保険成約率を劇的に上げる営業ロープレ実践術|4ステップで進め方を徹底解説
「来月の営業研修でロープレを導入したい…成果に直結するロープレとは、どんなものなんだろう…」
「営業パーソンのレベル感に差がある…全体のスキルを底上げするためにロープレを取り入れたい…」
保険営業にロープレを導入する場合、「何を準備するのか」「何から手を付ければいいのか」と、頭を抱えている担当者の方も多いのではないでしょうか。
ひとことでロープレといっても、商材や販売手法によって、やり方は異なります。対面で金融商品を扱う保険営業には、保険に特化したロープレ実践法が必要です。
この記事では、保険営業の育成担当者に向けて「即導入できる保険ロープレ実践術」を解説します。
具体的な流れは、以下の通りです。最初に「4つの前準備」を行った上で、「実施方法4ステップ」を順番に進めていきます。
とはいえ、実際に始めてみると「トークスクリプトは何パターン必要?」「FBの方法が分からない…」など、さまざまな疑問が出てくるでしょう。
そこで今回は、人材育成のプロフェッショナル「 LDcube(エルディーキューブ)」が、50年以上の知見をもとに「即実践可能な保険・ロープレ術」の全手順を紹介します。
【この記事を読んでわかること】 |
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この記事を読めば、準備からやり方、スクリプトやFB方法まで、保険ロープレの全体像を理解できます。
とくに「保険成約に直結するロープレを今すぐ取り入れたい」と考える方に役立つ内容です。ぜひ最後まで目を通していただければと思います。
保険営業のロープレ実践術を理解し、自信に満ち溢れた魅力的な営業パーソンを育成しましょう。
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目次[非表示]
- 1.保険のロープレ4つの前準備
- 1.1.仮想顧客を設定する
- 1.2.シチュエーションを設定する
- 1.3.録画する機材を用意する
- 1.4.トークスクリプトを用意する
- 2.保険のロープレ 基本の流れ
- 2.1.顧客役・営業役・FB担当の3名で役割分担をする
- 2.2.集中できる場所へ移動し、撮影の準備をする
- 2.3.トークスクリプトを元にロープレを実施する
- 2.4.ロープレ終了後、ただちに反省会・FBを行う
- 3.保険営業に今すぐ取り入れられる「ロープレ・トークスクリプト」大公開
- 4.保険の成約率を最大化するロープレ実践術
- 4.1.ロープレの苦手意識を払拭する
- 4.2.トークスクリプトを丸暗記する
- 4.3.丁寧かつ前向きなフィードバックを行う
- 4.4.単発ではなく日々の業務にロープレを盛り込み、習慣的に行う
- 5.保険営業のロープレをFBするためのチェックリスト
- 6.保険営業でロープレをするときは開始から終了まで一貫してやろう
- 7.まとめ
保険のロープレ4つの前準備
保険ロープレを営業成果につなげるためには、ロープレの前準備が大切です。
具体的には、以下の4つを準備します。
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どの準備も、保険ロープレに欠かせないことばかりです。1つずつ確認していきましょう。
仮想顧客を設定する
保険ロープレの準備1つ目は、「仮想顧客の設定」です。
仮想顧客とは、ロープレにおける「商談相手」をさします。保険契約の場合、商談相手として多いのは以下の3パターンです。
仮想顧客 |
ロープレの設定 |
①新規の見込み客 |
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②自社の既契約者 |
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③既契約者からの紹介 |
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仮想顧客がどんな人かによって、ロープレの流れやスクリプトが大きく異なります。
ロープレを始める前に、
- 名前
- 年齢
- 性別
- 職業
- 家族構成
などを、できる限り詳しく決めておきましょう。人物像が鮮明にイメージできるほど、ロープレの精度も上がります。
シチュエーションを設定する
保険ロープレの準備2つ目は「シチュエーションの設定」です。
ロープレにおけるシチュエーション設定とは、
- どういった商談内容なのか?
- 商談のゴールは何なのか?
などをさします。保険営業の一般的なシチュエーションは、以下の6段階です。
シチュエーション |
商談内容 |
商談の目的とゴール |
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①初回面談 |
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②ヒアリング・ニーズ分析 |
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③提案・商品説明 |
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④クロージング |
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⑤契約手続き |
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⑥紹介依頼 |
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上記を例に、まずはロープレの商談内容を決定します。
次に、「何をどこまで話すのか?」という商談のゴールを決めてください。細かくシチュエーション設定しておくことで、より実践に近いロープレが行えます。
自社でよくある商談のパターンを書き出すなど、よりリアルなシチュエーションを設定するのがポイントです。
ロープレは「商談の成功パターン」で成功体験を積もう! |
ロープレのゴールは、必ず「商談の成功パターン」を設定してください。
などの「成功体験」を積み重ねることで、実際の商談でも堂々と力を発揮できるようになります。 |
録画する機材を用意する
保険ロープレの準備3つ目は「録画機材の準備」です。
録画の理由は、ロープレの効果を最大限引き出すためです。具体的には、録画したロープレ映像を見ながら、反省会やフィードバックを行います。
「ロープレに撮影まで必要ないのでは?」と思われるかもしれませんが、実際に自分が話す姿を見ることで、
- 笑顔で話せているか
- 声の大きさや強弱は適切か
- 早口になりすぎていないか
- 相手の顔を見て話せているか
など、営業パーソンが自分自身をセルフチェックできます。自分を客観視することは、どんなフィードバックより効果的です。
撮影機材が用意できなければ、スマホで十分。毎回撮影するのが大変なら「3回に1回は撮影する」など、事前にルールを決めておくのもいいでしょう。
トークスクリプトを用意する
保険ロープレの準備4つ目は「トークスクリプトの準備」です。
トークスクリプトはロープレの台本であり、ロープレの成果を左右する重要ツールです。自社でよくあるシチュエーションを元に、数種類のトークスクリプトを作成しましょう。トークスクリプトの具体的な作成ポイントは、以下の7つです。
|
保険営業におけるロープレの目的は、疑似体験で接客スキルを上げ、保険契約につなげることです。
そのため、トークスクリプトは、実際の商談に近い展開になっていることが理想。できれば、現場の営業パーソンから生の声をひろいあげ、トークスクリプトに反映させましょう。
また、トークスクリプトは「一度作ったら終わり」ではありません。ロープレを進めるなかで、改善点がみつかれば、その都度ブラッシュアップしていきましょう。ブラッシュアップにより、さらに精度の高いトレーニングが可能となります。
もし「自社にトークスクリプトが無い」「あるけど内容が古い」という場合は、「保険営業に今すぐ取り入れられる「ロープレ・トークスクリプト」大公開」を活用してください。
保険のロープレ 基本の流れ
保険ロープレの準備が整ったら、実際にロープレを始めましょう。
基本的なロープレの流れは、以下の4ステップです。
ステップ1から順番に説明していきます。
顧客役・営業役・FB担当の3名で役割分担をする
まずはロープレの役割分担をしましょう。
保険ロープレにおける役割は、以下の3名です。
役割 |
担当する人 |
①営業役 |
営業パーソン(Aさん) |
②顧客役 |
営業パーソン(Bさん) |
③フィードバック担当 |
上司・先輩・教育担当者 |
営業役と顧客役は、保険営業の現場に出る「営業パーソン」が担当しましょう。
営業役は、接客トークの習得が目的です。一方、顧客役は「お客さまの気持ちを体感すること」が目的です。
営業役と顧客役は固定せず、交代することで、両方の立場をリアルに体感できます。フィードバック担当者は、営業パーソンを教育する側(上司やマネージャー)が担当しましょう。
集中できる場所へ移動し、撮影の準備をする
役割分担が決まれば、次はロープレの場所を確保し、撮影の準備を整えます。ロープレを行う場所は、実際の商談に近い環境がベストです。
具体的には、
- 座って顔を見合わせられる場所
- 書類を広げられるテーブル
- 撮影できる静かな環境
などの条件が満たせる、会議室などがおすすめです。
撮影はFB担当者が行ってください。ただし、FB担当者はロープレに集中する必要があるため、機材(スマホでもOK)は三脚などで固定しましょう。
トークスクリプトを元にロープレを実施する
役割分担と場所の準備が整ったら、いよいよロープレのスタートです。
事前に用意しておいたトークスクリプトを元に、ロープレを実施しましょう。効果を最大限に高めるロープレの実施方法は、以下の通りです。
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ロープレは繰り返し行うことで効果を発揮します。
日々の業務に無理なく組み込めるよう、「1回30分」で完結させるよう、FB担当者がリードしてください。
ロープレ終了後、ただちに反省会・FBを行う
ロープレ実施後は、その場ですぐ反省会とフィードバックを行いましょう。
反省会では、フィードバック担当が中心となり、「営業役」と「顧客役」の双方から、
- 良かった点
- 改善すべき点
をヒアリングします。
「顔をみながら話すのが難しかった」「不自然な間が空いてしまった」など、さまざまな反省点が浮かび上がってくるはずです。
営業パーソンたちから挙がった反省点は、フィードバック担当者がメモし、必ず次回に生かせるようサポートしましょう。
次に、撮影した映像をみながら、フィードバックを実施します。
フィードバックのポイントは、以下の3つです。
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営業パーソンにとって、ロープレの時間が苦痛になっては、意味がないどころか逆効果です。
ロープレは「失敗してもいい場所」と位置付け、良かった点はもっと伸ばすよう、改善点は次回に生かせるよう、配慮しましょう。
また、一貫性のあるフィードバックを行うには「チェックリスト」の活用がおすすめです。
「チェックリスト」を元にフィードバックを行えば、担当者が変わったとしても、FB内容のバラつきを防げます。
「保険営業のロープレをFBするためのチェックリスト」の章でチェックリストの見本を掲載しています。参考にしてください。
▼ 意味ないロープレにならないためのポイントは下記で解説しています。合わせてご覧ください。
保険営業に今すぐ取り入れられる「ロープレ・トークスクリプト」大公開
ここからは、実際の保険ロープレで使えるトークスクリプトを紹介します。
今回は「初商談を想定したトークスクリプト」です。
保険営業の場合、初対面の印象が商談の行方を左右するといっても過言ではありません。初商談のロープレは、とくに以下の4つのポイントを意識しましょう。
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本番を意識しながら、明るい笑顔でスタートしてください。
それでは、ロープレスタートです。
【保険営業用トークスクリプト「初商談編」】
営業「田中様、はじめまして!ABC生命の林です。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます!」 お客さま「はじめまして。今日はよろしくお願いします。」 営業「こちらこそ、よろしくお願いします!本日は、佐藤様のご紹介ということでお越しいただきまして。」 お客さま「ああ、そうですね。はい。」 営業「ありがとうございます!佐藤様にはいつも大変お世話になっておりまして。※①田中様は、佐藤様とは会社の同期ということでよろしいでしょうか?」 お客さま「あ、そうです。佐藤とは同期です。」 営業「そうですか!※①では佐藤様と同じく、2018年入社でいらっしゃるんですね?」 お客さま「はい、そうですね。」 営業「ありがとうございます!2018年入社だと、現在入社されて7年目になられるんですか?」 お客さま「そうですね、去年で丸6年経ったから。今年7年目ですね。」 営業「そうなんですね!※①勤務地は佐藤様と同じ秋葉原ですか?」 お客さま「いや、自分は恵比寿の支社です。」 営業「そうなんですね!田中様は恵比寿でお勤めなんですね。恵比寿って、おしゃれな街ですよね。」 お客さま「毎日通ってると、そうでもないですけどね。常に人は多い街ですね。」 営業「そうですよね!人が多いですよね。恵比寿なら、飲食店もたくさんあって。ランチも夜も、選択肢が豊富なんじゃないですか?」 お客さま「そうですね。まあ、店はたくさんありますね。」 営業「そうですよね!本当にたくさんありますよね。※②ちなみに、佐藤様とは、よく飲みに行かれるとか?」 お客さま「ああ、そうですね。佐藤とは月イチくらいかな。二人でふらっと行きますね。」 営業「そうなんですか!いいですね。わたしも飲みに行くのが好きで。会社が新宿なので、新宿界隈で飲むことが多いです。田中様は、どのあたりに飲みに行かれるんですか?」 お客さま「まあ、恵比寿周辺が多いですかね。」 営業「そうなんですね!もしかして、佐藤様と飲みに行かれることもありますか?」 お客さま「佐藤とも行きますけど、よく行くのは同じフロアの同期ですかね。」 営業「そうなんですね!ちなみに、※③田中様の同期の方って、どれくらいいらっしゃるんですか?」 お客さま「同期入社は100名くらいですかね。でも、今残っているのは20名もいないですけど。」 営業「そうですか!20名くらいの方は、今も御社でご活躍なんですね!※③同期の方とは、飲み会以外にも出かけたりされるんですか?」 お客さま「そうですね。何名かとは、ゴルフに行きますよ。月に1回くらいですけど。」 営業「※②ゴルフされるんですね!どれくらいで回られるんですか?」 お客さま「まあ、大抵90くらいですかね。」 営業「ええ!!すごいですね!90っていうと、かなりのレベルじゃないですか!」 お客さま「そうですかね。まあ、キャリアだけは長いんで。」 営業「いえいえ、ご謙遜を!すごいですよ!わたしなんて、10年以上やってようやく100切りましたから。」 お客さま「ゴルフされるんですね。」 営業「はい。結構好きでして。あまり上達はしないんですけど、屋外で1日過ごすと気分転換になりますよね。数少ない趣味のひとつです。」 お客さま「そうなんですね。」 営業「はい、ちなみに、田中様は、※①大学は関東でいらっしゃいますか?」 お客さま「はい。A大学です。」 営業「A大学ですか!学部はどちらだったんですか?」 お客さま「経済学部です。」 営業「A大学の経済学部ですか!すごいですね!受験勉強も大変だったでしょう!経済学部だと、キャンパスはどちらに?」 お客さま「市ケ谷です。駅でいうと飯田橋とか。」 営業「市ケ谷キャンパスだったんですね!そうですか!当時は、※①ご実家から通っていらしたんですか?」 お客さま「いえ、実家は岐阜県なので。大学で都内に出てきた感じですね。」 営業「そうなんですね!岐阜出身でいらっしゃるんですね!実は、※②わたしは三重の津市出身なんですよ!」 お客さま「そうなんですか。津ですか!」 営業「はい、偶然、同じ中部エリアですよね!なんだかとても親近感を感じました。」 お客さま「そうですね。」 営業「もっとお話聞かせていただきたいのですが、今日はお時間も限りがありますので。※④少しわたしの自己紹介をさせていただきますね。あらためまして、林一郎と申します。三重県津市出身の29歳です。大学まで三重で過ごし、就職で上京しました。新卒で機械メーカーに入社し、4年ほど営業として勤務しました。26歳のときに、今の会社に声をかけてもらい、現在にいたります。」 お客さま「そうなんですね。」 営業「はい。田中様も同じ20代でいらっしゃいますよね?」 お客さま「そうです。今年29になります。」 営業「そうですよね。同い年ですね!偶然です!わたしの場合は、26歳で保険会社に入社したわけなんですが。実は最初は保険営業に良いイメージがもてなかったんです。※⑤田中様は、いかがですか?保険ってきいて、良いイメージっておありですか?」 お客さま「いや、正直あんまり良いイメージは、ないですね…。」 営業「そうですよね!そうだと思います。わたしも実は、保険って良いイメージなかったんです。たまたま、大学時代にお世話になった先輩に、すごく熱心にお誘いを受けまして。元々人と話す営業の仕事は大好きだったので、保険会社に転職しました。ところが入社後に、保険のイメージが180度ガラリと変わったんです。」 お客さま「それは、なんでなんですか?」 営業「はい、それが、保険営業というのは、わたし自身を信頼していただかないと、まったく話をきいてもらえない非常にシビアな世界だってことがわかったんです。※⑥保険は金融商品ですし、形が見えませんから。これって、究極の営業だなと。そう気づいたとき、ご契約いただいたお客さまには、ずっとご縁をいただけるよう、長いお付き合いをさせていただく覚悟ができたんですよ。」 お客さま「そうなんですか。なんかすごいですね。」 営業「いえいえ、ですから、田中様とご縁をいただければ、一生涯お付き合いさせていただくとお約束します。ぜひ安心してお話させてください。」 お客さま「はい、わかりました。」 営業「ありがとうございます!」 以上 |
保険営業用トークスクリプトの「初商談編」は以上です。
スクリプト内の※印は、とくに大切な「チェックポイント」を示しています。以下の表で確認してください。
保険営業用トークスクリプト「初商談編」チェックポイント! ※①:さりげなくお客さまの情報(社歴・学歴・勤務地・家族構成など)をヒアリングする |
今回紹介したスクリプト以外にも、保険商談には以下のようなシチュエーションがあります。
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シチュエーションごとにスクリプトを作成し、ロープレのバリエーションを広げていきましょう
保険の成約率を最大化するロープレ実践術
ここまでで、ロープレの前準備や効果的な実施方法、即使えるトークスクリプトを紹介してきました。
ここからは、ロープレ効果を最大化するコツをお伝えしていきます。
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1つずつ詳しくみていきましょう。
ロープレの苦手意識を払拭する
ロープレ効果を最大化する1つ目のコツは「ロープレの苦手意識を払拭すること」です。
過去にロープレの経験がある人のなかには、
- ロープレは役に立たない
- ダメ出しばかりのロープレで疲弊した
というマイナスイメージをもっているケースも少なくありません。
苦手意識をもったまま進めると、ロープレの効果は半減してしまいます。ロープレが苦手と感じている人が一人でもいるなら、ロープレの苦手意識を払拭することが大切です。
ロープレの苦手意識を払拭する具体的な方法は、以下の3つです。
【ロープレの苦手意識を払拭する具体的な方法】
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「ロープレが営業成果に結びつく」と理解できれば、苦手意識を払拭でき、営業パーソンたちのモチベーションを格段に高められます。
トークスクリプトを丸暗記する
トークスクリプトは、できれば丸暗記してください。
ロープレは実際の商談を疑似体験し、接客スキルを磨く場。そのため「実践に近い環境」に近づけることがベストです。
トークスクリプトの丸暗記には、以下のようなメリットがあります。
【トークスクリプトの丸暗記で得られる効果】
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とはいえ、最初からスクリプトの丸暗記は難しいかもしれません。丸暗記が無理なら、「冒頭の1分だけは必ず暗記する」ことを目指しましょう。
冒頭の1分とは「最初の挨拶部分」です。スクリプトの挨拶部分だけは、相手の顔を見て、笑顔で堂々と話せるように準備しておきましょう。
丁寧かつ前向きなフィードバックを行う
これまでの章では、フィードバックの重要性についてお伝えしてきました。
フィードバックのポイントは、丁寧かつ前向きな内容で行うことです。具体的なフィードバックのやり方を、以下にまとめました。
FBのポイント |
具体的なFB話法 |
良かったところ: |
例: 「冒頭の挨拶では、笑顔がとても印象的でよかったよ!」 「話すスピードがちょうど良いね!声の大きさも適切だったし、本番もこのイメージを忘れないでね!」 「ジェスチャーの使い方が絶妙!実際の商談でも、大切なポイントがスムーズに伝わるはず!この調子でがんばろう」 |
改善点: |
例: 「全体的にとても良かった!あせると表情がかたくなるときがあるね。落ち着いて対応すれば大丈夫だから、次はあせらずいこう!」 「1点だけ気になったこと。話しながら無意識に髪を触っていることがあるから、少し気を付けてみて。」 |
上記のように、フィードバックは「営業パーソンの長所を言語化し、さらに伸ばす意識」が大切です。
否定語やダメ出しばかりのフィードバックでは、人は成長できません。営業パーソンの個性を伸ばし、魅力を引き出すのもFB担当者の役割です。
改善点ばかりに偏らず、前向きに楽しく取り組めるロープレ環境を作り上げましょう。
単発ではなく日々の業務にロープレを盛り込み、習慣的に行う
残念ながら、ロープレは1回や2回単発で行うだけでは効果が出ません。
効果を最大化するために、ロープレを日々の業務に盛り込み、習慣的に行いましょう。そのためには、「実施時間」と「開始時間」をチーム内で周知することがポイントです。
具体的には、
- FB含め「1回30分」で終わらせる
- 毎朝9時から開始する
などを、上司や教育担当者があらかじめ設定しておき、営業パーソンたちへ共有することが大切です。
保険営業のロープレをFBするためのチェックリスト
保険ロープレで成果をあげるためには、フィードバックが必須とお伝えしてきました。
フィードバックを行う際、ぜひ活用いただきたいのが「チェックリスト」です。
チェックリストを使用すれば、「担当者によるFB内容のバラつき」を防ぐことができ、一貫したフィードバックが行えます。
下記の「チェックリスト(例)」を参考に、自社にマッチしたチェックリストを作成してください。
【ロープレFBに便利な「チェックリスト」】の例
【服装・身だしなみ】
【挨拶】
【アプローチ】
【対話・応対】
【表情】
【ジェスチャー】
【クロージング】
【全体】
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上記のような「チェックリスト」を活用し、明確かつ一貫性のあるフィードバックを実施しましょう。
▼ ロープレチェックシートについては下記で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
⇒【ロープレチェックシートDL付き】効果的に営業スキルの底上げを図るコツを解説!
▼チェックシートの使い方はこちら解説しています。⇒【ロープレチェックシートDL付き】効果的に営業スキルの底上げを図るコツを解説!
保険営業でロープレをするときは開始から終了まで一貫してやろう
保険営業のロープレは、前準備や実施方法にポイントがあるとお伝えしてきました。
ロープレは準備からフィードバックまで、正しい手順を一貫して行うことで成果が出ます。
そうはいっても実際には、
- 開始から終了まで一貫してやるには時間が足りない…
- フィードバック担当者のリソースが不足している…
- 営業パーソンをなかなかやる気にさせられない…
このような状況でお悩みの場合も、多いのではないでしょうか。
「いよぎん」の調査によると、企業が抱える「若手育成の最大の課題」は「育成担当者の不足」です。
また、人材不足だけではなく「人材育成にかける時間の確保」も大きな問題です。
さらに、教育体制自体に課題を抱えている企業も多く、
- 教育がマニュアル化されていない
- 教育のためのノウハウがない
など、人材不足の解消だけでは解決しないのが現状ではないでしょうか。
指導者や時間が足りないなかで、無理なくロープレを定着させるには「AIコーチングの活用」も選択肢のひとつです。
ラーニングプラットフォーム「UMU:ユーム」には、営業自身が自分を可視化できる「AIコーチング機能」が実装されています。
出典:LDcube
AIコーチングとは、AIが人に代わって、さまざまな観点から総合的なフィードバックを行う機能のことです。AIによる判定結果が「スコア」となって瞬時に受け取れます。
たとえば、
- 新入社員の教育体制が確立されていない
- 地方に所属する営業社員の教育が行き届かない
- 各支店の接客レベルや成約率に大きな差がある
上記のような課題を抱えているなら、AIコーチング機能が最適です。
ロープレを導入したいものの、人材と時間の確保に課題を抱えているなら、ラーニングプラットフォーム「UMU:ユーム」のAIコーチング機能をご検討ください。
\\ぜひ、UMUの機能をご確認ください!//
▼ 保険業界で大幅にパフォーマンスが向上した事例はこちらから。
まとめ
今回は「保険成約率を劇的に上げるロープレ実践術」を解説しました。要点をまとめます。
保険営業に効果的なロープレを行うには「4つの前準備」と「4つの手順」が重要です。
具体的な流れは、以下の図の通りです。ロープレを始める前にチェックしてください。
保険営業におけるロープレの目的は、疑似体験で接客スキルを上げ、保険契約につなげることです。
接客スキルを習得するには、ロープレを正しく実施すること、さらに単発ではなく繰り返しトレーニングすることが大切です。
日々の業務に無理なく組み込めるよう、AIツールなどの活用も検討してみてください。
株式会社LDcubeでは、ラーニングプラットフォームUMUを活用したロープレトレーニングをはじめとした営業研修のDX、成果につなげるためのセールストレーニングの最適化のご支援をしています。
業界によってもセールストークやセールススパンは異なりますので、自社の状況にフィットしたケースでの訓練が大切です。
さらに現代ではテクノロジーの活用も一般的になってきました。
とっつきにくいと思っていると競合他社に置いていかれる可能性が高まりますので、いち早くテクノロジーを取り入れて競争優位性の構築につなげていきたいものです。
テクノロジーの活用で、実際に大幅にパフォーマンスが向上した報告も寄せられています。
プラットフォーム活用でどのようなことができるのか、無料でのデモ体験会なども行っています。お気軽にご相談ください。
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