PDUとは?PMP®資格維持に必要なおすすめeラーニングも紹介
PMP®資格維持には、3年間で60PDU以上の単位取得が必要です。
そのため継続的な学習、コミュニティーや仕事での貢献などが求められ、プロジェクトマネジメントの資格としても信頼度の高い資格になっています。
今回はPMP®資格更新のために必要なPDUとは何か、PDUを取得するためには何が必要なのか、一般に利用いただいているおすすめeラーニングコースも含めご紹介します。
▼PMPの資格については下記で詳しく解説しています。
⇒PMP®資格ガイド─取得メリットから受験資格・試験の流れまで解説
▼PMPの更新については下記で詳しく解説しています。
⇒PMP®更新ガイド─必要PDU数と効率的な取得方法・手続きの流れ
▼プロジェクトマネジメントを学ぶeラーニングについては下記で詳しく解説しています。
⇒プロジェクトマネジメントを学ぶeラーニング!PDU取得コースも紹介!
目次[非表示]
- 1.PDUとは?
- 2.PMP®更新の流れ
- 3.PDUの取得方法・注意点
- 3.1.PDU取得の2つの方法
- 3.2.教育分野のスキルエリア 3つ
- 4.PDUの必要数
- 5.PDU単位申請の流れ
- 6.PDU取得の際のポイント
- 7.人気のeラーニングコース
- 7.1.心理的安全性とチームパフォーマンス向上
- 7.2.デザイン思考とリーンマネジメント
- 7.3.より良い人間関係と高みを目指すコーチング
- 8.まとめ
PDUとは?
ITエンジニアに人気のプロジェクトマネジメントの国際資格、PMP(Project Management Professional)はアメリカの非営利団体PMI(Project Management Institute)が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。
PDU(Professional Development Unit)はPMP(Project Management Professional)資格の維持に必要な継続学習時間を定量的に認定する単位です。
PMP®は、試験に合格して資格を取得したらそれで終わりではなく有効期限があり、資格を維持するには3年ごとに PMI へ資格の更新申請をする必要があります。
更新申請には最低「60PDU」必要です。その内訳は、教育分野で必要な最低限のPDU数が35、専門職へのギブバック活動で加算できる最大PDU数が25となっています。
PDUは、「資格の維持に必要な継続学習や活動を、定量的に認定するための単位」を指します。
つまりPDUとは、資格取得後も継続的に学び、PMP®を取得されていることにふさわしくプロジェクトマネジメント行う際に高いスキルを維持しているという証明のためのものです。
注1) ギブバック活動:専門職に貢献し発展に寄与するための知識とスキルを共有し活用するための活動
PMP®更新の流れ
PMP®更新プログラム(CCRプロセス)の流れについて解説します。 CCR(Continuing Certification Requirements)プログラムとは、PMIが提供している、PMI資格ホルダー向けの資格更新プログラムです。
CCRプログラムの目的は大きく5つあります。
- 資格保有者の継続的な学習と職務能力開発を強化すること
- 資格認定を受けた実務者の妥当性を確保するために、職務能力開発分野の方向性を提示すること
- 個別学習の機会を奨励し評価すること
- 専門能力開発活動を実施し記録する仕組みを提供すること
- PMI 資格の世界的な認知と価値を維持すること
そのため継続的に学習を進める必要があり、3年間で60PDUを取得することが求められます。
継続的にPMP®の資格を維持するためには以下のようなサイクルを回していくことが必要です。
PMP®の資格取得
↓
3年間で60PDUの取得
↓
PDUの申請
↓
PMIから更新のメールを受領
↓
更新料金の支払い、更新手続き
↓
更新完了
PDUの取得方法・注意点
PDUを取得する方法と取得維持する際にはいくつか注意点があります。
PDU取得の2つの方法
- 教育分野(メイン)
スキルを高め、強化するための学習機会(研修受講、eラーニングの受講、読書など) - 専門職へのギブバック活動分野(オプション)
専門職に貢献し発展に寄与するための活動(実務など)
ギブバック活動分野での PDU 取得はあくまでもオプションであり、必須ではないため、すべてを「教育」で取得することもできます。
また、ギブバック活動分野で取得できるPDU数は最大25までとなります。
教育分野のPDUは、さらに3つエリアに分かれます。
各エリアに最低限必要なPDUが定められているため、3つのエリアをある程度バランスよく学習する必要があることに注意しましょう。
教育分野のスキルエリア 3つ
Ways of Working(働き方)(W):最低8PDU
Power Skills(パワースキル)(P):最低8PDU
Business Acumen(ビジネス感覚)(B):最低8PDU
エリアごとに最低限必要なPDUを満たしさえすれば、残りのPDUはどのエリアで取得しても問題ありません。
教育分野では3年間で最低35PDU以上取得する必要があります。
また、これまで取得したPDUのeラーニングや同じ研修を受講し、PDUを申請することはできません。
教育分野のPDU は、PMI 登録教育プロバイダーが提供する研修コース、オンデマンド e ラーニングコース、PMI支部が開催する教育イベントへの参加などで得ることができます。
PDUの取得方法については、PMIが公式に出しているハンドブックに詳細な説明があります。
▼ LDcubeが提供する各分野のPDU取得eラーニングはこちらから確認できます
PDUの必要数
PMP®を取得した後に、資格を維持するためには、3年間で以下のPDUを取得し更新を続けることが必要です。
PMP |
60PDU |
※1PDU=1時間の研修に相当
前項でも述べましたが、教育分野でそれぞれの必要PDU数が決まっています。
Ways of Working(働き方)(W) |
最低8PDU |
Power Skills(パワースキル)(P) |
最低8PDU |
Business Acumen(ビジネス感覚)(B) |
最低8PDU |
PMIの資格に関しては3分野最低限の単位を取得すれば残りの足りないPDUに関しては自由に取得できます。
また、必要数以上のPDUを取得しても問題ないですが、更新には60PDUあればよく、更新の際に60を超えるPDUについては3年目に取得した20PDUまでを繰り越すことができます。ただし、以下の点で注意が必要です。
例えば
- Ways of Working(働き方)(W):8PDU
- Power Skills(パワースキル)(P):30PDU
- Business Acumen(ビジネス感覚)(B):22PDU
上記の場合では、問題なく更新することができます。
しかし、以下の場合では更新することができません。
- Ways of Working(働き方)(W):25PDU
- Power Skills(パワースキル)(P):30PDU
- Business Acumen(ビジネス感覚)(B):5PDU
この場合だとBusiness Acumen(ビジネス感覚)のPDUが3不足してしまっているためPMIの更新に必要なPDUを取得できたとはなりません。
そのためPMIの資格を更新することができないので注意が必要です。
PDU単位申請の流れ
教育分野や、ギブバック活動を行った後は、受講完了後PMI専用サイトから申請するという流れです。
申請する際にはレポートや修了証明書を同時に提出する必要があります。レポートでは主に学習した内容やどういった分野で活用することができるかなどの記載を求められます。
弊社の提供するeラーニングではすべての講座で修了証明書を発行しております。
PDU取得の際のポイント
PDU対象の研修は、1つの研修で3つのスキルエリアの PDU を取得できることもあれば、1つのエリアのみ取得の場合もあります。
研修の内容によって、取得できる PDU 数とそのスキルエリアに違いがあるので、必要としているPDU数と合わせて確認が必要です。
人気のeラーニングコース
弊社の提供しているPDU対象のeラーニングでは主にヒューマンスキルを中心に扱っています。
その中で特に人気の3コースを紹介します。新コースも定期的にオープンしています。
心理的安全性とチームパフォーマンス向上
心理的安全性とチームパフォーマンス向上では心理的安全性のあるチームづくりに関しての施策を詳しく解説している講座です。
近年、企業の働き方改革やダイバーシティ&インクルージョンの推進が進む中で、「心理的安全」が注目されるようになりました。マネジメントを行う上での必須スキルとなってきています。
この講座は、エイミー・エドモンドソン博士の心理的安全性に関する講義などから構成されています。
エイミー・エドモンドソン博士は、心理的安全の高い職場・チームは、ミスを恐れず、お互いに葛藤なく指摘し合い、学習や成長を促進することができると言っています。
デザイン思考とリーンマネジメント
デザイン思考とリーンマネジメントでは、デザイン思考により解決すべき課題を人やサービスの目線で捉えることができます。
さらに、リーンマネジメントを活用してプロセス管理を徹底し、最小限の経営資源で最大限の顧客価値を提供するための手法を学べる講座です。
この講座は、ナビル・ハーフーシュ教授によるデザイン思考に関する講義とガッド・アロン教授のリーンマネジメントに関する講義から構成されています。
デザイン思考のプロセス
問題の発見
・根本原因の分析(例:7つのなぜ)
↓
問題の定義
・ステークホルダーマップ
・共感マップ
・エスノグラフィー調査
↓
ソリューションの設計
・ブレーンストーミング
・プロトタイピング(施策)
・テスト
・技術的実現性と経済的実現性の検討
ナビル・ハーフーシュ教授は、デザイン思考では独自のプロセスとツールを使い、大きく3つのフェーズで整理することができると提唱しています。
デザイン思考プロセスの第一のフェーズは、問題の発見です。正しい問題に取り組んでいるかを確認します。
第二のフェーズは、さまざまな利害関係者の視点から、問題を定義(再定義)します。
第三のフェーズは、問題を解決する段階です。
デザイン思考はイノベーションや製品開発プロセス等を効果的に進めるために役立ちます。
リーンマネジメントのプロセスを構成する要素
インプット
(プロセスを始める要素:顧客の注文、データ、素材、現金、求められる成果など)
↓
活動
(商品やサービスを変化させ、何らかの付加価値をつけるタスク)
↓
リソース
(活動を行う人材あるいは機械)
↓
バッファ
(活動以外のすべて:引き継ぎ、もしくは商品に動きが生じない段階)
↓
アウトプット
(プロセスの結果、完成した商品やサービス)
ガッド・アロン教授は、リーンマネジメントとは、従来とは異なるやり方でプロセスを管理する手法であると言っています。
インプット→活動→リソース→バッファ→アウトプットといった構成要素を元に、プロセスビュー(バリュー・ストリーム・マップ)作成します。さらに測定指標を設定し、改善が必要かどうかを見極め、継続的な改善を行っていく手法です。
既存のプロセスを理想的なプロセスに近づけ、目指すべき組織の実現に役立ちます。
注1)現状のプロセスをマッピングしたもの
より良い人間関係と高みを目指すコーチング
より良い人間関係と高みを目指すコーチングでは、ステークホルダーとより良い人間関係を築く自己理解・他者理解を促進することができます。また、コーチング力を高めるための質問テクニックを学習し、メンバーの主体性を引き出します。
この講座は、デイブミッチェル教授による良い人間関係を築く自己理解・他者理解に関する講義とマーシャル・ゴールドスミス博士のコーチングに関する講義などから構成されています。
4つの対話スタイル
- 話しかけやすい人:
機転が利いて外交的で雑談ができ、あなたに個人的に関心をもってくれるタイプ - 率直で、結果重視で素っ気ない人:
何事も素早く行うタイプ - 細かくて几帳面な人:
必要のないことまで説明するタイプ - 気まぐれな人:
さまざまな話題を一度に話すタイプ
デイブミッチェル教授は、自分の対話スタイルが何なのかを理解し、ステークホルダーの対話スタイルを見極めることで、自分と対話スタイルが異なる人たちも尊重し、より良い人間関係を気づくことができると言っています。
コーチング力を高める6つの質問
- 組織の目標は何か?
組織の目標を説明した後、部下から意見を聞いてください。 - あなたの目標は?
チームの目標を説明した後、部下の意見を聞きます。 - 何が順調か?
部下の仕事ぶりをほめた後で、何が順調かを聞いてください。部下から思わぬ朗報が聞けるかもしれません。 - 改善への提案は?
部下の成長に必要なことを助言した後で、セルフコーチングするなら、自分にどのような提案をするかを聞きます。 - 私にできることは?
何か手伝えることを聞きます。 - 私の問題点に対して何か良いアイデアは?
マーシャル・ゴールドスミス博士は、あなたがコーチとなって部下・後輩に対するコーチング力を高めるには、上記の6つの質問をすると良いと言っています。
以上の3講座が特に人気です。
弊社で扱っているPDUのコースでは上記講座をはじめとした、ソフトスキル(ヒューマンスキル)でPDUを取得することができます。
ヒューマンスキルは主にマネジメントに基礎であり必須のスキルといわれているものです。
プロジェクトマネジメントをする上で、良好な人間関係の構築は重要なものですし、ヒューマンスキルは人間関係を良好に保つために必要な能力です。
ヒューマンスキルを習得、質を上げることで、あらゆる分野・現場において、さまざまな人間関係を良い方向に導くことができるでしょう。
▼PDU取得に関する事例は下記をご覧ください。
まとめ
PMP®資格維持のために必要なPDUとは?おすすめeラーニングも紹介!と題して、PDUについての情報やおすすめeラーニングの概要についてご案内してきました。
PMPはITエンジニアに人気のある信頼度の高い資格です。その資格維持にはPDUと呼ばれる単位を取得し、資格更新の申請をする必要があります。
そのPDUの取得の一部にはeラーニングを活用することができます。
今回は人気のある3コース「心理的安全性とチームパフォーマンス向上」「デザイン思考とリーンマネジメント」「より良い人間関係と高みを目指すコーチング」を取り上げて紹介しました。
株式会社LDcubeでは、PMP資格維持に必要なPDUが取得できるeラーニングコースを上記3コースのみならず、20を超えるコースをご用意しています。
ご自身の関心あるテーマで学びながらPDU取得対策を計画されてはいかがでしょうか。
会社として社員のPDU取得に向けてコースを提供することも可能ですし、個人として受講いただくこともできます。
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