エンゲージメントを高める18の施策とは?─効果的な取り組みと成功ポイントを解説!
「エンゲージメントを高めるにはどうすればいいのだろう?」
と悩む経営者やマネジャーは少なくありません。
従業員エンゲージメントの向上は、企業の生産性や業績に直結する重要な経営課題です。
この記事では、従業員エンゲージメントを高める18の施策を、実践的に解説します。
エンゲージメントが高い従業員は、仕事への意欲やモチベーションが高く、コミットメントも強くなります。その結果、生産性や創造性が向上し、顧客満足度や業績の向上につながります。
本記事をご一読いただければ、自社に適した施策が見つかるはずです。従業員エンゲージメントを高め、組織の持続的な成長と発展を実現していきましょう。
▼エンゲージメントを高めるための研修については下記で詳しく解説しています。
⇒エンゲージメントを高める研修とは?カリキュラムと成功させる秘訣を解説!
▼チームの活性化を通じてエンゲージメント向上を図るポイントは下記にまとめています。
▼社員の成長実感を通じてエンゲージメント向上を図るポイントは下記にまとめています。
目次[非表示]
- 1.従業員エンゲージメントを高める18の施策
- 1.1.施策1:経営理念とビジョンを明確に示す
- 1.2.施策2:適切な目標設定とフィードバックを行う
- 1.3.施策3:自律性を重視した環境を整備する
- 1.4.施策4:成長の機会を提供する
- 1.5.施策5:公正な評価と処遇を実現する
- 1.6.施策6:積極的な承認と称賛を実践する
- 1.7.施策7:心理的安全性の高いチームを作る
- 1.8.施策8:1on1ミーティングを行う
- 1.9.施策9:双方向コミュニケーションを促進する
- 1.10.施策10:適切な情報共有を行う
- 1.11.施策11:ワークライフバランスを推進する
- 1.12.施策12:心身の健康をサポートする
- 1.13.施策13:多様性を尊重しインクルージョンを促進する
- 1.14.施策14:社会的意義のある仕事に取り組む
- 1.15.施策15:福利厚生を充実させる
- 1.16.施策16:経営陣と従業員の距離を縮める
- 1.17.施策17:変化に適応する組織風土を醸成する
- 1.18.施策18:エンゲージメントを定期的に測定する
- 2.エンゲージメントを高める施策を成功させるポイント
- 2.1.経営層がコミットする
- 2.2.自社にフィットする施策から着手する
- 2.3.継続的に取り組む
- 3.まとめ
従業員エンゲージメントを高める18の施策
従業員エンゲージメントを高めるためには、単発の施策ではなく、多面的かつ継続的なアプローチが必要です。
さっそく、冒頭でご紹介した「従業員エンゲージメントを高める18の施策」を詳しく見ていきましょう。
▼なお、本記事では「エンゲージメントとは何か?」といった基礎解説は割愛しています。基本をおさらいしたい方は、本記事を読み進める前に、以下の記事をご覧ください。
⇒従業員エンゲージメントとは?向上につながる5つの施策【人事担当必見】
施策1:経営理念とビジョンを明確に示す
第1の施策は「経営理念とビジョンを明確に示す」です。
経営理念とビジョンは、エンゲージメント向上の土台となる要素です。
「経営理念」は企業の存在意義や価値観を表し、従業員の行動指針となります。一方、「ビジョン」は企業の目指す未来像を描き、従業員に仕事の意義と目的を与えるものです。
【経営理念とビジョンを示す実践ポイント】
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▼研修プログラムについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
⇒階層別研修とは?達成すべき目標や習得させたい知識・スキルを徹底解説
⇒新入社員研修でおすすめグループワーク・ゲームを紹介!満足度と理解度向上!
施策2:適切な目標設定とフィードバックを行う
第2の施策は「適切な目標設定とフィードバックを行う」です。
「目標」は従業員に仕事の方向性を示し、モチベーションの源泉となります。「フィードバック」は従業員の成長を促し、上司との信頼関係を築く上で重要な役割を果たします。
目標設定とフィードバックは、エンゲージメントを高める根本の仕組みとして、欠かせない要素といえるでしょう。
【目標設定とフィードバックの実践ポイント】
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施策3:自律性を重視した環境を整備する
第3の施策は「自律性を重視した環境を整備する」です。
従業員エンゲージメントを高めるうえで、自律性を重視した環境づくりは非常に重要です。自律性とは、自分で考え、判断し、行動する力のことを指します。
自律性の高い従業員は、仕事へのモチベーションが高い傾向にあります。
【自律性を重視した環境づくりの実践ポイント】
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▼自律性の向上については、以下の記事もあわせてご覧ください。
⇒自律型人材とは?特性や特徴と行動パターン・育成施策の実践ポイントを解説!
施策4:成長の機会を提供する
第4の施策は「成長の機会を提供する」です。
従業員のエンゲージメントを高めるには、成長の機会を提供することが不可欠です。人は成長を実感できるとき、最もモチベーションが高まるものです。
【成長の機会を提供する実践ポイント】
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▼OJTについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
⇒効果的なOJTとは?意味と目的、新時代の学習環境の作り方を解説
▼また、研修プログラムについては以下の記事で詳しく解説しています。
⇒社員研修プログラムとは?構築方法、体系化、効果、費用、など徹底解説!
施策5:公正な評価と処遇を実現する
第5の施策は「公正な評価と処遇を実現する」です。
従業員のエンゲージメントを高めるうえで、公正な評価と処遇の実現は欠かせません。
「自分は適切に評価され、処遇されている」と実感できることが、会社への貢献意欲や働き続けるモチベーションになります。
【公正な評価と処遇の実践ポイント】
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施策6:積極的な承認と称賛を実践する
第6の施策は「積極的な承認と称賛を実践する」です。
従業員のエンゲージメントを高めるうえで、上司や同僚からの承認や称賛は大きな役割を果たします。人は自分の頑張りや成果を認められると、大いにモチベーションが高まるものです。
会社として承認と称賛の文化を醸成することが、エンゲージメント向上の鍵となります。
【積極的な承認と称賛の実践ポイント】
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施策7:心理的安全性の高いチームを作る
第7の施策は「心理的安全性の高いチームを作る」です。
心理的安全性とは、チームメンバーが安心して自分の意見を言ったり、失敗を恐れず行動したりできる環境のことを指します。
心理的安全性が欠如していると、メンバーは発言をためらったり、チャレンジを避けたりするようになります。
その結果、仕事への主体的な取り組みや創意工夫が減少し、エンゲージメントが低下してしまうのです。
心理的安全性を高めることは、エンゲージメントを向上させる土台といえます。
【心理的安全性の高いチームづくりの実践ポイント】
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▼心理的安全性については、以下の記事もあわせてご覧ください。
⇒"心理的安全性"がビジネスに必要な理由?エドモンドソン博士の視点を解説
⇒心理的安全性の作り方とは?今すぐリーダーが試したい20の具体策について解説!
⇒心理的安全性の研修はどう企画する?具体的な内容や設計のポイント
⇒心理的安全性を職場のマネジメントに取り入れるには?ポイントを解説!
施策8:1on1ミーティングを行う
第8の施策は「1on1ミーティングを行う」です。
上司と部下の1on1ミーティングは、エンゲージメント向上に大きな効果を発揮します。1on1ミーティングを通じて、部下の状況を把握し、適切なサポートを提供できるからです。
上司・部下間のコミュニケーションが深まれば、信頼関係が強化され、確固たるエンゲージメントにつながります。
【1on1ミーティングの実践ポイント】
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▼効果的な1on1の成功事例については、以下のページをあわせてご覧ください。
⇒1on1ミーティングの取り組み(LIFO×YBS山梨放送)
施策9:双方向コミュニケーションを促進する
第9の施策は「双方向コミュニケーションを促進する」です。
エンゲージメントの高い組織では、経営層と現場や、部門間を横断した、双方向のコミュニケーションが活発に行われています。
トップダウンの一方的な指示ではなく、従業員の声に耳を傾け、対話を重ねることが重要です。双方向コミュニケーションを通じて、従業員の参画意識が高まり、エンゲージメントの向上が期待できます。
【双方向コミュニケーションの実践ポイント】
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▼職場コミュニケーションについては下記で詳しく解説しています。
⇒職場コミュニケーションが引き起こす問題とは?原因と活性化施策21個を徹底解説!
施策10:適切な情報共有を行う
第10の施策は「適切な情報共有を行う」です。
社内の情報共有に透明性がなく、一部の上層部だけが知り得る情報が多い企業では、エンゲージメントが低下しやすくなります。なぜなら、情報格差があると、従業員は疎外感を感じ、会社への信頼が揺らぐからです。
会社の方針や戦略・業績などの情報が適切に共有されていれば、従業員は会社の現状や目指す方向性を理解できます。
【適切な情報共有の実践ポイント】
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施策11:ワークライフバランスを推進する
第11の施策は「ワークライフバランスを推進する」です。
ワークライフバランスの推進は、エンゲージメント向上の必要条件といえます。
仕事とプライベートのバランスが取れていて初めて、仕事に集中できるようになります。また、充実した私生活は、仕事へのモチベーションにつながります。
【ワークライフバランス推進の実践ポイント】
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施策12:心身の健康をサポートする
第12の施策は「心身の健康をサポートする」です。
従業員のエンゲージメントを高めるには、心身の健康が欠かせません。心身ともに健康でなければ、仕事へのモチベーションは上がらないからです。
会社として、従業員の健康維持・増進を支援する取り組みが求められます。
【心身の健康サポートの実践ポイント】
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▼具体的な取り組みプロセスは、経済産業省が推進している「健康経営」に準拠するとよいでしょう。以下のガイドブックに詳細がまとめられています。
⇒企業の「健康経営」ガイドブック〜連携・協働による健康づくりのススメ〜(経済産業省)
施策13:多様性を尊重しインクルージョンを促進する
第13の施策は「多様性を尊重しインクルージョンを促進する」です。
エンゲージメントの高い組織は、多様な価値観や経験を持つメンバーが、お互いを認め合い、協力し合える環境があります。
なぜなら、多様性を尊重し、インクルージョン(全員を包摂して生かすあり方)を大切にしているからです。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進は、エンゲージメント向上と密接に関連する要素といえるでしょう。
【ダイバーシティ&インクルージョンの実践ポイント】
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▼ダイバーシティ&インクルージョンについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
⇒ダイバーシティ&インクルージョンとは?意味や違い・取り組み事例
施策14:社会的意義のある仕事に取り組む
第14の施策は「社会的意義のある仕事に取り組む」です。
自分たちの仕事が社会の役に立っていると実感できれば、仕事へのモチベーションは高まります。
会社として、社会課題の解決につながる事業を展開し、従業員に働きがいを感じてもらうことは、本質的なエンゲージメント向上策です。
【社会的意義のある仕事への取り組みポイント】
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施策15:福利厚生を充実させる
第15の施策は「福利厚生を充実させる」です。
充実した福利厚生制度は、従業員の満足度を高め、エンゲージメントの向上に寄与します。
会社が従業員一人一人の人生を大切に考え、生活をサポートする姿勢を見せることは、信頼関係を深めることにもつながります。
【福利厚生の実践ポイント】
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施策16:経営陣と従業員の距離を縮める
第16の施策は「経営陣と従業員の距離を縮める」です。
エンゲージメントの高い組織は、風通しが良く、経営陣と従業員の距離が近いのが特徴です。たとえば、「社長の悪口を陰で言うのではなく、直接、社長に伝えられる雰囲気」があります。
この風土は簡単に築けるものではありません。長期的な視点で関係構築に取り組む必要があります。
【距離を縮める実践ポイント】
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施策17:変化に適応する組織風土を醸成する
第17の施策は「変化に適応する組織風土を醸成する」です。
変化を拒まず、柔軟に対応できる組織であれば、従業員のエンゲージメントも高まります。
なぜなら、従業員が変化を恐れず前向きに取り組める環境では、個々の成長機会が増え、自分の役割や貢献度に対する認識が高まるからです。また、組織全体の目標達成に向けた一体感も強化されます。
【変化に適応する風土醸成のポイント】
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変化に適応できる組織づくりのためには、革新的思考を養うプログラム(ITS:イノベイティブ・シンキング・システム)を導入する方法もあります。
ITSは、現状から脱皮し、革新的思考を発揮するための体系的なプログラムです。
詳しくは、以下の資料にてご確認ください。
施策18:エンゲージメントを定期的に測定する
第18の施策は「エンゲージメントを定期的に測定する」です。
エンゲージメントの社内調査を通じて、組織の強みと弱みを把握しましょう。
調査結果を分析し、改善策を講じることが、エンゲージメントの向上につながります。
【エンゲージメント測定のポイント】
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▼調査結果を基に職場単位で対話をしていくことが効果的です。詳細は下記で詳しく解説しています。
⇒職場の活性化につなげる方法とは?アイデアやポイントを紹介!
エンゲージメントの具体的な計測ポイントとしては、以下の7つの観点から設計するとよいでしょう。
(1)事業の将来性
事業の将来性に対するポジティブなイメージを従業員が持てている。組織の理念に共感し、貢献し続けたいと強く思う。(2)仕事の意義・貢献
顧客、組織などに対して、現在または将来への貢献を実感・確信できている。結果、仕事自体に意義を感じることができている。(3)自己成長実感
現在の仕事を通じて成長を実感できている。成長のための機会が社内に豊富にあり、活用できると感じている。(4)上司の支援
上司からの期待を感じている。自分の努力や貢献を認めてくれている。自身の成長のために、上司が指摘や支援を積極的に行ってくれる。(5)人間関係
職場の人々はお互いを気に掛けていて、組織の中には心から信頼できる人が何人かいる。職場を越えていろいろな人と関係を築いている。(6)多様な働き方
国籍、性別、年齢、健康状況、家庭状況(介護や育児)などに対しても不安にならず、多様な働き方の選択肢があると感じている。(7)処遇の公平感
努力や成果に見合った処遇がなされている。また、一時的な不公平があったとしてもそれを是正できる可能性を感じている。
▼具体的な調査方法については、以下の記事にてご確認ください。
⇒従業員エンゲージメント調査とは?実施する重要な目的と期待できる効果
エンゲージメントを高める施策を成功させるポイント
最後に、施策を実行に移す前に押さえておきたい、成功ポイントについてお伝えします。
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経営層がコミットする
1つ目のポイントは「経営層がコミットする」です。
エンゲージメント向上の取り組みを成功させるためには、経営陣のコミットメントが不可欠です。
トップが本気で取り組む姿勢を示さない限り、社内の意識改革は進みません。
経営トップ自ら、エンゲージメント向上施策を推進している場合には問題ありませんが、人事部門などからボトムアップで推進したい場合には、経営陣のコミットメントを取り付けておきましょう。
【経営陣のコミットメント獲得の工夫】
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自社にフィットする施策から着手する
2つ目のポイントは「自社にフィットする施策から着手する」です。
エンゲージメントを高める施策は、企業文化や風土に合ったものから着手することが大切です。
自社の状況を踏まえずに、他社の成功事例をそのまま取り入れても、うまくいかないことが多いためです。
自社にフィットする施策を見極めるためには、以下のようなアプローチが有効です。
【自社にフィットする施策の見極め方】
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自社にフィットする施策を見極め、着実に実行していくことが、エンゲージメント向上の近道となります。恐れずにトライ&エラーを行い、自社らしい方法を模索していきましょう。
継続的に取り組む
3つ目のポイントは「継続的に取り組む」です。
エンゲージメントの向上は、一朝一夕で実現できるものではありません。
継続的な取り組みが必要不可欠です。一時的な施策に終わらせず、長期的な視点を持って改革を進めていいきましょう。
エンゲージメント向上に向けた取り組みを継続するためには、以下のような工夫が有効です。
【取り組みを継続するための工夫】
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一過性の活動に終わらせず、息の長い取り組みとして定着させていくことが、高いエンゲージメントの維持につながります。
まとめ
本記事では、従業員エンゲージメントを高めるための18の施策について解説しました。
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本記事が、エンゲージメント向上に向けた一助となれば幸いです。自社の強みを生かしながら、従業員がやりがいを感じられる組織づくりを進めていきましょう。
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