
営業に向いていないと感じた人の新たなキャリアとは?社内講師がおすすめな理由を解説
「営業職は自分に向いていないのでは…」
そんな不安や迷いを抱えていませんか?営業をしている人の中にも、営業職を辞めたい、他の職種を探した方が良いのではと悩んだりする方は少なくありません。
実は、多くの営業経験者も最初は同じような不安を抱えていました。しかし、適性は一朝一夕に判断できるものではなく、経験を積むことで克服できる課題も数多くあります。
また、営業職といっても、その種類や求められるスキルは企業によって大きく異なります。例えば、新規開拓営業とルート営業では必要なスキルセットが異なりますし、法人営業と個人営業でも求められる適性は変わってきます。
重要なのは、漠然とした不安や思い込みではなく、客観的な視点で自分の特性と営業職との相性を見極めることです。その上で、もし苦手な部分があったとしても、それを克服する方法や、自分の強みを生かせる営業スタイルを見つけることは十分可能です。
本記事では、営業職に向いていない人の特徴18個を紹介するとともに、適性の判断方法や具体的な対処法までをステップ別に解説します。自分に合った営業スタイルの発見から、営業経験を生かした新たなキャリア選択のポイントまで、さまざまな選択肢もご紹介します。
▼営業についてはテーマに合わせて下記で詳しく解説しています。
- 営業研修・セミナーは社内講師での実施が最適!?おすすめの理由を紹介!
- 営業職がきついと感じる理由とは?具体的な7つの対処法と組織づくりのポイントを解説!
- 営業には練習が必要?やり方や一人ロールプレイングで業績を上げるコツを解説!
- 営業が上手い人に共通する特徴と行動習慣とは?育成のポイントも解説!
- 営業マニュアルを使って業績を上げるには?作り方・運用ポイントを解説!
- 営業の心理学テクニック14選|商談の成功率が上がるすぐに使えるアプローチを解説!
▼営業スキルのチェックリストをダウンロード活用いただけます。
目次[非表示]
- 1.営業に向いていないと思う人は営業研修の社内講師が最適
- 1.1.実際に営業をするわけではない
- 1.2.これまでの営業経験がフルに生かせる
- 1.3.意外と適任者がいない
- 2.営業に向いていないと悩む前に知っておくべきこと
- 3.営業に向いていない人の特徴18個を徹底解説
- 4.営業に向いていないかも?適性を判断する自分への質問
- 5.営業に向いていないと感じる人が取るべき4つの選択肢
- 6.営業経験を生かせる職種4選
- 7.社内の営業研修講師を育成する3つのステップ
- 8.自分に合ったキャリアを選択するための3ステップ
- 9.社内講師による営業研修で成果を上げた支援事例
- 10.まとめ:営業が向いていないか、自分の適性を理解しよう
営業に向いていないと思う人は営業研修の社内講師が最適
営業職に向いていないと悩んでいる方に、意外な選択肢をご提案したいと思います。
それは「営業研修の社内講師」という道です。一見すると矛盾しているように思えるかもしれませんが、実は営業に苦手意識を持つ人だからこそ、優れた営業研修の講師になれる可能性があります。
以下で、その理由を詳しく解説していきましょう。
実際に営業をするわけではない
営業研修の講師は、自身が直接営業活動を行うわけではありません。その代わりに、営業における重要なポイントや効果的な手法を理論的に解説し、受講者の成長をサポートする役割を担います。
営業の現場で感じた苦手意識や克服してきた経験があるからこそ、受講者の気持ちに寄り添った指導ができるのです。
むしろ、営業が得意すぎる人は「なぜできないのか分からない」という状態に陥りやすく、効果的な指導が難しい場合もあります。
これまでの営業経験がフルに生かせる
営業の現場で苦労した経験は、研修講師として大きな武器となります。自身が感じた困難やそれを乗り越えるために試行錯誤した過程は、まさに生きた教材となり、そのまま役立つのです。
営業に苦手意識を持つ人は、往々にして以下のような強みを持っています:
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意外と適任者がいない
営業研修の社内講師は実は意外と適任者がいないのです。なぜなら、営業の最前線で活躍している人は営業を続けることを望むからです。かといって営業経験がない場合には講師は務まりません。
営業研修の講師として本当に求められているのは、必ずしもトップセールスの経験者ではありません。むしろ、営業の難しさを理解し、それを分かりやすく説明できる人材が重宝されます。
なぜなら、多くの企業が抱える課題は「営業で伸び悩んでいる社員がいかに業績を上げられるように育成するか」だからです。自身の経験に基づいて具体的な改善方法を提示できる人材は、実は非常に貴重なのです。
社内で研修講師の適任者を探すことに苦労している会社は少なくありません。社内講師はなり手が少ない分、会社に貢献することができます。
▼営業研修の講師については下記で詳しく解説しています。
⇒営業研修・セミナーは社内講師での実施が最適!?おすすめの理由を紹介!
営業に向いていないと悩む前に知っておくべきこと
「営業に向いていない」と悩む前に、まず理解しておくべき重要なポイントがあります。多くの場合、営業職に対する誤解や思い込みが、不要な不安や悩みを引き起こしています。
ここでは、営業職の本質的な理解と、向き不向きの判断について解説していきます。
営業職の仕事内容を正しく理解する
営業職というと「とにかく物を売る」というイメージを持つ人が多いですが、実際の仕事内容はそれだけではありません。営業職の本質は、顧客の課題を見つけ、最適なソリューションを提案することにあります。
具体的には以下のような業務があります:
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自己判断による思い込みが及ぼす影響
「自分は営業に向いていない」という判断の多くは、実際の経験というよりも、思い込みや先入観に基づいていることがあります。
例えば「人見知りだから営業は無理」と決めつけてしまうケースが典型的です。
しかし、実際には人見知りな性格だからこそ、丁寧な傾聴ができ、顧客との深い信頼関係を築けるという強みになることもあります。
適性は経験とともに変化する可能性がある
営業スキルは、決して生まれ持った才能だけで決まるものではありません。経験を重ねることで、コミュニケーション能力や提案力は確実に向上していきます。
また、最初は苦手だと感じた業務でも、経験を積むことで得意分野に変わることも少なくありません。適性は固定的なものではなく、努力や経験によって大きく変化する可能性があるのです。
▼営業がきついと感じることについては下記で詳しく解説しています。
⇒営業職がきついと感じる理由とは?具体的な7つの対処法と組織づくりのポイントを解説!
営業に向いていない人の特徴18個を徹底解説
営業職への適性を判断するために、具体的な特徴を見ていきましょう。ここでは18個の特徴を紹介します。
ただし、これらの特徴に当てはまるからといって、必ずしも営業に向いていないというわけではありません。むしろ、自己理解を深め、改善点を見つけるための指標として活用してください。
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初対面の人と会話することに強い緊張を覚える:
初対面の人と話すことに強い不安や緊張を感じる場合、営業活動に支障をきたす可能性があります。特に新規開拓営業では、未知の相手と良好な関係を築く必要があるため、この特徴は大きな課題となりかねません。ただし、この特徴は経験を積むことで徐々に改善できる要素でもあります。
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自分の意見や考えを明確に主張するのが苦手:
営業では、商品やサービスの価値を顧客に対して明確に伝える必要があります。自分の考えや提案を相手に伝えることが苦手な場合、商談の場面で十分な説得力を持てない可能性があります。
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人の気持ちをくみ取って行動することが難しい:
顧客の言葉の奥にあるニーズや感情を理解し、適切に対応することは営業の重要なスキルです。相手の立場に立って考えることが苦手な場合、顧客との信頼関係構築に時間がかかる可能性があります。
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見た目や印象管理への意識が低い:
第一印象は営業活動において非常に重要です。身だしなみや表情、姿勢などへの意識が低い場合、それだけで商談のチャンスを逃してしまう可能性があります。
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こまめな連絡や報告が苦手:
営業活動では、顧客や社内関係者との密なコミュニケーションが必要です。報告や連絡を後回しにしがちな人は、重要な機会を逃したり、信頼を損なったりする可能性があります。
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扱っている商品やサービスに魅力を感じられない:
自社の製品やサービスに魅力を感じられない場合、その価値を顧客に伝えることは困難です。商品知識を深め、その価値を理解することは営業の基本となります。
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商品やサービスの価値を伝えることが苦手:
製品の特徴やメリットを顧客に分かりやすく説明することは、営業の重要なスキルです。価値提案が苦手な場合、成約率の低下につながる可能性があります。
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商品やサービス、業界について勉強することが苦手:
営業職では、継続的な学習と情報収集が必要不可欠です。新しい知識を吸収することに抵抗がある場合、競争力の維持が難しくなる可能性があります。
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目標達成や評価向上への意欲が薄い:
営業職では通常、数値目標が設定されます。目標達成への意欲が低い場合、モチベーションの維持が難しく、結果として成果も出にくくなります。
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数字や目標に追われることでストレスを感じる:
ノルマや売上目標に対して強いプレッシャーを感じる場合、メンタル面での負担が大きくなります。このストレスが長期化すると、パフォーマンスの低下につながる可能性があります。
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他者からの否定的な反応に過度に落ち込む:
営業活動では、断りや否定的な反応を受けることは珍しくありません。そうした状況に過度に落ち込んでしまう場合、モチベーションの維持が困難になる可能性があります。
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理不尽な状況への対応に苦心する:
顧客からの無理な要求や予期せぬクレームなど、理不尽な状況に直面することもあります。そうした状況下でも冷静に対応する必要があります。
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感情が表情に出やすい:
商談の場面では、時として感情をコントロールする必要があります。不快感や焦りが表情に出やすい場合、商談に悪影響を及ぼす可能性があります。
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プロセスよりも結果を重視される環境が苦手:
営業職では、最終的な成果が重視される傾向があります。努力のプロセスよりも結果で評価される環境に抵抗を感じる場合、モチベーションの維持が難しくなる可能性があります。
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計画的に物事を進めることが難しい:
営業活動では、商談の進捗管理や時間管理が重要です。計画性が乏しい場合、効率的な営業活動が困難になる可能性があります。
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指示された通りに仕事をこなすことを好む:
営業職には一定の裁量と自主性が求められます。常に指示を待って動く習慣がある場合、機会損失につながる可能性があります。
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臨機応変な対応が求められる状況が苦手:
営業では予期せぬ事態に直面することも多く、状況に応じた柔軟な対応が必要です。マニュアル通りの対応しかできない場合、商談を有利に進めることが難しくなります。
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マルチタスクでの業務遂行に苦手意識がある:
複数の案件を同時に進行させたり、さまざまな業務を並行して処理したりする必要があります。タスクの優先順位付けや同時進行が苦手な場合、業務効率が低下する可能性があります。
▼営業スキルについては下記で一覧にして解説しています。
⇒【営業スキル完全ガイド】必要な12のスキルとは?習得方法を解説
営業に向いていないかも?適性を判断する自分への質問
営業職への適性を判断するためには、実際の営業活動で感じる感情や満足感に目を向けることが重要です。
ここでは、自分自身に投げかけるべき重要な質問を紹介します。これらの質問に対する正直な答えが、あなたの適性を判断する重要な手がかりとなるでしょう。
成約した時に楽しいと感じられるか
営業活動の醍醐味の1つは、商談が成約に至った時の達成感です。この瞬間に喜びや楽しさを感じられるかどうかは、営業職との相性を判断する重要な指標となります。
単に「仕事が終わって良かった」という安堵感だけでなく、成約によって顧客の課題解決に貢献できたことへの満足感や楽しさ、喜びを感じられるかどうかに注目してください。
お客さまに貢献できている実感があるか
営業職の本質は、顧客の課題解決や価値提供にあります。
日々の営業活動を通じて、「お客さまの役に立てている」という実感が得られているかどうかは非常に重要です。この実感は、営業活動へのモチベーションを維持する重要な要素となります。
以下のような場面で貢献実感が得られているか考えてみましょう:
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お客さまからの「ありがとう」に嬉しいと感じられるか
顧客からの感謝の言葉に対して純粋な喜びを感じられるかどうかは、営業職との適性を測る重要な指標です。
これは単なる社交辞令としての「ありがとう」ではなく、心からの感謝の言葉に対する反応を指します。この感謝の言葉に心から嬉しいと感じられれば、それは営業職との相性の良さを示している可能性が高いと言えます。
上記の自分への質問を通じて、どれも得られているという場合は、現在の自分の業績が不振で自信を失っているだけかもしれません。そのため、「営業に向いていない」と思っている可能性があります。まずは、業績を上げるための努力をしっかり継続して行いましょう。
コツをつかめば、きっと結果は後からついてきます。そして、上記のような達成感や喜びを再び感じることができるでしょう。
営業に向いていないと感じる人が取るべき4つの選択肢
営業に向いていないと感じた場合でも、すぐに諦める必要はありません。状況に応じて選択できる複数の道があります。
ここでは、具体的な4つの選択肢を提示し、それぞれのアプローチについて詳しく解説していきます。
自分に合った営業スタイルを見つける
営業と一言で言ってもさまざまなスタイルがあり、必ずしも一般的な「営業像」に合わせる必要はありません。
例えば、積極的な飛び込みでの新規開拓営業が苦手な場合は、信頼関係を維持・向上していくルート型営業や、情報やデータを活用して課題解決を提案するコンサルティング営業など、自分の強みを生かせるスタイルを選択することができます。
以下のような要素を考慮して、自分に合ったスタイルを探してみましょう。
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売上以外の目標を設定してスキルアップを図る
必ずしも売上だけが営業職の評価基準ではありません。
顧客満足度の向上や、新規見込み客の発掘、商品知識の習得など、具体的な成長目標を設定することで、着実にスキルアップを図ることができます。
インサイドセールスなど異なるタイプの営業にシフトする
従来の訪問営業が苦手な場合、インサイドセールスなど、別のタイプの営業職に転換することも検討できます。
特にインサイドセールスは、対面でのコミュニケーションに苦手意識がある人でも、電話やメールを通じて自分のペースで営業活動を行うことができます。
営業経験を生かせる他職種への転換を検討する
営業経験で培ったスキルは、多くの職種で生かすことができます。
例えば、営業研修の社内講師やカスタマーサポート、マーケティング部門、営業支援部門など、顧客と接する機会はあるものの、直接的な販売活動が少ない職種への転換を検討することもできます。
営業経験を生かせる職種4選
営業経験で培ったスキルや経験は、実は多くの職種で生かすことができます。
ここでは、営業経験者が特に活躍しやすい4つの職種について、具体的な特徴や求められる能力を解説していきます。キャリアチェンジを考える際の参考にしてください。
営業研修の社内講師職
営業経験者だからこそ務まる重要な職種の1つが、営業研修の社内講師です。
現場で培った経験と知識を後進の育成に生かすことができ、直接的な営業活動とは異なる形で組織に貢献できます。営業の難しさや課題を理解しているからこそ、受講者の悩みに寄り添った効果的な指導が可能です。
以下のような強みを生かせる職種です:
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筆者自身も営業経験を生かし、時に社内講師として、営業研修や勉強会などを行い、社員の育成に努めています。
既存顧客向けのカスタマーサクセス職
営業経験者がその経験を生かせる職種としてカスタマーサクセス職があります。
カスタマーサクセスは、契約後の顧客サポートや価値提供を通じて、顧客の成功を支援する職種です。営業活動で培った顧客理解力やコミュニケーション能力が直接生かせる仕事と言えます。
新規開拓の圧力がなく、既存顧客との良好な関係構築に注力できる点が特徴です。筆者自身も営業経験を生かし、カスタマーサクセス職を担当していたことがあります。
営業経験がある分、顧客の何気ない一言から課題を深掘りし、アップセルやクロスセルにつなげやすいという強みを発揮できます。
マーケティング職
営業経験者がその経験を生かせる職種としてマーケティング職があります。
マーケティング職はさまざまな情報発信を通じて、顧客に自社を見つけてもらい営業のきっかけをつくる職種です。営業経験者は、顧客の課題やその課題に対して自社が提供できる価値を実際の事例としてたくさん見てきています。
その経験を生かし、顧客が抱える課題に対して自社がどのような価値提供できるのかをWEBサイト上の記事として公開したり、ウェビナーで情報発信したり、お役立ち資料としてまとめたりすることが可能です。筆者自身も営業経験を生かし、本記事を書いています。
営業事務・営業アシスタント職
営業の現場を知る者だからこそ、効果的なサポートができるのが営業事務・営業アシスタントの事務職です。
営業部門の業務フローを理解していることで、先回りした対応や効率的なサポートが可能です。直接的な営業活動はないものの、営業経験で得た知識やスキルを十分に生かすことができます。
上記のような職種は営業職のようにインセンティブ給が多くないため、営業職と比べると一般的には年収が下がる傾向にあります。その点も考慮しておきましょう。
社内の営業研修講師を育成する3つのステップ
社内で効果的な営業研修講師を育成するためには、計画的なアプローチが必要です。
ここでは、その具体的なステップについて解説します。
STEP1.営業成績、適正、本人の意向から候補者を選抜
まず重要なのは、適切な候補者の選定です。
以下のような観点から総合的に評価を行います:
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特に営業成績については、営業成績が良すぎる人は営業研修の講師をやりたがりません。プレーヤーとして営業活動をすることを望みます。逆に営業成績が悪すぎると営業研修の講師としての説得力がなくなります。
ある程度の営業成績を上げている人の中から、社内講師職への意欲や能力を見て人選することが重要です。
STEP2.社内トレーナー養成講座への派遣
人選された候補者には、体系的な指導力を身に付けるための教育が必要です。
インストラクションスキルやファシリテーションスキルなど、講師として必要な基本的なスキルを習得させます。
この段階では、外部の専門機関による研修プログラムを活用するのが効果的です。
▼社内トレーナー養成講座については下記をご覧ください。
⇒社内トレーナー養成支援|LDcube(エルディーキューブ)
STEP3.研修実施を通して指導力の磨き上げ
実際の研修経験を通じて、指導力を徐々に向上させていきます。
この段階では以下のようなポイントに注意を払います:
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このように段階的なアプローチを取ることで、効果的な社内講師の育成が可能となります。
自分に合ったキャリアを選択するための3ステップ
キャリアの方向性を決めることは、慎重に検討すべき重要な決断です。
ここでは、適切なキャリアを選択するための3つのステップを具体的に解説します。それぞれのステップを丁寧に進めることで、より最適な判断を下すことができます。
STEP1.現在の状況と課題を客観的に分析する
まずは現在の状況を冷静に見つめ直すことから始めましょう。自分の強みと弱み、現在の職場環境、実際に感じている課題などを具体的に書き出していきます。
この過程で特に注目すべきポイントは以下の通りです:
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STEP2.複数の選択肢のメリット・デメリットを比較検討する
可能性のある選択肢それぞれについて、具体的なメリットとデメリットを洗い出します。
この際、単純な損得だけでなく、自己実現や成長機会、ワークライフバランスなど、多角的な視点から検討することが重要です。
STEP3.具体的な行動計画を立てて実行に移す
方向性が決まったら、具体的なアクションプランを立てます。いきなり大きな変化を求めるのではなく、段階的に進めていくことが重要です。
例えば、まずは社内で可能な範囲で、役割の調整を試みたり、必要なスキルの習得を始めたりするところから始めましょう。
また、上司に社内研修講師やマーケティング職などを希望しているという話をして、そのような可能性はないかを聞いてみても良いでしょう。
社内講師による営業研修で成果を上げた支援事例
社員数: 8,000名以上
事業:生命保険販売、資産運用
営業研修内容見直しの成果
~入社3カ月後の売上実績が従来の研修受講者と比較して3倍に~
アウトプット中心の学習で実践力を身に付けた上、研修中に学んだことを、動画でいつでもどこでも復習・確認ができる環境を作ることで、学習内容を実践につなげることができるようになりました。
その結果、 Teamsをつないでの従来の研修スタイルで学習した受講生集団と比較 しましたが、営業研修内容をバージョンアップした研修を受けた集団は、従来の研修を受講した集団と比較し、入社3カ月後の売上実績が3倍という飛躍的な成果を出しました。
~トレーナースキルに依存せず、均一なレベルの初期教育が可能に~
ライブでの講義ではなく、動画を活用した研修運営をすることで、高品質な研修情報を余すことなく再現することが可能となりました。
~トレーナーリソースの効果的活用~
従来は、毎月入社するキャリア採用社員の導入研修を毎月実施するため、トレーナーの方々はかなりのリソースを割かなければなりませんでした。
しかし、マイクロラーニングの導入により初期教育を効率化することで、そのリソースを営業管理職教育に充てることができるようになりました。
それにより、現場の指導力強化につなげることができ、学習の好循環を生んでいます。
取り組みの詳細
~職種別オンボーディングプログラムを展開~
キャリア入社後1カ月間の導入研修をマイクロラーニングを活用した研修にバージョンアップしました。
事前学習、研修当日、事後学習全ての場面においてマイクロラーニングで知識のインプットを行い、研修当日は確認テストの解説や、受講生同士のディスカッション、質疑応答に比重を置くことなどで、カスタマイズ性の高い学習の提供を実現しています。
マイクロラーニングはそれまで社内で活用されていた動画をベースに、新たなコンテンツも社内トレーナーの方が中心となって作成しました。
研修中は特に「学んだことが現場でも生かせそうだ、使えそうだ」と思ってもらうための支援や関わりを重視することで受講生のエンゲージメント向上にもつなげています。
これまでのインプットは社内トレーナーの方がレクチャーしてインプットしていましたが、リニューアルしてからはレクチャーは全て動画に代替しました。
~アウトプットを意識した学習デザイン~
インプットして終わりにならないように、動画を活用し、受講者が研修で学んだことを生かしながら1人でも何度もAIを相手にセールストークを練習し、動画で提出するという環境を提供されています。
動画を見た研修トレーナーから、直属の上司・先輩から、他部署の上司・先輩から、そして同期からフィードバックを受けることができ、学習の深化につなげています。
また、動画を閲覧した上で学んだことや仕事に生かせそうなことを共有することで、自分の考えを整理しながら、他の受講生の意見に触れながら新たな学びを得るという、学習の相乗効果を生んでいます。
導入前の課題
~研修がイベント化してしまっている~
集合研修で社員にいくら良い内容を提供しても 、現場に戻った後は目の前の仕事をこなすことに集中してしまい、学んだことがその場限りとなってしまうことが多く見受けられました。
集まった場だけではなく、事前と事後の学習活動を充実化させ、学習を続けながら学んだことを仕事に生かすことができる環境を作るため、 マイクロラーニング・コホート型学習を導入しました。
~個人の経験がポケットノウハウになってしまっている~
現場で得られた成功事例や失敗事例が個人のものにしかなっておらず、ポケットノウハウ化してしまっていることに課題を感じていました。
個人の学びを暗黙知から形式知に変えていくことで、受講生同士の学びを促進しながら、組織全体のナレッジとして好循環を生み出していきたいという思いがありました。
まとめ:営業が向いていないか、自分の適性を理解しよう
営業職への適性は、単純な「向き・不向き」では判断できないものです。本記事で解説してきた内容を踏まえ、以下の点を意識しながら、自分自身のキャリアについて考えを深めていってください。
まず、「営業に向いていない」と感じる場合でも、それは必ずしもキャリアの行き詰まりを意味するわけではありません。むしろ、その気付きを生かして新たな可能性を探るチャンスと捉えることができます。
営業活動を通じて、成約時の達成感や顧客に貢献できている実感や喜び、楽しさを感じられている場合、向いていないと感じるのは、単に業績不振ということもあります。営業に向いていないと決めつけるのではなく、業績を上げるための努力を続けましょう。きっと結果は後からついてきます。
また、営業経験で培ったスキルは、さまざまな職種で生かすことができる貴重な財産です。営業研修の講師やカスタマーサクセスなど、営業経験を生かせる選択肢は数多く存在します。特に営業研修の社内講師は意外と適任者がいないため、営業経験を生かして新たなキャリアをつくることができます。
最後に、キャリアの選択に正解は1つではありません。重要なのは、自分自身の適性や価値観を理解した上で、充実感とやりがいを持って働ける環境を見つけることです。本記事で紹介したさまざまな選択肢を参考に、自分に最適なキャリアパスを見つけていってください。
株式会社LDcubeでは、営業スキル向上に向けた研修会やeラーニング、社内の学習環境づくりなどを総合的に支援しています。ここ数年間で、営業スキル向上のデジタル化への支援が増えています。営業スキル向上のDXを推進することで、これまで以上に業績向上につながった事例が多数出てきています。
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