
リーダーシップ診断で分かる!あなたの行動スタイルと強化すべきポイント
現代のビジネス環境において、効果的なリーダーシップを発揮することは組織の成功に直結する重要な要素です。しかし、多くの管理職やチームリーダーが「自分のリーダーシップスタイルは適切なのか」「部下やチームをもっと効果的に導くにはどうすればよいのか」という悩みを抱えています。
そんな疑問を解決する有効な手段が「リーダーシップ診断」です。リーダーシップ診断を活用することで、あなたの現在のリーダーシップタイプを客観的に把握し、強みと改善点を明確にできます。PM理論やSL理論といった信頼性の高いフレームワークを用いた診断により、科学的根拠に基づいた自己分析が可能になります。
本記事では、リーダーシップ診断の基本知識から具体的な診断方法、そして診断結果を活用した実践的な強化ポイントまで詳しく解説します。あなたも診断結果を基に、より効果的なリーダーとして成長していきましょう。
▼リーダーシップについては下記で詳しく解説しています。
▼リーダーシップのベースは自己理解です。
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リーダーシップスタイルを診断して具体的に鍛えよう
現代のビジネス環境では、効果的なリーダーシップがチームの成功を左右する重要な要素となっています。
しかし、「自分のリーダーシップスタイルが分からない」「どこを改善すべきか明確でない」という悩みを持つリーダーも少なくありません。そのような場合、リーダーシップスタイルを診断することで具体的に鍛えることができます。
リーダーシップスタイルを具体的に把握できる
リーダーシップスタイルを具体的に把握することは、組織やチームの成功において不可欠です。リーダーシップスタイルとは、チームを導く際の特有の方法やアプローチであり、多様なスタイルが存在します。
例えば、指示型、参加型、支援型などがあり、それぞれのスタイルは状況やチームメンバーの特性に応じて使い分けることができます。リーダーシップスタイルの理解を深めることで、リーダーは自身の強みと改善点を認識し、効果的なコミュニケーションや意思決定が可能になります。
また、メンバーに合ったリーダーシップを発揮することで、チームの士気やパフォーマンスを向上させることができます。したがって、リーダーは自己理解を深め、柔軟にスタイルを調整することが重要です。
強みと改善点を可視化できる
リーダーシップスタイルを診断することは、自己理解を深め、リーダーとしての強みと改善が必要なポイントを明確化する重要なステップです。
リーダーシップ診断ツールやフィードバックセッションを活用することで、リーダーは自らのリーダーシップスタイルを把握し、その強みを確認することができます。その結果、自分が最も効果的にリーダーシップを発揮する、チームを導くためのポイントを把握できます。
同時に、現状のリーダーシップ発揮状況を振り返る中で、改善点や課題が浮き彫りになるため、具体的な啓発点を掴むことができます。この可視化が、リーダーシップの発揮を強化するためのベースとなります。
リーダーシップを鍛える
自身のリーダーシップスタイルを深く理解し、強みと改善点を把握したら、次のステップはリーダーシップを鍛えることです。リーダーシップの強化は多岐にわたる方法でアプローチ可能です。
まず、自分の啓発点を意識し、日常生活の中で意図的に練習していくことです。例えば、自分の意見を主張するのが苦手という啓発課題であれば、会議の度に、まずは自分の意見を主張するということを意識して実践していくことです。
意識して実践していくことで、実地での経験を積みながらリーダーシップを磨くことができます。また、ワークショップやコーチングプログラムに参加することで、実践的なアドバイスを受け、効率的にスキルを改善することができます。
リーダーシップ診断とは何か
リーダーシップ診断は、個人のリーダーシップスタイルや能力を測定・分析するためのツールです。性格診断とは異なり、実際のビジネスシーンや日常活動でのリーダーシップ行動に焦点を当てた分析を行います。
リーダーシップ診断とは?
リーダーシップ診断は、質問形式のアセスメントを通じて、個人がチームや組織を導く際の行動特性、リーダーシップスタイル、コミュニケーションスタイルを客観的に評価する診断です。
これらの診断は心理学や組織行動学の理論に基づいて設計されており、信頼性・納得性の高い結果を提供します。
代表的な診断手法には、MBTIやDiSC、そして本記事で詳しく紹介するLIFO診断などがあります。
これらの診断では、リーダーが直面するさまざまなシチュエーションを想定した質問に回答することで、その人固有のリーダーシップの傾向を明らかにします。結果は数値などで可視化され、自分の特徴を一目で理解できるように設計されています。
なお、診断によっては、結果の詳細をまとめた個人レポートを提供してくれるもの、診断結果を基にしたリーダーシッププログラムやeラーニングなどが付随しているものなどもあります。
リーダーシップ診断を行うメリット
リーダーシップ診断を受けることで得られるメリットは多岐にわたります。
まず最も重要なのは、自己理解が深まることです。多くのリーダーは経験や直感に基づいてマネジメントを行っていますが、診断により自分の行動特性を客観視できるようになります。
次に、具体的な改善点の明確化が挙げられます。「なんとなくうまくいかない」という曖昧な課題意識を、「チームメンバーの行動スタイルに合わせた関わりが必要」といった具体的なアクションプランに変換できます。
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診断結果をチーム内で活用することで、チームメンバーとの関係性も改善されます。自分のコミュニケーションスタイルを理解することで、相手に合わせた適切なアプローチを取ることができるようになるからです。
企業におけるリーダーシップ診断活用シーン
企業ではさまざまな場面でリーダーシップ診断が活用されています。最も一般的なのは管理職研修での利用です。
新任管理職者に診断を受けてもらい、その結果に基づいて、一人一人のリーダーシップ強化に向けてパーソナライズされた演習を提供することで、効果的なリーダーシップ開発を実現できます。
人事評価や昇進判断の際の参考資料としても活用されています。従来の業績評価だけでは見えにくいリーダーシップ資質を可視化することで、より適切な人材配置や昇格判断が可能になります。
また、チーム編成やチームビルディングの際にも診断結果が役立ちます。異なるリーダーシップスタイルを持つメンバーを組み合わせることで、バランスの取れた強力なチームを構築できます。プロジェクトの性質に応じて、最適なリーダーを選任することも可能になります。
個人の成長支援においても、節目での定期的な診断実施により、自身の状態を点検することで、継続的な成長を促進することができます。このように、リーダーシップ診断は個人レベルから組織レベルまで、幅広い場面で価値を発揮する実用的なツールなのです。
リーダーシップ診断といえば「LIFO」

数あるリーダーシップ診断の中でも、特に実践的で分かりやすいと評価されているのがLIFO診断です。
多くの企業が研修プログラムに取り入れており、リーダーシップ開発の標準的なツールとして確立されています。
LIFOとは
LIFO(Life Orientations)は、個人が人生や仕事において重視する価値観や行動特性を測定するアセスメントツールです。このツールは、人がストレスのない平常時と、プレッシャーやストレスがかかった状況下という2つの状況における行動スタイルの違いを明確に示すことができる点が特徴的です。
LIFO診断では、質問に対する回答から個人の行動特性を分析し、4つの基本的なスタイルのうち、どれが最も強く表れるかを特定します。
また、単に現在のスタイルを示すだけでなく、ストレス状況下でどのような行動変化が起こりやすいかも把握できるため、リーダーとしてのアクションプランを立てる上で非常に実用的です。
診断結果はスコアで表示され、自分の行動傾向を一目で理解できます。さらに、他のスタイルとの相性や、チーム内での役割分担を考える際の参考情報も提供されるため、個人の成長だけでなく組織運営にも活用できる、活用の幅の広い診断となっています。
診断を受けることで、これまで無意識に行っていた行動スタイルを客観視でき、より効果的なリーダーシップを発揮するための具体的な指針を得ることができるのです。
LIFO診断で分かる4つのリーダーシップスタイル
LIFO診断では、個人のリーダーシップスタイルを4つの行動スタイルに分類します。それぞれのスタイルには固有の強みと特徴があり、適切に活用することで高いパフォーマンスを発揮できます。
スタイル | 強みと特徴 |
SG | 誠実に理想に向かって活動 |
CT | 決断力と目標達成への強い意志 |
CH | 論理的思考と品質への責任感 |
AD | コミュニケーション能力と柔軟性 |
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得意なスタイルの使い過ぎに注意
LIFO診断で自分の得意なスタイルが明確になったとしても、そのスタイルを過度に使用することには注意が必要です。どんなに優れた特性でも、状況に関係なく1つのアプローチに固執してしまうと、逆効果となる場合があります。
例えば、CTスタイルの特性が強いリーダーが、常に指示的なアプローチを取り続けると、メンバーの自主性や創造性を損なう可能性があります。相手から横暴と捉えられることもあります。また、CHスタイルのリーダーが詳細な検討に時間をかけすぎると、迅速な対応が求められる場面で機会を逃してしまうリスクもあります。
重要なのは、自分の得意なスタイルを基盤としながらも、状況に応じて他のスタイルの要素を取り入れる柔軟性を身に付けることです。チームの成熟度、プロジェクトの性質、組織の文化などを考慮して、最適なリーダーシップアプローチを選択する必要があります。
LIFO診断の真の価値は、自分の自然なスタイルを理解した上で、意識的に行動の幅を広げることにあります。これにより、より多様な状況で効果的なリーダーシップを発揮できるようになるのです。
リーダーシップ診断「LIFO」を使ったトレーニング
LIFO診断の真の価値は、診断結果を受け取って終わりではなく、その結果を基にした具体的なトレーニングを通じて実際のリーダーシップを向上させることにあります。効果的なトレーニングプログラムにより、診断で明らかになった課題を確実に改善していくことができます。
LIFO診断の受診
LIFO診断の受診プロセスは、専門的でありながら受診者にとって負担の少ない設計となっています。まず、オンラインシステムを通じて15分程度で質問に回答します。質問は日常的な活動シーンを想定したものが多く、特別な準備は必要ありません。
診断完了後は、詳細な結果レポートが提供されます。このレポートには、あなたの4つのスタイルそれぞれの好みの具合が数値で示され、平常時とストレス時の行動スタイルの違いも明確に表示されます。
さらに、あなたの特徴的な行動傾向、強みとして生かせるポイント、注意すべき行動パターンなどが具体的に記載されています。
トレーニングの実施
LIFO診断結果に基づくトレーニングは、個人の特性に合わせてカスタマイズされた内容で実施されます。画一的な研修ではなく、診断で明らかになった個人の強みを生かしながら、啓発点を重点的に改善するアプローチが取られます。
トレーニングの中核となるのは、相互フィードバックや、実践的なロープレやケーススタディーなどです。受講者はさまざまなリーダーシップシーンを想定した演習に取り組み、自分の自然な反応パターンを確認しながら、より効果的なアプローチを学んでいきます。
他の参加者との相互フィードバックも重要な要素です。異なるスタイルを持つ参加者同士が意見交換することで、自分では気付かない行動の特徴や、他者への影響を客観的に理解できるようになります。これにより、実際の職場でのコミュニケーション改善にも直結する学びを得ることができます。
トレーニング中は継続的な振り返りとフィードバックが行われ、学んだことを実際の業務で試す機会も設けられます。理論的な理解だけでなく、実践を通じた身体的な習得を重視することで、持続的な行動変容を実現していきます。
トレーニングは社内トレーナーでも実施可能
LIFO診断を活用したトレーニングは、外部の専門機関に依存することなく、社内トレーナーによって実施することも可能です。これにより、継続的かつ組織の特性に合わせたリーダーシップ開発を効率的に行うことができます。
社内トレーナー育成のプロセスでは、まずLIFO理論の深い理解とファシリテーションスキルの習得から始まります。トレーナー候補者はLIFOプログラムライセンス取得講座を受け、診断結果の読み方、効果的なフィードバック方法、実践的な演習の設計と運営方法を学びます。
社内トレーナーの最大のメリットは、組織の文化や業務特性を深く理解していることです。一般的な事例ではなく、実際に社内で起こりうるシチュエーションを想定したトレーニングを設計できるため、受講者にとってより実践的で関連性の高い学習体験を提供できます。
また、社内トレーナーによる展開は、組織全体のリーダーシップレベル向上を持続的に支援する仕組みづくりにも貢献します。新任管理職への研修、定期的なスキルアップセッション、チーム単位での課題解決ワークショップなど、さまざまな形でLIFO診断を活用した継続的な人材育成が可能になるのです。
社内トレーナーがLIFO研修を展開している事例
背景・課題:
リコージャパン株式会社では、2010年の販売会社統合以降、各支社の固有の課題に対応できず、教育施策が本部主導で一方的になるなどの課題がありました。
また、コロナ禍以降、会食などの機会が減ったことにより、コミュニケーションの希薄化を招いていました。これらの課題を解決するために、社員自らが強みや弱みを理解し合い、横のつながりを強化する取り組みが求められていました。
LIFOプログラム(社内トレーナーライセンス)の導入:
その中で、LIFO(Life Orientations)を導入しました。LIFOの活用を通じて、社員一人一人の個性を診断し、自己理解と他者理解を促進しました。
これにより、非公式なコミュニケーションが減少する中でも、社員同士の相互理解を深めるための新たな手段を提供することができるようになりました。
また、LIFOプログラムライセンスを取得することで、社内トレーナーが自主的に研修を行えるようになり、組織風土改革を進めました。
LDcubeとの協力により、多様なワークショップを展開し、各支社・部門が抱える具体的な課題に対応できるようになりました。
社内展開:
プログラムの展開においては、事前のLIFO診断、ワークショップの実施、職場での実践、効果検証のサイクルを組み込みました。
参加者は、研修後の職場実践を通じて得られたスキルを評価し合い、PDCAサイクルを回すことで、持続的なスキルアップを図っています。
ラーニングプラットフォーム「UMU」を活用し、受講者同士が学び合う環境も整備しました。
社内トレーナーによる研修実施後の反応:
導入後、プログラム受講者の満足度は高く、多くの支社で「対人関係」や「マネジメント能力」などにおいて数値的な改善が見られました。
LIFOを活用したレクチャーは「人」の問題の解決に寄与し、特にアウトプット重視の体験学習が効果的でした。
UMUの活用と一連の学習サイクルの設計により、事務局の負担軽減と学習効果の向上が実現しました。
今後に向けて:
今後は、各支社や部門の課題に寄り添い、人材育成を継続的にサポートすることで、社員個々の自己成長と組織全体の活性化をさらに推進する予定です。
また、LIFO以外のライセンスプログラムも組み合わせ、人材育成のプログラムラインナップを増やしていきます。
これにより、組織内のさまざまな課題を解決し、全体の一体感をさらに高められることを期待しています。
▼本事例はインタビュー記事の一部です。インタビュー記事全文はこちらからご覧ください。
⇒リコージャパン株式会社様 ライセンスプログラム導入事例
まとめ:リーダーシップ診断を活用しよう
現代のビジネス環境では、リーダーシップが組織とチームの成功の鍵を握っています。しかし、多くのリーダーは自分のリーダーシップスタイルについて十分に理解しておらず、どこを改善すべきか明確でないと感じています。そんな中、リーダーシップスタイルを診断し、具体的に鍛えることで、その課題を克服できる可能性があります。
まず、自身のリーダーシップスタイルを具体的に把握することが重要です。リーダーシップスタイルは多様で、指示型や参加型、支援型などさまざまなスタイルが存在します。この理解を深めることで、リーダーは自身の強みと改善点を明確にし、効果的なコミュニケーションや意思決定を行うことができます。
そして、リーダーシップを鍛えるためには強みと改善点の可視化が不可欠です。診断ツールやフィードバックセッションにより具体的なアクションプランを作成し、自らのリーダーシップスタイルを最適化できます。改善点に基づき改善を重ねることで、メンバーとの関係性やチームの士気を向上させ、パフォーマンスを高めることができます。
そのために、リーダーシップ診断が重要な役割を果たします。特に注目されているのがLIFO(Life Orientations)診断です。
これは、個人の価値観や行動特性を明確にするためのツールとして広く用いられています。平常時とストレス時での行動スタイルを明らかにし、リーダーとしての具体的な行動ガイドを提供します。
このような診断結果を踏まえて、具体的なトレーニングプログラムを行うことで、自己啓発とリーダーシップ強化が図られるのです。トレーニングはロープレやケーススタディーを通じて実践的に行われ、参加者は実際のビジネスシーンでその効果を確認しながら成長していきます。
さらに、企業によっては社内トレーナーがLIFO診断を活用したトレーニングプログラムを展開するケースが見られます。その結果、社員同士の相互理解が深まり、コミュニケーションの質が向上するなど、組織全体の活性化が進んでいます。
例えば、リコージャパン株式会社では、この取り組みにより「対人関係」や「マネジメント能力」などにおける明らかな改善が確認され、社員の自己成長と組織の活性化が促進されています。企業の成功に向けた、持続的な成長のために、それぞれの課題に応じた柔軟な人材育成プログラムを展開することで、今後も継続的にリーダーシップ力を高めていくことが期待されています。
株式会社LDcubeでは、LIFO®プログラムを活用した研修会、eラーニング、LIFO®プログラムの社内インストラクター養成など幅広くご支援をしています。無料体験会なども行っています。お気軽にご相談ください。
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