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折れない心(レジリエンス)の作り方5ステップとは?メンタル強化のアプローチを解説!

「今日も心が折れそうだ…」

そんな思いを抱えながら、毎日を過ごしていませんか?

現代社会では、職場やプライベートでさまざまなストレス状況に直面します。上司からの厳しい指摘、予想外のプロジェクトの失敗、人間関係のもつれなど、誰もが経験する困難な状況の中で、私たちの心は少しずつ疲弊していきます。

特に、周囲の評価を気にする傾向が強い人や、完璧主義な性格の方は、小さな失敗でも必要以上に落ち込んでしまいがちです。そして、「もっと強い心を持ちたい」「ストレスに負けない自分になりたい」と願いながらも、具体的な方法が分からず、悩み続けている方も多いのではないでしょうか。

しかし、心強いニュースがあります。ポジティブ心理学の研究により、「折れない心(レジリエンス)」は誰でも作り上げることができると分かっています。重要なのは、正しい方法を知り、継続的に実践すること。そして、自分の感情と上手に向き合いながら、徐々に心の強さを育んでいくことです。

本記事では、心理学の研究成果に基づいた「折れない心の作り方」を、7つのステップで詳しく解説していきます。さらに、職場ですぐに実践できるトレーニング法や、緊急時の対処法まで、具体的にお伝えしていきます。一緒に、強くしなやかな心を育てていきましょう。

▼折れない心(レジリエンス)についてはテーマに合わせて下記で詳しく解説しています。

▼レジリエンスについて実態調査レポートはこちらからダウンロードできます。

目次[非表示]

  1. 1.折れない心(レジリエンス)の作り方|5つのステップ
    1. 1.1.ステップ1:「出来事」を適切に捉える
    2. 1.2.ステップ2:「考えたこと」を書き出す
    3. 1.3.ステップ3:「考えたこと」の中でネガティブなものを書き換える
    4. 1.4.ステップ4:書き換えたことでポジティブになることをイメージする
    5. 1.5.ステップ5:上記を定期的・継続的に行う
  2. 2.折れない心を作ることが求められる理由
    1. 2.1.周囲の評価を気にしすぎて自分を見失っている
    2. 2.2.小さな失敗でも必要以上に落ち込んでしまう
    3. 2.3.ストレス社会で心の回復力が追いつかない
  3. 3.「折れない心」を作るメカニズム
    1. 3.1.レジリエンス(心の回復力)が鍵を握る
    2. 3.2.ネガティブ感情は必ずしも悪者ではない
    3. 3.3.心の強さ(レジリエンス)は後天的に身に付けられる
  4. 4.職場で折れない心を作る具体的なトレーニング法
    1. 4.1.通勤時間を活用したマインドフルネス瞑想
    2. 4.2.デスクでできる簡単な運動
    3. 4.3.ストレス状況下での感情記録習慣
    4. 4.4.1日を振り返り、良かったことを3つ書き出す(3つの良いこと)
    5. 4.5.3つの良いことを1週間続ける
  5. 5.心が折れそうな時の緊急対処法
    1. 5.1.感情の波を一旦受け入れて深呼吸する
    2. 5.2.自分の内側にある本当の原因を探る
    3. 5.3.信頼できる人に気持ちを打ち明ける
  6. 6.折れない心を持つ人々の共通点
    1. 6.1.失敗してもすぐに立ち直れる回復力がある
    2. 6.2.困難を成長の機会として捉えている
    3. 6.3.自分の感情と上手に付き合えている
  7. 7.折れない心(レジリエンス)を作るにはレジリエンス研修
  8. 8.レジリエンス研修は折れない心を作るための予防接種みたいなもの
  9. 9.折れない心を作るためのレジリエンス研修ならSBRP
    1. 9.1.SBRP概要
    2. 9.2.SBRPプログラム内容
    3. 9.3.困難な状況から立ち上がる能力の啓発(思考の柔軟性の啓発)
    4. 9.4.目標に向かってエネルギーを持って活動する能力の啓発
  10. 10.折れない心を作るならLDcubeへお任せ
    1. 10.1.レジリエンス研修(SBRP)の提供
    2. 10.2.レジリエンス研修(SBRP)の社内トレーナー養成
  11. 11.まとめ:折れない心は誰でも作れる

折れない心(レジリエンス)の作り方|5つのステップ

折れない心(レジリエンス)を作るためには、具体的な方法論と継続的な実践が必要です。

ここでは5つのステップを紹介します。これらのステップは、ポジティブ心理学の研究結果とレジリエンス(心の回復力)の考え方を基にしています。

ステップ1:「出来事」を適切に捉える

出来事を適切に捉えることは、折れない心を作る第一歩です。

何か出来事が起きた時、まずはその状況を客観的に観察することから始めます。このとき重要なのは、出来事そのものと、それに対する自分の反応を分けて考えることです。

例えば、仕事で失敗した場合、「この失敗は自分の能力不足が原因だ」と即断するのではなく、まずは何が起きたのかを冷静に観察します。

観察のポイントとして以下が挙げられます。

  • 実際に起きた事実は何か
  • 自分の感情的な反応は何か
  • その出来事は一時的なものか、継続的なものか

ステップ2:「考えたこと」を書き出す

出来事を観察したら、次は自分の思考を書き出します。

この作業により、漠然とした不安や懸念を具体的な形にすることができます。思考を書き出すことで、自分の中にある思い込みや偏った考え方に気付くことができ、より客観的な視点を得ることができます。

書き出す際は、時系列に沿って出来事とそれに対する自分の考えを記録していきます。感情的になっている時は特に、この作業が重要です。なぜなら、書き出すことで感情と適度な距離を取ることができ、より冷静な判断が可能になるからです。

ステップ3:「考えたこと」の中でネガティブなものを書き換える

思考を書き出したら、その中からネガティブな思考パターンを見つけ出し、より建設的な考え方に書き換えていきます

この過程では、極端な考え方や一般化を避け、より現実的で柔軟な思考方法を身に付けることが重要です。

例えば、「自分は必ず失敗する」という思考を「失敗することもあるが、それは成長の機会である」というように書き換えます。

ステップ4:書き換えたことでポジティブになることをイメージする

思考を書き換えた後は、その新しい考え方に基づいて、ポジティブな未来をイメージします。

これは単なる楽観的な妄想ではなく、具体的で実現可能な未来像を描くことが重要です。このイメージングにより、実際の行動変容につながる動機づけが生まれます。

また、イメージすることで、脳内でその状況への対処法が整理され、実際の場面での適切な対応が可能になります。

ステップ5:上記を定期的・継続的に行う

折れない心を作るためには、これらのステップを定期的に、そして継続的に実践することが不可欠です。

特に重要なのは、平常時からこの実践を習慣化することです。危機的な状況になってからでは、冷静な思考や適切な対応が難しくなります。毎日10分程度でも、自分の思考や感情を振り返る時間を設けることで、徐々に心の強さが育っていきます。

継続的な実践により、自己認識が深まり、困難な状況でも適切に対応できる力が養われていきます。

▼レジリエンスの高め方については下記で詳しく解説しています。
レジリエンスを高める方法とは?高い人・低い人の特徴と具体的な実践方法を紹介!

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折れない心を作ることが求められる理由

現代社会において、折れない心を持つことは、単なる個人の資質としてではなく、社会生活を送る上で必要不可欠なスキルとなっています。

特にビジネス環境の変化が激しい今日では、さまざまなストレス要因に対して柔軟に対応できる心の強さが求められています。

周囲の評価を気にしすぎて自分を見失っている

SNSの普及により、他者からの評価や比較の機会が増加しています。常に他人の目を気にし、SNSでの「いいね」の数や、職場での評価に一喜一憂する人が増えています。

このような状況では、自分の価値観や判断基準を見失いやすく、ささいな評価の変動で心が大きく揺れ動いてしまいます。

特に若い世代では、他者からの評価に過度に敏感になり、本来の自分らしさを発揮できない状況に陥りやすい傾向があります。

小さな失敗でも必要以上に落ち込んでしまう

完璧主義な傾向が強い人は、小さなミスや失敗でも必要以上に自分を責めてしまうことがあります。

特に職場環境では、1つの失敗が重大な結果につながるという恐れから、過度に慎重になり、チャレンジ精神が失われてしまうことも少なくありません。

このような状況は、個人の成長を妨げるだけでなく、組織全体の革新性や生産性にも影響を与える可能性があります。

ストレス社会で心の回復力が追いつかない

現代社会は、かつてないほどのスピードで変化し続けており、それに伴うストレスも増大しています。

テクノロジーの進歩により、24時間365日つながっている状態が当たり前となり、仕事とプライベートの境界が曖昧になっています。このような環境下では、心が受けるダメージを回復する時間や機会が十分に確保できず、慢性的なストレス状態に陥りやすくなっています。

そのため、レジリエンス(心の回復力)を意識的に高めていく必要性が、これまで以上に高まっているのです。

「折れない心」を作るメカニズム

折れない心を作るプロセスには、科学的な根拠があります。心理学研究の進展により、レジリエンスは生まれつきの性質ではなく、適切なトレーニングと理解によって育成できることが明らかになっています。

本章では、そのメカニズムについて詳しく解説します。

レジリエンス(心の回復力)が鍵を握る

レジリエンスとは、困難な状況から回復する力のことです。これは物理学における「外力が加わった後に元の形状に戻る能力」という概念から派生した言葉です。

人間の心理においても、ストレスや困難な状況に直面した後、それを乗り越えて回復する能力を指します。

レジリエンスの要素:

  • 思考の柔軟性
    状況に合わせて柔軟に考えられる思考力
  • 感情のコントロール
    自分の感情に気付き適切に扱うことができる

ネガティブ感情は必ずしも悪者ではない

心理学の研究によると、ネガティブな感情は人間の成長と適応に重要な役割を果たしています。

例えば、山で熊に遭遇したら危険を察知し、逃げるという行動を取るようなことを指します。つまり、ネガティブな感情は人間として生き残っていくために必要不可欠なものです。

人は、それまでのさまざまな経験から無意識に自分の思考パターンが形成されています。ネガティブに捉える傾向が強い人、ポジティブに捉える傾向が強い人など個人差があります。

ただ、無意識にネガティブに捉える傾向が強い人は、何事に対してもネガティブに捉えてしまうため、心が折れやすい状態になっているかもしれません。

心の強さ(レジリエンス)は後天的に身に付けられる

ポジティブ心理学の研究により、心の強さ(レジリエンス)は後天的に身に付けられることが分かっています。

例えば、「3つの良いこと」というテーマで、1日の中で起きた良いことを振り返り、それをノートなどに書き出すという行動をとると、ポジティブ思考になりやすいのです。そして、これを1週間続けると、その後しばらくポジティブ感情が維持されたということが研究から分かっています。

ポジティブ心理学で証明されたポジティブ感情を育む習慣やレジリエンスを育む思考トレーニングを適切に取り入れることで、心の強さを身に付けることができます。

また、定期的な運動や十分な睡眠といった生活習慣も、レジリエンスの向上に貢献することが分かっています。重要なのは、これらの取り組みを継続的に行い、徐々に自分の対処能力を高めていくことです。

▼レジリエンスの心理学的意味については下記で詳しく解説しています。
レジリエンスの心理学的な意味とは?ビジネスや研修について解説

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職場で折れない心を作る具体的なトレーニング法

職場環境での心の強化は、日常の業務の中で実践できる方法から始めるのが効果的です。

ここでは、忙しい仕事の合間でも無理なく続けられる具体的なトレーニング方法を紹介します。これは、多くのビジネスパーソンが実践しているものです。

通勤時間を活用したマインドフルネス瞑想

通勤時間は、心の強化トレーニングをする絶好の機会です。

特に電車やバスでの移動時間を活用したマインドフルネス瞑想は、ストレス軽減に効果的です。座席に座っている状態で、呼吸に意識を向け、周囲の音や体感を観察します。

この実践により、ストレス反応を和らげ、1日を前向きな気持ちで始められるようになります。

実践のポイント:

  • 呼吸に集中する時間を5分から始める
  • 雑念が浮かんでも批判せず、優しく呼吸に戻る
  • 継続することで効果が現れることを意識する

デスクでできる簡単な運動

デスクワーク中でも、簡単な心身のリフレッシュ運動を行うことができます。これらは身体的なストレス解消だけでなく、心の回復力も高めます。

例えば、深呼吸を意識的に行ったり、肩や首のストレッチを行ったりすることで、心身のテンションを適度に保つことにつながります。

ストレス状況下での感情記録習慣

職場でストレスを感じた際に、その感情を簡単にメモすることで、感情との適切な距離感を保てるようになります。

スマートフォンのメモ機能やノートを活用し、「いつ」「どんな状況で」「どのような感情を抱いたか」を記録します。

これにより、感情パターンの把握と適切な対処方法の発見につながります。

1日を振り返り、良かったことを3つ書き出す(3つの良いこと)

仕事を終えた後、その日にあった良いことを3つ書き出す習慣をつけることで、ポジティブな視点が養われます。ささいなことでも構いません。

例えば、「予定通り会議が終わった」「同僚から感謝された」といった日常の出来事を意識的に見つけ出し、記録していきます。

3つの良いことを1週間続ける

この実践を1週間継続することで、日々の生活の中での前向きな側面に目を向ける習慣が形成されます。

最初は意識的な努力が必要かもしれませんが、継続することで自然と良い面に注目できるようになり、ストレス耐性も向上していきます。

1週間の記録を振り返ることで、自身の成長や変化も実感できるようになります。

心が折れそうな時の緊急対処法

誰しも予期せぬ困難に直面し、心が折れそうになる瞬間があります。そのような危機的な状況で、すぐに実践できる効果的な対処法を知っておくことは非常に重要です。

ここでは、心理学の知見に基づいた、即効性のある対処法を紹介します。

感情の波を一旦受け入れて深呼吸する

危機的な状況では、まず自分の感情を否定せずに受け入れることから始めます。

感情を抑え込もうとするのではなく、それらを自然な反応として認識することが重要です。その上で、意識的な深呼吸を行います。

この時、呼吸に集中することで、パニック状態から少しずつ落ち着きを取り戻すことができます。

緊急時の呼吸法:

  • 鼻から4カウントでゆっくり吸う
  • 2カウント息を止める
  • 口から8カウントでゆっくり吐く
  • これを最低3回繰り返す

自分の内側にある本当の原因を探る

落ち着きを取り戻したら、現在の感情状態を引き起こしている本当の原因を探ります。表面的な出来事だけでなく、その奥にある自分の価値観や信念との関連を考えることが重要です。

例えば、仕事でのミスで落ち込んでいる場合、単にミスをしたことへの不安だけでなく、「完璧でなければならない」という信念が強すぎることが原因かもしれません。

信頼できる人に気持ちを打ち明ける

1人で抱え込まず、信頼できる人に気持ちを打ち明けることは、危機的状況を乗り越えるための効果的な方法です。

誰かと話すことで感情が整理され、新しい視点や解決策が見つかることもあります。ただし、ここで重要なのは、単に愚痴をこぼすのではなく、建設的な対話を心がけることです。

相手に話を聞いてもらうことで、自分の状況を客観的に見つめ直す機会にもなります。また、専門家のサポートを受けることも、有効な選択肢の1つとして考えられます。

折れない心を持つ人々の共通点

折れない心を持つ人々には、いくつかの共通点が見られます。これらの特徴は、必ずしも生まれつきのものではなく、経験と努力を通じて培われたものです。

その特徴を理解し、実践することで、私たちも同様の強さを身に付けることができます。

失敗してもすぐに立ち直れる回復力がある

折れない心を持つ人々の最も顕著な特徴は、失敗や挫折から素早く立ち直る能力を持っていることです。彼らは失敗を恐れないわけではありませんが、失敗を学びの機会として捉え、次の行動に生かすことができます。

この回復力は、失敗や困難を避けるのではなく、それらと向き合い、乗り越えてきた経験から培われています。

失敗からの回復プロセス:

  • 状況の客観的な分析
  • 改善可能な点の特定
  • 具体的な行動計画の立案

困難を成長の機会として捉えている

強い心を持つ人々は、困難な状況を単なる障害としてではなく、成長の機会として捉える傾向があります。

彼らは困難に直面した際、「なぜ自分がこんな目に遭うのか」と考えるのではなく、「この経験から何を学べるか」という視点で状況を見ています。

この前向きな姿勢が、困難を乗り越える原動力となっているのです。

自分の感情と上手に付き合えている

折れない心を持つ人々は、自分の感情を否定せず、かといって感情に振り回されることもありません。彼らは感情を適切に認識し、管理する能力に長けています。

例えば、ストレスを感じた際には、その感情を認識した上で、適切なストレス解消法を選択することができます。また、他者の感情にも敏感で、周囲との良好な関係を築く能力も持ち合わせています。

▼レジリエンスがリーダーに必要な理由は下記で詳しく解説しています
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折れない心(レジリエンス)を作るにはレジリエンス研修

折れない心を作る方法として、レジリエンス(心の回復力や適応能力)の向上は非常に効果的です。レジリエンス向上にはレジリエンス研修の受講が手っ取り早いです。

レジリエンス研修とは、社員が強いストレスや逆境に直面し、くじけそうになったとき、自身でしなやかに対応し立ち直るためのレジリエンスを養う研修のことを言います。

レジリエンスはあらゆるビジネスパーソンに必要なスキルです。特に、プレッシャーのある状況に立たされやすい社員には高いレジリエンスが必要です。

また、近年ではビジネスシーンの変化も激しいため、これまでにない柔軟な発想力も求められます。レジリエンス研修を実施することで、社員が困難な状況に直面しても押しつぶされることなく前に進める強さを身に付けることが可能です。

レジリエンス研修は新入社員~若手・中堅層を対象に階層別研修での実施のほか、レジリエンス強化を目的に目的別研修で実施されることもあります。

最近ではキャリア開発の一環で、上司がレジリエンス研修に参加し部下とのキャリア面談に生かす取り組みも出てきています。

レジリエンス研修は折れない心を作るための予防接種みたいなもの

レジリエンス研修とは、予防接種のようなものです。精神的および心理的な側面から、困難な状況や厳しい環境に対処する個人の能力、つまり回復力や復元力を養うことができます。

インフルエンザなどの感染症の予防接種は、あらかじめ病気に対する免疫機能をつけたり、免疫機能を強化したりするためにワクチンを接種します。それにより、病気になることを予防したり、人に感染させてしまったりすることを防ぐ役割があります。

予防接種をしたからといって全く病気にかからないわけではありませんが、もし感染したとしても重症化を防ぐ助けになります。

同じことがビジネスにおいても当てはまります。

レジリエンス研修の受講などを通じて、レジリエンスを高めるという対策を講じることで、自身の感情や考え方をコントロールする方法を学び、困難に立ち向かうための強さや回復力を持つことを習慣化することができます。

つまり、レジリエンスを高めることはビジネスにおいて予防接種のようなものと言えます。
ただし、レジリエンス研修を受講すれば、困難な状況に遭遇しなくなるわけではありません。
困難な状況はいつ訪れるか分かりません。

レジリエンスの「予防接種」をしておくことで、困難な状況に遭遇した際も、それによるマイナスの影響を軽減し、すぐに立ち直ることができるようになります。レジリエンス研修を予防接種と捉えると、ビジネスパーソンとして早めの受講がおすすめと言えます。

新入社員や若手社員のうちに受講しておくことで、その後のキャリアや社会人人生に備えることができます。

折れない心を作るためのレジリエンス研修ならSBRP

折れない心を作るためのレジリエンス研修の効果を最大化するのであれば、レジリエンス啓発プログラム『SBRP』がおすすめです。SBRPはStrength-based Resilience Programの頭文字を取ったレジリエンスプログラムの名称です。

SBRP概要

『SBRP』は、認知行動療法の分野で有名なアルバート・エリス博士とアーロン・ベック博士のABC 理論や、ポジティブ心理学の分野のマーティン・セリグマン博士とクリストファー・ピーターソン博士が開発したキャラクターストレングス(VIA)の理論に基づいて開発されたプログラムです。

思考の柔軟性を身に付けることで困難な状況を打破し、VIAの活用によって感情のコントロールを行うことでポジティブ感情を育めるようになります。

新しいことや困難な状況を目の前にしたときに一歩前に踏み出す能力が身に付けられるため、レジリエンス向上に役立ちます。

SBRPは新人から管理職まで幅広く受講いただいている研修プログラムです。新人は自身のレジリエンスを高めることで困難な状況に備えることができます。

管理職やリーダーは自身のレジリエンスを高めるだけでなく、思考の柔軟性を高める訓練をしておくことで、部下の思考の柔軟性を啓発するアプローチが可能となります。
(出典:レジリエンス研修とは?実施で得られる効果と代表的な5つの要素

SBRPプログラム内容

レジリエンス研修の概要について紹介します。レジリエンス研修は2日間(14時間程度)を中心にしながら、半日~3日間の幅の中で応用して行っています。

レジリエンス研修は大きく以下2つの要素から構成されています。

  • 困難な状況から立ち上がる能力の啓発(思考の柔軟性の啓発)・・・緑の矢印部分
  • 目標に向かってエネルギーを持って活動する能力の啓発 ・・・青の矢印部分

困難な状況から立ち上がる能力の啓発(思考の柔軟性の啓発)

日常生活の中で、身に降りかかる危険から逃れるためにネガティブ思考が必要です。
しかし、日頃からネガティブであることは問題解決において反作用を引き起こします。

レジリエンスの強化はポジティブな思考の鍛錬から始まります。困難な状況に直面したら、その状況をネガティブに捉えるのではなく、挑戦や成長の機会として捉えるようにします。

無意識にネガティブな思考をしてしまうなど、自分の思考パターンについて理解を深め、無意識的に考えたことを意識して書き出して可視化し、それを意図してポジティブなものに書き換えるワークに取り組みます。

この思考の柔軟性はスキルであり、ワークを通じて練習すれば身に付けられます。これにより、ネガティブに捉えていたものをポジティブに捉え直すことができます。このような思考の柔軟性の啓発は、困難な状況に直面しても、そこから立ち直るために役立ちます。

目標に向かってエネルギーを持って活動する能力の啓発

困難を乗り越えて活動を続けるためには、自身の強みやエネルギーの源を活用することが重要です。

自分の感情を理解し、どのようにすれば自身の強みや徳性を仕事の中で生かし、エネルギーを持ってより生き生きと前向きに活動できるのかを探ります。その際に個人サーベイがよく活用されます。

 また、困難を乗り越えるためには、身体と心の健康が最も重要な前提となります。自己の健康を最優先に考えることとし、自己ケアに励むことは、レジリエンスを維持するために重要です。

良質な睡眠、適切な飲食、適度な運動、趣味等を通じた身体と心のケアは、効果的なストレスマネジメントを可能にします。

▼レジリエンス研修については下記で詳しく解説しています
レジリエンス研修とは?実施で得られる効果と具体的な内容を解説!

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折れない心を作るならLDcubeへお任せ

折れない心を作るという課題に直面している組織にとって、心の強さや回復力を高めることは非常に重要です。株式会社LDcube(以下、LDcube)ではこうした課題を克服するための「レジリエンス研修SBRP」を提供しています。

レジリエンス研修(SBRP)の提供

LDcubeでは、従業員のレジリエンスを高めるための研修プログラム(SBRP)を用意しています。この研修では困難な状況に対する適応力を向上させるための具体的な方法を学びます。

研修内容は、科学的根拠に基づいた心理学や行動科学の理論を元に構築されており、参加者が実践的に活用できるスキルを身に付けることができます。
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レジリエンス研修(SBRP)の社内トレーナー養成

さらに、LDcubeは企業内での持続的なレジリエンス研修を可能にするために、社内トレーナーの養成も行っています。

企業は自社内でレジリエンスに関する教育を自律的に実施することができ、長期的な人材育成の基盤を築くことができます。

トレーナー養成プログラムでは、効果的なトレーニングの企画・運営方法や、受講者に合わせた指導スキルを学びます。

これらは全て、実際の業務環境での応用に焦点を当てており、自社のニーズに合った形態でレジリエンスを強化することが可能です。

LDcubeのサポートを受けることで、社員の心の強さを引き上げ、柔軟性を持ってビジネス環境の変化に対応できる体制を築くことができます。社員が健やかに成長し、仕事での逆境を乗り越えていけるよう全力で支援いたします。

まとめ:折れない心は誰でも作れる

折れない心(レジリエンス)の作り方5ステップとは?メンタル強化のアプローチを解説!について紹介してきました。

  • 折れない心(レジリエンス)の作り方|5つのステップ
  • 折れない心を作ることが求められる理由
  • 「折れない心」を作るメカニズム
  • 職場で折れない心を作る具体的なトレーニング法
  • 心が折れそうな時の緊急対処法
  • 折れない心を持つ人々の共通点
  • 折れない心(レジリエンス)を作るにはレジリエンス研修
  • レジリエンス研修は折れない心を作るための予防接種みたいなもの
  • 折れない心を作るためのレジリエンス研修ならSBRP
  • 折れない心を作るならならLDcubeへお任せ

これまでの内容から明らかなように、折れない心は決して一部の恵まれた人だけが持つ特別な資質ではありません。適切な方法と継続的な実践により、誰もが培うことができる能力なのです。現代社会において、心の強さを育むことは、個人の幸福と成功にとって不可欠な要素となっています。

日々の小さな実践から始めることが重要です。例えば、通勤時間を活用したマインドフルネス瞑想や、職場での感情記録など、できることから少しずつ始めていきましょう。また、ネガティブな感情と適切に向き合い、それを成長の機会として捉える姿勢を持つことで、徐々に心の強さは育っていきます。

特に重要なのは、この取り組みを継続的に行うことです。一朝一夕に結果は出ないかもしれませんが、日々の積み重ねが確実に成果につながります。そして、困難に直面した際には、ここで紹介した緊急対処法を実践してみてください。1人で抱え込まず、必要に応じて周囲のサポートを求めることも大切です。

折れない心を持つことは、決して弱い感情を持たないということではありません。むしろ、自分の感情を適切に理解し、管理できる能力を持つことを意味します。この記事で紹介した方法を実践することで、あなたも必ず強い心を育てることができるはずです。今日から、自分に合った方法を選んで、実践を始めてみましょう。

LDcubeは、社員が仕事での逆境を乗り越え、成長できるようサポートしています。レジリエンス研修を通じて、職場でのストレスに効果的に対応するスキルを育み、企業全体でより強固で柔軟なチーム環境を築くことを目指します。

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企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
株式会社ビジネスコンサルタントで、講師派遣型の人材育成支援から始まり、社内トレーナーの養成による人材育成支援、デジタルツールを活用した人材育成のDX化の支援まで、中小企業から大企業まで20年にわたり幅広いコンサルティングに従事。 新入社員研修からOJTリーダー研修、若手社員研修、管理職研修、幹部研修、営業研修、デジタル学習環境づくりのコンサルテーションなどに自らもコンサルタントとして登壇しながらも、人材育成・組織活性化・営業強化において講師派遣型の枠を超えた支援を実現するため、ビジネスコンサルタントの子会社である株式会社LDcubeの設立と同時に代表取締役に就任。 資格: ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント(J-MCMC2023002) ・LIFOプログラムライセンス(LIFO-MSSプログラム開発者)

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