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リスキリングに最適なeラーニングの活用法と陥りやすい落とし穴とは?

「時代がどんどん変わって、新しいスキルの習得が急務となっている。しかし、忙しい業務に追われてリスキリングに着手できない……」

このような悩みに直面する方が増えています。

生成AI、DX(デジタルトランスフォーメーション)、グローバル化の加速など、従業員のスキルアップは企業にとって喫緊の課題です。

一方、働き方改革の流れを受けて、場所と時間に捉われない柔軟な労働環境の整備が求められています。

そこで注目を集めているのが、eラーニングを活用したリスキリング支援です。

リスキリングeラーニング①

本記事では、リスキリングへのeラーニング導入の概要や進め方、陥りやすい落とし穴と対策まで、網羅的に解説します。

従業員一人一人に寄り添ったリスキリング支援を実現し、変化の激しい時代を勝ち抜く組織力を強化していきましょう。

▼LMSやeラーニングについてテーマに合わせて下記で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

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▼関連資料はこちらからダウンロードできます。

LMS資料

この記事の監修者  株式会社LDcube 代表取締役 新井澄人  株式会社ビジネスコンサルタントで、講師派遣型の人材育成支援から始まり、社内トレーナーの養成による人材育成支援、デジタルツールを活用した人材育成のDX化の支援まで、中小企業から大企業まで20年にわたり幅広いコンサルティングに従事。 新入社員研修からOJTリーダー研修、若手社員研修、管理職研修、幹部研修、営業研修、デジタル学習環境づくりのコンサルテーションなどに自らもコンサルタントとして登壇しながらも、人材育成・組織活性化・営業強化において講師派遣型の枠を超えた支援を実現するため、ビジネスコンサルタントの子会社である株式会社LDcubeの設立と同時に代表取締役に就任。

目次[非表示]

  1. 1.リスキリングとeラーニングの基礎知識
    1. 1.1.リスキリングの重要性が高まる背景とは?
    2. 1.2.eラーニングがリスキリングに適している3つの理由
    3. 1.3.集合研修やOJTと比較したeラーニングの特徴
    4. 1.4.eラーニングを支える学習管理システム(LMS)の役割
  2. 2.eラーニングを用いたリスキリングの進め方
    1. 2.1.ステップ1:リスキリング方針の明確化
    2. 2.2.ステップ2:スキルの棚卸しと育成ニーズの見える化
    3. 2.3.ステップ3:eラーニングの設計
    4. 2.4.ステップ4:ブレンディッドラーニングの活用
    5. 2.5.ステップ5:学習データ分析とPDCAサイクルの実践
  3. 3.リスキリングのeラーニング活用で陥りやすい3つの落とし穴と対策
    1. 3.1.コストが大幅に予算超過する
      1. 3.1.1.具体策(1)全社員受け放題で契約する
      2. 3.1.2.具体策(2)自作に強みのあるLMSを導入する
    2. 3.2.学習意欲が上がらない
    3. 3.3.学んだスキルが埋もれてしまう
  4. 4.まとめ


リスキリングとeラーニングの基礎知識

リスキリングeラーニング②

デジタル時代のリスキリングにおいて、eラーニングは非常に有力な選択肢です。まずは、リスキリングにeラーニングを活用する意義や特徴などを概観しておきましょう。

  1.  リスキリングの重要性が高まる背景とは?
  2. eラーニングがリスキリングに適している3つの理由
  3. 集合研修やOJTと比較したeラーニングの特徴
  4. eラーニングを支える学習管理システム(LMS)の役割


リスキリングの重要性が高まる背景とは?

かつてないスピードで技術革新が進むなか、従業員のスキルを最新に保ち、イノベーションを生み出す組織力が求められています。

とりわけ、生成AIやロボットに代表されるDXの急速な進展により、デジタル分野でのリスキリング需要が高まっています。

【リスキリング需要が高まる理由】
・DXやグローバル化による産業構造の変化に伴い、求められるスキルセットが刻々と変わる。
・生成AI・IoT・ビッグデータ活用など、デジタル分野の人材不足が深刻化している。
・イノベーションを起こす企業の競争力の源泉は、従業員のスキルアップにある。
・スキル不足が原因で人材流出を招くと、生産性低下やコスト増大につながりかねない。

参考データとして、米国では、AIやロボットによる雇用の自動化により、「労働市場の両極化」が起きたことが確認されています。

リスキリングeラーニング③

出典:経済産業省「未来人材ビジョン 令和4年5月」
 
企業がニューノーマル時代を勝ち抜くには、従業員のリスキリングを推進して高スキル化図ることが不可欠です。

eラーニングがリスキリングに適している3つの理由

eラーニングを活用したリスキリングは、利便性や効率性、汎用性の高さから大きな注目を集めています。

【eラーニングがリスキリングに適している理由】

  • 時間と場所の制約を受けずに学習できる
    集合研修のように予定を合わせる必要がなく、自宅でも外出先でも、隙間時間を使って学習に取り組めます。 
  • 個人の理解度に合わせて進められる
    eラーニングでは、一人一人の習熟度に応じて学習内容や進度を最適化できます。基礎から応用まで、自分のペースでじっくり学べるので、着実なスキル定着が期待できます。 
  • 幅広い分野のコンテンツをそろえられる
    ビジネススキル、デジタルスキル、語学、資格取得など、あらゆる領域のeラーニングコンテンツが数多く提供されています。自社の課題に合わせて最適なカリキュラムを組めるのも大きな魅力です。

単に利便性が高いだけでなく、個別最適化された効果的な学びを提供できる点が、eラーニングの大きな強みだといえるでしょう。

集合研修やOJTと比較したeラーニングの特徴

リスキリングの施策には、ほかにも集合研修やOJTなどの手法があり、それぞれに強みと弱みがあります。

リスキリングeラーニング④

ここでは、集合研修やOJTと比較しながら、eラーニングの特徴を整理しましょう。

【リスキリング施策の比較】

  • 集合研修
    ◎強み:講師と受講者のリアルタイムの対面コミュニケーション
    △弱み:研修会場での学びにとどまり、実践的な学習にはなりにくい

  • OJT
    ◎強み:実務を通じて実践的なスキルが身に付く
    △弱み:指導者の力量や業務状況に左右されやすい 
  • eラーニング
    ◎強み:標準化された質の高い教材と個別最適化された学習設計により、着実な理解と定着が期待できる
    △弱み:一方的な知識伝達になりがち、実践的なスキル習得には不向き


形態

学習の質

時間と場所の
柔軟性

実践的な
スキル習得

個別最適化

集合研修

×

OJT

×

eラーニング

この比較からわかるように、eラーニングは学習の質・柔軟性・個別最適化の面で優れています。リスキリングの基盤的な学習施策として、欠かせない存在だといえるでしょう。

ただし、eラーニングですべてが解決するわけではありません。従業員同士の学び合いや実践での経験・フィードバックといった点では、集合研修やOJTに分があります。

したがって、eラーニングを中心としつつ、集合研修やOJTなど他の施策とうまく連携させ、それぞれの強みを生かすことが大切です。

eラーニングを支える学習管理システム(LMS)の役割

企業でeラーニングを導入する際は、学習管理システム(LMS:Learning Management System)との連携は欠かせません。

リスキリングeラーニング⑤

LMSは、eラーニングの効果的な運用に欠かせないプラットフォームであり、教材配信やコンテンツ、学習者の学習履歴や進捗状況を一元管理する重要な役割を担っています。

リスキリングeラーニング⑥

【LMSの主要な機能】

  •  eラーニング機能
    プラットフォームを経由してコンテンツを配信し従業員が各自視聴できるようにする。理解度テストやアンケートも実施できる。 
  • コンテンツ管理
    eラーニングのコンテンツをアップロードし、体系的に管理する。 
  • 学習者管理
    受講者の登録、個人情報や所属部署などを登録する。学習履歴や進捗状況、修了状況などを記録・管理する。
具体例を挙げると、以下は1,200万人以上のユーザーを持つLMS・eラーニングの「CrossKnowledge」が保有する機能の抜粋です。

リスキリングeラーニング⑦


リスキリングeラーニング⑧

出典:LMS・eラーニング「CrossKnowledge」

このようにLMSは、学習者の学習状況を包括的に管理し、eラーニングの運用効率化と学習効果の可視化を実現します。

LMSに関する基礎情報は以下の記事にまとめていますので、あわせてご覧ください。

  LMS(学習管理システム)とは?最新トレンドや導入の目的について解説! 企業の人材育成において、社員にパーソナライズしたeラーニングの提供により効率的な管理を実現するのがLMS(Learning Management System:学習管理システム)です。テクノロジーの発展によるLMSの最新トレンドや導入目的の変化、主要機能や導入を成功させるポイントを詳しく解説します。 株式会社LDcube


eラーニングを用いたリスキリングの進め方

リスキリングeラーニング⑨

eラーニングを活用したリスキリングを成功に導くには、従業員のニーズと組織の目指す方向性を的確に捉え、戦略的に取り組むことが不可欠です。ここでは、リスキリング推進の実践的なステップを詳しく解説します。

  1. ステップ1:リスキリング方針の明確化
  2. ステップ2:スキルの棚卸しと育成ニーズの見える化
  3. ステップ3:eラーニングの設計
  4. ステップ4:ブレンディッドラーニングの活用
  5. ステップ5:学習データ分析とPDCAサイクルの実践


ステップ1:リスキリング方針の明確化

1つ目のステップは「リスキリング方針の明確化」です。

まず着手すべきは、方針を明確に描くことです。経営ビジョンや事業戦略などの上位概念と連動させ、組織として育成すべきスキルと人材像を具体的に定義します。

【リスキリング方針策定の3つの視点】

  • 経営環境の変化
    DXやグローバル化など、経営を取り巻く環境変化を洞察し、必要なスキル領域を特定する。 
  • 事業ポートフォリオの分析
    新規事業や注力分野など、事業ポートフォリオの方向性から強化すべきスキルを明らかにする。 
  • 人材マネジメント戦略との整合性
    採用・配置・評価など人材マネジメント施策全体を見渡し、リスキリング方針の位置づけを明確にする。

こうした高い視座に立ち、人材開発の羅針盤となる方針を打ち出します。

トップダウンの方針策定と、ボトムアップの実践を融合させながら、リスキリング推進の道筋を立てることが肝要です。

ステップ2:スキルの棚卸しと育成ニーズの見える化

2つ目のステップは「スキルの棚卸しと育成ニーズの見える化」です。

次に欠かせないのが、従業員一人一人の状況を理解して、“組織としてやるべきこと” を特定していくプロセスです。

リスキリングの設計に先立ち、現在の人材ポートフォリオを正確に把握することが鍵となります。

【スキルの棚卸しの進め方】

  • スキル調査
    職種や階層に即した調査票により、従業員のスキルレベルを定量的に測る。 
  • 上司による評価
    部下のスキルや強み、伸ばすべきポイントを評価する。
  •  自己分析
    従業員が自身のキャリアビジョンと突き合わせて、身に付けるべきスキルを見出す。

こうして可視化した従業員のスキルマップをもとに、個人としてのニーズと、組織としてのニーズの両面から、育成すべきポイントを明らかにしていきます。

【育成ニーズの見える化のポイント】

  • 目指す人材像とのギャップ分析
    リスキリング方針で定めた人材要件と、現状のスキルのギャップを特定する。
  • 重点分野の見極め
    事業戦略上の優先領域に沿って、強化すべきスキル分野に目途をつける。
  • 個人の成長ビジョンの尊重

    従業員のキャリアビジョンをくみ取り、自発的な学びの芽を見逃さない。

人材ポートフォリオの現状と目指す姿のギャップを構造的に把握することが、ニーズに即したリスキリング設計の出発点となります。

ステップ3:eラーニングの設計

3つ目のステップは「eラーニングの設計」です。

能力・スキル棚卸しを経て、いよいよeラーニングの具体的な設計に取り組みます。

【eラーニング設計のポイント】

  • スキルロードマップとの紐づけ
    リスキリングの方針に合わせて、eラーニングの全体像を体系立てて整理する。習得すべきスキルを洗い出し、学習の道筋を明確にする。
  • カリキュラムの設計
    習得すべきスキルを難易度に応じて分類し、初級から上級まで段階的に学べるように設計する。それぞれのレベルで身に付ける内容を具体的に定める。
  • 実践的な演習課題の盛り込み
    知識の習得に留まらず、演習課題により実務への活用を促す。

eラーニングのカリキュラムを組む際に重要となるが、教材の選定です。

​​​​​​​リスキリング領域によって最適解は異なるため、一概にはいえませんが、参考として、前述のLMS・eラーニング「CrossKnowledge」にて提供可能なプログラムを以下にご紹介します(一部抜粋)。

リスキリングeラーニング⑩

リスキリングeラーニング⑪

リスキリングeラーニング⑫

上記のeラーニングについて詳しくは、以下の資料にてご確認ください。

LMS資料

ステップ4:ブレンディッドラーニングの活用

4つ目のステップは「ブレンディッドラーニングの活用」です。

先にも述べたとおり、リスキリングは、eラーニング単体で完結するのではなく、集合研修やOJTなど他の育成施策と組み合わせたブレンディッドラーニング(Blended Learning)(*1)としての展開を考えることが重要です。

*1:ブレンディッドラーニングとは、対面式の講義や研修、オンライン学習、実務を通じた学習、自主的な学習など、異なる学習方法や媒体を組み合わせた学習手法を指します。

リスキリングeラーニング⑬


【ブレンディッドラーニングの実践ポイント】

  • 体系的な学習設計
    集合研修で基礎知識を固め、eラーニングで個別領域を深め、OJTで実践力を高めるなど、体系的な学習体験を設計する。
  • 学習の入口と出口の設定
    導入教育でeラーニングへの動機づけを図り、振り返りの場で学びを定着させるなど、学習の入口と出口を押さえる。
  • 学習コミュニティの形成
    eラーニング受講者同士の交流の場を設け、相互啓発を通じた学びを促す。
  • 各手法の長所の活用
    集合研修の対話性、eラーニングの利便性、OJTの実践性など、各手法の強みを生かした学習設計を行う。

従業員のニーズと組織の目的に応じて、柔軟にカスタマイズしながら、eラーニングを中核に据えた効果的な学習体験をデザインしていきましょう。

ステップ5:学習データ分析とPDCAサイクルの実践

5つ目のステップは「学習データ分析とPDCAサイクルの実践」です。

eラーニングを継続的に改善・進化させるために欠かせないのが、学習データの分析とそれに基づくPDCAサイクルの実践です。

効果検証を通じて、より高度な学習設計につなげていきましょう。

【学習データ分析の着眼点】

  • 学習行動の可視化
    受講状況や学習時間、習熟度の推移など、学習者の行動履歴を可視化する。 
  • つまずきポイントの特定
    テストの誤答集計や受講中断のパターンから、学習上のつまずきポイントを見極める。 
  • 従業員区分ごとの傾向把握
    職種や階層、拠点ごとのeラーニング活用状況の違いを捉える。

データを多角的に分析し、学習効果を高める鍵を見出します。得られた洞察は、PDCAサイクルに乗せて、改善していきます。

【学習改善PDCAサイクルの回し方】

  • コンテンツの刷新
    つまずきの多い箇所を洗い出し、よりわかりやすい解説に改める。
  • 推奨学習パスの最適化
    学習データから習得の難易度を探り、無理のない学習パス(学習の順序や流れ)を推奨する。
  • 学習意欲を高める施策の実施
    学習状況に応じた表彰制度など、学習へのコミットメント(積極的な取り組み姿勢)を後押しする仕掛けを講じる。
  •  eラーニング設計へのフィードバック
    PDCAサイクルで得られた知見を次のサイクルのインプットとする。

効果検証については、以下の記事もあわせてご覧ください。

  人材育成の効果測定とは?重要な観点や評価項目を網羅的に解説 人材育成の効果測定は、研修の費用対効果、社員の成長度合いを可視化するために重要です。効果測定にはさまざまなフレームワークや手法があり、社員の知識やスキルの取得を評価する方法や、研修後のパフォーマンス指標を比較する方法があります。重要な観点や具体的な評価項目などを解説します。 株式会社LDcube


リスキリングのeラーニング活用で陥りやすい3つの落とし穴と対策

リスキリングeラーニング⑭

eラーニングを活用したリスキリングは、大きな効果を生む半面、落とし穴にはまるリスクも伴います。

あらかじめ知っておけば回避できますので、以下のポイントを見ていきましょう。

  1. コストが大幅に予算超過する

  2. 学習意欲が上がらない
  3. 学んだスキルが埋もれてしまう


コストが大幅に予算超過する

1つ目は「コストが大幅に予算超過する」です。

eラーニング導入における最初の落とし穴は、コストの予想外の増加です。当初は予見できなかった隠れたコストが、導入後に次々と表面化するケースが少なくありません。

【コスト超過を招く要因】

  • コンテンツ制作の長期化
    自社専用コンテンツの制作が想定以上に長引き、人件費や機会損失コストが膨らむ。
  • 追加の機能開発
    自社にとって必要なLMSの機能が不足していることに、LMSを導入してから気づき、カスタマイズやアドオン開発のコストが追加される。
  • 利用拡大による追加費用
    当初の想定を超えて利用者数や領域が増えたため、ライセンス(使用許諾)費用や従量課金の追加支払いが必要になる。

こうしたコスト超過リスクを避けるには、導入前の入念な見積もりと、柔軟性の高い契約設計が欠かせません。

具体策(1)全社員受け放題で契約する

より具体的な対策としては、「全社員・受け放題の契約が可能なeラーニングコンテンツ」を選ぶ方法があります。

費用を正確に見積もりやすいため、施策を中長期的に持続可能にするために、賢明な選択といえます。

たとえば、先ほどご紹介した「CrossKnowledge」の各種コンテンツは、全社員受け放題での提供が可能です。

具体策(2)自作に強みのあるLMSを導入する

もうひとつ、「自社でeラーニングコンテンツを簡単に作成できる機能を持つLMS」を導入する方法もあります。

ユニークなところでは、AIを活用した「UMU」には、AI技術を活用して誰でも簡単にビデオ形式のコンテンツを作成できる機能があります。

リスキリングeラーニング⑮

出典:UMU機能一覧

自社の人材方針と各種LMS・eラーニングの特徴を捉え、コストを最適化していきましょう。

なお、LMSの選び方に迷っている方は、以下からお気軽にお問い合わせください。

  お問い合わせ| LDcube(エルディーキューブ) LDcube(エルディーキューブ)に関するお問い合わせや、料金プランのご相談などは当ページより承ります。組織変革・人材育成を50年以上支援するビジネスコンサルタントが持つ集合研修の豊富な知見と、最先端の学習ツールをかけ合わせ、個人と組織に最適な「学び」をデザインし、企業様の競争力強化に貢献します。 株式会社LDcube


学習意欲が上がらない

2つ目は「学習意欲が上がらない」です。

リスキリングを進めるうえで直面しやすい課題が、従業員の学習意欲の維持です。 

新しいスキルの習得には継続的な学習が不可欠ですが、日常業務に追われながら、モチベーションを保ち続けるのは容易ではありません。

【リスキリングにおける学習意欲低下の要因】

  • スキル習得の必要性の理解不足
    なぜ新しいスキルが必要なのか、業務との関連性が明確でない。
  • キャリアビジョンとの乖離
    習得するスキルが、自身のキャリア開発の方向性と合致していない。
  •  上司や同僚からのサポート不足
    学習に対する理解や支援が得られず、孤軍奮闘を強いられる。

こうした学習意欲の低下を防ぐには、リスキリングの意義を従業員一人一人に落とすことが重要です。

なぜ今、新しいスキルが必要なのか、それが自身のキャリア開発とどうつながるのか、明確に示す必要があります。加えて、周囲のサポート体制を整える配慮も欠かせません。

【eラーニングを活用した学習意欲の維持策】

  • リスキリングの重要性の共有
    経営戦略におけるリスキリングの重要性を全社で共有し、学ぶ意義を浸透させる。
  • パーソナライズ(個別最適化)された学習プランの提供
    個々の従業員のキャリアビジョンと連動した、オーダーメイドの学習プランを設計する。
  • 上司と連携した学習サポート体制の構築
    定期的な面談を通じて学習状況を確認し、適切なアドバイスとフィードバックを行う。
  •  学習コミュニティの形成:
    eラーニング受講者同士の交流の場を設け、ピアラーニング(仲間同士で教え合う学習)を通じた学びの動機づけを図る。


学んだスキルが埋もれてしまう

3つ目は「学んだスキルが埋もれてしまう」です。

リスキリングの真の目的は、業務パフォーマンスの向上にあります。eラーニングで習得した知識やスキルを、いかに実務で生かせるかが重要な鍵です。

実務での活用が進まないと、前述の従業員のモチベーションにも影響します。

加えて、モチベーションの高い従業員ほど、自分のスキルを存分に発揮できる場を求めて、転職を考える可能性もある点に注意しなければなりません。

【スキル活用が進まない要因】

  • 新しいスキルを活用する業務の不足
    既存の業務プロセスに固執し、新しいスキルを活用する業務そのものが少ない。
  • スキルを活用する機会の不平等
    一部の従業員だけがスキルを活用する業務にアサインされ、多くの従業員には機会が回ってこない。
  • 活用環境の未整備
    新しいスキルを活用するために必要なツールや情報がそろっていない。
  • スキル活用の効果が見えにくい
    新しいスキルを使ってもその効果が可視化されず、活用するモチベーションが上がらない。

こうした状況を打開するには、新しいスキルを習得したら、スピーディに実践の場で活用できる環境を整備する必要があります。

【eラーニングと連動したスキル活用促進策】

  • 新たなプロジェクトの立ち上げ
    eラーニングで習得したスキルを存分に活用できる新規プロジェクトを立ち上げ、修了者を優先的に配属する。
  • 業務プロセスの見直し
    既存の業務プロセスを分析し、新しいスキルを活用できる局面がないか見極め、業務フローを柔軟に変更する。
  • 必要ツールの早期導入
    新しいスキルを活用するうえで必要不可欠なツールをいち早く導入し、希望者が活用できる体制を整える。
  • 成果の見える化と報奨制度の導入
    新しいスキルの活用によってもたらされる成果を可視化し、顕著な貢献をした従業員を表彰する制度を設ける。

リスキリングの成果を即戦力に変えていく好循環が生まれれば、組織全体に活力が広がっていきます。

まとめ

本記事では「リスキリングとeラーニング」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。

  • 技術革新やグローバル化を背景に、リスキリングの重要性が高まっている

  • 時間と場所の制約がなく、個別最適化された学習を提供できるeラーニングは、リスキリングに最適

  • 集合研修やOJTと比べ、eラーニングは学習の質・利便性・個別最適化の面で優位

  • eラーニングを効果的に運用するには、学習管理システム(LMS)との連携が不可欠

eラーニングを用いたリスキリングの進め方を5つのステップで解説しました。

  • ステップ1:リスキリング方針の明確化

  • ステップ2:スキルの棚卸しと育成ニーズの見える化

  • ステップ3:eラーニングの設計

  • ステップ4:ブレンディッドラーニングの活用

  • ステップ5:学習データ分析とPDCAサイクルの実践

リスキリングのeラーニング活用で陥りやすい3つの落とし穴と対策として、以下をご紹介しました。

  1.  コストが大幅に予算超過する

  2. 学習意欲が上がらない
  3. 学んだスキルが埋もれてしまう

変化の激しい時代を生き抜く鍵は、eラーニングを中核に据えたリスキリングにあるといっても過言ではありません。さっそく準備を進め、戦略的な人材育成を実現していただければ幸いです。

株式会社LDcubeでは世界のLMS市場トップ50リストで2020年に1位に輝いたCrossKnowledgeのLMS/eラーニング製品を日本で展開しています。

CrossKnowledgeのLMS/eラーニングは多言語対応しており、世界レベルの著名なMBA教授らが監修した高品質なコンテンツを有しており、24時間365日稼働しています。

もちろん自社コンテンツの制作や搭載も可能なため、リスキリングするための学習環境を整えることができます。

無料のデモIDの発行や導入事例の紹介なども行っています。受講者からの評判や受講費用など含めて、お気軽に問合せ、ご相談ください。

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