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【DL付】ロープレチェックシートとは?効果的に営業スキルの底上げを図るコツを解説!

ロールプレイング(ロープレ)は、多くの企業で営業スキルや販売スキルを向上させるための重要なトレーニング手法として活用されています。しかし、ロープレの効果を最大限に引き出すためには、適切なフィードバックと評価が欠かせません。ここで課題となるのが、フィードバックが曖昧になりがちな点です。

ロープレのフィードバックが個人的な感想に終始しがちで、具体的な改善点や強みを明確にするのが難しい場合があります。これにより、参加者が何を改善すべきか具体的に理解できず、トレーニングの効果が半減してしまうことがあります。

フィードバックの際には、ロープレチェックシートを作成し、評価とフィードバックに役立てることが重要です。ポイントは評価項目ごとの詳細な観察ポイントを設定することです。

例えば、「挨拶」では、「笑顔でハキハキ自己紹介できていたか」「声の大きさは適切であったか」などが含まれ、「アプローチ」では「お客さまのメリットを分かりやすく伝えられたか」「専門用語を使い過ぎず、平易な言葉で伝えられたか」などが含まれます。

詳細な観察ポイントを設定することで、評価が具体的になり、参加者が自分のパフォーマンスを客観的に理解できるようになります。

ロープレチェックシートを活用して、公平かつ具体的な評価を行い、参加者全員が成長できるようなトレーニング環境を整えましょう。

そして現代ではテクノロジーの進化によりロープレのデジタル運用が可能になっています。AIによるフィードバックやチェックシートのデジタル運用、ロープレの動画化など効率を上げながら営業スキルの底上げが可能な時代となりました。

株式会社LDcube(エルディーキューブ)では、ロープレアプリを使った営業研修のDX支援を行っております。

あるクライアント先において、中途採用者向けの営業研修において、アプリを使った営業研修とアプリ不使用の営業研修受講者の研修後の業績の比較を行いました。

結果はアプリを使用した研修受講者の方が、アプリ不使用の研修受講者と比較して、3カ月で業績が3倍になりました。アプリを使用して一人でも営業の練習する機会を設けたことに差があります。

本記事では、そのような支援経験を踏まえて、営業ロープレを評価するチェックシートについての概要を紹介します。そしてチェックシートの内容やカスタマイズ方法、活用方法、研修のやり方、デジタル運用の仕方・ポイント、成果につながった事例まで解説します。

そして、最近では生成AI(LLM)を活用した音声によるAIチャットボットとのロープレもできるようになりました。実施手順や画面のイメージなども紹介しています。

▼営業ロープレの特集ページを作成しました。動画で解説しています。是非ご覧ください。

ロープレチェックシートダウンロード

▼営業強化の観点について、全体像からテーマを絞った内容まで下記で解説しています。合わせてご覧ください。(関連記事)

▼ロープレを効果的なものにすることについては下記をご覧ください。
⇒実績につながる新時代のセールス・ロープレトレーニングの実現を支援します!

▼AIを活用したロープレトレーニングについての資料は下記からダウンロードできます。

AIを活用したロープレ(UMU) 資料ダウンロード

目次[非表示]

  1. 1.ロープレチェックシートとは
    1. 1.1.ロープレチェックシートの目的
    2. 1.2.ロープレチェックシートの主な項目
  2. 2.ロープレチェックシートのカスタマイズ
    1. 2.1.一般的なロープレチェックシートの理解と選定
    2. 2.2.自社のニーズと営業環境の分析
    3. 2.3.カスタマイズ項目の設定
  3. 3.ロープレチェックシートの活用方法
    1. 3.1.ロープレ後にセルフチェック
    2. 3.2.ロープレ後に他者チェック
    3. 3.3.セルフチェックと他者チェックの比較
  4. 4.ロープレチェックシートデジタル運用
    1. 4.1.AIによるフィードバック
    2. 4.2.チェックシートのデジタル運用
    3. 4.3.ロープレ動画の学習コンテンツ化
  5. 5.ロープレで業績向上した事例
  6. 6.生成AI(LLM)を取り入れた営業ロープレの実施手順
  7. 7.ロープレチェックシートについてよくある質問
  8. 8.ロープレのデジタル運用ならLDcube
  9. 9.まとめ:チェックシートを活用しよう!

ロープレチェックシートとは

ロープレイメージシーン画像

ロープレチェックシートは、ロールプレイング(ロープレ)の練習や評価を行うためのチェックリストです。

営業、販売、カスタマーサポートなどスキルアップの現場で用いられ、実際のシナリオに基づいて対応スキルを評価し、改善ポイントを明確にするために使用されます。

ロープレチェックシートの目的

ロープレチェックシートの主な目的は以下の通りです。

  • 練習と改善
    特定のシナリオについてロールプレイングを実施し、実際の対応方法を評価することで、自身のスキルを高める目的があります。
  • 評価
    ロープレを通じて個人やチームのスキルを評価し、具体的なフィードバックを提供することで、公平な評価を行います。
  • 標準化
    組織内で一貫性のある対応を確立するため、標準的な手順や話し方を確認・チェックします。

▼ ロープレにおける練習の重要性と練習方法については下記で解説しています。
⇒​​​​​​​ロープレのポイントとは!?成功の秘訣は「練習」にあり!

ロープレチェックシートの主な項目

ロープレチェックシートには、以下のような評価項目が含まれます。

  • 挨拶
    挨拶はコミュニケーションの基本であり、第一印象を作る重要な要素です。しっかりとした挨拶は相手に対する礼儀を示し、関係を円滑に進めるための第一歩となります。

  • アプローチ
    アプローチとは営業で新規顧客を開拓する際の接触のことを指します。効果的なアプローチは結果を左右する重要な要素となります。

  • 対話・応対
    対話・応対では、相手とのコミュニケーションをスムーズに進めるために必要なスキルが求められます。聞き上手になること、相手の話に共感を示すこと、適切な質問をすること、また適切な言葉遣いや態度で返答することが含まれます。

  • 表情
    表情は言葉以上に大切なコミュニケーション手段の1つです。自分自身の表情をコントロールすることで、相手に適切なメッセージを伝えることができます。例えば、笑顔は相手に対して友好の意を示し、安心感を与えます。

  • ジェスチャー
    ジェスチャーは言葉に頼らないコミュニケーション方法で、手や体の動きを使用して意図や感情を伝えます。適切なジェスチャーを使うことで、言葉の意味を強調したり、説明を分かりやすくしたりすることができます。

  • クロージング
    クロージングは、商談を締めくくる段階のことを指します。効果的なクロージングは、取引や対話の目的を達成し、次のステップに進むために不可欠です。明確に事項をまとめる、今後の予定を確認し合う、感謝を伝えるなどの行動が含まれます。

【ロープレチェックシートの例】

ロープレチェックシートの画像

ロープレチェックシートは、実践を通じてスキルを評価・改善するための重要なツールです。

具体的な評価項目を持つことで、明確なフィードバックが可能となり、個人および組織全体のスキル向上を効果的にサポートします。

ロープレチェックシートダウンロードボタン

ロープレチェックシートのカスタマイズ

ロープレチェックシートをカスタマイズするイメージ画像

ロープレチェックシートは「一般的なものをベースに自社版にカスタマイズする」ことで、効率的で実践的なツールとして活用できます。

以下にその具体的な方法を説明します。

一般的なロープレチェックシートの理解と選定

世の中には多くの一般的なロープレチェックシートがあります。
本記事からも無料でダウンロードできるものを用意しています。

複数のチェックシートを調査し、それぞれの特徴や評価項目を比較・分析します。

その中から、最も自社のニーズや活用イメージに近いと感じるテンプレートを選定し、このテンプレートをベースに、自社で必要なカスタマイズをしていくことが効果的です。

一般的なチェックシートをベースにすることで、ゼロから作る必要がなく、既存のベストプラクティスや基本的な評価項目を取り入れた堅実なスタートを切ることができます。

自社のニーズと営業環境の分析

自社の営業担当者やマネジャーに対して、現在の営業プロセスやスキルの課題点、必要なスキルなどについてヒアリングやアンケートを実施します。

自社の業界特有のニーズや営業スタイルを分析し、それに合わせた項目を追加します。

例えば、B2BとB2Cでは求められる対応が異なることがあるため、それを反映させます。

自社の特性をしっかりと把握することで、現実的かつ実践的なチェックシートにすることができます。

カスタマイズ項目の設定

自社の営業活動で特に重要視されるスキル(例:クロージングなど)を特定し、それをチェックシートに反映させます。
各スキル項目について、具体的な観察の観点を設定します。

例えば、クロージング能力を評価する際には、「テストクロージングをしていたか」については、「顧客の理解が進んだタイミングで、仮に導入するとすれば~」などのテストクロージングトークを取り入れていたかどうかなどの観察の観点を設けます。

具体的な観察の観点を設定することで、評価の曖昧さを排除し、より明確な改善点や強みを把握することができます。

既に自社で活用しているチェックシートなどがある場合にはそれを活用するのが良いでしょう。チェックシートをゼロから作ろうと思うと、思いのほか労力がかかります。

一般的なものをうまく活用し、そこに自社特有の事情を加味して項目をカスタマイズして追加していくことで、自社ならではのチェックシートを作ることができます。

▼営業スキルのチェックシートについては下記で解説しています。併せてご覧ください。
⇒【営業スキルチェックシートDL付】営業力強化を図るポイントを紹介!

ロープレチェックシートの活用方法

ロープレのイメージ画像

ロープレチェックシートは、ロープレを通じてスキルや知識を向上させる過程で、自己評価や他者からのフィードバックを効率的に行うためのツールです。

具体的な活用方法について説明します。

ロープレ後にセルフチェック

ロープレが終了したら、まずチェックシートを活用してセルフチェックを行います。

このプロセスにより、自己評価能力を高めるとともに、自分自身の強みと弱みを把握できます。

手順:

  1. チェックシートに沿って振り返る
    ロープレで行った内容をチェックシートの項目に従って一つ一つ検証します。
  2. 具体例をメモ
    特にうまくいかなかった部分や改善が必要な点を具体的に挙げてメモします。
  3. 自己評価
    各項目に対して、自分自身のパフォーマンスを点数付けします。

ロープレ後に他者チェック

ロープレ開始前にフィードバック役の人にチェックシートを渡してロープレの観察とフィードバックを依頼します。

他者の視点から評価を受けることで、自己評価の偏りを修正し、より客観的な改善点を見つけることができます。

手順:
  1. チェックシートを共有
    他者にチェックシートを渡し、フィードバックを求めます。
  2. フィードバックを受け取る
    他者が記載した評価やコメントを受け取り、自分のチェックシートと比較します。
  3. 質問をする
    もしフィードバックの内容が不明確だったり、具体性が足りなかったりする場合には、質問をして詳細を確認します。

セルフチェックと他者チェックの比較

セルフチェックと他者チェックの結果を比較します。

このプロセスにより、自己認識と他者からの評価とのギャップを確認し、より精度の高い自己改善が可能となります。

手順:
  1. チェックシートを並べる
    セルフチェックと他者チェックのシートを並べて見比べます。
  2. 一致点と相違点を確認
    各項目について、一致している評価と異なっている評価を確認します。
  3. 原因を分析
    フィードバック情報を基に、評価が一致しなかった点について、なぜそのような評価の違いがあるのかを分析します。
  4. 改善計画を立てる
    得られたフィードバックを元に、次回のロープレに向けた具体的な改善計画を立てます。

セルフチェックと他者チェックをバランスよく取り入れることで、ロープレの質を向上させ、自身の成長へとつなげることができます。

チェックシートを活用した継続的なフィードバックプロセスにより、スキルアップが着実に進みます。

▼ロープレのフィードバックについては下記で解説しています。併せてご覧ください。
⇒ロープレの成功のポイントとは!?フィードバックの活用方法を解説!

ロープレチェックシートデジタル運用

チェックリストのデジタル運用のイメージ画像

デジタル化が進む現代において、ロープレチェックシートもデジタルツールを活用して運用することで、さらに効率的かつ効果的なロープレトレーニングを実現することが可能です。

ここでは、AIによるフィードバック、チェックシートのデジタル運用、ロープレ動画の学習コンテンツ化について説明します。

AIによるフィードバック

AI(人工知能)テクノロジーを活用することで、ロープレのフィードバック作業がより効率的かつ高度に実施できます。

AIは多くのデータを処理し、パターンを見つける能力に優れているため、客観的かつ詳細なフィードバックを提供できます。

人による観察では工数がかかることもAIを活用することでより精緻なフィードバックを得ることが可能です。

AIフィードバックの要素:

  • 音声認識技術
    録画したロープレの音声をテキスト化し、言葉の使い方や発音、話すスピードなどを分析します。
    事前に「キーワード」や「NGワード」を設定することも可能で、キーワードを意識したロープレが実施可能です。
    実施後に各ワードの出現率などをフィードバックします。
  • 表情分析
    顔の筋肉の動き方などから表情を解析し、表情から伝わるコミュニケーションの質を評価します。
  • 行動解析
    ビデオ解析を通じて、ジェスチャーやアイコンタクトの頻度、姿勢などを評価します。
  • 自動フィードバック生成
    上述のデータを基に、AIが自動的にフィードバックを生成し、項目ごとの採点や個別の強み、改善点を提示します。

いくつもテーマを設定できるので、さまざまなケースを想定してロープレを実施することが可能です。事前にしっかりと準備をしてロープレに臨みましょう。

▼AIロープレについては下記で解説しています。併せてご覧ください。
⇒AIを活用した効果的なロープレとは? ポイントや営業研修の新たなステージについて解説!

チェックシートのデジタル運用

従来の紙ベースのチェックシートから、デジタルチェックシートへの移行により、評価プロセスが効率化され、リアルタイムでのフィードバックが可能となります。

手順:

  1. デジタルプラットフォームの導入
    UMU(ユーム)などを利用して、ロープレ後のチェックシートをオンライン上に作成・運用します。
  2. オンラインで入力
    動画でロープレを提出します。動画を見終わった後に、スマホやタブレット、PCで評価項目に直接入力します。
    入力が完了するとロープレ実施者(動画提出者)に通知でフィードバックが入力されたことをお知らせします。
  3. テンプレート活用とカスタマイズ
    チェックシートはテンプレートとして用意されているものを活用することもできますし、自社で項目を設定するなどカスタマイズした運用も可能です。

ロープレ動画の学習コンテンツ化

ロープレを実施する際には、PCやスマホを活用し、ロープレを行い動画で提出します。

営業パーソンがたくさんいる場合、参加者の数だけロープレの動画が提出されます。

提出された動画の中から、他者フィードバックで高評価な動画は提出者の同意を得て学習コンテンツとして整備します。そうすることで、ロープレ実施者は評価の高いロープレを見て学ぶことができるようになります。

これはロープレをイベントで終わらせずに、社内でうまくやれている人の実例を見て学ぶことができる点でとても優れた学習方法です。

また、学習コンテンツを作る工数をかけずに学習コンテンツを整備することに成功できるため、学習コンテンツ作りにおいてはとてもコストパフォーマンスも高い取り組みとなります。

ロープレ動画の学習コンテンツ化により、参加者は自身のロープレ実施後も繰り返し学習することができます。

また、他の参加者と気付きや学びを共有することで、相互学習が促進されます。

手順:
  1. ロープレの実施と動画提出
    参加者はUMUなどのプラットフォーム上でPCやスマホを活用してロープレを行い、その様子を動画で撮影します。
    参加者は、自身で撮影したロープレの動画をオンラインプラットフォームや指定の提出先にアップロードします。 
  2. 他者フィードバックの実施
    提出された動画に対して、他の参加者や評価者がチェックシートを基にフィードバックをします。
    このフィードバックはデジタルフォーマットで行われ、各動画に対する評価が記録されます。 
  3. 高評価動画の選定と本人同意
    他者フィードバックによって評価が高かった動画を選定します。
    選定した動画は、提出者に学習コンテンツとして利用するための同意を得ます。
  4. 学習コンテンツの整備
    同意を得た高評価動画を、学習コンテンツとして整備します。
    必要に応じて動画に解説や字幕を追加し、視聴しやすい形式に編集します。
  5. オンラインプラットフォームへの配信
    整備した学習コンテンツを、全参加者がアクセスできる社内のオンラインプラットフォームに配信します。
    参加者は配信された学習コンテンツを繰り返し視聴し、他の高評価者の手法や技術を学びます。
    また、オンラインプラットフォームを通じて、気付きや学びを共有し、相互に成長を促進します。

ロープレチェックシートのデジタル運用は、効率的な研修プロセスを実現するとともに、参加者一人一人の成長を促進します。

AIによる高度なフィードバック、デジタルチェックシートによるリアルタイム評価、ロープレ動画の学習コンテンツとしての活用により、質の高い研修環境を提供できます。これにより、個々のスキル向上と組織全体の成長が期待できます。

▼関連した施策について下記で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
⇒効果的で面白い営業研修での施策とは?組織内での事例やコツを紹介!

ロープレで業績向上した事例

ロープレしているイメージ画像

不動産営業の効果的なロープレ事例

デジタルOJTとリアルOJTの連動で業績向上へ【UMU活用事例】

社員数:3000名以上 事業:住宅メーカー

導入前の課題:環境変化に対応した教育を提供したい
働き方改革など、時代や環境の変化に伴い、従来通りの詰め込み型教育では新入社員がなかなか育たないという課題を抱えていました。
この課題を解決するため、2018年に新入社員の教育方針を「全社の人材育成システムを確立し、共通認識のもと、営業人材を長期的視点で組織的・計画的に育成する」というものに変更しました。
3年で一人前とする本計画の基、「研修は事前学習→集合研修→職場実践サイクルによる、OJTとの連動形式を取る」「計画的なロールプレイングの実施で営業のスキル向上を図る」「個々の学習の進捗状況と習得度の把握」しながら持続的学習を促進していくために、マイクロラーニングによるインプットとAIによるロープレ(ラーニングプラットフォーム:UMU(ユーム)の活用)の導入を決定しました。

取り組みの詳細①:マイクロラーニングによるインプットで本部・現場の負担減へ
現場のハイパフォーマー社員に依頼し、1人2テーマの模範ロープレ動画を提供してもらい、その動画をプラットフォーム上に掲載しました。
動画学習+AIロープレ導入前は現場でのOJTの質にばらつきがあるという課題もありましたが、動画学習の導入を機に、学習の質を均一化することができ、今では入社1年目~3年目の必須コンテンツとなっています。

取り組みの詳細②: 研修後の確認テストで学びの定着を図る
研修の最後にまとめとして受講生にプラットフォーム上で確認テストへ回答してもらうことで、研修の理解度を測るとともに学習内容の定着化を図る取り組みをしました。
講師はリアルタイムに受講生たちの理解が浅いポイントが分かり、その場で解説や補足説明を行うことで、効率的な学習を実現できました。

取り組みの詳細③: 48のテーマに細分化したロープレの提供で営業スキル向上へ
一人前になるまでに必要な知識を48テーマに細分化し、それをロープレの課題として受講生に提示、順次プラットフォーム上に動画をアップロードしてもらうことで、営業スキルの向上を図っています。
1週間に1本ずつ、模範ロープレ動画を視聴した上で、自身のロープレ動画を提出し、上司からの評価70点以上でテーマクリアとして運用することで、デジタルで体系的な学習をしながら、リアルでOJTを促進するという連動を図っています。

導入後の成果①:一人前として必要な知識を漏れなく学習
プラットフォーム導入前は、3年間営業活動をしていても、人によっては現場で遭遇しないテーマもありましたが、48テーマを計画的に展開していくことで、体系的に漏れのない学習の提供が可能となりました。

導入後の成果②:学習と上司からのフィードバック率と業績の相関が分かった
受講生が動画を提出すると、AIからのフィードバックを受けられるため、1人でも自分のロープレにおける啓発ポイントを確認しながら、何度もロープレの練習することが可能です。
また、トークの中身についても上司からのフィードバックを受けることで、トークのブラッシュアップを図ることができます。
実際に受講生の学習や上司のフィードバック率のランキングデータを確認すると、上位者には好業績者の顔ぶれが並んでおり、学習と上司からのフィードバック率と業績が相関していることが分かりました。
これまで現場でのOJT実施状況は不透明でした。
しかし、学習状況やフィードバック率がデータとして可視化することで、実施状況を把握しながら上司の関わりを促進し、全体の学習・育成を促進することができました。

生成AI(LLM)を取り入れた営業ロープレの実施手順

AIロープレの流れ

生成AI(LLM)を営業ロープレに最適化されたツールでのロープレを効果的に実施するためには、適切な手順で進めることが重要です。

ここでは、生成AI(LLM)を営業ロープレに最適化されたツールでのロープレを成功させるための4つの具体的な流れを解説します。

これらの手順に沿って進めることで、営業担当者のスキルアップと組織全体の営業力向上を効率的に実現できるでしょう。 

ツールを選定する 

生成AI(LLM)を使って営業ロープレを効果的に行うためには、「営業ロープレに最適化された生成AI(LLM)」を搭載したツール の活用が不可欠です。

やみくもにChat-GPTを開いて営業ロープレを実施しようとするのは得策ではありません。生成AI(LLM)を組み込んだロープレ用のツールを活用し、チャットボットに自社版のカスタマイズを施して実施する必要があります。

 本記事で紹介している「UMU」は「営業ロープレに最適化された生成AI(LLM)」を搭載したツールの1つです。

営業シナリオを設定する 

「営業ロープレに最適化された生成AI(LLM)」を搭載したツール でのロープレの第一歩は、適切な営業シナリオの設定です。効果的なトレーニングのためには、実際の営業活動に近い、具体的で実践的なシナリオを用意することが重要です。  

シナリオ設定の際は、営業担当者の経験レベルや強化したいスキル領域を考慮しましょう。初心者には基礎的な商談の流れを学べるシナリオを、経験者にはより複雑な状況や難しい顧客対応を含むシナリオを提供することで、それぞれに適したスキル向上が図れます。

また、自社の商品やサービスの特徴、価格帯、顧客層に合わせてシナリオをカスタマイズすることで、より実務に直結したトレーニングが可能になります。 

AIチャットボットとロープレを行う 

シナリオが決まったら、実際にAIチャットボットとのロープレを行います。AIロープレツールによっては、リアルな顧客アバターとの対話形式でトレーニングを進められるものや音声ではなく、文字ベースで行うものなど違いがあります。 

AIチャットボットとのロープレでは、事前に設定されたシナリオに沿ってAIが顧客役を務めます。質問への応答や反論、関心の示し方など、実際の顧客と同様の反応を示すため、リアルな営業シーンをシミュレーションできます。

音声認識機能を搭載したツールであれば、実際に話しかけることで、より実践に近い形でのトレーニングが可能です。 

AIからのフィードバックの確認と分析をする 

ロープレ終了後は、AIによるフィードバックを確認し、自身のパフォーマンスを分析します。多くのAIロープレツールでは、詳細な評価とフィードバックが提供されます。 

AIの評価は客観的かつ詳細であり、人間の評価者では見逃しやすい細かな点まで指摘してくれます。例えば、特定のフレーズの使用頻度や、顧客の質問に対する回答の的確さなど、具体的な指標に基づいた分析が得られます。

これらの評価結果は通常、グラフやチャートなどの視覚的な形式で表示され、自分の強みと弱みを直感的に理解できるようになっています。この客観的な分析を通じて、自己認識と実際のパフォーマンスのギャップを把握することができます。 

フィードバックを踏まえ繰り返しトレーニング 

AIからのフィードバックを踏まえ、具体的な改善点を意識した繰り返しトレーニングを行います。継続的な改善サイクルを回すことで、効率的にスキルアップを図ることができます。

例えば、「顧客の質問に的確に答えられていない」という指摘があれば、次回は要点を絞って的確に答えることを意識したロープレを行います。「話すスピードが速く、聞き取りにくい」という指摘には、ゆっくりと話すことを意識し、落ち着いて話すなど、ピンポイントで弱みを克服していくことが効果的です。

AIロープレの大きなメリットは、繰り返し同じシナリオでトレーニングできることです。同じ状況で異なるアプローチを試すことで、どのアプローチが最も効果的かを比較検証できます。定期的な実施と振り返りを通じて、着実な成長を実感できるでしょう。

「UMU」でのチャットボット実施イメージ 

ここでは、弊社内でUMUのAIチャットボットを活用して会社案内のトレーニングに使っている環境の画像を活用しながら、トレーニング実施のイメージを紹介します。 

チャットボット画像①

まずは、AIによる音声での質問の投げかけから会話がスタートします。それに対して、音声で回答します。こちらの回答を踏まえ、さらに追加で深掘りの質問が投げかけられます。

また、自分の回答について「改善の提案」というボタンを開くと、AIからのアドバイスが得られます。 

チャットボット画像②

AIからのアドバイスも参考にしながら、会話を続けていきます。あらかじめ設定した要素をすべてクリアするまで会話が続きます。すべての要素を満たすと会話が終了となります。 

あらかじめ会話に必要な要素は設定しておく必要がありますが、AIからの質問や投げかけ、会話の表現などは、要素を含めている前提で、表現は毎回異なります。そのため、一度トレーニングを実施した後も、表現自体は毎回違うため、飽きずにトレーニングを行うことが可能です。 

こんなにも強力なツール「UMU」を活用した営業ロープレトレーニングの導入は、LDcubeにお任せください。私たちは、各企業の独自のニーズを深く理解し、最適な活用方法を提案します。営業チーム全体のパフォーマンスを底上げし、競争力を大幅に向上させましょう。 

⇒生成AIを活用したロープレについての問い合わせはこちらから。

ロープレチェックシートについてよくある質問

Q&Aのイメージ画像

Q1 チェックシートはどのように使うのが効果的ですか?(活用方法)

A. 代表的な使い方は次の通りです。

  • セルフチェック:ロープレ後、自分自身でチェックシートを使って振り返る。各項目を点数化・具体メモを残す。
  • 他者チェック(観察者によるフィードバック):オブザーバー/フィードバック担当者が別視点でチェックシート記入・コメントする。
  • 自己・他者比較:自己評価と他者評価を比較し、評価ギャップを認識する。
  • 改善計画立案:ギャップや弱点に基づき、次回のロープレで改善すべきポイントを設定する。

こうしたプロセスを繰り返すことで、フィードバックを習慣化し、スキルアップを図ることができます。

Q2. チェックシートをデジタル運用/AIと併用する方法は?注意点は?

A. チェックシートのデジタル化および AI フィードバックとの併用の例を紹介します。

併用方法・運用のポイント例

  • デジタルプラットフォーム上で入力・回収:ロープレ動画と連動して、スマホ/PC からチェックシートを入力できる仕組みを導入する。
  • AIからのフィードバックとの統合:AI コーチング機能を活用し、発話速度・キーワード使用頻度・口癖・表情などを分析して定量データを出す(LDcube の AI コーチングが活用例)。
  • 自動化と可視化:チェックシート入力結果とAI 分析結果の傾向・ギャップを可視化する。
  • テンプレートの再利用・共有:デジタルテンプレートを保存・使い回しできるようにし、更新やバージョン管理を容易にし、効率化を図る。

注意点・リスク

  • AI フィードバックのみとせず、必ず人による評価を組み合わせる。
  • 項目数を過度に増やすと記入負荷が高まるため、注意が必要です。
  • デジタル入力のUI/操作性に配慮しないと、記入者にストレスが生じてしまいます。
  • フィードバックのタイミング(即時 vs 後日)を設定し、チェックシート入力が遅延しないようにする。

Q3. チェックシートを活用したロープレ評価で陥りやすい失敗は何ですか?

A. チェックシートの「形骸化」が最も注意すべき落とし穴です。以下のような失敗がよく見られます。

  • 項目が抽象的だったり、評価基準が曖昧になってしまう。
  • 評価者によって見る観点がバラバラになってしまう(主観的すぎる)。
  • チェックだけして、フィードバックや改善アクションに活かされない。
  • 毎回同じ内容で飽きられ、形だけの評価になってしまう。

これらを防ぐには、「目的の明確化」「具体的な行動を上げる」「フィードバックの仕組み化」が重要です。

Q4. 評価にバラつきが出ないようにするにはどうすればよいですか?

A. 評価者による「評価軸のズレ」「観察の偏り」は、ロープレの信頼性を下げる原因になります。以下に対応策を紹介します。

  • 評価基準・採点基準を明文化して共有する。
    (例:レベル1=できていない、レベル2=あまりできていない、レベル3=普通、レベル4=できている、レベル5=よくできている など)
  • 複数名での評価を行う。
  • 事前に「評価例」を見せて、評価者間の視点を揃える。
  • AIや録画を併用し、再確認できるようにする。

Q5. チェックシートを教育・育成ツールとして最大限に活用するには?

A. チェックシートは単なる「点検ツール」ではなく、スキルアップの起点になります。

例としては次のようなものがあります。

  • 継続的な改善プロセスの核にする(ロープレ → チェック → 改善目標設定 → 再ロープレ)。
  • 評価だけでなく、「良かった点の発見」にも使う(成長実感・モチベーション向上に繋がる)。
  • 新人研修やOJTで、成長記録として活用する。時系列で評価内容を蓄積すると、成長の可視化にもなる。
  • フィードバック面談・1on1の素材にする(記録を使って上司と改善策を話し合うことができる)。

「見るためのチェックシート」ではなく、「育てるためのツール」として設計・運用することがポイントです。

ロープレのデジタル運用ならLDcube

LDcubeロゴ

株式会社LDcube はロープレのデジタル化を通じて、従来のトレーニング方法を革新するサポートを行っています。

ロープレトレーニングの強みを最大限に生かしながら、デジタルテクノロジーを駆使した学習プラットフォームを提供することで、多くの企業のロープレのデジタル運用を支援してきました。

ロープレは、現実の業務シナリオをシミュレーションし、実務スキルを向上させるための重要な手法です。

しかし、働き方改革の流れの中、営業パーソンは忙しくもあり、従来のロープレは時間や場所の制約から、効率的に実施するのが難しいという課題がありました。

ロープレをデジタル化することで、参加者は自身のスケジュールに合わせて、いつでもどこでもロープレトレーニングを行うことができるようになります。業務に影響を与えることなく効果的なトレーニングが可能です。

AIによる即時フィードバックで参加者はトレーニング後にすぐに改善点などをつかむことができます。ロープレのポイントはフィードバックとフィードバックを基にした改善にありますが、AIの活用により、上司や先輩がいなくてもAIを相手にトレーニングすることが可能です。

LDcubeはこれまでに数多くの企業で、デジタル運用を取り入れたロープレによって実際に成果を上げるシーンを見てきました。ロープレのデジタル化を検討している企業は、ぜひLDcubeにご相談ください。

▼ロープレのテンプレートについては下記で詳しく解説しています。
⇒営業ロープレのテンプレートとは?一般的な実施の流れを解説!

▼ロープレのテーマ(お題)の設定については下記で解説しています。
⇒営業ロープレに適したお題とは?効果的な設定方法や成功事例を解説!

まとめ:チェックシートを活用しよう!

【ロープレチェックシートDL付き】効果的に営業スキルの底上げを図るコツを解説!について紹介してきました。

  • ロープレチェックシートとは
  • ロープレチェックシートのカスタマイズ
  • ロープレチェックシートの活用方法
  • ロープレチェックシートデジタル運用
  • ロープレをデジタル運用して業績向上した事例
  • 生成AI(LLM)を取り入れた営業ロープレの実施手順
  • ロープレチェックシートについてよくある質問
  • ロープレのデジタル運用ならLDcubeにお任せ!

ロープレは営業スキルや販売スキル向上に向けての有効なトレーニング手法です。

効果を得るポイントはフィードバックとフィードバックを基にした改善です。

フィードバックの際にはチェックシートを活用することで、曖昧なフィードバックではなく、改善点を明確にしたフィードバックが可能です。

フィードバックもセルフチェックと他者チェックを比較することで、より客観的な改善点を把握することができます。

従来のロープレトレーニングは他者の力を必要とするため、同じ時間、同じ場所にいなければ実施ができませんでした。現代ではAIを活用しロープレをデジタル化することで、時間や場所を選ばずにAI相手にロープレトレーニングを実施することが可能です。ロープレチェックシートの運用もデジタル化することで効率的効果的に運用することが可能です。

また、動画で提出されたロープレ動画の中で評価の高いものを学習コンテンツ化することで、社内の学びの質を高めることが可能です。ロープレトレーニングをしながらコンテンツ作成もできるので、とてもコストパフォーマンスも高い施策です。

株式会社LDcubeはロープレトレーニングのデジタル化の支援を行っています。本記事ではロープレ時に活用できるチェックシートが無料でダウンロードできます。まずはできることから始め、営業スキルの底上げを図ってみてはいかがでしょうか。

AIによるロープレのフィードバックのデモ体験会なども行っております。お気軽にご相談ください。

ロープレチェックシートダウンロード▼ロープレトレーニングについての資料はこちらからダウンロードできます。

AIを活用したロープレ(UMU) 資料ダウンロード

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企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
株式会社ビジネスコンサルタントで、講師派遣型の人材育成支援から始まり、社内トレーナーの養成による人材育成支援、デジタルツールを活用した人材育成のDX化の支援まで、中小企業から大企業まで20年にわたり幅広いコンサルティングに従事。 新入社員研修からOJTリーダー研修、若手社員研修、管理職研修、幹部研修、営業研修、デジタル学習環境づくりのコンサルテーションなどに自らもコンサルタントとして登壇しながらも、人材育成・組織活性化・営業強化において講師派遣型の枠を超えた支援を実現するため、ビジネスコンサルタントの子会社である株式会社LDcubeの設立と同時に代表取締役に就任。 資格: ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント(J-MCMC2023002) ・LIFOプログラムライセンス(LIFO-MSSプログラム開発者)

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