
結果につながるプロジェクトマネジメント研修とは?
「プロジェクトマネジメント研修とは何か」
「プロジェクトマネジメント研修で効果のある内容は何か?」
プロジェクトマネジメント研修の企画や実施にあたって悩まれているご担当者の方も多いのではないでしょうか。
自社のプロジェクトマネジメントスキルを高めるためには、基本原則やベストプラクティスを徹底することが重要です。
昨今のプロジェクトマネジメントはデジタル化やテクノロジーの活用、データドリブンな意思決定、リモートワークへの適応などが求められ、大変複雑化しています。
いつの時代にも求められる原理原則を学ぶことであらゆるプロジェクトを効果的に進めることができます。
この記事ではプロジェクトマネジメント研修の概要を中心に、効果的な実践方法について紹介します。
この記事を参考にすることで、プロジェクトマネジメント研修の効果を十二分に発揮することができるはずです。
▼プロジェクトマネジメントの資格については下記で詳しく解説しています。
⇒プロジェクトマネジメントの資格はどれがいい?主な4種類を比較解説
▼PMPの『資格』については下記で詳しく解説しています。
⇒PMP®資格ガイド─取得メリットから受験資格・試験の流れまで解説
▼PMPの『更新』については下記で詳しく解説しています。
⇒PMP®更新ガイド─必要PDU数と効率的な取得方法・手続きの流れ
▼プロジェクトマネジメントのeラーニングについては下記で解説しています。
⇒プロジェクトマネジメントを学ぶeラーニング!PDU取得コースも紹介!
▼関連資料はこちらからダウンロードできます
目次[非表示]
- 1.プロジェクトマネジメント研修とは?
- 1.1.プロジェクトマネジメント研修の内容
- 1.2.プロジェクトマネジメント研修の効果
- 1.3.プロジェクトマネジメント研修の対象者
- 1.4.効果を出すためには必ず繰り返し学習する機会を作る
- 1.5.プロジェクトマネジメント研修で身に付くスキル
- 2.これからのプロジェクトマネジメント研修に取り入れたい内容
- 3.プロジェクトマネジメント研修の事例3選
- 4.プロジェクトマネジメント研修の流れ
- 4.1.企画する
- 4.2.実施
- 4.2.1.集合研修
- 4.2.2.個別学習(eラーニング)
- 4.3.フォロー
- 5.プロジェクトマネジメント研修を実施する際の注意点
- 5.1.研修の目的を明確に!
- 5.2.研修後のフォローを丁寧に!
- 6.まとめ
プロジェクトマネジメント研修とは?

プロジェクトマネジメント研修とは、言葉の通り、「プロジェクトマネジメントスキルを身に付け、高める」研修です。
昨今のプロジェクトマネジメントは大変複雑化しています。
1章では、
- プロジェクトマネジメント研修とは何か
- 内容
- 効果
- 対象者
- プロジェクトマネジメント研修の本質
について解説します。 本当に成果を出すために、基本をしっかりと抑えていきましょう。
プロジェクトマネジメント研修の内容
プロジェクトマネジメント研修では、プロジェクトでの成果にむけた全体像を理解し、計画力と実践力を啓発します。多くは半日~1週間で学習を完了することができます。
内容 | 形式 | 目的 |
プロジェクトの計画の立て方 | レクチャー | プランニングスキルの強化 |
リスクマネジメントのための交渉力 | レクチャー、 | ネゴシエーションスキルの向上 |
問題解決演習 | グループワーク | 問題解決スキル向上 |
プロジェクトマネジメント研修の効果
プロジェクトマネジメント研修により業務を効率化させるだけでなく、成果を最大化させることも期待できます。
プロジェクトマネジメントの効果は以下の3つです。
- 業務効率化を促進する
- 成果の最大化が期待できる
- 人間面・仕事面の両面のスキルが伸びる

- 業務効率化を促進する
時間やリソースの節約、生産性・品質・顧客満足度の向上などが期待できます。 - 成果の最大化が期待できる
プロジェクトを進める上で、適切な戦略とアプローチを取り入れることによって、成果を最大化することが可能となります。 - 人間面・仕事面の両面のスキルが伸びる
人間面ではプロジェクトを成功に導くために必要不可欠な、コミュニケーション能力や周囲を巻き込む力を啓発します。仕事面ではミッションや作業プロセスを明確にするプロジェクトスキルを啓発します。
プロジェクトマネジメント研修の対象者
プロジェクトマネジメント研修の対象者はプロジェクトマネジメントに不安やお悩みを抱えている方です。
管理職候補の方や現管理者の方々など、プロジェクトマネジメントに関わる多くの方々に受講いただいています。
効果を出すためには必ず繰り返し学習する機会を作る
結果につながるプロジェクトマネジメント研修は繰り返し学習する機会が作られています。プロジェクトマネジメントは多岐にわたるスキルや知識が必要であり、一度の研修では完全に習得することが難しいです。
従って、繰り返し学習(研修の事後課題、繰り返しのeラーニングでの学習)を行い、徐々に実践で活用できるようにすることが重要です。プロジェクトマネジメント研修の本質はプロジェクトマネジメントの原理原則を学び、実践し継続することです。
プロジェクトマネジメント研修で身に付くスキル
- プロジェクトの状態や改善策を言語化するスキル:
基本的な理論や概念、主要なフレームワーク(例:PMBOKなど)、プロセスについて学びます。これにより、プロジェクトマネジメントにおける共通の言語と理解を確立します。 - 実務スキル:
理論だけでなく、実践的なスキルも重要です。プロジェクトマネジメント研修では、プロジェクト計画、スケジューリング、リスク管理、コミュニケーション、チームビルディングなどの実践的なスキルを習得します。これにより、実際のプロジェクトの成功につながっていきます。 - ツール活用スキル・テクニック:
プロジェクトマネジメント研修では、プロジェクト管理ソフトウエア、コラボレーションツール、コミュニケーションツールなどのツールの使い方や、プロジェクトマネジメントに役立つテクニックについて学びます。 - リーダーシップの発揮に役立つコミュニケーションスキル:
プロジェクトマネジメントは、リーダーシップとコミュニケーションが不可欠です。プロジェクトマネジメント研修を受講することで、リーダーシップスキルとコミュニケーションスキルが向上します。 - 実践者だけに身に付くより深いスキル:
プロジェクトマネジメント研修は、一度だけの取り組みではなく、継続的に学習する機会を作ることが重要です。プロジェクトマネジメントの分野は常に進化しており、新しいツールやテクニックが出てきます。継続的な研修と学習を通じて、常に自己を向上させることが重要です。
これからのプロジェクトマネジメント研修に取り入れたい内容

コロナ禍を経て働き環境に大きな変化が起きています。リモートワーク、テレワークなど、出社せずに仕事をする機会も職種にはよりますが、取り入れられています。そのような中では、プロジェクトマネジメントのやり方にも影響します。これからのプロジェクトマネジメント研修の取り入れておきたい内容を解説します。
リモートでのプロジェクト管理
これからのプロジェクトマネジメント研修では、リモート環境での管理スキルが必須です。働き方の多様化により、チームが物理的に集まる機会は減少しています。そのため、進捗管理やリスク対応をオンラインで完結できる能力が求められます。
例えば、クラウド型のプロジェクト管理ツールを活用し、タスクの可視化やリアルタイム更新を行うことで、メンバー間の情報共有がスムーズになります。また、ガントチャートやバーンダウンチャートをオンラインで確認できる仕組みを整えることが重要です。リモート管理スキルは、プロジェクト成功の鍵となるため、研修に必ず取り入れるべき要素です。
オンライン会議でのステークホルダー調整
オンライン会議でのステークホルダー調整力は、今後の研修で強化すべきスキルです。リモート環境では対面よりもコミュニケーションが限定的であり、誤解や情報不足が発生しやすくなります。特に、利害関係者との合意形成をスムーズに行えるかどうかは、プロジェクトの進行に直結します。
例えば、会議前にアジェンダを共有し、目的と期待成果を明確化することで、議論がブレずに進みます。また、オンライン会議ツールの投票機能やブレイクアウトルームを活用し、参加者全員の意見を引き出す工夫も効果的です。オンラインでの調整力を高めることは、プロジェクトの円滑な進行に不可欠です。
心理的安全性の構築
心理的安全性を確保することは、リモートチームの生産性向上に直結します。メンバーが安心して意見を出せる環境がなければ、問題の早期発見や改善提案が滞り、プロジェクトの質が低下します。特にオンラインでは孤立感が強まりやすいため、意識的な取り組みが必要です。
例えば、定期的な1on1ミーティングや、失敗を責めない文化を研修で学ぶことが効果的です。また、チャットツールでのカジュアルなコミュニケーションを促進し、メンバー間の信頼関係を築くことも重要です。心理的安全性を高める研修は、リモート時代の必須テーマです。
リモートチームのコミュニケーション
リモートチームでは、コミュニケーションスキルの強化が不可欠です。対面での雑談や非言語情報が減ることで、誤解や情報不足が起きやすくなります。これを補うためには、意図的な情報共有と双方向のやり取りが必要です。
例えば、毎日のスタンドアップミーティングや週次の進捗報告をオンラインで実施することで、情報の透明性を確保できます。また、ビデオ会議ではカメラオンを推奨し、表情や反応を確認することも効果的です。リモート環境での円滑なコミュニケーションは、プロジェクト成功の基盤となります。
プロジェクトマネジメント研修の事例3選

プロジェクトマネジメント初学者が一から学ぶ
従業員:500人 業界:建設
【取り組み背景】
新しくプロジェクトリーダーを任されたものの、何から始めたらよいのかわからず、またプロジェクトを効果的に進めることもできずに困っていました。さらに、プロジェクトマネジメントを座学で学習したいと思いながらも、業務が忙しくまとまった時間がとれないことにも課題を感じていました。
そこで時間や場所の制約が少ないeラーニングを利用し、実践ですぐに活用できるプロジェクトマネジメントの基礎知識を学習していただきました。
【取り組み内容】
■eラーニング(プロジェクトマネジメント前編・後編)
学習内容
- プロジェクトの定義とスタッフの役割の決定
- マイルストーンを活用したプロジェクトの進め方
- プロジェクトの分割
- プロジェクトの組織化と経営資源に関する協議
- プロジェクトの立ち上げと成功のための条件
■eラーニング(横のマネジメント)
学習内容
- 横断的マネジメントとは何か?
- 協力的な行動を促進する
- 関係者の立場を理解し、信頼を勝ち得るアプローチ
- 横の関係においてリーダーシップを発揮するには
- ネットワークの構築と生かし方
- プロジェクト導入に関する説明
【取り組み後の変化】
eラーニングの学習により自己流で進めていたプロジェクトマネジメントを見直す機会になったようです。また、これまでプロジェクトを効果的に進めることができなかった理由を言語化することができ、役割やゴールイメージが曖昧なままプロジェクトを進めていることに気付きを得られました。学んだことを実践において少しずつ生かし、定期的に隙間時間で復習をされているようです。
会社経営を通してプロジェクトマネジメントを学ぶ
従業員:300人 業界:製造
【取り組み背景】
これまで人事部では、新任部長に対して研修や書籍などでプロジェクトマネジメントを学ぶ機会を提供してきましたが、実践の場で活用できるよう、より深い学習をしてもらいたいというニーズがありました。
そのような中で、eラーニングで会社経営を行うプログラム(Biz-Ex)に興味を持っていただきました。特に疑似体験を通してプロジェクトマネジメントを学習できることが気に入っていただけたポイントです。
【取り組み内容】
■Biz-Ex(6カ月で楽しく学べる体験型ビジネススクール)
基本サービス
- 6カ月間のライセンス期間(経営シミュレーションは期間中何度でも再挑戦できます)
- メールサポート
- レクチャー動画
学習内容
6年間の経営では製造・販売・人事・財務部門での意思決定を行っていただきます。例えば製造部門では部品を何個仕入れるか、販売部門では売り上げ目標をいくらに設定し、その目標を達成させるためにはどのようにすればよいかなどを考えます。
年度ごとに売上目標を達成するときもあれば、時には達成できないこともあります。そこでPDCAサイクルを回し、会社経営という大きなタスクを通してプロジェクトマネジメントを学習します。
【取り組み後の変化】
Biz-Exでは、限られた予算の中で製造・販売・人事・財務の4つの部門を横断的に考える必要があり、当初は経営資源の配分にとても苦労されていましたが、プロジェクトを成功に導くために全体最適で考えることを学んでいただきました。
実践の場において、プロジェクトのスタート段階から期限を意識することができるようになりました。
また、他部門との調整や連携もBiz-Ex学習前に比べ苦にならなくなったようです。
PDU取得もしながらプロジェクトマネジメントを学ぶ
従業員:1000人 業界:IT
【取り組み背景】
プロジェクトマネジメント資格のPMPを保持するために、PDU(資格の維持に必要な継続学習や活動を、定量的に認定するための単位)を取得する必要があります。
PDUの取得ができる教育ツールがなかなかみつからないという悩みを抱えていました。
【取り組み内容】
- eラーニング(PDU取得コース):1時間の研修受講
- Biz-Ex:25PDU
【取り組み後の変化】
PDUを取得しながらプロジェクトマネジメントを学ぶことでスキルの向上だけでなく、プロジェクトマネジメントのPMP®資格を維持することができました。定期的にPDUを取得して、自己成長とキャリアの発展を促進しています。
eラーニングでプロジェクトマネジメントの知識について体系的に学びながら、※PDUを取得することができます。
▼ PDU取得に関する資料はこちらから
※ PDUはProject Management Professional( PMP®)資格の維持に必要です。3年間で60PDU以上の単位取得が必要なため、継続的な学習と、コミュニティーや仕事での貢献などが求められます。数あるプロジェクトマネジメントの資格の中でも信頼度の高い資格となっています。
プロジェクトマネジメント研修の流れ

企画する
プロジェクトマネジメント研修を以下の手順で企画し、関係部署からの承認を得ます。
承認される企画を作るための手順
- プロジェクトマネジメントの課題を洗い出す
- 課題の解決方法を全て洗い出す
- 解決方法としてプロジェクトマネジメント研修がベストである理由を洗い出す
- 研修直後、どのようになっていたかを言語化する
- 研修の実施後から成果につながるまでどのようなフォローをするか洗い出す
- 1〜5までを企画書にまとめる
- 会社の決済フローにのっとり承認を得る
実施
集合研修
集合研修では、複数人の受講者が会議室に集まり、ディスカッションやレクチャーを通じて学習をします。
集合研修のメリットは、対面での話し合いが多いため、受講者同士の関係性が高まるだけでなく、新しいアイデアが生まれやすくなることです。また、周囲の受講者や講師とのやり取りにより、集中力が向上します。さらに講師に直接質問をしやすいといったことも挙げられます。
一方でデメリットは、受講者のスケジュール調整が必要なことや、遠方の受講者の場合は交通費などのコストが掛かってしまうことが挙げられます。また長時間の研修は受講者の集中力が途切れてしまうといったことも挙げられます。
個別学習(eラーニング)
個別学習(eラーニング)では、受講者がパソコンやタブレット、スマートフォンを通じて、個別に学習をします。
個別学習(eラーニング)のメリットは、時間や場所を選ばず、受講者のタイミングに合わせて学習ができることです。自分でスケジュールを立てて計画的に学習することが重要です。
フォロー
研修終了後は、受講者が学んだことを忘れないよう、定期的に(2~3週間に1回程度)フォローしていくことが学びの最大化につなげるためには重要です。
ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスが提唱した理論によると、人間の記憶は20分後には42%、1か月後には79%も忘れてしまうと言われています。
プロジェクトマネジメント研修を実施する際の注意点

研修の目的を明確に!
結果につながるプロジェクトマネジメント研修は目的が明確になっています。
明確な目的: |
研修のゴールが見えているからこそ、研修の流れ(企画⇒実施⇒フォロー)が明確になり、受講者が実践で活用できるための研修になっているか考えられています。
研修後のフォローを丁寧に!
たとえプロジェクトマネジメント研修の内容が素晴らしかったとしても、エビングハウスの忘却曲線にあるように、時間がたつにつれて受講者は学習した内容を忘れてしまうでしょう。
素晴らしい研修: |
研修後のフォロー(課題、eラーニング等の繰り返しの学習)を行うことで、受講者の記憶に定着し、結果につなげることができます。また、自己管理の困難さも緩和することができます。
まとめ
結果につながるプロジェクトマネジメント研修とは?について解説してきました。
プロジェクトマネジメント研修の概要:プロジェクトマネジメント研修は、プロジェクトの計画、実行、監視、完了までのプロセスを学び、管理スキルを向上させるための研修です。特に複雑化する現代のプロジェクトに対応するため、基本から応用までの知識とスキルを体系的に学ぶことが重要です。 研修の内容:研修は主に以下のテーマをカバーし、多くの場合、半日~1週間で完了することが多いです。
研修の効果:プロジェクトマネジメント研修を受けることで以下の効果が期待できます。
研修の対象者:プロジェクトマネジメントに関与する全ての人、特に管理職候補や現管理者に対するものが多いです。 継続学習の重要性:プロジェクトマネジメント研修で学ぶ内容は、一度の受講だけでは完全に身に付けることが難しいため、繰り返し学習する機会が重要です。事後課題やeラーニングを通して継続的に学習し、実践での活用を目指しましょう。 身に付くスキル:
実施事例:実際の企業事例では、eラーニングを通じて基礎知識を学び、実務に適用しています。特にPDU(プロジェクトマネジメント資格の維持に必要な単位)の取得を目指しながら、スキルアップを図る例が多いです。 研修の流れと注意点:
研修後のフォローの重要性:研修後のフォローアップを丁寧に行うことで、学習内容が定着し、実践に活かされます。eラーニングや繰り返しの学習を取り入れることで、長期的な効果を期待しましょう。 |
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