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経営の勉強は何をすべきか?実践スキルを身に付ける効果的な方法

次世代リーダーの育成に取り組んでいる経営者や人材開発担当の方にとって、
「経営の勉強を、どうさせればよいか?」
という問題は、悩ましいポイントではないでしょうか。

あるいは、創業社長から事業を引き継いだ方や、急に子会社の経営を任された方など、経営の勉強に対して高い緊急性を感じている方もいるかもしれません。

これから経営の勉強をする方、および後継者や若手社員に経営の勉強をさせたい方にまずお伝えしたいのは、「経営の勉強の “方法” を、勉強してから進めるべき」ということです。

その理由は、勉強のやり方を間違えると、長い時間を無駄にするだけでなく、誤った経営判断により事業に悪影響与える可能性があるためです。

本記事では、経営の勉強をどのように進めていけばよいのか、その方法論に焦点を当てて基本から解説します。

現代では、デジタルテクノロジーを活用した新しい学習手法が開発されている点も、見逃せません。時代遅れの勉強法で、競合他社に後れを取らないためにも、本記事をお役立てください。

▼ 自己啓発でマネジメントついて学ぶポイントについては下記で解説しています。

  自己啓発でマネジメントを学び、生かすポイントとは?キャリアアップに生かすコツも紹介 本記事では、自己啓発でマネジメントスキルを向上させるヒントとその実践方法を解説します。能力向上のための知識習得から、スキルを生かしたキャリアアップまで、リーダーとしての力を伸ばすための具体的なステップや活用できるeラーニングコース紹介します。 株式会社LDcube

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目次[非表示]

  1. 1.経営の勉強を始める前に理解すべき3つの重要ポイント
    1. 1.1.経営の勉強には体系的なアプローチが不可欠である
    2. 1.2.LMS(学習管理システム)などは質の高いものを活用しないと意味がない
    3. 1.3.実際に仕事として経験することに勝る学習はない
  2. 2.経営の勉強を効果的に進めるための5つの手法
    1. 2.1.eラーニングで体系的な知識を学ぶ
    2. 2.2.ビジネスゲームやシミュレーションで実践的な経営感覚を磨く
    3. 2.3.アクションラーニングで実際の経営課題に取り組みながらチームで学ぶ
    4. 2.4.メンタリングやコーチングで経験豊富な人物から個別指導を受ける
    5. 2.5.セミナーやワークショップで最新トレンドや先進事例を学ぶ
  3. 3.自社に合った経営の勉強プログラムを設計する4つのステップ
    1. 3.1.自社の現状と目標を明確にし学習ニーズを特定する
    2. 3.2.短期的な学習効果と中長期的な人材育成の視点で検討する
    3. 3.3.手法を組み合わせて最適なプログラムに落とし込む
    4. 3.4.定期的に学習効果を評価し改善点を見直す
  4. 4.経営を学び続けて進化する3つのコツ
    1. 4.1.学んだ知識やスキルを実際の経営に応用し定着させる
    2. 4.2.学びを組織文化に根付かせる
    3. 4.3.経営環境の変化に合わせて学習内容を柔軟にアップデートする
  5. 5.まとめ

経営の勉強を始める前に理解すべき3つの重要ポイント

経営の勉強を始めるイメージ画像

経営の勉強を始める前に、まず理解しておくべき重要なポイントが3つあります。

  1. 経営の勉強には体系的なアプローチが不可欠である
  2. LMS(学習管理システム)などは質の高いものをやらないと意味がない
  3. 実際に仕事として経験することに勝る学習はない

これらを踏まえることで、効果的かつ効率的に経営の勉強を進められますので、確認しておきましょう。

経営の勉強には体系的なアプローチが不可欠である

1つめのポイントは「経営の勉強には体系的なアプローチが不可欠である」です。

経営には、財務・マーケティング・人材マネジメント・戦略立案など、さまざまな分野が含まれます。これらの分野について、バランスよく学ぶことが重要です。

たとえば、財務の知識だけを深めても、マーケティングや人材マネジメントの知識が不足していては、総合的な経営判断を下すことは難しいでしょう。

と同時に、経営者としては、各分野の関連性を理解することも大切です。

財務状況がマーケティング戦略に与える影響、人材マネジメントが組織の生産性に及ぼす効果など、分野横断的な視点を持つことが求められます。

このように、経営の勉強では、体系的なカリキュラムに沿って、バランスよく知識を習得していくことが不可欠です。断片的な知識の習得では、経営の全体像をつかむのは難しいといえます。

LMS(学習管理システム)などは質の高いものを活用しないと意味がない

2つめのポイントは「LMS(学習管理システム)などは質の高いものを活用しないと意味がない」です。

近年、LMS(Learning Management System:学習管理システム)などのデジタルツールを導入する企業が増えてきました。

参考:LMS(学習管理システム)とは?最新トレンドなど解説!

LMS自体は非常に有益であり、推奨できるものです。しかしながら、質の低いLMSを使っても、期待する学習効果は得られないでしょう。

質の高いLMSに求められる要件としては、以下が挙げられます。

  • 体系的なカリキュラム構成
  • 魅力的で実践的な学習コンテンツ
  • 学習者の理解度に合わせた適応型学習機能
  • 学習進捗の可視化と管理機能
  • 学習者間のコミュニケーションを促進する機能

LMSを導入する際は、質の高いシステムを選ぶことが重要です。

コストを抑えるために安易に低品質のLMSを選んでしまうと、かえって時間と労力の無駄になってしまうおそれがあります。

実際に仕事として経験することに勝る学習はない

3つめのポイントは「実際に仕事として経験することに勝る学習はない」です。

経営の勉強において、知識の習得は重要ですが、それだけでは不十分です。実際の経営の仕事を通じて、経験を積むことが何より大切だといえます。

経営の現場では、予期せぬ問題が発生したり、複雑な利害関係が絡んだりと、机上の学習だけでは対応できない状況に数多く遭遇します。

そうした状況に実際に直面し、判断を下し、行動することを通じて、真の経営力を身に付けられるのです。

本記事では、この後、さまざまな学習手法をご紹介します。どれも高い効果が期待できるものばかりです。

しかしながら、前提として「真のスキル習得は、実践を通じて行う」という点を念頭に置くことが成功のコツです。

学習で得た知識を、実際の仕事の中で実践し、試行錯誤することが、本当の経営の勉強といえます。

経営の勉強を効果的に進めるための5つの手法

経営の勉強をしているイメージ画像

前章で述べたように、経営の勉強には体系的なアプローチと実践的な経験が不可欠です。本章では、それを効果的に進めるための具体的な手法を5つ紹介します。

  1. eラーニングで体系的な知識を学ぶ
  2. ビジネスゲームやシミュレーションで実践的な経営感覚を磨く
  3. アクションラーニングで実際の経営課題に取り組みながらチームで学ぶ
  4. メンタリングやコーチングで経験豊富な人物から個別指導を受ける
  5. セミナーやワークショップで最新トレンドや先進事例を学ぶ


eラーニングで体系的な知識を学ぶ

1つめの手法は「eラーニングで体系的な知識を学ぶ」です。

従来、経営の勉強といえば、創業社長からの口頭での伝承や、名著とされるビジネス本の読破が定番でした。

しかし、これらの方法は伝える側の主観に影響されやすく、体系的に知識を網羅するのが難しいという課題があります。

時間が限られる中で効率的に経営スキルを身に付けるには、まずは体系的なeラーニングプログラムで学ぶが得策です。

創業者の知恵やビジネス書の知見は、体系的な学習の後に取り入れることで、真の力を発揮します。全体像を踏まえたうえで個別の知見に触れれば、創業者の思考の流れや著者の主張を、より深く理解できるでしょう。

【参考:eラーニングプログラムの例】

経営を勉強するためのeラーニング画面画像

出典:CrossKnowledge eラーニング|標準コース

なお、どのようなプログラムを選定すべきかは、学習者の現在のレベルによって、大きく異なります。

以下のポイントに留意して、経営者育成のeラーニングプログラムを探してみましょう。

  • 体系性
    経営の各分野をバランスよくカバーし、全体像を俯瞰できる構成になっているか。
  • 実践性
    現実のビジネスで応用できる、実践的なスキルの習得に重点を置いているか。
  • 柔軟性
    学習者のペースや理解度に合わせて、学習内容や進度を調整できる機能を備えているか。
  • 双方向性
    講師や他の学習者とのコミュニケーションを通じて、知識の定着と深化を図る仕組みがあるか。
  • 最新性
    経営環境の変化に合わせて、学習コンテンツが適宜アップデートされているか。
  • 評価の明確さ
    習得した知識やスキルを適切に評価し、次の学習につなげる仕組みが用意されているか。
  • サポート体制
    学習の過程で生じる質問や課題に、適切に対応してくれるサポート体制が整っているか。

eラーニングについて詳しくは、以下の記事でも解説しています。あわせてご覧ください。

  eラーニングを活用した人材育成!導入メリットと最新トレンド 人材育成や社員教育を目的とした学習の一つの手法として、eラーニングを導入する企業は多く存在します。eラーニングは以前からある学習形態ですが、これまでの研修にかわり、充実してきています。概要や導入メリット、最新トレンドについて詳しく解説します。 株式会社LDcube
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ビジネスゲームやシミュレーションで実践的な経営感覚を磨く

2つめの手法は「ビジネスゲームやシミュレーションで実践的な経営感覚を磨く」です。

ビジネスゲームやシミュレーションは、経営の実践的なスキルを磨くのに効果的なツールです。

現実のビジネス環境を模したシナリオの中で、経営判断を下し、その結果を分析することで、経営感覚を養えます。

具体的にイメージしにくいかもしれませんので、経営シミュレーション実践型オンライン研修「Biz-Ex」の例を以下に掲載します。

経営シミュレーションの流れ画像

出典:Biz-Ex

現状分析、経営計画、意思決定、交渉、振り返り……といったプロセスを通じて、会社経営を疑似体験できます。

経営結果は以下のように、スコアで明確化され、自身の強み・弱みをできる仕組みとなっています。

能力評価(アセスメント)のイメージ画像

ビジネスゲームやシミュレーションを活用するメリットは、意思決定の結果がすぐにフィードバックされ、そこから学びを得られる点にあります。

現実の経営では許されないような判断ミスも、ゲームの中なら痛手を負わずに経験でき、多くの教訓を得られます。

ビジネスゲームやシミュレーションは、座学で得た知識を実践の場で活用する練習の機会です。

経営の勉強の初期段階から積極的に活用することで、経営センスを磨いていきましょう。

アクションラーニングで実際の経営課題に取り組みながらチームで学ぶ

3つめの手法は「アクションラーニングで実際の経営課題に取り組みながらチームで学ぶ」です。

アクションラーニングは、実際の経営課題に取り組みながら、チームで学びを深めるための効果的な手法です。複数の経営幹部候補となる若手社員をトレーニングしたい場合などに、適しています。

アクションラーニングでは、4〜6人程度のチームを編成し、企業の経営課題に取り組みます。チームメンバーで議論を重ね、解決策を立案し、経営陣へのプレゼンテーションを行うのが一般的な流れです。

たとえば、新規事業立ち上げを題材にしたアクションラーニングでは、事業コンセプトの立案、マーケティング戦略の策定、財務計画の作成などに、チームで取り組みます。

実際の経営課題に取り組むことで、リアリティのある学びが得られるのは、アクションラーニングならではの魅力です。

アクションラーニングでは基本的に、チームで成果を出すことが求められます。経営において欠かせないチームビルディングやリーダーシップ、コミュニケーションといったスキルの鍛錬にも効果的です。

ここまでにご紹介した3つの手法「eラーニングによる体系的な知識の習得」⇒「シミュレーションによる経営体験」 ⇒「アクションラーニングでの実践」というプロセスを踏むことで、経営スキルの網羅的な習得を目指しましょう。

経営を勉強する流れ説明画像

以下ではピンポイントで取り入れたい残り2つの手法をご紹介します。

メンタリングやコーチングで経験豊富な人物から個別指導を受ける

4つめの手法は「メンタリングやコーチングで経験豊富な人物から個別指導を受ける」です。

メンタリングやコーチングの利点は、豊富な経験を持つ経営者やビジネスパーソンから、個別の指導やアドバイスを受けられる点にあります。

受験勉強で、学校の勉強とは別に家庭教師を付けるように、自分に合わせたオーダーメイドの指導を受けられるのです。

「メンタリング」では、経験豊富なメンターが、メンティー(指導される人)の成長を支援します。定期的な面談を通じて、メンターがメンティーの悩みに耳を傾け、アドバイスを提供するのが一般的です。

たとえば、経営幹部を目指す若手社員に、ベテランの役員がメンターとして付き、指導を行うケースが考えられます。

一方、「コーチング」では、コーチがクライアント(依頼者)の目標達成を支援します。クライアントの強みを引き出し、自発的な行動を促すことがコーチの役割です。(*1)

たとえば、起業を目指す人が、ビジネスコーチから、事業計画の立案や経営戦略などの支援を受けるケースなどが該当します。

メンタリングとコーチングの違い説明画像

キャリアの節目ごとに、メンターやコーチから助言を受ければ、進むべき道を見定められます。経営者を目指す長い道のりを歩むうえで、心強い存在となってくれるはずです。

ただし、メンタリングやコーチングでは、適切な相手を見つけることが重要であり、ここに難しさがあります。適切な相手が見つからない場合には、外部のプロフェッショナルへの依頼も検討しましょう。

また、近年では「AIコーチング」という新しい分野も登場しています。詳しくは以下の記事でご確認ください。

  AIコーチングで人材育成!その効果と成功のカギ 新たな人材育成策として注目されるAI活用について解説します。デジタルと人間のコーチングを組み合わせることで、効率を向上させパーソナライズされた成長支援が可能になります。さらに、AIによる指導のメリット・デメリットなど具体的に紹介していきます。 株式会社LDcube

*1:ここでは経営学習の文脈におけるコーチングを取り上げています。コーチングは、社内で上司が部下を指導する際などにも使われるスキルでもあります。

セミナーやワークショップで最新トレンドや先進事例を学ぶ

5つめの手法は「セミナーやワークショップで最新トレンドや先進事例を学ぶ」です。

経営者向けのセミナーやワークショップに参加することで、経営の最新トレンドや先進的な取り組み事例について学べます。

経営者向けのセミナーやワークショップの多くは、第一線で活躍する経営者や専門家を講師に迎えています。その生の声を聞くことで、経営の教科書では得られない実践的な知見を吸収できるでしょう。

たとえば、DX(デジタルトランスフォーメーション)をテーマにしたセミナーでは、デジタル技術を活用した経営革新の事例や、DX推進のための組織づくりのヒントなどが得られます。

グローバル展開に関するワークショップでは、海外進出の成功事例や、異文化マネジメントのコツなどを学べるでしょう。

また、セミナーやワークショップでは、参加者同士の交流の機会も設けられていることが少なくありません。人脈形成の場としても、有益です。

セミナーやワークショップで築いた人脈は、その後も大切にしていきましょう。経営の世界で信頼できる仲間を持つことは、大きな財産になります。

自社に合った経営の勉強プログラムを設計する4つのステップ

経営を勉強するイメージ画像②

前章では、経営の勉強を効果的に進めるための具体的な手法をご紹介しました。どの手法を選ぶべきかは、自社の状況によって異なります。

本章では、自社に合った経営の勉強プログラムを設計するための4つのステップを解説します。

  1. 自社の現状と目標を明確にし学習ニーズを特定する
  2. 短期的な学習効果と中長期的な人材育成の視点で検討する
  3. 手法を組み合わせて最適なプログラムに落とし込む
  4. 定期的に学習効果を評価し改善点を見直す


自社の現状と目標を明確にし学習ニーズを特定する

1つめのステップは「自社の現状と目標を明確にし学習ニーズを特定する」です。

効率的な学習のためには、漠然と進めるのではなく、自社の課題解決や目標達成に必要な知識やスキル、その優先順位を見極める必要があります。

たとえば、自社が新規事業の立ち上げを検討している場合、その分野に関する知識やスキルが学習ニーズとして浮かび上がってくるでしょう。

具体的には、「スキルギャップ分析」が有効です。

【スキルギャップ分析の手順】

  • 現状のスキルを洗い出す
    財務・マーケティング・人材マネジメントなど、経営に必要な分野ごとに現状のスキルを整理します。各分野における知識やスキルのレベルを、具体的な実績や経験に基づいて評価します。
  • 目指すべき経営スキルを定義する
    自社の目標や経営ビジョンを達成するために、どのようなスキルを身に付ける必要があるかを明確にします。業界の動向や競合他社の状況なども踏まえながら、目指すべきスキルの基準を設定します。
  • 現在のスキルと目指すべきスキルのギャップを分析する
    現在のスキルと目指すべきスキルを比較し、そのギャップを特定します。どの分野のスキルが不足しているのか、どの程度のレベルアップが必要なのかを明らかにします。
  • 優先的に学習すべき領域を抽出する
    スキルギャップの分析結果に基づき、優先的に学習すべき領域を抽出します。自社の経営課題や目標達成に最も大きな影響を与えるスキルから、学習の優先順位をつけていきます。

このように、自社の現状と目標を見据えながら、学習ニーズを特定していくことが、効果的な経営の勉強の第一歩といえます。

短期的な学習効果と中長期的な人材育成の視点で検討する

2つめのステップは「短期的な学習効果と中長期的な人材育成の視点で検討する」です。

経営の勉強プログラムを具体的に設計する前に、短期的な視点だけにとらわれていないか、確認するプロセスを挟むことをおすすめします。

目先の課題解決だけでなく、将来の経営を担う人材を育成するという長期的な視点は、核心といえます。

短期的な学習効果を重視するあまり、表面的な知識の習得だけに終始してしまっては、真の経営力は身に付かないからです。

とくに、自社の人材育成の一環として、経営の勉強を取り入れようとしている方は、以下の記事をご一読ください。

  人材育成で大切なこととは?「新時代」の課題と成功のポイントなどを解説! 本記事では人材育成において、大前提として大切なことと、「新時代」に求められる人材育成の課題、ポイントや考え方について解説します。新時代には学習行動のデータの取得と活用が重要となります。合わせて担当者に必要なスキルなどについても徹底解説します! 株式会社LDcube

短期的な学習効果と中長期的な人材育成のバランスを取りながら、プログラムを設計していくことが肝要だといえます。

手法を組み合わせて最適なプログラムに落とし込む

3つめのステップは「手法を組み合わせて最適なプログラムに落とし込む」です。

ここまでのステップを実践すると、以下が明確になっています。

  • 自社の現状
  • 経営の勉強の成果として目指す目標
  • 学習者の現状のスキル
  • 学習者が身に付けるべきスキル
  • 学習すべき領域の優先順位
  • 短期的に目指す学習効果
  • 中長期的な人材育成の見通し

これらの情報と、前章で紹介した5つの学習手法を念頭に置き、自社の学習ニーズに合ったプログラムを設計していきましょう。

【経営の5つの学習手法】

  1. eラーニングで体系的な知識を学ぶ
  2. ビジネスゲームやシミュレーションで実践的な経営感覚を磨く
  3. アクションラーニングで実際の経営課題に取り組みながらチームで学ぶ
  4. メンタリングやコーチングで経験豊富な人物から個別指導を受ける
  5. セミナーやワークショップで最新トレンドや先進事例を学ぶ

たとえば、経営の基礎知識の習得にはeラーニングを活用し、その知識を実践に生かす力を養うためにビジネスゲームやアクションラーニングを取り入れる、といった具合です。

学習者の習熟度に合わせて、段階的にプログラムを設計することも鍵となります。

なお、具体的にプログラムを設計する際に役立つ詳細情報を、以下にリストアップしました。

これらの情報を参考にしながら、自社に最適な経営の学習プログラムを設計していきましょう。

定期的に学習効果を評価し改善点を見直す

4つめのステップは「定期的に学習効果を評価し改善点を見直す」です。

経営の勉強プログラムを設計したら、あとは実行するだけで終わりではありません。

定期的に学習効果を評価し、改善点を見直していくことが欠かせません。PDCAサイクルを回しながら、プログラムを進化させていく必要があります。

しかしながら、多くの企業が学習に関するPDCAをうまく運用できずに、学習効果を最大化できていないのが現状です。

組織内で学びのPDCAを効果的に運用するためには、冒頭で触れた質の高いLMS(Learning Management System:学習管理システム)の導入が有効です。

LMSとは、eラーニングなどの運用や学習履歴の管理、学習効果の測定を一元的に行うためのシステムです。

LMSの説明画像

出典:CrossKnowledge LMS

LMSを活用することで、学習の進捗状況や理解度、満足度などのデータを容易に収集・分析できます。LMSの詳細は、以下の記事をご覧ください。

  LMSのすべて!機能から導入メリットまで網羅的に解説 社員の知識とスキルの標準化や自律的な学習の定着を目指す際、有効な打ち手となるのがLMS(Learning Management System:学習管理システム)です。研修実施や学習の進捗状況、eラーニングの受講状況を可視化し、パーソナライズ学習を実現します。LMSの機能から導入メリット、サービスの選定ポイントなど解説します。 株式会社LDcube

質の高いLMSとしては、世界で1,200万人以上のユーザーを有する「CrossKnowledge」があります。

「CrossKnowledge」の概要は、以下のページにてご確認いただけますので、あわせてご覧ください。

  CrossKnowledge LMS|LDcube(エルディーキューブ) LDcubeのCrossKnowledge LMSのご紹介ページです。LDcubeが提供するLMS/eラーニングはクロスナレッジ(CK)社(本社:フランス)が開発し、世界中に1200万以上のユーザーが存在し、高いクオリティになっています。eラーニングにおいては、ビジネスにおいて基礎となる内容から、専門性を磨くeラーニングまで幅広いジャンルに対応し、日本語・英語・中国語をはじめ多言語に対応している、グローバルに活用されるビジネスeラーニングです。 株式会社LDcube


経営を学び続けて進化する3つのコツ

経営を学ぶ続けているイメージ画像

最後に、経営を学び続けて進化するためのコツを3つ、お伝えします。

  1. 学んだ知識やスキルを実際の経営に応用し定着させる
  2. 学びを組織文化に根付かせる
  3. 経営環境の変化に合わせて学習内容を柔軟にアップデートする


学んだ知識やスキルを実際の経営に応用し定着させる

1つめのコツは「学んだ知識やスキルを実際の経営に応用し定着させる」です。

経営の勉強で得た知識やスキルは、実際の経営に応用してこそ、真の意味で身に付いたといえます。

たとえば、オンライン学習で習得した財務分析の手法を、自社の財務諸表に適用してみましょう。あるいは、ビジネスゲームで体験した新規事業の立ち上げプロセスを、実際に活用してみます。

このように、学びを実践に移すことで、知識やスキルが自分の血肉となっていくのです。

実践への応用は、試行錯誤の連続になるかもしれません。うまくいかないこともあるでしょう。しかし、そのような試行錯誤こそが、経営力を磨くために欠かせないプロセスなのです。

机上の学びで終わらせず、実践に移すことを常に意識してください。

学びを組織文化に根付かせる

2つめのコツは「学びを組織文化に根付かせる」です。

経営の学びを組織の文化として定着させることは、継続的な成長と進化のために不可欠です。個人の学びにとどまらず、組織全体で学び続ける風土を醸成する必要があります。

そのためには、経営トップ自らが学びの重要性を認識し、率先して学ぶ姿勢を示すことが、非常に重要です。トップの姿勢は、組織全体の学習意欲を大きく左右します。

また、学びを促進するための仕組みづくりも欠かせません。社内勉強会を定期的に開催したり、学習目標を人事評価に組み込んだりするなど、学びへの取り組みを可視化し、評価する仕組みを整えましょう。

学びを組織文化に根付かせるためには、継続的な取り組みが必要です。一過性のものに終わらせず、長期的な視点を持って、学びの文化を育んでいくことが求められます。

組織文化の変革にご興味のある方は、以下の資料もあわせてご覧ください。

  「組織文化の変革に成功する」フォンス・トロンペナールスの提言資料ダウンロード 組織文化は、企業がM&Aや国際化など、さまざまな戦略を実行する際に考慮しなければならない課題です。組織文化が正しく適応していなければ、たとえ適切な戦略があり優秀な人材がいたとしても、失敗する確率は高くなります。 このe-Bookでは、下記5つのステップと、成功するための実践方法を詳しく説明しています。 株式会社LDcube


経営環境の変化に合わせて学習内容を柔軟にアップデートする

3つめのコツは「経営環境の変化に合わせて学習内容を柔軟にアップデートする」です。

経営を取り巻く環境は、絶え間なく変化しています。アップデートを怠れば、陳腐化した知識やスキルに依拠することになりかねません。

たとえば、近年ではDXやESG経営への関心が高まっています。これらのトレンドを学習内容に反映させることで、時代に即した経営力を養うことができるでしょう。

ただし、変化への対応は、単に最新トレンドを追いかけるだけでは不十分です。自社の経営理念や戦略と照らし合わせながら、取り入れるべき変化を見極める必要があります。

変化に振り回されるのではなく、自社の強みを生かしながら変化に適応していくことが大切です。

また、変化への対応力を高めるには、学習内容だけでなく、学習方法自体” も柔軟に変えていく必要があります。

経営の勉強方法についての説明画像

たとえば、オンライン学習の比重を高めたり、AI技術を活用した学習ツールを導入したりするなど、時代に合った学習方法を積極的に取り入れることが求められます。

弊社・株式会社LDcubeは、60年にわたりさまざまな企業を支援してきた株式会社ビジネスコンサルタントの子会社として、2023年4月に設立された新しい会社です。

最先端の人材開発に精通していますので、無料で情報をキャッチアップしていただくだけでも、お役に立てる面があるかと思います。

資料ダウンロード」や「メルマガ申し込み」より情報をお届けしています。よろしければご活用ください。

まとめ

本記事では「経営の勉強」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。

経営の勉強を始める前に理解すべき3つの重要ポイントとして、以下をお伝えしました。

  1. 経営の勉強には体系的なアプローチが不可欠である
  2. LMS(学習管理システム)などは質の高いものをやらないと意味がない
  3. 実際に仕事として経験することに勝る学習はない

経営の勉強を効果的に進めるための5つの手法は、以下のとおりです。

  1. eラーニングで体系的な知識を学ぶ
  2. ビジネスゲームやシミュレーションで実践的な経営感覚を磨く
  3. アクションラーニングで実際の経営課題に取り組みながらチームで学ぶ
  4. メンタリングやコーチングで経験豊富な人物から個別指導を受ける
  5. セミナーやワークショップで最新トレンドや先進事例を学ぶ

自社に合った経営の勉強プログラムを設計する4つのステップをご紹介しました。

  1. 自社の現状と目標を明確にし学習ニーズを特定する
  2. 短期的な学習効果と中長期的な人材育成の視点で検討する
  3. 手法を組み合わせて最適なプログラムに落とし込む
  4. 定期的に学習効果を評価し改善点を見直す

経営を学び続けて進化する3つのコツは、以下のとおりです。

  1. 学んだ知識やスキルを実際の経営に応用し定着させる
  2. 学びを組織文化に根付かせる
  3. 経営環境の変化に合わせて学習内容を柔軟にアップデートする

経営の学びに終わりはありません。

学び続ける姿勢を持ち、実践と振り返りを繰り返しながら、進化し続けることが大切です。

個人の学びが組織の成長につながり、そして、組織の成長が個人の学びを加速させる──。そのような好循環を生み出すことこそが、これからの経営の学びに求められているのではないでしょうか。

本記事の内容を参考にしていただき、実りある経営の勉強を進めていただければと思います。

株式会社LDcubeでは、経営の勉強に向けたeラーニングでの体系的な学習や、経営シミュレーションを通じた実践的な経営について学習機会を提供しています。無料のデモIDの発行や体験会なども行っています。お気軽にご相談ください。

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  人的資本経営で重要な指標とは?KPI設定の具体的な流れを紹介! 人的資本経営は人材の価値やスキルを引き出す目的があり、企業価値の向上につながると考えられています。企業独自に指標を設定し、情報開示しなければなりません。概要や情報開示の理由、対象分野、重要な指標について解説します。 株式会社LDcube
  銀行員研修の新定番!顧客視点を学ぶ経営シミュレーションとは? 銀行員に求められるのは、銀行業界の理解、顧客応対スキルや金融商品の知識だけではなく、経営者視点を理解する力です。顧客である経営者の視点を身に付ける手法として、経営シミュレーションが注目されています。 株式会社LDcube
  OJTでの経営幹部育成とは? ~次世代は現役世代にしか育てられない!?~ 幹部育成は、企業が持続可能性を保つために不可欠な要素です。次期幹部には、問題解決力やリーダーシップ、意思決定やリスク管理能力が期待されます。企業が幹部を育てる際に、効果的な方法として、経験を通じた学び(OJT)と経営シミュレーションの組み合わせがよく活用されます。 株式会社LDcube
  経営幹部育成の落とし穴とは?会社が研修を用意する際のポイントなど解説! 持続可能な組織づくりに向け経営幹部育成は企業における課題の1つです。しかし気付かないうちに落とし穴にはまってしまうケースも少なくないです。経営幹部人材の育成に、研修だけで不足する能力開発の要素や効果的な研修のタイミング等ポイントを紹介します。 株式会社LDcube


LDcube編集部
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株式会社ビジネスコンサルタント時代から約60年、人材開発・組織開発に携わってきた知見をもとに、現代求められる新たな学びについて、ノウハウや知見をお届けします。

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