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20~30代の中途社員教育に最適な方法とは?入社時教育やばらつき課題について事例を基に解説!

中途社員の教育は、何をどうすればうまくいくのだろう?こういった相談は、昨今中途採用の比率が高まることに比例して、増えています。

結論から言うと、中途社員教育で最も重要なのは「即戦力前提」を捨て、「目指すべき姿」を明確にすることです。なぜなら、企業への適応には時間がかかるからです。

具体的には、前職で培った経験やスキルがあっても、以下のようなことへの適応には一定の時間を要します。

  • 会社独自の判断基準

  • 仕事の進め方

  • 暗黙のルールや文化

また入社時研修以降は、「現場に任せるしかない」「OJTで先輩社員の背中を見て覚える」など、教育の打ち手も限定されがちです。その結果、育成の質やスピードにばらつきが生まれ、期待していた“早期戦力化”につながらないという状況が起きてしまいます。

こうした課題に対して重要になるのが、「中途社員の目指すべき姿」を定め、「教育の在り方」と「教育のやり方」を切り分けて見直すことです。前提として、教育の目的は「行動変容」を起こすことです。企業として追い求める理念や計画、目標を達成するために、必要な知識を得るための機会が教育です。

そのためには、中途社員に対して「いつまでに」「どのレベルで」「何ができるようになってほしいのか」を会社として言語化することが不可欠です。

また在り方を変えたら、やり方を変える必要もあります。従来までの人材育成の前提は研修やOJTなど、『対面集合型』で行うことが基本でした。しかし、コロナ禍を経てデジタルツールが進化をしている現在では集まらずとも学習機会の提供が可能です。だからこそ、中途社員を「一律」で扱わず、年代に応じて教育のやり方を工夫する必要があります。

本記事では、中途社員教育を実施する前に重要なポイントから、年齢別に最適な中途社員の教育方法、中途社員教育の支援事例を紹介します。この記事を通じて、自社にとって最適な中途社員教育の考え方を整理するヒントとしていきましょう。

▼社員教育についてはテーマに合わせて下記で詳しく解説しています。

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目次[非表示]

  1. 1.中途社員教育は4つの準備で成果が決まる
    1. 1.1.中途社員の目指すべき姿を設定する
    2. 1.2.中途社員教育の在り方を見直す
    3. 1.3.中途社員教育のやり方を見直す
    4. 1.4.教育内容を毎年ブラッシュアップしていく
  2. 2.中途社員教育の代表的な手法
    1. 2.1.入社時研修(OFF-JT)
    2. 2.2.現場OJT
    3. 2.3.動画を活用した学習
  3. 3.LDcube推奨 年齢別に最適な中途社員の教育方法
    1. 3.1.20代~30代を早期戦力化させるには、「動画学習」が最適解
    2. 3.2.40代以降はカルチャー適応の優先+次世代幹部としての準備
  4. 4.20~30代を早期戦力化させる 動画学習を活用した設計・運用方法
    1. 4.1.①動画学習で扱うべきコンテンツを作成する
    2. 4.2.②学習状況/成果を可視化するプラットフォームを構築する
    3. 4.3.③中途社員教育の効果測定を行う
  5. 5.中途社員教育のご支援事例(サニクリーン九州様の事例)
  6. 6.まとめ

中途社員教育は4つの準備で成果が決まる

中途社員教育を設計するうえで最もお伝えしたいのは、「中途社員教育は4つの準備で成果が決まる」ということです。まずは中途社員に対して「目指すべき姿」を明確にすることから始めましょう。目指す姿というのは、例えば、「自社が求める『成果につながる行動』を業務の中で取れるようになる」などです。目指す姿を曖昧にしたまま研修、OJT、動画学習をしてもあまり意味がありません。

手段だけを先に検討してしまうと、「研修は実施したが、現場での行動変容につながらない」という状況に陥りやすくなります。

中途社員に対して「目指すべき姿」を明確に設定した後には、

  • 会社としてどのような育成方針を持つのか(教育の在り方)

  • その方針を実現するために、どのような方法を用いるのか(教育のやり方)

の順番で整理することで、「研修で得たい成果につながっているか」という軸が生まれます。

今すぐに現在の中途社員教育の方法を見返してみて、これから紹介する4つの準備がなされているのか、確認してみてください。早期戦力化につながる中途社員教育の確立に大きく近づけるはずです。
 

中途社員の目指すべき姿を設定する

中途社員の目指すべき姿が曖昧なままでは、どれだけ研修やOJTを実施しても、教育効果は最大化されません。では、中途社員の目指すべき姿は、どのように決めていけばよいのでしょうか。

以下の流れで整理していくと効果的です。

   ビジネス上で生み出したい成果から逆算して考える

   年代・期待役割に応じて目指す姿を変える

まず、①「ビジネス上で生み出したい成果から逆算して考える」についてです。これは、企業が定めている中期経営計画や年度方針、部門目標などを起点に、その目標を達成するために、どのような成果が必要かを整理します。

例えば、

  • 売上拡大が経営/事業のテーマであれば
    → 顧客対応力の向上、提案件数の増加、受注率の改善

といった形で、経営・事業の目標と中途社員の役割を結びつけて考えることがポイントです。さらに、その役割について「いつまでに」、「どのレベルまで」到達してほしいのかを明確にすることで、目指すべき姿はより具体的になります。

例:

  • 入社3カ月後:上司のサポートを受けながら業務を完遂できる状態

  • 入社6カ月後:一定範囲の業務を単独で担当できる状態

このように期限とレベルをセットで定義することで、人事・現場・本人の間で期待値をそろえることができます。

次に、②年代・期待役割に応じて目指す姿を変えることです。「中途社員」と一括りでまとめてしまうことは好ましくありません。それは年齢や前職での経験、会社から期待されている役割は採用した人材によってさまざまだからです。

そのため、全ての中途社員を同じゴールに設定することは適切ではありません。例えば、20代の職種経験ありで採用された中途社員と、マネジメント経験を持つ40代の中途社員では、入社後に求められる状態は大きく異なります。

  • 20代中途社員
    → 業務の型を理解し、一定の業務を自走できている状態

  • 40代以上の中途社員
    → 組織やメンバーに良い影響を与え、成果創出を牽引している状態

このように、年代や期待役割に応じて目指すべき姿を設定することで、「即戦力」という言葉の中身を具体化することができます。つまり、「中途社員だからここまでできるはず」といった暗黙の期待ではなく、会社として求める役割と到達イメージを言語化することが重要になります。そして、ここまで整理できたら、「教育の在り方」と「教育のやり方」の見直しを行っていきます。
 

中途社員教育の在り方を見直す

目指すべき姿を定めた後は「教育の在り方」を見直していきます。「教育のやり方」は、あくまで「教育の在り方」を実現するための手段であるからです。「教育の在り方」が定まることで、ゴール・定義・成長ステップが明確になり、最適な教育方法を選択ができます。「教育の在り方」を見直すためには、下記フェーズで見直すと効果的です。

  • リサーチ(現状の人材育成施策の確認)

  • 求められる知識/スキル/考え方の棚卸し

  • 育成ロードマップの作成

まずは、リサーチを通じて、自社の中途社員教育の状況を確認します。リサーチが必要な理由は、適切な施策を行うためです。効果的な打ち手を実施するには、自社の中途社員教育がどのような状態にあるのかを客観的に把握することが不可欠です。

そうすることで、現状の中途社員教育には何が不足しているか、どこに課題があるかを把握することができます。一方で、リサーチを実施しないと、自社の教育の実態を把握できず、最適な教育施策を打てず、教育効果が高まりにくいリスクがあります。そのため、リサーチは重要になります。

次に、求められる「知識・スキル・考え方」の棚卸しをします。棚卸しでは、各部門の責任者や次期リーダー候補に協力を仰ぎながら進めていくと効果的です。

なぜなら、「現場で成果を出すために何が本当に必要なのか」を理解しているからです。 この段階で現場の意見を取り入れておくことで、教育を進める中で起こりがちな認識のずれを防ぎ、納得感を高めることにつながります。

最後に、育成ロードマップを作成します。育成ロードマップを作成する際には、マインドマップを活用しながら議論を進めることがおすすめです。

目指すべき姿を起点に、

  • その実現に必要な要素は何か

  • どの要素を教育で補うべきか

  • どこから着手するべきか

といった点を整理していくことで、施策の全体像と優先順位を関係者間で共通認識として持つことができます。 ここまでが教育の在り方の見直しです。

整理していくべき内容が多くありますので、内部(社内)で実施していくか、外部にファシリテーションをお願いするかは、自社の状況を踏まえて検討していくことが重要です。
 

中途社員教育のやり方を見直す

ここまで「教育の在り方」を見直してきましたが、ここからは具体的な施策として「教育のやり方」を見直していきます。ロードマップ/マインドマップで整理した、求められる「知識・スキル・考え方」をベースに育成カリキュラムを構築していきます。

やり方については、下記のフェーズで進めていくと効果的です。

  • 概要設計を行う

  • カリキュラムの検討をする

  • 必要な学習コンテンツの概要を整理する

  • 効果測定方法の検討/設計を行う(行動チェックリスト/理解度テスト)

まずは、「ビジネス上で生み出したい成果から逆算した」目指すべき姿を軸に、「いつまでに」「どのレベルまで」でどんな学習機会が必要か、概要を設計していきます。

次に、カリキュラム設計にあたっては、OFF-JTOJT、動画学習などの教育手法を適切に組み合わせながら、どのタイミングで、どの学習を行うのかを整理します。併せて、必要となる学習コンテンツの概要を整理します。新たに作成すべきものと、既存コンテンツを活用できるものを切り分けることで、無駄のない教育設計が可能になります。

最後に、効果測定方法の検討・設計を行います。

多くの方がご存じのフレームワークである「カークパトリックモデル」では、レベル14に分けて、段階的に教育効果を計測するというフレームワークですが、弊社では、特に以下の2点に焦点を当てることを推奨しています。

  • レベル2:学習の測定:受講者が研修を通じて、どれだけの知識やスキルを学べたか

  • レベル3:行動の測定:学んだことが実際に職場で実践されているか「行動変容の度合い」を測定

これらに焦点を当てることで、教育の目的である「行動変容を起こす」ことにつながります。

一方で、20251月に弊社が行った調査によると、60%の組織で研修の効果測定を行えていないという結果が明らかにもなっています。人的資本経営の流れで、人への投資が拡大している今、「効果測定」は多くの企業にとって共通の課題と言えるでしょう。

▼効果測定については下記で解説しています。併せてご覧ください。

 

教育内容を毎年ブラッシュアップしていく

そして、効果測定の結果を基に、中途社員教育を継続的に改善していくPDCAサイクルを構築することが重要です。測定データから得られた気付きや、課題を次の教育設計に反映することで、教育の効果を段階的に向上させることができます。

改善のプロセスでは、行動変容が思うように進まなかった要因を分析し、準備・内容・フォローアップのそれぞれについて見直しを行います。このような継続的な改善により、中途社員の人材育成効果を最大化することが可能になります。
 

中途社員教育の代表的な手法

中途社員教育の代表的な手法

そして、中途社員教育のやり方を見直すにあたり、代表的な教育手法は主に3点です。

  • 入社時研修(OFF-JT

  • 現場OJT

  • 動画を活用した学習

それぞれの手法には明確な役割とメリット・デメリットがあり、どのシーンで、何を目的に使うかによって効果は大きく変わります。そのため、各手法の特徴だけでなく、「効果が出やすい場面」「効果が出にくい場面」を理解したうえで、組み合わせて活用することが重要です。
 

入社時研修(OFF-JT

OFF-JTは「Off-the-Job Training」の略で、通常業務から離れて実施する研修や教育を指します。中途社員研修では、入社直後から1週間〜1カ月程度実施されるケースが一般的です。

主な特徴

  • 職場外(研修室など)で実施される

  • 社内トレーナーや外部講師が指導する

  • 複数の社員に対して、同じ内容を同時に教育できる

座学を中心に、企業理念、行動指針、就業ルール、業界知識、基本的な業務フローなどを体系的にインプットします。また、適宜理解度テストや簡易演習を適宜挟むことで、知識定着を高めることが可能です。

効果的なシチュエーション

  • 入社直後で、会社や業界に関する前提知識がそろっていない段階

  • 複数名の中途社員が同時期に入社する場合

  • 価値観・ルール・コンプライアンスなど「共通認識」をそろえたい場面

効果が出やすい場面

  • 会社として「守るべき基準」や「考え方」を統一したい場合

  • 業務に入る前に、最低限の知識を一気にインプットしたい場合

効果が出にくい場面

  • 実務スキルの習熟や、現場での判断力を高めたい場合

  • 個々のレベルや経験値に応じた育成が必要な場合

OFF-JTは知識の土台づくりには非常に有効ですが、行動変容や実践力の向上には、他の手法と組み合わせる必要があります。
 

現場OJT

OJTは「On-the-Job Training」の略で、日常業務を通じて行う教育手法です。中途社員の場合、入社時研修を経て、配属後1カ月〜6カ月程度を目安に実施されることが一般的です。

主な特徴

  • 日常業務と並行して職場で実施される
  • 上司や先輩社員が指導者となる
  • 実務に直結したスキルや判断力を身に付けやすい

特定の業務プロセスや職務内容にフォーカスし、実務経験を通じて学べる点が最大の特徴です。そのため、即戦力化を目的とした育成手法として位置付けられることが多くなっています。

効果的なシチュエーション

  • 実務を通じてスキルを習得させたい場面
  • 業務特有の判断基準や「暗黙知」を伝えたい場合
  • 個別フォローが必要な中途社員の育成

効果が出やすい場面

  • 営業、インサイドセールス、カスタマーサクセス、接客・販売職など、実践力が成果に直結する職種
  • ロールプレイングや業務同行を通じて、フィードバックを即時に行える環境

効果が出にくい場面

  • 指導者によって教え方や内容にばらつきがある場合
  • 忙しさを理由に、育成が後回しになっている職場
  • 体系的な教育設計がなく、「見て覚える」状態になっている場合

OJTは非常に効果的な手法である一方、属人化しやすく、教育品質が安定しにくいという課題もあります。
 

動画を活用した学習

動画を活用した学習は、一般的にeラーニングと呼ばれる学習方法です。近年では、OFF-JTOJTの双方を補完する形で活用が進んでいます。OFF-JTとの組み合わせでは、対面研修とオンライン学習を組み合わせた「ブレンデッドラーニング」として活用されるケースが多く見られます。一方、OJTとの組み合わせでは、業務の合間や移動時間などで、必要な内容を動画で学べるようにするケースが多く見られます。

効果的なシチュエーション

  • 業務の合間や隙間時間を活用して学習させたい場合
  • 繰り返し確認が必要な業務・手順を教育する場合
  • 教育内容を標準化し、属人化を防ぎたい場合

効果が出やすい場面

  • 営業ロールプレイ、作業手順、判断ポイントなど「型」がある業務
  • 研修前の事前・事後学習
  • 拠点や勤務時間が分散している組織

効果が出にくい場面

  • 双方向の議論や、その場での深い内省が必要なテーマ
  • 視聴するだけで終わってしまい、行動変容につながりにくい学習設計の場合

動画学習は、DXの進展やデバイス・通信環境の整備により、「いつでも・どこでも学べる」環境を実現できる点が強みです。一方で、動画を「視聴するだけ」の学習にとどまってしまうと、期待した教育効果は発揮されません。

重要なのは、動画で得た知識や気付きを、どのように業務と結びつけ、行動変容へとつなげていくかです。

そのためには、視聴後のアウトプットや実践、振り返りを前提とした行動につながる学習デザインが不可欠となります。

▼ブレンデッドラーニングについては下記で解説しています。併せてご覧ください。

 

LDcube推奨 年齢別に最適な中途社員の教育方法

LDcube推奨 年齢別に最適な中途社員の教育方法

LDcubeが推奨する、年齢別に最適な中途社員教育の方法は大きく2パターンあります。それぞれ解説します。
 

20代~30代を早期戦力化させるには、「動画学習」が最適解

20代~30代を早期戦力化させるには、「動画学習」が最適解です。なぜなら動画学習は、Off-JTOJTにおいて起こりやすい課題を補完できる最適な方法だからです。従来の教育手法であるOFF-JTOJTと比較してみると、下記の通りに考えられます。

OFF-JT(集合研修)

OJT(現場指導)

動画学習

目的・強み

  • 会社理解、制度、基礎知識のインプットに有効
  • 実務を通じたスキル習得

  • 現場適応が早い

  • 必要な知識を必要なタイミングで学習
  • OFF-JTOJTを補完・加速できる

個々の経験差への対応

△ 一律内容になりやすく、同業経験者には物足りない

理解度・経験値により習得差が出やすい

自分に必要な内容だけ選択可能

指導品質の安定性

内容は一定(講師のスキルによる)

指導者のスキルに依存

コンテンツ品質を均一化できる

学習タイミング

決められた日時のみ

指導者の業務状況に左右される可能性がある

隙間時間・移動時間でも可能

世代特性との相性

〇 受け身ではなく、双方向性のある研修設計が求められる

実践型だが負荷が高い。近年はOJTガチャなども問題視されている

検索・動画視聴に慣れた世代として親和性が高い

入社時研修(OFF-JT)は、会社理解や基礎知識をインプットするうえで非常に有効な手法ですが、以下のような課題も見られます。

  • 同業界からの転職者の場合、すでに一定の業界知識を備えており、研修内容によっては「物足りなさ」を感じやすい
  • 一律の集合型研修では、自分にとって必要な情報だけを効率的に学びにくい
  • 研修終了後、実務の中で「今すぐ確認したい情報」を後から振り返ることが難しい

などが挙げられます。個々の経験値やニーズの違いに対応しづらい点が、2030代の中途社員に対するOFF-JTの課題といえるでしょう。

また、現場OJTは実践的なスキル習得に優れた手法ですが、以下のような課題も見られます。

  • 指導者(OJTリーダーなど)の経験や指導スキルによって、教える内容やレベルにバラつきが生じやすい
  • 学ぶ側の理解度や学習スピードによって、スキル習得の進度や成果に差が出やすい
  • 指導者から1度教わった内容も、時間の経過とともに忘れてしまいやすく、後からの復習もしにくい

このように、属人化しやすく、学習の再現性・継続性を担保しづらい点が、現場OJTの課題と言えるでしょう。

だからこそ、こうした課題を補完できる2030代に最適な方法が、動画を活用した学習です。20代~30代が属するミレニアル世代・Z世代は、インターネットやデジタルデバイスの普及とともに成長してきた世代です。分からないことがあれば「検索する」「動画で確認する」ことが当たり前の行動となっており、特にスマートフォンを活用した短時間・目的別の情報収集に慣れています。

実際に、私たちがご支援してきた中途社員の方々からも、

  • 動画での知識インプットは効率的で文字で読むだけよりも理解しやすい
  • 「今知りたいことを、必要なタイミングで確認できるのが良い」

といった声が多く聞かれました。

動画学習であれば、

  • 自分に必要な内容を選択して学べる
  • 業務の合間や移動時間など、隙間時間を活用できる
  • OJTで分からなかった点を、何度でも振り返ることができる

といった点で、2030代の学習スタイルと高い親和性があります。

現在、経営環境はこれまでにないスピードで進んでおります。その一方で、環境要因が変化しているのに、組織内の学び方は変化していない。ということはないでしょうか?

現代の組織の第一線で働く新しい世代が、早期にパフォーマンスを発揮するためには、世代特性に合った学習環境を整備できるかどうかが重要なポイントとなります。

その意味でも、2030代の早期戦力化においては、OFF-JTOJTを否定するのではなく、それらを補完・加速させる手法として動画学習を活用することが最適解だと言えるでしょう。
 

40代以降はカルチャー適応の優先+次世代幹部としての準備

40代以降の中途社員に対する教育では、スキル習得も重要ですが、それ以上に「カルチャー適応」を優先することが大切です。もちろん2030代にもカルチャー適応は必要ですが、40代以降ではより重要になっていきます。

なぜなら、これまでのキャリアの中で確立された価値観や仕事の進め方を持っているケースが多く、スキルや経験そのものは即戦力であっても、企業文化や意思決定の前提が合わないことで、パフォーマンスが発揮されにくくなることがあるからです。

そのため、40代以降の中途社員教育では、業務知識のインプットに加え、

  • 会社として大切にしている価値観や判断基準
  • 組織として目指している方向性や期待役割

などを所属長や経営陣などとの、1on1の機会を意図的に設けていき、定着を図っていくことが大事になります。

また40代以降には次世代幹部候補としての期待もあります。今後は、現場で成果を出すだけにはとどまらず、将来的に企業トップとして全体視野を身に付け、意思決定を行っていくことが求められます。

その場合には、

  • 異業種/他社の参加者と学び合う「他流試合型研修」
  • 仮想企業の社長として、繰り返し意思決定を行う「経営シミュレーション」

も効果的です。
 

2030代を早期戦力化させる 動画学習を活用した設計・運用方法

20~30代を早期戦力化させる 動画学習を活用した設計・運用方法

ここからは、中途採用のボリュームゾーンの2030代に焦点を当てて、早期戦力化に向けた、動画学習を活用した設計・運用法を解説していきます。
 

①動画学習で扱うべきコンテンツを作成する

教育の在り方で見直してきた、「知識・スキル・考え方」をベースにコンテンツを作成していきます。

そしてスキルに関するコンテンツは現場のハイパフォーマーの力も借りて、作成するのがおすすめです。

例えば、

  • 営業職:営業ロールプレイ、商談の進め方、導入事例

  • 技術職:作業手順の解説、判断ポイントの共有

など、一定の「型」が存在する業務は、視覚的に一連の流れを理解できるようなコンテンツ作成が2030代には好まれ、受け入れられやすい傾向があります。

また、動画は1本あたり35分、長くても10分程度に抑えた、マイクロラーニングがおすすめです。

プライベートにおいてもショート動画が主流となっているように、職場においても「隙間時間で学べる」学習環境が学習の継続と定着につながります。
 

②学習状況/成果を可視化するプラットフォームを構築する

一方で、コンテンツを用意しただけでは、「見て終わる」学習になりがちです。それを防ぐためには、体系的に学習できる学習のプラットフォームが不可欠です。また採用するプラットフォームは、必要な情報を「キーワード」で検索し、すぐに学習できるプラットフォームを採用することが重要です。

キーワード検索が可能になることで、中途社員は自分のタイミングで必要な内容を確認・学習できるようになります。結果として、学習の自律性が高まり、現場での行動につながりやすくなります。
 

中途社員教育の効果測定を行う

最後に、中途社員教育を定着させ、継続的にブラッシュアップしていくためには、効果測定が不可欠です。

「行動変容」につながっているかを確認し、受講者からの声やプラットフォームで得た学習データを基に施策をブラッシュアップしていくことが求められます。

中途社員教育の効果測定を行ううえで、プラットフォームに求められる主な機能は以下の3つです。

  • アンケート機能
    └研修後に受講者のフィードバックを効率的に収集する
  • 理解度テスト機能
    └受講者の知識やスキルの定着度を定量的に評価する
  • メール配信/通知機能
    └研修や学習に関連する情報を効率良く受講者に伝える

これらの機能を活用することで、教育の実施状況と成果を可視化し、改善につなげることが可能になります。そのため、「教育のやり方」を見直す際にツール検討も併せて実施する場合は、上記の観点も含め、検討されることが望ましいでしょう。
 

中途社員教育のご支援事例(サニクリーン九州様の事例)

◆導入前の課題

株式会社サニクリーン九州では、新卒社員は年間で3040名、多い時は50名ほど、中途社員は男女それぞれ5060名が入社します。そのたびに同じ新人教育を実施することは大きな負担であり、OJDOn-the-Job Development)中心の教育に頼っていましたが、現場は忙しく、教える人によって教育の質にバラつきが生じていました。

また、中途社員は入社後68週間程で独り立ちするため、どうしても教育期間が短くなりがちです。

そのため、「教えてもらう」ということと併せて、効果的に「自己学習」できる環境づくりを目指しました。

自己学習という点においては、いかに自律的な学習を促せるか、ということも課題でした。

UMUの導入

社員が必要な情報に自らアクセスして自律的に学ぶことができる環境が必要だと考えたタイミングで、営業担当の方からUMUの提案を受けました。

特に「マイクロラーニング」というキーワードに強く惹かれたのを覚えています。従来のeラーニングのように長時間集中して学ぶ形式ではなく、短い時間で細切れに学習できる点が、多忙な社員にも適していると感じました。

さらに、「双方向で学ぶことができる」ということも大きなポイントでした。

新入社員がUMUで学習したことに対して、上司が関わるよう促すことができるということも大きなメリットと考え、UMU導入を決定しました。

UMUとは学習の科学とテクノロジーを組み合わせた、成果につながる学びを提供する学習プラットフォームです。単なる知識のインプットにとどまらず、学習を「行動変容」や「成果」へとつなげることを目的としています。

UMUが掲げているコンセプトは「パフォーマンスラーニング」です。パフォーマンスラーニングとは、知識を学ぶだけで終わらせず、

  • 知識のインプット学習

  • 学習内容を実践するための練習・テストなどのアウトプット学習

  • テクノロジーを活用した、効果的かつ効率的なフィードバック・コーチング

を通じて、現場での経験と学習を結びつけ、「学ぶ習慣」を定着させながら成果につなげていく考え方です。

UMUは、この一連の学習サイクルを一気通貫で実行できる学習プラットフォームとして、多くの企業で活用されています。

主な利用シーン

  • 効果的な研修運営を実施したい

  • 学習の成果を見える化したい

  • キャリア採用者育成を効率化したい

  • 業務を想定した訓練の場がほしい

UMU導入後の取り組み内容

新入社員教育の中心ツールとしてUMUを活用しています。

新卒社員は入社後約3カ月の期間をかけて学習するため、比較的余裕を持って学べる環境が整っています。一方、中途社員は入社後68週間で独り立ちする必要があり、教えてもらうことと自分で学ぶことのバランスが重要です。UMUは研修用のツールというより、自主学習を促すプラットフォームとして使われており、事前アンケートや報告等への活用も一部行われています。

誰もが分かりやすく確認できる動画などをコンテンツとして整理し、会社理解、部門理解、業務理解を中心に学習コンテンツを提供しています。

また、自社内で行っている、接客業務やQC(品質管理)、水関係の検定など、これまで紙で行っていた試験もUMUで実施可能な範囲で運用しています。UMUで試験運用することで、従来かなり時間がかかっていた採点作業は大幅に削減でき、効率化することができています。

◆成果・効果

導入から5年が経過し、新人教育におけるUMUでの学習は定着してきました。初期研修後の自主学習文化が浸透し、紙マニュアルに代わって動画やUMUコンテンツを通じて学べる環境が整ってきました。

営業部門でもアンケートや試験、AIロープレなどの機能が徐々に活用され、自律的に学ぶ若手社員が増えています。まだ活用は一部機能にとどまるものの、会社としてUMUを教育基盤の1つとして定着させることができたと実感しています。

一方で、UMU学習が定着してきたからこその課題も見えてきました。それは、UMUの特徴の1つでもある「学習の双方向性」の実現、つまり「上司の関わり」の強化です。上司の関わりをさらに促すことができれば、より効果的な取り組みにできると感じています。

 

まとめ

今回は、早期戦力化を実現する LDcube式 中途社員教育方法をご紹介してきました。

 
  • 中途社員教育を実施する前に重要なポイント

  • 中途社員教育の代表的な手法

  • LDcube推奨 年齢別に最適な中途社員の教育方法

  • 2030代を早期戦力化させる 動画学習を活用した設計・運用方法

  • 中途社員教育のご支援事例 ~サニクリーン九州様~

中途社員教育は現在、多くの企業様で悩まれているテーマの1つです。採用した人材を早期に戦力化するために最も重要なのは、「中途社員の目指すべき姿」を定めることです。そして、「教育の在り方」「教育のやり方」を見直し、データを基に「毎年ブラッシュアップ」していくことも重要になります。

研修・OJT・動画学習は、どれも有効な手法ですが、目指すべき姿が曖昧なまま手法を選んでも、行動変容は起きません。教育の目的は「行動変容」を起こすことです。この機会に、ぜひ自社の中途社員教育の状況を1度整理してみるのはいかがでしょうか。

LDcubeでは、中途社員教育で悩まれている企業様のご相談相手として、パフォーマンス向上型プラットフォーム「UMU」を活用した、中途社員向けの体系的な学習環境の構築支援など、幅広いサポートを行っております。ご興味をお持ちの法人様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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▼関連記事はこちらから。

LDcube編集部
LDcube編集部
株式会社ビジネスコンサルタント時代から約60年、人材開発・組織開発に携わってきた知見をもとに、現代求められる新たな学びについて、ノウハウや知見をお届けします。

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