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業績アップを実現!AIを活用してセールストーク力を高める方法|ポイント解説

営業担当者にとって、セールストーク力は顧客を説得し、成約に導くための重要なスキルです。

しかし、従来の営業研修では「顧客の立場に立つ」や「もっと熱意を持って」といった抽象的なアドバイスに終始しがちで、具体的な改善点が見えにくいという課題がありました。これにより、多くの営業担当者が自分の成長に対する漠然とした不安を抱えてきました。

ここで活躍するのがAIです。AIを活用することでセールストークを客観的に分析し、具体的な改善点をフィードバックとして得ることができます

例えば、話すスピードや声のトーン、キーワードの選択などを数値化し、「もう少しゆっくり話す」「適切な音量を維持する」といった具体的な指摘を受けることが可能です。また、AIは24時間いつでも利用可能であるため、忙しい営業担当者でも好きなタイミングで自分のペースで練習を積むことができます

さらに、AIを活用し設定したシナリオに基づいた会話練習を取り入れることで、リアルな営業シーンをシミュレーションしながら実践的なスキルを磨けます

AIからの細やかなフィードバックを基にブラッシュアップしたセールストークをいつでも、どこでも手軽に練習できます。これにより、個人としてだけではなく、チーム全体のセールススキルが向上し、営業成績の向上につながるでしょう。

本記事では、企業がAIを効果的に取り入れてセールストーク力を高めるポイントや成功事例を交えながら、セールストーク強化のステップをご紹介します。

セールス・営業についてはテーマに合わせて下記で詳しく解説しています。

 

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AIでセールストーク力を高められる

AIでセールストーク力を高められる 

AIを効果的に活用することでセールストーク力を高めることができます。営業活動においては、セールストークは成約率を左右する重要な要素です。

しかし、従来の営業研修では主観的な評価に頼ることが多く、具体的な改善点を見つけることが困難でした。上司や先輩からの「もっと熱意を込めて話せ」「顧客の立場に立って考えろ」といったアドバイスは抽象的で、実際にどこをどう改善すればよいのか分からないという悩みを抱える営業担当者は少なくありません。

AIを活用することで、セールストークを客観的に分析し、データに基づいた具体的な改善に向けたフィードバックを受けることが可能になりました。話すスピードや声のトーン、使うキーワードの選択まで、細かな要素を数値化して評価できます。

例えば、「話すスピードが速いので、もう少しゆっくり話すことをお勧めします。適切なスピードは 380-440文字/分です。」「音量は適切です。この 40-80 dbの範囲の音量を維持してください。」といった具体的なフィードバックを得ることができます。

さらに、事前に設定したシナリオに基づいて、AIと会話形式で練習することにより、会話の中での具体的な改善に向けたフィードバックも提供してくれます。

例えば、弊社LDcubeの会社案内練習用シナリオでは下記のようなフィードバックが得られます。

  • 設立の具体的な時期についての情報が欠けています。標準回答では、LDcubeが2023年4月に設立されたことが明記されています。
     

  • 親会社の歴史や背景についての詳細が不足しています。標準回答では、親会社が60周年を迎えることや、分社化の背景についても触れています。
     

  • 回答が少し冗長で、口頭での説明のように感じられます。より簡潔で流暢な表現が望ましいです。

このようなフィードバックを基にセールストークを練習することで、セールストーク力を高めることができます。

また、AIは24時間いつでも利用可能で、疲れることもありません。深夜でも早朝でも、営業担当者の都合に合わせて練習相手になってくれるため、効率的なスキル向上が期待できます。継続的な学習と改善を通じて、営業チーム全体のスキル向上を実現することができるのです。
 

AIでセールストークを高めるのに必要な要素

AIでセールストークを高めるのに必要な要素

AIを活用してセールストークを効果的に改善するには、体系的なアプローチが重要です。以下の5つの要素を段階的に実践することで、確実なスキル向上を実現できます。これらの要素は相互に関連し合っており、一つ一つを丁寧に実行することで、総合的な営業力の向上につながります。

セールストークをパーツに分けてインプットする

効果的にセールストークをブラッシュアップするための第一歩は、セールストークをパーツに分けてインプットすることです。あいさつ、アイスブレーク、ニーズヒアリング、商品・製品説明、メリット訴求、質問対応、反対処理、クロージング、アフターフォローなど、各段階でのセールストークを独立したパーツとして捉えます。

次に、これらのパーツを学習コンテンツとして取り入れる方法として、マイクロラーニングを活用します。マイクロラーニングとは、小さな単位で学習を進める教育手法です。

特に、デジタルコンテンツとの相性が良く、ここではセールストークを動画で学習できるようにします。各パーツを短時間で学べる動画として用意し、営業担当者が隙間時間を活用して手軽に学習できる環境を整えます。

動画コンテンツは、実際の商談シーンを再現したものや、具体的なセールストークなどの内容を取りそろえます。これにより、営業担当者は自身の理解が不足している部分や、改善が必要な部分に焦点を絞り、集中的に学習を進めることが可能になります。

マイクロラーニングを通じて繰り返し学ぶことで、記憶の定着も促進され、実際の営業現場において効果的にセールストークを展開できるようになります。このように、マイクロラーニングを活用してインプットすることで、セールストークの質を高め、結果として顧客との関係構築や成約率の向上につながることが期待できます。

パーツごとのセールストークを練習する

パーツごとに分割したセールストークについて、それぞれ個別に練習を行います。

商品説明なら商品説明だけに集中し、質問対応なら質問対応のスキルを磨くことで、効率的な上達が期待できます。全体を通して練習するよりも、特定の部分に集中することで、短期間での成果を実感できます。

この段階的アプローチにより、苦手な部分を重点的に改善でき、全体的なセールストーク品質の底上げにつながります。各パーツで明確な目標を設定することで、成長を実感しやすくなります。また、パーツごとの練習では、同じ内容を異なるアプローチで試すことも重要です。論理的なアプローチと感情的なアプローチ、データ重視の説明と事例中心の説明など、さまざまなバリエーションを練習することで、幅広い顧客タイプに対応できる柔軟性を身に付けることができます。

練習の際にはPCやスマホで録画しながら行います。録画した動画を提出することでAIからのフィードバックを得ることが可能になります。

AIからフィードバックをもらう

練習後は、AIによる客観的なフィードバックを受けます。人間の主観的な評価とは異なり、AIは一貫した基準で分析を行うため、偏りのない改善提案を得られます。感情に左右されることなく、純粋にパフォーマンスの質を評価してくれるのがAIの大きなメリットです。

話のスピードが速すぎる、間の取り方、口癖の出現率など、具体的で実践的なアドバイスを受けることができます。また、AIからのフィードバックは履歴として残せるため、過去のデータと比較して成長度合いを確認しながら練習を進めることができます。

改善点を意識してさらに練習する

AIからのフィードバックを基に、明確になった改善点を意識しながら再度練習を行います。この段階では、特定の要素に焦点を当てた集中的な練習が効果的です。

一度に多くの要素を改善しようとするのではなく、1つずつ確実に改善していくことが重要です。例えば、スピードを抑えるということであれば、スピードを意識して適切なスピードになるまで繰り返し練習する、口癖を減らすということであれば、口癖を意識して繰り返し練習するという具合です。

各練習に対するAIからのフィードバックは蓄積されていくため、自分の成長を数値で確認でき、モチベーション維持にも役立ちます。小さな改善の積み重ねが、大きなスキル向上につながります。また、改善が実感できることで、練習に対する意欲も向上し、好循環が生まれます。

練習では、改善点を意識しすぎて他の部分がおろそかにならないよう注意が必要です。AIは全体のバランスも評価してくれるため、偏った改善にならないよう調整することができます。

チャットボットと実践練習する

最終段階では、AIチャットボットを相手に実践的な会話練習を行います。さまざまな顧客パターンや反応を想定したシナリオを設定しておくことで実践的な練習ができるため、実際の営業現場に近い環境でスキルを磨けます。

チャットボットは疲れることなく何度でも練習相手になってくれるため、十分な練習量を確保できます。また、さまざまな難易度のシナリオを用意しておくことで、段階的にレベルアップを図ることが可能です。初心者向けの友好的な顧客から、上級者向けの厳しい顧客まで、自分のレベルに応じた練習環境を選択できます。

実践練習では、これまでに改善した個別のパーツを統合し、一連の営業プロセス全体を通して練習します。パーツごとの改善が全体の流れの中でどのように生かされるかを確認し、さらなる調整を行うことで、実際の営業現場でも自信を持って対応できるようになります。

 

AIを使って練習する、セールストーク作り方

AIを使って練習する、セールストーク作り方

練習するためのセールストークはAIを活用して作成・ブラッシュアップすることができます。セールストーク作成には、大きく分けて2つの効果的なアプローチがあります。両方のアプローチにはそれぞれ異なるメリットがあり、場合によっては組み合わせて使用することも可能です。

方法①ロープレを行い、AIを活用してセールストークを作る

実際の営業ロープレを録画し、その内容を、AIを活用してブラッシュアップする方法です。現在の営業スキルを基盤として、具体的な改善点を見つけ出すことができます。実践的なアプローチのため、すぐに現場で活用できる改善案を得られるのが特徴です。

この方法は、すでに一定の営業経験がある担当者や、現在の営業手法をベースに改善を図りたい場合に特に効果的です。また、チーム全体で同じ商材を扱っている場合、優秀な営業担当者のロープレを分析することで、チーム全体のスキル向上を図ることも可能です。

方法②AIを活用してセールストークの素案を作る

生成AIに商材や顧客情報を提供し、最適なセールストークの素案を生成してもらう方法です。新しい視点でのアプローチが可能で、これまで気づかなかった営業手法を発見できる可能性があります。特に新商品や新市場への展開時に効果的です。

この方法は、新しい商材の営業を始める際に威力を発揮します。AIは膨大なデータから最適なアプローチを提案してくれるため、自分たちだけでは思いつかない観点なども取り入れたセールストークを作成できます。

どちらの方法も最終的には人間による確認と調整が必要ですが、AIの支援により効率的で質の高いセールストーク作成が実現できます。組織の状況や目的に応じて最適な方法を選択し、継続的な改善を行うことで、営業チーム全体のパフォーマンス向上につなげることができます。
 

方法①ロープレを行い、AIを活用してセールストークを作る

ロープレを行い、AIを活用してセールストークを作る

実際のロープレを通じてセールストークを改善する方法は、現在のスキルを基盤とした実践的なアプローチです。以下の3つのステップで効果的に実施でき、営業担当者の現在の実力を正確に把握した上で、具体的で実現可能な改善提案を得ることができます。

実際にロープレを行い録画する

営業担当者と顧客役のメンバーで、実際の商談シーンを想定したロープレを実施します。録画は音声だけでなく、可能であれば映像も含めて記録することが重要です。映像があることで、ジェスチャーや表情、姿勢なども含めて学習コンテンツ化することができます。

録画時の重要ポイント:

  • 実際の営業現場に近い環境設定
  • 会社案内、商品説明、質問対応、クロージングなどパーツに分けて行う
  • 複数のシナリオ設定(積極的な顧客、懐疑的な顧客、時間制約のある顧客など)

また、録画は営業担当者の許可を得て行い、学習目的であることを明確にしておくことが大切です。録画された内容は個人のスキル向上のためのものであり、評価や査定の材料として使用されるものではないことを事前に説明し、安心して本来の力を発揮できる環境を整えます。

このような心理的安全性の確保により、より実践的で効果的なロープレが可能となります。

動画からAIで文字起こしをする

録画した内容を、AIを使って文字起こしします。現在の音声認識技術は高精度で、かなり正確にテキスト化できます。専門用語や業界特有の表現などは適切に認識されているか確認しましょう。

AIによる文字起こしのメリットは、工数を大幅に削減できることです。

営業マネジャーが確認する

テキスト化されたセールストークを営業マネジャーが確認し、最終的なトーク案としてまとめます。実際の営業現場の状況や顧客の特性を考慮した調整が必要な場合があります。

マネジャーの豊富な経験と専門知識により、実践的なセールストークにすることができます。

 

方法②AIを活用してセールストークの素案を作る

AIを活用してセールストークの素案を作る

生成AIを活用して、新しい視点でセールストークを作成する方法です。特に新商品の営業や新しい市場への参入時に効果的なアプローチとなります。この方法では、人間の経験だけでは思いつかない革新的なアプローチや視点を取り入れたトーク案を生成することができます。

生成AIに具体的なテーマや商材でのトーク案を考えてもらう

まず、生成AIに対して商材の詳細情報、ターゲット顧客の特徴、営業シーンの設定などを具体的に提供します。情報が詳細であるほど、実用性の高いセールストーク案を生成できます。商品の基本情報だけでなく、価格帯、競合との比較、導入事例、顧客の成功体験なども含めて提供することが重要です。

AIには商品の機能や特徴だけでなく、顧客が抱えている課題や求めている解決策も併せて伝えることが重要です。これにより、顧客の立場に立った説得力のあるトーク案を作成できます。また、競合他社との差別化ポイントや価格戦略なども含めることで、より実践的な営業トークを生成してもらえます。

具体的には、「営業企画部門のマネジャーに対して、営業パーソンを効率よく育成し、業績を上げるためにAIを活用したロープレシステムを提案する際のセールストーク」といった詳細な条件設定を行います。

さらに、「インプットからアウトプットまで一気通貫で学習できる」「顧客の課題は、人材育成の効率を高めたい、AIを使って工数の削減を行いたい」といった具体的な情報も併せて提供することで、説得力の高いトーク案を生成できます。

また、過去の成功事例や失敗事例がある場合は、それらの情報も提供することで、より現実的で効果的なアプローチを提案してもらうことができます。AIは膨大なデータからトークを生成するため、人間では思いつかない新しい切り口や表現方法を提案してくれる可能性があります。

営業パーソンがトーク案をブラッシュアップ

AIが生成したトーク案を基に、営業担当者が自分の経験と知識を生かしてブラッシュアップを行います。AIの提案は論理的で構造化されていますが、人間らしい温かみや親しみやすさを加える必要があります。機械的な表現を自然な会話調に変更し、自分の言葉で話せるよう調整します。

営業担当者は自分の話し方の癖や得意な表現方法を考慮して、AIの案を自分らしいスタイルに調整します。また、実際の顧客とのやり取りで得た経験や知見を加えることで、より説得力のあるセールストークに仕上げることができます。顧客の反応を想定した細かな調整も、この段階で行います。

例えば、AIが提案した論理的な説明に、実際の顧客との会話で使った具体的なエピソードを追加したり、顧客がよく使う業界用語に合わせて表現を調整したりします。また、自分の得意な話法(データ重視、ストーリー重視、質問型など)に合わせてトーク案を修正することで、より自然で説得力のある営業トークに仕上げることができます。

さらに、営業担当者は自分の経験から、どの部分でどのような反応が予想されるかを考慮し、想定される質問への回答や反対意見への対処法も準備します。AIの案をベースにしながらも、実際の営業現場で起こりうるさまざまな状況に対応できるよう、柔軟性を持たせた調整を行います。

営業マネジャーが確認する

最終的に営業マネジャーがトーク案を確認し、組織の営業方針や品質基準に合致しているかをチェックします。また、実際の営業現場で使用する際の実用性についても評価を行います。マネジャーは組織全体の営業戦略との整合性も確認し、チーム全体での活用可能性を判断します。

マネジャーによる確認項目:

  • 豊富な営業経験に基づく妥当性の評価
  • 法的観点からのチェック(誇大広告、業界規制、コンプライアンス方針)
  • 長期的な顧客関係構築の視点での評価
  • 短期的成約だけでなく顧客満足度・信頼関係向上の観点

承認されたトーク案は、チーム内で共有し、実際に活用していきます。現場での経験をにブラッシュアップしていくことで、より実践的なセールストークになっていきます。

 

AIを相手にセールストークを練習する2つの段階

AIを相手にセールストークを練習する2つの段階

AIを活用したセールストーク練習は、段階的なアプローチが最も効果的です。基礎スキルの習得から実践的な応用まで、体系的に進めることで確実なスキル向上を実現できます。この2段階の練習方法により、営業担当者は自分のペースで無理なくレベルアップを図ることができます。

①AI相手にトークの出力練習

第一段階では、AIを聞き手として一方向的なセールストーク練習を行います。この段階の目的は、基本的な話し方スキルの習得と定着です。

準備したセールストーク内容を実際に声に出して話し、AIがその音声を分析してフィードバックを提供します。話すスピードや声の大きさ、間の取り方、声のトーンの変化など、基本的な要素を客観的に評価してもらえます。

AIは疲れることなく何度でも聞き手になってくれるため、緊張せずに繰り返し練習できる環境が整います。自分では気づかない話し方の癖や改善点を発見でき、数値化されたデータで成長を実感することができます。この段階で基礎を固めることで、次の会話型練習により効果的に取り組むことができます。

②AIを相手に会話型練習

第二段階では、AIが顧客役となってインタラクティブな営業練習を行います。AIはさまざまな顧客パターンを演じ、質問や反対意見、関心の示し方を変えながら、実際の営業現場に近い環境を提供してくれます。

この段階では、顧客の質問に対する即座の対応力、反対意見に対する適切な切り返し、商談の流れに応じた柔軟な話題転換、そして適切なクロージングタイミングの判断力を鍛えることができます。

AIは設定次第で、厳しい顧客から友好的な顧客まで幅広いキャラクターを演じ分けることができるため、多様な顧客タイプへの対応経験を積むことが可能です。また、失敗を恐れずに何度でもチャレンジできる環境で、実践的なコミュニケーション能力を向上させることができます。

▼AIを相手にしたロープレ練習については下記で詳しく解説しています。
⇒生成AIを営業ロープレに取り入れて業績を上げる方法とは?3段階で解説!

セールストーク力の向上にAIを使う際の注意点

セールストーク力の向上にAIを使う際の注意点

AIを活用したセールストーク改善は多くのメリットをもたらしますが、効果的に活用するためには注意すべき点があります。以下に、AIを使用する際に考慮すべきポイントを解説します。

AIを使うリテラシーを高める

AIツールを効果的に活用するには、まずAIの特性と限界を理解することが重要です。AIは大量のデータ解析から傾向を捉えて提案を行うことに優れていますが、特定の状況下でエラーが発生する可能性もあります。

営業担当者は、AIからの提案をそのまま使うのではなく、自分自身の経験や直感と照らし合わせて評価し、活用できる能力を高めることが求められます。具体的には、AIに適切なプロンプトを作成することが必要です。

例えば、どのような言葉やフレーズが顧客に響くのかをAIに指示することで、より洗練された提案を引き出せます。さらに、AI関連のセミナーに参加したり、オンラインコースを受講したりすることで、最新のAIリテラシーを高め、AIを適切に使いこなせるようになることが重要です。

必ず人のチェックを入れる

AIが生成したセールストークは、使用前に必ず人間による最終確認を行うことが必須です。AIの提案は論理的かつ一貫性があるものの、人間の感情やニュアンス、相手の立場を考慮した柔軟性を持たせるのは難しいです。

このため、営業マネジャーや経験豊富な営業担当者によるレビューが必要です。レビューすることで、AIが生成した内容が会社の方針や業界の慣習に合っていることを確認し、不足している人間味を補うことができます。

また、顧客とのコミュニケーションにおける語調や言葉の選び方など、微妙な調整を行って、より顧客に響くセールストークを完成させます。この人間の介入により、AIと人の協力で効率的かつ効果的なセールストークを作り上げることができるのです。

▼AIリテラシーを高めるための学習コースについてはこちらをご覧ください。
プラットフォームUMUを活用してAIリテラシーを啓発

 

AIを使ってセールストーク力を高めた支援事例

住宅メーカーのイメージ

不動産営業の効果的なロープレ事例

デジタルOJTとリアルOJTの連動で業績向上へ【UMU導入事例】

社員数:3000名以上 事業:住宅メーカー
 

導入前の課題~環境変化に対応した教育を提供したい~

働き方改革など、時代や環境の変化に伴い、従来通りの詰め込み型教育では新入社員がなかなか育たないという課題を抱えていました。

この課題を解決するため、2018年に新入社員の教育方針を「全社の人材育成システムを確立し、共通認識の下、営業人材を長期的視点で組織的・計画的に育成する」というものに変更しました。

3年で一人前とする本計画の元、「研修は事前学習→集合研修→職場実践サイクルによる、OJTとの連動形式を取る」「計画的なロールプレーイングの実施で営業のスキル向上を図る」「個々の学習の進捗状況と習得度の把握」をしながら持続的学習を促進していくために、マイクロラーニングによるインプットとAIによるロープレ(ラーニングプラットフォーム:UMU(ユーム)の活用)の導入を決定しました。
 

取り組みの詳細

①マイクロラーニングによるインプットで本部・現場の負担減へ

現場のハイパフォーマー社員に依頼し、1人当たり2テーマの模範ロープレ動画を提供してもらい、その動画をプラットフォーム上に掲載しました。

動画学習+AIロープレ導入前は現場でのOJTの質にばらつきがあるという課題もありましたが、動画学習の導入を機に、学習の質を均一化することができ、今では入社1年目~3年目の必須コンテンツとなっています。
 

②研修後の確認テストで学びの定着を図る

研修の最後にまとめとして、受講生にはプラットフォーム上で確認テストに回答してもらうことで、研修の理解度を測るとともに、学習内容の定着化を図る取り組みをしました。

講師はリアルタイムで受講生たちの理解が浅いポイントが分かり、その場で解説や補足説明を行うことで、効率的な学習を実現できました。
 

③48のテーマに細分化したロープレの提供で営業スキル向上へ

一人前になるまでに必要な知識を48テーマに細分化し、それをロープレの課題として受講生に提示、順次プラットフォーム上に動画をアップロードしてもらうことで、営業スキルの向上を図っています。

1週間に1本ずつ、模範ロープレ動画を視聴した上で、自身のロープレ動画を提出してもらいます。上司から70点以上の評価を受けることができればテーマクリアという運用を実施することで、デジタルで体系的な学習をしながら、リアルでOJTを促進するという連動を図っています。
 

導入後の成果

①一人前として必要な知識を漏れなく学習

プラットフォーム導入前は、3年間営業活動をしていても、人によっては現場で遭遇しないテーマもありましたが、48テーマを計画的に展開していくことで、体系的に、漏れのない学習の提供が可能となりました。
 

②学習と上司からのフィードバック率と業績の相関が分かった

受講生が動画を提出すると、AIからのフィードバックを受けられるため、1人でも自分のロープレにおける啓発ポイントを確認しながら、何度もロープレの練習をすることが可能です。また、トークの中身についても上司からのフィードバックを受けることで、トークのブラッシュアップを図ることができます。

実際に受講生の学習や上司のフィードバック率のランキングデータを確認すると、上位者には好業績者の顔ぶれが並んでおり、学習と上司からのフィードバック率と業績が相関していることが分かりました。

これまで現場でのOJT実施状況は不透明でした。しかし、学習状況やフィードバック率がデータとして可視化することで、実施状況を把握しながら上司の関わりを促進し、全体の学習・育成を促進することができました。
 

まとめ:AIを使ってセールストークをブラッシュアップしよう

業績アップを実現!AIを活用してセールストーク力を高める方法|ポイント解説について紹介してきました。

  • AIでセールストーク力を高められる
  • AIでセールストークを高めるのに必要な要素
  • AIを使って練習する、セールストーク作り方
  • 方法①ロープレを行いAIを活用してセールストークを作る
  • 方法②AIを活用してセールストークの素案を作る
  • AIを相手にセールストークを練習する2つの段階
  • セールストーク力の向上にAIを使う際の注意点
  • AIを使ってセールストーク力を高めた支援事例

セールストーク力を高めるためのAI活用は、現代の営業活動において重要なステップです。従来の営業研修は、しばしば主観的なフィードバックに依存しがちで、改善の具体的な方向性を掴むことが難しいという課題がありました。

しかし、AIを導入することで、セールストークを客観的に分析し、データに基づいた具体的なフィードバックを得ることが可能になりました。AIは話すスピード、声のトーン、使用するキーワードなどを数値化し、それに基づく具体的な改善案を提示します。これによって、営業担当者は自身の課題を明確に把握でき、ターゲットを絞った改善に取り組めます。

また、AIは24時間利用可能で、時間や場所に縛られずに練習を続けられるため、営業担当者は自分のペースでスキル向上に取り組めます。継続的な練習とフィードバックによる改善サイクルは、営業チーム全体のスキル底上げを促進します。AIによるセールストークのブラッシュアップと組み合わせれば、営業成果の向上はもちろん、顧客との関係構築にも寄与するでしょう。

最終的には、人間の経験や直感にAIの能力を融合させることで、両者の強みを引き出すことがポイントです。AIが提供する客観的なデータに人間ならではの柔軟性や感受性を加えることで、より効果的なセールストークを実現できます。このように、AIを活用したセールストークの改善プロセスは、スキル向上だけでなく、顧客満足度の向上にもつながることが期待できます。

株式会社LDcubeは営業ロープレのデジタル化の支援を行っています。AIを活用したロープレ環境を整備し、上司や先輩からのリアルなフィードバックを組み合わせることで、これまで以上に効果的なロープレトレーニングを実施することが可能です。

下記からロープレ時に活用できるチェックシートを無料でダウンロードすることもできます。まずはできることから始め、営業スキルの底上げを図ってみてはいかがでしょうか。 

AIによる、ロープレのフィードバックについてのデモ体験会なども行っております。お気軽にご相談ください。 

▼ロープレトレーニングについての資料はこちらからダウンロードできます。

AIを活用したロープレ(UMU) 資料ダウンロード

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企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
企画・作成・編集:代表取締役 新井澄人
株式会社ビジネスコンサルタントで、講師派遣型の人材育成支援から始まり、社内トレーナーの養成による人材育成支援、デジタルツールを活用した人材育成のDX化の支援まで、中小企業から大企業まで20年にわたり幅広いコンサルティングに従事。 新入社員研修からOJTリーダー研修、若手社員研修、管理職研修、幹部研修、営業研修、デジタル学習環境づくりのコンサルテーションなどに自らもコンサルタントとして登壇しながらも、人材育成・組織活性化・営業強化において講師派遣型の枠を超えた支援を実現するため、ビジネスコンサルタントの子会社である株式会社LDcubeの設立と同時に代表取締役に就任。 資格: ・全日本能率連盟認定マスター・マネジメント・コンサルタント(J-MCMC2023002) ・LIFOプログラムライセンス(LIFO-MSSプログラム開発者)

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