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eラーニングコンテンツの全てがわかる!形式・対象者・テーマ別に解説

「eラーニングコンテンツの種類が知りたい」
「eラーニング導入を検討中だけど、コンテンツをどうすればいいのかわからない」

と感じていませんか?

eラーニングのコンテンツは以下のように、「形式」「対象者」「テーマ」で分類することができ、以下のような関係性になっています。

【eラーニングコンテンツの種類の関係性(ハード面・ソフト面)】

ただし、自社に役立ちそうなコンテンツをただ選ぶだけでは意味がありません。
コンテンツを選ぶ前には、導入したいコンテンツの「方向性」や「調達方法」を決めておかないと、

  • 自社にとって意味のないコンテンツを導入してしまう
  • コンテンツの調達方法パターンを知らず、損をしてしまう

といったことが生じる可能性があります。

そこでこの記事では、eラーニングのコンテンツを種類別に紹介するだけでなく、

  • 最適なeラーニングコンテンツを選ぶためにやるべきこと
  • eラーニングコンテンツ導入時の失敗例と対策

を解説します。

本記事を読むことで、eラーニングコンテンツについて知り、自社に合うものを選ぶための行動ができるようになります。

ぜひ最後までお読みください。

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▼ eラーニング・LMSの資料は下記よりダウンロードできます。

目次[非表示]

  1. 1.eラーニングコンテンツの形式5つ
    1. 1.1.資料アップロード形式
    2. 1.2.アニメーション形式
    3. 1.3.動画講義形式
    4. 1.4.漫画形式
    5. 1.5.VR形式
  2. 2.対象者別eラーニングコンテンツ
    1. 2.1.新入社員向けコンテンツ
    2. 2.2.中堅社員向けコンテンツ
    3. 2.3.管理職向けコンテンツ
  3. 3.テーマ別eラーニングコンテンツ7つ
    1. 3.1.ビジネスマナー
    2. 3.2.マーケティング
    3. 3.3.プレゼンテーション
    4. 3.4.思考力・コンセプチュアルスキル
    5. 3.5.マネジメント
    6. 3.6.考え方・価値観
    7. 3.7.業界・企業の専門知識
  4. 4.eラーニングコンテンツのトレンド3つ
    1. 4.1.マイクロラーニング
    2. 4.2.モバイルラーニング
    3. 4.3.パフォーマンスラーニング
  5. 5.最適なeラーニングコンテンツを選ぶためにやるべきこと4つ
    1. 5.1.コンテンツ導入の目的・課題を明確にする
    2. 5.2.学習対象者を決める
    3. 5.3.コンテンツを「購入する」か「作成」するかを決定する
    4. 5.4.【コンテンツ作成の場合】「内製」「外注」のいずれかを決定する
  6. 6.最も避けるべきは誰も取り組まない、効果の生まれないコンテンツにしてしまうこと
    1. 6.1.短期的な視点でコンテンツを決めてしまう
    2. 6.2.社員が受講するような仕組みができていない
    3. 6.3.どのコンテンツを選択して学べばいいのか社員が悩んでしまう
  7. 7.まとめ

eラーニングコンテンツの形式5つ

eラーニングコンテンツには「どのように教育内容を見せるのか」という観点で、以下5つの形式に分けることができます。

【形式別コンテンツ一覧】

形式
概要

自社にすでにある資料(スライドや文書など)をアップロードする形式

動くキャラクター・文字を使って学習内容を説明する形式

講師が実際に講義を行う様子をビデオ撮影し、その映像をオンラインで受講者に配信する形式

教育内容を漫画にした形式

音声や立体的な映像によって、疑似的に現実のような体験を行う形式

コンテンツの見せ方で、受講者に与える効果も変わってくるため、それぞれどのような違いがあるのかをしっかり理解しておきましょう。

資料アップロード形式

1つめは「資料アップロード形式」です。

資料アップロード形式とは、

  • 対面研修やセミナーで使用していた紙媒体の資料
  • デジタルフォーマット(Word文書、PowerPointスライドなど)の資料

をアップロードするという形式です。

この形式では「既存の資料が使える」ことから以下のようなメリットがあります。

【資料アップロード形式のメリット】

  • 新たに教材を作成する手間やコストを省くことができる
  • eラーニング環境をすぐに整備して学習を開始することができる

一方で、

【資料アップロード形式のデメリット】

  • 元の資料の状態が悪いと、オンラインコンテンツにおいても見にくくなる
  • コンテンツが単調になりがちで、受講者のモチベーションが低下することがある

といったデメリットもあります。

こうしたことから、時間・予算に制約があり、素早いeラーニングの展開が必要であるケースに向いているといえるでしょう。

アニメーション形式

2つめは「アニメーション形式」です。

アニメーション形式とは、動くキャラクター・文字を使って学習内容を説明する形式のことです。
教材によっては音声付きのアニメーションで表現することもあります。

文字や静止画だけでなく「動き」を表現できるため、以下のようなメリットを得られます。

【アニメーション形式のメリット】

  • 「抽象的な概念・手順」を表現できるため、視覚的に内容を捉えやすく、受講者の理解をより深いものにできる
  • 重要なポイントを動きで強調できるため、受講者の記憶に残りやすい

一方で、

【アニメーション形式のデメリット】

  • 高品質な動画やアニメーションの制作には専門的なスキルと時間が必要となるため、コスト・手間がかかる
  • アニメーションが複雑になり過ぎると、本来の教育内容から注意が逸れたり、コンテンツが見にくくなったりする

といったデメリットもあります。

そのため、事業内容、業務内容の複雑な箇所をわかりやすく伝えたいケースに向いています。

とくに自社の事業や業務内容を知らない新入社員に対して、わかりやすく深く理解してもらうための教材としてアニメーション形式は向いているといえるでしょう。

動画講義形式

3つめは「動画講義形式」です。

動画講義形式とは、講師が実際に講義を行う様子を撮影し、映像をオンラインで受講者に配信する形式です。

eラーニングにおいて動画講義形式を採用することで、以下のようなメリットを得られます。

【動画講義形式のメリット】

  • 講師が直接話す姿や表情も視聴でき、実際の教室で学ぶような体験をオンライン上で再現できる
  • 講義中にスライドや教材も画面に表示できるため、資料と説明を同時に見て理解できる
  • 講義の録画と編集のみで制作できるため、比較的低コストで多くの内容を提供できる

一方で、

【動画講義形式のデメリット】

  • 長時間の講義が一方的な情報提供になりがちで、受講者の集中力が途切れやすくなる
  • 要点がわかりにくい

といったデメリットもあります。

こうしたことから動画講義形式は、

  • 専門知識が必要な分野(例:医療・法律など)で、講師による専門的な説明が必要な場合(専門家による深い知識の提供が必要な場合)
  • 低コストで長期間使用できるコンテンツを作成したい場合

に向いているといえるでしょう。

漫画形式

4つめは「漫画形式」です。

漫画形式のコンテンツとは、その名のとおり、教育内容を漫画にしたものです。

漫画形式を取り入れると、以下のようなメリットを得られます。

【漫画形式のメリット】

  • 情報をストーリーにのせてイラストやセリフで伝えられるため、複雑な事柄もわかりやすく伝えられる
  • ストーリーの中に感情が揺さぶられる要素も入れることでより知識が印象強くなり、記憶に残りやすくなる

一方で、

【漫画形式のデメリット】

  • 漫画を制作するための専門的なスキルや時間、コストがかかる
  • ストーリーに合わせて情報を簡略化する必要があるため、より深い内容の教育には不向き

といったデメリットもあります。

こうしたことから漫画形式は、社会人マナーやハラスメント防止対策など、とくに感情理解などのヒューマンスキル教育をしたい場合に向いています。

VR形式

5つめは「VR形式」です。

VR形式とは、音声や立体的な映像によって、疑似的に現実のような体験を行う形式のことです。

受講者はVRヘッドセットを装着し、仮想空間(バーチャル空間)内で学習を行います。

たとえば以下のような場面でVR形式のeラーニングコンテンツが使われます。

◆医療訓練
手術や緊急対応のプロセスをリアルにシミュレーションする。

◆危険作業訓練
建設現場や化学工場など、危険の多い現場での疑似的な作業訓練をする。

VR形式を取り入れると、以下のようなメリットを得られます。

【VR形式のメリット】

  • 受講者が仮想空間で直接操作や体験を行えるため学習効果が高い
  • 手術や危険な作業など、現場でのトレーニングが難しいスキルの習得がしやすくなる

一方で、

【VR形式のデメリット】

  • VRヘッドセットなどの専用機器、専用ソフトの開発が必要になるため、導入コストが高い

といったデメリットもあります。

こうしたことから、以下のような場合にVR形式のコンテンツの導入が向いています。

  • 危険な作業の疑似訓練をしたい場合
  • 熟練技術をしっかり伝達したい場合
  • 接客の基本対応やクレーム対応の訓練をしたい場合
  • 接客における顧客の反応や感情理解といったヒューマンスキル教育をしたい場合


対象者別eラーニングコンテンツ

eラーニングのコンテンツは、対象者によってもコンテンツの目的や内容が変わります。

対象者別に、コンテンツの目的・内容がどのように異なるのかを知っておくことで、自社にとって最適なコンテンツが選びやすくなるため、知っておきましょう。

そこで2章では、eラーニングのコンテンツを対象者別にご紹介します。

【対象者別コンテンツ一覧】

対象者

コンテンツの目的

コンテンツの内容

ビジネススキル、職場でのマナー、基本的な業務遂行能力の教育

  • ビジネスマナー
  • オフィス系ソフトのスキル
  • ビジネス文書作成
  • 社会人としての心構え
  • 情報セキュリティ意識向上

専門職として既存スキルをさらに向上させる

将来の管理職、経営層としてリーダーシップ能力を向上させる

  • モチベーションマネジメント研修
  • コミュニケーション研修
  • 課題発見力、問題解決力研修
  • その他専門領域に応じた研修

中堅社員が習得したスキルをさらに向上・深化させ、組織全体をリードする能力を養う

  • 人材育成スキル研修
  • 組織マネジメント研修
  • ビジョンマネジメント
  • 財務知識、労務知識

それぞれ詳しく見ていきましょう。
 

新入社員向けコンテンツ

1つめは「新入社員向けコンテンツ」です。

新入社員向けコンテンツは、新卒採用で入社した社員に必要なビジネススキル、職場でのマナー、基本的な業務遂行能力の教育を目的にしています。

新入社員向けコンテンツの例としては、以下のようなものがあります。

  • ビジネスマナー
    礼儀正しい振る舞い、ビジネスにおけるコミュニケーション方法など
  • オフィス系ソフトのスキル
    Microsoft Word、Excel、PowerPointなどの基本操作など
  • ビジネス文書作成
    正式なビジネス文書の書き方、メールの書き方など
  • 社会人としての心構え
    チームワーク、責任感、時間管理などの基本的なマインドセットなど
  • 情報セキュリティ意識向上
    セキュリティに関する基本知識(何をやったほうがいいのか、やってはいけないのかなど)など

このように、新入社員がこれから社会人として、また自社の社員として1人前になるために必要な知識を、新入社員向けコンテンツで身につけてもらうことができます。
 

中堅社員向けコンテンツ

2つめは「中堅社員向けコンテンツ」です。

中堅社員とは、一般社員〜主任クラスをターゲットにしています。

中堅社員向けeラーニングコンテンツでは、

  • 専門職として既存スキルをさらに向上させる
  • 将来の管理職、経営層としてリーダーシップ能力を向上させる

のいずれかを目的に作られており、各社員の進みたい方向・キャリアプランによって、どのようなコンテンツを学習するかを変えることができます。

具体的に中堅社員向けコンテンツの例としては、以下のようなものがあります。

  • モチベーションマネジメント研修
    自分自身だけでなくチームのモチベーションを維持・向上させる方法など 
  • コミュニケーション研修
    チームのメンバーや状況に応じて、効果的にコミュニケーションを取る方法など
  • 課題発見力、問題解決力研修
    実際のビジネスシナリオを使って課題を特定し、戦略的かつ創造的な解決策を導き出すなど
  • その他専門領域に応じた研修
    各社員の既存スキル・知識レベルをさらに向上させるなど

上記のように、中堅社員は専門性やリーダーシップを磨くためにeラーニングのコンテンツを活用できます。
 

管理職向けコンテンツ

3つめは「管理職向けコンテンツ」です。

管理職向けコンテンツは、中堅社員が習得したスキルをさらに向上・深化させ、組織全体をリードする能力を養うことを目的としています。

具体的に管理職向けコンテンツの例としては、以下のようなものがあります。

  • 人材育成スキル研修
    後輩を育成していくためのスキルを獲得する
  • 組織マネジメント研修
    組織を効率的かつ円滑に運営する手法を学習する 
  • ビジョンマネジメント
    会社の存在意義やミッションにもとづき、自社の目指す中長期的なイメージを持ち、目標に沿うように会社や組織を運営し、会社や組織の案件やプロセスを管理する方法を学ぶ
  • 財務知識、労務知識
    財務知識を得て、収益性の評価や資金流の最適化、財政的リスクの管理を学ぶ
    また労働法規、雇用契約、労働条件などを学び、社員との関係を効果的に管理し、労働関連のリスクを軽減できるようにする

このように管理職はマネジメントの立場として、学ぶべき知識やスキルを身につけていけるようにコンテンツが作られています。
 

テーマ別eラーニングコンテンツ7つ

eラーニングのコンテンツは、テーマによってもコンテンツの目的や内容は大きく変わります。

テーマの種類・目的を知っておくことで「具体的にどのようなテーマを自社に取り入れるべきか」方向性が見えるようになるでしょう。

そこで3章ではテーマ別eラーニングコンテンツの主な7つをご紹介します。

【テーマ別コンテンツ一覧】

テーマ

コンテンツの目的

コンテンツの内容

ビジネスの現場で求められる礼儀やコミュニケーションスタイル、服装や行動のマナーを理解し、身につける

  • 身だしなみの整え方
  • 基本的な挨拶やコミュニケーション術
  • 報連相の仕方
  • オンラインマナー知識

市場の動向を理解し、ターゲットに合わせたマーケティング施策を考えたり実行したりする能力を養う

  • 基礎知識
  • デジタルマーケティング
  • 消費者行動の理解
  • データ解析
  • BtoBとBtoCマーケティングの違いと戦略設定

聴く人を惹きつけるプレゼンテーションスキルを学び、自信を持って効果的に情報を伝達できる能力を身に付ける

  • プレゼンテーションの構造作成
  • ビジュアルデザイン
  • 話し方のコツ

問題解決、意思決定、より良いコミュニケーションに必要な「論理的思考」や「概念的なスキル」を養う

  • ロジカルシンキング
  • 問題解決思考
  • ネゴシエーションスキル
  • 定量的思考

中堅以上の社員が部署・チームをスムーズに管理したり、部下を育成したりできるようになる

  • 部署の目標設定方法
  • 計画立案方法
  • 人事考課の方法論
  • 部下との関係構築
  • コミュニケーション方法

各社員がそれぞれの役職で適切な意識や価値観を持って行動できるようにする

  • 新入社員向け
  • 中堅社員向け
  • 管理職向け

自社の所属する業界や、自社特有の知識・業務プロセスを理解し、スムーズに業務を遂行する

  • 医薬品業界向け
  • IT業界向け
  • 製造業向け

それぞれ詳しく見ていきましょう。
 

ビジネスマナー

1つめは「ビジネスマナー」です。

このコンテンツでは、ビジネスの現場で求められる礼儀やコミュニケーションスタイル、服装や行動のマナーを理解し、身につけることを目的としています。

たとえばビジネスマナーのコンテンツ内容例には以下のようなものがあります。

  • 身だしなみの整え方
    適切な服装や身だしなみの選び方 
  • 基本的な挨拶やコミュニケーション術
    ビジネスシーンでの正しい挨拶の仕方や言葉遣い 
  • 報連相の仕方
    報告、連絡、相談のタイミングや方法 
  • オンラインマナー知識
    ビデオ会議のエチケット、オンラインでのプレゼンテーションのスキル

このようにビジネスマナーとはいえ幅広い内容があるため、業界・職種(例:医療業界・営業職など)によって必要な内容をカスタマイズして取り入れることで自社に最適なものを選定できます。
 

マーケティング

2つめは「マーケティング」です。

このコンテンツでは、市場の動向を理解し、ターゲットに合わせたマーケティング施策を考えたり実行したりする能力を養うことを目的としています。

たとえばマーケティングのコンテンツ内容例には以下のようなものがあります。

  • 基礎知識
    マーケティングフレームワークの4P(Product, Price, Place, Promotion)
  • デジタルマーケティング
    SEO、SEM、SNS戦略
  • 消費者行動の理解
    購買行動理論、インサイト把握
  • データ解析
    Google Analyticsの使用法、KPIの設定と分析
  • BtoBとBtoCマーケティングの違いと戦略設定

このようにeラーニングコンテンツでは、コンテンツの選び方次第でマーケティングについて基礎から実践レベルの知識までさまざまに取り入れることができます。
 

プレゼンテーション

3つめは「プレゼンテーション」です。

このコンテンツでは、聴く人を惹きつけるプレゼンテーションスキルを学び、自信を持って効果的に情報を伝達できる能力を身に付けることが目的です。

プレゼンテーションのコンテンツ内容例には以下のようなものがあります。

  • プレゼンテーションの構造作成
    論理的なフレームワークを用いて情報を整理し、人を惹きつけるメッセージを発する方法
  • ビジュアルデザイン
    パワーポイントやその他のプレゼンテーションツールを活用して、見やすく魅力的なスライドを作成するスキル
  • 話し方のコツ
    効果的な話し方、自信を持ってプレゼンテーションするための練習方法

業務の中だけではプレゼンテーションのスキルアップは難しいため、こうしてプレゼンを学べるコンテンツは魅力的なテーマの一つであるといえます。
 

思考力・コンセプチュアルスキル

4つめは「思考力・コンセプチュアルスキル」です。

このコンテンツは問題解決、意思決定、より良いコミュニケーションに必要な「論理的思考」や「概念的なスキル」を養うことを目指します。そしてビジネスにおいて柔軟に対応する能力を身に付けることが目的です。

思考力・コンセプチュアルスキルのコンテンツ内容例には、以下のようなものがあります。

  • ロジカルシンキング
    論理的に情報を整理し、論点を明確にするトレーニング 
  • 問題解決思考
    さまざまなビジネスシーンでの問題を解決するための方法論を学ぶ
  • ネゴシエーションスキル
    効果的な交渉スキルを知り、実践を行う
  • 定量的思考
    データを解析し、数値をもとにした意思決定を行うスキルの強化

VUCAの時代といわれるような現代では、こうした正解のない課題に対する解決スキルを学ぶコンテンツも取り入れられるようになっています。
 

マネジメント

5つめは「マネジメント」です。

このコンテンツは、中堅以上の社員が部署の目標達成、人材開発、チームワークの向上に寄与できるようなスキルを身につけてもらうことが目的です。

マネジメントのコンテンツ内容例には、以下のようなものがあります。

  • 部署の目標設定方法
    SMART原則(※)を用いてより効果のある目標設定方法を学ぶ
  • 計画立案方法
    目標達成に向けた戦略的なアクションプランの作成方法・コツを学ぶ
  • 人事考課の方法論
    公正かつ効果的な人事評価システムの適用方法を学ぶ
  • 部下との関係構築
    信頼関係の築き方やモチベーション向上のコツを学ぶ
  • コミュニケーション方法
    異なる個性を持つ部下と効果的にコミュニケーションする方法を学ぶ

※SMART原則:目標の作り方のこと。目標を達成し成功をつかむための5因子の頭文字を取っている

管理職になると、これまでの業務知識・経験だけでは対応できないような「チーム・組織の課題」にも対応する必要があるため、上記のようなeラーニングコンテンツも導入できるようになっています。
 
▼ eラーニングで学ぶプロジェクトマネジメントについては下記で詳しく解説しています。

  プロジェクトマネジメントを学ぶeラーニング!PDU取得コースも紹介! プロジェクトマネジメントのスキルを磨きたいと考えているプロジェクトマネジャーやPMP®資格を維持を考えている方は、常に勉強し続けることが重要です。本記事では、eラーニングを活用するメリット、PMP®資格維持のためのPDU取得方法や勉強法、おすすめのオンラインコースについても紹介します。 株式会社LDcube


考え方・価値観

6つめは「考え方・価値観」に関するコンテンツです。

これは各社員がそれぞれの役職で「適切な意識や価値観」を持って行動できるようにすることを目的としています。

たとえば考え方・価値観のコンテンツ内容例には、以下のようなものがあります。

  • 新入社員向け
    学生から社会人への意識の転換、独り立ちするための行動・考え方など 
  • 中堅社員向け
    自己改善のための方法、経験から学ぶための方法など
  • 管理職向け
    リーダーシップの価値観、戦略的思考と意思決定、組織文化の育成と維持の方法など

ビジネスの知識やスキルだけでなく考え方や価値観も学べてしまう点はeラーニングの大きな魅力です。
 

業界・企業の専門知識

7つめは「業界・企業の専門知識」です。

このコンテンツは、「自社の所属する業界」や「自社特有の知識・業務プロセス」を理解し、スムーズに業務を遂行することを目的としています。

たとえば業界・企業の専門知識に関するコンテンツの内容例には、以下のようなものがあります。

  • 医薬品業界向け
    臨床試験の基礎、薬剤の規制と承認プロセスなど
  • IT業界向け
    最新技術のトレンド、データセキュリティ基準など 
  • 製造業向け
    生産プロセスの最適化、品質管理システム、サプライチェーンマネジメントなど

基礎から応用、より専門的な内容まで、自社の事業・職種に合わせてコンテンツ内容を決めることで、自社の社員に最適なeラーニングコンテンツを作り上げることが可能です。
 

eラーニングコンテンツのトレンド3つ

ここまでeラーニングの種類を「形式」「対象者」「テーマ」に分けてご紹介しました。

最近では、技術の発展によりスマホやタブレットで視聴できるものや、実践型の学習ができるものなど進化をとげており、eラーニングコンテンツにもトレンドが出てきています。

そこで4章ではeラーニングコンテンツのトレンドを簡単に、以下3つご紹介します。

【トレンドコンテンツ一覧】

トレンド

コンテンツの目的

コンテンツの内容

学習内容を小さなブロックに分けることで、簡潔にまとめられた情報を短時間で学習する

学習内容を小さな単元またはブロックに分けた学習コンテンツ

場所を問わず学習する

スマホやタブレットなどを使って学習する

社員の仕事上のパフォーマンスを向上させる

実際の業務に即したスキルや知識を学び、理論だけでなく実際の業務で使えるような内容


マイクロラーニング

1つめは「マイクロラーニング」です。

マイクロラーニングとは、学習内容を小さな単元またはブロックに分けた学習コンテンツです。
学習内容を小さなブロックに分けることで、簡潔にまとめられた情報を短時間で学習できます。

多忙なビジネスユーザーでも短時間で取り組むことができ、効率的に学習を進められるため、トレンドとなっているのです。

具体的に、マイクロラーニングには以下のような形式があります。

  • 動画による学習
    短い動画(3~5分)である特定分野のスキルや知識について解説する
    たとえばPhotoshopの特定の機能の使い方など
  • クイズ
    学習内容を理解しているかを確認するための短いクイズを出題
    反復して取り組むことで学習効果を高めることができる 
  • インフォグラフィック(図解)
    複雑なデータやプロセスを視覚的に要約し、簡単に理解できるようにするもの
    たとえば、プロジェクトの各プロセス(企画、実行、監視、終了)を図解化したフローチャートなど
  • ポッドキャストエピソード
    通勤中や休憩中に聞くことができる短いポッドキャストで、特定の話題についての洞察や知識を聞きながら取り入れることができる

時間効率が重要視される現代において、効率よく学習していくことのできる魅力的なトレンドコンテンツの一つといえるでしょう。

▼ マイクロラーニングについては下記で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

  マイクロラーニングとは?メリットや効果的な活用など一気に解説! 企業の教育訓練はスピーディーかつ効率的な学習が必要です。現代で注目されているのが、eラーニングの1つである「マイクロラーニング」です。本ブログでは、定義からその背景、メリット・デメリット、作り方、実践的な利用方法、世界レベルのコンテンツまで、企業がマイクロラーニングを導入するためのポイントを解説します。 株式会社LDcube


モバイルラーニング

2つめは「モバイルラーニング」です。

モバイルラーニングは、スマホやタブレットなどを使って学習する方法です。

スマホやタブレットの普及が進み、場所を問わず学習ができるようになったため、モバイルデバイスに最適化したeラーニングコンテンツが利用されるようになりました。

モバイルラーニングには、たとえば以下のような形式があります。

  • アプリ学習
    ユーザーがスマホやタブレットでアプリを使用して学習する形式
    言語学習、プログラミング、ビジネススキルなど、さまざまなトピックがある 
  • 動画教材
    教育動画を提供するプラットフォーム(例:YouTube、Khan Academy)を通じて、どこからでもアクセスできる動画コンテンツによる学習
  • クイズ・テスト
    受講者の理解度を測るために設計されたモバイル対応のクイズやテストを出題する学習システム

どこからでも手軽に学習を進められるモバイルラーニングは、忙しいビジネスユーザーにとって活用メリットが大きいといえるでしょう。
 

パフォーマンスラーニング

3つめは「パフォーマンスラーニング」です。

パフォーマンスラーニングとは、社員の業務パフォーマンス向上を目指す学習方法です。
 
パフォーマンスラーニングは、実際の業務に直接関連するスキル・知識を社員に学んでもらうことで、短期間に社員の業務効率と成果を向上させることができます。
 
そのため成果の出る魅力的な教育方法として、認知されるようになりました。
 
具体的には、以下のようなステップで学習を進め、確実に学んだことを身につけ、実践に活かしていけるようにします。
 
【パフォーマンスラーニング実践の4つのステップ】

実際の業務で効率・成果が向上するための具体的な手法が確立されているため、魅力的な教育手法であるといえるでしょう。
 

最適なeラーニングコンテンツを選ぶためにやるべきこと4つ

ここまでeラーニングコンテンツを「形式」「対象者」「テーマ」「トレンド」ごとに紹介しました。

ただし、ここでいきなりコンテンツを選ぶのではなく、導入目的や調達方法などを固めておく必要があります。

そうしないと、

  • 自社にとって意味のないコンテンツを導入してしまう
  • コンテンツの調達方法パターンを知らず、損をしてしまう

といったことになりかねません。

そこで5章では、ご紹介したeラーニングコンテンツの中から自社に最適なものを導入するために、やるべきことを以下4つご紹介します。

【最適なeラーニングコンテンツを選ぶためにやるべきこと4つ】


コンテンツ導入の目的・課題を明確にする

1つめは「コンテンツ導入の目的・課題を明確にする」ことです。

導入の目的、解決したい課題を明らかにしておくことで、コンテンツが選びやすくなります。

たとえばコンテンツ導入の目的が「ハラスメント防止」の場合です。
「ハラスメント防止研修が必要である」といったように、コンテンツの方向性を明確にできます。

コンテンツ導入の目的・課題は、以下のステップで明らかにしましょう。

コンテンツ導入の目的を決定する流れ 4ステップ

【ステップ1】経営戦略の確認

企業の長期的なビジョンと目標を確認して「どのような人材が必要なのか」を洗い出します。

▼具体例
グローバル市場に進出を計画しているため、多言語対応ができる営業スタッフの育成が必要

【ステップ2】現状分析

社内の既存の研修プログラムや人材のスキルレベルを評価し「理想の状態と現在の状況とのギャップ(足りないもの)」を明らかにします。

▼具体例
将来的に海外営業に行くセールスチームに「外国語の会話スキル」が不足していることが明らかになる

【ステップ3】関係者の意見収集

会社の上層部、人事部、実際の業務担当者から意見を収集し、「スキル・能力に関するニーズ」を具体的にします。

▼具体例
営業部門から「マレーシア市場への進出が予定されており、英語のコミュニケーション能力が不足しているため、特に英語研修を強化してほしい」という意見が挙がる

【ステップ4】具体的な課題・目的の特定

必要なスキルや、改善が必要な業務を特定します。

▼具体例
マレーシア市場への営業活動において「ビジネス英語スキルが不足している」ことが課題であるため、ビジネス英語スキルの習得を目的とする


学習対象者を決める

2つめは「学習対象者を決める」ことです。

コンテンツの導入目的から、学習対象者を決定します。

というのもeラーニングのコンテンツは、学習対象者によっても内容が変わるのです。

たとえば、新入社員向けにコンテンツを導入する場合は、いきなりプレゼンテーションスキルや専門的な知識を学ぶよりも、

  • 基本的なビジネスマナー
  • Office系ソフト(WordやExcelなど)

といった「社会人の基礎」が身につく内容を取り入れることになるでしょう。

また営業部門向けにコンテンツ導入する場合は、

  • セールススキル
  • プレゼンテーションスキル

といったように、「営業に役立つスキルを学べるコンテンツ」を導入することになります。

このように学習対象者も決めることで、自社にとって的を射たコンテンツを選び取れるようになります。

以下のように、コンテンツの導入目的に沿って学習対象者を決めるようにしましょう。

【課題・目的】

「マレーシア市場への進出をするにあたって、営業チームのビジネス英語スキルが不足している」ことが課題で、ビジネス英語スキルの習得を目的として、eラーニングコンテンツを導入したい

【学習対象者】
海外営業チーム(マレーシアへ配属予定の人材)


コンテンツを「購入する」か「作成」するかを決定する

3つめは「コンテンツを購入するか、作成するかを決定する」ことです。
 
eラーニングコンテンツの導入の仕方には、以下のように「購入」「作成」の2パターンがあります。

  • 既成コンテンツを購入する
  • コンテンツを作成する
    自社でオリジナルコンテンツを内製する
    オリジナルコンテンツの制作を外注する

「購入」「作成」のどちらを選択するかで、これ以後のコンテンツの調達方法が変わってきます。

そのため、どちらの方法でコンテンツ導入を行うか、以下を参考にして決定しておきましょう。

【既成コンテンツの購入に向いている企業】

  • 「基本的なビジネスマナー・スキル」「一般的な業界知識」「語学学習」など、標準的なスキル習得を目指す企業
  • 教育施策が多岐にわたる企業
  • 短期間でコンテンツを導入したい企業
  • 特定の専門分野に強い高品質なコンテンツを求める企業
    (例:業界の専門家が監修・登壇している動画コンテンツを取り入れたい など)

【コンテンツの作成に向いている企業】

  • 「自社独自の業務プロセス」「自社特有の知識」の習得が必要な企業
  • 人材育成の方向性やプログラムが自社で確立されており、自社でコンテンツ内容を管理したい企業
  • 企業独自の文化・価値観を教育プログラムに組み込みたい企業
  • マニュアルをeラーニングコンテンツにしたい企業
  • 部門単位でコンテンツを作りたい企業

「コンテンツの作成」をする場合は、次の項にてこれ以後の進め方を解説します。

ちなみに、LDcubeでは以下のようなテーマの既成コンテンツを取り扱っています。
購入するべきか判断する際の参考として確認しておきましょう。

【LDcubeの既成コンテンツ テーマ一覧】


【コンテンツ作成の場合】「内製」「外注」のいずれかを決定する

「コンテンツの作成」を選択した場合は、ここで「内製か、外注かを決定」しておきましょう。

内製では、eラーニング専用の「教材作成ツール」を使ってコンテンツを作成します。

プログラミングなどの知識がなくても作ることができ、「パワーポイント」「エクセル」で素材を準備するのが一般的です。

音声や動画も組み込むことができ、自社で撮影・編集したものを使用することもできます。

ただし、外注で作成するよりもシンプルな作りになります。

外注ではベンダーに依頼し、オーダーメードでコンテンツを作成してもらいます。プロのノウハウを活用した、自社オリジナルコンテンツ制作が可能です。

ただし、内製よりもコストがかかります。

以下を確認して、「内製」「外注」のどちらが自社に適しているかを判断しましょう。

【コンテンツの内製に向いている企業】

  • 集合研修で使っていた自社の資料をeラーニング化したい企業
  • コンテンツを自分たちで増やしたい・更新したい企業
  • コストをかけずにオリジナルコンテンツを作りたい企業

【コンテンツの外注に向いている企業】 

  • コストをかけてでもプロのノウハウが活用された高品質なオリジナルコンテンツがほしい企業
  • 社内でコンテンツを作成するリソースが不足している企業

また以下に「内製」「外注」それぞれのコンテンツ作成の流れを記載しておきます。

それぞれを確認し、判断の参考にしましょう。

【内製する場合のコンテンツ作成プロセス】

1.社内マニュアル・資料などを整理する
2.学習内容、教育の流れを設計する
3.コンテンツのアウトラインを検討し、学習範囲・目次案を決める
4.さらに詳細の仕様を決定する
5.教材作成ツールでコンテンツを作成する
6.運用

【外注する場合のコンテンツ作成プロセス】

外注では、1.6.以外はすべてベンダーが行ってくれるプロセスです。

<企画設計フェーズ>
1.社内マニュアル・資料などを整理してベンダーに提供
2.コンテンツのアウトラインを検討、学習範囲・目次案を決める
3.さらに詳細の仕様を決定する

<開発フェーズ>
4.(必要に応じて)キャラクター作成、撮影、ナレーション収録
5.オーサリング(Webコンテンツに組み込むための作業)
6.運用

▼ 意味ないeラーイングにしないためのポイントは下記でも解説しています。

  意味がないeラーニングから卒業する6つの秘訣!原因や対策を解説! eラーニングは会場や講師を必要とせず、学習者の任意のタイミングで学習できることが特徴です。 しかし、eラーニングのコンテンツ内容や展開方法によっては「意味がない」と従業員に思われるケースもあります。この記事では、効果の薄いeラーニングから卒業する秘訣や時代に合わせた最新学習方法について徹底解説します。 株式会社LDcube


最も避けるべきは誰も取り組まない、効果の生まれないコンテンツにしてしまうこと

eラーニングコンテンツを導入するうえで、最も避けるべきなのは「誰も取り組まない」「効果のない」コンテンツにしてしまうことです。

誰も取り組まなければ、そもそも成果は出ません。

コンテンツに「スキルアップ」「能力向上」といった効果がなければ、導入コスト・時間・リソースが無駄になってしまいます。

だからこそ、コンテンツに「誰も取り組まない」「効果がない」状況は避けるべきなのです。

そうした「失敗コンテンツ」を導入してしまう際に、よくある過ちとしては以下のようなものがあります。

  • 短期的な視点でコンテンツを決めてしまう
  • 社員が受講するような仕組みができていない
  • どのコンテンツを選択して学べばいいのか社員が悩んでしまう

それぞれの失敗例について、解決策も含めて具体的に見ていきましょう。

短期的な視点でコンテンツを決めてしまう

1つめの失敗例は「短期的な視点でコンテンツを決めてしまう」ことです。

この場合の「短期的な視点」という言葉は、「短期的なニーズ」「短期的な成果」という意味で使用しています。

短期的な視点でコンテンツを決めてしまうと、以下のような問題が発生するリスクがあります。

短期的な視点でコンテンツを決めるリスク

◆コンテンツが古くなり学習効果がなくなる
コンテンツの拡張性がないため、だんだんとコンテンツが時代遅れになってしまう可能性があります。
コンテンツが古くなると、学習効果も期待できなくなってしまいます。

▼具体例
A社は、流行りのSNSマーケティングスキル向上を目的にeラーニングコンテンツを導入。
しかしこのコンテンツは最新のトレンドに特化していたため、業界の進化と共にすぐに情報が古くなり、しばらくすると意味のないコンテンツとなってしまいました。

◆費用対効果が低くなる
短期的な成果を求めてコンテンツを導入してしまうと、初期投資に見合った長期的なリターンが得られなくなるリスクがあります。
eラーニングコンテンツの成果は表面的なもので終わってしまい、本質的なスキルアップ、能力向上には結びつかない可能性があるのです。

▼具体例
A社は「派遣社員に法定時間だけeラーニングで勉強してもらい教育実績を作る」ことを目的にeラーニングを導入しました。こうした導入の仕方では、派遣社員の本質的なスキルアップ、能力向上にはつながりません。

こうしたリスクを避けるために、以下のような対策を施すことが重要です。

対策

◆拡張性のあるeラーニングシステム(LMS)を選択する
拡張性のあるeラーニングシステム(LMS)を選択すれば、戦略・方針が変更したときや、世の中のトレンドが変わった時にも柔軟にコンテンツを入れ替えたり、更新したりすることができるのです。

コンテンツを考える前に、eラーニングシステム(LMS)についても検討し、

  • コンテンツを追加できるか
  • コンテンツを更新できるか
  • ユーザー数を増やせるか
  • 多言語対応できるか 

といった拡張性のあるものを選ぶようにしましょう。


社員が受講するような仕組みができていない

2つめの失敗例は「社員が受講するような仕組みができていない」ことです。

社員の自主性に任せてしまうと、受講しなかったり、途中で挫折してしまったりする場合があります。
そのため強制力が働く仕組み、モチベーションを刺激するような仕組みを作ることが重要になります。

たとえば以下のようなeラーニングシステムの機能を活用することで、仕組み化が可能です。

対策

◆eラーニングシステム(LMS)で各社員の学習行動を監視し、個別フォローを行う

  • 動画を何回視聴しているか、どこまで再生したのか
  • 各学習コンテンツをどれくらい理解しているか
  • どれくらいの質の課題を提出したのか
  • 1週間で何回システムにログインしたのか
  • テストの結果はどのくらいだったのか

などの学習行動データを把握し、

  • 理解不足の箇所を上司からフォローしてもらう
  • 進捗が遅れている社員にリマインドメールを送る
  • 優秀な成績を残している社員を表彰する
  • 「成果を上げている人がどれくらい学習をしているのか」を可視化して共有し、「これだけやると成果が出やすくなる」「資格試験に受かりやすくなる」と声掛けをする

といったことを実施して受講する仕組みを作ります。

  • 各社員にパーソナライズされた学習プランを提案する

各社員の進捗状況、テスト結果などにもとづいて、各社員におすすめのコース選択や、学ぶべきコンテンツなどを計画・提案することで、受講するモチベーションを高めます。

こうした仕組み作りをするためにも、学習行動データを取得できるeラーニングシステム(LMS)を選定するようにしましょう。
 

どのコンテンツを選択して学べばいいのか社員が悩んでしまう

3つめの失敗例は「どのコンテンツを選択して学べばいいのか社員が悩んでしまう」ことが挙げられます。

企業によっては、さまざまな知識・スキルが学べるコンテンツを広範囲に導入し、社員が自ら知識を吸収できるようにeラーニング運用をしているケースもあります。

こうした中で、社員が「どのコンテンツから学ぶのが自分にとっていいのかわからない…」と悩んで利用から遠のいてしまったり、コンテンツ選びに失敗する社員がいたりするケースも少なくありません。

そこで以下のように「おすすめコンテンツの紹介」を実施してみましょう。

対策

◆定期的におすすめコンテンツの紹介を行う 

  • 部門/階層ごとに、おすすめのコンテンツを紹介する
  • 昇進試験の時期に試験特集などの関連コンテンツを案内する

自分の業務に役立つコンテンツをおすすめされると、社員は受けてみたくなるものです。
定期的におすすめコンテンツを発信できるよう、事務局は日頃から社員のニーズや業界の動向、部門の状況などを把握しておきましょう。

LDcubeが提供するCrossKnowledgeなら
「おすすめコンテンツ紹介」を自動化できる!

LDcubeでは、eラーニングサービスCrossKnowledgeをご提供しています。

CrossKnowledgeは、フランスに本社を置くCrossKnowledge社(CK社)と提携し、

  • グローバル28か国語に対応をしたeラーニングシステム(LMS)
  • 世界規模で著名なMBAの教授が監修・登壇した高品質な教育コンテンツ

を提供するeラーニングサービスです。

CrossKnowledgeでは、「個人診断の結果を基に、おすすめコンテンツを表示する機能」があり、おすすめコンテンツを発信する事務局の業務を自動化できます。

また個人診断の結果に基づき、以下のように個々の社員に合わせたパーソナライズ学習を実現できます。

  • 自分の強み・課題に合った学習コンテンツによって、自発的な学習を促せる
  • 個々の理解度に合わせて、学習を進め、成長・改善する機会を設けることができる

このように社員が受講する仕組みを作り出す機能がCrossKnowledgeには搭載されているのです。

その他にも以下の強みがあります。

  1.  「世界のLMS市場トップ50リスト」において、2020年に最高評価を得ており、世界ナンバーワンのLMS
  2. 最大8言語に対応している(LMSは28言語、教育コンテンツは8言語)
  3. コンテンツは著名なMBA教授が監修しており、高品質である
  4. 学習行動データを集計・分析し、レポート化してくれる
  5. 著名なMBA教授自らが登壇しているマイクロラーニングコンテンツを有していること
  6. 使いやすさに重点を置いた設計により、社員が快適に学習できるインターフェースとなっている

eラーニングの導入を検討中の方は、CrossKnowledgeについて、ぜひお問い合わせください。

▼下記ページでCrossKnowledgeの概要を詳しく紹介しています。

LMS・eラーニング「CrossKnowledge」


まとめ

eラーニングコンテンツの種類は、「形式」「対象者」「テーマ」「トレンド」別にみると以下のとおりです。

【形式別コンテンツ一覧】

  • 資料アップロード形式
  • アニメーション形式
  • 動画講義形式
  • 漫画形式
  • VR形式

【対象者別コンテンツ一覧】

  • 新入社員向け
  • 中堅社員向け
  • 管理職向け

【テーマ別コンテンツ一覧】

  • ビジネスマナー
  • マーケティング
  • プレゼンテーション
  • 思考力・コンセプチュアルスキル
  • マネジメント・部下育成
  • 考え方・価値観
  • 業界・企業の専門知識

【トレンドコンテンツ一覧】

  • マイクロラーニング
  • モバイルラーニング
  • パフォーマンスラーニング

最適なeラーニングコンテンツを選ぶためにやるべきことは、以下のとおりです。

  • コンテンツ導入の目的・課題を明確にする
  • 学習対象者を決める
  • コンテンツを「購入する」か「作成」するかを決定する
  • 【コンテンツ作成の場合】「内製」「外注」のいずれかを決定する

eラーニングコンテンツを導入する際、最も避けるべきは誰も取り組まない、効果の生まれないコンテンツにしてしまうことです。

よくある失敗例には以下のようなものがあります。

  • 短期的な視点でコンテンツを決めてしまう
  • 社員が受講するような仕組みができていない
  • どのコンテンツを選択して学べばいいのか社員が悩んでしまう

eラーニングコンテンツを選ぶ前にしっかりと計画を立て、自社にとって最適なeラーニングコンテンツを導入しましょう。

株式会社LDcubeでは世界のLMS市場トップ50リストで2020年に1位に輝いたCrossKnowledgeのLMS/eラーニング製品を日本で展開しています。

CrossKnowledgeのLMS/eラーニングは多言語対応しており、世界レベルの著名なMBA教授らが監修した高品質なコンテンツを有しており、24時間365日稼働しています。

無料のデモIDの発行や導入事例の紹介なども行っています。受講者からの評判や受講費用など含めて、お気軽に問合せ、ご相談ください。

▼ 関連資料はこちらからダウンロードできます。


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LDcube編集部
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株式会社ビジネスコンサルタント時代から約60年、人材開発・組織開発に携わってきた知見をもとに、現代求められる新たな学びについて、ノウハウや知見をお届けします。

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