高い職場の状態 
  • それを実現するために各メンバーに期待される行動 
  • 具体的な評価指標や成功の定義 

▼職場単位での対話が効果的な理由については下記で詳しく解説しています
⇒職場の活性化につなげる方法とは?アイデアやポイントを紹介!

小さな変化から取り組みを開始する

組織全体の変革は一朝一夕には実現できません。

まずは小さな変化から始め、徐々に範囲を広げていくアプローチが効果的です。具体的には以下のようなステップで進めていきます。 

  1. 日常での実践日常的なミーティングやコミュニケーションの場で、心理的安全性を意識した行動を実践します。例えば、全員に発言の機会を設けることや、建設的なフィードバックを行うことから始めます。 
  2. 成功体験の蓄積と共有成功体験を積み重ね、その効果を組織内で共有することで、取り組みの価値を実感できるようにします。このような段階的なアプローチにより、持続可能な変革を実現することができます。 


心理的安全性を高めるリーダーシップの啓発方法

方法論のイメージ画像

心理的安全性を高めるための効果的なリーダーシップの啓発には、体系的なアプローチと継続的な取り組みが必要です。

ここでは、組織内でリーダーシップを育成・強化するための具体的な方法を解説します。 

個人診断でリーダーシップスタイルを把握する

リーダーシップの啓発は、自己理解から始まります。個人診断を通じて、現在のリーダーシップスタイルの特徴や課題を明確にすることが重要です。 

具体的な診断項目には以下のような要素が含まれます。 ​​​​​​​

  • コミュニケーションパターンの分析 
  • 意思決定プロセスの特徴 
  • チーム運営における強みと弱み 
  • ストレス状況下での行動傾向 

ワークショップで相互フィードバックする

リーダー同士が経験や課題を共有し、相互にフィードバックを行うワークショップは、実践的な学びの場として非常に効果的です。

他のリーダーの成功事例や失敗経験から学ぶことができ、自身のリーダーシップスキルの向上につながります。

共通の課題に対する解決策を共に考えることで、組織全体としてのリーダーシップの質を高めることができます。 

自身のリーダーシップスタイルの過剰使用に注意する

どんなリーダーシップスタイルにはそれぞれに強みと弱みがあり、状況に応じて適切に使い分けることが重要です。

特に注意すべき点として下記があげられます。 

  • 自分の強みを良かれと思って使いすぎない 
  • チームや状況の特性に応じてアプローチを柔軟に変える 
  • 自身のリーダーシップスタイルがチームに与える影響を定期的に確認する

これらの要素を意識しながら、継続的な改善を図ることで、より効果的なリーダーシップの発揮が可能となります。 

心理的安全性を高めるリーダーシップを組織に定着させるには

解決策のイメージ画像

心理的安全性を高めるリーダーシップを組織に根付かせるためには、継続的なモニタリングと改善活動が不可欠です。

ここでは、その具体的な方法と進め方について解説します。 

エンゲージメントサーベイなどでモニタリングする

心理的安全性の状態を定量的に把握し、改善の効果を測定するためには、定期的なサーベイの実施が効果的です。

サーベイを通じて以下のような項目を測定します。 

  • チームメンバーの心理的安全性の実感度 
  • リーダーシップ行動の効果性 
  • 組織文化の変化の度合い 

特に重要なのは、これらの測定を一時的なものではなく、定期的に実施し、適切に管理していくことです。

継続的なモニタリングにより、施策の効果を正確に把握し、必要な調整を行うことが可能となります。 

サーベイの結果を基に職場でディスカッションを行う

サーベイ結果は、単なる数値としてではなく、改善のための対話のきっかけとして活用することが重要です。職場でのディスカッションでは、以下のようなプロセスを経ることで、より効果的な改善につながります。 

まず、結果の共有と意見交換を通じて、チームメンバー全員が現状と課題を理解します。 

次に、改善に向けた具体的なアイデアを、チーム全体で出し合い、実行可能な施策へと落とし込んでいきます。 

改善策を検討し職場で展開する

ディスカッションで得られた洞察を基に、具体的な改善策を策定し実行します。

この過程では以下の点に特に注意を払います。

  • 優先順位を明確にし、段階的に施策を展開する 
  • 実行状況を定期的にチェックし、必要に応じて軌道修正を行う 
  • 成功事例を組織内で共有し、横展開を図る 

改善策の展開には、リーダーとメンバーの協力が不可欠です。双方向のコミュニケーションを維持しながら、組織全体として心理的安全性の向上に取り組むことが重要です。 

心理的安全性を高めるための研修支援事例

心理的安全性を高めようとしているイメージ画像

エンジニアリング業界 5000名以上 
研修対象:職場リーダー 

研修のねらい 

  • 心理的安全性について理解を深める。 
  • 体験実習を通して、お互いに助け合い、発言しやすい環境・雰囲気づくりの重要性とポイントを学ぶ。 
  • 心理的安全性を阻害する要因について理解する。 

研修実施のポイント 

  • 単なる知識学習ではなく、体験学習を通して心理的安全性が高い/低い状態を経験し、その生産性の違い、 重要性を実感してもらう。 
  • 合わせて心理的安全性を阻害する要因、高める具体的アプローチを学ぶ。 

研修内容(1日間) 

□開講挨拶 □チームづくりと心理的安全 ・チームづくり4つのプロセス ・心理的安全性とは □実習 「ライフライン」(自己開示と他者理解) 休憩 □実習 「心理的安全なチーム活動にチャレンジ」 ・職場で“生きがい”を感じるとき個人検討→コンサンサス ・振り返り(結果とプロセス)  昼食  □心理的安全・安心を高めるために 雰囲気(開放的・受容的・傾聴的)、ガイドライン □実習 「傾聴力実習(オウム返しと言い換え)」 休憩 □リフレクション(気づき学びと今後の実践ガイドライン) □研修アンケート □閉会 あいさつ

研修中の討議の様子(あなたの話しやすい雰囲気は?) 

あなたの話しやすい雰囲気は? 雑談ができる、冗談が言える、友好的に接してくれる、挨拶し合える  否定をされない、間違った意見だとしても聞いてもらえる 会話が弾んでいる空間、明るい雰囲気 アドバイスをくれる、意見を貰える 時間切れするまでに1人1人意見を言える雰囲気、会話を遮らない  上司に意見しやすい・独りよがりが居ない職場 オンオフがしっかりしている 全員が内容を理解して話ができている 口が悪い人がいない。一方で口調や礼儀は二の次がお好みな方もいらっしゃる

研修後のアンケート(心理的安全性についての理解度は?) 

研修後アンケート(心理的安全性)

「グループワークを通して相手の言いたいことを理解することの難しさ、自分の意見を伝えることの難しさを感じた」「チーム内での発言者に対する傾聴や言い換えによる整理によって、発言しやすい環境になる気付きがあった」など理解が深まった様子でした。 

受講者の声 

  • ワークを通して、話し合いの考え方や見方を学ぶことができた。また、仕事上で直面している問題点へのアプローチがつかめました。 
  • 質の高い討議を体験することができ、今後に生かせそうです。 
  • チーム活動で大事なことに対人関係の質があることを知れました。そして、自身は発信力が低いことに気付きました。 
  • 心理的安全、傾聴、防衛について理解·気付きを得られました。 
  • 普段感じていたことが分かりやすく言語化されており、自分の中では腑に落ちて研修を受けられました。 
  • 相手の話を聞く上で何が足りてないか、何ができているかを気付くことができた。 
  • 心理的安全性が、会議のスムーズさや意見・発言の出しやすさに大きく影響していることが体感的に理解できました。 
  • グループワークを通して相手の言いたいことを理解することの難しさ、自分の意見を伝えることの難しさを感じました。 
  • 話しやすい雰囲気がこれからの職場活動に大切だと感じました。大変勉強になりました。 
  • 相手の話を聴く時、自分が話をする時に、自分はどんな心理的状況で聴いているのか話しているのか客観的に振り返ることができました。 
  • 心理的安全性がないと効果的な活動ができないことを改めて確認できました。 
  • 心理的安全性の確保のための新たな手法を知れました。 
  • 発言しやすい環境をつくる手法を改めて確認できた。そして、自分が本当にできているか、自分で心理的安全性を阻害していないかを考えさせられました。 
  • 相手が本当に言いたいことを聞き出すのに環境、雰囲気が重要であることを改めて理解できたと思います。 

まとめ:リーダーシップを発揮して心理的安全性を高めよう

心理的安全性を高めるリーダーシップのあり方とは?リーダーの覚悟がカギ!について紹介してきました。 

  • 職場の心理的安全性はリーダーシップで決まる! 
  • 心理的安全性を重視したリーダーシップで実現できる成果 
  • 心理的安全性を高めるリーダーシップが機能していない組織の課題 
  • 心理的安全性を高める!リーダーシップがある行動7つ 
  • 心理的安全性を意識したリーダーシップ体制の築き方 
  • 心理的安全性を高めるリーダーシップの啓発方法 
  • 心理的安全性を高めるリーダーシップを組織に定着させるには 
  • 心理的安全性を高めるための研修支援事例 
  • まとめ:リーダーシップを発揮して心理的安全性を高めよう

心理的安全性を高めることは、現代の組織運営において欠かせない要素となっています。その実現において、リーダーシップの果たす役割は極めて重要です。適切なリーダーシップの発揮により、メンバーが安心して意見を述べ、失敗を恐れずにチャレンジできる環境がつくられ、それが組織全体のパフォーマンス向上につながります。 

心理的安全性の高い組織を築くためには、リーダー自身が率先して失敗を認め、オープンなコミュニケーションを促進し、メンバーの成長を支援する必要があります。また、組織全体として心理的安全性を重視する文化を醸成し、継続的なモニタリングと改善を行うことで、その効果を持続的なものとすることができます。 

リーダーシップの変革は一朝一夕には実現できませんが、小さな一歩から始めることで、確実に組織を変えていくことが可能です。心理的安全性を重視したリーダーシップの実践を通じて、より強く、より革新的な組織づくりを目指していきましょう。 

株式会社LDcubeでは心理的安全性について、提唱者であるエイミー・C・エドモンドソン教授が登壇している「心理的安全性がつくる恐れのない職場コース①②」のマイクロラーニングコースの提供や、心理的安全性の土台となる個々人のセルフエスティームを高めるための研修プログラム、組織的にセルフエスティームを高めるための社内トレーナー養成など幅広くサービスを提供しています。 
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企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
株式会社ビジネスコンサルタントで、講師派遣型の人材育成支援から始まり、社内トレーナーの養成による人材育成支援、デジタルツールを活用した人材育成のDX化の支援まで、中小企業から大企業まで20年にわたり幅広いコンサルティングに従事。 新入社員研修からOJTリーダー研修、若手社員研修、管理職研修、幹部研修、営業研修、デジタル学習環境づくりのコンサルテーションなどに自らもコンサルタントとして登壇しながらも、人材育成・組織活性化・営業強化において講師派遣型の枠を超えた支援を実現するため、ビジネスコンサルタントの子会社である株式会社LDcubeの設立と同時に代表取締役に就任。 資格: ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント(J-MCMC2023002) ・LIFOプログラムライセンス(LIFO-MSSプログラム開発者)

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