
LMSを人事評価や施策の改善に生かすポイント!失敗しない選び方
企業で実施させる研修を管理するツールとして、LMS(学習管理システム)が導入されています。
LMSでは、研修実施後の学習者の進捗状況やテスト結果などの一元管理が可能であり、蓄積されたデータは人事評価や施策に活用できます。
企業でLMSを適切に生かすためには、概要や機能を知っておくことが重要です。
この記事では、LMSの概要や機能、LMSを人事評価・人事施策に生かすためのポイントを詳しく紹介します。
目次[非表示]
人事評価に役立つLMSとは
LMSとは「Learning Management System」の略であり、日本では学習管理システムと呼ばれています。
eラーニングの実施だけではなく、学習者の進捗状況やテストの結果など、研修の運営を管理することが可能です。
教育・研修担当者の業務効率を向上させると同時に、学習者の学習成果を向上させることがLMSの目的であり、民間企業から官公庁、学校法人まで幅広く活用されています。
また、LMSではテスト結果やスキルの習得状況などが一元管理できるため、企業全体での学習状況を一目で把握することが可能です。
学習状況や習得スキルのデータは人員配置やマネジメントに活用でき、人事評価や人事施策に反映できます。
LMSの基本的な機能をおさえよう
一般的なLMSに搭載されている機能は、以下のとおりです。
- 学習コンテンツの作成・配信・更新
- 学習状況の確認
- マルチデバイス対応
- チャット機能
- 動画の録画・ライブ配信機能
LMSは学習コンテンツの配信だけではなく、作成から更新、削除まで一括で管理できます。
学習コンテンツは、文字や画像だけではなく動画にも対応しており、事前に録画した動画の配信もしくはライブ配信が可能です。
従来の学習はパソコンから行うのが一般的でした。しかし、現在ではスマートフォンやタブレットなどのマルチデバイスに対応したLMSが導入されています。
学習する場所がより柔軟に選べるようになるため、学習者にとっての負担軽減につながります。
また、LMSにはチャット機能が搭載されており、集合研修にありがちな一方通行の講義ではなく、学習者と講師の双方向コミュニケーションが実現可能です。
分からないことや気になることはダイレクトに質問ができるため、講義を聞き流して終わりという状況を防止できます。
学習者一人ひとりの進捗状況や学習成果はLMS上でデータ化して確認できるため、企業の方針や学習者のニーズに応じてコンテンツやスケジュールが調整可能です。
LMSを人事評価や施策の改善に生かすポイント
ここでは、LMSを人事評価や施策の改善に生かすポイントを5つ紹介します。
①学習状況や受講履歴をリアルタイムで可視化する
LMSを活用することで、学習者一人一人の進捗状況や学習への取り組みを見える化でき、適切なアドバイスや課題の抽出が可能になります。
LMSでは、学習状況や受講履歴がリアルタイムで反映されるため、研修を実施した直後から内容が確認可能です。
スキルや資格などの習得に足りていない要素を即座に把握でき、それぞれの学習者に適したフォロー・アドバイスができるようになります。
また、企業全体のスキルレベルの把握にも役立てられるため、課題の明確化がしやすくなります。
②社員のモチベーションや学習成果を分析する
学習進捗やテストの結果などから、目標達成度合いや学習意欲を分析することで人事評価や人事施策の改善に役立てられます。
LMSで取得した学習データを、AIなどを活用して分析することで、より高精度に学習者のモチベーションやニーズが分析可能です。
企業の方針や業種によって最適な教材は異なります。LMSから得た分析結果を活用すれば、教材の作成や更新などの最適化が図れます。
③集合研修とeラーニングを一元管理する
LMSを活用することで、集合研修やeラーニングを一元管理することが可能です。
研修実施の連絡や出欠確認、アンケートの配布や回収など、企業の研修における業務はLMS上で管理できます。集合研修とeラーニングを個別に管理している企業では、教育・研修担当者の業務負担が課題でした。
しかし、LMSを活用することで教育・研修担当者の負担を減らし、研修にかかる業務の効率化が図れるようになります。
④LMSとタレントマネジメントシステムを連携して人事施策に生かす
LMSとタレントマネジメントシステムを連携しながら活用することで、人事施策の策定に役立てられます。
タレントマネジメントシステムとは、職務内容や活動記録をはじめとした人事評価項目に加え、個人に対する評価や研修のテスト結果などを管理するシステムです。
LMSで蓄積したデータを分析することで、リーダー人材の育成や選抜人事、後継者計画などの経営戦略に活用できます。
企業の目標やニーズに応じた人材育成や人員配置がしやすくなるため、安定経営につながります。
⑤コミュニケーションを活性化させる
LMSに搭載されているビデオ会議機能やチャット機能を活用することで、講師と学習者はもちろん、学習者同士のコミュニケーションを活性化できます。
集合研修やeラーニングの実施だけでは、講師や教材の一方通行になってしまい、学習者によっては内容を理解しきれないまま進んでしまう恐れがあります。
しかし、LMSであればリアルタイムで講師や他の学習者とコミュニケーションがとれるため、悩みや疑問があった場合はすぐに解決可能です。
また、研修中や研修後にコミュニケーションをとることは学習者のモチベーションやエンゲージメント向上の効果が期待できます。
自社に最適なLMSの選び方・比較ポイント
企業にとって最適なLMSを選ぶためのポイントは、以下のとおりです。
- 高品質なコンテンツがあるか
- 提供形態や対象人数に適しているか
- 必要な機能を備えているか
- 誰でも簡単に操作できるUIか
- カスタマイズ機能の有無
- 自社に必要な言語を使えるか(多言語対応の有無)
- 導入、運用サポートは付帯するか
- 予算内でどの程度のサービスを利用可能か
- 他システムとの連携性 など
企業や業種により最適なLMSは異なりますが、LMS選びで共通することは企業にとって使い勝手がよいかどうかです。
必要な機能の確認はもちろんですが、従業員や教育・研修担当者が簡単に操作できるUIか確認しておく必要があります。
豊富な機能を備えていても、企業の方針やニーズに合っていなければ期待するような効果は得られません。
また、外国人労働者がいる企業やグローバル展開を検討している企業であれば、多言語に対応しているか確認が必要です。
LMS導入時は円滑に進まないこともあるため、不安がある場合は導入・運用サポートがあるLMSを選ぶことをおすすめします。
LMSを選ぶ際は自社の規模や予算、目標などを明確にしてから選ぶことが大切です。
まとめ
この記事では、LMSについて以下の内容で解説しました。
- 人事評価に役立つLMSとは
- LMSの基本的な機能をおさえよう
- LMSを人事評価や施策の改善に生かすポイント
- 自社に最適なLMSの選び方・比較ポイント
LMSを活用することで企業における人事評価や人事施策の改善が図れる可能性があります。
LMSなら学習状況やスキルの習得状況などが一元管理できるため、企業と従業員双方の足りていない部分や課題が見えるようになります。蓄積されたデータを分析すれば、企業の方針や目標に応じてマネジメントに生かすことも可能です。
LMSは豊富な便利機能が魅力ですが、どれでもよいというわけではありません。
LMSを選ぶ際は、自社や従業員のニーズに合った機能を備えたものを選ぶことが大切です。
『LDcube』では、28ヶ国語に対応するLMS『CrossKnowledge LMS』を提供しています。
学習進捗や各研修の管理を一元化・簡素化・整理が可能であり、より効率的な学習を実現できます。詳しくは、お気軽にお問い合わせください。