営業メンバーの早期戦力化! 成果が出るオンボーディングプログラムとは?
営業力向上に必要な考え方と指標について掘り下げ、営業の早期戦力化、オンボーディングがどのように重要な役割を果たすのかについて解説します。
オンボーディングのKPIや、満足度指標など、具体的な事例を紹介し、オンボーディングのステップについても紹介します。
▼オンボーディングプログラムの全体像はこちらをご覧ください!
⇒オンボーディングプログラムとは?構築のポイントやメリットなど解説!
▼オンボーディングについて資料にまとめました。社内検討の際などにご利用ください。
▼離職防止については資料にまとめました。合わせてご覧ください。
目次[非表示]
- 1.営業におけるオンボーディングとは
- 2.営業の早期戦力化に向けたンボーディングの実施ステップ
- 2.1.入社前から企業情報の提供
- 2.2.入社時の情報共有
- 2.3.商品・業務研修
- 2.4.メンテナンス・フォローアップ
- 3.中途営業社員のオンボーディングが増えている
- 4.適切なオンボーディングで離職率低下につなげる
- 5.営業のオンボーディングの事例
- 6.オンボーディングのKPI例
- 7.オンボーディングの成功には組織内の巻き込みが重要!
- 8.営業は売って終わりではない!重要な「考え方」と「指標」について
- 8.1.顧客満足度(CS:Customer Satisfaction)
- 8.2.リピート率
- 8.3.クレーム率
- 9.まとめ
営業におけるオンボーディングとは
「オンボーディング」とは、新しく入社したメンバーや新たにチームに参加したメンバーが職務について理解し、いち早く自社のビジネスや文化、プロセスに適応できるようにサポートする一連の取り組みのことを指します。
新規採用社員(新卒社員・中途社員)が自社のビジネスや文化について理解し、自分の責任範囲について把握します。
そして、企業の目指す方向と価値観を共有し、早期に業務に貢献できるようにするためのものです。
営業におけるオンボーディングは、新規採用社員が企業の営業戦略や商品・サービス知識、顧客とのコミュニケーションスキルなどを身に付けることをサポートします。
そして、早期に成果を出せるようにすることを目指します。
実際のオンボーディングは、企業の規模や業界、ビジネスモデルによって異なりますが、次のようなステップを含むことが一般的です。
- 職務内容の説明や初期研修の実施
- 企業文化やビジネス戦略の共有
- 商品、サービス、システム等の具体的な知識とスキルの教育
- OJTやメンター制度によるサポート
- パフォーマンスの評価とフィードバック
営業のオンボーディングは、新規採用社員が速やかに成果を出すためだけではなく、企業との適合性を確認し、長期的な在籍を促すためのものでもあります。
より良いオンボーディングプロセスを提供することが、離職率の低減や社員満足度の向上、結果的には企業の業績向上につながると考えられます。
従来は、入社時の集合研修からスタートして、職場でのOJTで育成を図っていくことが当たり前でした。
今は、営業のオンボーディングプログラムはデジタルコンテンツをベースに構築し、運用することで、その効果を格段に高めることが可能です。
なぜなら、営業は成果を出すまでに、覚えなければならないことが多く、繰り返し学習が必要な業種であり、デジタルコンテンツでの学習と相性が良いからです。
営業の早期戦力化に向けたンボーディングの実施ステップ
営業職の新規採用社員の早期戦力化に向けたオンボーディングには、以下のステップがあります。ここでは、デジタル化を図るためのラーニングプラットフォームUMU(ユーム)の活用例も取り入れながら紹介していきます。
入社前から企業情報の提供
新規採用社員に対して、初めに入社前の段階で業務や企業文化、そして具体的な業務目標についての情報を提供します。新規採用社員は明示的なルールだけでなく、企業のビジョンや価値観を理解しなければならないからです。
また、入社時のスケジュールや服装など、具体的な決まりについても明確に伝えます。UMUを活用すれば、以上の情報が含まれた学習資料を誰でもアクセスできる場所に置いたり、クイズ形式で企業文化を学ばせたり等、新規採用社員が入社前でも学習できるように、環境を整えることができます。
入社時の情報共有
新規採用社員を迎えるときは、企業全体が受け入れの準備に関わることで、新規採用社員に組織を理解してもらいます。UMUでは入社時のスケジュールを共有したり、経営陣からの歓迎メッセージをビデオで配信したりすることが可能です。
商品・業務研修
新規採用社員が自分の仕事について理解を深めるために、具体的な業務内容に関する研修が必要です。研修内容には、商品やサービス情報、営業戦略、システム操作などが含まれます。UMUのeラーニング機能を利用すれば、新規採用社員は各自のペースで学習ができ、マネジャーやトレーナーは進捗をリアルタイムで確認できます。
メンテナンス・フォローアップ
新規採用社員が一人前の社員になるまで、定期的なフォローが必要です。UMUでは、学習状況の進捗を追いかけ、定期的にフィードバックを行い、必要であれば追加のトレーニングを提供できます。また、新規採用社員の質問に対して迅速に対応することも可能です。
これらのステップが、新規採用社員の成功をサポートします。新規採用社員が早期に結果を出すことはもちろん、企業に長く定着する助けになります。また、オンボーディングを受けた新規採用社員が自分の成長を感じることができ、やりがいを感じやすくなります。
そして、ラーニングプラットフォーム「UMU(ユーム)」を活用し、オンボーディングプログラムをデジタルコンテンツとして整備していくことには大きなメリットがあります。オンボーディングプログラムをデジタル化することで、事務局の生産性向上や負荷削減はもちろん、新規採用社員同士で学び合う環境の創出により、学習効果を高めることができます。
▼営業職のオンボーディングにおいてはロープレを行うことで、より一層効果が高まります。AIを活用したロープレについてはこちらをご覧ください。⇒AIを活用した効果的なロープレとは? ポイントや営業研修の新たなステージを紹介
中途営業社員のオンボーディングが増えている
近年、人材の流動性が高まり、中途営業社員向けのオンボーディングが増えています。
ビジネスが急速に進化する現代において、組織が競争力を保つためには、新たに迎え入れた人材を早期に戦力化させなければなりません。
中途営業社員が早期に業績に貢献し、組織文化に適応するのを支援するオンボーディングが重要な役割を果たします。
中途採用の場合、さまざまな経験とスキルを持つ人材が増えているため、その人材を最大限に活用するために、効果的なオンボーディングが求められます。
中途採用者は組織のビジョンや戦略、業務内容、社風などを理解し、既存の組織文化に溶け込みつつ、これまでの経験を生かし、新たな風(新たな視点やアイデア)を組織に吹き込んでいくことがポイントです。
また、中途採用者は前職の組織文化や業務フローに慣れているため、前職の文化を新しい組織にそのまま適用してしまうとトラブルになることもあります。
そのため、中途採用者が新しい組織のルールやビジョンを理解し、トラブルにならず業務を行えるように、オンボーディングが必要とされます。
また、オンボーディングは組織からの一方的な情報伝達だけでなく、中途採用者が自身の価値観や意見を組織に共有する場でもあります。
相互的なコミュニケーションを通じて、中途採用者は早期に自己実現を果たし、組織は新たな視点や発想を取り入れることができます。
より良いオンボーディングを提供するために、オンボーディングプログラムを提供するHRやマネジャーの役割が重要です。
それは中途採用者が目標を設定するためのサポートや、評価とフィードバックを受けるプロセスを設定し、組織内でのネットワーク形成を促進し、幅広いスキルと知識を提供することを含みます。
オンボーディングを受けることにより、新規中途採用者は個々の成長を実感し、組織の発展に対する自身の貢献を強く感じ、仕事への満足感とモチベーションを高めることができます。
▼中途社員のオンボーディングについては下記で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
⇒中途社員向けのオンボーディングとは?実施する効果を最大化するポイント!
適切なオンボーディングで離職率低下につなげる
適切なオンボーディングを展開できると離職率を低下することにつながります。
新規に配属された営業チームのメンバーが企業を理解するためのオンボーディングは、企業の文化、価値観、業務フロー、各社員の役割などを理解する重要なプロセスです。
それにより、自分自身の役割を認識し、期待された活動を行うことが可能になります。
また、この過程でメンバーが組織とつながりが形成されていき、徐々に組織になじんでパフォーマンスを発揮できるようになっていきます。
適切なオンボーディングが行われないと、自分の経験やスキルがうまく生かせないと感じたり、自分が重要でないと感じたりする可能性があります。
このような感情は結果として離職へとつながってしまいます。
逆に、しっかりとしたオンボーディングが行われた場合、メンバーは自分自身の役割と貢献すべきポイントを理解し、自己効力感を高めることができます。
その結果、メンバーの満足度と生産性は高まり、組織への帰属意識も高まります。結果として、オンボーディングは離職率の低下につながります。
営業のオンボーディングの事例
営業職の中途採用社員の早期育成が必要で、営業現場のOJTの格差を解消したいという課題がありました。
そのため、営業社員に求められる知識や情報を一元化してアクセスしやすい環境を整備し、実践形式で学習内容を自己啓発する機会を提供しました。
また、日報の投稿により定期的にプラットフォームにログインする習慣を刻み、社員間のコミュニケーションも活発化させました。
この取り組みにより、社員が自主的に一定の学習を行える環境をつくり、教育の格差を解消することができました。
また、営業成績と学習記録の相関が可視化され、学習が具体的な成果につながっていることを確認でき、これにより今後の課題や必要な教育コンテンツも明確化されました。
▼ 事例の詳細はこちらを参照ください。⇒デジタルテクノロジーを活用した中途社員の早期戦力化 デジタルテクノロジーを活用した中途社員の早期戦力化【UMU活用事例】
オンボーディングのKPI例
営業のオンボーディングにおけるKPI(Key Performance Indicator、主要業績評価指標)は、新規採用営業社員が達成したい目標を測定する手段です。個人のKPIの設定は企業によって異なるため、一概には言えませんが、以下に一般的な例をいくつか紹介します。
時間指標
新規採用社員が初めての取引を完了するまでの時間や、特定のスキルや知識を習得するまでの時間などをKPIとして設定することが多いです。これは新規採用社員が仕事にどれだけ早く適応できているかを示す指標です。
販売指標
売り上げ目標達成率や初めての取引完了までの日数、一定期間の平均取引サイズなど、直接的な営業成果をつかさどる指標類です。この指標は新規採用社員の積極性や販売能力を測るのに役立ちます。
学習・研修指標
新規採用社員が参加する研修の完成率、知識テストのスコアや、商品知識やサービス知識テストのスコアなどなどもKPIになり得ます。これらは新規採用社員の学習の進行状況や理解度を示すもので、モチベーションや学習能力を把握するのに有用です。
満足度指標
アンケート調査やフィードバックセッションを実施し、新規採用社員自身の満足度を測定することも重要です。これにより、オンボーディングに問題がないか、また、オンボーディングが新規採用者の働きやすさにどのように影響しているかを評価できます。
以上のようなKPIを設定することで、オンボーディングプログラムの効果や改善点を的確に把握できます。また各KPIはただ単にデータを収集するだけでなく、新規採用社員が必要な支援を得ることができ、早期に業績に貢献できるようになるためのフィードバックとして使用しなければなりません。
オンボーディングの成功には組織内の巻き込みが重要!
オンボーディングは新規採用社員が職務について理解し、組織に適応するためのものですが、このプロセスにはさまざまなレベルの社員が関与する必要があります。社員の関与は新規採用社員が組織の各層から教えを受け、多角的な視点で自身の業務と組織を理解するために必要なステップであり、以下にそれぞれの関与のあり方について詳述します。
経営陣
まず、上層部や経営陣の関与は非常に重要です。彼らから直接企業のミッションやビジョンについて話を聞くことで、新規採用社員は企業が目指す方向性を明確に理解できるようになり、自分の行動ガイドラインを設定しやすくなります。
人事部門(HR)
人事部門(HR)はオンボーディングの中核を担当します。新しい社員の採用から、入社準備、そしてオンボーディングの設計と実行に至るまで全てのステップを管理し、進行状況を確認します。また、新規採用社員のパフォーマンスや組織への適合度を定期的に評価し、必要なアドバイスやサポートを提供します。
現場のマネジャー
マネジャーやスーパーバイザーもまた、オンボーディングにおける重要な役割を果たします。彼らは新規採用社員に対して具体的な業務指導を行い、期待するパフォーマンスレベルや業務遂行のためのスキルを明確にします。また、彼らは新規採用社員がチームの一員として機能できるように、作業環境を整えることも多いです。
職場メンバー
新規採用社員と直接的に関わるチームメンバーは、新規採用者がより効率的に業務遂行できるようにサポートします。そのサポート内容は、共通業務の進め方や、個別業務に関連するワークフローの説明、さらには社内のルールや企業文化へのなじみ方等、日々の実際の仕事に直結したものが多いです。
メンター
メンターと呼ばれる者が一対一で新規採用社員をサポートすることもあります。メンターは新規採用社員が問題を抱えたときの相談役や、業務遂行の指導役などの役割を果たします。
以上のように、さまざまな立場にいる社員たちの関与により、新規採用社員は自社のビジネスや文化、価値観にすばやく適応し、自分の職務についての知識と自信を身に付け、自社のビジネス目標へ活発に貢献することが可能となります。
▼オンボーディングとOJTの違いについてはこちらから。
⇒オンボーディングとOJTの違いとは?異なる目的や取り組みを理解しよう!
営業は売って終わりではない!重要な「考え方」と「指標」について
一般的に、営業が成功するためには商品やサービスを「売る」ことが最重要とされることが多いようですが、「売る」ことだけが営業の全てではありません。売ることだけを重視すれば、一時的な成功が得られても、長期的な成功が得られません。それよりも大切なのは、「顧客」との良好な関係を築くことであり、そのための正しい「考え方」と「指標」について理解し、活用することです。
営業が成功するには、顧客との関係性を重視するという「考え方」が必要です。「売って終わり」ではなく、売った後のフォローやアフターサービスが顧客満足度を高め、ロイヤルカスタマーを増やし、営業の成功に繋がりますそして、指標に関しては以下のようなものがあります。
顧客満足度(CS:Customer Satisfaction)
顧客が商品やサービスに満足しているかを計る指標です。顧客満足度を上げることが営業における1つの目標であるべきです。
リピート率
顧客が再び同じ商品やサービスを求めてくる割合です。リピート率の高さは顧客満足度の高さを示します。
クレーム率
クレーム率が高いようであれば、商品やサービスに何らかの問題があるか、顧客サポートがうまく機能していない可能性があります。
これらの指標について理解し、改善すれば、営業のパフォーマンスが上がり、長期的な成功につながります。顧客との良好な関係を維持し、信頼を基にビジネスを展開することは、営業にとって重要なことです。
これまでに紹介してきたオンボーディングプログラムの目的は、営業の新規採用社員の早期戦力化とはいえ、その先には顧客との長期的な関係の構築を見据えています。オンボーディングプログラムが短期的な売り込みだけを目指すものではないと理解しましょう。中長期的に顧客との関係構築につながるプログラムとなっているかを確認しましょう。
まとめ
営業メンバーの早期戦力化! 成果が出るオンボーディングプログラムとは?について解説してきました。営業は早期戦力化への期待が高いです。そのためにオンボーディングが有効な施策です。オンボーディングはスキルの強化だけでなく、組織に適応させ、パフォーマンスを高めるのに役立ちます。
デジタルコンテンツを活用すると、営業のオンボーディングがより効果的になります。その際には、ラーニングプラットフォーム「UMU(ユーム)」の活用がおすすめです。AIによるロープレなどを通じて、営業のスキル強化をサポートしてくれます。
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