
管理職のコミュニケーション研修とは|令和時代のトレンドを踏まえたおすすめテーマを紹介!
「管理職が職場でうまくコミュニケーションが取れていない…」
「職場活性化のためには管理職が率先して効果的にコミュニケーションを取ってほしい…」
このようなお悩みはありませんか?
現代のビジネス環境では、「管理職のコミュニケーション能力」が経営へのインパクトに密接に関係しています。管理職は、単に業務の指示を出すだけでなく、チームの意見を取り入れ、共に成長することが求められています。
こうした背景から、効果的なコミュニケーションスキルを身に付けることが、重要な課題となっています。管理職の皆さまは、無料セミナー等の知識で分かった気になっていてはいけません。
管理職研修では、コミュニケーションの本質を理解し、実践的なスキルを学ぶことが重要です。令和時代のトレンドを踏まえたアプローチや最新のツールを取り入れることで、組織全体の活性化や生産性の向上が期待できます。
具体的には、効果的なフィードバックや傾聴、ポジティブなコミュニケーションなど、多岐にわたるテーマが管理職研修で扱われており、これらを習得することで、チームメンバーとの信頼関係を築くことが可能になります。
本記事では、管理職が押さえるべきコミュニケーションの要点や、具体的な研修テーマについて詳しく説明します。企業の人事ご担当者や社内講師の方には、きっとお役に立てる内容です。ぜひ、最後までご覧ください。
▼マネジメントに関連したテーマに合わせて下記で解説しています。
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▼コミュニケーションに関連したテーマに合わせて下記で解説しています。
- コミュニケーション研修とは何をする?目的や具体的な内容・進め方
- 自己理解を深める方法とは!5つの情報源について詳しく解説
- 心理的安全性を高めるコミュニケーションのあり方とは?本質と具体策について解説!
▼マネジメントについて学べるeラーニングの資料は下記よりダウンロードできます。
目次[非表示]
- 1.管理職のコミュニケーション研修では本質を押さえよう
- 1.1.コミュニケーションのレベル(論理、感情、行動)
- 1.2.言葉と意味の捉え方
- 2.管理職研修でコミュニケーション能力を高めるために重要な5つのポイント
- 2.1.人に関心を持つ
- 2.2.相手に集中する
- 2.3.ノンバーバルコミュニケーションの活用
- 2.4.プロセスに気付く
- 2.5.共感的理解をする
- 3.管理職コミュニケーション研修では自身の自己点検をしよう
- 3.1.無関心コミュニケーション
- 3.2.自己中心コミュニケーション
- 3.3.他者中心コミュニケーション
- 3.4.アサーティブコミュニケーション
- 4.管理職がメンバーとのコミュニケーションで守るべき15カ条の姿勢
- 5.管理職研修でコミュニケーションを扱う際のおすすめテーマ4選
- 5.1.ポジティブコミュニケーション
- 5.2.オープンコミュニケーション
- 5.3.効果的なフィードバック
- 5.4.傾聴コミュニケーション
- 6.管理職研修でコミュニケーションを扱う際に押さえておくべきトレンド
- 6.1.コンプライアンス(ハラスメント)
- 6.2.ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)
- 6.3.1on1ミーティング
- 6.4.人事評価面談
- 7.管理職研修でコミュニケーションを扱う際の第一歩は自己理解から
- 7.1.管理職が自己理解をすることの重要性
- 7.1.1.①コミュニケーションスタイルの認識
- 7.1.2.②感情の管理
- 7.1.3.③強みと弱みの明確化
- 7.2.管理職研修での効果的なアプローチ
- 7.2.1.①自己診断ツールの活用
- 7.2.2.②フィードバックの受け入れ
- 7.2.3.③継続的な自己反省と成長
- 8.管理職のコミュニケーション研修はeラーニングを有効に活用しよう
- 8.1.マネジメント基礎コース
- 8.2.マネジメント実践コース
- 9.まとめ
管理職のコミュニケーション研修では本質を押さえよう
管理職のコミュニケーション研修では、コミュニケーションの本質を押さえた内容で実施する必要があります。コミュニケーションは単なる情報伝達ではなく、「意味・内容」と「感情」を分かち合い、共有することが重要です。
以下より、管理職のコミュニケーションにおいて重要なポイントを解説します。
コミュニケーションのレベル(論理、感情、行動)
コミュニケーションは単なる言葉のやり取りではありません。管理職のコミュニケーション研修では、この本質を深く理解することが求められます。コミュニケーションには下記3つのレベルがあります。
コミュニケーションの3つのレベル:
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コミュニケーションにはこれら3つのレベルがあることを理解し、バーバルとノンバーバルのそれぞれで情報を発信し、また受信することが必要です。
言葉と意味の捉え方
「言葉」とは、記号のようなものであり、受信側によって受け取り方はさまざまです。相手がどのような意図・意味合いで言葉を使っているかを把握し、また、自身が相手に対して伝えたい意味合いで伝わるように意識することが重要です。
言葉の識別における留意点の例:
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上記のように、「言葉」は物事を不正確に表現することができてしまうため、3つのコミュニケーションのレベルを加味しながら、情報の受信と発信を意識することが重要です。
管理職研修でコミュニケーション能力を高めるために重要な5つのポイント
管理職としてコミュニケーション能力を高める際には、重要となるポイントを押さえることが大切です。以下に、5つの重要なポイントをそれぞれ紹介します。
人に関心を持つ
まず、人に対する関心を深めることが重要です。人に関心を持たない人は感受性が低いと言えます。あいさつやアイコンタクトを行い、人に関心を持って関わるよう意識します。
メンバーの価値観や背景を理解することで、より信頼に基づいたコミュニケーションが可能になります。これにより、チーム内の意見交換が活発化し、業務における問題解決力も向上します。
相手に集中する
次に、相手の話に集中する能力を養うことです。他の作業をしている途中であっても、一時的に相手に集中できるようにします。
事実として確認できる(目に見える、手で触れられる、耳に入ってくる)情報を、五感を駆使してできるだけ多く集めることが重要です。部下に対して、話を聴く姿勢を見せるという目的もあります。
集中力を高めることで、メンバーとの意思疎通がスムーズになり、誤解を最小限に抑えることができます。
ノンバーバルコミュニケーションの活用
コミュニケーションは言葉だけではありません。表情やジェスチャー、声のトーンなどのノンバーバルな要素も活用することで、伝えたいメッセージをより効果的に届けることができます。
相手の目線、表情、態度、雰囲気、自分との距離感なども含めたコミュニケーションを心掛けることが重要です。
プロセスに気付く
コミュニケーションにおいては、話の内容だけでなく、それ以外のプロセスに気付くことも重要です。なぜなら、人は言葉と気持ちが常に一致しているとは限らないからです。
人の心、気持ち、感情、本音、欲求、真の意見等を事実として捉えることは困難ですが、プロセスを意識することで、推察することが可能となります。
共感的理解をする
最後に、効果的なコミュニケーションにおいては共感的理解が求められます。つまり、相手の立場になって考え、人の気持ちや感情をよく理解しようと努めることが重要です。
相手の立場に立ち、その感情や意図を理解しようと努める姿勢が、信頼関係の構築に寄与します。これにより、部下は安心して意見を共有でき、組織の一体感が強まります。
「理解」のレベルにも段階があります。ぜひ共感的理解を目指しましょう。
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管理職コミュニケーション研修では自身の自己点検をしよう
管理職研修でコミュニケーションを向上させる際には、まず自身が普段どのようなコミュニケーションを取っているかを点検することが重要です。自己理解をして初めて、改善につなげることが可能となります。
以下より、良くないスタイルも含めた4つのコミュニケーションスタイルを紹介します。
無関心コミュニケーション
無関心コミュニケーションは、相手に対する関心が薄く、感情やニーズに鈍感なスタイルです。他人は他人、自分は自分的なスタイルであり、他人との人間的なやり取りはほとんど見られません。
このスタイルでは、管理職はメンバーからの信頼を失いかねません。改善のためには、相手の話に耳を傾け、積極的に質問をすることで、関心を持っていることを示す努力が必要です。
自己中心コミュニケーション
自己中心コミュニケーションスタイルは、自分の意見や考えを優先しがちです。このスタイルは、一見表現力が豊かで弁が立ちますが、「勝ち負け」の関係をつくってしまいがちです。
このようなアプローチでは、周囲の意見を軽視する傾向があり、チームの士気に影響を与えることがあります。バランスを取るためには、他者の意見を受け入れ、柔軟な姿勢を心掛けることが大切です。
他者中心コミュニケーション
他者中心のコミュニケーションは、相手に過剰に配慮し、自分の気持ちや考えを表現しなかったり、あいまいな表現をしたりするスタイルです。
これは一見、好ましいように思えますが、自分の気持ちや考えを表現しないことが問題を引き起こす場合もあります。自己主張することの重要性を理解し、必要に応じて意見を伝えることが求められます。
アサーティブコミュニケーション
アサーティブなコミュニケーションは、自分の意見や感情を率直に示しつつ、相手の意見や感情も尊重する、バランスの取れたスタイルです。意見の食い違いがある場合には、面倒くさがらずに時間をかけて、お互いに納得のいく結論を出そうとします。
このコミュニケーションスタイルは、最も望ましいコミュニケーション方法として推奨されます。トレーニングを通じて、このスキルを身に付けることで、管理職としてのリーダーシップが向上します。
▼コミュニケーション能力の自己点検と向上方法については、下記も参考になります。
⇒コミュニケーション能力が高い人の特徴6つ!アップさせる方法も解説
管理職がメンバーとのコミュニケーションで守るべき15カ条の姿勢
管理職研修では、部下と効果的にコミュニケーションを取るための考え方についても取り扱う必要があります。
その際に、管理職が部下とのコミュニケーションで守るべき15の基本姿勢を紹介します。
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自ら仕事に対する前向きな姿勢を示す
- ポジティブな態度は、チーム全体のモチベーション向上につながります。
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上司ぶらず、“共に学ぶ”という姿勢を心掛ける
- 謙虚な姿勢は、メンバーとの信頼関係を強固にします。
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メンバーに関心を持つ
- 個々のメンバーの状況や課題を理解することで、適切なサポートが可能になります。
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上司から声を掛け、あいさつは必ず返す
- 一声掛けることで、メンバーとの距離感を縮めます。
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好き嫌いは表に出さずに、公平に接する
- 公平な対応は、職場の公正さを保ちます。
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その日の気分で接しない
- 一貫性のある態度が、メンバーの安心感を育みます。
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メンバーの話をよく聴く
- 傾聴は、相手の本音を引き出し、関係性を深める基本です。
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必要なときに相談に乗る
- 相談しやすい環境が、より良い決断を促します。
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秘密は守る
- 信頼関係を築くためには、プライバシーの尊重が不可欠です。
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指示は単刀直入に、ただし命令口調は避ける
- 明確な指示は効率化につながりますが、人間関係も大事にします。
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感謝やねぎらいの言葉は忘れない
- 感謝の言葉は、メンバーのやる気と一体感を高めます。
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上司であるという気ままさや甘えに気を付ける
- 自制心を持つことで、公平なリーダーシップが発揮できます。
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自分のミスは、素直に認める
- 誠実な姿勢が、メンバーの信頼を獲得します。
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改善提案は、一緒に考える姿勢を持つ
- チームでの意見交換が、創造的な解決策を生み出します。
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メンバーの個性や能力を見極める
- 一人一人の強みを生かすことで、チーム全体の力を最大化します。
管理職はこれらの姿勢を意識しながら、自身の日頃の表情や発言、ふるまいを正していくことが重要です。特に新入社員や若手社員に対しては、上記15カ条をおろそかにすると、大きなコミュニケーションギャップが生じかねません。
15カ条を守ることで、部下との良好な関係を気付き、生産性が高く活気のあるチームづくりが可能となります。
▼部下メンバーとの効果的なコミュニケーションについては、下記もぜひご参考ください。
⇒部下のマネジメントの効果を高める方法とは?ポイントを解説!
管理職研修でコミュニケーションを扱う際のおすすめテーマ4選
管理職研修において、コミュニケーション能力を向上させるために取り上げるべきおすすめテーマ4選を以下に紹介します。
それぞれのテーマは、組織内でのコミュニケーションを円滑にし、チームの協力と理解を深めるために役立ちます。自社の状況に合わせて、テーマを設定することが重要です。
ポジティブコミュニケーション
ポジティブなコミュニケーションは、前向きなメッセージと建設的な対話を促すことを目的としています。メンバーがリスクを恐れずに意見を言いやすくなる環境をつくり、チームの士気を高めます。
研修では、ポジティブな言葉遣いや態度のとり方、そしてそれが組織文化に与える影響について学びます。これにより、メンバーが積極的に関与できる職場環境を形成します。
オープンコミュニケーション
オープンコミュニケーションは、透明性を持った情報共有を重視し、上下関係に関係なく自由な意見交換ができる文化を育むことを目的としています。
研修では、情報を隠さずオープンにすることの利点や、安心して意見が出せる環境をつくる方法を学びます。また、オープンな対話がいかに迅速な問題解決や革新につながるかについても探求します。
効果的なフィードバック
効果的なフィードバックは、個人およびチームの成長にとって不可欠です。効果的なフィードバックには具体性とタイムリーさが必要であり、これはメンバーの能力を高め、モチベーションを維持する鍵となります。
研修では、相手が受け入れやすいフィードバックの伝え方や、批判的にならずに改善点を伝えるテクニックを学習します。さらに、フィードバックを受ける側においても適切な反応の仕方を学ぶことは重要です。
傾聴コミュニケーション
傾聴は、すべてのコミュニケーションの基本であり、相手を深く理解し、誤解を避けるための重要なスキルです。研修では、相手の話を集中して聴く方法や、途中で遮らずに最後まで聴く姿勢の大切さを学びます。
また、相手の感情を受け止め、信頼関係を築くための反応の方法についても深く学びます。傾聴を通じて、より充実した対話が可能になり、チーム全体の信頼感が向上します。
管理職研修でコミュニケーションを扱う際に押さえておくべきトレンド
現代のビジネス環境における管理職研修では、さまざまなトレンドを理解し、時代に合わせたコミュニケーション力を啓発することが重要です。
これにより、効果的かつ時代に合ったリーダーシップを発揮することができます。
コンプライアンス(ハラスメント)
コンプライアンスは、管理職が守りの部分で最も意識し、徹底すべき要素です。コミュニケーションにおいては、コンプライアンス違反が起きないような職場づくりを目指すことが効果的です。
具体的には、職場や個人間の心理的安全性を高めることが挙げられます。心理的安全性の高い職場では、細かく報連相がされることで違反を未然に防ぐことができ、違反が起きたとしてもすぐに情報が上がってくるようになります。
また、ハラスメントに関する理解と対応も不可欠です。管理職は、ハラスメントを防止するための知識を持ち、職場での不正行為を未然に防ぐ義務があります。
研修では、実例に基づいたケーススタディーや法的基準を学び、適切な対処法を習得します。さらに、従業員からの訴えを迅速かつ公平に扱うためのプロセスも重要です。
▼心理的安全性を高めてハラスメントを防ぐことについては、下記で詳しく解説しています。
⇒心理的安全性を高めてハラスメントを防ぐには?職場と組織の仕組みづくりのコツを解説!
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)
多様性を尊重し、包括性と公平性を重視したコミュニケーションは、組織の文化をより豊かにし、革新を促進する鍵となります。研修では、さまざまな背景や経験を持つメンバーの声を生かし、チームのダイナミクスを最大限に引き出すためのスキルと技術を学びます。
多様な意見や視点を集約し、これらを組織の戦略にうまく反映させるためには、無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)を認識し、それを排除することも不可欠です。このプロセスを通じて、組織は豊富なアイデアを取り入れ、より創造的で活力に満ちた企業文化を築くことができるようになります。
また、多様な才能を引き寄せ、彼らが最大限に活躍できるように、インクルーシブな環境を整え、メンバー一人一人が公平に評価される職場つくりを推進します。これにより、チームの協力が促進され、組織の持続可能な成長を支援します。
1on1ミーティング
1on1ミーティングは、管理職とメンバー間での重要な個別コミュニケーションであり、深い理解を促進する機会です。研修では、効果的な1on1の進行方法を実践的に学びます。特に、アクティブリスニングやオープンエンドな質問を駆使して、相手の考えを引き出すスキルを強化します。
さらに、パーソナライズされたフィードバックやコーチングのテクニックを通じて、メンバーの成長を後押しし、信頼関係を強固にする方法を習得します。これにより、組織としてのモチベーション向上とパフォーマンスの最適化に寄与します。
人事評価面談
人事評価面談は、管理職にとってフィードバックと目標達成を推進するための重要なコミュニケーションの機会です。研修では、公正で建設的な評価方法を学び、各メンバーの強みと改善点を的確に伝えるスキルを磨きます。
また、評価を通じて効果的に称賛と承認を行い、メンバーが自発的に目標達成に向けて動くよう促すためのコミュニケーション戦略も探求します。このような評価面談を効果的にこなすことで、信頼を築き、組織全体の持続的な成長を促します。
管理職研修でコミュニケーションを扱う際の第一歩は自己理解から
管理職が効果的なコミュニケーションを実現するために、管理職研修では自身の自己理解から始めることをおすすめします。
自己理解とは、自分自身の性格、強み、弱み、価値観や信念を深く理解し、それに基づいて行動や態度を適切に調整するプロセスを指します。
管理職が自己理解をすることの重要性
管理職が自己理解をすることで、主に以下3つのことが明確化されます。
①コミュニケーションスタイルの認識
自己理解により、自身のコミュニケーションの傾向を把握しやすくなります。自身が物事の何を重要と捉え、どのようなコミュニケーションスタイルを好んでいるかを把握することが重要です。
例えば、管理職と部下のコミュニケーションスタイルが異なる場合、知らない内に部下の好みでないコミュニケーションスタイルを押し付けてしまっているケースがあるかもしれません。
特に、普段オンラインでコミュニケーションを取ることが多い場合はさらに注意が必要です。オンラインでは、自分でも気付かないようなコミュニケーションスタイルが表れていることが多いです。
このように、自己理解を深めることで、必要な改善策を講じることができます。
▼自己理解の深め方については下記で詳しく解説しています。
⇒自己理解を深める方法とは!5つの情報源について詳しく解説
②感情の管理
自分の感情に気付くことで、その都度適切に対処する能力が養われます。例えば、ストレスを感じたときにどう反応するかを把握することで、感情に左右されない冷静なコミュニケーションを保つことが可能になります。
最近では、アンガーマネジメントという手法も注目をされています。日本アンガーマネジメント協会によると、アンガーマネジメントとは、怒らないことを目的とするのではなく、怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになることを指します。
アンガーマネジメントを取り入れることで、管理職はより健全で効果的なリーダーシップを発揮し、職場のストレスを軽減し、ポジティブな職場環境を促進します。
③強みと弱みの明確化
管理職が職場で適切なコミュニケーションを取るためには、自身の行動特性上の強みと弱みを明確に理解することが重要です。
強みを適切に生かすことで、職場で効果的なコミュニケーションを取ることができるようになり、チームの生産性が向上します。一方で、自身の弱みを理解しておくことで、それを補完するようなコミュニケーションを意図的に取ることが可能になります。
この自己理解を通じて、管理職はチームメンバーとより効果的にコミュニケーションを取ることができます。また、自己改善を目指して学び続ける姿勢を示すことで、部下自身の行動変容を促すことにもつながります。
管理職研修での効果的なアプローチ
①自己診断ツールの活用
管理職研修では、個々の特性や行動パターンを客観的に把握するために、自己診断ツールを活用することがおすすめです。
自己診断ツールの活用により、管理職は自己理解を深め、自分がどのようなリーダーであるかを知ることができます。
また、これらのツールは、個々の強みと弱みの両方を明らかにし、どのようにチームを導くかに関する洞察も提供します。
▼自己診断ツールを活用した自己理解の方法については下記で詳しく解説しています。
⇒行動特性診断で自己理解・分析を促す! 性格分析ツールとの違いも解説!
②フィードバックの受け入れ
他者からのフィードバックを積極的に受け入れることは、管理職にとって非常に重要です。フィードバックを通じて、自身では見落としがちな課題や改善点を認識することができます。
これにより、効果的な改善の方向性を見いだし、自身のコミュニケーション能力をさらに磨くことができます。フィードバックを受ける度に新たな学びがあり、それらを実践に取り入れることで、管理職としての資質を向上させることができます。
③継続的な自己反省と成長
管理職は定期的に自己の振り返りを行うことが求められます。研修で得た知識やスキルが実生活でどのように生かされているかを確認することで、持続的な成長を促進します。
この継続的なプロセスは、研修終了後も長期的に成長を推進するために不可欠です。自己内省を通じて、学んだことを忘れずに実践し続けることで、管理職としてのコミュニケーション能力をさらに高めていくことができます。
管理職のコミュニケーション研修はeラーニングを有効に活用しよう
管理職のコミュニケーション能力向上には、eラーニングの活用がおすすめです。
これまで解説してきたように、管理職には多岐にわたるコミュニケーションスキルが求められます。それらを網羅的かつ効果的に習得するために、eラーニングを活用したコミュニケーション研修が効果的です。
管理職のコミュニケーション研修にeラーニングが効果的な主な理由:
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このように、eラーニングを活用することで、管理職自身が効率的に適切なコミュニケーションを図るスキルを磨き、組織全体の目標達成を支援することができます。
また、管理職におけるコミュニケーションは、効果的なマネジメントの手段に過ぎません。管理職のコミュニケーションの目的は、効果的なチームマネジメントを通した成果の最大化と人材育成です。
以下に、管理職のコミュニケーション研修(マネジメント力向上)で活用できる「マネジメント基礎コース」と「マネジメント実践コース」について紹介します。
マネジメント基礎コース
学習時間 :約14時間30分
【マネジメント基礎コース:受講者の声】
- 管理者に必要な知識・行動などが具体的な事例で紹介されており理解しやすかった。
- マネジメントは人間力だけでどうにかなるものでなく、明確な理論、テクニックが必要なことを学ぶことができ、マネジメントの奥深さに気付きました。またマネジャーは人格者でないと務まらないことが改めて分かりました。
- マネジメントに関する対応方法について、整理された内容を学習することにより、体系だった理論・考え方を吸収することができた。
- 受講する中で自分に思い当たることが多々あった。特にデジタル時代のマネジメントチームはこれから強化しなければならないことなので会議のコツや方法を学べて良かった。評価面談に関しても漠然とどうだった?から聞くことが多く、私も事実に即して話してはいるものの、大まかに話すことが多かったので気を付けようと思う。また会社戦略などは伝えてなかったのでまず私が会社戦略をしっかり理解したい。まず、どうしたら来期改善できるか、目標をしっかり立て、私に何を期待しているか?を確認したいと思いました。
- チームの発展状況に応じて適するマネジメントのアプローチが異なることや、メンバーのモチベーションやスキルレベルに応じて指示や委譲の方法が異なること、それらを踏まえて育成するために重視すべきポイントや観点について学びました。
- マネジメントをしていく上で同じ事象に対しても、対応の仕方1つでチームが良い方向に進んでいくかどうかが決まることを学んだ。eラーニングで学んだことを意識しつつ、しっかりと頑張りたい。
- マネジメントにあたっての基本的なことを学べた。自分がその基礎的知識を有していないことに気付かされ、非常に参考になった。特に、一般的に陥りがちなケースを具体的に見ることができて参考になった。
- これまで自分が職場で指導された手法や見てきた手法でのマネジメント方法をベースに行動していたが、体系的にマネジメントを学ぶことができ大変参考になった。マネジメント本では学べない動画のケーススタディーなど大変参考になった。
- ラインマネジャーになったときにどうすべきか、より具体的なイメージが湧くようになった。 基本姿勢を学ぶことで、 異なる考え方を持つさまざまな人に対してどう対処すべきかの応用が利くようになると思うので、有意義な講座だった。
マネジメント実践コース
学習時間 :約10時間
【マネジメント実践コース:受講者の声】
- リモートワークにおけるマネジャーの働き方について再確認ができた。
- マネジャーとしてやるべきことについて、具体例を交えて教えていただく機会がなかなか無かったので、今回のeラーニングは大変参考になった。
- 自身の経験値で感覚的に認識していたことを改めて体系立てて学ぶことができ、大変有意義な機会になりました。後半のリモートワークでのチーム力の高め方では、特にすぐに使えるヒントがたくさんあり、すぐに実践していこうと思いました。
- リモートワークにおける課題、問題点は今の業務に直結する内容であり、すぐに実践、意識できる内容であった。リモートおよび出社等を組み合わせるハイブリッド形式によって生産性向上につながる部分があると考えるので、新しい勤務様式に沿ったマネジメントを行っていきたい。
- 一通り知っている論点のつもりだったが、個々のチームメンバーの心理に配慮しながらのマネジメントは、このようにロールプレーイング方式で学ぶことでまだまだ意識が足りないことがよく分かった。
- 昨今実施しているリモートワークのマネジメント方法や管理方法など、多くのことを学ぶことができた。
- 普段心掛けていることではあるがそれが本当にお互いにとってプラスになっているか、相手から見たときにどう見えているか、どう感じられているかを定期的に振り返り、適宜修正して、より良いマネジメントをしていくことが大切だと感じた。また、コーチングは改めて難しいと感じた。ついついアドバイスをしてしまいがち、相手も答えを求めがちだが、しっかりと導けるように取り組んでいきたい。
- 個人を信じて任せることの重要性、管理しすぎないなど参考になるものが多かった。
まとめ
管理職のコミュニケーション研修は、管理職が組織内で効果的にマネジメントをするための重要な手段です。
まず、研修ではコミュニケーションの本質を理解し、論理的かつ感情的な側面をバランスよく押さえることが求められます。そして、5つのポイントとして、人に関心を持つことやノンバーバルコミュニケーションの活用を通じて、能力を高める具体的な方法を学ぶことが重要です。
また、管理職が自身のコミュニケーションスタイルを客観的に見直し、部下とどのように接するべきかの方向性を示すことが重要です。
部下とのコミュニケーションにおいて守るべき15カ条の姿勢は、信頼関係の構築に欠かせない基盤となります。さらに、研修で取り扱うべきテーマや現代のトレンド、自己理解の重要性を押さえ、時代に即したスキルを身に付けます。
そして、管理職のコミュニケーション研修においては、eラーニングの活用がおすすめです。eラーニングの活用により、いつでもどこでも学び続けられる柔軟な環境が整います。
これらの要素が一体となることで、管理職は実践的なコミュニケーション能力を習得し、持続的な成長を遂げることができるでしょう。効果的なコミュニケーションを通じて、組織とチームの成果の最大化と人材育成の実現につながります。
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