社員の自己理解を促す最高のコーチングプログラムとは!?
会社や組織の生産性とパフォーマンスを向上させるために重要なのは、社員一人一人の潜在能力の発揮です。それを引き出すためには、社員の自己理解を促すコーチング的な関わりやサポートが欠かせません。
そのような中で、
- 人間関係や仕事、人生で直面する問題を解決するために自己理解を深めたいが、どのように取り組むべきかわからない
- 自分が何を望んでいるのか、何が自分を幸せにするのか、自分はどうなりたいのか、などを自分で分かっていない
- 自分の行動パターンや思考パターンを理解し、それを変えるためのアプローチがわからない
などのお悩みを聞くことがあります。
特に企業内において、このような社員が多いと組織の活力が生まれにくいです。そのため、多くの組織で社員の自己理解を促すためのコーチングプログラムが活用されています。
多くの場合は管理職がコーチングスキルを身に付け、社員との関わりを変え、社員の自己理解を促しながら潜在能力を引き出していくアプローチが取られています。
①チャレンジングな仕事が与えられていて、②コーチング的な支援があり、③健全な成果プレッシャーがある場合、人は育ちやすいと言われています。
今回は、自己理解を深めるコーチングプログラムについて、自己理解とは何かやコーチングの具体的なアプローチ、コーチングの効果やメリット、コーチングプログラム(研修)の内容、コーチングプログラムで活用されているツール(LIFO)などについて紹介していきます。
最後までお読みいただくと、自己理解を促すためのコーチングプログラムについて理解でき、具体的な質問法や質問の順番などがわかり、すぐにでも部下にコーチング的な関わりを行うヒントが得られます。
最後までご一読いただき、社員の自己理解を促し、活力ある組織づくりにお役立てください。
▼ コーチング研修の内容については下記でも解説しています。
⇒コーチング研修の内容とは?最高のパフォーマンスを引き出すポイントなどを解説!
▼ ビジネスにおけるコーチングについて整理した資料はこちらからダウンロードできます。
▼ 調査から能力開発に適した年齢が分かりました。能力開発に適したタイミングでさまざまな経験ができるようコーチング的な関わりが重要です。
目次[非表示]
- 1.自己理解を深めるコーチングプログラム
- 1.1.ありのままの自分を見つめる
- 1.2.心理学的な理論と実践的なフレームワーク
- 1.3.具体的なアクションプラン
- 2.自己理解とはそもそもどのようなこと?
- 3.コーチングで管理職に勇気を与える
- 4.コーチングの具体的なアプローチ
- 4.1.自分の現状の姿(Reality)を客観的に見つめる
- 4.2.目標(Objectives)を設定する
- 4.3.目標へ近づく手段・方法(Approach)を模索する
- 4.4.自ら望む行動を選択し自己決定(Decision)を行う
- 5.自己理解をベースとしたコーチングプログラム(研修)
- 6.コーチングの効果やメリット
- 7.自己理解をベースとしたコーチングプログラム
- 8.自己理解をベースとしたコーチングプログラムは社内で展開も可能
- 9.まとめ
自己理解を深めるコーチングプログラム
自己理解を促すコーチングプログラムとは、社員一人一人の達成したい目標や自己理解を深めることを支援するプログラムです。
このようなプログラムは、各社員の成長とパフォーマンス向上をサポートする一連のセッションから成り立っています。
プログラムには、以下のような特徴があります。
(自己理解を深めるコーチングプログラムの特徴)
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ありのままの自分を見つめる
プログラムを通じて、参加者がありのままの等身大の自分を見つめるきっかけとなります。
プログラムは参加者に自分自身をどのように見ているか、何を望んでいるのか、強みや弱みは何かなど、自分自身について深く考え、向き合うための質問やフィードバックを提供します。
コーチはプログラム参加者の振る舞い、態度、感情等に対する観察を行い、それが参加者自身や他者にどのように影響を与えているかについてのフィードバックを提供します。
これにより、参加者がありのままの、等身大の自分を見つめることをサポートします。
心理学的な理論と実践的なフレームワーク
コーチはしばしば心理学的な理論やツールを使用して、参加者が自分自身の行動や考え方の理解を手助けします。
例えば、行動特性診断を活用して、参加者の強みや弱みを可視化するなどです。
自己理解を促すコーチングプログラムは、理論的な理解だけでなく、それを具体的な行動に落とし込むためのフレームワークも提供します。
一例として、ROAD(ロード:道)モデルがあります。
R: 現状の自分(Reality)を客観的に把握する |
これについては後の章で詳しく取り上げます。このような実践的なフレームワークにより、参加者は自己理解を自分自身の生活や仕事に直接適用することができます。
具体的なアクションプラン
自己理解を具体的な行動に落とすためのアクションプランの作成も重要です。
自己理解が深まると、それが自己改善や具体的行動につながることが期待されます。
具体的にどのようなアクションを取るのかについて可視化し、進捗を追いかけることが重要です。コーチングプログラムはその過程を支援します。
このようなプログラムを通じて、参加者は自己理解を深め、自分自身と他者との関係を改善し、パフォーマンスを向上させるための具体的な行動計画を立てることが可能になります。
自己理解とはそもそもどのようなこと?
自己理解とは、自分自身の感情や価値観、性格、行動パターン、長所、短所を認識し、理解することを指します。
自己理解は自己認識や自己啓発の一部であり、これにより自分自身について深く理解することが可能となります。
これは自分の生き方や仕事の方法をより良いものへと改善する手助けとなります。
自己理解を深めるためには、内省や自己反省が重要です。自分の行動や感情について深く考え抜くことで自己理解が深まります。
自己理解が深まると、自分自身の感情や行動をより容易にコントロールできるようになり、自分にとって本当に重要なことは何であるのかを明確にすることが可能となります。
また、一般的に、自分自身を理解することで、他者に対する理解も深まると言われています。自己理解が深まることで、他者への理解も深まることになり、人間関係の理解やコミュニケーションスキルが改善されることが期待できます。
▼ 自己理解の方法については下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒自己理解を深める方法!5つの情報源について解説
▼自己理解を深めるためのワークショップについては下記で解説しています。
⇒行動特性を踏まえた自分・自己理解を深めるワークショップとは!
コーチングで管理職に勇気を与える
管理職はコーチング研修の受講により、自己理解を深めるだけでなく、コーチングスキルを身に付けます。
その結果、部下との関わりの生産性が高まり、自分だけでなく職場全体のパフォーマンスの向上が期待できます。
コーチングスキルを持つ管理職は、部下の才能や能力を最大限に発揮させるための支援が可能です。
コーチング研修の受講、その後の部下との生産的な関わりによって、部下の仕事における不安などを払しょくでき、管理職自身も自信と勇気を得ることができます。
以下にコーチングスキルを生かした具体的な関わり方について紹介します。
問いかける(質問する) コーチングスキルを習得すると、管理職は問いかける技術を身に付けます。これにより、部下に質問を通じて効果的に振り返らせ、自分自身で解決策を見つけることを支援し、部下の成長感を高め、新たな視点を開くことができます。 聴き上手になる(傾聴する) 管理職は、部下の懸念や問題、アイデアを理解し、解決策を見つけるための重要な役割を担っています。コーチングスキルをマスターすると、管理職は効果的な聞き手になることができます。 質問を通じて部下に問いかけ、考えさせながら、部下からの懸念や問題、アイデアなどの情報を上手にくみ取ることができ、それを生かしながら部下の問題解決を支援する能力が向上します。 フィードバックの提供 適切なフィードバックは、部下の成長と発展にとても重要です。しかし、これは繊細なスキルであり、適切に行わなければ部下を傷つける可能性があります。 フィードバックとは相手の成長を願ってする行為であり、実際の言動などの事実に対して、Here & Now(今、ここで)、すなわち、その場でその瞬間に相手の行動や状況に即したフィードバックを提供することが重要です。 目標設定と達成 上記のような質問、傾聴、フィードバックを繰り返しながら、コーチングで部下一人一人の目標設定とそれに向けた行動計画の作成を支援します。この計画をベースに、管理職は部下の目標達成に向け継続的に関わりを持っていきます。 そして、部下の目標達成の実現や目指すキャリアの実現を通じて、管理職自身の目標達成につなげていきます。 |
コーチングスキルを学ぶことで、管理職は自分自身だけでなく部下のパフォーマンスを向上させるための勇気と自信を得ることができます。
コーチングの具体的なアプローチ
ここでは前述した実践的なフレームワークであるROADモデルについて説明します。このモデルを活用することで、効果的なコーチングのやり方を学習することができます。
(ROADモデル)
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自分の現状の姿(Reality)を客観的に見つめる
最初のステップは、現状の明確な理解から始まります。
ここでは、自分のうまくいっている点、改善の余地がある点、障害となっている要素など、全体像を理解することが求められます。
コーチングでは、これを通じて問題意識を高め、何を変えるべきかを見つける手助けをします。
また、自身の強みや弱み、価値観、モチベーション等について理解を深めることもこのステップで行います。
目標(Objectives)を設定する
達成したい具体的な目標を設定します。
この目標はSMART(Specific:特定の、Measurable:測定可能な、Achievable:達成可能な、Relevant:関連性のある、Time-bound:時間制限のある)なものでなければなりません。
また、その目標が自分自身の価値観やビジョンに合致していることを確認します。
これは、達成後の満足感を保証し、モチベーションを保つために重要です。
目標へ近づく手段・方法(Approach)を模索する
設定した目標に向かって進むための具体的な手段や方法を模索します。
これには、いくつかの可能性を探求し、それぞれのメリットとデメリットを評価して最善の選択肢を特定するためのブレーンストーミングのプロセスが含まれます。
この段階では、可能な限り多くの選択肢を見つけ出すことが重要で、そのためにコーチは異なる視点からの考えや新たな切り口などから質問を行います。
自ら望む行動を選択し自己決定(Decision)を行う
自分自身が選んだ解決策に従って決定を下すステップがあります。
そして、実際に行動に移すための具体的な行動計画を作成し、その進捗を追跡し、必要に応じて調整を行っていきます。
また、目標の達成に向けてのモチベーションを維持し、困難に直面した時に乗り越えるための戦略を持つことも重要です。
モチベーションに関しては感情的側面であり、コーチの役割は支持的なものとなりますが、待ち受ける困難を乗り越え、目標に向かって前進するための自信と勇気を育てることを目指します。
▼ 世界でコーチングの神様と呼ばれるマーシャルゴールドスミス博士の教えについては下記で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。⇒ビジネスにおけるコーチングとは?マーシャル・ゴールドスミスの教えを紹介!
自己理解をベースとしたコーチングプログラム(研修)
自己理解をベースとしたコーチングプログラムでは次の視点を重視します。
質問スキルを学ぶ 部下の自己理解や問題解決能力向上を達成するためには、コーチである管理職が適切な質問をすることが重要なスキルとなります。 コーチングは、部下が自己理解を深め、問題解決能力を高めるためのプロセスだからです。 傾聴スキルを学ぶ 傾聴スキルを学ぶことで、管理職は部下の考え方や感情、体験を深く理解し、それを基に有効なフィードバックやアドバイスを提供することができます。 フィードバックスキルを学ぶ 具体的かつ建設的なフィードバックを提供するには、管理職が自己理解の深さ、観察力、相手を尊重する態度など、さまざまなスキルを持つことが求められます。 すべての基礎は自己理解 自己理解を深めることで、自分自身の強みや弱み、価値観、感情などを理解し、それが部下との関係性やコーチングの質にどのように影響するかを把握することができます。 これにより、管理職は部下への影響力を最大化し、自己理解を基盤とした有効なコーチングを提供することが可能になります。 その際によく活用されているのが行動特性診断の一つ、「LIFO(ライフォ)プログラム」です。 |
▼自己理解を深めるためのワークショップ・研修の詳細については下記で解説しています。
⇒行動特性を踏まえた自分・自己理解を深めるワークショップ(研修)とは!
コーチングの効果やメリット
自己理解を促すコーチングを取り入れることで下記のような効果やメリットを得ることができます。
パフォーマンスの向上 コーチである管理職は部下の自己理解を深め、どのように行動すれば最高の結果が得られるかを示し、自己肯定感を高めることによってパフォーマンスを向上させる役割を果たします。 自己啓発と成長 自身の強みや弱み、価値観、信念、行動パターン等を理解することで、自己成長を実現するための自己改革の指針を見つけることができるようになります。 目標設定と達成 そして、管理職が部下の目標達成への行動支援やモチベーション維持・向上、問題解決のための情報提供などを通して、部下の目標達成をサポートします。 |
コーチングにより自己理解の幅を広げパフォーマンス向上につなげることは、仕事だけでなく人生を豊かにすることにもつながります。
自己理解をベースとしたコーチングプログラム
自己理解をベースとしたコーチングプログラムとは、自分自身の強みや弱み、価値観、感情、行動パターンなどを深く理解し、それに基づいて自分自身の成長・変化を促すプログラムのことを指します。
このプログラムは、ビジネスシーンでも非常に有効な手法であり、社内での人材育成においても大いに応用されます。
特筆すべきは、LIFOという自己理解を促す、パワフルな研修プログラムの活用です。
このLIFOプログラムを活用してコーチング研修を実施することができます。LIFOは世界中(66ヶ国))で活用されており、評判の高いプログラムです。
また、コーチングに特化した「コーチングLIFO」もラインナップされています。以下に紹介します。
【プログラムの特長】
コーチングスキルを格段に向上させるための、パワフルなプログラムである「コーチングLIFOプログラム」を活用します。
コーチングにおける自分の強み・持ち味を生かし、相手のスタイルに合ったコーチングアプローチで生産性をあげる体験を通してコーチングスキルの強化を図ります。
【プログラムの狙い・目的】
- 現代におけるコーチングの必要性・効果性を体験的に理解する。
- コーチとしての強み、持ち味、自分らしさを再発見する。
- 部下の強み、持ち味を生かしたコーチングを実践する。
- 現実の部下へのコーチングロールプレイングでスキルを身に付ける。
自己理解をベースとしたコーチングプログラムは社内で展開も可能
上記コーチングプログラムは外部講師によるコーチング研修ももちろん可能ですが、社内での展開も可能です。
LIFOプログラムは、トレーナーがライセンスを取得することで、社内外での展開が可能になっています。
LIFOライセンスとは、ビジネス現場で役立つ自己理解と他者理解を深めるための訓練プログラムであるLIFOメソッドを学びながら、最終的にはトレーニングが提供できるトレーニングスキルを身に付けるものです。
コーチになる人は自身の行動傾向を理解することができるだけでなく、他者の行動傾向も理解して対応が可能となります。
それにより、一人一人の強みや特性を理解し、その特性を生かしたコーチングが可能になります。
また、LIFOプログラムは幅広く活用が可能です。
一例として、「コーチング研修」は、具体的なコーチングの手順やテクニックを学びつつ、自己理解と他者理解を深め、効果的なコーチングを行うことを目指す研修です。
これを通じて、自分自身の理解をベースにした対話やフィードバックの手法を習得することができます。
こうしたLIFOライセンスを取得することで、自己理解をベースとしたコーチングプログラムを社内で展開し、一人一人の成長や組織全体の成果向上へとつなげることが可能になります。
▼ 人材育成のトレーナー資格については下記で解説しています。合わせてご覧ください。
⇒人材育成のトレーナー認定資格とは?養成講座や研修を紹介!
まとめ
社員の自己理解を促す最高のコーチングプログラムとは!?について解説してきました。
- 自己理解を深めるコーチングプログラム
- 自己理解とはそもそもどのようなこと?
- コーチングで管理職に勇気を与える
- コーチングの具体的なアプローチ
- 自己理解をベースとしたコーチングプログラム(研修)
- コーチングの効果やメリット
- 自己理解をベースとしたコーチングプログラム
- 自己理解をベースとしたコーチングプログラムは社内で展開も可能
社員の自己理解を促すことで、その潜在能力の発揮につながり、パフォーマンス向上につなげていくことができます。
自己理解を促すためには上司かつコーチでもある、管理職のコーチング的なアプローチが重要です。
部下1人では気付けないことに対してもコーチング的な関わりにより気付きを得ることができ、自己理解を深めます。
自己理解を深めることが他者理解を深めることにもつながり、対人関係などへの改善効果も期待できます。
このような自己理解を促す関わりができる管理職を増やすためにコーチングプログラムを取り入れることが重要です。
そしてその基礎には「自己理解」を置き、コーチとしての自己理解も深めながらコーチングスキルを学んでいくことが重要です。
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