【商品開発フレームワーク22選】段階別で活用すべき方法を徹底解説!
「商品開発で使えるフレームワークが知りたい」
「商品開発で行き詰まっている…おすすめのフレームワークない?」
分析や検証が必要になる商品開発では、最適なフレームワークを活用することが、効率をあげるだけでなく、成果に結びつく商品開発に直結します。
商品開発の段階によって、求められるフレームワークは変わってきます。段階別で適切なフレームワークを使えれば、商品開発に必要な分析・検証結果を得られます。
そこでこの記事では、代表的な22個のフレームワークについて、段階別でみていきましょう。
本記事でわかること |
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商品開発に使えるフレームワークは多数ありますが、どれも複雑に考えすぎてしまうと混乱してしまいます。
事前に、フレームワークを活用する目的と質問例を理解しておけば「これで当たっているのだろうか?」という不安を感じる必要もありません。
ぜひ、この記事で紹介するフレームワークを活用して商品開発を進めてみてください。
▼商品開発に向けてのアイディアを出すには創造性も求められます。創造性については下記で詳しく解説しています。⇒創造性とは何か?ビジネスパーソンに必要なクリエイティビティの本質
▼アイディアを出すには、組織や職場に心理的安全性が確保されていることが重要です。
⇒"心理的安全性"がビジネスに必要な理由?エドモンドソン博士の視点を解説
▼ セブンテクニックをはじめアイディアの発散から収束までのトレーニングプログラム「ITS」についてはこちらをご覧ください。
目次[非表示]
- 1.商品開発で使えるフレームワークは段階によって違う
- 2.商品開発のアイディア出しで使えるフレームワーク9選
- 2.1.セブンテクニック法
- 2.2.7つの不
- 2.3.オズボーンのチェックリスト
- 2.4.SCAMPER法
- 2.5.マンダラート
- 2.6.孫家秘伝の3つのアイディア発想法
- 2.7.形態分析法
- 2.8.ブレインライティング
- 2.9.シックスハット法
- 3.商品開発のアイディア整理で使えるフレームワーク2選
- 4.商品開発のマーケティング戦略で使えるフレームワーク7選
- 5.商品開発の設計や開発段階で使えるフレームワーク2選
- 6.商品開発の評価 / 改善段階で使えるフレームワーク2選
- 6.1.KANOモデル
- 6.2.カスタマー・フィードバック・ループ
- 7.考えることが多すぎる商品開発!社内トレーナーを養成して仕組み化すべき
- 8.まとめ
商品開発で使えるフレームワークは段階によって違う
商品開発において最適なフレームワークを選ぶためには、商品開発のどの段階で利用するかが重要になります。
最適なタイミングで、ぴったりのフレームワークを使うことができれば、より効果的に成果をあげられるでしょう。
ここでは、商品開発を以下の5段階に分けたうえで、それぞれの段階に最適なフレームワークを紹介していきます。
特定のフレームワークについて、すぐに知りたい方は表内のリンクより詳しくご覧いただけます。
それでは、早速段階別のフレームワークについてみてみましょう。
商品開発のアイディア出しで使えるフレームワーク9選
数多くアイディアを出すことが重要なアイディア出しの段階では、主に以下のフレームワークを活用できます。
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アイディア出しといえば、代表的なものとして「5W1H」「ブレインストーミング」「マインドマップ」などが有名です。
しかし、代表的なフレームワークを使っても、なかなか商品開発が捗らないと悩んでいる方は少なくありません。
そこでこの記事では、多くの方がまだ知らない、アイディア出しのフレームワークを紹介していきます。
すぐに商品開発のアイディア出しを実践したい方は「商品開発のアイディアがあふれ出す!即実践テクニック9選を大公開」の記事で、具体例も合わせて解説しているので参考にしてみてください。
セブンテクニック法
セブンテクニック法とは、7つのテーマで徹底的にアイディアを出していく方法です。
このフレームワークは、既存アイディアや商品に対して、さまざまな方向からアプローチして考えを深めていけます。
具体的な7つのテーマは、以下のとおりです。
7テクニック法 | |
テクニックB(壊す:Break) |
当たり前のことやルールを壊したらどうなる? |
テクニックD(夢:Dream) |
もしも、〇〇だったら夢のよう! |
テクニックF(欠点・欠陥:Fault) |
欠点を補うとしたら? |
テクニックO(誇張:Overstatement) |
拡大や増やしてみたり、縮小や減らしてみると? |
テクニックR(逆転:Reverse) |
反対のものや、逆の発想をしてみると? |
テクニックJ(連結:Joint) |
他のものと組み合わせるとしたら? |
テクニックA(選択肢の追加:Adding Option) |
何か選択肢を加えるとしたら? |
上記のそれぞれのテクニックに対して、商品開発したいものを題材に「もしもこの商品、サービスを〇〇するなら?」と問いかけてみましょう。
セブンテクニック法を使うことで「今まで思いつかなかった」という視点からのアイディアを数多く出せるようになります。
7つの不
7つの不とは、お客様や世間が感じているネガティブな7つの要素をもとにアイディアを広げていく方法です。
このフレームワークを使うことで、お客様の悩みを解決・改善できる商品開発につながるアイディア出しが可能になります。
具体的には、下記の7つの要素について考えてみましょう。
7テクニック法 | |
不安 |
日々の、金銭面・健康面・人付き合いなどに対する不安を解消するには? |
不便 |
使用している商品や施設、サービスへの不満を解決するには? |
不精 |
「面倒くさい」と感じているものを改善するには? |
不純 |
行動の理由となる「モテたい」「稼ぎたい」「楽したい」という感情を満たすためには? |
不人気 |
たいていの人が嫌がる物事や仕事を改善、快適にするには? |
不労 |
働かなくても収入を得られる仕組みを作るには? |
不変 |
「変わらない」そんなものは無いという観点で、そこに新しい風を吹き込むには? |
商品開発では「いかにお客様のニーズに応えられるのか」が重要になってきます。
そのため、多くの人が感じているネガティブな要素である「7つの不」について考えることが重要なのです。
オズボーンのチェックリスト
オズボーンのチェックリストとは、9項目の質問に応えながら、アイディアを出すための切り口を広げていくフレームワークです。
このフレームワークでは、具体的な質問が用意されているので、商品開発のアイディア出しに慣れていない人でもスムーズにアイディアを出していけます。
具体的な質問内容は、以下のとおりです。
オズボーンのチェックリストの質問例 | |
転用: |
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応用: |
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変更: |
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拡大: |
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縮小: |
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代用: |
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置換: |
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逆転: |
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結合: |
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もちろん、このオズボーンのチェックリストに対する答えはひとつではありません。
より多くのアイディアを出すためにも、思いつく限りの答えを書き出していくことが、アイディア量産に繋がります。
SCAMPER法
SCAMPER法(スキャンパー)とは、オズボーンのチェックリストを基に作られた、7つの質問に回答しながらアイディアを広げるフレームワークです。
質問に答えていくだけで、さまざまな切り口でアイディアを出していけるので、アイディア出しにかかる時間を短縮できます。
具体的な質問リストは、以下のとおりです。
SCAMPER法の質問例 | |
S(代用する:Substitute) |
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C(組み合わせる:Combine) |
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A(応用する:Adapt) |
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M(修正する:Modify) |
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P(転用する:Put to other uses) |
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E(削ぎ落とす:Eliminate) |
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R(再構成する:Rearrange) |
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上記の7つの大きな項目ごとに、具体的な質問に答えていくことで、アイディアを量産できます。
SCAMPER法でアイディアをたくさん出したい場合は、必ず制限時間を決めるようにしましょう。
限られた時間の中で、より多くの質問に答えていくことに注力するためにも、答えが思い浮かばない質問は後回しにしてしまうのがおすすめです。
マンダラート
マンダラートとは、マス目を使って言葉の連想をしていき、合計81個のアイディアを出せるフレームワークです。
言葉の連想からアイディアが生まれていくので、最初に定めたテーマに必ず関連しているアイディアを数多く出していけます。
具体的には、以下のようなイメージです。
マンダラートを作成する流れは以下のとおりです。
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この流れで、メインテーマに関する関連語句を記入していくと、最終的に81個のアイディア出しができます。
マンダラートは、難しい質問などがあるわけではなく、テーマに関する言葉を記入していくだけなので慣れていない方にもおすすめです。
孫家秘伝の3つのアイディア発想法
孫正義さんが、常日頃から意識して活用している「3つのアイディア発想法」も、商品開発のアイディア出しのフレームワークとして活用できます。
この発想法を日々意識しておくことで、点と点がつながるようにアイディアを生み出していけるでしょう。
具体的には、以下のとおりです。
1.問題解決発想法 |
お客様や社会が抱えている悩みを解決するためのアイディア |
2.逆転発想法 |
「あたりまえ」に対して、もしも逆にしたらどうなるか?というアイディア |
3.複合連結法 |
異なる2つ以上のアイディアを連結させて、新しいアイディアを生む |
問題解決発想法と逆転発想法は、アイディアを考える時の考え方ですが、複合連結法はフレームワークの一種です。
まずは、問題解決発想法と逆転発想法で10分程度アイディア出しをおこない、最後の5分で複合連結法を使ってみてください。
複合連結法をおこなう時は、以下のような流れでおこないましょう。
複合連結法の手順 |
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このフレームワークを使うことで、固定観念を取り払った、新しい視点でのアイディア出しのきっかけになります。
形態分析法
形態分析法とは、メインテーマを構成する要素を書き出して表形式にまとめることで、さまざまなアイディアの組み合わせを生み出せるフレームワークです。
「ひらめき」のように思いつくアイディアではなく、すでにある要素を組み合わせることで新しいアイディアを生み出せます。
形態分析法のフレームワークをおこなう手順は、以下のとおりです。
形態分析法の手順 |
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このフレームワークでアイディア出しをすると、アイディアを量産できるだけでなく、アイディア出しに必要となる要素を整理することもできます。
ブレインライティング
ブレインライティングとは、複数人でリレー形式にアイディア出しをおこなうフレームワークです。
リレー形式で答えていくので、前の人が回答したアイディアを元に深掘りしていけるので、最終的に予想もつかないアイディアに辿り着ける可能性があります。
ブレインライティングをおこなう手順は、以下のとおりです。
ブレインライティングの手順 |
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ブレインライティングは、1枚の紙に複数人でアイディアを出していく形なので、発言が苦手な人でも挑戦しやすいフレームワークです。
シックスハット法
シックスハット法とは、6つの異なる視点をもった役割を参加者に割り振り、その異なる視点でアイディアを出し合うフレームワークです。
強制的に異なる視点に立つので、今までは思い浮かばなかったようなアイディアに辿り着ける可能性が高くなります。
具体的には以下のとおりです。
シックスハット法 |
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それぞれの役割が決まったら、色違いで揃えられる帽子・シール・名札などを活用して、色別に役職をわけていきましょう。
参加者は、振られた役割になりきって、その視点から発想を広げていかなければいけません。
シックスハット法を使うことで、多様な視点からアイディア出しができます。
▼アイディア出すには創造力を鍛える必要があります。下記で解説しています。
⇒創造力を鍛える12の具体的な方法と創造力を発揮しやすい環境の作り方
商品開発のアイディア整理で使えるフレームワーク2選
商品開発のアイディアをとにかくたくさん出すことができたら、そのアイディアを選別し整理していきます。
アイディアの整理をする際に活用できるフレームワークは、主に以下の2つです。
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それぞれについて、具体的にみていきましょう。
ペイオフマトリクス
ペイオフマトリクスとは、たくさんあるアイディアを取捨選択するために、優先順位をつけるフレームワークです。
「効果」と「実現性」の2つの軸で、出されたアイディアを選別していくことで、より優先度が高く取り組むべきアイディアを選べるようになります。
紙やホワイトボードなどに、「効果」と「実現性」の2軸を書いて、アイディアをどんどん割り振っていきましょう。
マトリクス上に、アイディアを書き出すことができたら、自然とどのアイディアを優先して商品開発をすすめていくべきかが見えてきます。
商品開発で無駄うちしてしまわないためにも、しっかりと優先度との高いアイディアを選別していきましょう。
KJ法
KJ法とは、アイディアを効率よく整理するために可視化してグループにするフレームワークです。
アイディアを可視化して整理していくため、複数人でアイディア出しをしても共通認識を持ちながら進められます。
KJ法は、以下の手順で進めていきましょう。
KJ法の手順 |
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KJ法でアイディアを整理することで、論理的にアイディア整理が可能になり、より深掘りした実現可能なアイディアを生み出すきっかけになります。
より多くのアイディアをグルーピングすることが望ましいとされているので、複数人で行うアイディア出しの際のフレームワークとしておすすめです。
商品開発のマーケティング戦略で使えるフレームワーク7選
とにかく大量のアイディア出しができたら、その中から評価の高いアイディアへと絞り込んでいきます。
量産したアイディアを実際に商品化する前に、マーケティング戦略の観点から、商品化すべきなのかを分析して判断しなければいけません。
市場や顧客ニーズを把握するためにも、下記の7つのフレームワークを使って戦略を立てましょう。
環境分析 |
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市場チャンスの分析 |
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差別化の分析 |
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市場展開の分析 |
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苦労して生み出したアイディアを成果につなげるためにも、マーケティング戦略のフレームワークについて把握しておきましょう。
PEST分析
PEST分析とは、外部環境が自社にどのような影響をもたらすのかを分析するフレームワークです。
このフレームワークで分析をおこなうと、課題だけではなく市場変化の予測もできるため、考えている商品開発が妥当なものなのかを判断する材料になります。
PEST分析の流れは、以下のとおりです。
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PEST分析のなかでも重要な4つの分類する時は、下記の基準を参考にしてください。
PEST分析 | |
Politics(政治) |
法規制・法改正・規制緩和・条例の改正・政権交代・補助金の交付・国の政策・税制の変化 など |
Economy(経済) |
景気・インフレ・デフレの進行・為替・金利・経済成長率・賃金動向・個人の消費・原油価格・失業率 など |
Society(社会) |
人口動態・世帯数・世論・流行・ライフスタイル・教育・犯罪・社会の意識・文化 など |
Technology(技術) |
技術革新・AIの進化・特許・設計技術・IoT・機械学習 など |
上記4つの要素について、とにかく情報収集したうえで分類するようにしましょう。より多くの情報が集められれば、自社が外部要因から受ける影響を把握しやすくなります。
現在進行中の商品開発に、メリットや利益が期待できるのかも判断でるのです。
3C分析
3C分析とは、外部環境と自社を取り巻く環境の両方を分析して戦略の方向性を明確にする、とてもメジャーなフレームワークのひとつです。
このフレームワークでは、自社・市場と顧客・競合の3つの「C」を分析することで、商品開発を成功させるための戦略を考えることができます。
「3つのC」を分析する際には、自社・市場と顧客・競合の順番で分析をおこないます。分析する際には、下記の要素を念頭において分析していきましょう。
3C分析 | |
Company(自社の分析) |
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Customer(市場と顧客の分析) |
|
Competitor(競合の分析) |
|
上記のように3C分析をすることで、自社の強みと弱み、そして市場への参入タイミングなどを理解したうえで商品開発をおこなえます。
5フォース分析
5フォース分析とは、自社や競合ではなく、業界全体(産業)を分析するフレームワークです。
このフレームワークを活用することで、商品開発をしようとしている市場でのニーズがあるのか判断できるようになります。
5フォース分析をする際には、下記の要因について情報収集しなければいけません。
5フォース分析 | |
業界内の競合の脅威 |
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代替品の脅威 |
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新規参入者の脅威 |
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売り手の脅威 |
|
買い手の脅威 |
|
5フォース分析によって、その業界に新たな商品を開発して参入すべきなのか、参入することで自社にマイナスの影響を与えないのかを適切に判断できます。
また、市場での代替え品について分析をおこなうため、商品開発しようとしている商品・サービスの特徴を変えるべきか、維持するべきかも検討できるでしょう。
SWOT分析
SWOT分析とは、自社の内部環境と外部環境を分析して、強み・弱み・機会・脅威の4つに分類するフレームワークです。
このフレームワークを使うことで、自社が現在抱えている課題と、将来に起こりうる可能性について予測できます。
SWOT分析 | |
Strength(自社の強み) |
|
Weakness(自社の弱み) |
|
Opportunity(機会) |
|
Threat(脅威) |
|
このように、外部環境と内部環境の両方をしっかりと明確化させることで、商品開発をよりスムーズに進められるでしょう。
STP分析
STP分析とは、市場調査のデータをもとに分析をして、自社にとって優位になるポジションを明確化できるフレームワークです。
このフレームワークをすることで、
- 顧客や市場ニーズの明確化
- 自社製品の強みを明確化
- 他者との差別化
- 土台作り
などを実現できます。
STP分析は、セグメンテーション(Segmentation)とターゲティング(Targeting)、そしてポジショニング(Positioning)の流れでおこないます。
STP分析の手順 | ||
セグメンテーション |
地理的変数 |
・国 |
人口統計的変数 |
・性別 |
|
心理的変数 |
・価値観 |
|
行動変数 |
・利用経験 |
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ターゲティング |
無差別型マーケティング |
さまざまな市場に同じ商品をマーケティング |
差別型マーケティング |
細分化した市場で最適な商品をマーケティング |
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集中型マーケティング |
特定顧客に向けた特化マーケティング |
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ポジショニング |
ターゲティングの段階で決めた市場に対して、自社がどの立ち位置にいるのかを確認する |
ポジションが明確になったことで、顧客ニーズや自社の強みも自然と導き出せるので、全体像をしっかりと把握したうえで商品開発に取り組めるようになります。
4P分析
4P分析とは、商品開発した商品について、より具体的に深めていくフレームワークです。
このフレームワークでいう「4つのP」とは、製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販促(Promotion)の4つを指します。
具体的には、以下のようなイメージです。
4P分析 | |
Product(製品) |
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Price(価格) |
|
Place(場所) |
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Promotion(販促) |
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すでに商品開発のアイディア出しの段階を終えており、より具体的に商品開発をすすめていくのか考える際に欠かせないのが4P分析です。
その商品やサービスを生み出すことの影響や、コスト面などの課題を洗い出せるので、企業側目線で商品開発がより現実的になっていきます。
4C分析
4C分析とは、消費者目線で商品やサービスを具体的に分析していくフレームワークです。
このフレームワークをおこなうことで、消費者目線でみた開発予定の商品・サービスの市場価値を明確にできるので、より効果的なマーケティング戦略を立てられるでしょう。
具体的には、顧客価値(Customer Value)、コスト(Cost)、利便性(Convenience)、コミュニケーション(Communication)の、4つのCを分析していきます。
4C分析 | |
Customer Value |
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Cost(コスト) |
|
Convenience (利便性) |
|
Communication |
|
前述している4P分析と4C分析は似ていますが、分析する際の視点が違います。
4P分析が企業視点で考えるマーケティング戦略に対して、4C分析は消費者目線でのマーケティング戦略で、それぞれの要素が対になっているのです。
4P分析だけで終わってしまうのではなく、ターゲット像を明確にするためにも、4C分析までしっかりとおこなうことが大切です。
▼マーケティング戦略のフレームワークについては下記記事も参考になります。
株式会社koujitsu (こうじつ)| マーケティング戦略に活用したいフレームワーク6選!成功事例も紹介
商品開発の設計や開発段階で使えるフレームワーク2選
アイディア出しからマーケティング戦略まで進めると、次は実際の商品開発や設計に入っていきます。
この段階で活用できるフレームワークは、以下の2つです。
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それぞれについて、解説していきます。
ジョブ理論
ジョブ理論(Jobs To Be Done)とは、その製品がどのような消費者の課題を解決してくれるのかを分析し、それを満たすものになるように改善していくためのフレームワークです。
あくまでも企業側の「こうしたい」という思いではなく、消費者側の視点で分析し、改善を繰り返していくことで商品開発の設計の効率をあげてくれます。
ジョブ理論は、下記の7つの要素に重点をおいて考えるのが一般的です。
ジョブ理論 | |
顧客の理想を予想 |
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機能的ジョブ |
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感情的ジョブ |
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社会的ジョブ |
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消費的チェーンジョブ |
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関連ジョブ |
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経済的効果 |
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ジョブ理論を繰り返すことで、商品開発の精度をあげられます。そして、最終的に顧客満足度の高い新商品・サービスを世に送り出せるようになるのです。
ジョブ理論は商品開発の設計段階で欠かせないフレームワークですが、アイディア出しの段階からアイディアの精度をあげたい時にも活用できます。
プロトタイピング
無形のサービスではなく、形のある商品を開発する場合に欠かせないのがプロトタイピングというフレームワークです。
最終的な商品開発にうつる前にプロトタイピングをおこなうことで、原理モデルを作成して使用実験をおこなうことで、市場ニーズを改めて確認できます。
プロトタイピングでは、簡易的な試作モデルを作成したうえで、下記の要素について改めて分析・検証していくのが一般的です。
プロトタイピング | |
価値 |
|
実現可能性 |
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ルック&フィール |
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上記の要素についてしっかりと検証したうえで、最終的に実物に近いベータ版を作成することで、より実現性の高いプロトタイピングがおこなえます。
テストマーケティングでも分析と検証のフレームワークが重要! |
商品開発が進み形になってきたら、販売開始前にテスト販売やモニターを活用してテストマーケティングを行うことも忘れてはいけません。 「2. 商品開発のマーケティング戦略で使えるフレームワーク7選」で紹介したフレームワークを使って改めて分析してみましょう。 テストマーケティング段階では、オフラインやオンラインで実際に消費者の声を聞くことが大切になります。 この段階で、分析と検証結果で疑問点が上がるようであれば改善していきます。検証結果に問題がなければ、商品化を最終段階に進めていきましょう。 |
商品開発の評価 / 改善段階で使えるフレームワーク2選
商品開発した商品やサービスが世に出たからといって、それで商品開発が終了したわけではありません。
世に出した商品は、必ず評価をおこない、改善が必要であれば随時改善・改良していくべきです。
ここでは、商品化終了後に活用すべきフレームワーク2選を紹介します。
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それぞれについて、具体的に解説していきます。
KANOモデル
KANOモデル(狩野モデル)は、商品やサービスの品質価値と顧客満足度の関係を分析するフレームワークです。
このフレームワークで確認をすることで、品質の向上と顧客満足度の最大化を実現できるでしょう。
KANOモデルをおこなうには、実際に商品を手に取った消費者からのヒアリングやアンケートを参考にします。
アンケートの回答を、下記の5段階に分けることで、KANOモデルで重要な5つの要素に分類分けして検証できるのです。
当たり前品質 |
当たり前に期待されている品質のことで、満たされていないと不満につながる |
魅力的品質 |
満たされなくても満足度が下がることはないが、ここが満たされることで顧客満足度が大きく向上するで「あったら嬉しい機能」のこと |
一元的品質 |
「自動車の燃費の良さ」のように満たされることで顧客満足度も比例して高まっていく |
無関心品質 |
色やデザインのように、顧客満足度にほとんど影響しないもの |
逆品質 |
顧客満足度が低下するもの |
なお「懐疑的品質」に当てはまる回答の場合は、そもそも回答が矛盾しており、回答結果が参考になるというわけではないと覚えておきましょう。
上記の5つの要素の充足度と、顧客満足度は下記のように図解にまとめられます。
このフレームワークを使って、実際に商品を手に取った顧客の満足度を明確にすることで、商品の評価・改善がおこなえます。
改善が必要な場合は、適時改善していくことで、さらなら顧客満足度の向上が期待できるでしょう。
カスタマー・フィードバック・ループ
カスタマー・フィードバック・ループとは、顧客からの直接的なフィードバックを活用して、商品やサービスの品質を向上させるためのフレームワークです。
このフレームワークを仕組み化しておくことで、常に顧客満足度を意識した商品開発を続けていけるようになります。
具体的には、以下のようなイメージです。
カスタマー・フィードバック・ループの手順 | |
フィードバックの収集 |
|
データの分析 |
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情報を社内で共有 |
|
アクションプランの作成 |
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改善後の再フィードバックの収集 |
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このように、商品開発後も顧客からのフィードバックを参考に、開発した商品をアップデートしていかなければいけません。
このフィードバックループを繰り返していくことで、常に顧客満足度を高められる商品開発を続けていけるのです。
考えることが多すぎる商品開発!社内トレーナーを養成して仕組み化すべき
ここまで、商品開発で活用できるフレームワークについて解説してきましたが、その数の多さと複雑さを実感したのではないでしょうか。
商品開発は、事業の今後を左右する大きな分岐点にもなるからこそ、専門知識と常に新しい知識の両方を持って挑むべきです。
そのためには、社内に商品開発を率いていける知見のある社内トレーナーをおくことをおすすめします。
知見のある社内トレーナーをおくメリット |
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ここで重要なのが、外部から知識を得たうえで常にスキルアップし、高い視座から商品開発に携われる社内トレーナーが必要だという点です。
たとえ社内トレーナーをおいたとしても、情報収集先が社内だけでは意味がありません。
より商品開発の効率をあげるためにも、常に新しい外部の情報を掴みにいくような社内トレーナーを養成することをおすすめします。
創造性を持った社内トレーナーの育成なら「ITS」におまかせ |
私たちLDcubeでは、新たな視点を見出すための人材育成プログラム「ITS」を提供しています。 ITS(Innovative Thinking System)を導入していただくことで、組織としてより創造性を豊にして、発想力と実践力の能力を持った人材を育成可能です。
複雑な商品開発で悩む時間を無くしたい方は、人材育成も兼ねているITSの導入がおすすめです。 |
まとめ
この記事では、商品開発の段階別で使えるフレームワークについて解説してきました。
【商品開発で使えるフレームワーク】
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商品開発で使えるフレームワークは数多くありますが、どの段階で使うのかが重要になってきます。
段階別で適切なフレームワークを使って、商品開発を深掘りしていくことができれば、より確実に成果を生み出せる商品開発ができるでしょう。
株式会社LDcubeでは、パターン化した思考を崩し、発想力と実践力を育てる人材育成プログラム「ITS」を提供しています。
プログラムの実施のみならず、社内トレーナーを養成・サポートすることで、効率の良い研修の内製化を実現するためのサポートも行っております。
無料でのプログラム体験会なども行っています。お気軽にご相談ください。
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