
オンボーディング(新人研修)とは?重要な取り組みと導入ステップ
新人研修を表す人事用語であるオンボーディング。新入社員の定着率向上や早期戦力化などが期待できることから、企業で取り入れられています。
しかし、オンボーディングを実施したいと思っていても概要や目的が分からず、実行に移せないという担当者もいるのではないでしょうか。
この記事では、オンボーディングの概要やメリット、目的や具体的な取り組み、導入ステップについて詳しく解説します。
プログラム構築のポイントやメリットについてはこちらをご覧ください。
目次[非表示]
オンボーディング(新人研修)とは
人事用語におけるオンボーディングとは、新たに企業や組織に加わった人材を仕事や環境に慣れさせ、いち早く戦力化するための取り組みのことを指します。乗り物に乗っていることを意味する英語の「on-board」が由来であり、新しい仲間を迎え入れて順応を促すことが目的です。
新入社員が気軽に悩み・疑問を相談できる窓口の開設や、教育・研修担当者と新入社員が自由に会話できるチャットルームの設置など、企業によって独自のオンボーディングを行っています。
企業や組織では、新入社員が方針や業務内容についていけず、本来の力を発揮しないまま離職するというケースは少なくありません。
そのため、新入社員を迎え入れる際は教育・研修担当者だけではなく、上司や同僚も積極的にオンボーディングをサポートする体制作りが大切です。
オンボーディング(新人研修)で得られるメリット
オンボーディングの実施には、以下のようなメリットがあります。
- 生産性の向上
- コスト削減
- 人材育成施策の改善
- 社員のエンゲージメント向上
- 組織内のコミュニケーションの強化 など
オンボーディングを適切に実施することで、新入社員が環境や仕事に早く慣れるため、企業全体の生産性向上が期待できます。
また、早期離職を防止することで採用から入社にかけて発生する費用が無駄にならず、結果的にコスト削減につながります。
オンボーディングでは教育・研修担当者だけではなく、上司や同僚も加わって支援するため、企業内のコミュニケーション強化にも有用です。
さらに、社員のエンゲージメント向上を図ることで社員だけではなく、企業の成長にもつながります。
オンボーディング(新人研修)の重要な目的と取り組み
ここでは、オンボーディングの重要な目的と取り組みを4つ紹介します。
①会社・組織に慣れてもらう
オンボーディングでは新卒社員や中途社員など、すべての新入社員が定着するような取り組みを行うことが重要です。
例えば、既存社員と食事をする機会を設ければコミュニケーションが活性化し、新入社員の社内での人間関係構築がスムーズになります。
早期離職の主な原因は人間関係やコミュニケーション不足といわれているため、教育・研修担当者だけではなく、上司や同僚を含めたサポートが不可欠です。
②早期離職の防止につなげる
新入社員の早期離職を低減させるための取り組みを行うことが、オンボーディングの目的の1つです。
新卒社員のみがオンボーディングの対象と思われがちですが、中途社員にも目を向ける必要があります。新卒社員とは異なり、中途社員の受け入れ体制は現場主体になっているケースが見受けられます。
環境や仕事に馴染めず、本来の力を発揮しないまま離職してしまうことも少なくありません。早期離職を防止するためには、新卒社員と中途社員を含めたサポートが必要です。
③新入社員・中途社員の即戦力化
オンボーディングを実施する際は、社内や現場で必要なルールや知識、専門スキルの習得を促す取り組みを行うことが大切です。
新卒社員や中途社員が早期離職してしまう原因の1つに、企業の方針や既存社員とのミスマッチが挙げられます。
これはサポート不足によって起こり得ることであり、環境に馴染めないことからくる不安が1つの要因です。
オンボーディングでは、新入社員・中途社員が即戦力として活躍できる環境とサポート体制が必要になります。
また、事前に現場で働く社員と交流する機会を設ければ、より仕事のイメージがしやすくなるはずです。
④トレーナーや部署での教育格差を埋める
オンボーディングでは、教育担当者や部署が異なる場合でも、同質の学びが得られるような取り組みを行うことが重要です。
OJTや実習ではトレーナーの能力によって教育格差が生じる可能性があるため、人事部が中心となって体制を整える必要があります。
また、ビジネスマナーや仕事の進め方、コンプライアンスに関することなど、汎用的な内容の研修であれば、外部機関に依頼するのも一つの選択肢です。
オンボーディング(新人研修)の導入ステップ
オンボーディングの導入ステップは、以下のとおりです。
- 目標とゴールの設定
- 教育プログラムの策定
- 教育体制の整備
- 教材の選定、学習ツールの導入
- 評価、フィードバック体制の構築 など
オンボーディングを実施する前に、まずは新入社員に何を目指してほしいか明確にする必要があります。
ただし、ハードルが高すぎる目標は新入社員にとってプレッシャーとなる可能性があるため、イメージしやすい現実的な目標を設定することが大切です。
また、教育プログラムの策定およびオンボーディングが実施できる環境・体制の整備も重要です。
入社直後は何かと不安を感じやすいため、定期的な連絡や面談を行い、新入社員が安心して相談できる仕組みを整えておくことをおすすめします。
教材を選定する際は、学習ツールの導入を検討することも一つの選択肢です。
学習ツールはコンテンツを配信するだけではなく、テストの実施や結果の集計など、研修にかかる業務を効率化させられる可能性があります。
オンボーディングは長期間にわたって実施されるため、定期的な評価とフィードバックは欠かせません。企業の課題やニーズは日々変化するため、オンボーディングも合わせて見直していくことが大切です。
まとめ
この記事では、オンボーディングについて以下の内容で解説しました。
- オンボーディングとは
- オンボーディングで得られるメリット
- オンボーディングの重要な目的と取り組み
- オンボーディングの導入ステップ
オンボーディングは、新入社員の早期離職防止と早期戦力化に役立ちます。
しかし、オンボーディングはただ実施すればよいのではなく、はっきりとした目標や適切な環境・体制を整えなければ、期待するような効果が得られない可能性があります。
社内全体で新入社員をサポートする姿勢が大切であり、お互いにコミュニケーションをとるようにすれば新入社員も不安を感じにくいです。
『LDcube』では、AIを活用したデジタル学習プラットフォーム『UMU』を提供しています。
学習の科学とテクノロジーを組み合わせた新たな学習ツールであり、反復学習を取り入れた研修運営や学習成果の見える化が実現可能です。
学ぶ必要がある内容を体系的に整理し、いつでもどこでも学習できる環境が作れるため、オンボーディングに最適です。
詳しくは、お気軽にお問い合わせください。