
自己理解を深める講座(プログラム)とは?企業内研修としての展開方法も解説!
「自分らしく生きたい」「本当にやりたいことを見つけたい」そんな想いを抱えながらも、日々の忙しさに追われて自分自身と向き合う時間を取れずにいる方は多いのではないでしょうか。
現代社会では、多様な価値観や選択肢が存在する一方で、自分の本当の気持ちや能力、価値観を見失いがちです。キャリアの転換期、人間関係の悩み、将来への不安など、人生のさまざまな局面で「自分はどのような人間なのか」「何を大切にして生きていきたいのか」という根本的な問いに向き合う必要性が高まっています。
そこで注目されているのが「自己理解講座」です。単なる自己分析にとどまらず、専門的なワークやツールを用いて、自分の内面を深く探求し、人生をより充実したものにするための実践的な学びを提供しています。
本記事では、自己理解講座の基本的な概念から、効果的な講座の選び方、受講後の実践方法まで、自己理解を深めるためのあらゆる情報を体系的に解説します。あなたの人生をより豊かで意味のあるものにするための第一歩として、ぜひ参考にしてください。
▼自己理解についてはテーマに合わせて下記で詳しく解説しています。
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目次[非表示]
- 1.自己理解を深める講座で等身大の自分を見つめよう
- 1.1.成長には等身大の自己理解が重要
- 1.2.自分のことは過大評価しがち
- 2.自己理解を深める講座とは?
- 2.1.自己理解を深める講座の目的
- 2.2.自己理解が必要な理由
- 2.3.講座で得られる効果とメリット
- 3.自己理解を深める講座の構成要素
- 4.自己理解を深める講座の種類と特徴
- 4.1.対面ワークショップの特徴
- 4.2.オンライン講座の特徴
- 4.3.企業研修としての自己理解講座
- 5.企業研修としての自己理解講座の展開方法
- 6.自己理解講座を社内トレーナーが展開している支援事例
- 6.1.リコージャパン株式会社
- 6.2.株式会社山梨放送
- 7.まとめ:自己理解講座で等身大の自分を知ろう
自己理解を深める講座で等身大の自分を見つめよう
現代のビジネスシーンでは、変化の激しい環境に適応し、持続的な成長を実現するために、自分自身を深く理解することがこれまで以上に重要になっています。しかし多忙な日常に追われる中で、立ち止まって自分と向き合う時間を確保することは容易ではありません。そこで注目されているのが、体系的に自己理解を深めることができる「自己理解講座」です。
成長には等身大の自己理解が重要
個人の成長やキャリアの発展において、等身大の自己理解は欠かせない基盤となります。等身大の自己理解とは、自分の強みや弱み、価値観、行動パターンを客観的かつ正確に把握している状態を指します。
内閣府の定義によると、自己理解は「いくつかの手段により自分の気質、性格、ある種のタイプ、価値観、考え方、態度・行動などを深く知り、それを自分自身が納得して受け止めている状態」とされています。この理解があることで、自分に適した環境や役割を選択でき、持続的な成長につながる行動を取ることが可能になります。
また、等身大の自己理解は他者との関係性構築にも大きな影響を与えます。自分の特性を理解していれば、他者の異なる価値観や行動スタイルを受け入れやすくなり、多様性のある職場環境でも効果的にコミュニケーションを図ることができます。
自分のことは過大評価しがち
人間には認知バイアスという心理的傾向があり、自分自身のことを客観視するのは想像以上に困難です。多くの人が自分の能力や成果を実際よりも高く評価してしまう「過大評価バイアス」の影響を受けがちです。
この過大評価はさまざまな問題を引き起こします。自分の実力を正確に把握できていないと、背伸びをしすぎて失敗を招いたり、逆に必要以上に慎重になって成長機会を逃したりするリスクがあります。また、自己評価と他者評価のギャップが大きいと、職場での人間関係に軋轢が生まれることもあります。
さらに、過大評価は学習や改善の妨げにもなります。自分の弱みや課題を正しく認識できていなければ、適切な学習計画を立てることができず、効果的なスキルアップが困難になります。
このような問題を解決するためには、複数の視点から自分を見つめ直し、等身大の自己理解を深めることが不可欠です。自己理解講座では、こうした認知バイアスを補正し、より客観的で正確な自己認識を促進する手法を学ぶことができます。
▼自己理解の必要性については下記で詳しく解説しています。
⇒自己理解はなぜ必要?個人と組織の成長の観点から解説!
自己理解を深める講座とは?
自己理解を深める講座とは、行動心理学に基づいた手法やツールを活用して、参加者が自分自身の特性や価値観を体系的に理解できるよう設計された学習プログラムです。専門のファシリテーターのもと、複数の視点から自己分析を行い、等身大の自分を発見することを目指します。
自己理解を深める講座の目的
自己理解講座の主な目的は、参加者が自分自身の本質的な特性を正確に把握し、それを受け入れた上で効果的に活用できるようになることです。具体的には、自分の強みや弱み、価値観、行動スタイル、コミュニケーションスタイルなどを明確にします。
この過程では、自分だけでは気付きにくい特性や、他者から見た自分の印象についても理解を深めます。さらに、自己理解を通じて得られた洞察を実際の行動に生かす方法についても学習します。
講座の最終的な目標は、参加者が自分らしさを生かしながら、より良い人間関係を築き、仕事やプライベートでのパフォーマンスを向上させることです。また、自己成長を持続させるための基盤を構築することも重要な目的の一つとなっています。
自己理解が必要な理由
自己理解が必要とされるのは、自分の周りにあるさまざまな課題を解決する基盤となるスキルであるためです。
現代社会では、働き方や価値観の多様化が進み、個人が自分に適したキャリアパスや生き方を選択する必要性が高まっています。しかし、多忙な日常生活に追われる中で、自分と向き合う時間を確保することは容易ではありません。
自己理解が不足していると、自分の可能性を最大限に発揮できず、キャリアや人間関係において不満や迷いを感じることが増えてしまいます。また、自分の価値観や目標が曖昧だと、重要な意思決定の際に他者の意見に流されがちになり、後になって後悔することもあります。
さらに、職場においてはチームワークやコミュニケーションの重要性が増しており、自分の特性を理解した上で他者との違いを認識し、効果的なコラボレーションを実現することが求められています。
講座で得られる効果とメリット
自己理解講座に参加することで、さまざまな具体的な効果とメリットを得ることができます。主要な効果として以下の4つが挙げられます。
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感情や行動をコントロールする力が向上することで、困難な状況に対してより冷静かつ適切に対応できるようになります。コミュニケーション面では、自分の特性を理解することで他者の立場や視点を理解しやすくなり、職場でのチームワークや協働の質が向上します。
さらに、自分の強みや興味関心を正しく把握できるため、継続的な成長と学習のサイクルを確立できるようになります。また、自分の価値観が明確になることで、他者の意見に過度に影響されることなく、自信を持った意思決定が可能になります。
▼自己理解が仕事に与える影響については下記で詳しく解説しています。
⇒自己理解が仕事に与える影響とは?成果を出すための7つの実践術を解説!
自己理解を深める講座の構成要素
効果的な自己理解講座では、単一の手法に依存するのではなく、複数のアプローチを組み合わせることで、より正確で包括的な自己認識を促進します。1人だけの視点では見落としがちな側面や、認知バイアスによる歪みを補正するためには、異なる情報源からの洞察を統合することが重要です。
等身大の自分をつかむには3つの要素が必要
等身大の自己理解を実現するためには、以下の3つの核となる要素を効果的に組み合わせることが不可欠です。
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この3つの要素は、それぞれ異なる角度から自己理解にアプローチします。自分で振り返ることで内省的な理解を深め、他者からの指摘は客観的な視点を提供し、自己診断ツールは科学的かつ構造化された分析を可能にします。
これらの要素を個別に用いるのではなく、相互に補完し合うように統合することで、自分自身について多面的で深い理解を得ることができます。各要素から得られた情報を照らし合わせることで、自己認識の偏りを修正し、より正確で実用的な自己理解を構築することができます。
①自分で振り返る
自分で振り返るプロセスは、自己理解の基礎となる重要な要素です。このプロセスでは、自分の行動や考え方、感情の動きを意識的に観察し、パターンや傾向を見つけ出します。
効果的な振り返りを行うためには、「ライフライン」と呼ばれる、自分の人生を1本の線で表現する手法などを活用することが推奨されます。これらの手法を用いることで、漠然とした振り返りではなく、具体的にどのような時にどのような感情にあったかなどの洞察を得ることができます。これまでの人生経験を整理し、自分の価値観や動機を明確にすることにつながります。
②他者からの指摘(フィードバック)
他者からのフィードバックは、自分では気付きにくい特性や行動パターンを発見するために欠かせない要素です。自己評価には必然的に主観的な偏りが含まれるため、客観的な視点からの情報は非常に価値があります。
講座では、参加者同士が相互にフィードバックを提供し合う機会を設けることが一般的です。ジョハリの窓のようなフレームワークを活用して、「自分は知っているが他者は知らない領域」と「自分は知らないが他者は知っている領域」などについて洞察し、自己理解の範囲を拡大します。
③自己診断ツール
自己診断ツールは、科学的な根拠に基づいて自分の特性を客観的に測定し、数値化することができる有効な手段です。LIFO®などの行動特性診断ツールを活用することで、自分では意識していなかった側面についても理解を深めることができます。
ただし、診断結果はあくまでも参考の一つであり、自分を決めつけるものではないことを理解することが重要です。多くの人に利用されている診断ツールを適切に活用することで、有益なフィードバックを得られます。さらに、他の要素と組み合わせることで、より深い自己理解が可能となります。
▼自己理解の方法については下記で詳しく解説しています。
⇒自己理解を深める方法とは!5つの情報源について詳しく解説
自己理解を深める講座の種類と特徴
自己理解を深める講座は、参加者のニーズや環境に応じてさまざまな形態で提供されています。それぞれの形態には独自の特徴とメリットがあり、目的や制約に応じて最適な選択をすることが重要です。ここでは主要な3つの講座形態について、その特徴と効果を詳しく解説します。
対面ワークショップの特徴
対面ワークショップは、参加者が同じ空間に集まって実施される最も伝統的な講座形態です。この形態の最大の特徴は、参加者同士のリアルタイムな交流と、非言語コミュニケーションを含む豊富な情報交換が可能になることです。
対面形式では、グループダイナミクスが自然に発生し、他の参加者の反応や表情から多くの学びを得ることができます。また、ファシリテーターからの直接的な指導や、その場での質疑応答により、疑問点をすぐに解決できるメリットがあります。特に、他者からのフィードバックを受ける際には、対面でのやり取りがより深い洞察をもたらすことが多くあります。
一方で、開催場所や時間の制約があり、参加者の都合を合わせる必要があります。また、人前で自分をさらけ出すことに抵抗を感じる参加者にとっては、心理的なハードルが高い場合もあります。それでも、集中的な学習環境と仲間との絆を築きながら自己理解を深められる点で、高い効果が期待できる形態です。
オンライン講座の特徴
オンライン講座は、インターネットを通じて自宅や職場から参加できる、柔軟性の高い学習形態です。地理的制約を受けることなく、質の高い講座にアクセスできることが最大のメリットとなります。
ブレイクアウトルームを活用することで、オンラインでも参加者同士の交流を促進できます。交通費や会場費用が不要なため、コスト効率も高くなります。
ただし、オンライン環境では集中力を維持することが難しく、対面と比較して参加者同士の深いつながりを築くのには時間がかかる場合があります。また、技術的な問題が発生するリスクや、非言語コミュニケーションの情報量が制限されることも考慮すべき点です。それでも、アクセシビリティの高さと継続学習のしやすさは、多くの参加者にとって大きな価値を提供します。
企業研修としての自己理解講座
企業研修として実施される自己理解講座は、組織の目標と個人の成長を統合的に促進できる特徴があります。同じ組織で働く社員が参加することで、職場でのコミュニケーションや協働にすぐに生かせる学びを得ることができます。
この形態では、組織文化や価値観と連動した内容にカスタマイズできるため、学習効果が実務に直結しやすくなります。また、上司と部下、同僚同士が相互理解を深めることで、チームワークの向上や職場の心理的安全性の構築にも寄与します。継続的なフォローアップ研修や実践の機会を組み込むことで、一過性ではない持続的な変化を促進できます。
さらに、企業研修では全社的な取り組みとして位置付けることで、組織風土の改善や離職率の低下、生産性向上といった組織レベルでの成果も期待できます。投資対効果の観点からも、個人の成長と組織の発展を同時に実現できる効率的なアプローチとして注目されています。
企業研修としての自己理解講座の展開方法
企業が自己理解講座を導入する際には、組織の規模や予算、長期的な人材育成戦略に応じて最適な展開方法を選択することが重要です。主要な展開方法として、外部講師への委託と社内トレーナーの養成という2つのアプローチがあり、それぞれに特有のメリットと考慮すべき点があります。
外部講師に委託して実施
外部講師に委託する方法は、専門的な知識と豊富な経験を持つプロフェッショナルのスキルを活用できる効果的なアプローチです。外部講師はさまざまな組織での実施経験を持っているため、客観的な視点から適切なファシリテーションを行うことができます。
この方法の大きなメリットは、導入の容易さと即効性です。社内での準備期間を最小限に抑えながら、質の高い研修を短期間で実現できます。また、外部の専門家が講師を務めることで、参加者が新鮮な気持ちで取り組みやすく、普段の職場では話しにくい内容についても率直に発言しやすい環境を作ることができます。
さらに、外部講師は最新の手法やツールに精通しており、他社の成功事例を紹介することも可能です。研修の企画から実施、フォローアップまでサポートしてもらえるため、人材育成担当者の負担を大幅に軽減できます。一方で、継続的な実施にはコストがかかることや、組織固有の課題に対する理解に時間を要する場合があることも考慮する必要があります。
社内トレーナーを養成して実施
社内トレーナーを養成して自己理解講座を展開する方法は、長期的な視点で組織の人材育成能力を強化できる戦略的なアプローチです。この方法では、社内の選抜されたメンバーが専門的なトレーニングを受けて講師としてのスキルを習得します。
社内トレーナーの最大の強みは、組織の文化や価値観、業務内容を深く理解していることです。そのため、講座の内容を組織の実情に合わせてカスタマイズでき、参加者にとってより実用的で具体的な学びを提供できます。また、講座終了後も継続的なサポートやフォローアップを行いやすく、学習効果の定着と実践促進を図ることができます。
コスト面でも、初期投資は必要ですが、長期的には外部委託よりも経済的になります。さらに、社内トレーナーがスキルを習得することで、自己理解講座以外のさまざまな人材育成プログラムにも応用でき、組織全体の教育機能が向上します。一方で、トレーナー養成に時間と労力が必要であり、適切な人材の選定と継続的なスキル向上が課題となります。
全社員共通テーマなので、社内トレーナーがおすすめ
自己理解は全ての社員に共通して必要なテーマであり、重要な要素です。そのため、社内トレーナーを養成して継続的に展開することが最も効果的なアプローチとしておすすめします。
社内トレーナーによる展開の主なメリットは以下の通りです。
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社内トレーナーによる展開では、組織内で共通言語を構築でき、自己理解に基づいたコミュニケーションが日常的に行われるようになります。新入社員研修から管理職研修まで、階層を問わず一貫したメッセージを伝えることができ、組織文化として自己理解を重視する風土を醸成できます。
また、LIFO®プログラムのような専門的なライセンス制度を活用することで、社内トレーナーが高品質な講座を提供できるようになります。実際に多くの企業でこの手法による成功事例が報告されており、組織内のコミュニケーション改善や生産性向上、離職率の低下といった具体的な成果が得られています。
▼研修講師に向いている人の特徴については下記で詳しく解説しています。
⇒研修講師に向いている人の特徴とは?向き不向きよりやる気!ポイントを解説!
自己理解講座ならLIFO®ワークショップがおすすめ
株式会社LDcube(以下、LDcube)では自己理解を促すためにLIFO®(Life Orientations)プログラムの提供を行っています。ここでは、LIFO®ワークショップの概要を紹介します。
LIFO®プログラムとは?
LIFO®(Life Orientations)プログラムは、参加者自身の行動スタイルとその背景にある価値観をより深く理解することを目的としたプログラムです。LIFOという自己診断をベースにしたプログラムは、自己理解を深めるだけでなく、他者との相互理解を促進するためのツールとして広く活用されています。
このプログラムでは、参加者は自己診断を通じて自分のコミュニケーションスタイルを見つめ直し、強みや改善点を把握します。このプロセスを通じて、組織内でよりポジティブな人間関係を築くための基盤が形成されます。
LIFO®プログラムの活用効果
LIFO®プログラムを活用することで、個々の行動スタイルに基づいた、より建設的な人間関係を築くことが可能になります。LIFO®プログラムは、お互いの違いを尊重し合うための具体的なポイントを提供します。
LIFO®プログラムを活用することで、社員間の協力関係が強化され、チーム間の信頼感と連携が向上します。このように、職場の雰囲気が良くなることで組織全体の生産性を押し上げる効果が期待できます。
LIFO®ワークショップの概要
LIFO®ワークショップは、自己理解と他者理解を深めるプロセスを体験できる半日間のプログラムです。短時間ながらも充実した内容で、効果的な洞察を得られます。
参加の流れ:
1. 事前準備:LIFO®診断への回答
参加者はオンラインでLIFO®診断を受け、行動スタイルと潜在的な価値観を明らかにします。この診断は、日常の状況やコミュニケーションにおける自己認識を促し、各自の強みや行動スタイルへの理解を深めるきっかけを提供します。
2. ワークショップ当日:半日
①導入と概要説明:
自己理解と他者理解がコミュニケーションにおいて重要である理由を説明します。
②自己診断結果のフィードバック:
診断結果のレポートを基に、参加者は自分の行動スタイルや強みについて詳しく理解します。
③グループ内での意見交換:
小グループに分かれ、診断結果に基づいた意見交換をします。これにより、自己理解と他者理解が深まり、職場や日常生活で役立つスキルを体験できます。
④全体の振り返りと質疑応答:
ワークショップ全体の学びを共有し、質疑応答を通じて疑問を解消します。参加者は、学んだ知識を日常の中で応用する方法を考える機会を得られます。
このワークショップは、自己理解を促進し、より良いコミュニケーションを実現するためのスキル習得の一助となります。
▼ワークショップ詳細については下記で詳しく解説しています。
⇒行動特性を踏まえた自分・自己理解を深めるワークショップ(研修)とは!
自己理解講座を社内トレーナーが展開している支援事例
リコージャパン株式会社
社員数:18,000名以上
背景・課題
リコージャパン株式会社では、2010年の販売会社統合以降、各支社の固有の課題に対応できず、教育施策が本部主導で一方的になるなどの課題がありました。
また、縦割り組織文化がコミュニケーションの希薄化を招いていました。これらの課題を解決するために、社員自らが強みや弱みを理解し合い、横のつながりを強化する取り組みが求められていました。
LIFOプログラム(社内トレーナーライセンス)の導入
その中で、LIFOを導入しました。LIFOの活用を通じて、社員一人一人の個性を診断し、自己理解と他者理解を促進しました。
これにより、飲み会などでの非公式なコミュニケーションが減少する中でも、社員同士の人間関係を深めるための新たな手段を提供することができるようになりました。
また、LIFOライセンスを取得することで、社内トレーナーが自主的に研修を行えるようになり、組織風土改革を進めました。
LDcubeとの協力により、多様なワークショップを展開し、各支社が抱える具体的な課題に対応できるようになりました。
社内展開
プログラムの展開においては、事前のLIFO診断、ワークショップの実施、職場での実践、効果検証のサイクルを組み込みました。
参加者は、研修後の職場実践を通じて得られたスキルを評価し合い、PDCAサイクルを回すことで、持続的なスキルアップを図っています。
ラーニングプラットフォーム「UMU」を活用し、受講者同士が学び合う環境を整備しました。
社内トレーナーによる研修実施後の反応
導入後、プログラム受講者の満足度は高く、多くの支社で「対人関係」や「マネジメント能力」などにおいて数値的な改善が見られました。
LIFOを活用したレクチャーは「人」の問題の解決に寄与し、特にアウトプット重視の体験学習が効果的だったとされています。
UMUの活用と一連の学習サイクルの設計により、事務局の負担軽減と学習効果の向上が実現しました。
今後に向けて
今後は、各支社や部門の課題に寄り添い、人材育成を継続的にサポートすることで、社員個々の自己成長と組織全体の活性化をさらに推進する予定です。
また、導入されたプログラムは、社員の特性に基づく行動変容を促すとともに、他部門にも勧められる内容として評価されています。
これにより、組織内のさまざまな課題を解決し、全体の一体感を更に高められることが期待されています。
▼本事例はインタビュー記事の一部です。インタビュー記事全文はこちらからご覧ください。
⇒リコージャパン株式会社様 ライセンスプログラム導入事例
株式会社山梨放送
導入前の課題
新型コロナウイルス感染症の流行以前は、社内イベントを通じて活発にコミュニケーションが行われていましたが、コロナ禍により社内の人間関係が希薄化し、特に若手社員の早期離職が顕著になりました。
また、放送業界の人手不足と業務の多忙さから、社員教育には力を入れられずにいました。そこで、70周年プロジェクトの一環として「シゴトバ改革」を推進することが決まり、社員が自発的に提案し実行に移すボトムアップ型のアプローチを採用しました。
出会いと導入の決め手
各局や地元企業の事例調査によって、1on1ミーティングが効果的であると分かりましたが、社員の個性を理解するまでには至りませんでした。
キャリアコンサルタントの提案で、相互理解を深めるためにLIFO診断を導入しました。LIFOはその場で診断結果を得られるため、柔軟な勤務時間を抱える社員にも受検しやすく、コミュニケーション改善のツールとして活用が決定されました。
展開ステップと取り組み
1on1ミーティングを実施前に、全社員を対象にLIFOの活用法などを盛り込んだセミナーを実施しました。管理職と一般社員に分けたセミナーで、ミーティングの目的やLIFOの活用法を学びました。
セミナーを契機に、多くの社員が参加し、テーマへの高い関心が示されました。セミナー内容を随時アーカイブとして提供し、参加できなかった社員にも情報を共有しました。
導入後の感想と成果
LIFOの活用で、上司と部下の相互理解が進み、コミュニケーションのきっかけとなりました。1on1ミーティングでは、定期的にLIFOのスコアが話題となるなど、一歩踏み込んだ対話が実現しています。
中には、得られた結果を基に改善に取り組む社員も出始めています。このツールは、管理職のガイドとなり得る可能性があり、引き続きLIFOを活用していく方針です。
取り組みにおける課題と今後の展望
「シゴトバ改革」はボトムアップ式で進行しているため、部署ごとに進捗に差があります。また、1on1ミーティングの目的が理解されず、不満のぶつけ合いになるケースもあるため、意識改革が必要です。
社内通信などでLIFOの考え方を広め、1on1以外にも日常のコミュニケーションやチームビルディングに活用することを目指しています。特に新体制時や社員異動時に効果的であり、職場の活気を向上させることを期待しています。
▼事例の詳細は下記をご覧ください。
⇒株式会社山梨放送様 LIFO導入事例
まとめ:自己理解講座で等身大の自分を知ろう
自己理解を深める講座(プログラム)とは?企業内研修としての展開方法も解説!について紹介してきました。
自己理解を深める講座で等身大の自分を見つめよう
自己理解を深める講座とは?
自己理解を深める講座の構成要素
自己理解を深める講座の種類と特徴
企業研修としての自己理解講座の展開方法
自己理解講座を社内トレーナーが展開している支援事例
自己理解を深める講座は、等身大の自分を理解し、より充実した人生を送るための重要なステップです。「自分で振り返る」「他者からのフィードバック」「診断ツール」という3つの要素を組み合わせることで、偏りのない客観的な自己理解が可能になります。
対面ワークショップ、オンライン講座、企業研修など、さまざまな形式から自分に適したものを選択し、継続的に自己理解を深めていくことが大切です。特に企業においては、社内トレーナーを養成して組織全体で取り組むことで、コミュニケーション改善や生産性向上などの効果が期待できます。
自己理解は一度で完結するものではなく、継続的なプロセスです。まずは自分に合った講座を見つけ、等身大の自分と向き合う第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
LDcubeでは、自己診断ツール「LIFO®」を活用した研修会やワークショップ、LIFO®プログラムの社内インストラクター養成など幅広いサポートを行っています。導入に興味のある法人様向けに、無料でのLIFO®プログラム体験会なども行っています。お気軽にお問い合わせください。
▼LIFOプログラムについての資料はこちらからダウンロードできます。
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