新入社員研修の振り返りとは?成長を促すための効果的な方法4選

新入社員研修を実施した後に「研修の振り返り」をきちんと行っていますか? 

振り返り次第では次回の研修のクオリティーに大きな差が出ます! 

実際に研修後の振り返りを基に内容をブラッシュアップしたことで、新入社員の研修満足度が向上したという事例があります。研修は振り返りまでが研修です。 

では、どのように振り返ればよいのでしょうか? 
方法はさまざまありますが、今回はすぐに実践・活用ができる方法をご紹介します。 

200組織以上の新入社員研修に携わった経験を基に、「研修の振り返り」に必要な観点をまとめた「新入社員研修振り返りシート」を作成しました。 新入社員研修のプロも活用する振り返りシートです。 

効果的な振り返りを行えば、研修の質が上がります。また、研修の質が上がれば、新入社員の質も上がります。 

つまり、新入社員の成長には研修のブラッシュアップが不可欠です。その第一歩として「研修の振り返り」の仕方をご紹介します。 

▼2026年度新入社員研修に向けてのトレンドを解説しています。

▼新入社員研修についてはテーマに合わせて下記で詳しく解説しています。

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▼新入社員の育成については下記にまとめています。(4部作:企画編・実践編・カリキュラム編・講師ガイド編) 


目次[非表示]

  1. 1.​プロが活用する新入社員研修振り返りシート
  2. 2.新入社員研修は振り返らないと完結しない
    1. 2.1.完璧な研修などない
    2. 2.2.新人の配属先に新入社員研修の不完全な部分を伝えよう
  3. 3.振り返りのタイミング
    1. 3.1.毎日の振り返り 
    2. 3.2.半年~1年後の振り返り
  4. 4.振り返りの方法
    1. 4.1.アンケート
    2. 4.2.グループディスカッション
    3. 4.3.振り返りシート
    4. 4.4.理解度テスト
  5. 5.効果的な振り返りをするには?
  6. 6.まとめ

​プロが活用する新入社員研修振り返りシート

「研修の振り返りをしたいが、どのような項目で振り返ればよいかわからない」そういった研修担当者さまの一助となるのがこの振り返りシートです。 

振り返りシートは研修で学んだことや研修の改善点など、4つの項目で構成されているため、新入社員は研修で学んだことを整理することができ、事務局は研修の効果性や改善点を把握することができます。 

つまり、効果的に新入社員に研修を振り返ってもらえるのと同時に、次年度以降の研修の改善にも役立てることができるということです。 

この振り返りシートは新入社員研修のプロも活用しており、実用性の高いものになっています。

新入社員研修は振り返らないと完結しない


新入社員研修は決められたカリキュラムをこなして終了ではありません。 
なぜなら、研修の実施はあくまで手段であり、研修を通じて、新入社員を成長させることこそが本来の目的であるためです。 

新入社員を成長させるにはどうすればよいのか、また、新入社員の成長に必要なものは何か、それらを見つけるヒントになるものが、研修の振り返りです。 

例えば、

  • 研修の時間配分は適切だったか 
  • 自社の新入社員に求められる啓発項目を網羅できたか 
  • 新入社員の理解度と満足度は測れたか 
  • 準備にあたり無理な部分はなかったか 

 →資料の不備はなかったか
 →講師間との調整はうまくいったか 
 →事前、事後課題の作成・管理は効率よく行えたか 

など、振り返りを行わないと気付かないことは多くあります。

実施した新入社員研修のすべての要素について、新入社員の成長につながるものだったのかどうか、振り返りを通じて明らかにし、対策をする必要があります。 

完璧な研修などない

研修→振り返り→改善→研修というサイクルを繰り返して研修をレベルアップさせていくことが「良い研修」を作る近道です。 

100人の新入社員がいたとして、100人全員が満足する研修はありません。また、研修を受講したからといって全員が完璧に知識を身に付けられるとも限りません。 

とある企業さまでは、新入社員にテキストを配布し、オンラインでの研修を行っておりました。 
しかし自己学習中心の研修は新入社員の満足度が低いという課題がありました。 

そこで、新入社員の声を聴きながら、学習プラットフォームなどを活用し、オンラインでもしっかりと新入社員が学べる環境を整備しました。結果、学習の質が高まり、研修満足度も過去の集合研修の頃より向上しました。しかしそれでも数%は不満の声もありました。



このように、どれだけしっかり準備をしていても100%の研修を作ることはできません。 
それゆえに、少しでも完璧な研修に近づけるために、どうすればよいのかを考えることが重要です。 

この企業さまでは新入社員アンケートを実施し、研修の振り返りを行っています。 
そこで得られた課題や改善点を基に研修をブラッシュアップした結果、効果性と満足度が高い研修を実現することができました。 

新人の配属先に新入社員研修の不完全な部分を伝えよう

現場で直接教えてほしい知識やスキルがある場合には、速やかに配属先の上司に報告しましょう。 
なぜなら、配属先の上司は新入社員が研修でどのようなことを学び、どこまで理解できているかを全て把握できているわけではないためです。 

前章でも記載した通り、完璧な研修は存在しません。 
研修で業務に必要なすべての知識・スキルを100%教えきることは難しいからです。 

しかし、新入社員が「知らない」ということを知ることができれば、配属先でフォローができます。 
もし研修の中で教えることが難しい知識・スキルがあるならば、その内容を共有すれば、新入社員が現場配属後に業務でつまずくリスクを減らすことができます。 

振り返りのタイミング


研修の振り返りに適したタイミングは2種類あります。 それは「毎日」の振り返りと、「半年~1年後」の振り返りです。 

毎日の振り返り 

覚えることが多く、慣れない環境ということもあり、
研修の内容を理解し定着させるには時間がかかるかもしれません。 
しかし、毎日の研修終わりに振り返りの時間を設けることで、新入社員は1日の学びを整理することができ、 事務局側は新入社員の理解度などを拾い上げることができます。 
以下の3点を中心に日々振り返るとよいでしょう。 

  • 研修での学び・気付き 
  • 分からないこと・不明点 
  • どのように仕事に生かせそうか 

振り返りを行うことで、学んだ内容が記憶に残りやすくなります。 
また、分からない項目は次の研修で解説を入れたり、別途資料を用意したりとフォローすることも可能です。さらに、どのように仕事に生かすかを考えることで、研修で学んだことを仕事に役立てるイメージができます。 

半年~1年後の振り返り

配属が完了し、実際に業務に携わって仕事に少し慣れ始めたころに、振り返りを行うことで、研修で学んだことがどれほど実際の業務に生かせたか、リアルな声を聴くことができます。 
以下の観点で振り返りを行うと、研修の効果性を測ることができます。 

  • 新入社員研修で学んだことは実践できているか 
  • 仕事で困っていること 
  • もう一度学び直したいこと 
  • 新しく学びたいこと 

ここでの振り返りは次年度の新入社員研修だけでなく、フォローアップ研修にも生かすことができます。 

振り返りの方法


研修の振り返りの方法は4種類あります。 

アンケート

新入社員に研修の感想や理解度を聞くことによってリアルタイムに課題感などを拾い上げることができます。もし研修に追いつけていない社員がいたらフォローすることもできます。

​​★こんな時に使える★​ 
新入社員の満足度や課題感を拾い上げたい 

グループディスカッション

複数人で振り返りを行うことで、1人では気付けなかった観点を他者から学ぶ機会を作ることができます。 
他者と意見交換をする中で新しい発見や、気付きを得られるきっかけになります。

​​★こんな時に使える★​ 

  • ディスカッションしながら振り返りを行うことでより活発な意見を引き出したい 
  • 新入社員同士の交流を深めたい 

振り返りシート

振り返りに必要な要点を一つずつチェックすることで確認漏れを防ぎます。 
また、定量的に振り返りを行うことができるため、回を重ねるごとにデータがたまり、変化を追いやすくなります。 

​​★こんな時に使える★​ 
研修ごとに振り返りを実施し、定量的なデータを取りたい 

理解度テスト

研修で学んだ知識をテスト形式で出題することで、新入社員の理解度を測ることができます。 
理解度テストを実施することで、新入社員は何が分かっていて、何が分かっていないのかを可視化することができます。 
正解率が低い問題に関しては改めて学習の場を設けるなどフォローの機会を設けるとよいでしょう。 

​​★こんな時に使える★​ 

  • 新入社員の知識定着度を測りたい 
  • 「何が分からないかも分からない」という状態を減らしたい

効果的な振り返りをするには?


効果的な振り返りには新入社員から意見や感想を拾い上げる必要があります。 
そして拾い上げた情報は集計し、データを分析することが重要です。 

株式会社LDcube(以下、LDcube)では、新入社員研修にラーニングプラットフォーム「UMU(ユーム)」を活用して研修運営のサポートを行っています。このUMUは新入社員研修を効率的にするだけではなく、事務局にとっても研修実施の振り返りに役立てることができます。実際、UMUでは効果的な振り返りが行えるさまざまな機能が搭載されています! 

  • 新入社員の研修の理解度と満足度を測りたい 
    →アンケート機能で、新入社員の意見を吸い上げます。結果はグラフやExcelで確認できます! 
  • 社員同士で研修での学びや気付きを共有したり、意見交換をしたりしてほしい 
    →ディスカッション機能でSNSのように意見の投稿や交流が可能です! 
  • 振り返りシートを配布したが、提出率が低い 
    →課題機能にファイルを提出することで、提出率の確認や提出期限の設定が可能です! 提出していない社員にはリマインドの通知を飛ばすことで提出を促します。
  • 研修で学んだことが知識として定着しているか確認したい 
    →試験機能で自由に試験を作成することができます。問題ごとの回答率を確認できるため、新入社員の苦手な範囲が一目で分かります。間違えた問題はあとからまとめて復習することもできます! 

UMUではインプットからアウトプットまでの一連のフローをワンストップで行うことができます。 
研修の資料や事前課題の掲載から、研修後の振り返りや事後課題まで、研修に必要な情報を一元で運用・管理することが可能です。 

新入社員はUMUにログインすれば必要な情報をまとめて確認することができ、事務局はUMUを通じて新入社員の学習進捗の確認や意見を吸い上げてデータを集計することができます。 

このようなデジタルツールを活用しながら研修を行うことで、より効果的な研修の実施と振り返りを行うことができます。

まとめ

研修は振り返りによって完結し、より良いものへ成長させることができます。 
研修と振り返りは必ずセットで行うほうがよいでしょう。 

振り返りの際にはぜひ振り返りシートを活用してみてください! 

LDcubeでは人材育成や成果につながる学習など、皆さまの学びをデザインするお手伝いをしております。 

研修のDX化や集合とデジタルを組み合わせた効果的な研修、他社さまの成功事例などご興味がございましたら、お気軽にご相談ください! 

新入社員の成長のため、ひいては企業の成長のため、効果的な振り返りで去年を超える研修を作り上げていきましょう! 
新入社員研修サ

▼新入社員育成については下記にまとめました。こちらからダウンロードできます。 

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LDcube編集部
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株式会社ビジネスコンサルタント時代から約60年、人材開発・組織開発に携わってきた知見をもとに、現代求められる新たな学びについて、ノウハウや知見をお届けします。

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