
OJTとeラーニングの組み合わせで効果的なトレーナー研修と人材育成を実現するポイントとは?
昨今の人材育成において、従来型の対面研修だけでは十分な効果が得られないという課題を抱える企業が増えています。特に、新入社員の早期戦力化や、業務の効率化が求められる中、人材育成手法の見直しは喫緊の課題となっています。
そのような状況下で注目を集めているのが、OJT(実践型の職場内訓練)とeラーニング(オンライン学習)を組み合わせたハイブリッド型の人材育成手法です。OJTには実践的なスキルが身に付くメリットがある一方で、教育担当者の負担が大きいという課題があります。また、eラーニングは時間や場所を選ばず学習できる反面、実践的なトレーニングが難しいという制限があります。
しかし、この2つの手法を効果的に組み合わせることで、それぞれの短所を補いながら、より効率的な人材育成を実現できます。特に、反転学習の考え方を取り入れることで、基礎知識の習得から実践スキルの向上まで、体系的な教育プログラムを構築することが可能です。
本記事では、OJTとeラーニングを組み合わせた人材育成の方法について、具体的なステップや導入のポイントを解説していきます。これらの手法を活用することで、教育担当者の負担を軽減しながら、より質の高い人材育成を実現することができます。
▼OJTの全体像や詳細のテーマについては以下にまとめています。併せてご覧ください。(関連記事)
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目次[非表示]
- 1.OJTにおける、eラーニング2つの活用法
- 1.1.OJTについてeラーニングで学ぶ
- 1.2.OJTにeラーニング・動画などを活用する
- 2.【活用法①】OJTについてeラーニングで学ぶ
- 2.1.OJTについて知識を学ぶ
- 2.2.OJTについての共通認識を醸成する
- 3.【活用法②】OJTにeラーニング・動画などを活用する
- 3.1.OJTで教えることについて効果的にインプットできる
- 3.2.OJTのばらつきを軽減できる
- 3.3.OJTトレーナーの負荷を軽減できる
- 4.OJTとeラーニングの特徴を理解する
- 4.1.実践的なスキルが身に付くOJTの強み
- 4.2.時間や場所を選ばないeラーニングのメリット
- 4.3.それぞれの手法における課題
- 5.OJTにeラーニングを活用することのメリット
- 6.OJTにeラーニングを活用することの課題
- 6.1.eラーニングだけでは限界がある
- 6.2.対人コミュニケーションは実践が必要
- 6.3.OJTはデジタル化できても人間関係はデジタル化できない
- 6.4.OJTに必要な独自コンテンツを作成する必要がある
- 6.5.コンテンツだけではなくフォローが必要
- 7.【活用法①】OJTをeラーニングで学ぶ5つのステップ
- 7.1.STEP1.OJTについてのコンテンツを選定する
- 7.2.STEP2.OJTについてのコンテンツをトライアル受講する
- 7.3.STEP3.OJTについてのeラーニングを展開する
- 7.4.STEP4.オンライン研修でフォローアップする
- 7.5.STEP5.復習できる環境を残しておく
- 8.【活用法②】OJTにeラーニングを組み合わせる5つのステップ
- 8.1.STEP1.eラーニングで基礎知識を効率的に習得する
- 8.2.STEP2.OJTで実践的なスキルを強化する
- 8.3.STEP3.eラーニングで振り返り学習を定着させる
- 8.4.STEP4.学習進捗をデジタルで可視化する
- 8.5.STEP5.対面とオンラインでフィードバックを行う
- 9.OJT担当者向けeラーニングの紹介
- 10.まとめ:OJTとeラーニングの組み合わせで実現する効率的な人材育成
OJTにおける、eラーニング2つの活用法
人材育成を効率的に行うには、OJTでeラーニングを効果的に活用することがポイントです。
効果的な活用の方法は大きく分けて2つあります。これらを理解して活用することで、教育効果を最大化することができます。
OJTについてeラーニングで学ぶ
1つ目の活用法は、OJTを行う指導者自身がeラーニングを通じてOJTの手法や効果的な教え方を学ぶというものです。多くの企業では、OJTトレーナーに任命されても特に研修などを受けることもなくいきなり指導にあたるケースが少なくありません。
eラーニングを活用することで、OJTトレーナーの質を一定水準に保ち、効果的な指導法を全社に浸透させることができます。
OJTにeラーニング・動画などを活用する
2つ目の活用法は、OJTの中にeラーニングや動画教材を取り入れることです。例えば、反転学習の考え方を応用し、基礎知識や標準的な作業手順をeラーニングで事前に学習しておくことで、実際のOJTでは応用力や判断力の向上に集中できます。
飲食業や宿泊業などでは、写真や動画を活用することで、言葉では伝えにくい技術やサービスを効率的に教育できるようになり、指導者の負担軽減と教育の品質向上を同時に実現しています。
▼OJTでの動画活用については下記で詳しく解説しています。
⇒若手のOJTには動画教材の活用が効果あり!事例も含めて理由を解説!
【活用法①】OJTについてeラーニングで学ぶ
OJTでeラーニングを活用する方法について掘り下げてみていきましょう。多くの企業では、先輩社員や管理職がOJT担当者として任命されるものの、「教える技術」については特別な訓練を受けないまま指導にあたることが一般的です。
このアプローチでは、OJTの質を高めるための基盤づくりから始めます。
OJTについて知識を学ぶ
OJTは単に業務をやって見せてまねさせるだけの研修ではありません。効果的なOJTとは、「Show(やってみせる)」「Tell(説明・解説)」「Do(やらせてみる)」「Check(確認・追加指導)」という4段階からなる体系的な指導法を行うことです。
eラーニングを通じて、このような基本的な枠組みや各段階での適切な指導方法、効果的なフィードバックの与え方など、OJTトレーナーとして必要な知識とスキルを習得することができます。
例えば、どのようなタイミングで介入すべきか、どのように適切なフィードバックを与えるか、成長に合わせてどう難易度を調整すべきかなど、OJTの専門的なノウハウをeラーニングで体系的に学ぶことができます。
OJTについての共通認識を醸成する
企業全体でOJTに対する共通理解を形成することは、ばらつきの少ない人材育成を実現するために不可欠です。
eラーニングを活用することで、地理的に分散した拠点や時間帯の異なるシフトで働く社員に対しても、同一の内容で均一な品質のOJT教育を行うための基盤を整えることができます。
また、OJTの目的や期待される成果について経営層から現場まで一貫した理解を共有することで、戦略的な人材育成が可能になります。
eラーニングでは学習の進捗や理解度も可視化できるため、OJTトレーナーのスキルアップの状況を組織として把握・サポートすることも容易になります。
【活用法②】OJTにeラーニング・動画などを活用する
実際のOJT研修プロセスにeラーニングや動画コンテンツを取り入れ、より効率的でレベルの均一な教育を実現する方法について掘り下げてみていきましょう。
従来のOJTは人から人へと直接知識や技能を伝える方式のため、教育担当者の能力や時間的制約に左右されるという課題がありました。
eラーニングを活用することで、これらの課題を克服し、より効果的な人材育成を実現できます。
OJTで教えることについて効果的にインプットできる
eラーニングは基礎知識や標準的な業務手順を効率的に学ぶ手段として非常に有効です。例えば、新入社員が配属される前に必要な基礎知識をeラーニングで事前学習しておくことで、実際のOJTでは応用的なスキルや判断力の養成に集中することができます。
ある企業では、業務の基本をeラーニングシステム上の写真や動画で学習できるようにしたことで、先輩社員がつきっきりで教える必要がなくなり、新入社員が必要なときに必要な学習を、自宅や通勤時間を活用して予習復習を行えるようになりました。
これにより研修の効率が大幅に向上しています。
OJTのばらつきを軽減できる
従来のOJTは指導者の教えるスキルによって教育の質に大きな差が生じるという問題がありました。eラーニングを活用することで、標準化された教材を全員が学ぶことができ、教育内容のばらつきを軽減することができます。
ある企業の営業パーソンのOJTでは、基本的な知識や商品理解についてはeラーニングで統一的に教育し、接客業務など人を介して教えた方が効果的な内容は従来通りOJTで行うという使い分けをすることで、教育全体の質を向上させています。
OJTトレーナーの負荷を軽減できる
OJTは指導担当者にとって大きな負担となることが多く、本来の業務を犠牲にして教育に時間を割かなければならない状況を生み出しています。
eラーニングを導入することで、基礎的な内容や繰り返し説明が必要な事項はデジタルコンテンツに任せ、トレーナーはより高度なスキルの伝授やフィードバックに集中できるようになります。
ある住宅メーカーでは、一人前になるのに必要なテーマを48個に絞り込み、テーマごとのロールプレーイングの模範動画を作成し「見える化」することで、現場のOJT担当者の手が回らなくなっていた状況を改善し、新入社員の戦力化に成功しています。
標準的なインプット学習の効率が高まったことで、よりきめ細かい接客指導に時間を充てられるようになりました。
OJTとeラーニングの特徴を理解する
OJTとeラーニングを効果的に組み合わせるためには、まずそれぞれの特徴を正確に理解することが重要です。
両者にはそれぞれ固有の強みと課題があり、これらを把握することで最適な組み合わせ方を設計することができます。
実践的なスキルが身に付くOJTの強み
改めてOJTとは、On-the-Job Trainingの頭文字を取っていることからもわかるように、実際の業務現場で行われる教育手法のことを言います。つまり、OJTは実践を通じたスキル習得に大きな強みがあります。
現場での直接指導により、リアルタイムのフィードバックが可能となり、実務で直面する具体的な状況に即した対応力を養うことができます。
また、指導者と学習者が直接コミュニケーションを行うことで信頼関係が構築され、組織への帰属意識も高まります。
さらに、個々の学習者の理解度や性格に応じた柔軟な指導が可能であり、一人一人の成長ペースに合わせた教育を提供できることも大きなメリットです。
時間や場所を選ばないeラーニングのメリット
eラーニングの最大の特徴は、時間と場所の制約を受けずに学習できる点です。学習者は自分の都合の良いタイミングで、自分のペースに合わせて学習を進めることができます。
また、一度教材を作成すれば多数の受講者に同一内容を提供できるため、教育内容の標準化と効率化が図れます。
eラーニングでは、学習の進捗状況やテスト結果などのデータを自動的に収集・分析できるため、学習効果の測定や学習者それぞれの弱点の特定が容易になります。
これにより、データに基づいた効果的な学習支援が可能になります。
それぞれの手法における課題
OJTの主な課題は、教育の質が指導者のスキルや経験に大きく依存することです。指導者によって教え方や内容にばらつきが生じやすく、体系的な教育が難しい場合があります。
また、指導者は通常業務と教育を並行して行うため、時間的・精神的負担が大きいという問題もあります。
一方、eラーニングの課題は、実践的なスキルや対人スキルの習得に限界があることです。画面上での学習だけでは、実際の業務状況での応用力や判断力を十分に養うことが難しい場合があります。
また、受講者同士や講師とのコミュニケーションが少ないため、モチベーションの維持が難しく、学習の継続率が低下するリスクがあります。
OJTにeラーニングを活用することのメリット
OJTとeラーニングは、それぞれ単独で使用するよりも組み合わせることでより大きな効果を発揮します。両者の長所を生かし、短所を補完することで、効率的かつ効果的な人材育成が可能になります。
ここでは、OJTにeラーニングを活用する主なメリットを紹介します。
OJTについての足並みをそろえることができる
eラーニングを活用することで、全社的に統一されたOJT手法を導入することができます。
指導者によって教え方や内容が異なるというOJTの課題を、eラーニングで基本的な知識や手順を標準化することで解決できます。
例えば、全ての指導者に対して同じOJT手法の研修をeラーニングで提供することで、どの部署でも一定水準以上の質の教育が行われるようになります。
これにより、新入社員が配属される部署によって研修の質に差が出るという問題を軽減することができます。
OJTの底上げを図ることができる
eラーニングで事前に基礎知識を習得することで、OJTでの実践的な訓練の効果を高めることができます。
学習者が基本的な知識や用語、手順をあらかじめ理解していれば、実際のOJTではより高度な内容や応用力の養成に集中することができます。
また、eラーニングを通じて学んだことを実際の業務で実践し、その結果をeラーニングのフォローアップコースで振り返るという学習サイクルを作ることで、知識の定着率を高めることができます。
この反復学習により、単発の研修では身に付きにくい複雑なスキルも効率的に習得することが可能になります。
データに基づいた効果的なOJTが実現できる
eラーニングシステムでは学習の進捗状況や理解度を数値化・可視化することができます。
このデータを分析することで、個々の学習者の強みや弱みを特定し、それに基づいてOJTでの指導内容をカスタマイズすることが可能になります。
例えば、eラーニングの理解度テストで特定の分野の得点が低かった社員には、OJTでその分野に重点を置いた指導を行うといった対応が可能です。
また、組織全体でどの分野の理解度が低いかを把握し、全社的な教育プログラムの改善にも活用できます。
このようなデータ駆動型のアプローチにより、効果的かつ効率的な人材育成が実現します。
OJTにeラーニングを活用することの課題
OJTとeラーニングの組み合わせには多くのメリットがありますが、実際に導入・運用していく上ではいくつかの課題も存在します。
これらの課題を事前に認識し、適切に対処することで、効果的な人材育成体制を構築することができます。
eラーニングだけでは限界がある
eラーニングは知識の習得には効果的ですが、実際の業務で必要となる実践的なスキルや判断力の養成には限界があります。
特に、複雑な状況での意思決定や顧客対応など、マニュアル化しにくい業務については、eラーニングだけでは十分に学ぶことができません。
そのため、eラーニングで基礎知識を学んだ後に、必ず実践的なOJTを組み合わせることが重要です。
eラーニングはOJTの代替ではなく、OJTをより効果的に行うための補完的なツールとして位置付けるべきです。
対人コミュニケーションは実践が必要
顧客応対や社内コミュニケーションなど、対人スキルの習得にはeラーニングだけでは不十分です。
コミュニケーションスキルはロールプレーイングや実際の対応を通じて身に付けるものであり、画面上の学習だけでは十分な訓練になりません。
特に、非言語コミュニケーション(表情、声のトーン、姿勢など)やその場の状況に応じた臨機応変な対応は、実際の人との関わりの中でしか学べない要素です。
こうした対人スキルの育成には、eラーニングと併せて十分なOJTの時間を確保することが必要です。
OJTはデジタル化できても人間関係はデジタル化できない
OJTの重要な側面の一つは、指導者と学習者の間に生まれる信頼関係や人間関係です。この関係性を通じて、組織文化や仕事に対する姿勢、暗黙知などが伝承されていきます。
eラーニングを導入すると、こうした人間関係の構築の機会が減少する可能性があります。
デジタルツールでは伝えきれない「仕事の哲学」や「組織の価値観」などの要素は、日々の業務の中で先輩社員との関わりを通じて学ぶことが多いため、eラーニングを導入しても対面でのコミュニケーションの機会を意識的に確保することが重要です。
OJTに必要な独自コンテンツを作成する必要がある
効果的なeラーニングを実現するためには、自社の業務や組織文化に合わせたオリジナルコンテンツの作成が必要になります。汎用的なeラーニング教材では、具体的な業務プロセスや社内固有の知識をカバーすることができないためです。
しかし、質の高いeラーニングコンテンツの作成には専門知識と時間、コストがかかります。特に、動画やインタラクティブなコンテンツの制作には相応のリソースが必要です。
こうしたコンテンツ作成のハードルをどう克服するかが実務上の大きな課題となります。
コンテンツだけではなくフォローが必要
eラーニングを導入しても、学習者の進捗管理やモチベーション維持のためのフォローが欠かせません。自己学習型のeラーニングでは、学習の継続率が低下するリスクがあるため、定期的な進捗確認や上司からの声掛けなどの人的サポートが重要です。
また、eラーニングで生じた疑問や不明点を解消する機会を設けなかった場合、誤った理解のまま業務に臨む危険性があります。
このため、eラーニング後のフォローアップセッションやQ&Aの機会を設けるなど、学習の定着を支援する仕組みが必要です。
▼OJTが合わないときの対象法については下記で詳しく解説しています。
⇒OJTが合わない!と思ったときの対処法と問題解決策について解説!
【活用法①】OJTをeラーニングで学ぶ5つのステップ
OJTトレーナー自身がeラーニングを通じてOJTの手法を学ぶという活用法を実践するための具体的なステップを紹介します。
適切な準備と段階的な実施により、効果的なOJTトレーナーの育成を実現することができます。
STEP1.OJTについてのコンテンツを選定する
まず、OJTトレーナーに学んでもらいたい内容を明確にし、適切なeラーニングコンテンツを選定または作成します。コンテンツには以下のような要素を含めることが重要です。
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既存のeラーニングプラットフォームには、OJTトレーナー向けの汎用的なコンテンツが用意されていることもありますが、可能であれば自社の業務内容や組織文化に合わせてカスタマイズすることをお勧めします。
STEP2.OJTについてのコンテンツをトライアル受講する
選定したコンテンツを、まずは少人数のOJTトレーナーにトライアル受講してもらいます。このステップでは、コンテンツの内容や難易度が適切かどうか、実際の業務環境に即した内容になっているかを確認します。
トライアル受講者からのフィードバックを収集し、必要に応じてコンテンツの修正や追加を行います。特に、「実際の指導場面で使えるか」「自社の業務環境に合っているか」という観点からの評価が重要です。この過程を通じて、より効果的な教材に改善していきます。
STEP3.OJTについてのeラーニングを展開する
トライアル段階で得られたフィードバックを反映し、改善したeラーニングコンテンツを全OJTトレーナーに展開します。この際、以下のポイントに注意することが重要です。
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eラーニングの受講状況や理解度テストの結果を記録し、後のフォローアップに活用します。
データを分析することで、全体的な理解度の傾向や特に難しいと感じられている部分を特定することができます。
STEP4.オンライン研修でフォローアップする
eラーニングだけでは十分に理解できない内容や、実践的なスキルを補完するために、オンライン研修を開催します。
ここでは、eラーニングで学んだ理論や知識を実際の指導場面にどう適用するかを具体的に解説します。
オンライン研修では、以下のような活動を取り入れることが効果的です。
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このセッションにより、OJTトレーナー同士が経験や知識を共有し、お互いに学び合う場を提供することができます。
また、オンライン研修を通じて組織全体でのOJTに対する共通理解を深めることができます。
STEP5.復習できる環境を残しておく
OJTトレーナーがいつでも必要なときに学んだ内容を参照できるよう、eラーニングコンテンツやサポート資料を継続的にアクセス可能な状態にしておきます。
実際の指導を始めてから疑問が生じたり、特定のシチュエーションでの対応に迷ったりする場合に、すぐに確認できる環境が重要です。
また、定期的に内容を更新し、最新の情報や好事例を追加していくことも大切です。OJTトレーナーが実際の指導で直面した課題や成功事例を収集し、それをeラーニングコンテンツに反映させることで、より実践的で有用な教材へと進化させることができます。
【活用法②】OJTにeラーニングを組み合わせる5つのステップ
OJTにeラーニングを組み込んで効果的な人材育成を行うための具体的なステップを紹介します。
適切な計画と実施により、両者のメリットを最大限に生かした研修プログラムを構築することができます。
STEP1.eラーニングで基礎知識を効率的に習得する
OJTの前段階として、必要な基礎知識をeラーニングで学習します。これにより、OJTの時間を実践的なスキル習得に集中させることができます。
この段階では、業務に関する基本的な知識、用語、手順、社内規則などを学びます。
効果的なeラーニング教材には以下の要素を含めることが重要です。
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eラーニングには理解度を確認するための小テストや確認問題を含め、学習者が自分の理解度を把握できるようにします。
また、学習の進捗状況を指導者が確認できるシステムを整えることで、OJTの際の指導ポイントを明確にすることができます。
STEP2.OJTで実践的なスキルを強化する
eラーニングで基礎知識を習得した後、実際の業務環境でのOJTを通じて実践的なスキルを習得します。
この段階では、eラーニングで学んだ知識を実際の業務場面でどう適用するかに焦点を当てます。
OJTでは以下のポイントに注意して進めます。
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指導者は事前にeラーニングの内容を把握し、学習者がどの程度理解しているかを確認した上で、効率的なOJTプランを立てることが重要です。
また、eラーニングでは十分にカバーできない実践的なスキルや対人スキルに重点を置くことで、相乗効果を生み出します。
STEP3.eラーニングで振り返り学習を定着させる
OJTで実践経験を積んだ後、再びeラーニングを活用して学習内容の復習と定着を図ります。
この段階では、実際の業務で直面した課題や疑問点に焦点を当て、より深い理解を促します。
振り返り学習のeラーニングには以下の要素を含めることが効果的です。
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また、この段階で学習者同士が経験や気付きを共有できるオンラインディスカッションの場を設けることも有効です。
他の学習者の経験から学ぶことで、自分一人では気付かなかった視点や知識を得ることができます。
STEP4.学習進捗をデジタルで可視化する
eラーニングシステムの機能を活用して、学習の進捗状況や理解度を可視化します。
これにより、学習者自身が自分の成長を実感できるとともに、指導者や管理職が効果的なサポートを提供することができます。
進捗管理のポイントには以下が含まれます。
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特に重要なのは、単なる進捗管理ではなく、データに基づいて個々の学習者に最適な次のステップを提案することです。
例えば、特定の分野の理解度が低い場合は、追加のeラーニングコンテンツやOJTの機会を提供するといった対応が可能です。
STEP5.対面とオンラインでフィードバックを行う
学習の各段階で、対面とオンラインを組み合わせた効果的なフィードバックを提供します。
適切なフィードバックは学習の定着と継続的な成長を促す重要な要素です。
フィードバックには次のような形式を組み合わせることが効果的です。
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重要なのは、一方的な評価ではなく対話型のフィードバックを心掛けることです。
学習者自身の気付きや課題認識を引き出し、次のステップに向けた具体的なアクションプランを共に考えることで、自律的な成長を促すことができます。
▼OJTで活用できるチェックシートについては下記で詳しく解説しています。
OJT担当者向けeラーニングの紹介
株式会社LDcube(以下、LDcube)では、OJT担当者向けのeラーニングパッケージをご提供しています。このeラーニングコースでは、後輩指導のための基本的な育成スキルから実際の職場シーンを想定した応用まで、幅広く学習することができます。
また、心理的安全が確保された職場環境の創造も重要なテーマです。後輩を迎える際に職場の雰囲気を整える方法について、基礎知識と実践的な方法を学び、職場での指導に即座に生かせる知識を習得しましょう。
本コースでは、13時間32分の標準学習時間を通じて、後輩育成に不可欠な「5つの力」やコーチング、能力開発、さらにポジティブ心理学による職場全体のウェルビーイングの向上までカバーします。
後輩育成を任された方、新しいメンバーを迎える予定の方、または日常での指導機会を利用して自己成長を遂げたいと考えている方に最適な内容です。
自分の限界を超える思考法や、人生をより豊かにする心理学も学べるこのコースで、先輩(OJTトレーナー)としてのあなたの役割を見直し、新たなリーダーシップを形成しましょう。
【概要】
- 後輩指導の基本から、実際のシーンを想定した学習まで幅広く学習をしていきます。
- また後輩を迎え入れるにあたり職場の雰囲気づくりも非常に重要です。基礎的な知識から実践的な知識まで学習し活用しましょう。
- 標準学習時間:13時間32分
【パッケージのねらい】
- 後輩指導についての基礎知識を学習する
- 心理的安全な職場について理解する
- 先輩としての自分自身の思考について見直す
【対象者】
- 後輩育成を任された方
- 今後後輩が入社してくる予定の方
- 仕事を指導する機会がある方
【パッケージ内容】
- シーンで学ぶ後輩育成の5つの力
- 人材育成・能力開発
- 個人間の葛藤処理
- コーチング
- 職場でチームのウェル・ビーイングを高める
- 自分の限界を超える思考法コース①,②
- 人生を変えるポジティブ心理学コース①,②
まとめ:OJTとeラーニングの組み合わせで実現する効率的な人材育成
OJTとeラーニングの組み合わせで効果的なトレーナー研修と人材育成を実現するポイントとは?について紹介してきました。
- OJTにおける、eラーニング2つの活用法【活用法①】
- OJTについてeラーニングで学ぶ
- 【活用法②】OJTにeラーニング・動画などを活用する
- OJTとeラーニングの特徴を理解する
- OJTにeラーニングを活用することのメリット
- OJTにeラーニングを活用することの課題
- 【活用法①】OJTをeラーニングで学ぶ5つのステップ
- 【活用法②】OJTにeラーニングを組み合わせる5つのステップ
- OJT担当者向けeラーニングの紹介
急速に変化するビジネス環境において、企業の人材育成は、より迅速かつ効果的に行う必要性が高まっています。
OJTとeラーニングには、それぞれ固有の強みと課題があります。OJTは実践的なスキルの習得や現場での応用力の養成に優れていますが、指導者の質によるばらつきや時間的制約という課題があります。一方、eラーニングは時間や場所を選ばず、標準化された教育を効率的に提供できますが、実践的なスキルの習得には限界があります。
これらを効果的に組み合わせる方法として、本記事では大きく2つの活用法を紹介しました。1つ目は「OJTについてeラーニングで学ぶ」という、指導者自身のスキルアップを図る方法です。2つ目は「OJTにeラーニングを活用する」という、実際の研修プロセスの中にeラーニングを組み込む方法です。
これらの活用法を実践するためのステップとポイントを詳細に解説しましたが、最も重要なのは自社の状況や課題に合わせて適切にカスタマイズすることです。業種や職種、組織文化によって最適な組み合わせ方は異なります。
OJTとeラーニングの効果的な組み合わせにより、人材育成の効率が飛躍的に向上し、より短期間で即戦力となる人材を育成することが可能になります。また、学習データの分析による継続的な改善や、学習者の自律的な成長を促す仕組みづくりも実現できます。
人材こそが企業の最大の資産です。効率的かつ効果的な人材育成の仕組みを構築することは、企業の持続的な成長と競争力強化に直結します。本記事で紹介した方法を参考に、貴社の人材育成の取り組みがさらに進化することを願っております。
LDcubeでは、OJTのデジタル化支援や、OJTトレーナー研修、OJTトレーナー研修の内製化支援を行っております。無料のプログラム体験会やプラットフォームのデモ体験会なども行っています。お気軽にお声掛けください。
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