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AIを活用した「営業ロープレの自動化」でセールスパーソン育成のスピードアップを実現する方法とは?

営業チームのスキル強化は企業成長の鍵ですが、日々の業務に忙殺され、効率的な育成時間を確保できずにいる企業が多いのが現状です。営業研修の場では、トレーナーの経験に依存しがちなため、効果が均一化しにくいのが課題です。しかし、営業ロープレを自動化することで、育成のスピードと質を同時に高めることができます。

自動化の最大のメリットは、24時間どこでもトレーニングが可能になり、各個人のペースで体系的にスキルを磨ける点です。AIが個別に提供する詳細なフィードバックに基づき、受講者は自分の強みや改善点を即座に把握できます。

このプロセスは、実際の営業活動に速やかに結びつき、現場での成果を増大させることでしょう。従来、トレーナーには多大な労力が求められていましたが、自動化により工数が削減され、質の高い指導が広く行き渡るようになります。

LDcubeでは、豊富な学習設計のノウハウと最新の技術を活用し、各企業に最適な自動化ロープレの導入を支援しています。これにより、ただの研修ではなく、実践に生かせるスキルの習得を攻めの育成として実現しています。

本記事では、営業ロープレの自動化で育成のスピード向上を図るポイント、メリット、展開に必要なモノ、自動化されたロープレの流れなどについて具体的に解説します。また、社内に導入する際の流れについても紹介します。

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目次[非表示]

  1. 1.営業ロープレの自動化で育成のスピードアップができる
    1. 1.1.体系的な育成が可能
    2. 1.2.育成に掛かる工数の削減
  2. 2.営業ロープレの自動化とは?
    1. 2.1.営業ロープレの自動化
    2. 2.2.営業ロープレの自動化が必要な背景
  3. 3.営業ロープレを自動化するメリット
  4. 4.営業ロープレの自動化に必要なモノ
    1. 4.1.営業パーソンの一人前の定義
    2. 4.2.学習用デジタルコンテンツ
    3. 4.3.AIを活用したプラットフォーム
    4. 4.4.ラーニングデザインのノウハウ
  5. 5.自動化された営業ロープレの流れ
  6. 6.営業ロープレの自動化を進める流れ
    1. 6.1.主幹部署・担当者を決める
    2. 6.2.経営層の理解を得る(巻き込む)
    3. 6.3.営業ロープレ自動化のためのコンテンツを用意
    4. 6.4.一部の新人・若手社員対象にトライアル
    5. 6.5.トライアル結果を踏まえ全社展開
  7. 7.AIを活用して営業ロープレを自動化して成果を上げている事例
  8. 8.営業ロープレの自動化ならLDcube
    1. 8.1.人材育成・学習設計のノウハウがある
    2. 8.2.効果的な学習プラットフォームを活用する
    3. 8.3.豊富な支援実績がある
  9. 9.まとめ:ロープレの自動化で効率を高めよう

営業ロープレの自動化で育成のスピードアップができる

AI ロープレ イメージ

営業ロープレを自動化することで、体系的な育成が可能となります。また、育成に掛かる工数の削減もできることから、営業パーソン育成のスピードアップを図ることができます。ポイントを解説します。
 

体系的な育成が可能

営業ロープレの自動化を導入することで、企業はより体系的な育成を実現することができます。従来の営業研修では、トレーナーのスキルや経験に依存しがちで、指導内容や方法にばらつきが生じることがありました。

しかし、自動化されたトレーニングプログラムを活用することで、全ての学習者に対して一定のシナリオに基づいたトレーニングを提供することが可能になります。このプログラムは、学習の流れやシナリオが事前に設定されており、それに従って学習者がロープレを進めることができるため、個々の学習者がどの段階でどのスキルを習得するべきかが明確になります。

また、自動化されたロープレは、シナリオに応じたフィードバックをリアルタイムで提供することができます。学習者は、自分のパフォーマンスの改善点をすぐに知ることができ、それに基づいて改善を重ね、次のステップに移ることが可能です。

これにより、学習者は自分のペースで効率的に成長することができ、一貫して質の高いスキルを身に付けることができます。このように、自動化された営業ロープレは、従来の研修方法よりも洗練された形での育成を実現し、組織全体の営業力を向上させることができるのです。
 

育成に掛かる工数の削減

営業ロープレの自動化は、育成担当者にとっても大きなメリットをもたらします。それは、育成に掛かる工数の削減です。従来の営業研修では、トレーナーは一人一人の学習者と対面でロープレを行い、その都度フィードバックを提供する必要があります。これは多大な時間と労力を必要とし、トレーナーにとって非常に負担が大きい作業です。

一方で、自動化されたロープレを取り入れることで、トレーナーが全て関わらずとも学習者にトレーニングを提供できるようになります。ロープレシナリオやフィードバックはプログラムに組み込まれているため、学習者は自分のペースでトレーニングを進めることができ、トレーナーは直接のフィードバックが必要な場面に時間を割くことができるようになります。

また、記録されたデータを活用することで、学習者の進捗や成果を簡単に追跡できるため、個別のサポートが必要な場合にも迅速に対応できます。

さらに、場所や時間を問わずにトレーニングを受けられるため、遠隔地の社員や忙しいセールスパーソンも効率的にスキルを磨くことが可能です。これにより、企業全体としての生産性が向上し、持続可能な人材育成を実現できるのです。

▼営業ロープレの全体像については下記で詳しく解説しています。
営業ロープレとは?売上に直結させる実践術を4ステップで徹底解説

 

営業ロープレの自動化とは?

営業ロープレの自動化とは イメージ

営業ロープレは以前から活用されている代表的な営業スキルアップ手法です。ただ、働き方改革が進む中、営業ロープレの実施に手が回らないケースも出てきています。営業ロープレが求められる背景について解説します。

営業ロープレの自動化

営業ロープレは、営業チームのスキル向上を目的とした効果的なトレーニング手法です。この手法を自動化することにより、一貫性と効率性を飛躍的に向上させることが可能になります。

営業ロープレの自動化とは、デジタルコンテンツやAI、チャットボットを駆使し、従来はトレーナーと受講者が対面またはオンラインで行っていたシミュレーションをデジタル化して実施するシステムです。自動化により24時間いつでも利用可能となり、受講者は自分のペースで練習ができるため、個々のスキルに合わせたトレーニングが可能となります。

また、AIが個々の受講者のパフォーマンスを分析し、フィードバックを提供することで、個々人に合わせた学習を促進します。このフィードバックは詳細かつ即時に得られるため、受講者は迅速に自らの改善点を補強することができます。さらに、自動化されたロープレは過去のデータを蓄積し、トレーニングの質を向上させ続けることができる点でも優れています。

営業ロープレの自動化が必要な背景

現代のビジネス環境は急速に変化しており、営業担当者には迅速かつ柔軟な対応が求められています。競争が激化する市場では、営業チームの成果が企業の成長に直接影響を与えるため、高いパフォーマンスが必須です。

しかし、従来の営業ロープレは人手に頼る部分が多く、その実施には多大な時間と労力を要することがデメリットとなっていました。特に大規模な組織では、全ての営業スタッフに均一なトレーニングを提供することは非常に困難です。

この背景から、自動化が求められるようになりました。AIやチャットボットの技術が進化したことで、高度な会話シミュレーションが可能になり、これらを活用した自動化ツールが登場しました。これにより、企業はより少ないリソースで広範囲にわたる高度なトレーニングを実施することができ、中小企業でも導入しやすいというメリットがあります。

また、コロナ禍によりリモートワークが普及したこともあり、どこにいても質の高いトレーニングを受けられる自動化ロープレのニーズはますます高まっています。

AIを活用したロープレについては下記で詳しく解説しています。
効率化を実現!AIを活用したロープレシステムとは?導入メリットを解説

  

営業ロープレを自動化するメリット

営業ロープレを自動化するメリット イメージ

営業ロープレを自動化することはセールスパーソン育成のスピードアップを図れるだけでなく、ロープレトレーニングの質を高めるというメリットもあります。ポイントを解説します。

セールスパーソン育成のスピードアップ

営業ロープレを自動化する最大のメリットの1つは、セールスパーソンの育成を大幅にスピードアップできることです。従来のロープレ形式では、トレーナーと受講者のスケジュール調整が必要であり、そのためのタイミングが合わずにロープレがタイミングよく実施できないことが多々ありました。

自動化されたロープレを導入することで、24時間365日、受講者は自分のペースでトレーニングを行うことが可能となります。これにより、個々の学習速度に合わせたトレーニングが可能となり、成長が加速されます。

また、AIがリアルタイムでフィードバックを提供するため、受講者は即座に改善点を認識し、次の実践に生かすことができます。このプロセスがスパイラル的に繰り返されることで、セールススキルが短期間で向上し、現場での実際の営業活動にも早期に結びつけることが可能となります。

ロープレトレーニングの効率化

営業ロープレの自動化は、トレーニングの効率化にも大いに寄与します。人が関与するロープレでは、実施するためにトレーナーの準備が必要ですが、自動化されたプログラムではこの手間がなくなります。

プログラムは一度設定すれば、何度でも使用可能であり、時間や場所の制約を受けることなく実施できます。また、プログラムは体系的に構築するため、多様な営業シナリオやケーススタディーを網羅的に提供できます。これにより、幅広いスキルセットの習得が可能となるだけでなく、実践に即したシミュレーションが行えるようになります。

さらに、進捗状況や成果は自動的に記録されるため、管理者は一目でチーム全体の成長度合いを把握することができ、効率的な育成計画の策定に役立てられます。

ロープレトレーニングの質の向上

自動化によって、ロープレトレーニングの質も格段に向上します。AIを活用することにより、営業ロープレのシミュレーションは非常にリアルなものとなります。従来のトレーニングでは扱いづらかった顧客の多様な反応や想定外の状況も、AIが対応することで実演可能となり、受講者はより現実に近い形で対応力を養うことができます。

AIによる精緻なフィードバックは事実とデータに基づいており、個々人のロープレ実施状況に合わせて具体的かつ実践的なアドバイスが迅速に受けられるため、受講者一人一人に合った学習体験が提供され、質の高い成長が可能となっています。これらのメリットにより、ロープレトレーニングは質的な進化を遂げ、最終的には営業成果の向上に貢献します。
 

営業ロープレの自動化に必要なモノ

営業ロープレの自動化に必要なモノ イメージ

営業ロープレを自動化していくにはいくつか必要なモノがあります。ここでは自動化に必要なモノについて解説します。
 

営業パーソンの一人前の定義

営業ロープレの自動化を進める上で、まず必要なのが「営業パーソンとして一人前とされる基準」です。この基準は企業や業種によって異なるため、まず自社のビジネスモデルにおける成功指標を明確にすることが重要です。

例えば、クライアントへの提案力、契約獲得率、顧客関係の維持度など、営業パーソンに求められる要素を洗い出し、これらを定量的な指標、定性的なスキルやテーマで表現します。これにより、具体的な目標設定が可能となり、ロープレ自動化システムでどのスキルに焦点を当ててトレーニングを行うべきかが見えてきます。

また、この定義は定期的に見直し、時代や市場の変化にも対応できるように調整することが求められます。このようにして一人前の定義をしっかりと確立することで、ロープレの自動化はより効果的になります。

学習用デジタルコンテンツ

営業ロープレの自動化には、質の高い学習用のデジタルコンテンツが必要不可欠です。これには、動画を中心に理解度クイズやショートケーススタディーといった多様な形式が含まれ、学習者がさまざまな角度から知識やスキルを習得できるよう設計されています。

特にショートケースは、実際の営業場面を想定した状況設定や会話シナリオを利用することで、実践的なスキルトレーニングを可能にします。加えて、このコンテンツは頻繁にアップデートされ、市場のトレンドや新しい営業手法に対応することも重要です。

このようなデジタルコンテンツは、社員が自主的に学ぶというカルチャーを促進し、自発的な成長をサポートします。単に知識を伝えるのではなく、問題解決のために考える力や応用力を育む教材を設置することが効果的です。

AIを活用したプラットフォーム

営業ロープレの自動化を実現するためには、AIを活用したプラットフォームが欠かせません。AIは受講者のパフォーマンスデータを分析し、適切なフィードバックをリアルタイムで提供することが可能です。このフィードバックは具体的で、どのポイントが強みであり、どこに改善が必要かを明確にします。

このように、AIは受講者にとって最適なトレーニング環境の提供が可能です。さらに、AIは学習者の学習状況から、個々に適した学びのペースや教材を推薦することができます。このようなAIを活用したプラットフォームは、個別最適化された学習体験を提供し、学習者一人一人の成長をより効果的にサポートします。

ラーニングデザインのノウハウ

自動化された営業ロープレを効果的に構築するためには、優れたラーニングデザインのノウハウが求められます。ラーニングデザインとは、学習プロセス全体を計画・設計することを指し、受講者のエンゲージメントを高め、学習成果を最大化させるように教材やシステムを構築します。

具体的には、学習目標の設定、適切な教材選定、学習フローの設計、フィードバックの提供方法、行動変容の仕掛け、細かなリマインドなどを考慮します。特に自動化の場合、受講者が自主的に学び続けるためのユーザー体験(UX)とインターフェイス(UI)の工夫が不可欠です。

また、学習者のモチベーションを維持するために、ゲーミフィケーション要素を取り入れることも有効です。このようなラーニングデザインのノウハウを活用することで、単なる自動化にとどまらず、質の高い学習体験を提供することが可能となります。
 

自動化された営業ロープレの流れ

自動化された営業ロープレの流れ イメージ

自動化された営業ロープレとはどのような流れで進むものなのか、ここでは学習フローに沿って解説します。

①   必要な知識をインプットする

自動化された営業ロープレの最初のステップは、必要な知識をインプットすることです。この段階では、営業担当者が基本的な商品知識、マーケット情報、競合情報などを把握することが求められます。デジタル教材や講義形式のオンラインコースを利用して、効率的に学べる環境を整えます。

また、モジュールごとに設けられた理解度クイズにより、理解度を確認しながら進めることが重要です。さらに、動画や音声を活用することで視覚と聴覚の両方から情報を得られるため、インプット効果が向上します。

このインプットは、その後のプレゼン練習や会話型ロープレのベースとなります。理解度のチェックも含め、ここで蓄えた知識が営業プロセスにおける自信の源となります。

②   知識をトークできるように練習する(プレゼン練習)

次のステップは、インプットした知識を具体的にトークできるように練習することです。ここではプレゼンテーション力を身に付けるために、スクリプトを用意し、実際に話す練習を行います。

AIを活用したプレゼン練習プラットフォームを利用すれば、自分の話し方や内容を録音・再生でき、AIからフィードバックを受け取ることが可能です。

また、テーマごとにトークを繰り返し練習し、口になじませることがポイントです。この段階で口になじんだトークが、営業現場で自然と口から出てくるトークのベースになります。

③   カテゴリーごとに①②を繰り返す

営業において必要なスキルや知識は多岐にわたるため、カテゴリーごとにのプロセスを繰り返します。具体的には、製品カテゴリー、顧客ターゲット、営業プロセスごとに分け、それぞれの特性に応じたインプットとトークの練習を行います。

これにより、各カテゴリーについて深い理解と柔軟な対応力を身に付けることができます。例えば、初回商談とクロージング段階の商談では、それぞれに求められるアプローチは異なるため、シナリオを複数用意し、おのおのでトレーニングを行います。

全体の習得までには時間を要しますが、体系的に着実に営業パーソンとしての幅広いスキルを養えるのがメリットです。このようにして習得した知識とスキルが総合的な営業力を構築していくのです。

④   営業シーンごとにAI相手に会話型ロープレ練習

インプットとプレゼン練習が終わったら、本番さながらの営業シーンを想定した会話型ロープレに進みます。このステップでは、AIチャットボットを相手にし、シナリオに沿って対話を行います。受け答えの流れ、AIからの突発的な質問や反論にどう対応するかをリアルタイムで練習します。

AIは受講者の発話内容を評価し、適宜フィードバックを提供、改善のための具体的な指摘が受けられます。これにより、単にスキルを身に付けるだけでなく、場面に応じた瞬発力、応用力を鍛えることができます。この会話型ロープレにより、実践的に商談を体感することができる点が特徴です。

⑤   一人前に必要なカテゴリー・シーンを習得する

最終ステップは、一人前の営業パーソンとして認められるために必要な全てのカテゴリーとシーンを習得することです。ここまでのプロセスを通じて得た経験と知識を総動員し、実際の営業シーンで応用できるレベルに仕上げます。

習得状況はシステムが可視化し、どのカテゴリーやシーンがまだ強化が必要かを明確にします。この段階では、総合的なフィードバックを基に、自身のパフォーマンスを振り返り、さらなる改善点を見つけます。また、一度達成したスキルを定期的に復習し、常に最新の情報を取り入れることにより、常にトップパフォーマーでいられるように努めます。

この総合的なアプローチにより、継続的な学習と成長を続けることができ、どんな営業シーンでも自信を持って対応できる営業パーソンとしての基盤が完成します。
 

営業ロープレの自動化を進める流れ

営業ロープレの自動化を進める流れ イメージ

組織内で営業ロープレの自動化を進めていく際には押さえておきたいポイントがいくつかあります。ここでは重要なポイントを踏まえて、大まかな流れを解説します。

主幹部署・担当者を決める

営業ロープレの自動化を進めるための第一歩は、主幹部署と担当者を決定することです。このプロジェクトの成功には、社内で明確なリーダーシップが求められます。通常、人材育成部門や営業企画部門、営業教育部門が主導となりますが、IT部門や営業部門との連携も不可欠です。

プロジェクトリーダーを選出し、各関連部署から担当メンバーを集めてプロジェクトチームを編成します。これにより、異なる部署のニーズや知見をプロジェクトに生かすことが可能になります。

また、進行管理のためのスケジュールを策定し、各ステージでの目標を明確に設定します。プロジェクトメンバーは定期的なミーティングを通じて最新の進捗状況を共有し、問題が生じた場合には迅速に対応策を講じる体制を整えます。

経営層の理解を得る(巻き込む)

プロジェクトを成功に導くためには、経営層の理解とサポートが欠かせません。営業ロープレ自動化のメリットや必要性を経営層に伝え、彼らを巻き込むことが重要です。なぜなら、現経営陣は自動化されたロープレを過去に経験しているわけではないため、しっかりと理解を得ないと懐疑的に捉えられることがあり、思うように進まない事態になりかねません。

理解を得る際には、市場競争力を維持するために、人的資源の効率を高め、営業の成果を向上させる必要性を強調すると良いでしょう。具体的なデータや事例を用いて、このプロジェクトがもたらす長期的な価値を説明します。

経営層が賛同すれば、予算の確保や社内リソースの調整もスムーズに行うことができるでしょう。さらに、経営層が積極的にプロジェクトを支持することで、全社的な理解と協力体制が形成されやすくなります。

営業ロープレ自動化のためのコンテンツを用意

次のステップは、営業ロープレ自動化を実施するためのコンテンツの用意です。これには、要件を満たす学習用デジタルコンテンツの策定やAIプラットフォームの選定が含まれます。シナリオ作成では、実際の営業シーンを忠実に再現できるよう、営業現場も巻き込みながら詳細な設定が求められます。

営業現場からのフィードバックを反映し、リアルで価値のあるシナリオが作成されるようにします。また、コンテンツは受講者の学習効果を最大化するために、受講者のスキルレベルに応じた多層構造で提供されるべきです。

プラットフォーム選定では、システムの導入が目的にならないよう、ロープレ実施や人材育成のノウハウ・実績を有しているかも確認しながら、AIが提供するフィードバックの質やユーザビリティー、コストパフォーマンスもみながら判断すると良いでしょう。

一部の新人・若手社員対象にトライアル

コンテンツが準備できたら、一部の新人や若手社員を対象にトライアルを実施します。この段階は重要な検証フェーズであり、プログラムの実用性と有効性を確認する機会です。参加者はトライアルにおいて、どのような点が使いやすいか、あるいはどの部分が改善を要するかを具体的に評価します。

フィードバックはプログラムの最適化に活用され、実際の営業シーンに合致した内容に調整されます。特に、導入初期の不具合を洗い出すことで、本導入時に問題を回避し、よりスムーズな展開を目指すことができます。

トライアル結果を踏まえ全社展開

トライアル実施後、得られたフィードバックを基にシステムを改善し、全社への展開を進めます。この際、成功事例を経営層や全社に共有し、導入による効果を具体的に伝えることで、各部署の協力を促します。

全社展開では、営業ロープレ自動化の仕組みを新しい社内標準として定着させるために、継続したサポートやトレーニングを行うことが重要です。さらに、定期的な評価やレビューを実施し、プログラムの効果を監視、新たな課題を発見することで、持続的な改善と成果向上を目指します。

結果として、営業力全体の底上げが期待でき、企業の競争力強化につながることでしょう。

AIを活用して営業ロープレを自動化して成果を上げている事例

事例のイメージ画像

不動産営業の効果的なロープレ事例

デジタルOJTとリアルOJTの連動で業績向上へ【UMU導入事例】

社員数:3000名以上 事業:住宅メーカー

導入前の課題~環境変化に対応した教育を提供したい~

働き方改革など、時代や環境の変化に伴い、従来通りの詰め込み型教育では新入社員がなかなか育たないという課題を抱えていました。

この課題を解決するため、2018年に新入社員の教育方針を「全社の人材育成システムを確立し、共通認識の下、営業人材を長期的視点で組織的・計画的に育成する」というものに変更しました。

3年で一人前とする本計画の元、「研修は事前学習→集合研修→職場実践サイクルによる、OJTとの連動形式を取る」「計画的なロールプレーイングの実施で営業のスキル向上を図る」「個々の学習の進捗状況と習得度の把握」をしながら持続的学習を促進していくために、マイクロラーニングによるインプットとAIによるロープレ(ラーニングプラットフォーム:UMU(ユーム)の活用)の導入を決定しました。
 

取り組みの詳細

① マイクロラーニングによるインプットで本部・現場の負担減へ

現場のハイパフォーマー社員に依頼し、1人当たり2テーマの模範ロープレ動画を提供してもらい、その動画をプラットフォーム上に掲載しました。

動画学習+AIロープレ導入前は現場でのOJTの質にばらつきがあるという課題もありましたが、動画学習の導入を機に、学習の質を均一化することができ、今では入社1年目~3年目の必須コンテンツとなっています。
 

② 研修後の確認テストで学びの定着を図る

研修の最後にまとめとして、受講生にはプラットフォーム上で確認テストに回答してもらうことで、研修の理解度を測るとともに、学習内容の定着化を図る取り組みをしました。

講師はリアルタイムで受講生たちの理解が浅いポイントが分かり、その場で解説や補足説明を行うことで、効率的な学習を実現できました。
 

48のテーマに細分化したロープレの提供で営業スキル向上へ

一人前になるまでに必要な知識を48テーマに細分化し、それをロープレの課題として受講生に提示、順次プラットフォーム上に動画をアップロードしてもらうことで、営業スキルの向上を図っています。

1週間に1本ずつ、模範ロープレ動画を視聴した上で、自身のロープレ動画を提出してもらいます。上司から70点以上の評価を受けることができればテーマクリアという運用を実施することで、デジタルで体系的な学習をしながら、リアルでOJTを促進するという連動を図っています。
 

導入後の成果

① 一人前として必要な知識を漏れなく学習

プラットフォーム導入前は、3年間営業活動をしていても、人によっては現場で遭遇しないテーマもありましたが、48テーマを計画的に展開していくことで、体系的に、漏れのない学習の提供が可能となりました。
 

② 学習と上司からのフィードバック率と業績の相関が分かった

受講生が動画を提出すると、AIからのフィードバックを受けられるため、1人でも自分のロープレにおける啓発ポイントを確認しながら、何度もロープレの練習をすることが可能です。また、トークの中身についても上司からのフィードバックを受けることで、トークのブラッシュアップを図ることができます。

実際に受講生の学習や上司のフィードバック率のランキングデータを確認すると、上位者には好業績者の顔ぶれが並んでおり、学習と上司からのフィードバック率と業績が相関していることが分かりました。

これまで現場でのOJT実施状況は不透明でした。しかし、学習状況やフィードバック率がデータとして可視化することで、実施状況を把握しながら上司の関わりを促進し、全体の学習・育成を促進することができました。


 

営業ロープレの自動化ならLDcube

LDcube

営業ロープレの自動化を進めるには、自動化を行うためのノウハウや行った経験が重要です。LDcubeは長年培ってきた人材育成の知見とデジタルラーニング領域での支援実績があります。LDcubeの特徴を紹介します。

人材育成・学習設計のノウハウがある

LDcubeは、社歴は浅いものの、60年以上にわたる人材育成と学習設計の支援をしてきたビジネスコンサルタントから、より専門性を高めるために会社分割して設立されているため、豊富なノウハウを有しています。この豊富な経験を基に、個々の企業のニーズに合わせた最適な学習プランを提供することが可能です。

LDcubeは、単に知識をインプットするだけでなく、受講者が実際にその知識を活用し、営業シーンで期待する行動がとれるようラーニングデザインを支援しています。これにより、一人一人の学習者の成長が具体的に目に見える形で進むことを可能にします。

このように、培ったノウハウに基づいて、効果的かつ実践的な人材育成を支援することこそ、LDcubeの強みです。

効果的な学習プラットフォームを活用する

LDcubeは、最新技術を駆使した効果的な学習プラットフォームを提供しています。このプラットフォームは直感的な操作性を持ち、ユーザーがスムーズに学習を進められるよう設計されています。

AIを取り入れることで、個々の学習者に合わせたカスタマイズされた学習プログラムを提供することができます。リアルタイムでフィードバックを受け取ることができ、迅速な自己改善を可能にします。

また、モジュール式のカリキュラムにより、さまざまなスキルセットを統合し体系的に学ぶことが可能です。このプラットフォームは、単なる学習ツールにとどまらず、個々の進捗を可視化することで、モチベーションの維持にも一役買っています。

LDcubeの学習プラットフォームは、現代のビジネス環境に即応する柔軟性と利便性、機能性を兼ね備えたツールです。

豊富な支援実績がある

LDcubeは、これまでに多くの企業とのパートナーシップを築き、豊富な支援実績を誇ります。さまざまな業種・業界のニーズに応じたカスタマイズされたソリューションを提供し、営業ロープレの自動化を通じて目に見える結果を生み出してきました。

これまでのプロジェクトでは、多岐にわたる営業組織の課題を解決し、多数の企業で営業成績の向上に貢献しています。こうした実績は、LDcubeが信頼され、選ばれる理由の1です。

企業ごとに異なる課題をしっかりと分析し、その課題に対する具体的な解決策をご提案します。実施後には継続的なサポートを行い、クライアント企業の成長を長期にわたって支援します。

このような豊富な支援実績から、LDcubeは営業ロープレの自動化を目指す企業にとって最適なパートナーであり続けています。
 

まとめ:ロープレの自動化で効率を高めよう

AIを活用した営業ロープレの自動化でセールスパーソン育成のスピードアップを実現する方法とは?について紹介してきました。

  • 営業ロープレの自動化で育成のスピードアップができる
  • 営業ロープレの自動化とは?
  • 営業ロープレを自動化するメリット
  • 営業ロープレの自動化に必要なモノ
  • 自動化された営業ロープレの流れ
  • 営業ロープレの自動化を進める流れ
  • 営業ロープレの自動化ならLDcube

従来の営業研修では、指導の質や内容がトレーナーのスキルに依存し、研修のばらつきが課題となっていました。しかし自動化を導入することで、標準化されたシナリオに基づくトレーニングが全員に提供され、一貫した育成が可能となります。

このプロセスは、AIが提供するリアルタイムかつ詳細なフィードバックにより、学習者自身のペースで改善を重ねることを助け、質の高いスキルの習得をサポートします。さらに、営業ロープレの自動化は育成担当者の工数も削減し、コスト効果の高い育成を実現します。

AIやデジタルコンテンツを駆使することで、場所や時間を問わずトレーニングを受けることが可能になり、リモートワークの普及という現代のビジネス環境にも対応しています。

株式会社LDcubeAIを活用した学習プラットフォームにより営業パーソン育成の自動化の支援を支援しています。また、営業ロープレのデジタル化の支援も行っています。AIを活用したロープレ環境を整備し、上司や先輩からのリアルなフィードバックを組み合わせることで、これまで以上に効果的なロープレトレーニングを実施することが可能です。

下記からロープレ時に活用できるチェックシートを無料でダウンロードすることもできます。まずはできることから始め、営業スキルの底上げを図ってみてはいかがでしょうか。

AIによる、ロープレのフィードバックについてのデモ体験会なども行っております。お気軽にご相談ください。

 

▼ロープレトレーニングについての資料はこちらからダウンロードできます。

AIを活用したロープレ(UMU) 資料ダウンロード

営業研修サービス概要

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企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
株式会社ビジネスコンサルタントで、講師派遣型の人材育成支援から始まり、社内トレーナーの養成による人材育成支援、デジタルツールを活用した人材育成のDX化の支援まで、中小企業から大企業まで20年にわたり幅広いコンサルティングに従事。 新入社員研修からOJTリーダー研修、若手社員研修、管理職研修、幹部研修、営業研修、デジタル学習環境づくりのコンサルテーションなどに自らもコンサルタントとして登壇しながらも、人材育成・組織活性化・営業強化において講師派遣型の枠を超えた支援を実現するため、ビジネスコンサルタントの子会社である株式会社LDcubeの設立と同時に代表取締役に就任。 資格: ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント(J-MCMC2023002) ・LIFOプログラムライセンス(LIFO-MSSプログラム開発者)

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