catch-img

健全な葛藤や対立こそが健全なチームづくりのカギ!

人間は本能的に葛藤や対立を避けようとします。しかし、職場では、これらの摩擦が重要な役割を果たすのです。葛藤や対立の存在は、チームの協力関係や全体的なパフォーマンスに良い影響を与えるという事実に気付いてない人が多いのです。

一方で、葛藤や対立を恐れてしまうと無関心を招き、生産性を低下させてしまうことにもつながります。
実際、ベストセラー作家のパトリック・レンシオーニ氏は、「対立を恐れること」をチームの生産性を妨げる5つの障害の一つとして取り上げています。(他の4つは、「信頼の欠如」「コミットメントの不足」「責任の回避」「結果への無関心」)

目次[非表示]

  1. 1.メンバーが対立を避け続けると起きること
  2. 2.対立が行き過ぎると起きること
  3. 3.対立の正常化におけるリーダーの役割
  4. 4.まとめ

メンバーが対立を避け続けると起きること

葛藤や対立を恐れる理由の一つは、メンバーの感情を傷つけたくないと思うからです。

しかし、その傾向は避けようとしている状況よりも事態を悪化させる可能性があります。その場で率直に意見を言わないことによって、より大きな損害につながることがあります。

葛藤や対立を避ける主なリスクは、無関心になることです。重要な決定をしなければならないチームの会議を想像してみましょう。
もしチームメンバーが葛藤や対立を避け、率直に意見をぶつけ合おうとしない場合、そこで決めた施策の結果は失敗に終わるかもしれません。
会議中に行われるべき率直な対話が会議中に行われず、会議後の廊下などで行われることがよくあります。

そのような状況では会議終了時点で、チームは本当に納得した合意に達することができなくなります。チームメンバーは受け身でしょうがなく合意をしているだけです。

この受け身の合意によって、メンバーたちは無関心になり、自分たちの決定に責任を持てません。そこには所有感がなく、チームメンバーにとって疑念や欲求不満の種になります。パトリック・レンシオーニ氏の言葉によれば、「発言なくして、参画なし」なのです。

対立が行き過ぎると起きること

葛藤や対立が過度になり、破壊的でたちの悪い対立になるプロセスについて考えてみましょう。まず、対立の二つの観点を考えてみます。

その一つは、対立が全くない「見せかけの調和」です。これは人々がうまくやっているわけではなく、ただ意見の相違を避けている状況を指します。

もう一つは、人々が公然と攻撃的で悪意のある態度を取る「破壊的でたちの悪い対立」です。

これらの観点から考えると、チームが「見せかけの調和」から「破壊的でたちの悪い対立」へ向かって進む過程では、より建設的で生産的な対立が増えていきますが、一定のラインを越えると破壊的な対立へと変わる可能性があります。

多くの組織では、チームはしばしば「見せかけの調和」側に位置しています。その理由は、「破壊的でたちの悪い対立」を避けるためです。目指すべきは、チームが破壊的になることなく、建設的な対立を保てるようにすることです。

もちろん、特定の状況下では、チームメンバーが意見を強く主張しすぎて破壊的になることがあります。しかし、そんなときでもチームは立ち直れるだけでなく、それを経験として成長できるということを知っておくべきです。

対立の正常化におけるリーダーの役割

全ての人が葛藤や対立に慣れているわけではありません。特にリスクを避ける文化のある組織や職場にいた人ならなおさらです。

メンバーが率直に異なる意見を述べられるチームにするためには、マネジャーやチームリーダーが重要な役割を果たします。もしマネジャーやチームリーダーが葛藤や対立を重要だと考えていれば、他のメンバーの視点を変える手助けをします。
マネジャーやチームリーダーは自分たちが葛藤や対立を期待していること、そしてそれを評価していることをチームメンバーに伝える必要があります。

チームが対立する際、たとえささいなことであってもメンバーが非常に不快に感じたり、罪悪感を抱いたりすることがあるかもしれません。
このような場合、マネジャーやチームリーダーは介入し、その経験を評価して、率直でありながら生産的な対立をしているチームメンバーを称賛すべきです。

チームメンバーを励まし、生産的な対立を推奨します。これによりチームは対立への不安や罪悪感がなくなっていき、最終的に両者が完全に支持する合意に達するまで議論を続けられる状態になります。

まとめ

健全な葛藤や対立こそが健全なチームづくりのカギ!について紹介してきました。

チーム内での葛藤や対立を恐れず、率直に意見をぶつけ合っていくことで、健全なチームで生産性の高い職場にしていくことが可能です。そのような職場づくりには高い心理的安全性の確保も重要な要素です。マネジャーやチームリーダーが心理的安全性についても理解を深め、意見や発言のしやすい環境をつくっていくことが求められます。

  【本人動画有】ビジネスに"心理的安全性"が必要な理由とは?エドモンドソン博士が示す心理的安全性を高める方法などを解説 現代の企業で最も重要な要素とは何でしょうか?革新的な製品?優れたビジネス戦略?それら全て重要ですが、他にもっと不可欠な要素が存在します。それは、「心理的安全性」です。本記事では、ハーバード大学の著名な教授であり、経営思想家のランキングで4度も選出されたエイミー・C・エドモンドソン博士の視点(本人動画有)を通じて、なぜ心理的安全性が重要視されるのか、そして心理的安全性を高める方法などを解説します。 最後には私たちがエイミー・C・エドモンドソン博士から動画講義を通じて心理的安全性について学べるコースも紹介しています。 株式会社LDcube


株式会社LDcubeでは健全なチームづくりに向けたソリューションとして、『CKコネクト』を提供しています。職場メンバーがサーベイを受信し、その結果に基づき、メンバー間で葛藤や対立が生まれやすい状況や建設的にしていくためのアドバイス、そのような状況を乗り越えるための学習コンテンツの自動配信など、職場を健全で生産的な状態にしていくことをサポートするサービスです。デモ体験なども受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

  CrossKnowledge CK-Connect LDcubeのLMS機能「CK-Connect」のご紹介ページです。個人の強みや課題に合わせ学習内容をカスタマイズするパーソナライズ学習を実現することができる機能です。個人の強み・弱みに合わせたeラーニングの自動配信により、自律型人材の育成をサポートします。 株式会社LDcube
  CK-Connect資料ダウンロード 自律型学習を加速し、スキル開発を最大化するCK-Connectのご紹介します。一人一人の診断結果に基づいて、各個人に推奨される学習コース「スキルパス」を通じて自発的な学習を促すことが可能です。 株式会社LDcube

▼ CrossKnowledge社原文記事
https://www.crossknowledge.com/blog/productive-conflict/


テーマで探す

Webinar
近日開催ウェビナー

Download
おすすめ資料



Article
おすすめ記事