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コミュニケーション能力が高い人の特徴6つ!アップさせる方法も解説

「コミュニケーション能力が高い人とは、どういう定義だろうか?」
「私もコミュニケーション能力が高い人になりたいけど、なれるかな?」

誰しもが、「コミュニケーション能力が高い人になりたい」「なぜあの人はコミュニケーション能力が高いのだろう?」と考えたことがあるはずです。

しかしながら、そもそも「コミュニケーション能力が高い人」というのがどういう人かをイメージできていない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、「コミュニケーション能力が高い人」に焦点を当てて、共通する特徴や、自分でもコミュニケーション能力が高い人に近づくための実践的な方法まで詳しく解説していきます。

コミュニケーション能力を上げるためにすぐに実践できることもたくさんありますので、ぜひ今日から始めてみましょう。

ぜひこの記事を参考に、改めて「コミュニケーション能力が高い人」が実践していることを理解するとともに、それらを真似して自分のものにしてみてください。

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目次[非表示]

  1. 1.コミュニケーション能力が高い人とは?  
  2. 2.コミュニケーション能力が高い人に共通する特徴
    1. 2.1.非言語(ノンバーバル)コミュニケーションが取れている
    2. 2.2.人の話を聴く「傾聴」ができている
    3. 2.3.会話の引き出しが多くて会話を広げることができる
    4. 2.4.伝わりやすいコミュニケーションができている
    5. 2.5.臨機応変に話し方を変えるなどの対応ができる
    6. 2.6.ネガティブなことを言わず話しかけやすい雰囲気を持っている
  3. 3.「コミュニケーション能力が高い人」は職場でも重宝される人材となる
  4. 4.「コミュニケーション能力が高い人」になるためにすぐ実践できること
    1. 4.1.笑顔・会釈・挨拶を意識して話しかけやすい雰囲気を作っておく
    2. 4.2.傾聴を意識して相手の話を最後まで聴く
    3. 4.3.相手の意図を汲んだコミュニケーションを意識する
    4. 4.4.名前を呼ぶ・趣味を覚えるなど相手に興味がある態度を示す
    5. 4.5.結論ファーストで短く伝える
    6. 4.6.目標を決めてコミュニケーションを取る練習をする
  5. 5.コミュニケーション能力をさらに高めるための実践的なスキル
    1. 5.1.トークスキルを身につける(エレベータートーク、PREP法など)
    2. 5.2.傾聴スキルを身につける(アクティブリスニング、パラフレーズなど)
    3. 5.3.信頼されるための思考法を身につける(ロジカルシンキング・クリティカルシンキングなど)
  6. 6.社員のコミュニケーション能力を高めたい企業はLDcubeにご相談ください
  7. 7.まとめ

コミュニケーション能力が高い人とは?  

「コミュニケーション能力が高い人」が共通して持つ特徴については2章で詳しく解説しますが、まずは「コミュニケーション能力とは何か」を含めて、「コミュニケーション能力が高い」とはどういうことなのかを紐解いていきましょう。

あなたが思う「コミュニケーション能力が高い人」はどのようなイメージでしょうか。

「コミュニケーション能力が高い人」にもいろいろな種類がある

  • 誰とでも隔てなくコミュニケーションを取れる人
  • 初対面でも会話を盛り上げることができる人
  • 仕事・学校だけの関係ではなく深く関係を築ける人
  • 交友関係が広い人
  • 自分から話しかけにいける人

人によって「コミュニケーション能力が高い人」のイメージは異なると思いますが、共通するのは、「誰とでもスムーズに良いコミュニケーションを取ることができる人」というイメージではないでしょうか。

コミュニケーション能力には、「言語コミュニケーション」と「非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)」の2つがあり、それぞれ「伝える力」と「聴く力」の2つのスキルに分かれます。

​​​​​​​「言語コミュニケーション」とは、言葉を使って自分の意思を伝えたり相手の意見や気持ちを聞いたりするコミュニケーションのことです。

一方で「非言語コミュニケーション」とは、言葉以外のコミュニケーションを指し、表情やジェスチャー、声のトーン、姿勢、視線、服装、香りなどさまざまな要素が含まれます。

コミュニケーションというと「何を話すか」が重視されがちですが、コミュニケーション能力が高い人は「聴く力」もあり、「非言語(ノンバーバル)」のコミュニケーションもしっかりと取れているということが重要となります。

コミュニケーション能力が高い人に共通する特徴

ここからは「コミュニケーション能力が高い人」がどのような人なのかさらに深く理解するために、共通して持つ特徴を解説していきます。

コミュニケーション能力が高い人に共通する特徴

  • 非言語(ノンバーバル)コミュニケーションが取れている
  • 人の話を聴く「傾聴」ができている
  • 会話の引き出しが多くて会話を広げることができる
  • 伝わりやすいコミュニケーションができている
  • 臨機応変に話し方を変えるなどの対応ができる
  • ネガティブなことを言わず話しかけやすい雰囲気を持っている

それぞれどのような特徴なのか、自分ができているかなどを確認しながら読み進めてみてください。

非言語(ノンバーバル)コミュニケーションが取れている

コミュニケーション能力が高い人というのは、話す内容(言葉)が優れているだけでなく、非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)が高いレベルでできていることが多いといえます。

例えば、どんなに口では高尚なことを言っても、相手の目を見ずに伝えられたら、相手は良い気持ちにならないでしょう。コミュニケーション能力が高い人は、非言語の部分でもしっかりとコミュニケーションが取れているケースがほとんどです。

非言語(ノンバーバル)コミュニケーションが取れている具体例としては、以下のようなものがあります。

非言語(ノンバーバル)コミュニケーションが取れている具体例

  • 相手の話を聞きながらうなずくことで、話に関心を持っていることを表現する
  • 声を発しなくても、微笑むことで友好的な態度を伝える
  • 相手の目を見て話すことで、真剣に聞いている姿勢を示す
  • 体を開いて(腕を組まず)相手の方に向けて、相手の話を聴く気があることを伝える
  • 手を使って説明を強調するなど、言葉で伝えにくい内容を表現する
  • 驚く内容には眉を上げ、悲しい話には眉をひそめるなど、相手の感情に共感した表情をする
  • 話の内容によって声のトーンを使い分けるなど、緩急をつけて話を展開する
  • 喜ぶときは手を叩くなど、相手の喜怒哀楽に合わせてジェスチャーを変える

非言語コミュニケーションは、言葉だけでは伝えきれない情報を共有するのに役立ちます。

こうした言葉以外のコミュニケーションが上手な方は、「話しかけやすい」「話を聴いてくれる」という評価を得やすく、「コミュニケーション能力が高い人」といわれることが多いでしょう。

人の話を聴く「傾聴」ができている

コミュニケーション能力が高い人の特徴として、人の話を聴く「傾聴」ができているという点が挙げられます。自分が話すことはもちろんですが、相手の話を真摯に聴いて受け止める力が優れている傾向にあります。

例えば、自分の話ばかりで相手の話を退屈そうに聞いていたり、相手の話を遮って自分の話につなげてしまったりする人は、「コミュニケーション能力が高い人」と評価されることはないでしょう。

傾聴ができている人の具体例としては、以下のようなものがあります。

「傾聴」ができている具体例

  • 話の途中で自分の意見やアドバイスを挟まず、相手が言いたいことを最後まで聞く
  • 「うん」「なるほど」「それで?」など自然な相槌を打って、相手が話しやすい雰囲気を作る
  • 話をしている相手の目を見て、真剣に聞いていることを伝える
  • 体を相手に向けて、「あなたの話に集中しています」という態度を示す
  • 相手が考える時間や言葉を探す時間を尊重し、無理に間を埋めようとしない。
  • 「それは大変だったね」や「それって嬉しかった?」など、相手の感情に寄り添う質問や反応をする
  • 「つまり◯◯ってことだね?」など相手の話を要約し、きちんと理解していることを示す
  • 「それはどうしてそう感じたの?」や「それで何が一番心に残っているの?」など、相手の話を広げる質問をする

上記の例にもある通り、「うなづく」「相手の目を見る」「相手に向かって体を向ける」など非言語(ノンバーバル)コミュニケーションも重要となります。

このような態度で相手の話を聴くことができると、相手は安心して話をすることができ、信頼関係が生まれます。

会話の引き出しが多くて会話を広げることができる

会話の引き出しが多くて会話を広げることができることも、コミュニケーション能力が高い人としての評価を得やすい特徴のひとつです。

なぜならば、相手の話す内容に会話を合わせることができ、自然に会話を盛り上げることができるからです。

例えば、野球好きの方とは好きなチームの話題で盛り上がったり、グルメ好きの方とは最近オープンしたお店の話で会話を広げたりすることが自然にできます。一方で、会話の引き出しが少ないと、野球の話題で盛り上がっていても話に入っていけないなど、せっかくの打ち解けるチャンスを逃してしまうことがあるでしょう。

相手に「自分の話に興味を持ってくれている」と感じてもらうことで、親近感を覚えてもらうことができます。

伝わりやすいコミュニケーションができている

コミュニケーション能力が高い人には、伝わりやすいコミュニケーションができていることが多いという特徴があります。

例えば「途中深刻なトラブルに見舞われたが結果的に成功した」という話を、トラブルに遭った話から始めてしまうと、話を聞いている相手は「これは悪い報告をされているのかな?」と混乱してしまいます。

コミュニケーションが上手い人は、まず結論から話し始めるため、聞いている側も安心して最後まで聞くことができます。

他にも、相手の理解度に合わせて表現の仕方を変えるなどを実践できる人は、伝わりやすいコミュニケーションができているはずです。

伝わりやすいコミュニケーションができている人の具体例としては、以下のようなものがあります。

伝わりやすいコミュニケーションの具体例

  • 専門用語や難しい表現を避け、誰にでも理解しやすい言葉を選ぶ
  • 最初に結論を伝え、話の要点を明確にしてから話す
  • 抽象的な話に具体的な事例を追加し、相手がイメージしやすいようにする
  • 相手の知識や背景を考慮して、適切なレベルで話を展開する
  • 資料やジェスチャーなどを活用して、内容を視覚的に補強する
  • 相手の表情や態度を確認して、話の理解度を確認しながら進める
  • 話すスピードや間の取り方を相手に合わせ、落ち着いて伝える

独りよがりのコミュニケーションではなく、相手の会話レベルや表情などを適切に判断した上で、
話をチューニングできると、伝わりやすいコミュニケーションを取ることができます。

臨機応変に話し方を変えるなどの対応ができる

コミュニケーション能力が高い人は、相手の表情や態度、返ってくる言葉などをしっかりと観察して、相手に合わせて話し方を変えるなどの対応ができる人です。

例えば会話をしていて相手が首をかしげるなど「理解できていない」という態度を取ったときには、言葉を補ったり平易な用語を使ったり、話すスピードをゆっくりにしたりして、理解しやすいようなコミュニケーションを心がけます。

反対に、相手が業界用語を使いたがる場合には、相手の話す言葉に合わせてラポール(信頼関係)を構築するテクニックを使うこともあるでしょう。また、相手が難色を示した場合には話を変えるなど、相手の感情を感じ取って適切なコミュニケーションを選択することができます。

以下に、その他の具体例についても記載しておきます。

相手に合わせたコミュニケーションの具体例

  • 専門的な話をする場合、初心者には基礎から丁寧に説明し、専門家には高度な内容や具体的な質問を交える
  • 相手の理解度に合わせてゆっくり丁寧に話したり、専門用語を交えてテンポよく話したりという使い分けができる
  • 相手が興味を持っているトピックや話題を優先的に取り上げて、関心を引き出す会話を展開する
  • 悩んでいる人には共感を込めて静かな口調で話し、喜んでいる人には明るい声で話を盛り上げるなど、感情に合わせた話し方をする
  • 海外の方など異なる背景を持つ人に対しては、表現や例え話をその文化に適したものに変える
  • 要点を重視する人には簡潔に話し、雑談を好む人にはリラックスした雰囲気で対応する
  • 部下や親睦会では親しみやすい口調で、上司や会議では丁寧かつ簡潔な口調でなど、TPOに合わせて話し方を使い分けられる
  • 忙しそうな相手には簡潔に話し、時間に余裕がある相手にはじっくりと説明する

相手の状況に配慮しつつコミュニケーションを取ることで、相手からの信頼を得ることができ、良好なコミュニケーションを継続することができます。

ネガティブなことを言わず話しかけやすい雰囲気を持っている

「いつも笑顔でいる」「ネガティブなことを言わない」「話しかけやすい」というのも、コミュニケーション能力が高い人の特徴です。

いつも機嫌が悪そうにしていたり、すぐ不平・不満を言う人には、なかなか話しかけたり相談したりすることができません。一方で、いつも機嫌が良くて、すれ違う時に笑顔で会釈してくれる人がいたら、たとえ話したことがなくても良い印象を持つでしょう。

同様に、勇気を振り絞って話しかけたのに「今忙しいから後にして」と言われてしまうと萎縮して話しかけづらくなりますが、笑顔で対応してくれたら今後も相談しやすくなります。

以下に、その他の具体例についても記載しておきます。

話しかけやすい雰囲気を持っている具体例

  • 「おはようございます」や「お疲れさまです」の挨拶に、笑顔を添えて好印象を与える
  • 感情的にならず、常に落ち着いた優しい声で話すことで、話しかけやすい雰囲気を作る
  • 「その服、すごく似合ってますね」や「そのアイデア素晴らしいと思います」など、普段から相手を褒めて前向きな気分にさせる
  • 小さなことにも「ありがとうございます」「助かりました」と笑顔でお礼を言う
  • 問題が発生した時にも、「一緒に解決方法を考えましょう」と前向きな姿勢を示す
  • 相手の話をじっくり聞いて「それは大変でしたね」など共感の言葉を添える
  • 忙しいときでも「少しだけ時間をくださいね」と笑顔で丁寧に返答する

こうした行動の積み重ねによって、相手は安心感を覚えて、自然と話しかけたくなる雰囲気が生まれます。

「コミュニケーション能力が高い人」は職場でも重宝される人材となる

「コミュニケーション能力が高い人」と「低い人」を比べると、当たり前ですが、「コミュニケーション能力が高い人」のほうが、さまざまなシーンで物事を有利に進めることができます。

具体的には、以下のようなメリットがあります。

コミュニケーション能力の向上で得られるメリット

  • 他者との関わりがスムーズになり、信頼関係を築きやすくなるため、人間関係が円滑になる
  • 意思疎通がスムーズになることでチーム内での連携やリーダーシップを発揮しやすくなり、職場での評価が上がる
  • 正確に意図を伝えたり他者の意見を理解しやすくなったりすることで、効率的に問題を解決できるようになる
  • コミュニケーションによる誤解やトラブルが減り、精神的なストレスが軽くなる
  • 自分の意見を的確に伝える力がつき、相手を納得させやすくなる
  • 周囲の信頼を得ることで、助けや支援を受けやすくなる
  • 誤解や感情的な衝突を回避でき、トラブルを未然に防いだりプロジェクトの推進スピードが早くなったりする

職場においても、全従業員のコミュニケーション能力を上げていくことで、職場内のコミュニケーションが上手くいくようになり、さまざまなメリットが生まれます。

以下からは、コミュニケーション能力が高い人になるためにすぐできる方法を解説していきます。「自分のコミュニケーション能力を上げたい」という方はもちろん、会社の社員教育として「コミュニケーション能力を底上げしたい」という企業担当者もぜひ参考になさってみてください。

「コミュニケーション能力が高い人」になるためにすぐ実践できること

ここからは、「コミュニケーション能力が高い人」になるための方法を解説していきます。

明日から突然コミュニケーション能力が高い人になるのは難しいことですが、実は、今すぐ実践できることもたくさんあります。ここでは「今から取り組めること」に絞って解説していくので、ぜひ取り入れられるものから実践してみてください。

「コミュニケーション能力が高い人」になるためにすぐ実践できること

  • 笑顔・会釈・挨拶を意識して話しかけやすい雰囲気を作っておく
  • 傾聴を意識して相手の話を最後まで聴く
  • 相手の意図を汲んだコミュニケーションを意識する
  • 名前を呼ぶ・趣味を覚えるなど相手に興味がある態度を示す
  • 結論ファーストで短く伝える
  • 目標を決めてコミュニケーションを取る練習をする

この6つだけを意識して行うだけでも、だいぶ良いコミュニケーションが取れるはずです。それぞれ解説するので、ぜひ実践してみてください。

笑顔・会釈・挨拶を意識して話しかけやすい雰囲気を作っておく

コミュニケーション能力が高い人には常に話しかけやすい雰囲気があり、「この人に相談したら悩みが解決しそう」「楽しい時間を過ごせそう」と思わせる態度を身につけています。

そのため、コミュニケーション能力が高い人の一歩として、話しかけやすい雰囲気を作っておくことを今日から実践してみましょう。

実践方法はシンプルで、常に笑顔を意識して会話したり、会話をしていない時にも会釈や挨拶をしておいたりするだけです。

例えば廊下ですれ違った時に挨拶をするだけでも、相手に好意的な態度を取っていることを伝えることができます。普段から周囲に好意的な姿勢を見せておくだけでも、実際に話した時に萎縮せず良好なコミュニケーションを取ることができるはずです。

傾聴を意識して相手の話を最後まで聴く

「すぐに自分の話をしてしまう」「持論を展開してしまう」という方は、ぜひ相手の話を最後まで聴くことや否定をせずに受け止めることをしてみてください。

以下に具体的な実践方法を記載するので、真似をしてやってみましょう。

相手の話を聴いて否定をしない具体的な実践方法

  • 相手が言いたいことを全て伝え終わるまで、話をさえぎらない
  • 自分と異なる考え方に対しても、「そういう考え方もあるのですね」と受け入れる姿勢を示す
  • 相手の言葉を繰り返すなどをして、共感の想いを伝える
  • 非言語コミュニケーションも意識して、相手の表情を真似する

相手の話を「傾聴」することで、相手から「この人は聞き上手だな」「また話を聞いてもらおう」と思ってもらえる可能性が高まり、相手の中での評価が向上します。

相手の意図を汲んだコミュニケーションを意識する

自分の意見を伝えることをコミュニケーションの主眼に置いていた、という方は、相手の意図を汲むことを意識するだけでも、「コミュニケーション能力が高い人」に一歩近づくことができるでしょう。

例えば、何か相手から質問された時に、「相手がなぜその質問をしてきたのか」に思いを巡らせるだけでも、コミュニケーションの内容が変わってきます。

「この仕事の進捗状況ってどうなってる?」と聞かれた場合に、単純に進捗状況が知りたいのか、あなたのことを心配しているのか、それとも雑談として質問しているのかによって、答え方は変わってくるでしょう。

意図を汲んだ返事の例
「この仕事の進捗状況ってどうなってる?」と聞かれた場合

【単純に進捗が知りたい場合の回答例】
締め切りの明日までには完成する予定です。現状80%は終わっているのですが、この資料が見つからずに今探しているところです。

【あなたのことを心配している場合の回答例】
気にかけてくださりありがとうございます。現状8割終わっていて、完成形は見えているのでご安心ください。ただ、この資料がなかなか見つからなくて困っています。もしよろしければ、どこを探したら良いかなどアドバイスを頂けますか?

【単に雑談として聞かれている場合の回答例】
明日までには完成すると思うので大丈夫ですが、なかなか資料が見つからなくて大変ですよー。

相手の知りたいことを理解して、それにあった返答をするだけでも、相手からの評価が変わってくることがあります。

名前を呼ぶ・趣味を覚えるなど相手に興味がある態度を示す

コミュニケーション能力が高い人は、会話の中でサラッと相手の名前を読んだり、前に話した内容を覚えていたりすることで、距離を近づけるのに長けています。

これらを現状できていない場合には、意識的に行うことで、相手に「興味がありますよ」「あなたと仲良くなりたい気持ちを持っていますよ」ということを伝えることができます。

結果として、相手との距離を縮めて良好なコミュニケーションを行うことができるでしょう。

相手に興味がある態度を示す具体的な実践方法

  • 会話中に相手の名前を適切に使って、好意を表す
  • 「そういえば先週行くって言っていた遊園地はどうでしたか?」など、以前話した内容を盛り込む
  • 好きなスポーツや趣味など、相手の内面的な部分について質問をする
  • 相手の共通点を見つけて、共通の話題で会話を盛り上げる
  • 相手の気持ちに「そうですよね!」「それは辛いですね」など共感の気持ちを表す
  • 「髪型変えましたか?良いですね」など、小さな変化に気づいて褒める
  • 相手が好きなことに対して、「もっと詳しく教えてください」など話題を深く掘り下げる

一人一人との距離を詰めるスピードが早くなれば、早く多くの人と良好なコミュニケーションを築けるようになります。

結論ファーストで短く伝える

相手から「話が長くて何が言いたいのかわからない」と思われないためには、「結論ファースト」を徹底して、できるだけ短く伝えることを意識することをおすすめします。

結論ファーストの話し方をするには「PREP(プレップ)法」という手法が便利です。すぐ実践することができる簡単な型なので、ぜひ練習してみてください。

【PREP法の例(締切変更の打診の例)】

結論
(Point)

〇〇の締め切りを、明日12/1から明後日12/2に変更していただきたいと考えています。

理由
(Reason)

なぜならば、他業務で優先しなければならない事案が発生したためです。

具体例
(Example)

具体的には、こちらの不手際により顧客からのクレームが出ており、こちらの対応業務をしております。

結論
(Point)

そのため、〇〇の締め切りを明日12/1から明後日12/2に変更していただけますようお願いいたします。

説明が下手な人のよくあるケースとして、具体例(クレームが出ていること)から伝えて着地点が見えにくくなる事例があります。結論から伝えることで、相手が「何を求められているのか」を把握しやすくなり、コミュニケーションがスムーズになります。

もしPREP法が難しければ、とりあえず「結論から伝える」だけでも効果的です。例えば、「締め切り変更のご相談なのですが」と最初に伝えるだけでも、内容が伝わりやすくなります。

「この人の話は長くてよくわからない」と思われてしまわないよう、結論から伝えることを意識してコミュニケーションを行いましょう。

目標を決めてコミュニケーションを取る練習をする

コミュニケーション能力向上のためには「場数を踏むこと」も大切なので、1日1回など目標を決めて「コミュニケーションを取ること」に積極的にチャレンジしてみることもおすすめです。

明確な目標があった方が達成しやすいので、「1日1回、話したことがない人と話す」や「午前中に必ず誰かに話しかける」など、分かりやすく達成しやすい目標を設定して取り組んでみましょう。

コミュニケーション練習の具体的な実践方法

  • 1日3人に笑顔で「おはようございます」という挨拶を自分から行う
  • 1日1回、職場の誰かと短い雑談をする時間を設ける
  • 1日1回、趣味を尋ねるなど、相手の興味を引き出すようなオープンな質問をする練習をする
  • 1日5回、会話の中で相槌を打つ練習をする
  • 1日1人、同僚や家族などに「いつもありがとう」など感謝の言葉を伝える練習をする
  • 1日1回、「つまり◯◯ということですね」など話をまとめる練習をする
  • 1日5分、鏡の前で自分の表情や声のトーンを確認しながら、笑顔で話す練習を行う

これらの目標を達成し続けることで、日常的なコミュニケーションスキルが自然に向上します。小さな成功体験を積み重ねることで、自信にも繋がります。

コミュニケーション能力をさらに高めるための実践的なスキル

前章では「今からすぐに取り組めること」を解説しましたが、ここからは時間をかけてさらにコミュニケーション能力を高めるスキルをいくつか紹介します。

コミュニケーション能力をさらに高めるための実践的なスキル

  • トークスキルを身につける(エレベータートーク、PREP法など)
  • 傾聴スキルを身につける(アクティブリスニング、パラフレーズなど)
  • 信頼されるための思考法を身につける(ロジカルシンキング・クリティカルシンキングなど)

習得して使いこなすまでには反復して練習することが必要ですが、実践で使えるようになればいろいろなシーンで良好なコミュニケーションを取りやすくなります。ぜひ習得してみてください。

トークスキルを身につける(エレベータートーク、PREP法など)

実践でも活用しやすいトークスキルをいくつか練習して身につけることで、コミュニケーション能力を飛躍的に向上させることができます。

【実践で活用できるトークスキルの例】

エレベーター
トーク

同じエレベーターに乗り合わせた時のような短時間で、印象に残る会話をするトークスキル。30秒や1分程度で相手の興味を惹きつけるような内容を考える。

PREP法

結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)の順番で話をすることにより、相手の納得感を高めるトークスキル。

5W1H法

「誰が(Who)、何を(What)、いつ(When)、どこで(Where)、なぜ(Why)、どのように(How)するのか」を明確に伝えることで、伝えたい情報を整理して相手に届けるスキル。

ロール
プレイング

実際の場面を想定して、会話の練習をする(例えば、次の日に会議で会うメンバーを想定して話してみるなど)

エモーショナル
スピーキング

感情を込めることを意識して、同じ話を異なるトーンで話す練習をする

実際のコミュニケーションで使いこなせるようになるまで、反復して練習してみることをおすすめします。

傾聴スキルを身につける(アクティブリスニング、パラフレーズなど)

トークスキルと同時に、傾聴スキルも身につけると、円滑なコミュニケーションを行えるようになります。

傾聴スキルには、例えば以下のようなものがあります。傾聴スキルを鍛えるには会話の相手が必要になるため1人で練習するのは難しいですが、手法を知っておいて日常会話の中で練習するのも良いでしょう。

【実践で活用できる傾聴スキルの例】

アクティブリスニング

「傾聴姿勢」とも呼ばれるコミュニケーション技法で、相手の話をただ聞くのではなく、相手が伝えたい内容を主体的に把握すること

バックトラッキング

相手の話した言葉をオウム返しのように繰り返して、相手の話を理解していることを示すこと

オープン・クエスチョン

「はい」や「いいえ」で答えられない質問をすることで、相手の会話の意図を再確認すること

ミラーリング

相手の仕草や言動を真似して、相手に親近感を与えること

ペーシング

会話のトーンやテンポ、呼吸のリズムを相手のペースに合わせること

パラフレージング

相手の話をある程度聞いた時点で「つまり、今の悩みは◯◯と△△の2つなんだね」など内容をまとめて整理すること

上記のようなスキルを実践的に練習できるセミナーや研修に参加すれば、理論だけでなく、ロールプレイングを通して実際にコミュニケーションのコツを掴むことができるでしょう。

信頼されるための思考法を身につける(ロジカルシンキング・クリティカルシンキングなど)

さらにコミュニケーション能力を高めるには、スムーズな対話だけでなく「他者から信頼される人」になるための思考法も身につけるのがおすすめです。

ビジネスシーンで信頼を勝ち取る思考法の例としては、以下のようなものがあります。

【信頼されるための思考力の例】

ロジカルシンキング
(論理的思考)

物事を体系的に整理し、筋道を立てて考える思考法

クリティカルシンキング(批判的思考)

前提となる事実を明らかにしながら、多角的・論理的に考える思考法

ラテラルシンキング
(水平思考)

固定観念にとらわれずに視点を変えて物事を捉えることで、自由な発想を生み出す思考法

こうした思考法のフレームワークは書籍などで学ぶことができますが、実践的に学ぶにはやはりビジネススクールや研修で体得するのがおすすめです。

社員のコミュニケーション能力を高めたい企業はLDcubeにご相談ください

近年、「社内のコミュニケーションを円滑にしたい」「組織全体のコミュニケーション能力を底上げしたい」というようなニーズが高まり、コミュニケーション研修への注目が高まっています。

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LIFO診断を通じて自己理解を深めることで、受講者は自分自身のコミュニケーションスタイルを認識し、改善点に気付き、より効果的なコミュニケーションの取り方を学習することができるようになります。

さらに、自己と他者の二者関係において他者を理解することで、チーム内で円滑なコミュニケーションを取れるようになります。異なるスタイルを持つ同僚との接し方を学ぶことで、誤解や摩擦を減らし、協力的な職場環境を築くことが可能となるのです。

※「LIFO(ライフォ)診断」についてさらに知りたい方は、「LIFO(ライフォ)プログラム」のページをぜひご覧ください。

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トレーナー自身がLIFO診断の手法を学び、継続的に研修を実施することで組織全体のコミュニケーションの質を持続的に向上させていくことが可能です。

まとめ

本記事では「コミュニケーション能力が高い人」の特徴やコミュニケーション能力を上げる方法について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

「コミュニケーション能力が高い人」に共通する特徴

  • 非言語(ノンバーバル)コミュニケーションが取れている
  • 人の話を聴く「傾聴」ができている
  • 会話の引き出しが多くて会話を広げることができる
  • 伝わりやすいコミュニケーションができている
  • 臨機応変に話し方を変えるなどの対応ができる
  • ネガティブなことを言わず話しかけやすい雰囲気を持っている

「コミュニケーション能力が高い人」になるためにすぐ実践できること

  • 笑顔・会釈・挨拶を意識して話しかけやすい雰囲気を作っておく
  • 傾聴を意識して相手の話を最後まで聴く
  • 相手の意図を汲んだコミュニケーションを意識する
  • 名前を呼ぶ・趣味を覚えるなど相手に興味がある態度を示す
  • 結論ファーストで短く伝える
  • 目標を決めてコミュニケーションを取る練習をする

コミュニケーション能力をさらに高めるための実践的なスキル

  • トークスキルを身につける(エレベータートーク、PREP法など)
  • 傾聴スキルを身につける(アクティブリスニング、パラフレーズなど)
  • 信頼されるための思考法を身につける(ロジカルシンキング・クリティカルシンキングなど)

コミュニケーション能力を上げるためには、実践がとても大切となります。今回の記事を参考に、できるところから実践してみてください。

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LDcube編集部
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株式会社ビジネスコンサルタント時代から約60年、人材開発・組織開発に携わってきた知見をもとに、現代求められる新たな学びについて、ノウハウや知見をお届けします。

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