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レジリエンスを高めるには?高い人・低い人の特徴と具体的な実践方法


「レジリエンスを高めたいけれど、具体的にどうやればいいの?」
そのような疑問をお持ちかもしれません。

レジリエンスとは、逆境やストレスに直面した時に、それを乗り越えて適応していく心の力のことを指します。

高いレジリエンスを持つ人は、困難な状況でも折れずに、前を向いて歩いていくことができます。

一方、レジリエンスが低い状態では、ストレスに圧倒されてメンタルヘルス不調に陥ったり、働きがいを失ってしまったりと、さまざまな損失につながりかねません。

個人としても、組織としても、レジリエンスを高めることは喫緊の課題です。

この記事では、レジリエンスとは何か、レジリエンスが高い人・低い人の特徴、そしてレジリエンスを高める具体的な方法をご紹介します。

不透明な時代を乗り越えるための心強い武器を、ぜひ本記事で手に入れてください。

▼ レジリエンスとは?については下記で解説しています。

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▼ レジリエンスを高めるための研修については下記で解説しています。

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目次[非表示]

  1. 1.レジリエンスを高めるための前知識
    1. 1.1.レジリエンスとは何か
    2. 1.2.レジリエンスが高い人の特徴
    3. 1.3.レジリエンスが低い人の特徴
    4. 1.4.レジリエンスが低くなる理由
  2. 2.レジリエンスを構成する5つの要素と高める方法
    1. 2.1.自己効力感(セルフ・エフィカシー)
    2. 2.2.楽観性(オプティミズム)
    3. 2.3.問題解決スキル
    4. 2.4.感情コントロール
    5. 2.5.社会的支援(ソーシャルサポート)
  3. 3.組織のレジリエンスを高める3つのポイント
    1. 3.1.レジリエンス研修を取り入れる
    2. 3.2.心理的安全性の高いチームを作る
    3. 3.3.健康経営に取り組む
    4. 3.4.参考:航空自衛隊の「レジリエンスカレンダー」
  4. 4.まとめ​​​​​​​

レジリエンスを高めるための前知識

レジリエンスを高めるイメージ画像

まず、レジリエンスを高めるための前知識として、以下のポイントを確認していきましょう。

  1. レジリエンスとは何か
  2. レジリエンスが高い人の特徴
  3. レジリエンスが低い人の特徴
  4. レジリエンスが低くなる理由


レジリエンスとは何か

レジリエンスとは、ストレスフルな状況や逆境に直面した際に、それを乗り越えて適応していく心理的な回復力や復元力のことを指します。

アメリカの発達心理学者であるエミー・ウェルナーやマイケル・ラター、ノーマン・ガルムジーらの研究により、1970年代頃から注目されるようになった概念です。

レジリエンスは、日本語では「回復力」や「しなやかさ」と訳されることが多いですが、単なるストレス耐性ではなく、困難を糧にして成長していく力も含んでいます。

レジリエンスの語源は、ラテン語の “resilire” で、「跳ね返す」という意味を持っています。物理学の分野では、外力によって歪んだ物体が、元の形状に戻ろうとする性質を指す用語として、使われてきました。

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レジリエンスは、個人や組織が変化や不確実性に柔軟に対応し、持続的な成長を実現するために、きわめて重要な要素だといえるでしょう。

レジリエンスは、生まれつきの性質というよりも、環境との相互作用の中で育まれる適応力だと考えられています。

つまり、誰もが、トレーニングや意識的な努力によって、レジリエンスを高められるのです。

レジリエンスが高い人の特徴

レジリエンスの高い人には、いくつかの共通した特徴が見られます。

  • 自己洞察力
    自分の感情や行動パターンを客観的に理解している
  • 感情制御力
    ストレスフルな状況でも、感情を適切にコントロールできる
  • 問題解決スキル
    困難な状況を分析し、建設的な解決策を見出せる
  • コミュニケーション力
    自分の思いを適切に伝え、他者の支援を得られる
  • 自律性
    他者に依存するのではなく、自分で意思決定し行動できる
  • 目的意識
    自分の人生の目的や意義を見出し、それに向かって前進できる
  • 楽観性
    物事の明るい面に目を向け、希望を失わない

もう少し具体的にイメージするために、レジリエンスが高い人のエピソードをご紹介しましょう。

【レジリエンスの高い例】

営業部の山田さんは、難易度の高い顧客への提案を任されました。提案が受け入れられる可能性は低く、周囲からは「無理だ」と思われていましたが、山田さんは諦めずに顧客のニーズを深く理解しようと努力しました。

何度も顧客との対話を重ね、試行錯誤を繰り返して、その顧客専用の独自の提案を作り上げました。

プレゼンテーションでは、想定していた質問に加え、予想外の厳しい質問も飛び出しましたが、山田さんは動揺することなく、冷静に対応しました。結果として、提案は見事に受注に結びついたのです。

レジリエンスが高い人は、職場で高い成果を上げ、活躍しているケースが多いといえます。

▼ レジリエンスが高い人の特徴については下記で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

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レジリエンスが低い人の特徴

一方、レジリエンスが低い人の特徴としては、以下が挙げられます。

  • 感情制御が苦手
    ストレスに圧倒され、感情的になりやすい
  • 問題回避的
    困難な状況から逃避し、現実と向き合おうとしない
  • 自己否定的
    困難に直面すると、自分を責め、無力感に陥りやすい
  • 硬直的
    考え方や行動パターンが柔軟でなく、変化を受け入れられない
  • 悲観的
    物事の悪い面ばかりに目が向き、希望を持てない
  • 自己理解の不足
    自分の強みや価値観がわからず、自信が持てない
  • 孤立感
    一人で問題を抱え込み、他者に助けを求められない

レジリエンスが低い場合のエピソードも、見てみましょう。

【レジリエンスの低い例】

総務部の鈴木さんは、会社が新しい経費精算システムを導入することになった際、強い抵抗を示しました。「今までのやり方で十分なのに」と愚痴をこぼし、変化を受け入れようとしません。

見かねた上司が「そのような態度はよくない」と注意しようとすると、「私の人格まで否定された」と過剰に傷付いた様子を見せ、あからさまに不機嫌になります。

結局、鈴木さんは新システムの習得が遅れ、総務部の業務効率化の足を引っ張ってしまいました。

企業としては、「レジリエンスの高い人材を採用し、低い人材は避けるべきだ」と考えがちかもしれません。

しかしながら、レジリエンスが十分に育まれていない背景には、理由があります。

レジリエンスが低くなる理由

レジリエンスが低くなる理由は、個人によって異なります。あくまで一例ですが、以下のような要素が影響するといわれています。

  • 幼少期の逆境体験
    虐待やネグレクトなど、幼少期に安心・安全が脅かされる環境にあった
  • トラウマ体験
    事故や災害、暴力などの強いストレス反応を生じる出来事を経験した
  • 養育環境の問題
    過保護・過干渉、あるいは放任・無関心など、適切な養育を受けられなかった
  • 認知の歪み
    物事を悲観的・否定的に捉える認知傾向がある
  • スキル不足
    問題解決やストレス対処のスキルを十分に身に付けていない

職場にレジリエンスが低く見える従業員がいる場合、それだけでその人を決めつけるのは早計です。

本来、高い能力と魅力的な資質を兼ね備えているにもかかわらず、さまざまな背景から、レジリエンスがまだ身に付いていないだけなのかもしれません。

つまり、手を差し伸べ、サポートする余地が十分にあるということです。適切なサポートを提供することで、驚くほどの成長を遂げられる可能性を秘めています。

また、自分自身のレジリエンスの低さに悩んでいる方も同様です。意識的なトレーニングを積み重ねることで、レジリエンスは自分で高められます。

レジリエンスを構成する5つの要素と高める方法

レジリエンスを育むイメージ画像

具体的に何をすれば、レジリエンスを高められるのでしょうか。

レジリエンスは、さまざまな要素が関連する概念ですが、ここでは以下の5つに分解して理解を深め、実践的な向上策を探っていきましょう。

  1. 自己効力感(セルフ・エフィカシー)
  2. 楽観性(オプティミズム)
  3. 問題解決スキル
  4. 感情コントロール
  5. 社会的支援(ソーシャルサポート)


自己効力感(セルフ・エフィカシー)

1つめの要素は「自己効力感(セルフ・エフィカシー)」です。

自己効力感(セルフ・エフィカシー)とは、「困難な状況でも、自分の力で乗り越えられる」という確信を指します。

心理学者のアルバート・バンデューラが提唱した概念で、自己効力感はレジリエンスの中核をなす要素です。

以下は厚生労働省のサイトからの引用です。

セルフ・エフィカシーとは、ある行動をうまく行うことができるという「自信」のことをいい、日本語では自己効力感と呼ばれます。

人がある行動へのセルフ・エフィカシーを強く感じていると、その行動を行う可能性が高くなり、その行動をするための努力を惜しまず、失敗や困難を伴っても諦めにくいと考えられます。

出典:厚生労働省「セルフ・エフィカシーを高めるポイント」

自己効力感が高い人は、ストレスフルな状況でも粘り強く立ち向かい、回復力も高いことが知られています。

では、自己効力感はどのようにして育まれるのでしょうか。その形成には、幼少期の家庭環境や過去の成功体験が影響すると考えられています。

前述の “総務部の鈴木さん” のエピソードでは、上司の注意に過剰に反応し、自分の人格を否定されたように感じてしまう様子をご紹介しました。

自己効力感が低い人は、ちょっとした指摘や批判を受けただけで、極端に悲観的になってしまいがちです。逆境に負けない強靭さを発揮するには、「自分にはできる」という自己効力感の土台が必要なのです。

自己効力感を高めるためには、成功体験・ロールモデルの観察・他者からの励ましがポイントとなります。

【自己効力感を高める方法】

  • 小さな成功体験を積む
    最初は簡単な目標から始め、着実に達成感を味わうことが大切です。成功体験の積み重ねが、自信につながります。
  • ロールモデルを観察する
    尊敬できる人や目標とする人の行動をよく観察してみましょう。「こんな風になりたい!」と憧れの存在に思いを馳せることで、自己の可能性への確信が高まります。 
  • 他者から励ましをもらう
    「あなたならできる!」という周囲の声は、自己効力感を支える大きな力になります。家族や友人、同僚からの応援のメッセージを素直に受け止めることが大切です。

厚生労働省の以下のページも、参考にしてみてください。
セルフ・エフィカシーを高めるポイント(厚生労働省)


楽観性(オプティミズム)

2つめの要素は「楽観性(オプティミズム)」です。

楽観性は、物事のポジティブな面に目を向け、肯定的に捉える在り方を指します。心理学者のマーティン・セリグマンは、楽観性がレジリエンスの重要な要素であると述べています。

参考:Harvard Business Review「Building Resilience」

楽観的な人は、困難な状況に直面してもくじけることなく、前向きな解決策を見出そうとする傾向があります。

たとえ失敗しても、「次はうまくいく」と信じて立ち直れるのです。ストレスフルな出来事を一時的なものと捉え、建設的な意味づけをする力も備えています。

楽観性を高めるためには、自分の内なる対話(自己対話、頭の中に勝手に浮かんでいる思考や言葉)に意識的になることや、感謝の気持ちを持つことが効果的です。

【楽観性を高める方法】

  • ネガティブな自己対話に気付く
    まずはネガティブな自己対話に気付くことが大切です。どんな状況で、どんな言葉が浮かんでくるのかを観察してみましょう。
  • ポジティブな言葉に置き換える
    ネガティブな自己対話に気付いたら、それをポジティブな言葉に置き換えてみます。たとえば、「失敗しそう」を「やってみる価値はある」と言い換えます。
  • 感謝の習慣を身に付ける
    日常の中で感謝の気持ちを見つける習慣も、楽観性を高める助けになります。「今日も健康で過ごせた」「おいしい食事ができた」など、当たり前だと思っていることにありがたみを感じるのがポイントです。

自己対話については、以下のページも参考になります。

第11回: 自己対話と感情のマネジメント(WAM NET)

問題解決スキル

3つめの要素は「問題解決スキル」です。

問題解決スキルは、困難な状況に直面した際に、効果的な対処方法を見出す能力を指します。

問題解決スキルが高い人は、ストレスフルな状況でも冷静に対処でき、適応力が高い傾向にあります。

とりわけ、前述の「自己効力感」や「楽観性」を高めるのが難しいと感じる方にとって、問題解決スキルの向上は、自身の弱みをカバーする重要な鍵となるかもしれません。

アメリカの心理学者、ジョイ・ポール・ギルフォードによれば、人間の思考は「収束的思考」と「拡散的思考」の2つの側面から成り立っています。


収束的思考とは、既存の知識や情報を活用して、最も適切な解決策に絞り込む力を指します。一方、拡散的思考とは、固定観念にとらわれず、自由に発想を広げていく力のことです。

この2つのバランスを取ることが、問題解決には欠かせません。

【問題解決スキルを高める方法】

  • 収束的思考を強化する
    問題解決に役立つ知識を幅広く習得しましょう。類似の問題にどのように対処したのか、過去の事例を調べてみるのも有効です。先人の知恵を学ぶことで、解決策を導き出すヒントが得られるはずです。
  • 拡散的思考を強化する
    自由な発想を妨げる先入観や固定概念を手放すことが大切です。「そんなのありえない」と決めつけるのではなく、「もしかしたら……」と可能性を広げる思考を心がけましょう。ブレインストーミングなどのアイデア発想法を取り入れるのも効果的です。
  • 問題解決のプロセスを意識する
    問題を定義し、情報を収集し、解決策を評価するといったステップを踏むことで、問題解決スキルが向上します。日頃から、このプロセスを意識的に実践してみましょう。一つ一つの段階に丁寧に向き合うことが肝心です。


感情コントロール

4つめの要素は「感情コントロール」です。

レジリエンスを高めるためには、感情コントロールの力も欠かせません。

感情コントロールは、ストレスフルな状況でも、自分の感情を適切に調整し、冷静さを保つ能力を指します。

感情に振り回されることなく、理性的に行動できる力は、困難な状況を乗り越えるうえで重要な役割を果たします。

たとえば、強い言葉で非難されたときには、カッと怒りの感情に任せて反論するのではなく、一呼吸置いて冷静に対応する必要があります。

あるいは、プロジェクトの締め切りが迫っているとき、パニックに陥ってしまっては、適切な判断ができなくなってしまいます。

【感情コントロールを高める方法】

  • アンガーマネジメントを学ぶ
    アンガーマネジメントとは、怒りの感情を適切にコントロールするための心理トレーニングです。怒りの対処法を身に付けてセルフコントロールの力を養えます。
  • マインドフルネス瞑想を実践する
    今この瞬間の感情や身体感覚に意識を向けるマインドフルネス瞑想は、感情コントロールを高める効果的な方法です。感情に振り回されない心の在り方を身に付けられるでしょう。
  • 感情日記をつける
    日々の出来事とそれに伴う感情を言語化して書き留める習慣は、感情への気付きを高めてくれます。「今日は上司に叱責されて、悔しさと恥ずかしさを感じた。でも、自分にも非があったと反省している」など、具体的に書き出してみましょう。自分の感情パターンを客観的に見つめることで、感情コントロールの糸口が見えてくるはずです。

感情コントロールにはさまざまな方法がありますが、アンガーマネジメントやマインドフルネス瞑想は、とくに効果的だといわれています。

上記では概要のみお伝えしていますが、実践の際には、書籍などを通じてさらに理解を深めることをおすすめします。


社会的支援(ソーシャルサポート)

5つめの要素は「社会的支援(ソーシャルサポート)」です。

ソーシャルサポートとは、社会的関係の中でやり取りされる、さまざまな支援のことを指します。家族や友人、同僚など、心のよりどころとなる信頼関係は、逆境に立ち向かう支えとなります。

困難な状況に直面した際、一人で抱え込まずに、周囲に支えてもらえる状況であることが、レジリエンスを高く保つために欠かせません。

【ソーシャルサポートを充実させる方法】

  • サポートの申し出を快く受け入れる
    「手伝おうか?」と言われたとき、「大丈夫」と断るのではなく、快く受け入れることから始めましょう。完璧を目指すのではなく、ときには人に頼る自分を受け入れていくことが大切です。
  • 感謝の気持ちを言葉にする
    「いつもありがとう」「あなたに助けられています」など、日頃の感謝をストレートに伝えることを心がけます。相手の存在を認め、尊重する言葉は、良好な関係づくりに不可欠です。
  • サポートを求める勇気を持つ
    「人に頼るのは恥ずかしい」「弱音を吐いたら負けだ」という思いは手放しましょう。必要なサポートを求める勇気こそが、強さの表れです。日頃から周囲に助けを求める練習をしましょう。

なお、ソーシャルサポートに関しては、個人の努力だけでは限界があります。周囲の人々が理解を示し、適切なサポートを提供することが重要です。

とくに、部下や同僚など、身近にレジリエンスの低い人がいる場合、周囲の環境からレジリエンスを高められるよう、積極的にサポートする必要があります。

参考:厚生労働省「ソーシャルサポート」

続いて以下では、組織のレジリエンスを高めるポイントを解説します。

組織のレジリエンスを高める3つのポイント

レジリエンスイメージ画像

組織でレジリエンスを高めていくためには、ぜひ実践したい3つのポイントがあります。

  1. レジリエンス研修を取り入れる
  2. 心理的安全性の高いチームを作る
  3. 健康経営に取り組む

それぞれ詳しく解説します。

レジリエンス研修を取り入れる

1つめのポイントは「レジリエンス研修を取り入れる」です。

企業におけるレジリエンス研修は、新入社員や若手・中堅層を対象とした階層別研修で実施されるほか、レジリエンス強化に特化した目的別研修として実施されるケースも増えています。

あるいは、「上司がレジリエンス研修に参加し、部下とのキャリア面談に生かす」といった取り組みも見られます。

レジリエンス研修は、おもに以下の要素で成り立っています。

【レジリエンス研修5つの要素】
(1)メンタルヘルスの理解促進
(2)ストレスの理解促進
(3)レジリエンスの理解促進
(4)逆境に直面したとき感情コントロール
(5)コミュニケーションスキルの向上

以下は2日間で行う、レジリエンス研修カリキュラムの例です。

レジリエンス研修2日間カリキュラム画像

出典:レジリエンス研修とは?実施で得られる効果と代表的な5つの要素

レジリエンス研修では、座学だけでなく、ワークやロールプレイを交えながら、実践的なスキルを身に付けていきます。

自己理解を深め、ストレス対処法やコミュニケーション術を体得することで、困難な状況でも折れない心の強さを養っていくのです。

詳しくは、以下の記事をご確認ください。

  レジリエンス研修とは?実施で得られる効果と代表的な5つの要素 ストレスや逆境に直面しやすい現代のビジネスシーンでは、困難な状況でも立ち向かって前に進む力、つまり、高いレジリエンスを持った人材が必要です。そんな人材育成のためにはレジリエンス研修が有用です。研修の概要や得られる効果、代表的な要素について詳しく解説します。 株式会社LDcube


心理的安全性の高いチームを作る

2つめのポイントは「心理的安全性の高いチームを作る」です。

心理的安全性とは、チームのメンバーが安心して自分の意見を言ったり、ミスを恐れずにチャレンジしたりできる雰囲気のことを指します。心理的安全性があってこそ、組織のレジリエンスが高まっていくのです。

心理的安全性の高いチームを作るためには、リーダーの役割がきわめて重要です。部下の意見に耳を傾け、失敗を責めるのではなく、そこからの学びを引き出すことが求められます。

【心理的安全性を高めるリーダーのスキル】

  • 傾聴力
    メンバーの話に耳を傾け、その背景にある思いを汲み取る力です。アクティブリスニング(積極的傾聴)の技法を身に付け、部下の本音を引き出していきましょう。単に話を聞くだけでなく、相づちを打ったり、質問を投げかけたりしながら、相手の気持ちに寄り添うことが大切です。
  • 対話力
    質問を投げかけ、メンバー同士の建設的な議論を促進する力です。一方的に指示を出すのではなく、メンバーの主体性を引き出すことが重要です。「○○さんなら、どうしますか?」「ほかにアイデアはありますか?」と問いかけ、多様な意見が出る場をつくりましょう。対話を通じて、メンバーの思考が深まり、新たな気付きを得られるはずです。
  • 承認力
    メンバーの頑張りや成果を認め、ねぎらいの言葉をかける力です。小さな進歩でも褒めることで、メンバーのモチベーションを高められます。「○○さんの提案、素晴らしかったです」「今回の成功は、○○さんの頑張りのおかげです」と、具体的に承認の言葉を伝えましょう。メンバーの自己効力感が高まり、さらなる成長につながります。
  • 育成力
    メンバーの個性や強みを見抜き、成長の機会を提供する力です。ときには、ストレッチ(背伸び)目標を与え、挑戦を後押ししていきましょう。「○○さんなら、できます」「今の○○さんにぴったりの仕事だと思います」と、メンバーの可能性を信じるメッセージを送ることが大切です。成長の後押しが、メンバーの自己実現につながるのです。

こうしたスキルを備えたリーダーのもとでは、メンバーは安心して自分の能力を発揮できるようになります。

失敗を恐れずにチャレンジし試行錯誤を重ねながら成長していく、心理的安全性の高いチームづくりが、組織のレジリエンスを支える基盤となるのです。

詳しくは、以下の記事をご覧ください。
"心理的安全性"がビジネスに必要な理由?エドモンドソン博士の視点を解説


健康経営に取り組む

3つめのポイントは「健康経営に取り組む」です。

健康経営とは、「従業員の健康増進の取り組みは、将来の収益性を高める投資である」との考えに基づき、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することです。

【参考:「健康経営・健康投資」とは】

経産省 健康経営説明画像

出典:経済産業省「健康経営の推進について」

レジリエンスを高めるうえでは従業員の身体的健康とメンタルヘルス維持が不可欠です。心身ともに健康であってこそ、ストレスに負けない強靭な心を培うことができるからです。

健康経営は政府が政策として推進しており、体系化された手法や成功事例が「ACTION!健康経営|ポータルサイト(健康経営優良法人認定制度)」などで、多数公開されています。

これから取り組みをスタートしたい方には、以下の資料がわかりやすくおすすめです。
経済産業省・東京商工会議所「健康経営ハンドブック」


参考:航空自衛隊の「レジリエンスカレンダー」

最後に、参考までに航空自衛隊の航空開発実験集団によるレジリエンス向上の取り組みをご紹介します。

以下は航空自衛隊のサイトからの引用です。

航空開発実験集団は、所属する隊員の心と身体の健康増進のために「隊員のレジリエンス強化」に取り組んでいます。

レジリエンスとは、「逆境や困難に耐え、回復し、成長する能力」のことであり、航空自衛隊では、「強くしなやかな折れない心」と表現しています。 自衛隊はどのような環境においても十分なパフォーマンスを発揮し、任務を完遂しなければなりません。そのために求められるのが「強く折れないしなやかな心」であるのです。

このように解説されると、皆さんは、さぞ大変な訓練を行っているのではないかと想像されるかもしれませんが、必要なのはそれだけではありません。 もちろん過酷な訓練を経験することも大事ですが、メンタルをよい状態で保つ方法や仲間と協力して成果を出す方法などを学び、日々の生活の中で培われる強さもあるのです。

出典:航空自衛隊「レジリエンス向上のための取組」

航空開発実験集団では、具体的な取り組みとして、日々心がけることを日めくりカレンダーにした「レジリエンスカレンダー」を活用しているといいます。

毎朝、メールで配信されてくるレジリエンスカレンダーを見て、小さなところから少しずつ成長していこうと取り組んでいるそうです。

実際に使われている31日分のカレンダーが、以下のリンク先よりPDFにて閲覧できます。
開集司レジリエンスカレンダー

上記のカレンダーには「今までだって乗り越えられた」「感謝を言葉にしよう」「睡眠は1日の終わりではない」など、日常的に意識したいヒントが盛り込まれています。

【27日目の例】

レジリエンスカレンダー画像


出典:開集司レジリエンスカレンダー


企業においても、レジリエンス研修の学びや健康経営を定着させるフォローアップとして、このようなカレンダーを作成してみてはいかがでしょうか。


まとめ​​​​​​​

本記事では「レジリエンスを高める」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。

レジリエンスとは、ストレスフルな状況や逆境に直面した際に、それを乗り越えて適応していく心理的な回復力や復元力のことです。

  • レジリエンスの高い人に見られる特徴:
    自己洞察力、感情制御力、問題解決スキル、コミュニケーション力、自律性、目的意識、楽観性
  • レジリエンスが低い人に見られる特徴:
    感情制御が苦手、問題回避的、自己否定的、硬直的、悲観的、自己理解の不足、孤立感

レジリエンスを構成する5つの要素と高める方法をご紹介しました。

  1. 自己効力感(セルフ・エフィカシー)
  2. 楽観性(オプティミズム)
  3. 問題解決スキル
  4. 感情コントロール
  5. 社会的支援(ソーシャルサポート)

組織のレジリエンスを高める3つのポイントは以下の通りです。

  1. レジリエンス研修を取り入れる
  2. 心理的安全性の高いチームを作る
  3. 健康経営に取り組む

困難な時代を生き抜くために、一人一人が、そして組織全体がレジリエンスを高めていくことが大切です。

本記事で紹介した方法を実践し、折れない心とたくましい組織を育んでいきましょう。

株式会社LDcubeでは、レジリエンスを高めるためのレジリエンス研修(SBRP)の提供やレジリエンス研修を組織内で展開できるレジリエンストレーナーの養成などのご支援を行っています。無料のプログラム体験会なども行っています。お気軽にご相談ください。

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